2017年8月12日土曜日

8月10日、米海軍がミスチーフ礁で再び航行の自由作戦を実施


中国の既成事実作りを許してきたのはオバマ政権の失策でしょう。時間は取り戻せませんが国際法を盾にする西側世界(既存勢力)と自国の主張を根拠とする中国等(挑戦勢力)のせめぎあいが展開されているといってよいでしょう。

USS John S. McCain Conducts South China Sea Freedom of Navigation Operation Past Mischief Reef; 3rd South China Sea FONOp This Year

USSジョン・S・マケインが南シナ海で航行の自由作戦をミスチーフ礁で実施し、今年三回目の南シナ海FONOpとなった

August 10, 2017 12:23 PM • Updated: August 10, 2017 1:28 PM

写真 USSジョン・S・マケイン(DDG-56) June 17, 2017. US Navy Photo

  1. 米海軍の誘導ミサイル駆逐艦が中国がフィリピン沖に構築した人工島の12カイリ以内を10日航行したと国防関係者がUSNI Newsに明らかにした。USSジョン・S・マケイン(DDG-56)がミスチーフ礁上に中国が構築した施設付近を航行した。
  2. 今回のFONOp航行の自由作戦は今回で三回目で国防長官と米太平洋軍がトランプ政権に今年初めに進言していた。
  3. ペンタゴン関係者はUSNI Newsに今回の作戦実施の事実関係を確認していないが、声明文を発表し航行の自由作戦は米国の標準行動の一環だと述べている。
  4. 「アジア太平洋地区で活動中の米軍は通常行動に南シナ海も範囲に収めている。作戦行動はすべて国際法に則り国際法の許す限り米国はいかなる場所でも航行、飛行、運用を実施する」と海兵中佐クリストファー・ローガンが発表。「FONOpsは通常の形で実施し今後も続ける。作戦成果のまとめはFONOps年間報告書で公表するので今はない」
  5. その他の航行の自由作戦とちがい、ミスチーフ礁付近の航行は中国の人工島構築に対する最も明確な挑戦である。中国は南シナ海各所で拠点づくりを進めているが大部分は満潮時も海面から出る地点で領海として無害通航として知られる運用手順の遵守が軍艦に求められる。
  6. これに対しミスチーフ礁は引き潮時でしか現れない陸標であり国連海洋法ではこうした陸標は領海起点とされず12カイリ以内の無害通航の根拠にならない。
  7. 米海軍は5月にミスチーフ礁を大胆に航行しており、USSデューイ(DDG-105)がミスチーフ礁上の基地施設から6カイリ地点を航行し、およそ90分にわたり12カイリ以内にとどまり、ジグザグ航行しながら人員救難訓練したとUSNI Newsがすでに伝えている。
2016年初頭のミスチーフ礁. CSIS Asian Maritime Transparency Initiative, DigitalGlobe Image

  1. 「今回はこれまでのFONOpsで最も意味のある実施だ。中国の南シナ海での主張に対抗するだけでなく、中国の該当陸標での主張に挑戦するものだからだ」とジェイムズ・クラスカ(米海軍大学校国際法研究ストックトンセンターで国際法教授)が5月時点で解説していた。
  2. 「米国は領海でのみ無害通航を認め、領海でないということは中国の領有を認めないということだ」
  3. 国防関係者からは10日にUSNI Newsに対し今回の作戦は5月事例ほど積極的ではなかったと明かしている。
  4. ミスチーフ礁を舞台にした作戦はこれで二回になったが駆逐艦USSステサム(DDG-63)がトリトン島(パラセル諸島)を7月に通航している。同地は中国、ヴェトナム、台湾がそれぞれ領有を主張している。
  5. 米国が準定期的FONOpsを南シナ海で2015年末に再開し過剰な領有権主張に対抗しているのは上院なかんづく上院軍事委員会のジョン・マケイン委員長(共、アリゾナ)の圧力によるものだ。
  6. USNI Newsはこの4月にペンタゴン上層部がホワイトハウスにFONOps実施予定を提出し米国として予定調整が可能な範囲を示したと把握している。
  7. 駆逐艦マケインは米前方配備部隊の一環で日本を拠点とする。艦名は元米太平洋軍司令官ジョン・S・マケインJr提督に由来する。■
 

2017年8月11日金曜日

フィリピン向けヘリ部品供与<日本は東南アジア防衛協力関係強化を目指す



Exclusive: Japan seeks Southeast Asia clout with chopper parts for Philippines military - sources

