2025年7月5日土曜日

ジェットゼロが1,400万ドルの米空軍資金カットに直面か(Aviation Week) —新興企業には波乱万丈の物語があります。民間航空から期待されていることもあり、同社にはなんとか実機開発まで進んでいってもらいたいです


KC-Z4

クレジット:JetZero


以下は民間航空の話題を中心としたターミナル1 https://aviationspacebusiness-civilaviation.blogspot.com/
と共通記事です。

ェットゼロのZ4ブレンデッドウィングボディ機への米空軍資金約1400万ドルが2026年度予算で削減される恐れが出てきた。

 新たに発表された予算文書によると、空軍は、カリフォーニア州ロングビーチを拠点とする新興航空機開発企業へのこれまでの支払い予定額から、2026年度に1,400万ドルを削減する計画とある。

 「この削減は、能力開発を最適化し、資源効率を向上させるための戦略的再編成を反映したものである」と空軍の予算文書は示している。

 空軍の広報担当者に削減理由について詳しい説明を求めたが回答は得られなかった。ジェットゼロの広報担当は、資金削減案についてコメントを避けた。

 この動きは、2年前に設立された官民パートナーシップで空軍の支援を削減する可能性がある。2023年、エネルギー・環境・施設局はジェットゼロのプロジェクト資金調達のために2億3500万ドルを拠出することを約束した。

 これまでのところ、ジェットゼロはZ4実証機のために3億ドル以上の資金を調達していると、トム・オリアリーCEOは5月初旬にエイビエーション・ウィーク誌に語った。

 空軍の予算資料によると、ジェットゼロは2024年1月に空軍から6390万ドルを受け取っている。また、2025年7月には8320万ドルの支払いが予定されている。そして3回目の600万ドルの支払いは2025年11月に行われる予定である。後者は、空軍の2026年度予算案に残る唯一のプロジェクト資金となる。

 空軍からの1,400万ドルの支払いは、ジェットゼロとの2023年の合意に含まれていたが、実現するかどうかは現在明らかになっていない。

 ジェットゼロには、民間資金調達で削減分を補うオプションが残る。同社はシリーズBの資金調達ラウンドに取り組んでいるとオリアリーは5月に語った。

 「非常に強く明確な需要シグナルがあるため、非常に順調です」とオリアリーは語った。「投資を含め、さまざまな形で私たちとパートナーシップを結んでくれた航空会社が3社あります。そしてワーキンググループには15社の航空会社が参加しています」。

 空軍は2023年、ジェットゼロが民間旅客機の運航に成功する可能性を高めるために資金援助を行った。空軍はその後、民間航空機を活用して、空中給油や空輸用途の軍用派生機を設計することができる。 ジェットゼロは、将来の空軍の要求を満たすKC-Z4空中給油バリアントのコンセプトを発表した。■


JetZero Faces $14M U.S. Air Force Funding Cut In Fiscal 2026

Steve Trimble June 30, 2025

https://aviationweek.com/defense/budget-policy-operations/jetzero-faces-14m-us-air-force-funding-cut-fiscal-2026

スティーブ・トリンブル

ワシントンDCを拠点とするAviation Week Networkの軍事航空、ミサイル、宇宙担当記者。


2025年7月4日金曜日

防衛イノベーション・エコシステム構築を推進する日本はこれまでの遅れを取り戻せるだろうか、DESI展示会でトレンドを探った(National Defense Magazine)—鍵は民間の技術力にあります。民間=政府間の正しい連携が必要です

 


野武は問題を抱えていた。大野がシニアディレクター兼大阪支店長として代表するオフィル・ジャパン株式会社は、イスラエル製の高性能レンズの契約を獲得しようとしている。このレンズは世界中のドローンや監視カメラに採用されている。

 「当社はレンズを製造するだけです」と、大野はDSEIジャパン展示会での同社ブースでのインタビューで述べた。「カメラは製造しておらず、日本でそれらを統合するカメラを製造している企業はありません」。

 「ちょっとまってください。日本はミノルタ、キャノン、ニコンの故郷ではないではないのですか?」と記者が尋ねると、「軍事用カメラのことです」と大野は説明した。世界的に有名な日本のカメラメーカーは一社も防衛市場に参入していない。

 大野の問題は、日本が防衛産業基盤の整備で直面する課題を象徴している。5年間にわたる軍事支出の拡大から3年が経過し、日本は防衛産業のエコシステムを拡大しようとしているが、長年の平和主義政策のため、他国に後れを取っている状況だ。

 主張が強い中国と攻撃的な北朝鮮が日本に戦後の平和主義政策を捨てさせ、自国の防衛に責任を負うよう迫っている原因だ。

 「インド太平洋の安全保障環境は大きな変化に直面しています」と、石破茂首相は会議で述べました。「状況はより複雑かつ多様化しており、同盟国や志を同じくする国々との連携・協力、そして防衛協力の強化がますます重要になっています」。

 日本の防衛予算は、国防費を GDP の 2% に引き上げる 5 カ年計画の 3年目となる 2025年度には、過去最高の 551 億米ドルに急増した。

 経済産業省航空宇宙・防衛産業課の呉村益生課長は、「私たちの目標は、この産業を支援することです」と述べている。

 日本は2022年に、防衛強化の目標を定める3つの主要文書——国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画——を発表した。

 「スタートアップ企業と協力して防衛エコシステムをどう構築するかは、省にとって重要な課題であり、戦略の主要な柱の一つだ」と、呉村は展示会でのパネル討論会で通訳を通じ述べた。

 ドローン群の運用や対抗措置、衛星通信、外傷治療用人工血液、高周波半導体開発など、民間と軍事の両分野で活用可能な技術が挙げられた。

 文書で示された他の軍事優先事項には、統合航空・ミサイル防衛、ヒューマンマシンインターフェース、量子科学、先端材料、エネルギー生成・貯蔵、信頼性の高い人工知能と自律性が含まれる。

