2025年4月7日月曜日

米国はイランとの開戦に向かっているのか?(The War Zone)) ― 日本画この地域に死活的な利害を有している割には、事態の進展に鈍感な事に警鐘を鳴らしたいです

 


B-2 spirits possibly set to strike Iran

David Wall via Getty Images (composite)

トランプ大統領がイランに求めた交渉のテーブルに着く期限が迫る中、米国は軍事資産を中東に注ぎ込んでいる

者の仕事では、質問をたくさん受ける。時にはかなり深刻な話題について、また時には全く奇妙なことについてだ。多くの場合、それらの質問はニュースサイクルに影響されている。この1週間の質問は、米国が本当にイランとの戦争に備えているのか、もしそうならなぜ今なのか、というものだ。

このような問い合わせは、国際的な緊張が高まっている時期には珍しくないが、今回は事情が異なる。状況はより曖昧であり、米国によるイラン攻撃が間もなく起こる可能性があるという考えは、特にトランプ政権の第一期と第二期の特徴である「信じられないほどのスピード」のニュースサイクルの中で、多くの人々にとって青天の霹靂のように感じられる。

人々の混乱に拍車をかけているのは、前例のないほど極めて不安定な軍事行動の可能性を煽るような出来事が一つもないことだ。このことが、本当に、しかも間近に起こりうる可能性について、一般の人々が理解しにくくしている。

トランプ政権にとって、軍備増強のきっかけとなったのは、ほとんどの意見によると、イランが核兵器開発に踏み切る場合、テヘランがその方針を決定すればいつでも核兵器開発に着手できる状態にあるイランの核開発計画の成熟化である。この点に関して、時間はほとんどないように思われる。しかし、この問題の周辺には、米国がイランと長年抱えている多くの問題の全体像があり、その中には50年前にまでさかのぼるものもある。特にトランプ政権にとっては、イスラエルに対する脅威が中心的な問題であり、代理勢力による中東の不安定化行動も同様だ。また、個人的な問題でもある。イランは伝えられるところによるとトランプ大統領を暗殺したいと望んでおり、ゴルフ中の彼を無人機で攻撃することまで示唆している。

では、イランへの攻撃は本当に近い将来に起こり得るのだろうか?非常に不安定な自制が何十年も続いた後、トランプ大統領は5月の期限を守り、テヘランの政権に核開発プログラムに関する交渉のテーブルに着かせるつもりなのだろうか?そして、イラン側が何ら意味のある行動を取らないまま一線を越えた場合、米国は本当に前例のない武力行使によってイランの核開発を排除するつもりなのだろうか?この軍事作戦は何十年もの間、回避されてきた。その主な理由は、この地域およびそれ以外にも広範囲にわたる深刻な影響が考えられるためだ。

これらの質問に対する答えを知っている人は誰もいないだろう。おそらくトランプでさえも。しかし、現時点では、少なくともイラン政府にそう信じ込ませることを望んでいることは明らかだ。このレベルでの瀬戸際外交は非常に危険な賭けであり、特にウクライナでの和平交渉と並行して行われていること、そして中国が軍事力による台湾侵攻の準備を加速させていることを考えれば、なおさらだ。もしトランプが脅しを実行に移さなければ、他の非常に重要な地政学上の対立において、米国の手は大幅に弱体化することになるだろう。特に、米国を外国の紛争に巻き込まないことを主張する強硬な反戦大統領であるという彼の主張を考慮すると、これは彼にとって非常に厳しい立場に追い込む可能性がある。

いずれにしても、現在中東で進められている米国の軍備増強は、有事の際の具体的な対応策であることを認識すべきである。B-2ステルス爆撃機、戦闘機、支援機、別の空母打撃群、防空システムなど、あらゆるものが限定的な航空作戦と、その後の主要な利害の防衛能力の強化に適している。このレベルでの抑止力、つまり威嚇は、現時点では最強のカードだ。しかし、望むのは、実際にこの地域に流入させた軍事力を実際に使用することではなく、姿勢を示すだけで好ましい結果を達成することである。

それが歴史の1ページとして書き記されることになるのかどうか、今後明らかになるだろう。

イランへの攻撃の可能性に備え、空母B-2爆撃機と空中給油機がディエゴ・ガルシアに空前の規模で展開されている。 PHOTO © 2025 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. REPRINTED BY PERMISSION

一方、イランがトランプ大統領の外交的および軍事力行使の申し入れに対して「知るか」という態度を続けるのであれば、次に何が起こるかはまったくの未知数となる。そう、パンドラの箱を開けてしまうことは十分にあり得る。それでも、イランとその主要な敵対国である米国とイスラエルを瀬戸際に追い込むような、複数の大きな軍事的エスカレーション目にしてきた。そして、急速なエスカレーションの回避や国内の懸念の解消を目的として、誰もがその場しのぎの対応に走った。

確かにこれらのケースは劇的であり、より広範囲な戦争に発展するリスクをはらんでいるが、誰もイランの切り札である核開発計画を包括的かつ軍事的に攻撃しようとはしていない。確かにイスラエルは全面戦争を回避するために、暗殺から破壊的なサイバー攻撃まで、あらゆる手段を講じてイランの進出を遅らせるためにできる限りのことをしてきたが、イランの非常に強固な核施設を爆破することは全く別の問題である。

