2022年4月24日日曜日

PLAN創設73周年に055型大型駆逐艦3隻、強襲揚陸艦などを一挙に就役させ、空母三隻目の登場もまもなくと膨張が止まらないPLANの最新ニュース

 PLA Navy sailors attend a ceremony marking the Navy's 73rd founding anniversary on April 23, 2022, at the Naval Heroes Square of the Naval Museum in Qingdao, East China's Shandong Province. Docked on the bay are retired PLA Navy vessels. Photo: Chen Mengxi

PLAN水兵が海軍創設73周年記念日式典に整列した。青島の海軍英雄広場にて。April 23, 2022, PLANで用途廃止となった艦艇が係留されているPhoto: Chen Mengxi

 

ご注意 以下の記事は中共の意向を代弁する環球時報英語版から極力原文のニュアンス含めご紹介したものです。表明されている内容は当ブログの意見や主張ではありません。

 

国人民解放軍海軍は4月23日土曜日に設立73周年を迎え、強力な軍艦6隻と新型艦載ヘリコプター2型式を発表し、戦闘能力養成の訓練を開始した。一連の成果は、ここ数年の海軍の急速かつ驚異的な成長の一部で、海軍は国家の主権、安全、発展の利益を断固守ると、中国で最強艦の幹部が環球時報の独占インタビューに答えた。

 

 

金曜日公開された中国空母を紹介する公式ビデオでは、3隻目の空母がまもなく正式公開されることを明確に示唆していた。

 

メディア報道によると、記念日の前に、6隻の新造水上艦、すなわち075型揚陸攻撃艦、055型大型駆逐艦3隻、052D型駆逐艦2隻が就役している。

 

中国中央テレビ(CCTV)の土曜日報道では、「広西」Guangxiが中国で2隻目の075型揚陸強襲艦として就役し、ちょうど1年前の4月23日に就役したこのクラスの1隻目の「海南」Hainanに加わり、両艦で訓練を行う。

 

海軍艦艇訓練センターの政治委員である王炎光上級大佐は、「PLAの揚陸戦闘能力の急速な発展に重要な意味を持ち、PLAが多領域・多次元上陸能力を急速に獲得していることを示している」と述べた。

 

PLA東部戦区司令部のプレスリリースによると、075 型揚陸強襲揚陸艦の 1 番艦「海南」が南シナ海に面する南部戦区司令部に就役したのに対し、2番艦「広西」は東シナ海と台湾海峡を担当する東部戦区司令部に就役している。

 

The Type 901 comprehensive supply ship Hulunhu conducts maritime replenishment to the Type 055 destroyers Lhasa and Anshan at an undisclosed sea region in 2022. Photo: Courtesy of the PLA Navy

901型総合補給艦呼倫 Hulunhu が055型駆逐艦ラサ及び鞍山に場所非公開の海上で補給活動を行っている。 2022年撮影。中国海軍.

 

CCTV報道によると、「広西」は基本訓練を開始しており、ヘリコプター、水陸両用装甲車、エアクッション型揚陸艦との統合訓練も行っている。軍事アナリストは環球時報に対し、「1番艦で貴重な経験を積んでいるため、同艦は非常に早く戦闘能力を獲得するだろう」と述べた。

 

1万トン級の055型大型駆逐艦は、北方戦区隷下の「鞍山」Anshanと「無錫」Wuxi、南方戦区司令部の「延安」Yan'an の計3隻で、055型は計6隻となった。

 

CCTVの金曜日報道では、「鞍山」と「無錫」は最近、055型2番艦の「羅紗」Lhasaと黄海での試験訓練に参加し、強力な新型大型護衛艦3隻が集結したことのは、中国の新造船建造スピードの速さのあらわれだ。

 

このうち1ヶ月前に就役したばかりの「無錫」は、2022年内の運用能力達成を目指していると、同艦艦長である趙淑賢上級大佐の言葉を引用して報じていた。

 

海軍はまた、052D型駆逐艦2隻、すなわち「紹興」Shaoxingと「包頭」Baotouの就役を明らかにした。公式メディア報道によると、紹興は最近、東部戦区海軍が主催の戦闘訓練に参加し、包頭は黄海で5日間の実弾射撃訓練に参加している。

 

055型1番艦「南昌」Nanchangの艦長である周明輝Zhou Minghui上級大佐は、海軍記念日直前に環球時報の独占インタビューに応じ、艦の信頼性をテストし問題を発見し、将来の艦を改善できるよう、あらゆる機会を捉え多様な任務を遂行していると語った。