 「非伝統的な防衛産業のプレイヤーを装備開発にどう参画させるか」と呉村は課題を提起した。

 この問題解決を支援するため、日本は米国防総省の防衛イノベーションユニットと類似した新たな技術インキュベーターを設立した。

 防衛イノベーション科学技術研究所は昨年10月より業務を開始しており、所長の片山泰介によると、「研究開発の従来の考え方から脱却する」方法を模索中だ。片山は展示会でのパネル討論会で、これには文化変革が必要だと述べた。

 防衛省が防衛装備庁傘下に同研究所を設立した。片山は、研究所は東京の恵比寿地区に拠点を置き、他の有名な防衛省の技術機関の近くにあると説明した。同研究所は、より有名な研究開発施設に近いものの、同じ方法で業務を行うことはできないと片山は述べた。

 「既存の研究開発技術と差別化するため、他の研究機関が注目していない分野に焦点を当てる必要があります」と、通訳を通じて述べた。

 同研究所は資金が限られているため、ハードウェアではなくソフトウェアに焦点を当てる。彼は求めているものを「安価で速く、美味しい」大きなご飯の碗に例えた。

 目標は、初期契約から完全な開発までを3年で実現する破壊的技術の開発です。「それは、鋭い目にかかっている」と付け加えた。

 片山は防衛契約の遅々とした性質を批判した。プロセスがあまりにも遅いため、契約締結前に機会が消えてしまう。現在まだ議論や会議の段階だが、片山は研究所が企業と契約を結ぶための完全で新しく迅速な方法を確立する必要があると述べた。

 「新しい仕組みを導入して文化を変えなければならない」。

 一つのアイデアは、現在日本の軍事市場にほとんど関与していないベンチャーキャピタリストの世界を活用することだと彼は述べた。

 日本の防衛産業基盤への関心が高まっている兆候の一つは、2019年から開催されているDSEI Japan展示会そのものだ。この見本市は、3回の開催で指数関数的に成長している。

 初回には、主に外国の防衛企業、数社の大手日本企業、少数のスタートアップ企業が参加した。

 2023年には86社の日本企業が参加した。2025年には169社の日本企業が展示を行った。展示スペースは26,500平方メートルに倍増し、大規模な幕張メッセコンベンションセンターの第2展示ホールも使用された。 主催者Clarion Defense and Securityによると、来場者は約14,000人で、2023年の約8,432人から増加した。

 展示会には、革新的な製品で契約獲得を目指す日本のスタートアップ企業もあった。

 注目すべき技術を持つスタートアップの一つが、名古屋のエアカムイ株式会社だった。同社は日本の折り紙芸術をヒントにした段ボール製の無人航空機(ドローン)を展示した。同社CEOの山口拓海は、ドローンの本体は平らに折りたたんで運搬でき、5分で組み立て可能だと説明しました。軽量なだけでなく、同社が提供する2つのモデルは同サイズのドローンに比べて90%安価で、使い捨て可能だと付け加えた。

 天候に耐える段ボール素材により、長時間飛行が可能で、低価格を実現していると説明したが、3年間事業を展開しているものの、軍事契約はまだ獲得できていないと山口CEOは述べた。

 隣のブースには、北海道を拠点とする株式会社岩谷技研Iwaya Inc.が、高高度気球の乗客体験サービスを提供していた。同社の気球とカプセルの独自技術により、他の気球よりも早く82,000フィートの高度に達し、同じ速度で地球に戻れると、同社常務取締役兼執行役員の山本和樹は説明してくれた。

 乗客の代わりにセンサーをカプセルに装着する二用途化が考えられると、山本は述べ、同社は日本の防衛省から1件の契約を獲得したが、同社が想定していた用途ではない。山本は、自衛隊が同社の気球を標的練習に利用したいと考えていると述べた。

 同展示会に2度目の出展を果たしたのは、京都に本社を置くミツフジ株式会社だ。京都は日本の文化首都であり、元着物メーカーの同社は、特殊な電磁波遮断生地を使用した製品を製造している。この生地は、エネルギーパルスで電子機器が破壊されるのを防ぐか、サイバー攻撃による探知を阻止するテントに加工可能だと、同社の蒲生広報責任者は2023年に本誌に語っていた。

 同社の糸は銀コーティングされており、電磁波を遮断する効果があり、20年の研究開発の成果だと蒲生は説明した。

 2年たち、経済産業省の呉村がパネル討論会で同社を革新的なスタートアップとして紹介したにもかかわらず、ミツフジは軍事関連契約を獲得できていない。呉村は自衛隊に仲介したが、契約については言及しなかった。■


Japan Gaining Traction, Developing Its Defense Innovation Ecosystem

7/3/2025

By Stew Magnuson

https://www.nationaldefensemagazine.org/articles/2025/7/3/japan-gaining-traction-developing-its-defense-innovation-ecosystem


最新鋭フリゲート艦をオージーを売り込め。日本政府が強力に推進中(Breaking Defense)—日本政府が真剣になるのは結構なことですが、ビジネスはやはり民間にまかせたほうが得策ではないでしょうか

 

「プロジェクト全体と契約すべてが円滑に進み、プロジェクトに遅れが生じないことを日本政府が保証します」と、防衛装備庁(ATLA)のトップが記者団に語った


中谷防衛大臣も出席した進水式での「もがみ」型11番艦。三菱重工業長崎造船所で進水式が行われ、竜田川にちなんで「たつた」と命名された。クレジット Colin Clark


本がオーストラリアを新鋭フリゲート「もがみ」級の最初の顧客にしようとしている。いつもは保守的な防衛省は今週、「もがみ」の能力を誇示するため、オーストラリア国内の記者を長崎で取材させるという異例な行動に出た。

 記者団は3日間にわたり、「もがみ」のシステム、日本とオーストラリアが防衛・産業面でさらに緊密な関係を築くことで得られる利益、そして三菱重工業が「もがみ」のすべての知的財産権を保有し、40年の耐用年数にわり部品やサポートを提供する事実について説明を受けた。