フィリピン軍向けヘリコプター部品提供は東南アジア各国向け安全保障協力の第一歩


TOKYO (Reuters) - 陸上自衛隊がヘリコプター部品多数をフィリピンに譲渡し同国軍ヘリコプター機材の稼働を支援することで中国への対抗を後追ししながら戦略的に重要な南シナ海への影響力を確保するねらいがあることが複数筋から判明した。
  1. 今回のフィリピン向け部品はUH-1多用途ヘリコプター用で陸上自衛隊はH型ヒューイを2012年に用途廃止したが予備部品を保管している。
  2. 軍事外交による中国の南シナ海進出対抗は日本にとって新しい手段で、安倍晋三首相は従来の日本の姿勢をあらため域内でしかるべき役目を追求している。
  3. 東南アジアに対する軍事外交の強化を目指す日本にとり今回のフィリピン協定は第一歩で、各国が求める哨戒機、艦船他防衛装備の提供が続くはずだ。
  4. 「二国間の強固な戦略提携協力関係の象徴」とフィリピン空軍上層部はロイターに語り、日本はおよそ4万点の部品を提供すると述べている。
  5. 供与合意は日本として初の軍事援助となるが、6月に国会で余剰防衛装備の他国向け無償贈与が可能となっていた。
  6. 「予備部品の取り扱いを検討しているが具体的なことは決まっていない」と防衛装備庁関係者は語っている。「安全保障強化につながる防衛装備協力は今後も進めていきたい」
  7. マレイシア、フィリピン、ヴィエトナムの三国がP-3C哨戒機導入で日本と協議をはじめている。川崎重工製P-1の導入で余剰機材になっているためだ。
  8. これに先立ち日本は使用済みビーチクラフトTC-90キングエア3機をフィリピンにリース契約で供与している。
  9. 防衛上のつながりを構築するその他の動きとして南シナ海を航行したヘリコプター空母いずもにASEAN東南アジア連合の軍関係者が四日間体験航海している。
  10. インドネシア、マレイシア、フィリピン、シンガポール、タイランド、ヴィエトナムの軍関係者は日本で行われた災害救助演習を視察している。
  11. 安倍政権は東南アジアを中国の影響から守るには日本の方が米国より有利と認識している。米国では非民主政権下のタイランドやヴィエトナムには完全関与できない制限があるためだ。
  12. また米国内の条件によりフィリピンは中国やロシアに武器供給を頼らざるを得なくなっっているいうのが同国国防相の見解だ。
  13. 中国はすでにフィリピンに対し総額14百万ドル相当の軍事ハードウェアを寄贈しており、そのほかにも5億ドルのソフトローン枠を中国製武器購入用に設定している。■
Reporting by Tim Kelly and Nobuhiro Kubo in TOKYO; Additional reporting by Manuel Mogato in MANILA; Editing by Clarence Fernandez

トランプ大統領滞在中のゴルフ場上空を飛行したロシアスパイ機に神経を高ぶらせる米国関係者



オープンスカイズはもともとアイゼンハワー政権で提唱されていたものが50年以上かけて成立に至ったもので米ロ、欧州各国が加盟しています。忍耐強く成立にこぎつけましたね。西太平洋では成立の可能性はまずないですね。ロシアに対して米側が神経を高ぶらせているのがよくわかる記事です。このゴルフ場はトランプ大統領が北朝鮮に強硬発言をした場所です。

Russian spy plane flies over Trump's New Jersey golf club, DC area

ロシアのスパイ機がトランプ所有ゴルフ場、首都上空を飛行

Published August 09, 2017
  1. ロシアのスパイ機が8月9日水曜日ワシントンDCおよびニュージャージ州ベドミンスター上空を低空飛行するのが視認された。後者ではトランプ大統領が自身が保有するトランプナショナルゴルフコースで休暇中だった。ただし査察飛行は国際条約で承認されたものと関係者が説明している。
  2. 問題の機はツポレフTu-154Mでゴルフ場上空4,000フィートを飛行し5,000フィートに上昇し、ニューヨーク空域に移動したと国防関係者二名がFox Newsに語っている。
  3. うち一名によればロシア機はゴルフ場周辺に設定した臨時飛行制限(TFR)空域に侵入している。
  4. 同機はオープンスカイズ条約によりTFR通過飛行を許された。同条約は非武装監視機の上空飛行を加盟34カ国領土全域に認めており、ロシアと米国も加入している。
  5. 「ロシア機が上空飛行を許可されていなければしかるべき措置をとっていただろう」と関係者は匿名条件で話してくれた。
  6. オープンスカイズによる査察飛行は2002年の条約発効後に1,200回超を数える。ペンタゴンによれば投入機材は非武装かつ条約で認めるフィルムおよびセンサー類を搭載する。
  7. ペンタゴンによれば各国はフライトプランを事前通告され、自国監視員が同乗し条約に則っているか確認する。フライト終了後に被監視国は撮影画像の写しを得る。
  8. 同機はワシントンDC近郊上空を飛行したが、米議事堂上空は飛んでいない。米議会警護隊は議会上空飛行に午前11時から午後3時の間は注意喚起していた。「今回のフライトは警護隊指令所および連邦政府機関が監視していた」と発表。
  9. 米情報機関、軍の上層部はロシアが新技術で条約趣旨に違反していると懸念を示している。
  10. 軍縮局担当国務次官補をつとめたスティーブ・レイドメイカーは議会公聴会でロシアはオープンスカイズ条約を順守しているが条約で想定外の技術手段も使っていると発言している。
  11. 条約では各加盟国は領土全域での空中監視を認める義務をうたうが、レイドメイカーによればロシアはモスクワ、チェチェン、アブハジア、南オセチアで監視制限を加えており、後者二つはロシアが実効支配するジョージアの分離地方だ。
Fox News' Chad Pergram, Lucas Tomlinson and The Associated Press contributed to this report.

