2025年1月25日土曜日

フランスのシャルル・ド・ゴール空母打撃群が東南アジアで演習を開始(USNI News)―アジア太平洋国も参加していますが、まだ合同参加の形式となっておらず、石破総理のアジア版NATO構想が時期尚早であることがうかがわれます。

 


フランス空母シャルル・ド・ゴール(R91)が、2024年5月2日、地中海でニミッツ級空母ドワイト・D・アイゼンハワー(CVN-69)と並走する。 米海軍撮影

ランスの空母打撃群は、木曜日に開始されたフランス海軍主導の多国間隔年演習「ラ・ペルーズ25」の先陣で東南アジアの3つの主要海上航路で演習を行っている。

2025年の演習には、各国が個別に演習に参加するとはいえ、東南アジア諸国が初めて参加している。フランス空母打撃群は、マラッカ海峡、スンダ海峡、ロンボク海峡において、インド海軍、インドネシア海軍、シンガポール海軍、オーストラリア海軍、カナダ海軍、マレーシア海軍、英国海軍、米国海軍と海上安全保障および協力訓練を実施する。

空母シャルル・ド・ゴール(R91)、駆逐艦フォルバン(D620)、フリゲート艦プロヴァンス(D652)およびアルザス(D656)、給油艦ジャック・シュヴァリエ(A725)、原子力攻撃潜水艦で編成されるフランス海軍の空母機動部隊は2024年11月の最終週からの「クレマンソー25」として知られるインド太平洋展開を実施している。

同空母打撃群は1月3日から9日までインドのゴアとコーチに寄港し、その後、インド海軍の駆逐艦INS Mormugao (D67) がインド洋でフォービンとの戦術機動訓練とヘリコプター甲板間移動訓練、ジャック・シュヴァリエとの洋上補給訓練を実施した。一方、フランス大使館の発表資料によると、シャルル・ド・ゴールに搭載されたラファール戦闘機は、インド空軍のスホーイおよびジャガー戦闘機と共同で対空訓練を実施した。その後、フォービンは1月12日にマレーシアのペナン島に寄港し、木曜日にラ・ペルーズのマラッカ海峡での訓練を開始した。

ラ・ペルーズ25は、マラッカ海峡、スンダ海峡、ロンボク海峡の3つの海域に分かれる。この演習の目的は、フランス海軍が地域および国際的なパートナーと協力し、インド太平洋情報共有プラットフォーム(IORIS)を利用し複数の脅威に対する情報を共有し、行動を調整することで、重要な3海峡における海上安全を確保ことにある。

「この演習では、パートナー国海軍間の相互運用性の向上と、海上での危機発生時の共同行動能力の向上に重点を置いて、海上安全の強化を図ります」と、フランス太平洋軍(ALPACI)による演習に関するリリースが述べている。

リリースには、演習参加国は、違法行為が疑われる船舶の捜索と介入の訓練を行い、演習参加国の船舶が疑わしい船舶の役割を演じると記載されている。

マラッカ海峡での訓練は木曜日から日曜日にかけて行われ、フォーバンは、マレーシア海軍コルベットKD Lekir (FSG26)、練習艦KD Gagah Samudera (271)、マレーシア海軍高速戦闘艇、およびマレーシア空軍(RMAF)のF/A-18Dホーネット戦闘機2機とともに、マラッカ海峡で訓練を実施したと、マレーシア海軍のリリースは伝えている。実施された訓練には、地域防空訓練のシミュレーション、防空訓練、艦砲射撃訓練、臨検および臨検訓練、写真訓練などがあった。

フォーバンはその後、シンガポール海峡(マラッカ海峡の南の出口に繋がる海峡)で、RSN沿岸任務艦 RSS Independence(15)と訓練を実施した。フランス海軍司令部の公式Xアカウントによる投稿記事によると、ジャック・シュヴァリエも木曜日にシンガポールに立ち寄り、補給を行った。

スンダ海峡での訓練は木曜日から月曜日まで実施された。フランス大使館の発表によると、インドネシアは、ラ・ペルーズに参加しているフランス海軍の海上哨戒機(MPA)アトランティーク2型2機に対して基地支援を提供している。アトランティークへの後方支援としてフランス空軍のA400M輸送機は、西ジャワ州のカルタジャティ国際空港から出撃している。

演習の大部分を占めるロンボク海峡での演習は火曜日から金曜日まで行われ、フランス海軍CSGはインド海軍の駆逐艦INS Mumbai (D62)、駆逐艦HMAS Hobart (DDG39)、RCNフリゲート艦HMCS Ottawa ( FFH341)、英国海軍の洋上哨戒艦HMS Spey (P234)、米海軍の沿海域戦闘艦USS Savannah (LCS-28)が参加し、艦船の指揮官たちは土曜日に空母シャルル・ド・ゴールに集結し、事前訓練会議を行った。