 

過去10年間、海軍艦艇は大きく発展し、使用方法の概念も変化した。新造艦は遠洋を航海し、より多くの課題に直面する。

 

周艦長は052型駆逐艦青島Qingdaoと052D型駆逐艦西寧Xiningの艦長を歴任し、現在は055型南昌艦長である。中国の造船スピードの速さは、中国の工業力と国防力の高まりの反映だという。

 

また、海軍は最近、補給艦、救助艦など補助艦艇や航空機多数を供用開始させたとCCTVは伝えた。

 

国産Z-20中型輸送ヘリコプターの艦載2型式が、土曜日のCCTV報道で初めて明らかにされた。

 

055型大型駆逐艦のヘリコプター甲板から離陸するZ-20の艦載実用機型と、同じく055型から離陸するZ-20の艦載対潜水艦型だ。

 

Z-20は、小型のZ-9より高性能であり、大型のZ-8よりも柔軟性が高い。実用型は輸送、上陸攻撃、偵察、捜索救助などの任務をこなし、対潜型は潜水艦の捜索と攻撃だけでなく、パトロールなどの任務も遂行できると、専門家は環球時報に語っている。

 

The picture shows aircraft carrier Shandong berths at a naval port in Sanya. China's first domestically-made aircraft carrier Shandong (Hull 17) was officially commissioned to the PLA Navy at a military port in Sanya, South China's Hainan Province, on the afternoon of December 17, 2019, making China one of the few countries in the world that have multiple carriers. Photo:China Military

三亜の軍港に停泊する空母「山東」。中国初の国産空母「山東」が2019年12月17日午後、中国南部の海南省三亜の軍港でPLA海軍に正式就役し、中国は複数の空母を保有する世界で数少ない国の一つとなった。写真:中国軍

 

今後の展望 

 

海軍は、小型船から大型艦へ、沿岸地域から遠洋へ、個々の船員から全体システムへ、飛行場から空母へ、海上専用から全地形へ、これまでの過程で飛躍的に変化していると、オブザーバーは述べている。

 

海軍艦艇と航空機は、南シナ海、東シナ海、台湾海峡を日夜パトロールしていると環球時報は伝えている。外国艦や航空機の挑発に遭遇し、時には火器管制レーダーまで向けられるが、PLA軍は常に毅然とした態度で臨み、彼らの好き勝手にはさせない。また、列島線を超え、遠洋で訓練を行うことも日常化している。

 

2008年以来、中国海軍は任務部隊40回に艦船延べ100隻以上を派遣し、アデン湾とソマリア沖で護衛任務を行い、中国と外国の船舶7000隻以上を守り、100隻近くを危機から救ったと、海軍はプレスリリースで述べている。これは、中国海軍の成長が、祖国を守るだけでなく、世界平和にも重要な貢献をしていることを意味する。

 

前途洋々 

 

建国記念日を1日後に控えた金曜日、海軍は中国の空母計画に関するプロモーションビデオを公開し、その中で同国3隻目の空母が間もなく正式に明らかになることを、極めて明白に示唆した。

 

中国海軍政治宣伝局と中国新聞放送センターが共同制作したプロモーションビデオは、中国初の空母「遼寧」、2番艦「山東」、空母型戦闘機「J-15」の開発状況など、中国の空母計画の進展を紹介するもので、この種のもので初めてとなった。

 

映像の最後には、海軍士官が電話で母親から、「第三子がほしい」と迫られ、士官が「その予定」と答える場面がある。カメラは遼寧の写真から山東の写真に移り、壁の余白で止まる。下のリンクからビデオをご覧ください)

 

http://1253985869.vod2.myqcloud.com/ee20c49fvodtransgzp1253985869/cdd18663387702299738321779/v.f100040.mp4

 

 

これは、3隻目の空母が間もなく登場することを明確に暗示している、と観測筋は言う。

 

電磁カタパルトなど新技術を採用する可能性が高い新空母は、2022年内に進水する可能性があると専門家は述べている。

 

Photo:Aviation Industry Corporation of China

Photo:Aviation Industry Corporation of China

 

また、PLAの航空機の主要請負業者である国営の中国航空工業集団公司から新型の戦闘機を入手する可能性が高く、同社は土曜日に 「3号」と名付けられた空母からFC-31ステルス戦闘機が運用されている漫画(上)をソーシャルメディアに投稿し海軍に誕生祝いを送った。

 

