2021年2月11日木曜日

ロシアの弱点② 人口構成からロシア軍の現行規模は維持不可能になる。しかし、強大な軍の規模を信じる既存勢力が事実を認めようとしてない。

  

ロシアの弱点②

 

シア財務相が歳出削減のため軍人員10%削減策を提案したがロシア国防省の反対にさらされているとの記事をピーター・スチウがNational Interestに投稿した。

 

Covid-19関連で予算削減は理解できるが、人口構成の問題が存在感をロシア軍で強めている。

 

1991年のソ連崩壊後に生まれたロシア連邦の人口構成は崖っぷち状態だった。出生率は1997年から2001年にかけ1.2まで低下し、死亡率が急上昇した。この人口構成でロシア軍が900千名体制の維持に苦慮しているのは当然といえよう。更にこの問題は今後にかけて存在感を増す。

 

国連人口動向統計で、2020年時点のロシアの20-34歳男性人口は14.25百万人で、2050年の予想中央値は12.91百万人とある。減少率9%で軍の募集活動が大きく影響をうけそうだ。だが真の惨状はもっと早期にあらわれ、同じ年齢層の男性人口は2025年は11.55百万人、2030年は11.26百万人の予測がある。つまり、募集対象人口が2020年代に約20%減る。この問題はコロナウィルスやその結果の予算制約と関係ない。

 

募集対象男性人口の2割縮小がロシア軍戦力にどんな影響が出るのか。20−34歳人口と軍の規模を比較した「軍事化率」を見れば、ロシアの人口問題の深刻さがわかる。2020年のロシア軍事化率は対20-34歳男性人口14.25百万人で6.31%で、正規軍は国際戦略研究所の推定で900千名規模だ。ただ約5%の軍人員は女性で対象外となる。また、18-19歳男性もここに入らない。とはいえ、この数字からロシアの人口構成上の課題が浮かび上がる。

 

 

2030年までの20−34歳男性人口の減少予測を加味すれば、90万名体制を維持するためロシアは軍事化率を2025年に7.79%、2030年には8.01%まで増やす必要がある。実際はロシアはすでに軍事化された社会になっている。各国の数字を見ると、2020年の軍事化率は米国が3.86%、フランス3.62%、トルコ3.58%、イタリア3.52%、日本2.54%、パキスタン2.24%、英国2.21%、中国1.24%、インド0.77%でロシアが突出しているのがわかる。またロシアは周辺国より軍事化率が高く、ウクライナの2020年統計では4.82%、ルーマニア3.80%、ポーランド3.16%をいずれも上回る。

 

で社会が耐えられる「最大軍事化率」を想定すると、ロシアの現実が一番その水準に近い。中長期的にロシアはこれ以上の人員募集に耐えられないはずだ。とはいえ、状況は絶望的とも言えない。給与水準の改善も選択肢のひとつで、軍勤務の魅力を引き上げる策もあるが、スチウ記事では財務省が反対の方向を目指しているのがわかる。

 

別の対策に現行の徴募期間一年を2年に延長することがある。近代戦は高度技術を駆使するので、徴募期間も大部分が訓練に費やされ、実戦対応が整うのは最後の数ヶ月しかない。徴兵制度を温存するのなら、期間延長により戦闘対応度を高めれば、国防省も人材育成への支出資を無駄にすることを防げる。ただし欠点もある。若年層をさらに一年軍に留まらせれば、民間労働市場に一年間加われず、経済成長に悪影響が出る。さらに、徴兵制度は今でも政治的に不人気で、延長すれば国民の抵抗にあうのはほぼ確実で、支持率を重視するプーチン政権に心配のたねとなる。

 

女性活用方針を国防省が変えれば部分的にせよ解決になるかもしれない。前述のとおり、45千名の女性がロシア軍に勤務しているが、身体条件から実戦任務に適さない。国防省は次の三通りで現行方針を変更できる。女性に戦闘任務志願の道を開く。女性の徴募期間を延長するが、戦闘任務は与えない。(これで戦闘任務に投入可能男性を増やす)あるいは、女性を全面的に活用することである。それぞれ可能性は少ないが、国防省は女性のパイロット登用など打開策を模索している。ロシア軍に働く女性の規模は米国より低い。米国では空軍の20%、海軍19%、陸軍15%、海兵隊9%が女性だ。ロシア軍で支援任務に限り登用し女性比率を10%にするだけで男性徴募率の低さを解決できる。