東南アジア諸国が「ラ・ペルーズ」に参加するのは今回が初めてであるにもかかわらず、インドネシア、マレーシア、シンガポールの3カ国は、自国の領土に近い直接的な2国間フェーズにのみ参加している。さらに、演習に参加しているフランス海軍CSG部隊は、インドネシア、マレーシア、インドネシア、タイがマラッカ海峡の安全を確保するために海上および航空パトロールを実施しているマラッカ海峡パトロール構想を反映したが、各国は合同パトロールではなく、自国の領海および領空で個別にパトロールを実施している。各国にとって重要な航路における国家主権の観点から、3か国は参加を制限していると推測される。海上自衛隊(JMSDF)は、2023年の前回「ラ・ペルーズ」演習に参加したが、今年は不参加である。これは、現在、同地域に海上自衛隊の部隊が展開または通過しておらず、フィリピン海で今後行われる多国間演習「パシフィック・ステラー」でフランス海軍CSGと合同訓練を行わないためであると考えられる。

ラ・ペルーズに続き、フランス CSG は南シナ海で活動した後、米軍、豪州軍、カナダ軍、および日本軍とフィリピン海で太平洋ステラー演習を実施する予定である。フランス CSG の展開期間中に、現在南シナ海で活動し、西太平洋に展開している唯一の米海軍 CSG であるカール・ヴィンソン CSG と、フランス CSG が同時に空母作戦を実施する可能性が高い。■

French Carrier Charles de Gaulle Kicks Off La Perouse Exercise in South East Asia

Dzirhan Mahadzir

January 21, 2025 5:07 PM

https://news.usni.org/2025/01/21/french-carrier-charles-de-gaulle-kicks-off-la-perouse-exercise-in-south-east-asia



米国防総省が南方国境に1,500人規模の部隊を派遣、米空軍機は強制送還便に備える(Defense One)―有言実行のトランプの命令で米軍が動員されるわけですね

 




米国防総省は国境に展開する部隊の武装を否定していない


国防総省は、南西部の国境に1,500人の増員部隊を派遣する。「追加任務」の第一弾だと同省は説明している。

 陸軍兵士1000人と海兵隊員500人が、物理的な障壁の建設やその他の国境任務を遂行するため、数カ月前から国境に駐留中の約2500人の部隊に加わることになると、軍高官は水曜日に国防総省で記者団に語った。  最初の任務は、今後24時間から48時間以内に開始されるという。

 ロバート・サレセス国防長官代理Acting Secretary of Defense Robert Salessesの1月22日の声明によると、国防総省は監視活動を強化するため、情報分析官をヘリコプターで派遣する。

 サレセス長官代理の1月22日の声明によると、国防総省はまた、国土安全保障省に拘束された人々を国外に運ぶため、空軍がC-17とC-130を派遣しているという。

 その中には、「カリフォーニア州サンディエゴとテキサス州エルパソでに税関国境警備局に拘束中の5000人以上の不法入国者」が含まれている。国土安全保障省は機内で法執行を行い、国務省は必要な外交許可を取得し、ホスト国への通知を行う」と声明は述べている。


国境宣言とテロリスト指定で新たな選択肢とリスクが生まれる

国境付近の国境警備隊やその他の法執行機関に約2500人の現役部隊が後方支援を行っている。

 同高官は、これまでに国境に到着した新たな部隊の数については明言しなかったが、「約3個中隊分の人員を予定していたので、今日移動したのは数百人規模になる」と述べた。「ただ、実際に到着したのか、それとも夜か朝になるのかはわかりません」。

 追加部隊が武装するかどうかという質問に対し、同高官は、その決定は米北部軍司令官に委ねられていると述べた。「現地ではさまざまな時期に武装した部隊がいた。それは、特定の治安状況に基づいている。 派遣中の部隊は、法執行に武器使用は意図していない」。

 国防省高官によれば、これは国境に向かう部隊の第一陣であり、国防省はこの後「多くの追加任務」を想定しているという。

 サレスの発表は、トランプ大統領が月曜日に署名した「米国の領土保全における軍の役割」についての大統領令を受けたものだ。この命令は、国防長官に10日間の猶予を与え「合衆国北部軍(USNORTHCOM)に国境封鎖の任務を割り当てる統一司令部計画の改定案を大統領に提出すること」を命じた。この命令は、違法な国境越えを国家非常事態と宣言した先の大統領令に続くものである。