人材面では、中国初の空母「遼寧」は、2番艦「山東」や今後さらに増える空母のために1000人以上の基幹人材を育成したと、遼寧の政治委員である王是善艦長は金曜日にCCTVで語った。

 

中国海軍は今後、より多くのパイロット、より多くの空母、空母艦載機を保有し、より強力な手段、より信頼性の高い手段として、国家の主権、安全、発展の利益を断固として守っていくと、空母山東の徐英上級大佐は、海軍創立記念日直前に、環球時報の独占インタビューで語っている。

 

中国の空母開発は、初期段階を過ぎ、改良と加速の段階に入ったと、中国初の空母パイロットでもある徐穎は語った。

 

PLANは、世界クラスの海軍を目指し、開発を継続すると、環球時報に送られたプレスリリースにある。■

 

PLA Navy celebrates 73rd birthday with half dozen new warships, conspicuous hint on third aircraft carrier - Global Times

By Liu Xuanzun and Guo Yuandan

Published: Apr 23, 2022 03:25 PM Updated: Apr 23, 2022 11:59 PM

   


ドンバスの戦いの行方が戦況を左右する。ロシアの勝利の可能性にジョンソン首相が西側で初めて公に認めたが、どうなるか。

 

 

シア軍は、戦争の行方を左右しかねないウクライナ東部で攻撃準備に入っており、1945年以来ヨーロッパで最大の人道的大惨事を終わらせるための和平交渉の見通しは、これまで以上に暗くなっているようだ。

 ウクライナ戦争が第2段階に入ったのを受け、ロシア軍が狙いを明らかにした。特別作戦の第2段階の開始以来、ロシア軍の任務の1つは、ドンバスとウクライナ南部での完全支配の確立である。国営通信タス通信によると、ロシア中央軍管区の司令官代理ルスタム・ミネカエフ少将Maj. Gen. Rustam Minnekaevは金曜日に、「これによりクリミアへの陸上回廊が確保される」と述べたという。

 ミネカエフ少将の発表は、ロシア軍の攻撃は最東端のドンバス地域に限定されるとしてきたウクライナや西側の評価を覆すもので、ロシア軍は供給ラインを短く安全としつつ、有利な戦場地形の恩恵を受けられる。

 ロシアが南西部の重要な港湾都市オデーサを完全支配するつもりなのか、それともロシアと同盟関係にあるドネツクおよびルハンスク人民共和国(DPRおよびLPR)の代理国家を通じ支配するつもりなのかはまだ不明で、ロシアの占領下にあるウクライナ領土に対する計画もクレムリンは明らかにしていない。ウクライナの国家安全保障・防衛評議会のオレクシー・ダニロフOleksiy Danilov書記は、ウクライナの新聞ウクライインスカ・プラウダのインタビューで、占領下にある南部ケルソン市を指す「ケルソン人民共和国」は存在しないと明言した。最近の報道によると、ロシア政界には、ケルソンをクリミアに編入したうえで、住民投票を実施し、ロシアに編入する計画があるという。

 ロシア外務省のマリア・ザハロワMaria Zakharova報道官は金曜日に、モスクワは4月15日に和平提案を提出したが、ウクライナ側の返答がないと述べた。 クレムリンのドミトリー・ペスコフDmitry Peskov報道官も同じことを言った。「現時点では、ウクライナ側は我々の草稿を受け取っており、ボールは彼らの側にある。我々は回答を待っている」。

 ウクライナ大統領顧問のミハイル・ポドリャクMikhail Podolyakは20日、ロシアの提案を受け取っており、数日間かけて検討すると明らかにした。

 ウクライナは正式回答していないが、ダニロフ書記は20日、和平交渉の可能性には悲観的な見方を示した。「(戦争は)いつでも再発の可能性がある。ロシア連邦との和平協定など信じていない。我が国の歴史で、何度もこのような経験をしてきた。和平合意は常に破られてきた」と記者団に語った。

 英国のボリス・ジョンソンBoris Johnson首相は今週、プーチン大統領が誠実さを欠いているため、ロシア・ウクライナ和平交渉は絶望的だと警告した。彼は記者団に、「プーチンの誠実さの欠如が明らかな今、ウクライナがプーチンと交渉できるかは非常に難しい」と述べた。「ワニに足を顎で掴まれた状態で、交渉できますか?それが、ウクライナが直面している困難だ。我々は戦略を続け、武器を供給し続けなければならない」と述べた。