★北朝鮮へ米国が先制核攻撃に踏み切ればどうなるか

毎日目が離せなくなってきました。それでも国会ではこの問題は素通りしてどうでもいい話で政府を攻撃することに快感を覚える選良がのさばっているのはどういうことなのでしょう。

A B-2 Stealth Bomber performs a flyover at the 126th Rose Parade in Pasadena, California

This Is How America Would Wage a Nuclear War Against North Korea

北朝鮮をアメリカが核攻撃すればこうなる
今やThe National Interest Dave Majumdar
August 9, 2017

  1. 米朝対立はエスカレートの一方で双方とも引き下がるつもりはない。
  2. 日一日と開戦の可能性が高まっていく観があり双方が掛け金に手をかけようとしている。ドナルド・トランプ大統領は語調を強めており北朝鮮を核で先制攻撃するといわんばかりだ。
  3. 「北朝鮮はこれ以上米国を脅すべきではない」とニュージャージー・ベドミンスターのゴルフ場で報道陣に語っている。「北朝鮮は通常の国家の域を超えており、炎と激怒を食らわし世界のだれも見たことのない戦力を浴びることになる」
  4. その数時間後に平壌では金正恩政権が「米挑発行動の兆しが少しでも見られれば」米軍に先制攻撃を加えると脅かしている。北朝鮮発表の声明文によれば具体的には特殊部隊が「斬首作戦」の企てを示すことも含まれるという。
  5. 「米側から『先制攻撃』の兆しが見られればDPRK軍部隊は先に米本土を核戦争の舞台に化す」と北朝鮮外務省は発表している。「当方は各種戦略核攻撃手段を保有しており、米本土も攻撃範囲に収めていることを隠す意図はない」
  6. 一方でジム・マティス国防長官は慎重なことばで8月9日に声明文を発表し北朝鮮に核兵器放棄を求めた。「DPRKは自らの孤立を止めるか核兵器開発の追及を止めるか選択すべきだ。DPRKは政権の終焉さらに自国民の破滅につながる行動をすべきではない」
  7. マティス長官は同時に米国が圧倒的優位な核優位性を維持していると警告している。「国務省はすべての努力を払い世界的脅威を外交手段で解決する所存で同盟各国の軍部隊に今や地球上最高に精密、実証済みで強力な防衛攻撃能力があることを特記しておく」
  8. 緊張がこのまま高まり開戦になれば、あるいはもしトランプ大統領が先制攻撃の決断をくだせば米国には軍事オプションが多数ある。しかし付随的被害で壊滅的被害が韓国と日本に及ぶだろう。
  9. 「何が何でも核攻撃に頼らなくてもよいはずだ」とある国防総省退役関係者が語っている。「通常兵器でも脅威対象の多くは除去できる。ただし当然簡単にいかないが」
  10. 別の元国防関係者は北朝鮮とは複雑で多面的な問題だで軍事力で簡単に解決できたり米国単独で解決できる問題ではないという。日本、韓国、中国、ロシアと米国はこの方程式の解を求める必要がある。「日本や韓国の核武装を許せば中国が黙っていないでしょう」とこの高官は述べた。「軍事手段に向かう前に一番望ましい選択肢を試す必要がありますね」
  11. だがそもそも軍事解決策として米国はなにを選択できるのか。軍縮論者は先制核攻撃は国際法違反と指摘する。「北朝鮮を核兵器で狙うと話すこと自体が妄想でありそもそも選択対象にならない」と話すのはケルシー・ダベンポート、軍縮協会の非拡散政策部門長だ。「先制核攻撃の非合法性に加え、その結果生まれる非人道性、経済や環境への影響はまさに破壊的で北朝鮮国境内部にとどまらないはずだ。ワシントンは米側同盟各国を深刻な危機に陥れる。放射性降下物に加え北朝鮮の反撃対象となるからだ」
  12. トランプ大統領の発言を額面通り受け止め核先制攻撃が選択肢なら米空軍のノースロップB-2・スピリット爆撃機全20機が任務を実施するはずだ。「ブッシュ第一期政権以来海軍は戦術核兵器は使っていませんので海からの第一撃攻撃はありえません」とジェイムズ・R・ホームズ教授(海軍大学校、戦略論)が語っている。「ICBMあるいはSLBMによる攻撃は中国やロシアが自国への攻撃と誤解する危険性があるので実施されないでしょう。そうなると米空軍爆撃機おそらくB-2がミッションを実施するのでは」
  13. B-2は通常兵器ならGBU-57A/B大型貫通爆弾を30千ポンド搭載できるが、米空軍の在庫は少ないし、在庫が十分あってもGBU-57で北朝鮮の核開発基盤を決定的に破壊できるかわからない。
  14. 「通常兵器ではバンカーバスター爆弾もあります。作戦主体はUSAFにし、THAADやイージス艦にミサイル防衛を任せます。バンカーバスターの威力は攻撃箇所の数、地下の深さなどによりますが集中攻撃ができるかが肝心な点でしょう」(ホームズ)
  15. ダヴェンポートも米国に通常兵器の選択肢があることは認めるが成功の保証はないとくぎを刺す。さらに北朝鮮が移動式弾道ミサイルで報復に向かうはずという。移動式ミサイルは第一撃から逃れる可能性があるためだ。
  16. 「米国には通常兵器の空爆や巡航ミサイルで北朝鮮核関連装備を狙う選択肢があります。ただし通常兵器は破壊力が劣り、さらに北朝鮮の核装備すべてを標的にできる保証はありません。北朝鮮で米情報機関の選択肢は少なく、平壌は移動式核ミサイルを保有し探知が難しい点がやっかいです」
  17. トランプ大統領が核攻撃を選択しても攻撃効果で疑問が出る。「答えは効果の定義に依存するでしょう」とホームズは述べた。「核があれば危険な対象を除去できると思うでしょうが、その代償は?おびただしい人命や財産が奪われますが、米国の同盟各国や敵対勢力からも近い位置の国を核攻撃する話題なのです」
  18. 事実、米国の同盟各国への付随被害のみならず世界での米国の地位も破滅的結果を迎えるかもしれない。「日本、韓国との同盟関係にひびが入る可能性は相当にあり、中国、ロシアは未来永劫に敵のままでしょう」(ホームズ)
  19. もうひとつ考慮すべき点がある。軍事攻撃で北朝鮮核兵器を無力化しようとすれば核報復攻撃を招くのは必至だ。「もし北朝鮮が自国の核抑止力が危険になったと判断すれば、平壌は情勢を誤判断し核兵力を発射してくるかもしれません」とダヴェンポートは述べる。「核の応酬は規模を問わず地域内に大きな損傷を与えます。北朝鮮ICBMだけを狙った攻撃でも平壌は大規模軍事行動だと誤解するでしょう」
  20. 国家情報局長を務めた退役空軍中将ジェイムズ・クラッパーがCNNに語ったように北朝鮮は世界を厳格に現実主義の観点で見ている。敵に囲まれしかも敵は圧倒的に強い。金政権が敵に渡り合うため唯一の切り札が核兵器だ。金政権存続は核兵器の威力にかかっている。そのため米国の最良な選択は封じ込めと抑止力になる。「対話の機会が必要だが、核兵器保有国として認知する必要がある」とクラッパーはCNNに語っていた。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @Davemajumdar.
Image: Reuters