交渉が成立せず、トランプ大統領が攻撃の決断を下した場合、最も可能性が高い作戦は、イランの最も重要な核施設を標的とした航空戦力の使用だろう。核攻撃や放射性汚染による施設への照射を除けば、この作戦を遂行できる航空戦力能力を持つ国は米国以外にない。

この独特な能力については、長年にわたり詳細にわたって取り上げてきた。基本的には、B-2スピリットと、その30,000ポンドのMOP(Massive Ordnance Penetrator)の独特な任務セットである。アメリカのステルス爆撃機とMOPは、文字通り山にトンネルを掘って作られたものもあるイランの要塞化された核施設を攻撃できる唯一の通常兵器機と通常兵器の組み合わせである。それでも、それらを破壊する能力には疑問が残るが、少なくともかなりの期間、その有用性を大幅に制限することはほぼ確実である。

テスト中のB-2が、同時に2つ搭載できるMOPを投下している。(米空軍)

ステルス爆撃機は、その能力の高さにもかかわらず、単独では行動しない。目標に到達し、無傷で帰還するには、膨大な数の資産が必要となる。対空および敵防空システムの制圧/破壊(SEAD/DEAD)支援、電子戦支援、戦闘捜索救難支援、あらゆるレベルでの情報収集および情報活用など、数多くの支援が含まれる。B-2は単独で戦わない。そして、確かにイラン空軍は旧式で、防空網も二流だが、だからといって、B-2やその他の航空機を、ステルス機としての利点があるとはいえ、イラン上空の戦闘環境に投入するリスクが低いわけではない。多くの問題が発生する可能性があり、大衆文化が信じ込ませようとしていることとは無関係に、ステルス爆撃機は見えないわけではない。

それでも、通常手段で最も堅固なこれらの施設を破壊する唯一確実な方法は、地上での特殊作戦による襲撃だ。我々は長年この現実について詳細に述べてきたが、イスラエルは最近、イランを阻止し、この点における自国の能力を強化するために、シリアでこのような作戦の概念実証らしきものを実行した。しかし、米国がこのような高リスクな作戦に地上軍を投入することはまずないだろう。

空爆が指揮統制、防空、核施設のみを標的とした場合でも、報復は極めて激しいものになる可能性がある。イランは、無人機、巡航ミサイル、弾道ミサイルなどを総動員し、その地域の米軍に攻撃を仕掛ける可能性が高い。この点を考慮すると、米軍のイラン標的任務には、核施設や防空施設だけでなく、この報復シナリオの実行を想定した、離れた場所にある兵器施設も含まれる可能性がある。イランの弾道ミサイル施設(その中には、秘密裏の発射や兵器の保管に使用される大規模な地下壕群も含まれる)を攻撃することは、核開発関連施設を攻撃する前であっても、このような空爆作戦が実行される場合には、前進するための方法である可能性がある。

いずれにしても、主要な戦略的施設への初期攻撃の後、発射前にこれらの施設から離れた場所に分散配置されている脅威となるスタンドオフ兵器の破壊に重点的に取り組むため、航空作戦は急拡大する可能性が高い。これは非常に困難な任務であり、特にイランのような広大な国土を持つ国にとっては、まさにこのシナリオに備えて軍が何年も準備を続けてきた。

発射準備中の重要なミサイル施設や兵器を先制攻撃で一斉に攻撃すれば、イランの大規模な反撃による打撃を少なくとも軽減でき、防空システムが攻撃の大半を阻止できる可能性も高まる。さらに、このケースでは、イスラエルに対する大規模なミサイルおよび無人機攻撃の場合ほど距離が有利に働くわけではありません。米国の多くの施設は、イランからペルシャ湾とオマーン湾を隔てた向こう岸に位置している。早期警戒と対応にかかる時間は、昨年イスラエルが2度も優位に立った場合の数分の一になるだろう。

また、ホルムズ海峡の存在も懸念すべきである。この海峡には、エナジー供給に関わる国際的な利害関係者が数多く存在する。この悪名高い狭水道を通過する石油に依存する中国は、この点において、まさに未知数である。イランが海峡を封鎖し、ペルシャ湾やオマーン湾で米国と連携していると見なしたものに対して攻撃を開始した場合、私たちは再び未知の領域に足を踏み入れることになる。イランは、この地域を対艦ミサイルの激戦地帯に変えることを目的に、さまざまな種類の武器を組み合わせた巨大な対艦兵器を構築してきた。

This image shows the Strait of Hormuz, between the Persian Gulf and the Gulf of Oman. The Strait of Hormuz runs between Iran and United Arab Emirates, 2004.この宇宙画像は、ペルシャ湾とオマーン湾の間のホルムズ海峡を示している。ホルムズ海峡はイランとアラブ首長国連邦の間に位置し世界で最も危険な狭域のひとつだ。(Photodisc via Getty Images)Stocktrek