 

ただし上記は国防省があくまでも現在の軍の規模を維持する限りついてまわる問題である。財務省の10%削減提案に激しい抵抗が出たのは、現在の軍の規模を維持する願望が強いあらわれだ。ただし、現行の方向性を維持した場合の財政上の重荷を考える必要がある。さらにCovid-19が加わる。ロシア社会では若年層が今後さらに減る。90万名体制維持は今でさえ難題で、今後維持できるはずがない。解決策として、給与水準の改善、徴募期間延長、女性募集の増加、それぞれ何らかの効果があるが、いずれもロシアの人口構成を抜本的に改善せず、ロシア軍の課題解決にもつながらない。ロシア連邦が軍縮小するとしたら、コロナウィルス関連の歳出削減を理由にあげるはずだ。この説明でまちがいとはいえないが、軍の規模縮小はロシアの人口構成上で不可避だ。Covid-19流行は都合の良い理由付けに過ぎない。■

 

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The Russian Military is Facing a Looming Demography Crisis

February 1, 2021  Topic: Russia  Region: Europe  Blog Brand: The Buzz  Tags: Russian MilitaryDraftDemographic DeclineSoviet UnionMilitary

by Ethan Woolley


Ethan Woolley is a student at the European University at St. Petersburg, where he is pursuing an MA in Energy Politics in Eurasia. He graduated from the University of Pennsylvania with a BA in International Relations and Russian and East European Studies.

Image: Reuters.


そうりゅう事故を米海軍元潜水艦乗りはこう見ている。痛々しいそうりゅうの写真から浮かび上がるシナリオが正しいかは今後の調査であきらかになるはず。

 The Japanese submarine Soryu after a collision in February 2021.

JAPAN COAST GUARD


 

 

本の潜水艦そうりゅうと貨物船の衝突事故についてThe War Zoneは元潜水艦乗員含む各筋から興味深い話を聞いた。通常の訓練のはずが事故につながったのはなぜか、米海軍で潜水艦勤務が長く、航行安全指導員もつとめた人物以外に、同じく米海軍潜水艦でソナーマンだったアーロン・エイミックからも話を聞いた。

 

前者は匿名の取材源とさせていただく。実際に何が起こったのか正確に把握できていない中、潜水艦に詳しい筋の見識から水中行動のわかりにくい世界で興味深いシナリオが浮かび上がってきた。

 

JAPAN COAST GUARD

Soryu after the accident.

 

まず、判明している事実をまとめる。2021年2月8日現地時間10:58AM、四国足摺岬南東約25マイル地点で、海上自衛隊のディーゼル電気推進潜水艦そうりゅうが鉄鉱石を運ぶバラ詰み貨物船オーシャンアルテミス(51千トン香港船籍)と衝突した。貨物船は中国青島を前週金曜日に出港し、岡山へむかっていた。

 

報道を見ると衝突で潜水艦乗員少なくとも三名が負傷している。当初、防衛省はそうりゅうの損傷は潜望鏡と通信装置を収めたマストに限定されると伝えていたが、損傷はその後もっと深刻だったと判明し、右舷潜舵がほぼ2つに割れている。またセイル上部にも大きな損傷が見え、音響タイル数枚が欠落している。

 

当時の双方の動きを記録した自動識別システム(AIS)のデータにはオーシャンアルテミスが北向きに航行し、衝突時の速力が7.7ノットから11.1ノットだったことがわかる。すべて公開情報。

 

そうりゅうは潜航していたが深度は深くなかったようだ。だが潜望鏡深度よりは深かったことがわかる。仮に潜望鏡深度だったなら観測員がオーシャンアルテミスを見逃すはずはなかっただろう。当時の現場は昼間で天候は良好だった。