 中谷元・防衛相は、同級11番艦の進水式と命名式に出席し、進水式の後、記者一人一人に名刺を差し出す一幕もあった。


(本誌は、他の報道機関と同様、渡航費と宿泊費を負担した)。


 オーストラリアが「もがみ」を購入すれば、インド太平洋地域における「持続力と回復力が高まる」と中谷は記者団に語った。中谷だけでなく、記者が話を聞いたほぼすべての産業界や政府関係者が、これは「日本政府を挙げてのアプローチ」であり、日本が兵器システムを輸出する用意があり、その決意を示すものだと強調した。

 日本は、オーストラリアに11隻のフリゲート艦を売却するため、ドイツのティッセン・クルップ・マリン・システムズ(TKMS)と競争している。新造船のうち最初の3隻は勝者の国で建造され、オーストラリアは次の8隻を西オーストラリア州のパース北にあるヘンダーソン造船所で建造する。4隻目は、その時点でのヘンダーソン造船所の準備状況によっては、外国の造船所で建造される可能性もある。

 現在、豪国防軍と同省は、包括的リスク削減と呼ばれる作業で2社と協力している、と同プログラムに近い情報筋が本誌に語った。重要な決定は、国防総省から説明を受けた後、国家安全保障会議によっておそらく今月中に下される。その後、正式な入札依頼が出される。落札者の最終決定は今年末までに行われる予定だ。最初の艦船の引き渡しは、2029年末までに行われる予定である。

 オーストラリアがこのコンペティションに求めた条件のひとつは、既製品としてそのまま購入できる艦であることだ。

 オーストラリアが購入するのは「もがみ」の改良型で、TKMSが最初に提示案の2倍となる32セルの垂直発射システムを搭載している。また、高度な対潜水艦戦システム、機雷戦、先進AESAレーダー、その他のセンサーに十分なパワーを供給するために、2基のディーゼルエンジンを搭載する。これらのエンジンは、振動やその他の騒音を低減するため、大型のゴム製ガスケットに取り付けられる。30ノット以上で航行できる同艦は、日本からジブチまで到達できる航続距離を持つ。主動力はロールスロイス製のMT30ガスタービンである。


CIC-4

「もがみ」級フリゲートの戦闘情報センターは重要な設計上の特徴だ。


 日本政府関係者が強調した特徴のひとつは、この艦の先進的な戦闘情報センター(CIC)で、通常10人の乗組員が常駐し、艦長が最大30人の士官に囲まれて艦を管理する。CICは甲板下にあり、関係者が戦車装甲と表現するもので保護されている。この装甲を船の構造に取り付けるには、高度な溶接技術が必要だ。

 「もがみ」艦長によれば、この特別な防護の理由は単純で、他の関係者も確認している: CICが大きく損傷したり破壊されたりした場合、船は戦闘を続けることができなくなるため、港に戻らなければならない。CICは、「もがみ」の乗組員数が90人である理由の一部である。オーストラリア海軍は十分な乗員を確保するのが難しいため、乗組員数が選択の一因になりそうだ。

 CICで表示するデータには、損傷評価のための艦内のあらゆる場所からのビデオ、各乗員の体調や位置に関するデータを供給するウェアラブル・センサー(スポーツウォッチのようなもの)からの読み取り値、艦内カメラからの高解像度画像などがある。

 日本政府関係者は、三菱重工が35年にわたり艦艇を納期通りに納入してきた実績を繰り返し強調した。防衛装備庁(ATLA)の西脇修審議官は記者団に対し、日本政府が納期厳守を保証すると述べた。

「日本政府は、プロジェクト全体とすべての契約が円滑に進み、プロジェクトに遅れが生じないことを保証します」と西脇は語った。さらに、彼はこう言った:「間違いなく納期を保証します」。三菱は現在、毎年2隻の「もがみ」を政府に納めているが、近いうちに3隻に増やす予定だ。

 同艦の設計の興味深い点は、レーダー断面積を小さくし、赤外線や電磁気シグネチャーを減らすなどのステルス性だ。艦体と上部構造の曲げられた角度は、ステルス航空機に似ている。通常の駆逐艦やフリゲート艦とは異なり、艦のアンテナは丸みを帯びたキャップで覆われている。内部のシステムはモジュール化されているため、アンテナは戦闘で損傷を受けた艦の最初の構造物のひとつになる可能性が高いが、取り外して新しいものを取り付けることができる、と三菱の幹部は本誌に語った。

 「もがみ」級はタグボートを使わず接岸でき、浅い喫水が自慢だ。これは、東北日本の港を瓦礫で破壊し、使用不能にした2011年の津波の後で作られた要件だ。■


Japan’s government pushes hard to woo Aussies with advanced frigate

“We the Japanese government will guarantee that the whole project, and all the contracts will go smoothly so that there will not be any delay to the project,” Osamu Nishiwaki, a top official at Japan's Acquisition, Technology and Logistics Agency (ATLA), told reporters.

By   Colin Clark

on July 03, 2025 at 10:20 AM

 https://breakingdefense.com/2025/07/japans-government-pushes-hard-to-woo-aussies-with-advanced-frigate/


2025年7月3日木曜日

ウクライナで災害の懸念が高まる中、米国が武器の輸送を停止(TWZ) — 弾薬類の備蓄水準が危機的で米国に余裕がなくなっています。ヨーロッパも同様でしょう。 ロシアは当然この状況を喜んでいます




ロシアの遠距離攻撃の
強化を受ける中、防空ミサイル迎撃システムが削減対象のトップになるとウクライナには痛い。

クライナ当局は、トランプ政権が重要な防空迎撃ミサイルやその他の弾薬の供給を停止したというメディア報道にもかかわらず、少なくとも一部の米軍装備品が引き続き提供されており、これらの移転が中止されるという通知は受けていないという。このニュースは、ロシアが空爆を強化している特に重要な時期に伝えられた。