 モスクワとキーウ両政府は、ドンバスとウクライナ南部での戦いが戦争の帰趨を決すると考えているようだ。

 「ドンバスの戦いは、我々にとって非常に重要である。」「理由はさまざまだが、まず安全という理由がある。ドンバスに展開する我軍は、この国で最高の軍隊です」とヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、先のインタビューで述べた。、「ロシアはこの部隊を包囲し、破壊しようとしている」と述べ、今後の戦いが「戦争全体の行方を左右する可能性がある」と付け加えた。

 ウクライナがドンバスのロシア軍を大敗させれば、クレムリンにはこの戦争を継続する選択肢が大幅に制限される。ドンバスでロシアが失敗すれば、侵攻の本来の目的である政権交代とウクライナ軍事力の永続的低下の2つは、核エスカレーションに頼らなければ達成がほぼ不可能になる可能性がある。

 しかし、ロシア軍がウクライナ東部部隊を隔離し破壊することに成功すれば、モスクワはウクライナの訓練された武装部隊の大部分を無力化することになる。元中佐でDefense Prioritiesのシニアフェローであるダニエル・デイビスDaniel Davisが指摘するように、ロシア軍がドンバス支配を強化し、ウクライナ第二の都市ハルキウを包囲し進軍を止める要素はない。ドンバスで決定的な勝利を収めれば、ロシア軍はオデーサ方面への攻撃、ひいてはキーウへの帰還に有利な立場に立てる。

 クレムリンでのウクライナ戦争のタイムテーブルは、国内的配慮により動かされている。西側軍事関係者によれば、モスクワは5月9日(ロシアが第二次世界大戦でナチスドイツに勝利したのを祝う日)までに戦場で大きな勝利を収めようと急いでいるという。

 双方が影響力を競い合っているように見えるため、ドンバスの戦いが決着するまで和平交渉は望めそうにない。

 ジョンソン首相は金曜日、ロシアが戦争に勝つ「現実的な可能性」に備えるよう西側諸国を促し、現地状況を「予測不可能」と表現した。ウクライナ侵攻が2ヶ月目に入る中、ジョンソン首相の発言は、ロシアが勝利する可能性を西側指導者が初めて公に認めたことになる。NATO主要加盟国は、クレムリンが数週間のうちにウクライナ東部地域で大きな戦果を上げた場合、ロシア侵攻を撃退し、敗北させる目的で進めてきた前例のない武器移転プログラムに関して、これまでのアプローチを調整するかは不明だ。■

 

Will Russia Win the War for the Donbas? | The National Interest

April 23, 2022  Topic: Russia-Ukraine War  Region: Europe  Tags: RussiaUkraineNATOVladimir PutinDonbasWar

by Mark Episkopos

 

Mark Episkopos is a national security reporter for the National Interest.

Image: Reuters.


ウクライナの戦況から人工知能は静かに学び、次の対中、対露戦をモデル化している。

 


進行中の戦闘からスマートマシンが将来の戦闘をモデル化している


クライナ戦争での人工知能の利用についてはあまり語られていないが、国防総省はAIや機械学習ツールで膨大なデータを分析し、有益な戦場情報を生成し、ロシアの戦術や戦略を静かに学んでいると、国防総省高官が木曜日に述べた。



 近代化のための防衛研究・工学のディレクター、メイナード・ホリデーMaynard Holidayは、「目にすることはないが、戦場を監督することができる我々の絶妙な情報能力」として信号情報の収集とアーカイブ化に触れた。

 ホリデーは、木曜日のDefense One主催のGenius Machine AIサミットで、「ロシアの戦術でわかったものすべては事後分析を毎回行っている」と述べ、すべてデータベース化し、「訓練や演習を行う」とした。

 米国がウクライナに戦場情報をどこまで渡しているかは、推測の域を出ない。米国はウクライナで無人機を運用していないが、商業衛星会社が写真や画像を大量に公開している。

 また、同日には、AIガバナンス・プロジェクトを率い、戦略国際問題研究所(CSIS)の戦略技術プログラム上級研究員グレゴリー・アレンGregory Allenが、無人機の収集映像から特定の物体を発見・追跡する軍のAIツールが、ここ数年で相当進歩していると指摘した。軍は衛星写真でも同じことを始めている。

 アレンは、物体認識プログラムのプロジェクト・メイブンが明らかになった2017年以来、軍用AIは、進展していると述べた。

 「人工知能と機械学習は、米国の情報・監視・偵察活動(ISR)において、有能さを増し、広範な要素を強めている」とし、ウクライナで何が起こっているかを追跡するのに非常に役立っているとした。「国防総省と同盟国は、ここ5年間に構築された内容を活用しています」 