 DODは「大統領令の迅速な実施を監督するタスクフォースを設置した」とサレセスは声明で述べた。

 トランプ大統領の指令により、NORTHCOMは「不法な大量移民、麻薬密売、人身売買、その他の犯罪行為を含む侵略形態の撃退」を任務とする。

 国境に駐留する部隊は直接的な法執行の役割を担っていない。これは、一般的に軍隊が民間の法執行に参加することを禁じている19世紀の私有制圧法に由来する規則である。しかしトランプ大統領は、「暴動、国内暴力、不法な結合、または陰謀」が州法または連邦法の執行を妨げる場合、大統領に軍隊を召集する権限を与える1807年の暴動法に基づき、この法律を無効にすることができる。■


Pentagon sending 1,500 troops to southern border, USAF planes on deportation flights

Defense officials did not rule out arming troops on the border, but left that up to the discretion of NORTHCOM.


BY AUDREY DECKER

STAFF WRITER

JANUARY 22, 2025 07:18 PM ET


https://www.defenseone.com/threats/2025/01/pentagon-sending-1500-troops-southern-border-usaf-planes-deportation-flights/402424/?oref=d1-homepage-top-story


海軍艦艇はミサイル再装填のため紅海の現場から数週間離れざるを得ない現状にこう対処する(The War Zone)―洋上補給の技術を復活させようという動きです


中国との戦争を想定して海上でミサイルを再装填するTransferrable Reload At-sea Method (TRAM)開発の原動力となった


PACIFIC OCEAN (Jan. 23, 2024) The Arleigh Burke-class guided-missile destroyer USS Spruance (DDG 111) fires an SM-2 missile during a live-fire exercise. Spruance, assigned to the Abraham Lincoln Carrier Strike Group, is currently underway in the U.S. 3rd Fleet area of operations conducting advanced tactical training that increases warfighting capability and tactical proficiency across all domains. (U.S. Navy photo by Ensign John Rosenberg)  

(U.S. Navy)


海軍の駆逐艦や巡洋艦は、イランが支援するフーシ派のミサイルやドローンとの戦闘が続く紅海を離れ、Mk41垂直発射システム(VLS)ミサイル・セルを再装填する必要があり、これが存在感の欠如と「現実的な課題」を引き起こしていると、カルロス・デル・トロ海軍長官は水曜日の水上海軍協会の年次会議で述べた。この課題は紅海での作戦だけでなく、特に広大な西太平洋での中国との将来的な戦争にも及ぶと長官は指摘した。

 そのため、洋上で軍艦にミサイルを再装填するTRAM(Transferrable Reload At-sea Method)の開発継続は、有事の際に大型水上戦闘艦を駐留させ続けるため不可欠である、とデル・トロ長官は本誌も出席した会議で述べた。海軍の指導層は、現在進行中の紅海での戦闘を、第二次世界大戦以来で最も持続的な戦闘行為であるとしている。

 「駆逐艦や巡洋艦、そして将来のフリゲートが再装填のため2週間も現場を空ける余裕はありません」とデル・トロは言う。「新技術で港内での再装填時間のために戦闘から撤退する必要はなくなり、前方プレゼンスを維持する能力を大幅に向上させる」。

 TRAMは数年前から開発が進められており、10月には南カリフォーニア沖を航行中のタイコンデロガ級巡洋艦USSチョーシン(CG-65)に米軍輸送司令部のドライ貨物船USNSワシントン・チェンバーズ(T-AKE11)が接舷し、空のVLS武器コンテナを巡洋艦に移し替える実証に成功している。


Sailors change out an empty Vertical Launching System (VLS) weapon container aboard the Ticonderoga class cruiser USS Chosin (CG-65) in October.

10月、タイコンデロガ級巡洋艦USSチョーシン(CG-65)で、垂直発射システム(VLS)の武器コンテナを交換した。(U.S. Navy)10月に行われたTRAM(Transferrable Reload At-sea Method)実験で、ドライカーゴ・弾薬艦USNSワシントン・チェンバーズ(T-AKE11)(手前)から巡洋艦USSチョーシン(CG-65)へケーブル伝いに移動するミサイルキャニスター。 (U.S. Navy) Eric Osborne


 艦の乗員はTRAMを使い、USSチョーシンのVLSモジュールに取り付けられたレールに沿ってミサイルキャニスターを移動させた。その後、キャニスターは傾けられ、TRAMのケーブルと滑車システムを介してVLSセルに降ろされた。

10月、TRAM(Transferrable Reload At-sea Method)の海上テストの一環として、空のミサイルキャニスターをケーブルでつないで巡洋艦USS Chosin(CG-65)に送る準備をする、ドライカーゴ・弾薬艦USNSワシントン・チェンバーズ(T-AKE11)の民間船員たち。. (U.S. Navy)