 今週初め、モスクワは開戦以来最大規模の空爆を実施し、ウクライナ空軍によると477機のドローンと60発のミサイルを発射した。米国からの武器の供給に重大かつ急激な不足が生じれば、戦場に広範な影響を及ぼす可能性がある。

 水曜日、ウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーの側近は、ペイトリオット迎撃ミサイルが引き続き提供されていると述べた。「本日現在、供給は継続中です」と、ウクライナ大統領府長官の顧問ミハイル・ポドリアクはウクライナ・フリーダムTVに述べた。「ペイトリオットシステムのような、ウクライナ全土の民間人を明確かつ大幅に保護する迎撃ミサイルの供給を停止することは、非常に奇妙であり、非人道的な行為に見えます」 ウクライナ国防省(MoD)によると、キエフは武器供給の停止について正式な通知を受けていない。「ウクライナは、防衛支援の供給スケジュールの合意内容に関し中止や変更に関する公式通知を受けていないため、事実に基づくデータに基づき、供給の各要素の詳細を確認している」と、MoDは東部時間水曜朝に発表した声明で述べた。「ウクライナ国防省は、米国当局との電話会談を要請し、詳細をさらに明確にする予定です。米国との連絡の結果は、ウクライナ国防省と外務省のレベルで報告されます」。火曜日、ナショナル・パブリック・ラジオは、ニック・シフリンがXで述べた内容として、米国がペイトリオット地対空防衛システム用のPAC-3 MSE迎撃ミサイルの供給を停止したと報じた。また、米国製の高機動ロケットシステム(HIMARS)とM270 MLRSから発射される誘導式多連装ロケットシステム(GMLRS)の地上対地誘導弾薬、 155mm砲弾、スティンガー携帯式地対空防衛システム(MANPADS)、AIM-7 スパロー空対空ミサイル、およびヘルファイアミサイルも含まれる。さらに、ウクライナの退役高官は水曜日に本誌に対し、米国がウクライナが「フランケンSAM」と呼ばれる防空システムの一部として使用している、米国製熱追尾式AIM-9Mサイドワインダー空対空ミサイルの再利用品を供給停止していると述べた。米国がこれらの武器をウクライナに送っていないのかホワイトハウスに問い合わせたところ、火曜日にメディアに対して、この決定は米国の武器備蓄水準の維持に基づくものであるとの回答があった。「この決定は、米国防総省が、米国が世界各国の軍事支援および援助について検討した結果、米国の国益を最優先するために下されたものです」と、ホワイトハウス副報道官のアンナ・ケリーは述べた。「米国軍の強さは依然として揺るぎないものです。イランに聞いてみてください」とケリーは付け加えた。マシュー・ウィテカー米国 NATO 代表は、ケリーの声明を補強し、水曜日にフォックスニュースに対して、「これがアメリカ第一の現実です。まず、米国のニーズに対応しなければならない」と述べた。

 Politico は、この決定は、国防総省の弾薬備蓄の見直しを経て下されたものであり、砲弾、防空ミサイル、精密誘導弾の総数が減少しているとの懸念につながっている、とこの問題に詳しい 3 人の情報筋を引用して報じた。同誌が最初に武器供与停止を報じた。中国からの挑戦が強化され、イランとの新たな緊張が高まる中、米国の備蓄が不足しているとの懸念は長年続いている。これに加え、ロシアから欧州への脅威も存在している。トランプ政権の決定にどの程度の武器が含まれるか、その影響が戦場に及ぶまでの時期は現時点では不明だ。ただし、ニューヨーク・タイムズは「一部の米当局者が火曜日に、これらの弾薬は数ヶ月後にウクライナに輸送される予定ではなかったと述べた」と伝えている。「先週、トランプ大統領はハーグでのNATO会議の場でウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナへの追加武器売却に前向きだと述べた。しかし、その時点で国防総省では既に一時停止が計画されていた。ウクライナ外務省は、米国臨時代理大使ジョン・ギンケルに対し、米国軍事支援の遅延は戦争を長期化させるだけだと述べた。これはキエフ・インディペンデントが伝えた。ギンケルは、ウクライナの首席外交官アンドリー・シビハの要請で、副外相マリアナ・ベツァと会談した。ウクライナ側は「ウクライナの防衛能力支援の遅延や躊躇は、ロシアが戦争とテロを継続するのではなく、平和を追求するよう促すだけだ」と警告した。予想通り、武器供給停止のニュースはモスクワで歓迎されている。「「私たちの理解では、この決定の理由は倉庫の空っぽさと、倉庫にこれらの武器がないことだ。いずれにせよ、ウクライナに供給される武器が少なければ少ないほど、特別軍事作戦の終結が近づく」と、クレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフは電話で記者団に述べた。クレムリンは、ロシアのウクライナに対する不法な戦争を「特別軍事作戦」と呼んでいる。


分析:ロシアのドローンやミサイルがウクライナに向けて記録的な数で発射されている中、トランプ政権がウクライナへの武器供給を停止する決定を下したのは、ロシアが東部で攻勢を継続するほか、ウクライナ北部のスミー地域でも大攻勢を展開していることからである。今年初め、米国当局者は、和平プロセスについて協議するための大統領執務室での記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が激論を交わしたことを受け、ウクライナへの武器および一部の諜報製品の提供を一時的に停止すると発表した。ロシアが地上戦闘とウクライナの都市への空爆を継続する意向であることを考えると、今回の供給停止は、トランプ政権のこれまでの措置よりも、ウクライナにとって壊滅的な影響をもたらす可能性がある。