2017年8月10日木曜日

米国は北朝鮮ミサイルをどこまで監視追尾しているのか


北朝鮮を取り巻く状況がどうも悪い方向へ向かっています。ISRの重要性が今ほど重要になったことはないように思います。本当の性能はだれにもわかりませんが、抑止力の一つとして機能すればそれにこしたことはありません。

North Korea's New ICBMs: How Well Can American Intelligence Track Them?

北朝鮮のICBMをどこまで米情報機関は追尾できるのか

August 6, 2017

  1. 北朝鮮の核兵器開発が進展を見せているが米国は北朝鮮の核兵器運搬手段の所在地を把握し先制攻撃で破壊できるとくりかえし暗示している。
  2. 7月4日のICBMテスト直後に米軍は北朝鮮の発射準備を監視してきたと米関係者が報道陣に話している。Diplomatのアンキット・パンダの記事で「米国は発射前およそ70分の時点で発射台に乗っているミサイルを観察していた」と暴露している。発射の翌日にフォックスニューズのジェニファー・グリフィンも「米政府関係者は今回の発射準備の状況を米国が監視していた。液体燃料注入も監視していた」と伝えている。
  3. 7月28日の次回発射でも同じパターンとなった。米政府から報道機関に情報リークがあり、米情報機関は発射の兆候を事前につかんでいたという。リークは7月19日に始まり、翌週に激しくなる。発射当日の週には米側は発射日を「おそらく」7月27日の朝鮮戦争休戦日と予測していた。パンダは米政府関係者から「米軍情報部は火星14型の輸送起立車両をクソンで探知している」と聞いている。
  4. 前回テストが監視されてイラついたのか北朝鮮は二回目のICBM発射テストを北部慈江道(チャガンどう)舞坪里(Mupyong-ni)から発射した。また夜間発射にしたのは米偵察衛星の性能限界を熟知していたためだ。
  5. だが米国はだまされなかったと政府筋が再びパンダに伝えている。発射直後にパンダは以下報道している。「米政府は数週間にわたり発射準備を監視し発射24時間前に準備状況を把握していた」「情報筋は四時間前に発射が迫っていることを確信した」「評価の根拠は金正恩他政府上層部の視察用VIP席の準備が見られたため」
  6. 米監視活動の対象は北朝鮮の地上配備ミサイルだけではない。北朝鮮潜水艦の探知も可能と伝えている。通常潜水艦発射の弾道ミサイルは残存性が高いため機挑戦も整備を急いでいる。だが米政府関係者は平壌に対して潜水艦も米情報収集力の前に安全ではないと伝えようとしている。今週に入り米軍関係者がCNNに北朝鮮潜水艦活動が「きわめて異例かつ前例のない水準」になっていると語った。具体的には今月に入りミサイル排出テスト三回を確認しており、コールド・ローンチテストは今年四回実施している。テストは陸上での実施だったがこの関係者はさらに「北朝鮮サンオ型が黄海に展開したがその期間が長い。ロメオ型二隻が日本海に出動したが各艦一週間も展開した」と明らかにした。
  7. 総合すると米国は北朝鮮の核運搬手段をリアルタイムで追尾できる能力を有していると伝えようとしているのだ。この事は重要で米国が北朝鮮核兵器を発射前に地上で破壊する、おそらく先制攻撃の決定で大きな意味を持つ能力であるためだ。米関係者が意図的に明らかにしているのは北朝鮮指導部を怯えさせながら韓国など同盟国に米国の安全保障上のコミットメントは北朝鮮が米本土を核攻撃する能力を得ても有効だと伝える意味があるからだ。
  8. このうち前者での米国の試みは成功しているようだ。北朝鮮が今回のICBM発射で欺瞞工作を行ったのも核兵器の残存性に懸念を感じている証拠だ。残存性は核兵器整備を開始した段階の各国が直面する問題だ。アルバート・ウオールセッターが欧州内の戦略空軍基地がソ連の初期攻撃に脆弱だと証明すると米国はパニックになった。ジェフリー・ゴールドバーグとマーク・アンビンダーによればパキスタンは核兵器を民間車両に乗せて定期的に移動させて探知を逃れているという。北朝鮮の現状は特に脆弱である。弾頭数は少なく、ICBM福多数のミサイルは液体燃料方式であり、発射直前に燃料注入が必要だからだ。
  9. 一方で韓国を安心させことにはそこまで成功していない。韓国の主要紙朝鮮日報は今週に入り米本土が狙われるのであれば米国が韓国の防衛に本気になるとは「とても期待できない」と述べている。韓国は最悪の事態に備えて情報収集、監視、目標捕捉、偵察(ISTAR)に力を入れており、独自に北朝鮮を先制攻撃する能力を整備している。
  10. ただし北朝鮮の核兵器運搬手段を追尾する能力が本当に米関係者が言うほど有効なのかわからない。二回目のICBM発射の前に米関係者は報道陣に発射地点はクソンのはずと言っていた。発射後にはじめて舞坪里を以前から監視しており発射準備の様子を事前に把握していたと明らかにした。米軍の監視偵察能力が宣伝通りとしても先制攻撃はかなりのリスクとなるため先制攻撃はあくまでも最後の手段になるはずだ。第一撃を成功させるのが難しくなれば北朝鮮の核兵器整備と拡大の可能性は飛躍的にふえる。
Zachary Keck is a former managing editor of the National Interest. You can find him on Twitter: @ZacharyKeck.
Image: Reuters