 油圧で作動するTRAMは、航行しながらの補給で使用することができる。この補給は、2隻の艦船が並行移動しながら、補給艦から艦艇に物資を運ぶ定期的ではあるが過酷な作業である。昨年秋のテストは、国会議員たちが大きな関心を寄せていたこともあり、大いに期待されていた。その前の7月には、サンディエゴ郊外にある海軍水上戦センター・ポートフエニメ部門で桟橋を使った試験が行われ、こちらも成功した。 デル・トロ長官は試験後、TRAMは2〜3年後には実戦配備される予定だと述べた。しかし、今週の彼のコメントは、西太平洋に分散したアメリカ艦隊による中国との海上戦争では海上での再装填能力が必要であるという事実を補強している。 

 そのような紛争では、日本国内の海軍基地は中国によって遮断される可能性が高く、米艦船はグアムや南シナ海や東シナ海からさらに離れた場所での再装備を余儀なくされるだろう。陸上の弾薬補給拠点も、敵の格好の標的になる可能性が高い。また、米海軍の駆逐艦や巡洋艦は、空のミサイルセルのまま海戦地帯を通過すれば、少なくとも部分的に無防備になる可能性がある。

 海上での再装填は、弾薬の再装填の輸送時間を短縮し、そのような艦船は、再装填が戦闘の中心からいくらか離れた場所で行われる可能性があるが、活動現場の比較的近くにとどまることができる。

 軍艦が再装填のため戦闘現場を離れなければならないなら、「相手はパンチを使わずとも我々の艦隊を弱体化させるだろう」と、海軍大学校のジェームズ・ホームズ教授(海洋戦略)は2017年、当時のジョン・リチャードソン海軍作戦部長がTRAMとなる取り組みを発表した後、ネイビー・タイムズに語っていた。「再装填のため巡洋艦や駆逐艦を後方に回さなければならない状態が続けば、相手は艦隊からそれだけの戦闘力を奪っていることになる」。


巡洋艦USSチョーシン(CG-65)の乗員は、10月に行われた初の海上デモンストレーションでTRAMを使い、前方のMK 41垂直発射システム(VLS)上に空のミサイルキャニスターを移動させた。(U.S. Navy)


 このような能力は冷戦終結以前には艦隊の一部であったが、ソ連が崩壊した後、廃れていった。1980年代、クレーンが再装填を支援するために巡洋艦に設置されたが、時間がかかり、危険な作業であったとアナリストはネイビー・タイムズに語った。

 海軍アナリストで "Combat Fleets of the World "の著者エリック・ワートハイムは、ネイビー・タイムズにこう語っている。「非常に困難で、現実的でなかったので、必要性が薄れると、廃れていった」。

 紅海で戦うアメリカの軍艦がどこに向かって弾薬を再装填しているのかはまだ不明であり、米海軍中央司令部関係者は木曜日、本誌に対して場所の確認を拒否した。再装填の可能性が高いのは、東地中海の戦略的な位置にあるギリシャのクレタ島にある、再装填機能を持つ海軍支援施設ソウダベイである。そのような航海は約1,900マイルを必要とし、艦艇はスエズ運河を経由し紅海から北に航行する必要がある。

 バーレーンの海軍基地へは、およそ2,500マイルの航海が必要で、紅海から南下しバブ・エル・マンデブ海峡を通り、ホルムズ海峡の戦略的要衝を通過しなければならない。ディエゴ・ガルシアも同じ距離で、インド洋の奥深くにある。紅海に近いパートナー国で軍需物資を調達している艦があるとしても、はるかに限定的な能力だろう。

 フーシ派は2023年10月以来、ミサイルや無人偵察機で、ほぼ毎日、船舶を攻撃している。しかし、同派はイスラエルとハマスの停戦が発効すれば攻撃を停止する意向を表明した。

 紅海での海軍の任務が終わるとしても、海上での再装填能力の必要性は証明されている。海軍は紅海紛争で、なぜこの能力が必要な理由を学ぶことができた。■


Navy Warships Have To Leave Red Sea Fight For Weeks To Reload Their Missiles

Such a reality, and its implications for a war with China, are driving the development of the Transferrable Reload At-sea Method used to reload missiles underway.

Geoff Ziezulewicz

https://www.twz.com/news-features/navy-warships-have-to-leave-the-red-sea-fight-for-weeks-to-reload-their-missiles-navy-secretary-says


2025年1月24日金曜日

カリフォーニア州兵のヘリコプターはロサンゼルス山火事とこう戦っている(Task & Purpose)―日本で同じ状況が発生すれば、各地の消防局では対応できず、やはり自衛隊が出動していますね(呉、山梨など)

 

ロサンゼルスの山火事との戦いでカリフォーニア州兵のヘリコプターがどのように消火活動を行っているのだろうか

A California National Guard Chinook enroute to do a water drop on wildfires.