 ロシアの侵攻から 3 年半近く、大規模な戦闘が続き、数百億ドルの軍事装備が提供されたほか、イスラエルによるハマス、ヒズボラ、そして後にイランとの戦争への支援、紅海周辺でのフーシの危機への対応など、米国の武器備蓄は極度の圧力にさらされている。備蓄要件の慢性的な過小評価、急速に拡大が困難な極めて限られた生産能力、高度な兵器に組み込まれる多くの部品の特殊性により、アメリカの弾薬備蓄を補充するには時間がかかる。産業基盤の拡大に多額の投資が行われてきたにもかかわらず、兵器の生産量の増加率よりも、消費率が明らかに上回っている。予備として保管中だった旧式システム多数を移転したため、持続的な紛争、特に大規模な紛争でより高度な弾薬の在庫が枯渇した場合、代替手段がなくなっている。これは、中国に関して顕著な懸念事項となっている。

 現時点で、これらの備蓄が実際にどのような状況にあるのか、また、その備蓄量の決定の根拠は何かは不明だ。バイデン政権は、ロシアが攻撃を継続する限り、武器の供給は際限なく継続すると繰り返し表明してきたが、その発言は現実と一致していなかった。また、その後発生し、備蓄にさらなる圧力をかけている紛争も考慮されていなかった。本誌が長年指摘してきたように、アメリカの武器庫は底なしの金庫ではない。その補充には、数ヶ月ではなく、数年、あるいは数十年もの時間と巨額の資金が必要となる。バイデン大統領は、ウクライナ戦争勃発後、業界に重要な武器の生産を加速させるため、国防生産法を適用しないことを選択した。これは後から見れば重大な誤判断だったかもしれない。しかし、トランプも同様の措置を講じなかった。同時に、ウクライナの最も熱心な支持者の多くは、現政権に不信感を抱いている。現在の備蓄の実態を把握せず、その状況を独立した分析で確認しないまま、ホワイトハウスがウクライナを見捨てたとの批判が浮上するだろう。少なくとも米軍の物流面から見れば、そうする必要はない。主要な武器の生産拡大が進行中であり、世界の余剰兵器在庫が既に戦争維持のために動員されている状況下で、ウクライナが何をできるかは不明です。欧州はさらに支援を強化する可能性があるが、数十年にわたる無視の結果、自国の兵器在庫を急いで増強している状況です。米国は長年、NATO諸国の低在庫が枯渇した際に介入する供給国と見られてきた。この状況は以前から警告されており、新たな発見ではない。現在、米国が信頼できるまたは少なくとも寛大な安全保障パートナーではなくなったため、欧州の同盟国は新たなインフラ整備を進めつつ、手に入る限りの武器を調達しようとしている。これらはすべて実現までに数年を要する。

 これまで確認された武器のリストから判断すると、ウクライナにとって最大の課題は、ロシアのミサイルとドローンの絶え間ない攻撃から空域を防衛することだ。大規模なミサイル攻撃は、大量の兵器を吸収している。ウクライナは最も高性能で高価なミサイルの使用を抑制する一方、長距離ドローンや一部の巡航ミサイルに対抗する新たな方法を考案しているが、これは単純な数の上での戦いであり、ロシアはますます優位に立つだろう。

 ドローンは驚異的なペースで生産されており、より高度な形態も開発されている。ロシアは工業基盤を戦時水準に拡大している。中国からの供給がこれに大きく貢献している。ロシアはイランから輸入したシャヘド-136ドローンの生産能力が爆発的に拡大し、今後もさらに増加する見込みだ。シャヘド-136はウクライナの都市部攻撃用の主要なスタンドオフ兵器として使用されている。ロシアはまた、キーウ含む地域に雨あられと降り注ぐより高度な巡航ミサイルと弾道ミサイルの供給を継続するため、あらゆる手段を講じている。そのため、ウクライナへのミサイル供給の削減は、モスクワにとって明らかに歓迎すべき発表だ。

 155mm砲弾とM31誘導砲弾の削減や停止の可能性も非常に懸念される。砲兵は前線での継続的な火力支援に不可欠であり、この点でロシアは既に数量面で大きな優位性を有しているが、GMLRS弾薬はウクライナにロケットの発射点から50マイル離れた地点への迅速な精密攻撃能力を提供しる。これらの武器は紛争の定番となっており、ウクライナは防空施設から人員の集結地、砲兵陣地、橋梁、指揮拠点まで、あらゆる目標の外科的破壊に活用している。

 この状況がどのように展開し、ウクライナが長期的にどの程度の供給減少に直面するかは、今後の動向を見守る必要がある。欧州の対応も注目される。しかし、いずれにせよ、米国がウクライナに提供していた武器(特に高度なタイプ)という命綱は、かつてのようなものにはならないことが明白だ。■






Fears Of Disaster Brewing For Ukraine As U.S. Halts Weapons Shipments Over Stockpile Concerns

Air defense interceptors are atop the list of items being curtailed as Russia's ability to pummel Ukraine from afar is growing.

Howard Altman, Tyler Rogoway

Published Jul 2, 2025 3:15 PM EDT

https://www.twz.com/news-features/fears-of-disaster-brewing-for-ukraine-as-u-s-halts-weapons-shipments-over-stockpile-concerns


ハワード・アルトマン シニア・スタッフライター 

ハワードは『ザ・ウォー・ゾーン』のシニア・スタッフライターであり、以前は『ミリタリー・タイムズ』のシニア・マネージング・エディターを務めていました。以前は、タンパベイ・タイムズで軍事問題を担当するシニアライターとして働いていました。ハワードの作品は、Yahoo News、RealClearDefense、Air Force Timesなど、さまざまなメディアに掲載されています。


タイラー・ロゴウェイ編集長

タイラーは、軍事技術、戦略、外交政策の研究に情熱を注ぎ、防衛メディア分野でこれらのテーマにおける主要な声として確立しています。彼は、人気のある防衛サイトFoxtrot Alphaの創設者であり、その後The War Zoneを立ち上げた人物です。

ドナルド・トランプがイラン核開発を再攻撃する可能性はある(National Secuirty Journal)—イランはIAEA査察を今後認めず、孤立を選択してしまいました。現政権の存続と関係なく、イランの野心を米国が容認するはずはありません

 


