2025年12月15日月曜日

ドローン対抗手段として攻撃ヘリの意義が見直されるか―米陸軍はAH-64でドローン撃墜能力を実証したが(TWZ)

 米陸軍AH-64Eアパッチの対ドローン能力が急速に成熟中(TWZ)

「フライスワッター作戦」でアパッチは交戦14回でドローン13機を撃墜して対UAS能力が進化を示した

トーマス・ニューディック

公開日 2025年11月30日 午後2時59分 EST

U.S. M1A2 Abrams assigned to 3rd Battalion, 8th Cavalry Regiment, 3rd Armored Brigade Combat Team, 1st Cavalry Division, Task Force Iron, maneuver to get on line with the Apache helicopters assigned to 1st Battalion, 501st Aviation Regiment, Combat Aviation Brigade, 1st Armored Division, Task Force Iron, during Iron Defender-25 at Orzysz Training Area in Orzysz, Poland, Sept. 17, 2025. The Apache helicopters provided cover fire while the Abrams advanced. The purpose of large scale training events like Iron Defender-25 is to prove the Polish Armed Forces and their NATO allies’ ability to deter and effectively defend the territory of Poland. (U.S. Army National Guard photo by Pfc. Andre Gremillion Jr.)

アンドレ・グレミヨン二等兵

陸軍のAH-64アパッチ攻撃ヘリコプターは、敵の空中ドローンを検知・破壊する能力を継続的に拡大している。最近の実弾射撃試験で、AH-64E型ヘリコプターが最新のバージョン6(V6)ソフトウェアパッケージを使用し、ドローン狩猟能力をさらに強化した。

実弾射撃演習「フライスワッター作戦」はノースカロライナ州ニューリバー海兵隊航空基地で実施され、サウスカロライナ州陸軍州兵(SCARNG)が配備する現行V6仕様のAH-64Eが参加した。陸軍、州兵、海兵隊、海軍、産業界のパートナーも、アパッチプロジェクト管理室(PM Apache)が統括する取り組みの下で参加した。


ノースカロライナ州ニューリバー海兵隊航空基地における「フライスワッター作戦」中の米陸軍AH-64Eアパッチ攻撃ヘリコプター正面図。写真提供:サウスカロライナ州陸軍州兵/マシュー・ライアン

フライスワッター作戦では、AH-64Eは無人航空機システム(UAS)の探知・追跡を任務とし、レーザー誘導ミサイル、レーザー誘導ロケット、およびアパッチの30mm機関砲を組み合わせて撃破した。

この訓練では、V6ソフトウェアと武器パッケージがドローン脅威に対し有用であることを実証した。任務はサウスカロライナ州兵航空要員のみが遂行し、様々な探知・交戦シナリオが展開された。

「14回の交戦中13回の撃墜に成功し、現行のソフトウェアとシステムを備えたアパッチがドローン脅威に対する致死的で適応性の高い解決策であることを証明した」と、アパッチ新装備訓練チーム責任者のダニエル・ヨーク上級准尉は説明した。

ヨークはさらに「アパッチは多様な兵装で小型・大型ドローン双方に対処可能であり、その作戦上の柔軟性と戦闘的意義を裏付けている」と付け加えた。


「フライスワッター作戦」におけるロケット装備のAH-64Eアパッチ攻撃ヘリコプター。写真提供:サウスカロライナ州陸軍州兵/マシュー・ライアン

演習では、アパッチのセンサーと兵器が連携し、強力な対UASプラットフォームを形成する様子が示された。これは、特に片道攻撃兵器や「特攻ドローン」による脅威が拡散する現状において時宜を得ている。

AH-64Eは標準装備の電光/赤外線センサーとAN/APG-78ロングボウマスト搭載レーダーシステムを用いてドローンを検知したと、州標準化パイロットのジョエル・グーチ中尉は説明した。