8月1日、カリフォーニア州北部シャスタ郡のフォールリバー・ミルズ空港から、カリフォーニア州兵のCH-47チヌーク大型ヘリコプターが、山火事消火活動を支援するため、バケツに水を入れて発進した。 カリフォーニア州兵撮影:Cpl. Danielle Rodrigues.


厚い黒煙がキャノピーを越え立ち昇るなか、カリフォーニア州軍のチヌークのクルーは、炎の列の500フィート上空、低木が生い茂る峡谷を潜り抜けた。機体の下に吊るされたバケツから水煙が落ち、白い水蒸気の噴出が乗組員に目標に到達したことを知らせる。

 ジョセフ・ロザモンド曹長のようなカリフォーニア州軍パイロットにとって、今回の作戦は長年にわたる作戦で磨かれて技量を試される機会だ。

 「救助活動であれ、消防活動であれ、地域社会に貢献することは、無私の奉仕であり、最もやりがいのあることです」と、ロザモンドは本誌に語った。「仕事に対する倫理観もあり、外に出てそれを追求したいタイプか、そうでないかのどちらかだ。 もしそうでないなら、おそらくこの組織にはいません」。

 2020年、ロザモンドのクルーは、山火事でキャンピングカーがキャンプ場に閉じ込められた後、300人以上30匹近くのペットを救助した。ロサンゼルスの山火事が今週も燃え続けるなか、州兵のヘリコプターは火災地帯で総力を挙げての投下が数千回に及んだ。

 サンタアナ風に煽られたカリフォーニアの山火事は、現在40,000エーカー以上に広がっており、パリセーズ火災がその半分以上を占めている。カリフォーニア州林業消防局(Cal Fire)によると、135件の山火事で23人が死亡し、12,000棟以上の建造物が破壊されたという。

 カリフォーニアの火災シーズンは伝統的に6月から11月だが、今月の火災が示すように、条件が整えばいつでも発生する可能性がある。カリフォーニア州兵は数十年前から、山火事シーズンに地元の消防隊を支援する協定を州消防局と結んでいる。

 「投下は毎回ハイタッしたくなる瞬間です」とロザモンドは言う。 「良い仕事をしたいのです。効果的でありたいし、時間や資源、資金を無駄にしたくないのです」。

警告と計画

ロザモンドと乗員は当初、マリブから20マイルほど離れた、火災区域の西端に位置するカマリロに派遣された。しかし、強風のため、ストックトンの本拠地に戻った。クルーは、必要に応じて火災地域に戻るため、引き続き警戒態勢をとっている。 警戒態勢に入ったままでロザモンドは本誌取材に応じ、消防隊員が山火事との戦いに必要な正確で一瞬の機動をどう行っているかについて語った。

 ロザモンドによると、警戒中の隊員は毎日、天候や山火事の場所、成長具合、延焼しそうな方向などの詳細について報告を受ける。その進路上にどのような建造物や開発があるかも調査する。

 任務は航空攻撃グループのスーパーバイザーからクルーに渡されるが、スーパーバイザーは大隊長や師団長に相当する立場にある。 要請があると、クルーは荷物を積み込み、通常は湖や池にある "水汲み場 "に向かい、そこでホバリングで、あるいは水面をかすめるようにしてバケツを満杯にする。

 「バケツ全体を水没できない場合は、小川や浅い池から水を吸い込むことができます」とロザモンドは言う。

 満杯のバスケットの重量は約16,000ポンドで、チヌークの最大貨物重量をはるかに下回るが、飛行特性を劇的に変えてしまう。

 そこから、通常は火災現場のはるか上空にいる固定翼機に乗る管制官から火災現場か、耐火性を強化する消火剤ラインの現場のどちらかに呼ばれる。防火線は赤く見え、山火事の延焼を防ぐものだ。ロザモンドによると、消防隊員は通常500フィート(約15メートル)付近で放水地点まで移動し、その後50フィート(約15メートル)付近まで降下し放水するが、飛行状況によって異なる場合があるという。

放水


Chief Warrant Officer 5 Joseph Rosamond's Chinook standing by in Stockton, California.