JAPAN COAST GUARD

 

元潜水艦乗りはそうりゅうの潜望鏡がほぼ完全に上がっていることから、貨物船の船腹に直接衝突していないのではないかという。ここから衝突時には潜望鏡が下がっていたとの仮説が生まれる。あるいは、衝突で曲がったり、切断されたのかもしれない。潜水艦では潜望鏡は冗長性をもたせ二本となっている。これも確証を持って言えないのだが、事故当時の同艦が潜望鏡深度だったら貨物船を視認できていたはずだ、というのが潜水艦乗りの感想だ。

 

またオーシャンアルテミスはソナーの死角となる後方から接近したのではという。そうりゅうが確認できなかった理由に2つの要因がある。まず、事故当時は曳航式ソナーは格納済みで、これは浮上時の手順の一部だ。つぎに、潜水艦には後方把握のためのソナーは装備されていない。このため前方および側部ソナーで後方の状況把握につとめる。そうりゅうの進路が北よりだったらしいので、航行の一番多い外洋への警戒が手薄になっていたのではないか。オーシャンアルテミスは結果として潜水艦に向かい航行したはずだ。


JAPAN COAST GUARD

 

こうした事態が重なり、大型貨物船が後方から接近する最悪の事態となり、そうりゅうはベンチュリ効果で貨物船の船腹に吸い込まれたのかもしれない。この現象は決して未知のものではなく、ロサンジェルス級原子力攻撃型潜水艦USSニューポートニューズがホルムズ海峡野南で2007年に遭遇している。同艦は日本のタンカー最上川(川崎汽船)に吸い寄せられ、艦首を損傷し、艦長が解任された。

 

米海軍の元潜水艦艦長は何らかの人的要因が介在したと見る。そうりゅう乗組員は疲労あるいはストレスの影響下にあった、あるいは技量を過信していたのではないかというのだ。きびしい潜水艦勤務で、極度のストレスがかかると状況把握が低下することがある。演習後の乗員によく見られる現象だ、という。

 

JAPAN COAST GUARD

JAPAN COAST GUARD

 

別の可能性として、そうりゅう乗組員が浅海域でのソナー反響の読みに不慣れだったのか。事故発生地点が大陸棚上だったとすれば、反響経路が深海部と全く異なる。今回の取材源も「深海・浅海で生データは同じように見えるが、実は意味が全く違う。海底反響と直接経路を間違えてると距離が全く違うことに気づかない。これは経験豊かな乗組員でもよくある誤りだ」という。このシナリオだが、貨物船から返ってきたソナー音を海底からの反響と勘違いしたことになる。ただし、米海軍の元潜水艦乗りはそうりゅうのようなディーゼル電気推進艦の乗員は浅海域運用に慣れているはずだと述べている。

 

最後に、事故が単純な衝突事故で白昼の海面上で発生した可能性がある。「愚かしい事態が発生した」のか。


JAPAN COAST GUARD

 

これに対し、アーロン・エイミックが異なる見解を示しているので紹介したい。

日本のSSKそうりゅうがオーシャン・アルテミスと衝突した今回の事故は潜水艦がいかに危険と紙一重で運行されているのを改めて示した。事故直後にヘリコプターが撮影した写真を見ると、潜水艦の右舷が衝突したことがわかる。セイル、潜舵、マスト、アンテナに損傷が見られる。艦前方と後方に損傷がないのは衝撃が舷側に限られていたからだろう。

損傷がセイル上部と潜蛇に限定されているのは同艦が衝突時に潜航中だったからだろう。そうりゅうは潜望鏡深度になる前にオーシャンアルテミスの船腹に吸い付けられたのか、大型船の航行で押しのけられたのだろう。

 

潜水艦に詳しい筋から洞察力に富む説明が得られた。

 

事故原因が何だったにせいよ、重傷者が発生しなかったことに安堵するばかりだ。別の元米海軍士官は世界各地で超大型船が増えていることで、こうした衝突事故は残念ながら今後増える一方だろう、という。■

 

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Veteran Submariners Explain What Might Have Caused Japanese Submarine Collision

 

Despite all the technology at their disposal, for a submarine crew, the simple act of surfacing can sometimes be fraught with danger. 