A U.S. Air Force Airman assigned to the 509th Maintenance Group prepares to marshal a B-2 Spirit stealth bomber to take off in support of a Bomber Task Force deployment to Australia at Whiteman Air Force Base, Mo., Aug. 15, 2024. Bomber missions familiarize aircrew with air bases and operations in different Geographic Combatant Commands areas of operations. (U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Bryce Moore)


2024年8月15日、ミズーリ州ホワイトマン空軍基地で、オーストラリアへの爆撃機任務部隊派遣を支援するため、第509整備群に所属する米空軍飛行士がB-2スピリット・ステルス爆撃機の離陸準備を行った (米空軍撮影:ブライス・ムーア1等空兵)



要点と要約 

-イランの核開発計画を完全に破壊できなかった最近のイスラエルの攻撃を受け、ドナルド・トランプ米大統領は3つの可能性のある重大な決断に直面している。

-隠密行動で「陰の長い戦争」を続けることもできるが、これでは不十分であることが証明ずみだ。

-トランプ・ブランドの新たな外交取引を追求することもできるが、これは彼の支持層から弱腰とみなされるリスクがある。

-第3の、そして最も可能性の高い選択肢は、トランプの支配本能に訴えかけるもので、イランの核インフラを麻痺させるための直接的かつ圧倒的な米軍のエスカレーションである。

-リスクは高いが、この道は、明確なメッセージを送り、消極的な印象を避けたいというトランプの願望に合致する。


イランは生き残った。トランプは栄光か苦難かの選択を迫られている。

 イランの核開発計画はまだ無傷だということだ。

イスラエルが前例のない大胆な攻撃を行ったにもかかわらず、諜報活動の勝利にもかかわらず、バンカーを破壊する弾薬にもかかわらず、精密誘導による空襲にもかかわらず、フォアダウは破壊されず、ナタンズは蒸発せず、イランの核開発能力は消滅しなかった。

 これが冷静な現実であり、米国、より具体的にはドナルド・トランプは重大な決断を迫られている。

 見出しを独占し、敵よりも強く見えることに喜びを感じる大統領にとって、イランの核開発計画がいまだに健在であることが明らかになることは、受け入れがたいことである。トランプの政治宇宙論では、存続は反抗と同義である。イスラエルが実行したとはいえ、首切り攻撃となるはずだったイランの存続は、決して好ましいものではない。世界はイランだけでなくトランプにも注目している。

 トランプ大統領の対応は、スペクタクルの要求を満たし、アメリカの強さを再確認し、抑止力を再構築するものでなければならない。そして迅速にそうしなければならない。



トランプには3つの選択肢がある。それぞれに論理があり、魅力があり、落とし穴がある。 それぞれがトランプの世界観のさまざまな側面に完璧に合致している。しかし、カセム・ソレイマニの暗殺を命じ、JCPOAを華麗に破り捨てた男の直感的な本能を満足させられそうなのは、そのうちの1つだけである。

 1つ目は、既定の選択肢である「影の長期戦を続ける」ことだ。 つまり、より多くのサイバー攻撃、謎の爆発、イランの施設やサプライチェーンへの妨害工作を行うことである。 つまり、イスラエルや湾岸アラブの諜報機関に、米国が直接できないことをやってもらうということだ。それは、支配している錯覚を与え、否認可能な快適さを提供する戦略である。 地上には軍隊を駐留させない。 遺体袋もない。 敵陣の背後で破壊の光がちらつくだけだ。

 しかし、この戦略はすでに失敗している。イランは、サイバー攻撃、核科学者の暗殺、核開発阻止を目的とした秘密工作の波に次ぐ波に耐えてきた。 それでもイランは耐えており、ウランを濃縮している。それでもなお、インフラを分散させ、深化させている。イランは学習し、適応し、硬化する体制である。ウラン濃縮プログラムを完全に停止させることに成功しなかったすべての攻撃は、テヘランに次の防衛方法を教えるだけである。そして、プログラムが機能し続ける瞬間はすべて、イランの敵に、そして世界に、圧力だけでは止められないというシグナルを送ることになる。

 トランプ大統領にとって、陰に隠れてのゆっくりとした作業は、彼の価値観に反する。テレビやソーシャルメディアではうまく伝わらない。 決定的な勝利の瞬間を演出することもできない。それどころか、イランが前へ前へと突き進む間、彼は反応的に見えてしまう これだけでは満足できない。

 第2の道は、表面的には外交的である。トランプ大統領は、オバマ大統領が提示し、バイデン大統領が復活させようとしたものよりも「より良い取引」を交渉する意向を表明する可能性がある。JCPOAの再修正ではなく、より厳しい制限、より広い範囲、より厳しい査察を備えたトランプ・ブランドの協定という新しいものだ。典型的な虚勢を張って、「世紀の取引」と呼べるようなものだ。

 これはそれほど突飛な話ではない。トランプは取引が好きだ。彼は個人外交を信じている。彼はかつて北朝鮮と韓国の国境に立ち、金正恩と並んでカメラに向かって笑顔を見せた。彼は長い間、自らの直感、取引における精通、そして予測不可能性が敵対者を屈服させることができると信じてきた。イランとの取引が実現すれば、オバマ大統領が失敗し、バイデンが空回りし、戦争屋がエスカレートさせるだけだったところで、彼は成功したと言うことができるだろう。

 しかし、それは同時に、暗殺作戦とイスラエル軍の空爆を生き延び、核開発を究極の保険と考えてきた政権との交渉を意味する。テヘランは、トランプ大統領がなだめなければエスカレートすると考えない限り、交渉のテーブルに着く理由がない。 そうなれば、テヘランは何らかの影響力を行使できるかもしれない。しかしそれはまた、戦争に直結する瀬戸際外交の引き金になるかもしれない。