カリフォーニア州ストックトンで待機するジョセフ・ロザモンド曹長のチヌーク。 写真提供:チーフ・ウォラント・オフィサー5 ジョセフ・ロザモンド


パリセーズ火災のような山火事は、濃い煙と炎を高所まで上げることがある。分厚い煙の中を飛ぶと乗組員の目がくらむので、それを避ける。 パイロットは風向きから計算し、煙の晴れた側から攻撃する。

 ターゲットに並ぶと、パイロットはもはや地上を見ることができくなるので、後方のフライトエンジニア(FE)2名に頼る。 一人は窓から身を乗り出し、パイロットの目となり耳として索敵し、もう一人は爆撃手の役割を果たし、投下指示を待つ。チヌークの下に吊るされたバケツと貨物室のリリースハンドルはケーブルシステムで結ばれている。

 「パイロットは標的を見つけ、キャビンドアにいるFEにそれを渡す。FEは風や火線の見通しの良さに基づいて、アライメントを微調整する。彼は、ライン上にハンドクルーなど投下を妨げるものがないかスキャンし、カーゴホールにいるフライトエンジニアにカウントダウンを開始する。『 放水』の号令で、後方のFEがボタンを押します。

 二人目のFEが "放水、バケツ半分、バケツ1/4、バケツ空 "と呼びかけ、急速に水が抜けていく。

 「落水時に何もなければ、機体は高度を上げるだろうが、我々は放水中ずっとバケツの高さを維持するよう出力を調整しています」とロザモンドは言う。

 カリフォーニア州兵は全員、同州で消防統一訓練を受けなければならない。指揮を執る消防パイロットは、水投下任務に就くためには、500時間の飛行を終え、少なくとも1シーズン、できれば2〜3シーズンの消防飛行を経験していなければならない。■


How California National Guard helicopter crews are fighting the LA wildfires

A California National Guard pilot describes how flyers perform a firefighting mission in the battle against Los Angeles’ raging fires.

Joshua Skovlund


https://taskandpurpose.com/news/california-wildfires-national-guard-pilots/



米空軍、T-7の生産を延期し、新たな改良を要求(Aviation Week)―ボーイング案件はことごとく遅延していますが、要求内容の複雑化も一因なのでしょう。いつまでたっても第一線へ姿を現さないのでは関係者もイライラするでしょう。

 

A U.S. Air Force T-7 undergoes climate testing in January 2024.




空軍とボーイングは、T-7Aレッドホーク・トレーナーの生産開始を延期する一方、試験機を4機追加購入し、初期評価を進めることで、全体的な運用スケジュールを維持する。

 空軍は1月15日、2025会計年度の研究・開発・試験・評価資金で4機の量産代表試験機(PRTV)を購入すると発表した。 納入は翌年となる予定だ。これらの機体は、すでに納入された5機よりも試験能力を高め、2027年が予定の初期運用能力(IOC)に先立ち、試験とカリキュラム開発の両方を進めることを可能にする。

 「FY25にこれらのPRTVを調達することで、空軍とボーイングは、350機以上のT-7A全体の生産段階に入る前に、製造準備態勢を改善することもできます」。空軍の取得担当次官補アンドリュー・ハンターは、発表の中で、「開発、試験、生産の重複を減らすことで、費用のかかる機体改修の可能性を低くすることができます」。と述べた。

 2018年に固定価格契約を交付して以来、空軍はまた、初期要件を超える航空機の新たな設計変更を特定した。この変更を最初に報じたBreaking Defenseによると、航続距離の延長を空軍は望んでいる。

 「契約にはなかった緊急問題に対処するため、空軍はボーイングに追加資金を提供する」とハンターは発表の中で述べた。

 「たとえが固定価格であっしても、調達プログラムを停滞させることはできない。このため、T-7Aチームに対し、リスクを軽減し、機体設計の信頼性を高めるアップデートを実施するよう指示した」。

 空軍は2024年4月、高マッハおよび地形回避システム、ネットアレスターシステム機能、耐久性向上のための燃料タンク改修、パイロット・ビークル・インターフェースのアップグレード、Gリミットモードなど、同訓練機に望む追加改修の概要を発表した。

 「T-7はまだ実戦配備されていないが、初期要件はこの文書が作成される5年以上前に成文化されたものであり、予期せぬニーズにより、将来にわたって何世代ものパイロットを訓練できるようにするため、T-7ファミリーのシステムに修正を加える必要がある。

 その他の修正が、新たな取得計画に基づくインセンティブに結びつくかどうかは、まだ明らかではない。

 空軍の2025年度予算要求で示された計画では、2025年に生産が開始され、ロット1で7機分の資金が提供されることになっている。空軍は、新計画を実行するため2025年度予算でどのような変更が必要になるか、議会にかけあっているという。■


Brian Everstine

Brian Everstine is the Pentagon Editor for Aviation Week, based in Washington, D.C. Before joining Aviation Week in August 2021, he covered the Pentagon for Air Force Magazine. Brian began covering defense aviation in 2011 as a reporter for Military Times.