フーシ派もまた、この問題の要因のひとつだが、彼らは以前よりも予測可能であり、紅海およびアデン湾で定期的に船舶への攻撃を始めた以前と比べると、現在ははるかに強く監視されている。彼らはすでに、こうした継続的な攻撃により、バブ・エル・マンデブ海峡の使用を危険にさらしているが、イランの支援者の指示により、突然、あらゆる戦力を投入する可能性もある。バブ・エル・マンデブ海峡やホルムズ海峡の封鎖は、非常に問題が多く、また封鎖解除に長い時間を要し、経済に壊滅的な影響を及ぼす可能性がある。

また、イランは、遠距離攻撃兵器を搭載した船舶や世界中に配置した工作員を通じて、ペルシャ湾地域から遠く離れた目標を攻撃する能力も有している。簡単に言えば、イランの対応は非常に厳しい致命的なものとなり、米軍を駐留させている湾岸諸国や、その地域のエナジーに依存する主要な利害関係国を広範な紛争に巻き込む可能性がある。

前述の通り、この状況下でイランがどのような対応を取るかについては、最近の歴史から学ぶことができる。過去においては、エスカレーションは攻撃と反撃に限定されていた。その後は、関係者全員がエスカレートすることをやめた。今回のケースでも同様である可能性は高いが、イランの核開発プログラムを運動力学的に潰そうとする試みは、これまでに目にしたものとは全く異なるレベルのエスカレーションになることを考えると、どこまでエスカレートし、どのくらいのスピードでエスカレートするかについては、まったく予想がつかない。

そしてイスラエルがある。彼らは作戦に参加するだろうか?彼らの航空戦力やその他の軍事能力は非常に価値があるが、彼らを巻き込むことは、すでに非常に不安定な状況を一気に不安定化させることになる。現時点でははっきりしない。トランプはネタニヤフ首相と非常に親しい関係にあり、米国が主導権を握る意思があるならば、エルサレムの現政権は最大の敵の最も恐ろしい能力を最終的に無力化する手助けを懇願するだろう。イスラエル空軍(IAF)は、非常に経験豊富で、非常に優れた装備を誇る軍隊ではあるが、米国が直接関与することなく、その空軍力のみでイランの核開発プログラムを攻撃するのと同じ結果を達成することはできない。

原油価格は急騰する可能性があり(おそらく急騰する)、それは米国の国内経済に影響を与え、ひいては米国の政治にも影響を与えるだろう。また、世界全体にも影響を与える。このような衝撃は、特に軍事行動が迅速に長期にわたる紛争に拡大した場合、市場を急落させる可能性がある。もし、中東からの原油輸出が長期間にわたり大幅減少した場合、他の地域での緊張の高まりや攻撃性を引き起こす可能性がある。また、ウクライナでの戦争を続けるための資金調達をロシアのプーチン大統領に助けることにもなり、世界中の貧しい国々には大きな人道的影響が及ぶ可能性もある。

これらは、一般的に最も顕著な要因のほんの一部にすぎない。最初の爆弾が爆発した後に起こる出来事に影響を与える、複雑に絡み合った莫大な数の利害関係、戦術的考慮事項、影響、マクロ経済的要因がある。これらすべてを分析しようとすれば、途方に暮れてしまう。

私たちは今、地政学的に非常に危険な時代に突入する可能性があるにもかかわらず、一般の人々にはその認識が十分には浸透していないようだ。ニュースサイクルは相変わらず目まぐるしく、人々はすでに紛争に対して感覚が鈍くなっています。特に、ウクライナでの危険な代理戦争が3年も続き、さらに「グローバル・ウォー・オン・テロ」が20年も続いているのだから。トランプ大統領のイランに関するメッセージは一貫しているが、まだ主役の座には就いていない。ホワイトハウスからは、そのような行動に関する重要な演説は何もなく、オープンソースのインテリジェンスがメディアで話題を独占している。

平和が優先され、イランとトランプ政権が何らかの解決策を見出し、このような事態を回避することを願うしかない。また、トランプ大統領が軍事行動を取らないと選択した場合、彼らはトランプ大統領のハッタリを言い当て、成功を収める可能性もある。しかし、この問題と並行して進行している、あるいは進行しつつある他の多くの国際的な危機を考慮すると、重大な結果を招くような行動を起こさないことは、まだ始まったばかりのトランプ政権にとって大きな信頼の失墜につながるでしょう。

これほど多くの不確実性がある中で、一つだけはっきりしていることがある。賭け金が本当に計り知れないほど高い、巨大なチキンゲームに突入したということだ。今後、何が起こるのかに細心の注意を払うべき時が来ている。■

Is The U.S. About To Go To War With Iran?

The U.S. is pouring military assets into the Middle East as Trump's deadline for Iran to come to the negotiating table fast approaches.