2017年8月9日水曜日

★F-22の潜水艦版シーウルフ級の建造はなぜ三隻だけになったのか



 

Why the U.S. Navy Stopped Building the 'F-22 Raptor' of Submarines

米海軍は「F-22ラプター」の潜水艦版の建造をなぜ途中で止めたのか

August 5, 2017


  1. シーウルフ級各艦は史上最強の潜水艦を目指し建造された。ロサンジェルス級攻撃潜水艦の後継艦として米海軍の水中優位性の維持をめざしたものの建造費超過とソ連崩壊で打撃を受ける。最高性能の潜水艦とはいえ隻数が削減されてしまった。多くの点で水中のF-22というべき存在だ。
  2. 1980年代の米海軍は危機的状況にあった。1980年にソ連がウォーカー一家のスパイ網から入手した情報で米海軍がソ連潜水艦のプロペラ音で追尾していると判明した。その結果、ソ連は高性能西側工作機械でプロペラ製造を狙った。1981年に東芝が現在は普通になった九軸CNCフライス加工機をノルウェー企業コングスバーグ経由でソ連に売却した。
  3. 1980年代末になるとソ連の新鋭工作機械が効果を表わし始めた。新型アクラ級は「音響ノイズ特徴が急減した」と政府関係者がロサンジェルスタイムズに語っている。「東芝製品を入手して潜水艦の静粛性が急に向上した」 潜航が静かになったのに加え、アクラ級は2千フィートまで潜航できた。これに対し米海軍の主力潜水艦ロサンジェルス級の最大潜航進度は650フィートだった。
  4. アクラ級の脅威に対抗すべく米海軍はシーウルフ級攻撃潜水艦を企画する。HY-100合金製の艦体は厚さ二インチで深度潜航に耐える設計だ。HY-100はロサンジェルス級のHY-80より20パーセント強い。これによりシーウルフの最大深度は2千フィートになり、艦体破壊深度は2,400フィートから3,000フィートと試算された。
  5. 全長353フィートとシーウルフ級はロサンジェルス級よりわずかに短いが、艦体は2割も幅広の40フィートになった。排水量は潜航時12,158トンにふえた。
  6. シーウルフ級の動力はウェスティングハウス製S6W原子炉一基で蒸気タービン二基から52千馬力を得る。ポンプジェット式推進を米潜水艦で初めて採用した。つづくヴァージニア級も採用している。その結果、シーウルフ級は水上18ノット、水中35ノットを実現し、静粛潜航時でも最大20ノット航行できる。
  7. BQQ 5Dソナーシステムを艦首に搭載し、艦の側部に高開口パッシブアレイもつける。就役後にTB-29Aえい航式アレイソナーシステムを搭載した。機雷など近接距離ではBQS24を使う。
  8. 戦闘データシステムとして当初はロッキード・マーティン製BSY-2を搭載し、モトローラ68030プロセッサー70基でネットワークを形成していた。このプロセッサーは当時のマッキントッシュコンピューターも使っていたが、現在はAN/BYG-1兵装制御システムに換装されている。
  9. シーウルフは真のハンターとして企画され魚雷発射巻数も8門と従来の2倍になった。マーク48大型魚雷、サブ-ハープーン対艦ミサイル、トマホークミサイルを組み合わせて50発まで搭載できる。また一部は機雷に変更できる。
  10. その結果誕生した同級は米海軍によればあらゆる音域で改ロサンジェルス級より10倍の静粛度があり、旧型ロサンジェルス級との比較では70倍の差があるという。静粛度を守りながら水中速度は以前の艦の二倍になった。
  11. 大幅な性能向上には大幅な価格上昇がついてきた。シーウルフ級建造計画は12隻で330億ドルの予定だったが、ソ連崩壊でアクラ級および後継艦の脅威が消えて縮小されわずか3隻を73億ドルで建造した。
  12. 極限までの静粛性を追求したシーウルフ級を見て米海軍は最終艦USSジミー・カーターを極秘作戦支援用に改装した。艦体を100フィート延長し、MMP多用途任務プラットフォームを搭載。MMPにより遠隔操作水中艇・無人水中艇やシールズ、ダイバーの運用が水中から可能となった。シールズ隊員50名まで収容できる。カーターには艦首艦尾に補助推進装置があり正確な艦の制御が可能で水中ケーブル盗聴などに活用する。
  13. 突出した性能を有するシーウルフ級潜水艦だが冷戦思想が設計に反映され高水準脅威に対応できる高性能を追求して生まれた。冷戦後に登場したヴァージニア級では従来型より性能を向上させながら建造費抑制を海軍は求められた。成功した級とは言えず三隻しかないヴァージニア級は今でも米海軍潜水艦戦力の中できわめて有用な艦でありヴァージニア級では不可能な性能を実現しているのだ。■
Kyle Mizokami is a defense and national security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.
This first appeared last year.