 公開画像に高度AIツールを適用することで、ウクライナ軍がロシアの攻撃を阻止する点で重要な情報が生まれている。

 進行中の戦闘データは、軍が現実世界で高度な敵勢力、特にロシアや中国の軍事行動のモデル化、予測に有効活用される。

 ホリデーは、カリフォーニア州サンディエゴにある海軍情報戦センターNaval Information Warfare Center, Pacificと協力し、実現に取り組んでいると明らかにした。同センターのBattlespace Exploitation of Mixed Reality Labでは、急速に進歩する技術で敵行動の形成過程の理解に努めている。

 2025年や2030年に国防総省や敵対国がどのような状況になるのか、経時変化をモデル化する必要がある、とホリデーは述べている。

 ウクライナでロシアが示した精彩を欠いた戦果と、西側諸国がロシアに課している制裁は、ロシアのAI開発が減速している状況を示唆しているが、停止することはないだろう。

 新アメリカ安全保障センターの非常勤上級研究員サミュエル・ベンデットSamuel Bendettは、「たとえロシア経済や技術エコシステムが制裁の打撃を受け続け、戦争が何らかの形で終結しても、ロシア国防省がAI利用の方法を考え抜くのを止めることはない」と述べた。■


AI Is Already Learning from Russia's War in Ukraine, DOD Says - Defense One

 

BY PATRICK TUCKER

TECHNOLOGY EDITOR

APRIL 21, 2022


注目の新装備 中国の新型ミサイルは055型搭載の小型極超音速対艦ミサイル?

 Anti-ship ballistic missile launch Type 055

はじめて姿を現したこのミサイルは最新鋭水上艦での運用を意図した対艦弾道ミサイルか。

国の055型大型駆逐艦が垂直発射セルから謎の新型ミサイルを発射する映像が出ている。このミサイルの型式、運用コンセプトは明らかではないが、非常に可能性が高い可能性がひとつある。

ビデオクリップは、ミサイルが「コールドランチ」され、空中で燃焼する様子を映し出している。ブースターは比較的短く、ペイロードは長い円錐形形状で、基部に小型フィンが付く。このデザインは、制御可能な再突入機(MaRV)を連想させる。

Twitterの友人@Alexluck9は、同ミサイルは、中国の新型垂直発射システム(VLS)搭載艦の兵装として以前から登場が示唆されていたと指摘している。

この兵器は、以前から開発中と噂があった海上発射型対艦弾道ミサイルの可能性が最も高い。現在、中国の対艦弾道ミサイルは陸上発射型のみであり、空中発射型も開発中で、海上にも配備されれば、大きな意味を持つことになる。実際、動画公開の同じ日に、空中から発射される「イーグル・ストライク」JY-21の外観を確認できた。このタイミングが怪しいのは間違いないが、中国が非公式に流す戦略メッセージの「リーク」の流れに合致している。

このミサイルは、YJ-21や他の多くのMaRV搭載ミサイルより薄く、細長い、円錐形の操縦用再突入飛翔体を使用しているようだ。また、ブースターが短いため、艦のVLSセルという狭い空間に収まる。ブースターが短いことから、打撃距離は大幅に短くなるが、海上で前方展開されていることを考えれば、妥当なトレードオフだろう。数百マイル程度の距離でも有益だ。この兵器は、陸上の固定目標も攻撃できそうだ。

 

DF-15短距離弾道ミサイルのMaRVが今回のミサイルのその部分と酷似している。

このシステムは、CM-401陸上短距離対艦弾道ミサイルから部品を流用できるが、MaRVのプロファイルは、CM-401のロケット部分と同様に、明らかに異なるものだ。CM-401については、当方が分析したCM-401のプロフィールをご覧いただきたい。

CM-401 を発射用キャニスターに入れた姿 (Credit: Chinese Internet)

中国に現れた対艦弾道ミサイルの飛翔パターンでは探知を困難とするスキップーグライドをあらわしている。 (Credit: Chinese Internet)

短距離対艦弾道ミサイルに、空気吸い込み式対艦巡航ミサイルを重ねることは、敵の最先端の防衛能力を複雑化させる。また、射程の短さは、中国艦艇のセンサー能力にあったものとなり、陸上の中・長距離対艦弾道ミサイルのように過度なまで複雑な外部データリンクやセンサーのネットワークに頼らず、目標を探知し交戦できる。

 

China's Type 055 destroyer. (Credit: Chinese Navy)