「リンク16統合により、地上システムだけではカバーできない隙間を埋める真の機動防空プラットフォームとして運用可能であることを実証した」とグーチ中尉は述べた。リンク16システムで、センサーから発射までのタイムラインを短縮できる。標的データはアパッチ搭乗員と共有され、レーダー誘導に活用される。編隊内のAH-64間で標的情報を共有することも可能だ。1機だけのデータを編隊全体で活用できる。全体として、アパッチの高度なネットワーク化は、戦域における指揮拠点や他プラットフォームとの状況認識能力と接続性を高め、これらは全てドローン防御任務において非常に有用だ。

標的ドローンが発見されると、アパッチ攻撃ヘリは搭載するほぼ全種類の兵器を用いて攻撃した。

ミサイルに関しては、射撃管制レーダーで誘導されるAGM-179ジョイント・エア・トゥ・グラウンド・ミサイル(JAGM)、ならびに無線周波数版と準能動版のAGM-114ヘルファイアミサイル(それぞれレーダーとレーザーによる目標指示を使用)で構成されていた。

使用されたロケットは、アドバンスト・プレシジョン・キル・ウェポン・システムズ(APKWS)誘導キットを装着したハイドラ-70であった。APKWSは標準的な70mmハイドラロケットにレーザー誘導制御部を追加したものである。対ドローン仕様には近接信管システムと適切な弾頭が組み込まれている。陸軍は4機のUASのうち3機がレーザー誘導式APKWSロケットで撃墜されたのを確認し、「バディ・レーザー戦術が特に有効であった」と評価している。これは戦闘機によるAPKWSドローン交戦においても同様である。

本誌は繰り返し、対UAS兵器としてのAPKWSの可能性を検討してきた。特にアパッチの兵装体系において、1発あたり約25,000~30,000ドルというコスト(AGM-114は約215,000ドル)は極めて魅力的だ。レーダー誘導型AGM-114Lモデルはさらに高価だ。現時点ではレーザー誘導のAPKWSは一度に1機のドローンしか攻撃できないが、新型デュアルモード誘導パッケージの追加計画がある。赤外線シーカーを搭載すれば打ちっぱなし能力が得られる。これにより交戦時間が短縮され、大量迎撃時に極めて重要となる。

一方、米空軍の戦闘機は中東でイランのドローンやミサイル攻撃に対処するため、繰り返しAPKWSロケットを使用している。特に今年初めにイスラエルが攻撃を受けた際、ロケット装備の戦闘機は非常に積極的に関与しイスラエル防衛に貢献した。

最後に、アパッチの30mm機関砲はM789高爆発性多用途弾を使用し、328ヤード(約292メートル)未満の距離で撃墜に用いられた。AH-64の銃でドローンを精密に狙撃するには、接近距離の確保が困難で危険を伴う。これは飛行力学上の問題と、ドローンが強力な爆風破片弾頭を搭載している可能性の両面から言える。

また「フライスワッター作戦」では、センサーや兵器に加え、悪天候下・低高度でのアパッチの戦闘能力も実証された。これはロングボウレーダーに支えられた。同レーダーは天候に関係なく、低空飛行ドローンを含む特定航空目標の探知・追跡が可能だ。

グーチは続けた。「本演習の教訓は陸軍航空部隊全体の新たな戦術・技術・手順(TTP)を推進する。新たな訓練課題が開発中であり、近く要求仕様に組み込まれる。これにより対UAS(無人航空機システム)戦がアパッチ部隊にとって永続的かつ重要な任務群であり続けることが保証される」。

さらに「フライスワッター作戦」の成功を受け、アパッチプログラム管理部は、アパッチ大隊訓練に対UAS任務を追加し、AH-64搭乗員訓練マニュアルを改訂し空中対UAS戦術を盛り込むよう提言している。

フライスワッター作戦は、ドローンに対する防空任務においてアパッチが実証済みの能力をさらに推進する最新の取り組みとなった。

今年初め、本誌はサウジアラビアで行われたレッドサンズ演習を報じた。これはサウジアラビアと中央軍(CENTCOM)が共同で主催した演習であり、対UAS能力に重点が置かれていた。同演習では、AH-64Dがヘルファイアミサイルでドローンを攻撃した。使用されたのはAGM-114Lの派生型とみられ、ミリ波レーダーシーカーを搭載し、ロングボウレーダーによる初期誘導を受ける仕様だ。