BY THOMAS NEWDICK AND TYLER ROGOWAY FEBRUARY 9, 2021

THE WAR ZONE

 


2021年2月10日水曜日

KC-46Aはレモン(見栄えはいいけど使えない)だ。空中給油任務は当面実施できないので別任務にあてる米空軍。一方で空自向け機体がロールアウトしているのだが....

 

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KC-46 TOPSHOT

U.S. AIR FORCE / AIRMAN 1ST CLASS NILSA GARCIA

 

 

空軍はトラブル続きで正規空中給油任務に投入できない状態が続くKC-46Aペガサス給油機を「レモン」と呼ぶ。42機が納入済みで基地4箇所に配備済みの同機に別の活用方法を模索する。

 

今後も毎月2機のペースで納入が続くが、一部機材を「限定運用」へ投入する検討が進んでおり、中核任務の空中給油は当面想定していない。にもかかわらず、これでペガサスも支援任務を実施出来るようになる。一方で同機の完全作戦任務実施宣言は一番早くても2023年または2024年まで待つ必要がある。

 

「10年単位で見れば、現時点はレモンからレモネードを絞っているところ」と航空機動軍団司令ジャクリン・ヴァン・オヴォスト大将が報道陣に語った。昨日も米輸送軍団が同機のため「日常活動や戦闘実施が危険にさらされている」とまでコメントしている。

 

USTRANSCOM

被給油機から見たKC-46Aに問題を抱えた遠隔画像システムが機体中央部の給油装置前についているのがわかる。 

 

KC-46では問題が色々あるが、肝心の空中給油能力はまだ完全ではない。ボーイングが179機製造契約を空軍から交付され10年経過したが、発注までこぎついたのは94機というのが現状である。当初日程から遅れ、1号機を空軍が受領したのは2019年1月だった。

 

一方で空軍の試験部門は給油システムの問題を解決しようとしており、給油対象機材も現在は10機種になった。ヴァン・オヴォスト大将は数ヶ月以内で5機種が増えるとしている。

 

対象機材のひとつがF/A-18スーパーホーネットで海軍のブルーエンジェルズが昨年末の恒例の陸軍対海軍フットボール試合でウェストポイント上空を飛んだ際に空中給油を受けた。その他海軍機材にもペガサスが搭載するホーズ・アンド・ドローグ装備が効果を発揮している。

 

「限定運用能力」の検討が進んでいるとヴァン・オヴォスト大将が認めたが、想定任務の種類については発言がない。空軍はこれまでも遠隔画像システム(RVS)の改良が終わるまでKC-46Aを通常の給油任務に投入しないと表明している。RVSは機内のブーム操作員が給油対象機との接続作業に使うもので、改良作業はまだ完了していない。

 

RVSはKC-46Aの給油任務の中核といえる。これまでの給油機ではブーム操作員が機体後部から視認しつつ作業していたが、ペガサスでは操作員はコックピットにすわる。

 

ヴァン・オヴォスト大将はRVS改良作業が完了するのは2023年末と見ており、全機で作業を行い、取り扱い訓練を完了刷るまで時間がかかる。このためKC-46の真価が発揮されるまで日程がさらに遅れる。

 

こうして問題がある中で、KC-46を限定付きだが給油任務以外に活用する。

 

KC-46Aは空中給油以外に人員貨物の輸送も想定し、医療搬送任務も可能だ。ペガサスは高性能戦闘管理システム(ABMS)を搭載し指揮統制機材としてテストされている。今の所こうした任務はあくまでも評価用だが、通常任務となる可能性が出てきた。

 

U.S. AIR FORCE/STAFF SGT. DANIEL SNIDER

題22空中給油航空団のKC-46AがC-17グローブマスターにペルシア湾上空で初の給油任務を実行した。2019年11月。

 