2017年8月8日火曜日

人口減少社会の日本は防衛力を今後も維持できるのか



マルクスを笑ってもマルサスを笑えません。人口統計は時限爆弾であり将来の姿を示し、レトリックで変えられない事実です。21世紀の日本がこのままだと将来は暗いと言わざるを得ません。防衛体制も現状維持ができなくなればチャンス到来と虎視眈々と準備する野蛮な国があらわれそうです。変化を受け入れるのが下手で先を見ることが不得手な日本人ですがここは再び国家百年の計で100年=3世代と決して予測不可能ではない範囲で考え、行動する=子どもを増やす必要があるのではないでしょうか。あるいは移民?これは抵抗が強いでしょう。
http://en.kremlin.ru/events/president/news/55008/photos/49342

 

Japan's Demographic Crisis Will Only Get Worse. Here's Why That's Bad News for America

日本の人口構成の危機は悪化の一途。米国にも悪い予測が立ちふさがる

The Japan of the future will have fewer resources, both in men and money, to devote to its defense and economy.未来の日本で防衛に投入できる人的資源、資金は減る一方になる。
July 19, 2017

  1. 先進国の将来の姿を知りたければ日本に注目すべきである。完全雇用がありながら日本の賃金水準は伸びず、GDP成長は最小限、低金利のまま政府の借金は高水準のままだ。一見すると矛盾に見えるこういった要素はどんな結果を生むのか。日本特有の問題なのかそれとも各国にも共通の症状になるのだろうか。
  2. 日本の場合は人口構成が大きな要素だ。日本は前例のない人口メルトダウンに直面しており2010年の128百万人でピークだったが、現在は126百万人で今後も減少する。現在の年率0.4パーセント減が2040年代には1.0パーセント減になると2050年の総人口は現在から23パーセント減となる。中世の伝染病による猛威を除くとここまで大きな人口減はだれも体験していない。さらに今世紀末には総人口は50百万人と最高時の4割になる。
  3. 65歳以上の人口は増えるが伸びが落ち着いていることが関心を呼ぶ。75歳以上人口は2020年代までは伸びる。最大の影響を受けそうなのが14歳未満および15歳から65歳のグループで後者は労働人口とされる。2017年から2050年までで14歳未満人口群は4割減になる。労働人口は同時期に34パーセント減となる。そうなると総人口の減少以上に労働人口の減少が加速する。
  4. GDP成長に労働人口減が足かせになる。生産性が伸びても労働人口減が相殺する。2050年のGDPは現状水準を超えないだろう。労働生産性は今後も年率1.4パーセントを維持するだろう。これ自体は問題ではない。だが労働者数が1.2パーセント減を続ける予測で2050年ごろにはさらに減少度を加速する。効率よく労働しても労働人口自体の減少で相殺されてしまうのが問題だ。
  5. そうなると日本のGDPは今後も停滞しそうだ。GDP減少は景気循環と別物で人口構成自体が原因になる。今後注目すべきは労働人口一人当たりGDP統計で日本経済の状態をGDP総額より正確に伝えてくれるはずだ。
  6. 日本には隠れた予備資源がある。高齢人口の雇用もその例で、GDP成長を後押ししそうだ。雇用率はわずかに伸びるが現状でもOECD標準で相当高い状態にある。ともにGDP成長予測を引き上げる効果があるが伸びは限定的だ。
  7. 人口構成が与える次の影響は国家予算だ。日本の国家債務はこの25年間でかなり増加している。労働人口ピークは1990年代で以後は減少中のためGDP成長は減少し、国内金利水準は低いままだ。一方で高齢人口が増え労働人口が減り、退職者が増え、低金利がさらに続く中で日本政府は容易に債務を増やせた。
  8. 日本の財政赤字が目立ち始めたのは1995年で今日まで続いている。債務総額がGDP比200パーセントを超えており、2025年に225パーセントとピークになる見込みだ。IMFでは債務÷GDP比60パーセントを堅実財政の上限と見ているが、日本はこの基準を20年前に超過したままで国家運営を続けてきた。だがいつまで続けられるのか。
  9. GDP成長がさして見込めないまま、日本は経済成長を続けつつ絶対的、相対的いずれでも債務水準を減らす財源が期待できない。.
  10. だが当方の分析では日本はこの難局を乗り越えられる。家計支出水準が実質的に伸びないのであれば国民は増税を受けいれ、国内外に大きなショックがなけれあば日本はなんとか立ち回るだろう。債務・GDP比は200パーセントあたりで落ち着き、それ以下にはならないはずだ。
  11. これでは納税者、政府資金の受益側双方によい結果にならない。日本政府がいかなる政策を講じても結果は変わらない。このシナリオでは実質税負担は80パーセント上昇しつつ経済成長はない。さらに政府支出は35年間全く増えず、想定外の事態が発生すればもっと長期になるかもしれない。今でさえ重税に苦しむ日本の納税者がさらに15パーセントの増税に耐えられるか。また受益者側も数十年にわたり現在の水準のまま我慢できるだろうか。日本国民が我慢強いといっても数年しか耐えられないはずで、これが数十年も続けばどうなるか。