レッドサンズ演習中、AH-64が標的ドローンに向けてヘルファイアを発射する瞬間。CENTCOM提供スクリーンキャプチャ

米陸軍がAH-64を用いて低性能の長距離ドローンを撃墜するのは比較的新しい手法だが、イスラエルが長年この目的でアパッチを対空防衛任務に投入している点は注目に値する。イスラエルのAH-64による対UAS作戦には、シリア国境付近でヒズボラドローンを撃墜した事例も含まれる。

イスラエル以外にも、敵対的な空中ドローンを撃墜するためにヘリコプターを増加使用している国々がある。昨年紅海上空でフーシ派ドローンを機関銃射撃で撃墜したフランス海軍ヘリコプターがその例だ。

一方ウクライナでは、Mi-8ヒップヘリコプターがロシア製ドローン、主にシャヘド型長距離ワンウェイ攻撃ドローンの撃墜作戦における主要手段となっている。

対UAS作戦において、ヘリコプターは地上防空システムに比べて決定的な優位性を持つ。戦闘半径内で最も有利な位置へ迅速に再配置可能であり、到達後は対ドローン防護網を展開できる。さらに前線展開(前進する地上部隊との同行を含む)が可能で、接近する脅威へ即座に空中対応できる。地上部隊の護衛や監視任務を遂行しつつ、ドローン防御能力も提供できる点は、その汎用性を示す別の可能性だ。さらに敵ドローンから他の空中ヘリコプターを保護するという選択肢すら存在し、ドローン脅威が進化するにつれ重要性が増す潜在的な応用分野である。

ロングボウ装備型の攻撃ヘリコプター、アパッチは対UAS任務においてさらに有力な候補だ。ネットワーク化された高高度センサー・兵器プラットフォームとして、ロングボウ・アパッチは地上の雑音に紛れた低空・低速飛行の検知が困難な目標を、極めて効果的に捕捉できる。アパッチのレーダーは多数の目標を同時探知・追尾可能であり、限られた時間枠内で襲来する敵ドローンの群れに対し、迅速な交戦を遂行する能力に優れている。

マスト搭載型AN/APG-78ロングボウ射撃管制レーダー。ノースロップ・グラマン

一方、AH-64Eの継続的な進化は、空中ドローン対処能力のさらなる向上を意味する。開発内容には、アパッチが自身のドローン僚機と連携する能力が含まれ、これにより防御範囲の大幅な拡大が可能となるほか、新たな分散型センサーを戦闘に投入できる。

一方で、アパッチはあらゆるヘリコプターに見られる制約に依然として縛られたままだ。最も顕著なのは速度と航続能力だ。前者は特に重要で、大規模なドローン攻撃時に単機のアパッチで対処できるドローンの数を制限する。しかし、対UAS対策の幅広い選択肢の一部として、ヘリコプター、特にアパッチには明確な役割がある。

アパッチの将来開発領域を示す企業図解。Boeing

「フライスワッター作戦」終了後、上級准尉ダニエル・ヨークはこう結論づけた。「本実証でアパッチが重要な戦闘資産としての役割を継続することを裏付けた」。さらに彼は付け加えた。「UAS脅威が増大する中、アパッチ搭乗員は課題に対応し、陸軍航空部隊の最前線に留まり得ることを証明している」。

トーマス・ニュードック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材歴は20年以上である。著書は複数あり、編集した書籍はさらに多く、世界の主要航空出版物にも多数寄稿している。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集長を務めていた。


U.S. Army AH-64E Apache’s Counter-Drone Capability Rapidly Matures

Apaches scored 13 drone kills out of 14 engagements during Operation Flyswatter, reflecting the AH-64’s evolving counter-UAS capabilities.