 国内的な側面もある。トランプ大統領の政治基盤、そして共和党の外交体制の多くは、イスラム共和国との交渉に乗り気ではない。制裁緩和と引き換えの凍結や後退など、少しでも譲歩のにおいがすれば、それは弱腰だと非難されるだろう。 そしてトランプは、取引をすると口では言うものの、自分が踊らされているという非難には絶妙に敏感だ。外交的失敗のリスクは高く、その政治的コストはさらに高くなる。これは大胆な行動だが、自分が引き下がったと思われるのを嫌う大統領にとっては不自然な行動でもある。

 残る第3の選択肢はエスカレーションだ。 限定的な攻撃ではない。 秘密裏の妨害工作でもない。経済的圧力でもない。現実的で、目に見える、圧倒的な軍事力。イランの核インフラを破壊し、既知の濃縮施設を破壊し、指揮統制システムを消滅させ、IRGCの指導部の首を切ることを目的とした持続的な空爆作戦である。これは、イランの軍事・核複合体の中核を直接攻撃することになる。 そして、トランプ大統領が本能的に好むようなメッセージを送ることになる。トランプ大統領の指導の下、米国は反抗も遅滞も二枚舌も許さないというメッセージだ。

 これはトランプの気質に最も訴える道だ。彼は戦争を望んでいない。 しかし、支配はしたい。テヘランを占領したいわけではないが、政権がワシントンを鼻にかけて生き延びることができるという考えを打ち砕きたいのだ。2020年のソレイマニ攻撃は、占領への序曲ではなかった。 ドローンが発射したヘルファイアミサイルによるメッセージだった。 一線を越えれば死ぬ。イランはそのメッセージを受け取った。しばらくの間は。

 今、トランプ大統領は、このメッセージをもう一度、今度はイランの核インフラに大文字で書き込む必要性を感じているかもしれない。

 もちろん、そのリスクは計り知れない。イランは報復するだろう。 それは可能性ではなく、確実だ。イラクとシリアの米軍は銃撃を受けるだろう。ヒズボラはイスラエルに対して第二戦線を開く可能性がある。 フーシ派は、サウジや首長国の石油インフラに対してミサイルやドローンによる攻撃を開始する可能性がある。ホルムズ海峡が封鎖され、世界のエナジー価格が高騰する可能性もある。イランの代理勢力は、ここ数カ月は休眠状態か抑制された状態だったが、復讐のため解き放たれるだろう。

 しかし、トランプ大統領にとっては、これらのリスクは対処可能なもの、少なくとも取るに値するものに思えるかもしれない。なぜなら、彼の政治的計算において、弱く見えることほど危険なことはないからだ。 トランプは、前任者たちが "仕事を終わらせる"ことに失敗したと繰り返し嘲笑してきた。バイデンのイラン政策を世間知らずで無力で危険なものだと決めつけた。彼は何度も何度も、アメリカを強く、断固としたものにし、恐れさせることを約束した。今すぐ手を引く、あるいは外交的なイチジクの葉を差し出すことは、そのイメージを打ち砕くことになる。

 そしてトランプにとってイメージがすべてなのだ。


トランプはイランを再び攻撃しそうだ

では、トランプはどうするのか。 3つのアプローチすべてをもてあそぶかもしれない。 秘密攻撃を強化するかもしれない。 協議を持ち出すかもしれない。しかし結局のところ、過去が道しるべとなるのであれば、トランプが選択する可能性が最も高いのは、最大限の可視性を与え、最大限の影響力を行使し、最大限のシナリオを支配する道である。それはつまり、以前よりも大きく、以前よりも大きく、その意図が明白なストライキを意味する。

 彼が血に飢えているからではない。政権転覆を望んでいるからでもない。しかし、国際的な権力闘争の舞台では、生き残ることこそが主張であり、イランはそれを表明している。 トランプは今、それに答えなければならない。

 歴史が示唆するように、追い詰められたとき、彼の本能は後退や交渉ではない。より強く反撃してくるはずだ。■



Donald Trump Could Strike Iran’s Nuclear Program Again

By

Andrew Latham

https://nationalsecurityjournal.org/donald-trump-could-strike-irans-nuclear-program-again/


著者について アンドリュー・レイサム博士

Andrew LathamはDefense Prioritiesの非常勤研究員で、ミネソタ州セントポールにあるマカレスター・カレッジの国際関係学および政治理論の教授である。 彼をXでフォローすることができる: aakatham.


イスラエルが中東を支配する軍事大国として台頭してきた(National Security Journal) — いまだにイランの大言壮語な虚言をそのまま報じるメディアがありますが、「乱暴者」国家イスラエルが強国である事実を認めたくないのでしょう

 




F-15I Fighter Israeli Air Force

イスラエル空軍のF-15I。 画像出典:クリエイティブ・コモンズ



要点と要約 

- イスラエルとアメリカによる最近の攻撃でイランの核開発と軍事的指導力が劣化したことを受けて、イスラエルは中東における支配的な軍事大国として台頭してきた。

-テヘランの脅威が無力化され、ヒズボラやハマスのようなイランの「抵抗枢軸」代理勢力が著しく弱体化したことで、イスラエルは前例のない地域強国の立場にある。しかし、この新たな覇権にはそれなりの課題がある。

-イスラエルは複雑な外交情勢を切り抜け、紛争で過度に拡大したり、将来の和平交渉で融通が利かなくなったりするリスクを含め、歴史的に支配的な大国を悩ませてきた落とし穴から守らなければならない。


イランを倒したイスラエルは地域の覇権国家?