USAF Pushes Back Production Of T-7, Calls For New Modifications

Brian Everstine January 15, 2025



https://aviationweek.com/defense/light-attack-advanced-training/usaf-pushes-back-production-t-7-calls-new-modifications


ジェネラル・アトミクスが米軍と連合軍の艦艇にドローン発射システムを提案(Naval News)―有人機以外に選択肢が広がり、これまではありえなかった形の航空戦力が水上艦艇から運用可能となります

 General Atomics Pitches Drone Launch System for NATO Warshipsクイーン・エリザベス級空母に搭載された想定の無人航空機用電動発射システムの完成予想図。 提供:ジェネラル・アトミクス


EMALSの派生システムから多様な艦艇にドローンが配備可能となると同社は提案している


ェネラル・アトミクスは、英海軍のデアリング級(45型)駆逐艦や米海軍の遠征海基地など、多様な艦船にドローン発射システムを付与するコンセプトを発表した。 同社の「無人航空機用電動発射システム」は、制約のある陸上海上双方の環境で無人機運用をサポートする取り組みの一部だと主張している。

 「ご存知のように、RPAS(遠隔操縦航空機システム)の世界的な普及に伴い、陸上であれ海上であれ、海軍艦船で非常に小さなフットプリントでのRPASの発進を検討するように求められてきました。現在は主にヨーロッパで検討されています」とジェネラル・アトミクスの電磁システムズの戦略開発担当副社長ゲーリー・ホッパーは、「インド太平洋地域でも可能性がある」と本誌に語った。


デアリング級駆逐艦、遠征海上基地船、いずも級ヘリコプター駆逐艦、クイーン・エリザベス空母への無人航空機用電動発射システム搭載のコンセプト。 提供:ジェネラル・アトミクス―こうやって見るといずも級は大きい艦なのですね


同社が水上海軍協会の年次シンポジウムの会場で披露したコンセプトは、フォード級航空母艦や将来のフランス海軍PANGで見られる同社の電磁航空機発射システムとは「まったく異なる」ものと強調している。 ホッパーによると、このコンセプトは、空母から発進する戦闘機や支援機より無人システムの発進を優先している。 EMALSに比べ、ドローンランチャーは艦船に最小限の設置面積しか必要としない。 有人機のような冗長性や要件はありません。イギリスの空母や他の艦船に搭載できる、よりシンプルなシステムです」(ホッパー)。

 英国海軍のクイーン・エリザベス級と海上自衛隊のいずも級空母への搭載案も展示され、さらに、遠征任務を支援する地上設置型システムのレンダリングも紹介された。またエレクトロマグネティック・システムズ Electromagnetic Systemsは、姉妹会社エアロノーティカル・システムズが、陸上飛行場からの共同戦闘機展開のためにこのコンセプトを検討していることも確認した。

 ホッパーは、同社が北大西洋条約機構(NATO)内の他国向けに設計案を検討していることを指摘し、この広範な取り組みを、空母以外の艦船に無人航空機システムを搭載する取り組みと位置づけた。

 「他のNATO諸国向けも検討しています。航空機への搭載を検討するのは、NATOのイニシアチブです。当社は特定の艦船を使用していますが、同様の大きさの艦船があります。離陸距離は22メートルで長くはありません」とホッパーは語った。

 ジェネラル・アトミクスは、2023年にHMSプリンス・オブ・ウェールズ(R09)、2024年にROKS独島(LPH-6111)で無人機のテストを行った。同社本誌に対し、水上戦闘艦や支援艦艇に無人偵察機を運用するスペースがないことを考慮し、「非常にユニークな機体回収計画」に取り組んでいると述べた。■


General Atomics Pitches Drone Launch System for US and Allied Warships

The company is looking to deploy drones through a system derived from EMALS on land and on a number of warship types at-sea.

Aaron-Matthew Lariosa  17 Jan 2025

https://www.navalnews.com/event-news/sna-2025/2025/01/general-atomics-pitches-drone-launch-system-for-us-and-allied-warships/



カナダ軍は危険な未来への準備ができていない(19fortyfive)―カナダ軍を見るとペンタゴンとしても不安でならないのでしょうね。安全保障に確固たる意志を示さなかった左翼政権による怠惰の結果です。

 Canada Army Firing M72

反乱軍が攻撃を仕掛けた設定で、M72ロケットランチャーを発射する1RCR B COY 4小隊のブランドン・ブルドン伍長。



要点と要約:カナダの防衛戦略は地理的現実と乖離しており、北極圏、北太平洋、北大西洋に重大な脆弱性を残したままだ。

-ロシアの北極圏の軍事化、中国の太平洋における自己主張、NATOの優先順位の変化といった課題が断固とした行動を求めている。

-新型潜水艦やNORADの近代化計画は潜在的な可能性を示しているが、カナダの予算不足と非効率的な調達システムが前進を妨げている。

-オタワは、インフラ、監視、戦力投射能力への現実的な投資を通じて、北方主権の確保に集中しなければならない。

-カナダが近隣で信頼できる安全保障主体であり続けるためには、過剰な拡張を避け、核心的利益を優先することが不可欠である。


北極から太平洋へ: カナダの軍事的課題

カナダの国防・安全保障態勢は、自国近隣の地政学的現実とますます乖離している。 北太平洋、北極圏、北大西洋の大国として、カナダは、これらの重要な地域で軍事的・経済的影響力を拡大しつつある敵対国からの高まる挑戦に直面している。