  12. さらに労働人口減少で労働者あたり公的債務水準は2000年の50千ドルから今年は128千ドルになる。さらに2050年に208千ドルとなるが経済規模は一定のまま停滞する。比較すると米国連邦政府の労働人口一人あたり債務は75千ドルほどである。ただし米国の国民一人当たりGDP規模は日本より大きい。
  13. 最良のシナリオでも日本政府は国民に非常に多大な忍耐と辛抱を求めることになる。それでも政権が生き残れば納税者、受益者双方が反乱を起こさないか。
  14. 社会全体で「メイカー」「テイカー」ともに受け入れられないとなると大衆人気にあやかる指導者が登場し債務支払い停止や紙幣増刷他一見魅力があるが実は破壊的効果を生む解決策を提唱するかもしれない。関税引き上げもその例だ。
  15. 日本経済は外部ショックや世界規模の信用状態の前に脆弱だ。世界不況や天候不順、地震、世界金利水準の上昇への対応に苦労するだろう。金利が1パーセント高くなると日本政府はGDP2パーセントの支出増になる(すべての債務を借り換えた場合)で世界経済の成長が日本にとってクッションとなるのであり、増税や支出削減による調整を迅速に迫られるだろう。
  16. 日本は国際情勢の変化にもぜい弱差を示すかもしれない。小規模武力衝突の影響も大きく、国内有権者は対外勢力が日本国内の政治体制の不安定化を狙い支援する大衆扇動タイプの政治家の甘言を受け入れてしまうかもしれない。
  17. 他方ですべてが悪い方向ばかりではない。失業は一貫して最低水準のままで給与水準は堅実に伸びる。不動産価格は毎年下がり、雇用人口の購買力は上がる。さらに高齢化社会は革命的な公約には動かない。感受性の強い失業中青少年そのものが姿を消し、日本社会は過激思想や海外からの操作に影響を受けにくい安定した社会になるのではないか。
  18. 予測だが、中国経済の大恐慌が2025年ごろに発生すれば日本は不況に入るのではないか。中国の債務状況は日本以上に深刻であり、メルトダウンは遅かれ早かれ避けられない。日本もこの危機の影響を避けられず、1998年通貨危機の再来でアジア投資を大々的に引き上げることになろう。
  19. 米国へ多様な影響が出る。日本の国内政治はここ数年間不安定になり、一層人気取り政策の傾向を示している。さらに日本政府は再度財政危機に直面するかもしれない。人口減少で労働力と資金が減ると国防面で影響が出る。そうなると米国との集団安全保障に対する姿勢も内向きになり、日本は米国の関与を強く求めることになりそうだ。
  20. 人口構成で不利になるのは日本だけではない。日本の出生率1.4はOECD平均1.5よりわずかに低いだけだ。日本の場合はタイミングと規模が独特で日本がかたくなに移民を拒んでいるのが理由だ。OECD加盟国の大部分は人口が増えない状態で韓国は日本より深刻でドイツも同様だ。日本は先進国にとって炭鉱内のカナリアのような存在で、時間のちがいがあるだけだ。
  21. 米国とて例外ではない。経済は好況だが日本同様に米国も構造赤字前提で国家運営中で債務水準は予想より高くなりそうで米国65歳以上人口は2025年に1.5倍に増加する見込みだ。オバマケアの廃止代替策案の模索を巡る葛藤はこれを反映している。「温情ある保守層」は国民全員対象の健康保険構想を支持するが財源はない。米国民向け社会保障のしくみは転換点にあるといってよく、債務増の中で問題解決を迫られている。インフレ率や金利が低いままならもっと借金していいのではないか。それを行ったのが日本で、アメリカも労働人口減少と経済成長鈍化の中で非現実的に期待してしまう罠に陥りそうだ。この現象はイリノイ、ニュージャージー、コネチカット各州ですでに発生しており、年金支払いの公約が実現できなくなっている。あと十年で同じ現象が全国規模に広がりそうだ。
  22. 高齢者が受け取る年金がこれから生まれる国民の負担に依存する状態が1980年から続いている。長寿命で健康かつ繁栄する状態で教育費用が高くなり、こどもの数が減っている。どこかでこの傾向がかわるかもしれず変わらないかもしれない。人口自然増を可能とする水準まで出生率が回復しないと増税なしでは社会保障費用が賄えなくなる。社会支出を年長者から若年層さらに将来の世代に振り向けることが必要だ。現時点で50歳代の年齢層が80歳になるころ、はるかに厳しい環境に直面しているだろう。
  23. 米国の出生率は昨年史上最低記録を更新した。社会は今あるストックを食いつぶすことになり、まさしく日本と同じ人口構成の途をたどることになる。日本は2050年だが米国では2100年が転換点になりそうだ。
  24. 日本の経済活動の低迷を失われた二十年といわれてきた。人口統計をみればそれだけではすまないとわかる。日本は一世紀まるまる失いつつある。
  25. 苦悩する先進国は日本だけにとどまらないだろう。■
Steven R. Kopits is the President of Princeton Energy Advisors. He writes about oil markets and related geopolitics.
Image: Japanese prime minister Shinzo Abe meets with Russian president Vladimir Putin at the G20 Summit in Hamburg, Germany, July 2017.