Thomas Newdick

Published Nov 30, 2025 2:59 PM EST

https://www.twz.com/air/u-s-army-ah-64e-apaches-counter-drone-capability-rapidly-matures


F/A-18スーパーホーネットをヴェネズエラ湾深部まで飛行させマドゥロ政権へ圧力をかける米軍は侵攻に備え、電子戦地図を作成しているのか(TWZ)

 

F/A-18スーパーホーネットがヴェネズエラ湾深部まで飛行した(TWZ)

戦闘機を同湾上空へ公然と派遣することでマドゥロ政権への圧力キャンペーンが新たなエスカレーションに入った

ジョセフ・トレヴィシック

公開日 2025年12月9日 午後4時54分 EST

Online flight tracking data shows that a pair of U.S. Navy F/A-18 Super Hornets flew right into the center of the Gulf of Venezuela earlier today, and stayed there for some 40 minutes.

米海軍のF/A-18Eスーパーホーネット2機のストック写真。

USAF/ジェラルド・R・ウィリス軍曹

ンラインの飛行追跡データによると、本日、米海軍のF/A-18スーパーホーネット 2 機がヴェネズエラ湾の中心部に飛び込み、約 40 分間その場に留まった。同海域は、三方をヴェネズエラの領土に囲まれた比較的小さな海域であり、米軍が以前、同国の防空体制を調査したことで知られる地域だ。この出撃はトランプ政権が数か月前から実施中の、ヴェネズエラの独裁者ニコラス・マドゥロに対する最大限の圧力作戦の新たなエスカレーションである。

2機のスーパーホーネット(コールサインは Rhino 11 と Rhino 12)は、今日の出撃中、国際空域に留まっていたようだが、これは未確認である。オープンソースの飛行追跡システムで偽装は可能だが、今回のケースでは、ヴェネズエラ沖で米国の特定プラットフォームの存在が顕著になっている状況を考慮すると、その可能性は低いと思われる。

湾中央部で緊密な飛行を行っていたとしても、戦闘機がヴェネズエラ沿岸に接近するのは容易だった。この海域は南北に約75マイル(約120km)、東西に最大150マイル(約240km)の幅を持つ。北側のカリブ海から湾への開口部はわずか約52マイル(約84km)で、ヴェネズエラの国家空域は両側から12マイル(約19km)ずつ延びている。ヴェネズエラ当局は同海域全体を自国領土と主張しているが、米国は数十年にわたりこれを公然と異議を唱えてきた

F/A-18に加え、海軍のEA-18G グラウラー電子戦機2機(コールサイン:グリズリー1、グリズリー2)も、ヴェネズエラ湾のすぐ北側カリブ海上で飛行軌道を追跡された。ほぼ同時刻、海軍のMQ-4Cトライトン海上監視ドローン1機も、ヴェネズエラ沿岸の対岸となるカリブ海沖で任務を遂行した。他の米軍機も同海域で活動していた可能性は高いが、オンライン上では確認できなかった。スーパーホーネットとグラーが位置情報を発信していた事実は、意図的に存在をロー露呈し、ヴェネズエラ当局へ明確なメッセージを送る目的があったことを示している。

F/A-18やEA-18Gが作戦行動中にどこから出撃したかは確認されていない。しかし、各機種は現在、海軍の超大型空母「ジェラルド・R・フォード」に搭載されている。同空母は先月からこの海域を航行中だ。

2025年11月17日、米海軍F/A-18Eスーパーホーネットが空母ジェラルド・R・フォードに着艦する様子。USN同日、フォードの飛行甲板にEA-18Gグラウラーも確認された。USN

フォードは最近、米領バージン諸島のセントトーマス島を出港した。米南方軍(SOUTHCOM)も、スーパーホーネットとグラウラーが空母から作戦行動する写真をソーシャルメディアに投稿した

フォードのスーパーホーネットは最近、プエルトリコのルイス・ムニョス・マリン国際空港でも確認されている。9月以降、海兵隊戦闘機やその他の航空機は、カリブ海作戦支援のため、島内の旧ローズベルト・ローズ海軍基地からも運用されている。本誌は、ヴェネズエラ近海での本日の飛行に関する詳細情報を得るため、海軍および米南方軍(SOUTHCOM)に問い合わせ中だ。