もう一つの可能性は、可能性はかなり低いが、何らかの巡航ミサイル、それも空気を吸い込むタイプの極超音速ミサイルだ。このミサイルは、艦船を通過した直後に、より浅い飛翔軌道を描くためのプッシュ・オーバー・制御に入ったように見えることから、この可能性をさらに高めている。もしそうだとすれば、シルエットは不可解である。近年、中国の超高速対艦巡航ミサイルが数型式出てきているが、ラムジェットエンジンに供給する空気取り入れ口をボディに搭載するなど、このミサイルとは似ても似つかない構成になっていることは注目すべき点である。また、対艦弾道ミサイルよりも極超音速対艦ミサイルを作る方が、技術的なチャレンジは高い。

最後に、基本的な形状から、新型対空兵器の可能性もある。

謎はともかく、中国が増大する艦隊用に新しい兵器コンセプトを推進していることを改めて認識させる。■


Mysterious New Missile Launched By China's Giant Type 055 DestroyerBY

TYLER ROGOWAY

APR 20, 2022 10:03 PM

THE WAR ZONE

 


2022年4月23日土曜日

ウクライナ戦の最新状況:精密誘導弾の在庫が不足するロシアと榴弾砲で精密誘導弾運用が可能となるウクライナ軍の対照的なちがい

 対照的な記事2つを並べました。ロシアは長期戦になれば不利になり、ウクライナは今を持ちこたえれば展望が出てくるということですか...それにしてもロシアの優位性は薄っぺらな存在になっているようですね。

 

まず、ロシアの精密兵器の在庫が僅かになっている点です。プーチンの言い分とロシア軍前線部隊の乖離がどんどん大きくなっていきそうです。

 

ロシア軍はウクライナで無差別無誘導のまま砲撃できても、ピンポイントでの精密攻撃ができない

 

クライナ戦が始まった当初、ロシアはウクライナ国民を恐怖に陥れようと民間地区に激しいミサイルや砲撃を意図的に行っているように見えた。

 ロシアは精密誘導兵器を保有しており、その気になれば軍事目標にピンポイントで爆撃やミサイル攻撃を加えることは容易である。ロシアが犠牲者を抑える技術的手段を持っていることを考えれば、民間人への攻撃は意図的であったように見えて当然だ。

 例えば、精密誘導砲やGPS誘導陸上ミサイルは、2007年に米陸軍がGPS誘導砲弾「エクスカリバー」を発射し、30キロメートル離れた標的を正確に特定できるようになった。もちろん、ロシアも同等の精密弾薬を保有しており、指揮官の選択肢が増え、正確な攻撃が可能になっただけでなく、民間人を殺したり、攻撃対象国のインフラを破壊する必要がない、極めて有効な攻撃を展開する可能性がある。

 しかし、国防総省はロシアが精密弾薬を使い果たしつつあると見ている。

 ペンタゴン高官は4月18日、記者団に対し「特にシステムの部品や精密誘導弾の領域で、補充補給に影響がでている。在庫の補充で問題に直面しており、プーチンに現実的な影響を及ぼしている」と述べた。

 精密兵器の供給が減少していることは、ロシア軍でよく知られる供給問題の一例に過ぎない。ロシア軍には、ウクライナのような紛争で管理能力がかなり不足しているようだ。

 精密兵器不足は、ロシアがウクライナ領土に進攻し、占領する能力を大きく阻害しかねない。ロシア軍は無差別に無誘導砲撃攻撃を行えるが、本部ビルや指揮統制センター、部隊の密集地など、価値の高い標的をピンポイントで攻撃することはできない。このため、防衛体制が高いウクライナ地点への進攻は非常に困難になっておかしくない。

 ロシアは、精密兵器で重要標的を攻撃できないと、ウクライナの指揮統制を混乱させる能力は皆無に近くなる。しかし、ウクライナは相当数の榴弾砲を獲得し、精密弾の発射が可能になるかもしれない。その場合、ウクライナの防衛隊は無人機を使ってロシア軍の位置を確認し、正確に攻撃できるようになる。このような精密攻撃能力のアンバランスは、ウクライナ側に大きく有利となり、ロシアは祖国防衛に備えるウクライナ兵に対しリスクの高い機械化攻撃を大量に強いられることになろう。■

 

Russia Runs Low on Precision Munitions as New Phase in the War Begins | The National Interest

by Kris Osborn

April 22, 2022  Topic: Russia-Ukraine War  Region: Europe  Blog Brand: The Buzz  Tags: Russia-Ukraine WarRussian MilitaryPrecision WeaponsMilitary LogisticsUkrainian Military

 