Tyler Rogoway

Published Apr 3, 2025 1:18 PM EDT

https://www.twz.com/air/is-the-u-s-about-to-go-to-war-with-iran


ドナルド・トランプのロシア戦略がNATOを終焉させかねない(19fortyfive)

 

Craiyon


ランプ大統領とゼレンスキー大統領の不運な大統領執務室での会談以来、見出しではNATOの終焉、米国がSACEURポストを放棄、さらに「NATOにおける米国に代わる5〜10年計画」を策定中の欧州の取り組みが飾っている。

 大西洋の両岸関係における前例のない混乱の核心にあるのは、米国とロシアとの関係における根本的な変化で、ウクライナ停戦交渉の大きな背景だ。

 これまでのところ、交渉プロセスはモスクワに有利に働いている。というのも、政権はロシアを政治的孤立から事実上脱却させており、その一方で、ウクライナにかけた圧力に比べれば、交渉でロシアにかなりの自由度を与え続けているからだ。

 キーウが30日間停戦に同意した今回の交渉では、モスクワはウクライナの送電網への攻撃を控えるとだけ発表するとウクライナの民間人標的への攻撃をすぐ再開した。

 政策転換の第三の要素は、欧州との関係に関して政権が相対的に距離を置いていることである。 エマニュエル・マクロン大統領は欧州の「戦略的自立」の必要性を再び説き、フリードリヒ・メルツ次期ドイツ首相は欧州が米国から独立する時が来たと宣言している。

 要するに、トランプ政権がNATO生態系に与えた衝撃を受け、欧州の最大級同盟国が、自分たちの将来はもはやアメリカとともにあるのではないとすばやく決断したように見え、これは同盟の将来にとって芳しくない。

 もしワシントンが大西洋両岸関係に関し現在のまま軌道を歩み続け、ブリュッセル、ベルリン、パリが自国の安全保障を米国なしでもやっていけるかのように振る舞い続けば、論理的な結末は、NATO本部の灯が消え、SHAPEが存在意義を失うことになるかもしれない。

 トランプ政権が追求する策略は、ウクライナ戦争を含むストレスの種を排除するために、ロシアとの関係を改善するだけでなく、協力関係を構築することであることは今や明らかだろう。 ワシントンの「逆キッシンジャー」戦略が成功し、ロシアを中国から完全に引き離せなくても、少なくともこのアプローチによって、インド太平洋で米中が衝突した場合にプーチンが習近平を支持することを抑制できる。

 これがアメリカのロシアとの和解の背後にある主要なデザインならば、その成功の可能性は非常に低く、アメリカの劇的な譲歩によって代償を払わなければならないだろう。 ロシアがヨーロッパで新帝国主義を推進できるかどうかは、中国からの継続的な支援にかかっている。中国の支援がなければ、ウクライナでの戦闘を維持しながら、国内で一定の安定を保つことはできなかっただろう。

 ウクライナでの停戦交渉がどう決着しようとも、ロシアの経済的弱体化により、中国との連携を維持することが不可欠となる。

 トランプ政権の対ロシア政策再編で最も重要な側面は、ロシアの帝国的侵攻を抑止し、必要であればヨーロッパを防衛する原則に立脚した、過去80年にわたる大西洋地域におけるアメリカの国家安全保障戦略を根底から覆す危険性があることだ。

 最終的な分析では、ウラジーミル・プーチンにとって、ウクライナ戦争終結に関する交渉の結果は、ロシアがヨーロッパでどれだけの自由度を得られるか、つまり、当初の要求のどれがトランプ政権によって満たされるか、拒否されるかに関わっている。

 ここでの付随的な疑問は、アメリカの国家安全保障戦略が一連の取引に還元されるのか、それとも文化的・歴史的要因が最終的な主導権を握るのかということである。

 アメリカは帝国の時代を定義した19世紀型の国際関係に逆戻りしているのだろうか?

 米欧同盟は間違いなく、この80年間で最も困難な時期を迎えている。

 ロシア帝国主義を理解する上で、ワシントンが基本に立ち返ることは極めて重要である。

 また、NATOが空洞化し、19世紀型のヨーロッパ勢力圏に戻る可能性が、ヨーロッパ大陸だけでなく、おそらく太平洋を含む他の地域でも、アメリカの国益にどんな意味を持つかを理解しなければならない。■

Donald Trump’s Russia Strategy Could End NATO as We Know It


By

Andrew A. Michta


https://www.19fortyfive.com/2025/03/donald-trumps-russia-strategy-could-end-nato-as-we-know-it/?_gl=1*wgglv0*_ga*MTE2OTcwMTA1OS4xNzQzMDI0NDkx*_up*MQ..


誰も気づいていない。パキスタンこそ、懸念すべき核兵器の脅威だ(19fortyfive)

 Image of Pakistan's missiles. Image: Creative Commons.

パキスタンのミサイル。: Creative Commons.




パキスタンの核兵器はイランより大きな脅威なのか?