F/A-18とEA-18Gの組み合わせは、後者がスタンドオフ位置で飛行する形態であり、まさにヴェネズエラ国内の標的への実戦攻撃で想定される構成だ。グラウラーは電子戦支援を提供し、敵対的な防空網の脅威圏内を突破して目標に向かうスーパーホーネットをカバーする。このような任務には、目標地域から離れた位置で指揮統制、空中給油、監視偵察、その他の支援を行う多数の追加航空機や資産も含まれる。

本日、ヴェネズエラ国境付近を飛行した米軍機に対し、ヴェネズエラ空軍が迎撃を試みたかは不明だ。ヴェネズエラ湾、その直南に位置するマラカイボ湖及び周辺地域は、いずれも極めて戦略的な要衝である。特にマラカイボ湖は同国最大の石油生産地域である。タンカーが頻繁に出入りするこの海域には主要製油所も立地している。

前述の通り、米軍機が同海域でヴェネズエラ防空網のテストや情報収集を明確な目的として活動するのは今回が初めてではない。

11月20日には、海軍のスーパーホーネットがヴェネズエラ湾のすぐ北上空を飛行した一方、米空軍のRC-135W リベット・ジョイント偵察機がカリブ海沖の遠方から状況を監視した。空軍のB-52爆撃機も現在では定期的にヴェネズエラを標的とした武力示威に参加しており、ほぼ同時期に同海域で追跡記録されている。空軍のリベット・ジョイント部隊の主要任務の一つは、特定地域における敵対勢力または潜在的敵対勢力の「電子戦戦力配置図」作成を支援することだ。特に防空拠点の分析が重点である。EA-18Gもこの情報収集に貢献できる。

「これらは空母フォードおよび訓練演習中のプラットフォームからの通常の作戦訓練飛行だ」と米当局者はTWZに説明した。「ヴェネズエラのセンサーと反応をテストしているのも事実だ。カリブ海における米国の能力を示す圧力作戦の一環である」

ここで留意すべきは、8月以降カリブ海地域で米軍が著しく増強されており、現在約1万5千人が同地域に展開している点だ。これにはフォード含む多数の主要海軍艦艇、各種有人・無人航空機、地上支援部隊が含まれる。特殊作戦部隊も同地域に大規模に展開済みだ。トランプ大統領は中央情報局(CIA)によるヴェネズエラ国内での秘密作戦を承認した事実を認めている。これら全ては表向き「南部の槍作戦」と命名された麻薬対策強化を支援する名目だ。米国政府は、マドゥロ大統領が、太陽のカルテルと呼ばれる組織と結託して麻薬取引に直接関与していると非難している。同組織はテロ組織にも指定された。この関連性については疑問が投げかけられている。マドゥロ大統領は、麻薬関連などの容疑で 2020年から米国で起訴されており、米国当局は現在、本人の逮捕につながる情報に 5,000 万ドルの報奨金をかけている

今日の出撃は、数週間にわたる武力示威のエスカレート、そしてドナルド・トランプ大統領の政権が、ヴェネズエラ国内の標的に対する攻撃の開始その他の直接行動任務の実施に近づきつつあるという報道を裏付けている。カリブ海における米国の作戦は、麻薬密輸船とされる船舶への定期的な攻撃を含む。これらの攻撃の背景にある情報、そしてその合法性について深刻な疑問が投げかけられている

トランプ大統領は本日、Politicoのダーシャ・バーンズとのインタビューで、マドゥロ大統領を退陣させるためにどこまで行動するつもりかとの質問に対して、「そのことは言いたくない」と述べた。

トランプ大統領は、マドゥロ大統領の退陣を望んでいるのかどうかという単純な追加質問に対して、「彼(マドゥロ)の命はあとわずかだ」と付け加えた。

また、ヴェネズエラへの地上侵攻やその他の軍事行動の可能性についても否定しなかった。少なくとも、今日のヴェネズエラ湾周辺での出撃は、マドゥロへ圧力を強め続ける米国政府の決意を明確にしている。■


ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭から『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、『Small Arms Review』『Small Arms Defense Journal』『ロイター』『We Are the Mighty』『Task & Purpose』など他の出版物にも寄稿している。


F/A-18 Super Hornets Were Just Tracked Flying Deep Inside The Gulf Of Venezuela

Openly sending fighters over a gulf bounded by Venezuelan territory on three sides is a new escalation in the pressure campaign against the Maduro regime.