つぎにウクライナへ米榴弾砲が供与され生まれる効果です。

ウクライナ軍は米軍からM777移動榴弾砲の取り扱い訓練を受ける。

防総省は、ロシアの攻撃と戦うウクライナ軍を支援する大規模かつ統合的取組みの一環として、重砲、装甲車両、ヘリコプター、小型対兵器システムなど、重火器プラットフォーム多数をウクライナに送付している。

 国防総省によると、最新の内容には、155mm榴弾砲18門、M113装甲兵員輸送車200台の、Mi-17ヘリコプター11機、小火器数千丁、無人機、弾薬、肩撃ちの武器がある。米国はこれまでに、スティンガーミサイル1,400発以上、ジャベリン対戦車兵器5,500発、スイッチブレード無人機700機、弾薬5,000万発以上をウクライナに送っている。

小火器や肩撃ちの武器は、これまでにもロシア軍に対して大きな影響を及ぼしてきたが、重火器プラットフォームの追加到着により、新たな戦術的優位性がもたらされる可能性がある。例えば、ジャベリンが待ち伏せで接近する装甲車を破壊し、スティンガーがヘリコプターを破壊する一方で、移動式の榴弾砲は30キロメートル以上の距離でロシアの目標を破壊できる。

 榴弾砲は、ヘリコプターで運ぶこともできる移動式システムだ。また、より高い高度に到達することができ、技術構成によってはGPS誘導による精密弾の発射も可能。榴弾砲の最大の利点は、ウクライナ軍がスタンドオフ距離で攻撃を仕掛ける点にある。つまり、適切な監視装置があれば、地上発射の榴弾砲は、ロシアの発射地点、部隊の集中場所、輸送隊を遠距離破壊できるため、接近戦を回避できる。

 ロシアの長距離ロケットの発射地点を特定し、破壊すれば、ロシアのミサイルで壊滅状態にあるウクライナ市民にもわずかながら希望を与えることができる。上空の監視無人機で発射地点を特定し、榴弾砲部隊に目標座標をネットワークすれば、発射地点を破壊できる可能性がある。輸送船団、補給線、孤立部隊など、ロシア軍の集中は、より長距離のウクライナ砲撃に脆弱になる可能性があり、この戦術的シナリオは、ロシア軍に新たな複雑性をもたらしている。

 しかし、ウクライナの戦闘員は、米国製M777移動式榴弾砲の使い方を訓練する必要があり、国防総省はこれを迅速に開始する。

「訓練は数日中に開始できる。この訓練は、最初の......取り組みに過ぎないだろう。他の場所や時期にも追加されるかもしれないが、何が必要かをわかっており、迅速に着手する」と、国防高官は4月18日に記者団に述べた。

 国防総省は、ウクライナに提供する火砲は陸軍と海兵隊の榴弾砲と発表した。■

 

Heavy Fire: US-Supplied Howitzers Will Pack a Punch in Ukraine | The National Interest

by Kris Osborn

 

Kris Osborn is the Defense Editor for the National Interest. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Master’s Degree in Comparative Literature from Columbia University.

Image: Reuters.


2022年4月22日金曜日

日本海で何が起こっているのか。日米中露が活動中。

 


E-2DアドバンストホークアイがUSSエイブラハム・リンカン(CVN-72)に着艦した. US Navy Photo

 

衛隊統合幕僚監部の報道発表によると、ロシア軍艦3隻とロシア民間船3隻が4月19日火曜日に対馬海峡を通過し、一方中国の監視船が水曜日に東シナ海から太平洋に進出した。

 

 

 ロシア海軍の3隻は、駆逐艦RFSアドミラル・パンテレイエフ(548)、アルタイ級補給艦、救助タグSB-408である。自衛隊は、民間船は、パイプ敷設船アカデミック・チェルスキー、オフショア補給船イワン・シドレンコ、オフショア補給船オスタップ・シェレメタだと明らかにした。ロシア民間船3隻はいずれも、ロシアのガスパイプライン「ノルドストリーム2」への関与を理由に、米国財務省外国資産管理局(OFAC)の特別指定外国人(SDN)リストで米国から制裁対象となっている。パイプライン工事は昨年9月に終了しており、民間船は新たな配属先として太平洋で活動しているようだ。

 

 

 報道発表によると、海上自衛隊が火曜日午前9時に、男女群島の西80kmでロシア船隊を発見し、その後、対馬海峡を北上し、日本海に向け航行している。海上自衛隊は、3月24日に対馬海峡を南西に航行するアドミラル・パンテレイエフを視認していた。厚木基地第4航空群のP-1哨戒機と高速攻撃艇「しらたか」(PG-829)がロシア艦船を監視にあたった。