米国、イスラエル、西ヨーロッパの多くは、イランが核兵器を手にすることがないよう、長く協力してきた。 しかし、イランと同様に危険な国がもうひとつある。すでに175発の核弾頭を保有し、10年後までに250発もの核弾頭を保有する可能性がある国パキスタンである。

 パキスタンは西アジアで最も不安定な政権のひとつだ。政治家と軍事指導者の連合体が統治する政府は、決して国をしっかり掌握しているようには見えず、国内テロリズムに長い間対処してきた。

 米国が最も恐れているのは、隣国アフガニスタンでの成功に浮かれるジハードが、核兵器を保有するパキスタンを乗っ取ることだ。


2010年、オバマの言葉は的確だった

オサマ・ビンラディン殺害のために海軍特殊部隊と陸軍特殊作戦飛行士をパキスタンに送り込むちょうど1年前の2010年4月、バラク・オバマ米大統領(当時)はワシントンで開かれたサミットで演説し、慎重に言葉を選んだ。

 オバマ大統領は公式には南アフリカのジェイコブ・ズマ大統領(当時)に向けてした発言しはその場にいた他の人々にも向けられたものだった。

 「米国の安全保障にとって、短期、中期、長期のいずれにおいても、唯一最大の脅威は、テロ組織が核兵器を手に入れる可能性だ」。


パキスタンはジャンプストリートから二重取引をしていた

米国がアフガニスタンの弱体な中央政府を支えている間、タリバンはパキスタンの国家情報部(ISI)を通じ、カブール政権を転覆させるために動いていた。

 ビンラディンがパキスタンのアボタバードで殺害されたのも注目に値する。

 当時、パキスタン人への不信感は非常に高まっており、オバマ大統領は、ビンラディンに密告され、再び逃亡されることを恐れ、急襲が起こることをパキスタン政府に伝えないことにした。

 米国はパキスタンの二枚舌を、両者の便宜同盟の早い段階で知っていた。しかし、ISIとタリバンの結びつきがどれほど強固なものであるかは、後になってから知った。

 アメリカ政府は、テロリスト集団がパキスタンの核兵器を掌握することを懸念し、統合特殊作戦司令部(JSOC)を使って迅速かつきれいに核兵器を掌握する計画を立てた。ワシントンの懸念は根拠のあるものだった。 パキスタン当局は、ジハード・テロリストよりも、アメリカにより核兵器を掌握されることを恐れていたのだ。

 2005年、当時の国家安全保障顧問であったコンドリーザ・ライスは、国務長官就任のための上院公聴会で、ジョン・ケリー上院議員から、イスラマバードでイスラム主義者がクーデターを起こした場合、パキスタンの核兵器はどうなるのかと質問された。「われわれはこの問題を指摘し、それに対処する用意がある」とライスは言った。


パキスタンの核兵器開発責任者はイランと北朝鮮に情報を売っていた

パキスタンの核兵器開発計画の基礎は、核兵器開発の中心人物となった科学者アブドゥル・カディール・カーンが、ヨーロッパのURENCO社から核技術やノウハウを盗み出したことにある。

 米情報機関によれば、カーンは中国から核兵器設計図も受け取っていたと見られている。

 カーンは、パキスタンの当時の極秘核兵器計画のための技術や情報を調達するため、闇市場の供給者ネットワークを構築し、さらにそのネットワークを他国への供給チェーンへ変化させた。

 イラン、リビア、北朝鮮が顧客だった。2003年10月にリビアへの輸送が妨害された後、カーンは2004年2月にパキスタンのテレビに出演し、遠心分離機から爆弾の設計図に至るまで、さまざまな品目を転送するネットワークを運営していたことを告白した。


パキスタンの核兵器

パキスタン政府は核兵器の規模を公表したことはなく、核ドクトリンについても通常コメントしない。しかし、パキスタンは170発の核弾頭を保有していると考えられている。 同国は核兵器は攻撃を受けた後にのみ使用し、決して先制攻撃はしないと主張してきた。

 他の核保有国とは異なり、パキスタンは自国の核態勢やドクトリンの輪郭を説明する公式文書を定期的に公表していない。

 そのような詳細が公の場で語られる場合、たいていは引退した高官が個人的な立場でコメントすることが多い。 パキスタンの核兵器に関する最も定期的な公式情報源は、パキスタン軍のメディア部門であるInter Services Public Relationsであり、ミサイル発射に関する定期的なプレスリリースを発表し、時折、発射のビデオを添付している。


米国に届く核ミサイル?

2024年12月19日、ジョナサン・ファイナー米国家安全保障副顧問は、パキスタンが 「米国を含む南アジア以遠の標的を攻撃可能な」長距離弾道ミサイル能力を開発中と発表した。

 米国はパキスタンの意図を心配している。 ワシントンは、パキスタンが核兵器を必要とすることを理解している。なぜなら、パキスタンはインドとの戦争にことごとく敗れ、通常兵器ではるかに弱いからだ。 しかし、中国との密接な関係が気になる。また、パキスタンの主敵であるインドがすぐ隣にあるのに、なぜ長距離兵器が必要なのか?

 パキスタンの核兵器は、非常に不安定な国の中にある。 核兵器が使用される可能性は、さまざまなシナリオが考えられるが、ほとんどが悪いシナリオだ。■



Pakistan Is the Real Nuclear Weapons Threat We Need to Worry About

By

Steve Balestrieri

https://www.19fortyfive.com/2025/03/pakistan-is-the-real-nuclear-weapons-threat-we-need-to-worry-about/?_gl=1*bz3zyd*_ga*MTc0NzIxNDk2Mi4xNzQzNDU4MTMw*_up*MQ..