こうしてKC-46を別任務に投入しても、既存の給油機材の負担は軽減されない。空軍はKC-135RとKC-10Aエクステンダーの退役を想定しており、KC-10の第一陣はすでに機体廃棄施設に移動している。

 

ヴァン・オヴォスト大将はRVS改良を急ぐというが、その他にも問題もある。最近発覚したのが補助動力の問題でこれは早く解決できそうだ。

 

またペガサスでは給油時にブームに従来機より強い力をかけないと接続がうまく行かない。その他深刻なカテゴリー1となっている問題もあり、空中給油任務の通常実施ができない。カテゴリー1問題には貨物の固定があり、これは解決済みだが、燃料系統のもれが大量に発生している。

 

主翼に搭載した給油ポッドを加え、KC-46は同時に三機に給油可能となるが、これも実現が遅れており、ボーイングは予定より三年遅れて最初の9基を納入しようとしている。

U.S. AIR FORCE/AIRMAN 1ST CLASS NILSA GARCIA

KC-46Aを救命搬送任務に投入するテストがアンドリュース共用基地で2020年7月に行われた。

 

KC-46では品質問題が残ったままだ。昨年3月に上院の軍事委員会が聴聞会を開き、ニューハンプシャー州軍航空隊への機体納入が電気系統の問題で止まっていることが明らかになった。ボーイングはこれまでも完成済み機体に異物混入がみつかったため、納品を停止したことがあった。

 

未解決問題へ取り組みが続く中で、空軍とボーイングは機体納入を続けることで合意し、同社は欠陥の解決をめざし、空軍は初期納入合計52機で問題解決まで15億ドル相当の支払いを停止する。遅延や問題解決のためボーイングの損失は50億ドルを超えており、当初契約規模を超えている。

 

限定つきの作戦能力獲得宣言が出ればKC-46で朗報となるが、本来の主任務たる空中給油ができないままでは民間企業に空中給油任務を委託する案が重みを増す。

 

KC-46初の輸出先の日本にも懸念が広がっており、同国は有償海外軍事援助(FMS)をつかって昨年10月に3号機4号機の購入オプションを行使したばかりだ。日本向け1号機は2021年中の納入が予定されている。イスラエルも米上院の販売承認を受けており、8機導入が期待される。イスラエルは使用中のボーイング707改装給油機部隊の老朽化で後継機種を模索している。

 

BOEING

日本向けKC-46A1号機がワシントン州エヴァレットでロールアウトした。

 

こうした中で空軍の既存給油機が奮闘している。古参兵KC-135RやKC-10Aを退役させれば空中給油能力に不足が発生し危険、と空軍が主張することから、KC-46が主任務を果たせなる状態にでないのがあらためて浮き彫りとなっている。■

 

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Air Force Says KC-46 Is A “Lemon” That It's Trying To Make Lemonade Out Of

The Air Force is evaluating using the Pegasus for limited operational missions, but it’s still years away from providing its intended mission set.

BY THOMAS NEWDICK FEBRUARY 2, 2021

2021年2月9日火曜日

ロシアの弱点① 国防力の根源は強い経済----Su-57をいつまで立っても完成できず、量産するだけの予算が確保できないのはロシア経済の実力の反映だ。

 ロシアの弱点①


 

シアにはSu-57のような優秀装備があるのに、大量調達の資金がない。現在の財政状態では、大量調達の可能性は当面ないだろう。

 

だが、Su-57の技術成熟度は低く、生産ラインは小規模かつ効率が低い。短時間低予算で好転するようなものではない。

 

ウラジミール・プーチン大統領は2019年5月にアストラハンにある第929チカロフ国営飛行テストセンターを訪問した。

 

 

プーチンのIl-96VIP機をモスクワからアストラハンまで随行したのはスホイSu-57の6機編隊で、生産済み機体の半分に相当した。

 

2019年5月15日にプーチンはクレムリンが今後8年間でSu-57を多数調達すると述べた。プーチンが真剣ならロシア国防省が同機を一定数導入したはずだ。

 

だが、Su-57は未完成の機材だ。戦闘システムが欠如している。スホイは同機の本格生産ラインをまだ構築していない。だがなんといっても、同機を大量調達する資金がロシアにない。