 統合幕僚監部からは人民解放軍海軍(PLAN)の東調級監視艦795が、鹿児島県奄美大島の北西 160km を南東に航行し、奄美大島と横手島の間を東進した後、太平洋に入ったと発表があった。鹿屋航空基地に所属する第一航空群のP-1哨戒機と補給艦JSはまな(AOE-424)がPLAN艦を監視したという。

 一方、米空母USSエイブラハム・リンカン(CVN-72)は、4月8日から始まった自衛隊3軍との演習を終え、現在フィリピン海を航行中だ。第 7 艦隊のニュースリリースによると、エイブラハム・リンカン、巡洋艦 USS モービルベイ (CG-52) および駆逐艦 USSスプルーアンス (DDG-111) は、海上自衛隊の駆逐艦 JS いなずま (DD-105) および JS こんごう (DDG-173) とともに、航空戦訓練から海上通信作戦まで共同訓練を行っている。

 

中国の東調級スパイ艦794は対馬海峡を通過し日本海に入った。April 11, 2022. Japanese MoD Images

 

 第3空母打撃群司令官J.T.アンダーソン少将Rear Adm. J. T. Andersonは、「インド太平洋地域における永続的なコミットメントは、海上自衛隊含む統合的かつ二国間の海上演習を通じ、成長し開花し続けています」「演習は、両国の共通利益と価値を守りながら、集団的な戦闘能力を実証している」(アンダーソン少将)。

演習では、エイブラハム・リンカーンで陸上自衛隊のCH-47が水陸両用高速展開旅団(ARDB)を載せ、いなずまでは陸上自衛隊のAH-64ヘリコプターがそれぞれ着艦を実施した。


陸上自衛隊

 

 岸信夫防衛大臣は、火曜日の定例記者会見で、今回の演習について「日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米両国は常に緊密に連携し、日本の防衛と地域の平和と安全の確保に努めている」と述べ、「この訓練を通じて、日本と米国は常に、地域の現状を変えようとする一方的な試みを阻止し、力により地域を不安定にするための準備を十分に整えたと確信している」。

国防総省のニュースリリースによると、揚陸ドック型艦USSジョン・P・マーサ(LPD-26)もフィリピン海で活動中であるという。一方、遠征支援基地艦USSミゲル・キース(ESB-5)は海兵隊岩国航空基地にあり、潜水艦USSアレキサンドリア(SSN-757)は月曜日に横須賀に到着している。■

 

Russian, Chinese Ships Steaming Near Japan as Carrier Lincoln Operates Near Korea - USNI News

By: Dzirhan Mahadzir

April 21, 2022 1:06 PM   

 

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ウクライナへ供与したジェベリンは累計5,500基と米国防総省が発表。その他各国の対戦車兵器がウクライナへ。

 

FGM -ジャベリン携帯対戦車ミサイルを発射するアイダホ州軍第116騎兵旅団戦闘チーム第2-116複合武器大隊チャーリー中隊の隊員

国防総省は、対戦車ミサイルシステム「ジャベリン」をこれまで5,500基ウクライナに送っていると発表した。

「4月14日現在で、米国はロシアによる無謀な侵略が始まって以来、ウクライナに5,500発以上のジャベリン対戦車システムを投入している」と、ペンタゴンは木曜日のツイッター投稿で述べた。

国防総省は、ロシアに対するウクライナ防衛力強化の一環として、ウクライナ兵士にジャベリンを提供している。ジャベリンは、肩載せ発射式で発射弾を自動的にターゲットに誘導するため、発射後すぐに身を隠すことができ、反撃を避けることができる。

ジャベリンは、レイセオンロッキード・マーチンが製造しており、近接戦闘で脅威を幅広く撃退することができる。

ウクライナ軍は、ロシア侵攻の中で、こうした武器に緊急の必要性を痛感している。

これ以外にウクライナ軍は英国のNLAW、スウェーデン製AT4やCarl-Gustav、ドイツのPanzerfaust、スペインのInstalaza C90など、対戦車兵器を大量に受け取っている。■

US committed over 5,500 Javelins to Ukraine since Russia's invasion began

ByDylan Malyasov

Apr 21, 2022

 

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Dylan Malyasov

U.S. defense journalist and commentator. Aviation photographer. Dylan leads Defence Blog's coverage of global military news, focusing on engineering and technology across the U.S. defense industry.