著者について スティーブ・バレストリエリ

スティーブ・バレストリエリは19FortyFiveの国家安全保障コラムニストである。 米陸軍特殊部隊の下士官および准尉として勤務。 19FortyFiveへの執筆に加え、PatsFans.comでNFLをカバーし、Pro Football Writers of America(PFWA)のメンバーでもある。 彼の記事は多くの軍事専門誌で定期的に紹介されている。


MQ-28ゴースト・バット「忠実なウィングマン」のミサイル実戦テストを計画(The Aviationist)

 


4機のMQ-28ゴーストバット。中央の2機は機首に赤外線捜索・追跡(IRST)モジュールを装備しているのが見える。


ーイング・オーストラリアの無人戦闘機は、2025年後半か2026年前半に空対空ミサイルの実地試験発射を行う予定である。

 アバロン・オーストラリア国際航空ショーでメディアに発表された空対空ミサイルのテスト成功は、協働戦闘機(CCA)プラットフォームにとって重要な前進となる。 MQ-28に武器が搭載されるのはこれが初めてである。MQ-28はこれまで、主に有人航空機のための情報・監視・偵察(ISR)および電子戦(EW)戦力増強装置とされてきた。

 ボーイング・オーストラリアの無人戦闘機は、計画によれば、2025年後半か2026年前半に空対空ミサイルの実地試験発射を行う。

ボーイングは、ゴーストバットが8機で計102回の試験飛行を完了したことを確認した。運用中の機体はブロック1が6機で、ブロック2が2機生産されている。ブロック2では、主翼が若干変更され、新しい航法装置と電子戦攻撃への強化が施されている。改良点の多くは、ブロック1機の飛行試験から得られた。




 2025年末までにF-35AライトニングIIやE-7Aウェッジテール機とともにゴーストバットが飛行することも期待されている。これらの航空機は近い将来、オーストラリア空軍(RAAF)と、将来の顧客候補として注目されているアメリカ空軍(USAF)の両方で運用されることになる。

 ゴーストバットは、ボーイングのオーストラリア部門がRAAFと緊密に協力して開発した。公式プレスリリースでは、MQ-28が50年以上ぶりにオーストラリアで製造された航空機であることを紹介している。クイーンズランド州トゥーンバにある9,000平方メートルの生産工場は2024年に建設が開始され、ボーイング・オーストラリアは3年以内の完成を目指している。

 ボーイング・ディフェンス、スペース&セキュリティ社の暫定社長兼最高経営責任者(CEO)を務めるスティーブ・パーカーは、今回のテストに使用される空対空ミサイルの正確な種類は、後日発表されると述べた。彼はまた、将来の対地兵器のテストについても示唆した:"我々は間違いなく将来的に空対地を見るだろうが、我々の焦点は空対空である。"

 MQ-28に武器を追加することで、米軍が評価中のクレイトスXQ-58ヴァルキリーのようなCCAプラットフォームに近づくことになる。これらの無人航空機は、有人航空機とチームを組み、追加弾薬の搭載を可能にするだけでなく、人間の乗員を失う可能性なくペイロードを提供することで、リスクの高い状況に無人航空機を送り込むことができる。


内部のペイロードベイからAltius-600 UAV/浮遊弾薬を投下するXQ-58Aバルキリー。 (画像クレジット:Courtesy photo via U.S. Air Force)


 ボーイング・オーストラリアのエイミー・リスト代表取締役は、MQ-28プログラムに対する将来の資金は現在確保されていないが、同社は新たな資金確保に向けてオーストラリア政府と積極的に交渉していることを確認した。

RAAFの計画

RAAFは近々、オーストラリア政府に対し、無搭乗機の調達に関する提言を行う可能性がある。ニコラス・ホーガン、オーストラリア空軍副司令官は、「政府に選択肢を提示する」と語り、RAAFとボーイング・オーストラリアの緊密な協力関係を考えれば、ゴースト・バットが同軍の計画で重要な役割を果たすことは間違いない。RAAFはMQ-28を高く評価しているようで、ホーガンの熱狂的な言葉がそれを物語っている。

「MQ-28に対する私の見解:それはワールドクラスだ。 「間違いなく、世界をリードしている。 MQ-28は、我々が政府に提出するどのような選択肢においても、非常に強力な候補となるだろう」。

 前述したように、ゴースト・バットは大規模なテストを実施しており、これまで102回のテスト飛行が報告され、RAAFに大量のデータを提供している。

 「我々が学んだことは、自律的に、そして乗組員付きプラットフォームとチームを組み機能する方法は、並外れたものです」とホーガンは言う。「別のプラットフォームや他のプラットフォームに目を向けても、このプラットフォームから学んだことの根底にある基盤は、何十年もの間、私たちとともにあるだろうと思う」。

 オーストラリアとアメリカは、無人機の性能データを共有しており、これは無人機に関する日本との三国間協力の一環でもある、とホーガンは付け加えた。 しかし、豪州と米国のプログラムでが目的が異なる。そのひとつは、後者がNGADの制空権任務を支援するための武器統合であるのに対し、前者は当初、センサーとRAAFの運用コンセプトの中での統合テストに重点を置いていることだ。

 ホーガンはさらに、現在のところMQ-28への武器システムの統合は含まれていないことを確認したが、将来的にそれを除外することもないとも述べた。「可能性を否定はしないが、絶対とは言わない」(ホーガン)。