Joseph Trevithick

Published Dec 9, 2025 4:54 PM EST

https://www.twz.com/air/f-a-18-super-hornets-were-just-tracked-flying-deep-inside-the-gulf-of-venezuela


C-130ハーキュリーズが新「終末の日を飛ぶ機体」となり得るか議会が関心を示す(TWZ) ― 核武装するということはこうした指揮命令系統の冗長性確保など多額能の投資が必要となります


国防権限法では、ICBM発射用飛行指揮所「ルッキンググラス」の後継機に関し情報を要求している。現在その任務をこなしている海軍は現行のE-6Bを退役させる予定でTACAMO用と想定されているC-130でルッキンググラス任務も行えるのかが問われている

トーマス・ニューディック

2025年12月8日 午後6時58分(EST)更新

As it now stands, the Boeing 707-based E-6B is slated to be replaced by the E-130J aircraft, which Northrop Grumman will modify from Lockheed Martin C-130J-30 cargo planes.ノースロップ・グラマン


会は、ルッキンググラスとして知られる空中指揮所(ABNCP)の能力を維持する手段の詳細を、ロッキード・マーティン C-130J-30 輸送機をベースとしたプラットフォームで運用する可能性も含め、米空軍に提供するよう圧力をかけている。ABNCPの任務は、空軍の核搭載爆撃機および ミニットマン III 大陸間弾道ミサイル への命令の伝達である。現在、この任務は海軍の E-6B マーキュリーが担っており、ABNCP と、ほぼ同様の任務である海軍のオハイオ核弾道ミサイル潜水艦への命令中継任務(TACAMO)双方を支援している。この2つの任務を遂行する航空機は、一般に「終末の日を飛ぶ機体」と呼ばれている。

ボーイング707を基にしたE-6Bは、ノースロップ・グラマンがC-130J-30を改造するE-130J機に置き換えられる予定だ。本記事の冒頭にE-130Jのレンダリング画像を掲載した。

ここで重要なのは、現行計画ではE-130JがE-6Bに取って代わるのはTACAMO任務のみだということだ。空軍が「ルッキンググラス」任務の要件を今後どう満たすかは明らかではない。ただし、将来配備予定のボーイング747ベースのE-4Cサバイバブル空中作戦センター(SAOC)が、少なくともある程度はそのニーズを満たすのに役立つかもしれない。E-4C(およびそれが置き換える予定のE-4Bナイトウォッチ機)も「終末の日の機体」だが、E-6Bよりはるかに頑強な飛行指揮センターとして機能する設計だ。

E-6B Mercury TACAMO

E-6Bマーキュリー。米海軍 エリック・ヒルデブラント撮影

国防政策法案、すなわち2026会計年度向け国防授権法(NDAA)の最新案が、昨日遅く下院軍事委員会によって公表された。法案草案は、上院側との広範な協議の結果を反映している。上下両院の2026会計年度NDAA案は、投票に付される前に整合させる必要があり、早ければ今週中にも投票が行われる可能性がある。

法案草案には「空中指揮所能力の取得戦略に関する報告書提出までの資金利用制限」を定めた条項が含まれている。

この報告書は緊急性を帯びて要求されているようだ。

法案の関連条項では、下院軍事委員会は、空軍長官室が2026会計年度の旅費として割り当てられた資金の80%のみを支出することを許可し、残りは報告書が提出されるまで保留とすると述べている。これは異例の措置だが、時折行われるもので、議会がこの問題にどれほど強い姿勢を示しているかを示す指標である。