 

開発が遅れている同機ではエンジン火災もあったが、非戦闘任務でシリアに「配備」されたのに、2018年にSu-57生産は停止し、非ステルスだが実証ずみのSu-27生産を優先させる方針がクレムリンから発表された。2027年までにSu-57はわずか16機が調達されるのみで、全体でも28機にしかならない。

 

方針変換に経済事情があるのは明らかだ。2016年のロシアは国防予算に700億ドルを投入した。だが、経済は不振でGDPは2015年に4%近く減ったため、ロシアも予算の優先順位の再検討を迫られた。これについて国際戦略研究所は「2016年度の予算編成ではこの支出水準は維持できないことが明白に認識されていた」と評している。

 

ロシア政府はSu-57の生産削減を目指した。「Su-57は現時点で世界最高性能の機材。そのためこの時点で同機を大量製造する必要はない」とユーリ・ボリソフ国防副大臣が当時報道陣に語っていた。2018年の決定でロシア空軍は当面はステルス戦闘機を実用化できないことになった。だが米国、中国旗法でステルス戦闘機を大量生産しており、新型ステルス爆撃機も開発中だ。

 

プーチンは2019年5月にこの不均衡を打破すると公約した。スホイにSu-57コストの20%削減を命じたとし、2027年までにSu-57を76機調達すると発表したのだ。

 

スホイはSu-57のコストについて発表はないが、ロッキード・マーティンのF-35が最新の組立ラインで年間数十機の生産数で単価100百万ドルというのが参考になろう。

 

米軍は7000億ドルの国防予算でF-35を年間60-70機導入しており、米国防予算でF-35は1%の支出規模となっている。ロシアが国防予算の1%をSu-57にあてれば、年間6機の調達が可能で、2027年までに54機がそろう。

 

だがそれは楽観的すぎる。Su-57の量産、実戦投入の前に、スホイは同機の戦闘システムを完成させる必要があり、兵装を搭載し、生産ラインを拡張し、作業員訓練も必要だ。

 

これはすべて言うは易しだ。また資金だけ投入しても先に進まない。F-35には20年間も潤沢な資金が投入されたが、技術面産業面で何度も苦境に直面している。

 

もちろん、プーチンを護衛したSu-57の六機編隊やその後の大規模発注の話とロシア空軍への同機導入は関係がない。全ては海外顧客の関心を買おうという販売活動だ。

 

ロシアでSu-57を押す動きとインドが同機の共同開発中止へ決定したのは偶然の一致ではない。

 

ソリアはトルコにSu-57開発に加わるよう秋波を送っており、インドに代わる資金提供者の役割を期待している。トルコはF-35を発注していたが、米政府が阻止しているのはトルコがロシア製防空装備を導入しており、搭載センサーがF-35のステルス性能の機微情報を捉えてしまうためだ。

 

プーチンがSu-57になみなみならぬ自信を示しているのもトルコ関係者をロシア製ステルス戦闘機採用という博打に向かわせる狙いがあるのだろう。

 

だがSu-57に買い手がついてもそれで解決とはいかない。Su-57の設計が未完成で生産規模が限られ、効率が悪いままだ。これを変えようとすれば時間も負担も相当必要だ。■

 

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No Rubles, No Su-57: Russia's Lack of Money Hurts Its Defenses

February 8, 2021  Topic: Economics  Region: Europe  Blog Brand: The Reboot  Tags: RussiaMilitaryTechnologyWorldStealthSu-57

by David Axe 


David Axe served as a defense editor for the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad. This article was first published in May 2019.