 オーストラリア国防総省は無人航空機の運用コンセプトや、有人戦闘機や支援機との最適な併用方法を検討中であり、ゴースト・バットの試験飛行で得られたデータが大きな意味を持つ。 「ゴースト・バットのテスト・キャンペーンで得られたデータは、その作業の大きな部分を占めている。

 オーストラリア政府が無人戦闘機を調達するかどうか、またMQ-28を採用するか他の設計を採用するかを最終決定するにはまだ時期尚早だが、ホーガンは10年以内に最前線で使用されると見ており、「その段階までには、自律型共同プラットフォームが装備の一部になっていると自信を持って言えます」。

アンドゥリル・フューリー

米防衛産業の新参者であるアンドゥリル・インダストリーズは、航空ショーを利用し、社内で「フューリー」と名付けたCCAを売り込んでいる。この機体のルーツは、2023年にアンドゥリルが買収したブルーフォース・テクノロジーズにある。この機体にはアメリカ空軍がYFQ-44の制式名称を与えている。

 ゴーストバットと異なり、アンドゥリル機はまだ飛行していないが、これは2025年中に行われる予定である。アンドゥリル・オーストラリア・アジア・パシフィックのデビッド・グッドリッチ最高経営責任者(CEO)は、同社はすでにRAAFとの話し合いやプロセスに参加しているが、それ以上の詳細は明らかにできないと述べた。

 ゴーストバットがフューリーより大きいことは分かっている。 後者は全長6.1メートル、翼幅5.2メートルとされている。 一方、ゴーストバットは全長11.7メートル、翼幅7.3メートルでゴーストバットのサイズが大きくなったことで、ゴーストバットの耐久性が向上し、ペイロードの柔軟性が増すことは間違いないだろう。 しかし、フューリーの方がスピードと機動性は上かもしれない。

 ゴースト・バットの血統を考えると、オーストラリアにとって重要なことは、アンドゥリルが現地生産も視野に入れていることだ。 同社はすでに、自律型水中ビークル「ゴースト・シャーク」のオーストラリア生産施設に投資している。

 グッドリッチは、アンドゥリルのユニークなセールスポイントとして、人工知能(AI)とロボット工学における同社の経験を高度に活用し、競合他社に比べ低予算で短い納期を実現できることをあげている。 「フューリーは、シンプルで大量生産できる設計です。 ハードウェアと素材の選択は、コスト、スピード、シンプルさ、サプライチェーンを中心に最適化されています」。

 インド太平洋地域の不特定多数の潜在顧客と交渉が行われており、同社はまた、欧州市場に接続するために6月のパリ航空ショーにフューリーを持ち込むことを計画している。

 米国では、アンドゥリル・デザインはジェネラル・アトミクスのガンビット(YFQ-42)と対決する。 この両機は、アメリカ空軍の連携戦闘機プログラムのインクリメント1での最終候補である。米空軍は最大150機を調達する意向だが、2つの設計のうちどちらかが選ばれるのか、あるいは混成飛行隊が就役するのかは不明だ。

 業界大手のボーイング、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマンは、インクリメント1で落選したが、インクリメント2で入札できる。ロッキード・マーティンは、インクリメント1では過剰な納入を行い、コスト高になるはずの「金メッキ」オプションを提供したものと考えている。インクリメント2ではより手頃な価格での提供を目標としている。■


Live Missile Test Planned for MQ-28 Ghost Bat ‘Loyal Wingman’

Published on: March 27, 2025 at 7:27 PM Follow Us On Google News

 Kai Greet

 Stefano D'Urso

https://theaviationist.com/2025/03/27/live-missile-test-mq-28-ghost-bat/


ルールに基づく秩序は神話だった:ウクライナ危機を煽ったのNATOだった(19fortyfive)

 MLRS like those used in Ukraine. Image Credit: Creative Commons.

韓国陸軍の第5砲兵旅団によるMLRS戦闘射撃訓練。



西側諸国の指導者たちは、ルールに基づく国際秩序を支持すると主張しているが、実際の行動はこの理想と矛盾することが多い。NATOは、ロシアが安全保障上の「レッドライン」を明確に警告しているにもかかわらず、ウクライナには加盟する権利があると主張することで、現在の紛争に大きく寄与している。


NATOがウクライナ危機の火種だったのか? 国際システムがどのように機能するかという神話と、実際にどのように機能しているかという現実の間に激しいコントラストがある。 何十年にもわたり米政府高官は、ワシントンの目的は「ルールに基づく国際秩序」を守り推進することだと主張して、 各国が他国に対して武力を発動すべきではないと主張してきた。各国はまた、近隣諸国の干渉を受けることなく、地域の外交、経済、さらには軍事組織に参加するあらゆる権利を有するべきであると主張してきた。

NATOとウクライナ危機 後者の原則は、ウクライナの地位をめぐるロシアとNATOの対立の主な原因となっている。2014年にロシアがクリミアを掌握し、2022年2月にウクライナに全面侵攻するまでの数年間、西側の政策立案者たちは、モスクワの意向にかかわらず、キーウにはNATOに加盟する国際法上のあらゆる権利があると主張していた。    NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、2021年後半にその点を極めて強調している。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とその同僚たちの見方はまったく異なっていた。プーチンは2007年2月のミュンヘン安全保障会議での演説で、ウクライナをNATOに加えようとするいかなる努力も、ロシアの安全保障にとって耐え難い脅威である限り「レッドライン」を越えることになると強調していた。