空輸指揮所(ABNCP)の将来に関する懸念について、空軍長官室(米国戦略軍司令官と共同で)が回答すべき課題が二つある。

第一に、法案草案は、「空挺指揮所能力を維持するための追加機体を提供するため」C-130J-30 スーパーハーキュリーズの生産拡大の可能性に関する情報を求めている。世界中で一般的に使用されている C-130J-30 は以前の仕様より機体が長い。

これは、ABNCP任務は、海軍が E-130J で採用しているアプローチと同様に、特別に改造された C-130J 航空機によって遂行される可能性があることを示している。

第二に、NDAA は「空中指揮所能力と二次発射プラットフォーム・空中作戦との将来の関係の概要」を求めている。

二次発射能力とは、現在 E-6B に搭載中の空中発射管制システム(ALCS)に取って代わる予定の指揮統制アーキテクチャの名称である。ALCS は E-4B ナイトウォッチ航空機で試験されたが、最終的にはこの航空機に搭載しないことが決定された。

ALCSはミニットマンIII発射のための生存性のある代替能力を提供し、E-6Bをミサイル基地や米国戦略軍、ヴァンデンバーグ宇宙軍基地、ヒル空軍基地などの重要拠点と接続する。二次発射能力はミニットマンIIIの後継機であるLGM-35Aセンチネルについてもこの任務を遂行する。

二次発射プラットフォーム・空中型(SLP-A)の開発が2020年に始まった際、空軍核兵器センターの広報担当は『エイビエーション・ウィーク』誌に次のように述べた。「本システムを搭載する航空機は現時点で未定である」 広報担当はさらに「SLP-Aは将来の空中プラットフォームに対応できるよう、適応性とモジュール性を備える」と付け加えた。

防衛政策法案の最新版にこれらの質問が盛り込まれた事実は、E-6以降のABNCP(空中核指揮プラットフォーム)に関する詳細計画がこれまで公に説明されていないことを示している。

E-130Jがいつ就役開始するかは不明だ。過去の海軍予算文書では、2027会計年度に3機、2028会計年度にさらに6機の発注計画が示されていた。

また注目すべきは、米国政府監査院(GAO)が、海軍の新TACAMO機としてC-130Jを基幹機とする計画の実行可能性に疑問を呈している点だ。

さらに特筆すべきは、E-6が就役する以前、海軍が旧式C-130H型を基にしたEC-130Q TACAMOを運用していた事実だ。これらの機体はルッキンググラス任務を遂行する構成ではなかった。1990年代に改良型E-6Bが導入されて初めて、二つの任務体系が単一機体に統合された。

以前は、ルッキンググラス任務の将来は他の機体、例えば空軍が現在調達中のボーイング747ベースのE-4Cに委ねられると見られていた。E-4C計画に5機が割り当てられている事実(代替対象のE-4Bは4機)は、新型機がルッキンググラスを含む拡大された任務を担う証拠と一部で解釈された。E-4Cフリートは最大10機に拡張される可能性もある。E-4Cがルッキンググラス任務の一部を担う可能性は依然として残っているが、おそらくは、特別に改造されたC-130フリートを補強する形で実現するだろう。海軍が核攻撃への耐性を備えた類似したEC-130の開発費を既に負担しているため、米空軍はその成果を流用してルッキンググラス仕様機を開発できる。

いずれにせよ、ABNCP任務をC-130ベースのプラットフォームに移行させる真剣な検討が現在行われていることは、特にハーキュリーズが過去にこの任務を担ったことがないことを考慮すれば、確かに重要な意味を持つ。■


トーマス・ニュードック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材経験は20年以上である。数多くの書籍を執筆し、さらに多くの書籍を編集したほか、世界の主要航空出版物に多数寄稿している。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集長を務めていた。

Congress Wants To Know If The C-130 Hercules Could Be The USAF’s New ‘Doomsday Plane’

The National Defense Authorization Act demands info on what replaces the 'Looking Glass' ICBM-launching flying command post once the Navy retires the E-6B.

Thomas Newdick

Updated Dec 8, 2025 6:58 PM EST

https://www.twz.com/air/congress-wants-to-know-if-c-130-hercules-could-be-air-forces-new-doomsday-plane