6月13日のイスラエルによるイランへの奇襲攻撃を受けて、イスラエルの軍事力が中東で最強だと明らかになった。 イランは長年にわたり、レバノン、イラク、イエメン、さらにパレスチナ地域の代理国に資金を提供し、武装させることで、この地域で役割を拡大してきた。 現在、イランの核開発計画は頓挫し、同国の防空と弾道ミサイル計画はボロボロになっているようだ。これらの出来事は、潜在的な地域覇権国としてのイスラエルに大きなスポットライトを当てている。

 中東におけるイスラエルの台頭は、長年にわたって脅威に立ち向かってきた結果である。イスラエルの成功は、米国との緊密なパートナーシップによるものだ。 例えば、イスラエルがイランを1週間半空爆してもイスラエルが軍事的損失を被らないことを示した後、トランプ政権はイランの核施設の爆撃を命じた。イランはイスラエルに向けて数百発の弾道ミサイルを発射し、28人が死亡、数千人が負傷した。しかし、イラン軍は、イスラエルのF-35、F-15、その他の航空機による攻撃を撃退するのに無能であると証明されてしまった。

 ある国がどの地域でも、あるいは世界的に大きな力を持つようになると、必然的に新たな課題に直面することになる。 例えば、冷戦終結後にアメリカが直面した課題を考えてみよう。ジョージ・H・W・ブッシュは1991年に「新しい世界秩序」の可能性を約束した。サダム・フセインによるクウェート侵攻だけでなく、バルカン半島への介入、そして9.11同時多発テロと、アメリカはすぐに困難に直面した。覇権はしばしばこのような試練をもたらす。例えば、紀元前5世紀のギリシャ世界におけるアテネの台頭は、最終的にペロポネソス戦争とアテネの破滅につながった。

 中東におけるイスラエルの台頭は比較的最近のことである。1948年にイスラエルが建国されたとき、イスラエルは数多くのアラブ諸国の侵略に直面した。1950年代から1960年代にかけて、イスラエルはガマル・アブデル・ナセルのエジプトやシリアなど、ソ連が武装した国々と対峙するための武器獲得に奮闘した。イスラエルがこれらの国々を打ち破り、エジプトと和平を結ぶことができたとき、敵としてイランの新体制が迫っていることに気づいた。さらに、湾岸戦争まではサダム・フセインのイラクも脅威だった。1960年代に始まった米国との緊密な連携は、イスラエルが地域のあらゆる敵の組み合わせに対抗できるという防衛政策を追求する「質的軍事境界線(Qualitative Military Edge)」というドクトリンにつながった。


 イスラエルの運命はこの四半世紀で急速に変化した。サダムなど敵対勢力が打倒された。湾岸諸国はエルサレムとの和平に近づいた。敵として残ったのは、イランとその代理であるヒズボラだけだった。イスラエルは、ハマスのようなより身近な脅威を過小評価していた。カタールをホスト国とし、トルコの支援を受けているハマスが複雑な難題を突きつけているのは、西側の同盟国から支援を受けているからだ。しかし、ハマスは2023年10月7日のイスラエル攻撃をきっかけに、630日以上にわたる戦争で弱体化した。

 ハマスの攻撃はまた、イランの支援を受けたイスラエルに対する多面的な戦争を引き起こした。テヘランは手の内を明かしすぎた。イスラエルは2024年11月にヒズボラを撃退し、シリアのアサド政権を弱体化させた。アサド政権はイランとロシアの同盟国だった。アサド政権は2024年12月に打倒された。シリアの政権がなくなったことで、イスラエルがイランを攻撃する道は開かれた。テヘランは6月13日の攻撃を予想していなかった。

 今、イランは核開発と中東を脅かすために使ってきた弾道ミサイルを失った。イランの無人偵察機も12日戦争でイスラエルに対して失敗した。 イスラエルは無人機の脅威をほぼすべて迎撃したからだ。

イスラエル空軍のルール

イスラエルが今日、中東の覇権を握っているのは、イスラエル空軍の空軍力のおかげである。イスラエルの防空システムは、世界で最も統合された高性能のものだ。地上戦力では、イスラエルは書類上はエジプト軍ほど大きくない。しかし現実には、エジプトは何十年もの間、この地域で大きな力を発揮してこなかった。エジプトは、内政面や、混沌とした隣国リビアやスーダンへの対応に重点を置いている。

 湾岸諸国はともに印象的な軍備を有しており、その多くは近年、国防調達に多額の資金を費やしている。UAEとバーレーンはイスラエルとの和平パートナーである。サウジアラビアもいつの日か平和的パートナーになることが期待されている。このため、ユダヤ国家はこの地域でほとんど敵対していない。

 多くの点で、イスラエルが印象的な防衛マシーンを構築することに成功したのは、米国との緊密なパートナーシップと、米国とイスラエルの防衛企業の協力によるものだ。イスラエルの防衛輸出は新記録を更新し続けている。

 政策立案者やイスラエルの友人や同盟国にとっての疑問は、地域の覇権がイスラエルにとってプラスになるかどうかだ。自己主張の強いイスラエルはガザでの長期戦に陥ったままだ。反政府勢力との長い戦争は、強国にとって有益ではない。 アメリカはベトナム、イラク、アフガニスタンでこのことを学んだ。ソ連は1980年代のアフガニスタンでこの教訓を学び、ナポレオンはスペインで学んだ。

 また、地域の力に対する新たな意識が、シリアやレバノンとの和平交渉に関して柔軟性を失わせる可能性もある。2つの国家やリヤドとの和平を目指すのではなく、パレスチナ人を締め付ける決断につながる可能性もある。イスラエルが直面するのは、将来を左右するような選択である。さらに、自然は常に空白を嫌う。他の国々やその影響力は中東に流れ込むだろう。

 例えば、トルコはNATO加盟国であり、しばしばイスラエルの政策を厳しく批判してきた。アンカラはトランプ政権とも親密だ。ドーハはイラン停戦に協力し、ハマスも受け入れている。ドーハはまた、この地域で次に何が起こるかについて発言権を求めている。

 これらは、ユダヤ国家が手にした新たな力での潜在的な課題を意味する。■



Israel: Now the Dominant Military Power in the Middle East?

By

Seth Frantzman

https://nationalsecurityjournal.org/16212-2/


著者について セス・フランツマン

The October 7 War: Israel's Battle for Security in Gaza』(2024年)の著者。 エルサレム・ポスト紙のシニア中東アナリスト。 現在はNational Security Journalの寄稿編集者。