しかし、オタワは依然として、明確でないグローバルな関与と中途半端な防衛投資に気を取られている。トルドー政権の最近の軍事費増額の公約はあいまいなままであり、大幅な軌道修正がなければ、カナダは自国の裏庭でさえも、安全保障上の周縁的な存在になってしまいかねない。首尾一貫した大戦略は、現実的な軍事投資と規律ある地域優先事項を通じて、重要な利益を確保することに焦点を当てなければならない。

 カナダの国防政策はあまりにも長く、外圧と政治的惰性に左右されてきた。北極圏におけるロシアの軍備強化、北太平洋における中国の主張、NATOの負担分担の変化など、カナダの安全保障上の主要な脅威は抽象的なものではなく、具体的なものである。

 カナダは、広げすぎた防衛態勢を追求するのではなく、限られた資源を、自国の主権が直接危機に瀕している目先の脅威の抑止に集中させなければならない。

 カナダは、NATOのGDP2%支出目標に繰り返しコミットしているにもかかわらず、防衛予算は不足したままだ。 カナダ軍(CAF)は、深刻な採用難、時代遅れの装備、非効率の代名詞となってきた調達システムに悩まされている。

 最大12隻の新型潜水艦の購入提案は、遅きに失したとはいえ特に北極圏と北太平洋における海底能力の重要性に対する、認識を示唆している。しかし、調達の不始末の歴史がその実行に疑念を抱かせる。信頼性を確保するため、カナダは国防取得プロセスを合理化し、美辞麗句を並べた約束以上の持続的な資金を約束しなければならない。

 カナダの北極圏の安全保障は、依然として際立って脆弱なままだ。最小限の深海港、不十分な砕氷船団、不十分な監視能力を持つカナダは、最北の領土を守る準備が整っていない。

 北極圏の主権は単なる抽象的な関心事ではなく、インフラと戦力投射能力への早急な投資を必要とする具体的な国益である。これを怠れば、カナダは北方海域で活発化する外国の活動に対抗できなくなる。

 NORADの近代化を通じて米国と防衛協力を強化することは極めて重要だが、カナダは地域の抑止力を強化するための単独措置も取らなければならない。

 カナダの同盟参加も、現実主義的なレンズを通して再評価されなければならない。NATOは依然として不可欠な安全保障の枠組みであるが、オタワは当面の安全保障上の必要性から目をそらす勢力に屈してはならない。

 カナダがAUKUS、特にその技術共有の柱に参加することを求める声があるが、慎重に吟味する価値がある。ハイテク防衛ネットワークへの統合は望ましいが、カナダは、北極圏と北大西洋における中核的な防衛責任への集中を犠牲にすることなく、参加を実現しなければならない。


カナダの英陸軍訓練部隊サフィールド(BATUS)で行われたプレーリー・ストーム演習に参加した英ウェールズ戦群のチャレンジャー2主力戦車。

 カナダは、遠く離れた地域で手薄になる代わりに、米国、英国、そしてノルウェーやデンマークといった北極圏の主要同盟国との2国間および3国間の安全保障協定を深めるべきである。

 カナダの戦略的課題は、単に資源の問題ではなく、政治的意志の問題である。安全保障環境と政策対応とのギャップは広がる一方であり、行動を怠れば、カナダの主権と信頼性に永続的な影響を及ぼすことになる。

 解決策は、規律ある優先順位付けにある。すなわち、NATOへのコミットメントを自国防衛を強化する手段として果たすこと、自国の安全保障上の利益に直接役立つ能力に投資すること、北極圏、北太平洋、北大西洋に焦点を絞った戦略を採用することである。中途半端な手段をとれた時期は過ぎ去った。カナダは自国の未来を守るため断固たる行動を選択しなければならない。■



Written ByAndrew Latham

Andrew Latham is a professor of International Relations at Macalester College specializing in the politics of international conflict and security. He teaches courses on international security, Chinese foreign policy, war and peace in the Middle East, Regional Security in the Indo-Pacific Region, and the World Wars.


Canada’s Military Isn’t Ready for a Dangerous Future

By

Andrew Latham

https://www.19fortyfive.com/2025/01/canadas-military-isnt-ready-for-a-dangerous-future/