2017年8月7日月曜日

海兵隊MV-22Bオスプレイのオーストラリア沖事故について





事実関係を見ると事故は着艦失敗のようです。これで日本がオスプレイ運用の自粛を求めましたが、米軍は安全を確認して運行上必要なのでと無視しています。当然と言えば当然なのですが、これを米軍の不遜な態度と「印象操作」する勢力が現れるでしょうね。


3 Marines Missing Off Australia Following MV-22 Mishap; 31st MEU, Bonhomme Richard Leading Search

オーストラリア沖でMV-22が墜落し海兵隊員3名が行方不明、第31MEUとボンノムリチャードが捜索中

 By: Sam LaGrone
August 5, 2017 9:30 AM • Updated: August 5, 2017 10:01 PM


MV-22Bオスプレイ(海兵隊中型ティルトローター飛行隊VMM-265所属が揚陸強襲艦USSボンノムリチャード(LHD-6)への着艦に備え接近中。 Aug. 3, 2017. US Navy Photo.


  1. MV-22がオーストラリア沖で5日東部標準時午前2時ごろ墜落し行方不明の海兵隊員3名の捜索が続いている。第三海兵遠征部隊が声明を発表した。
  2. それによるとボンノムリチャード遠征打撃群(ESG)と第31海兵遠征部隊(MEU)が捜索中で救難活動にあたる。事故ではそのほか海兵隊員23名が救難されている。
  3. 「事故機は海兵隊中型ティルトローター飛行隊265所属で第31海兵遠征部隊(MEU)で運用中だった。同機はUSSボンノムリチャード(LHD-6)から発進し、通常の運航中だったが海中に墜落した」と声明文が述べている。
  4. 「艦から小舟艇航空機が直ちに現場に向かい捜索救難活動にあたった。第31MEUはボンノムリチャードESGとインドアジア太平洋地区へ通常の予定で展開中だった」
  5. オーストラリア国防省からは機内にオーストラリア軍隊員は登場していないと発表があった。
  6. 「米海兵隊所属MV-22オスプレイ一機がショールウォーター沖合で事故にあったとの報告を受けた」とマライズ・ペイン国防相が発表。「オーストラリア国防軍関係者は同機に搭乗していない。捜索救難活動は米国主導で行っている」
  7. NBCニューズ報道によれば問題のMV-22はUSSグリーンベイ(LPD-20)に接近中に事故にあった。事故でグリーンベイ飛行甲板が損傷している。
  8. 沖縄に本拠を置く31MEUとボンノムリチャードESGはこの数週間にわたりテイルズマンセイバー演習を珊瑚海で展開中。
  9. 事故調査が続いている。■

米空軍が次期エアフォースワン用に747-8二機購入したと発表



以下米空軍の公式発表内容です。さすがに米空軍はロシア発注の機体を購入したとはいえず、民間契約方式で民事商取引として購入したとぼやかしていますね。しかし民間専門家の読み通り、今週末の発表でトランプ大統領も再選されれば任期ぎりぎりで新型機に搭乗可能となるとの読みもぴったりでした。さすがです。

Air Force awards contract for two 747-8s to be modified as future Air Force One aircraft

米空軍が747-8型機二機の次期エアフォースワン機材への改修契約を交付

 Secretary of the Air Force Public Affairs / Published August 04, 2017


WASHINGTON (AFNS) -- 米空軍は2017年8月4日付でボーイングに契約修正を交付し、民生用747-8機体二機の調達・改修でVC-25Aボーイング747-200大統領支援機材二機を更新させる。

  1. 今回の修正内容は2016年のリスク低減契約に続くもの。空軍はボーイングに先に大統領専用機材の設計、改修、試験、就役に関する提案を求めており、その内容を今後の修正契約内容に反映させる。機体改修を2019年に開始し、2024年に初期作戦能力獲得を予定する。
  2. 空軍筆頭次官補ダーリーン・コステロも「交付は大きな一歩で事業を妥当な費用で実現する一歩となる」「今後も経費節減効果を求めていきたい」と談話を発表した。
  3. 新大統領専用機は2024年から運用開始となるが、それまでに各種改修と試験を完了する。連邦航空局が型式証明した民間向け747-8が大統領専用仕様に合うようボーイングが改修する。
  4. 2017年3月にホワイトハウスは大統領専用仕様に必要な裁定要求内容を再確認した。必要な機体改修内容として専用通信機能、機内発電容量の引き上げ、医療設備、大統領執務空間としての意匠、機体防御装備、自律型地上運用能力がある。 
  5. 「機体購入により旧式化しているVC-25A更新に向けた大きな一歩となる」とデューク・リチャードソン少将(大統領専用空輸機更新事業責任者)が述べた。「今回の契約交付で2024年目標の新大統領専用機の改修試験が進む」
  6. 今回は機体調達の手順で価格設定その他関連業務を民間方式で行ったため購入価格は公表できない。ただし、機体価格は全体事業経費の一部であり、契約内容に関し情報公開要求があれば今後の公表の途は残されている。■