 2022年の侵攻に至るまでの数年間、多くのロシア政府高官がこの警告を繰り返したが、米国とNATOの指導者たちは、問題の兆候が高まっていることに気づかないままだった。

 現在進行中の戦争で恐ろしい破壊と人命が失われているにもかかわらず、NATOの欧州加盟国は、ウクライナとロシアの戦闘を終結させる和平合意には2つの特徴が含まれなければならないと主張し続けている。  ひとつは、モスクワが征服したウクライナの領土をすべてキーウに返還すること。

 もうひとつは、ウクライナがNATOに加盟する権利を保持することである。ロシアの軍事的利益の大きさを考えれば、どちらの要求も現実離れしている。

 実際、ある国が、より大きく強力な隣国と敵対する軍事同盟に参加する「権利」を有するという主張は、国際的なパワーポリティクスの最も基本的な要素を無視している。  

 国際法によれば、1962年、キューバとソ連は理論上、島に弾道ミサイルを配備する「権利」を持っていた。 当然のことながら、米政府高官と米国民の大半は、そのような考え方に寛容ではなかった。

 事実、ワシントンは、国際法などお構いなしに、その結果を阻止するため核戦争を起こす用意があるように見えた。今日、西側諸国の指導者たちが、クレムリンの高官が自国の安全保障に迫る脅威をおとなしく受け入れると思い込んでいるように見えるのは、米北大西洋条約機構(NATO)の傲慢さの反映である。

ルールに基づく秩序への挑戦 米国とその同盟国がルールに基づく国際システムを支持しているとするワシントンの全体的な主張は、世界の他の国々ではますます利己的なペテンとして否定されるようになっている。アメリカの圧力に逆らい、ウクライナでのロシアへの制裁を拒否したワシントンの軌道外の国々の決定は、彼らの冷笑の度合いを裏付けている。

 NATOとは純粋な「防衛」同盟であるという西側当局者の公式姿勢も嘲笑に値する。冷戦終結後のNATOの行動をざっと調べただけでも、NATOが明らかに攻撃的な同盟になっていたことがわかる。

 1990年代のボスニアとコソボへの軍事介入は、同盟が防衛ではなく攻撃的な使命を持って活動している明らかな事例であった。NATOの飛行機とミサイルは、ボスニアのスルプスカ共和国のセルビア人と、コソボのイスラム教徒の反乱を鎮圧しようとするセルビア政府軍を攻撃した。

 ムアンマル・カダフィを失脚させるためのNATO作戦の一環として、飛行機とミサイルによるリビアへの大規模な攻撃も同様だった。アフガニスタン、イラク、シリアのように、大規模な軍事作戦がNATOの任務として公式に指定されていない場合でも、参加した部隊の大半はNATO加盟国のものだった。

 NATOの主要加盟国は、個々にも侵略行為を行ってきた。ベトナム、ドミニカ共和国、レバノン、グレナダなどにおけるワシントンの行動は、リストの中でも突出したものである。 フランスは、チャドやその他のアフリカ領土に軍事介入を繰り返しているが、「防衛」措置として正当化するのは難しい。

 トルコが1974年にキプロスに侵攻し、現在も同国の領土の40%近くを占拠しているのは、特に明白で継続的な侵略行為である。

 このような実績を考えれば、NATOはルールに基づく国際秩序を守ることを約束した純粋な防衛同盟なので恐れることはないという主張を、ロシアやその他の潜在的敵対国が尊重していないのは当然である。

 モスクワとの関係を構築する上で、米欧の指導者たちは、影響圏の概念が依然として大国間の相互作用に大きく関係していることを認識する必要がある。

 欧米の政策立案者は、ロシアに対する行動において、その基本原則に違反していることを認識するだけでなく、公に認めなければならない。  このような現実主義は、モスクワとの関係を修復し、ウクライナで実行可能な和平解決を実現し、とりわけ危険な危機を終わらせるために不可欠な前提条件だ。ルールに基づく国際秩序について、利己的で不誠実な神話にしがみついていても誰も得をしない。■


The Myth of a Rules-Based Order: How NATO Fueled the Ukraine Crisis

Western leaders claim they support a rules-based international order that respects national sovereignty, yet their actions often contradict these ideals. NATO insists Ukraine has the right to join despite Russia’s explicit warnings about its security “red lines,” contributing significantly to the current conflict.

By

Ted Galen Carpenter


https://www.19fortyfive.com/2025/04/the-myth-of-a-rules-based-order-how-nato-fueled-the-ukraine-crisis/


著者について テッド・ガレン・カーペンター博士

ランドルフ・ボーン研究所シニアフェロー、19FortyFive寄稿編集者。  国家安全保障、国際問題、市民的自由に関する13冊の著書と1,300本以上の論文がある。  最新刊は『Unreliable Watchdog』: The News Media and U.S. Foreign Policy』(2022年)