Image: Reuters


2021年2月8日海自潜水艦そうりゅうの海上衝突事故の第一報をWar Zoneはこう伝えていた

事故原因の究明で再発予防はもちろんですが、そうりゅうが戦力外となるのは痛いですね。海上自衛隊潜水艦部隊が萎縮しないことをいのるばかりです。また、変な勢力がこれを利用して悪意に満ちたメッセージをひろめないよう監視が必要です。


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5TH REGIONAL COAST GUARD HEADQUARTERS

 

 

上自衛隊の潜水艦が民間貨物船と衝突し、潜水艦の乗員少なくとも3名が負傷した。

 

事故は2021年2月8日10:58AM(現地時間)に足摺岬の南東25マイル地点で発生した。

 

潜水艦はそうりゅう級一号艦そうりゅうで、事故当時は通常の訓練中だった。

 

そうりゅうは事故当時浮上中で、民間商船の船腹を削ったと防衛省が発表した。未確認だが商船は中国・青島から岡山に鉄鉱石を運ぶバルク貨物船オーシャンアルテミス。同船は排水量51千トン全長750フィート。そうりゅうは浮上時排水量2,900トンで全長は275フィートだ。

 

日本政府関係者から潜水艦乗員3名が軽傷したが入院措置は不要との情報が出た。そうりゅうの損傷は潜望鏡・通信装置をおさめるマストハウジングに限定され、自力航行が可能だ。だが、母港の呉に向かったのか不明。

 

アンテナマスト損傷で通信機能が全損となり、同艦は携帯通信機器で方位確認し航行を迫られた。このため事故発生3時間半後に同艦から報告が入った。

 

海上保安庁所属サーブ340Bが撮影した写真ではそうりゅうの損傷が予想外の規模だとわかる。とくにセイルと潜航舵の被害が甚大だ。

 

5TH REGIONAL COAST GUARD HEADQUARTERS

5TH REGIONAL COAST GUARD HEADQUARTERS

5TH REGIONAL COAST GUARD HEADQUARTERS

 

 

加藤勝信官房長官は記者会見で衝突時に衝撃はなかったとの報告が民間商船から海上保安庁に入っており、大きな損害はないようだと報道陣に述べた。商船乗組員に負傷者発生の報道はない。

 

日本政府は事故報告を受け直ちに対策チームを編成し、実態調査に乗り出した。また民間商船の救難も必要に応じ実施しようとした。岸信夫防衛相は衝突事故を「遺憾」とする声明を発表した。

 

今回の事故で潜水艦浮上時に水上船舶と衝突するリスクが改めて痛感される。合わせて水中障害物や海底との衝突も危険な事案だ。

 

潜水艦には衝突予防策としてアクティブソナーを活用できる。潜水艦航路の前に障害物があれば探知できるが、アクティブソナー信号を他艦が探知することになるので使われることはない。

 

パッシブソナーは探知される可能性がなく、今回も使われていたのだろうか。パッシブソナーで得られる情報はアクティブソナーより少ないものの、今回の商船は探知できたかもしれない。

 

水中から浮上時に潜水艦のリスクが最大となる。浮上の前に、乗員は海面上の障害物となる他船あるいは艦艇の有無をまずチェックする。しかし、ソナー探知で水上艦をはっきり確認できないことがある。とくに氷山がある場合がそうだ。潜望鏡も浮上前に使い、リスク対象を確認する。

 

海上自衛隊の元海将伊藤俊幸教授はNHKに出演し、今回のような事故は起きてはならないと語った。乗員は浮上時の危険をよく理解しており、ソナーで安全航行に努めていると述べた。今回はソナーが正しく作動しなかったのか、あるいは「乗員の技量あるいは連携に問題」があったのかもしれない。

 

事故原因は今のところ不明だが、大惨事にならなかったのは幸運だった。2001年に水産訓練船えひめ丸がロサンジェルス級攻撃型原子力潜水艦USSグリーンヴィルと衝突した。潜水艦はハワイ・オアフ島南方を浮上航行中だった。衝突でえひめ丸は沈没し、35名中9名が死亡した。

 

本件では今後の進展に応じ、続報をお伝えする。■

 

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Check Out The Damage To This Japanese Submarine After It Collided With A Cargo Ship

https://www.thedrive.com/the-war-zone/39137/check-out-the-damage-to-this-japanese-submarine-after-it-collided-with-a-cargo-ship

BY THOMAS NEWDICK FEBRUARY 8, 2021