2025年12月18日木曜日

イラン向け武器部品を輸送中の中国船を米特殊部隊がインド洋上で急襲していた(National Security Journal)

 

トランプ政権はこの中国船でのイラン向け貨物押収に続き、ヴェネズエラ沖でタンカーを押収していました。積極的な対応を軍に命じていたのですね。しかし、中国はこれまでなにも抗議していません。明らかに対米対日で対応を使い分けています。やはり米国が一番怖いのでしょう。しかし、日本も北京の顔色を全然伺う様子がなく、焦燥感が北京に広がっているのではないでしょうか。

(Oct. 16, 2025) The Arleigh Burke-class guided-missile destroyer USS Paul Ignatius (DDG 117) renders honors to the USS Roosevelt (DDG 80), Oct. 16, 2025. Paul Ignatius is on a scheduled deployment in the U.S. 6th Fleet area of operations to support the warfighting effectiveness, lethality and readiness of U.S. Naval Forces Europe-Africa, and defend U.S., Allied and partner interests in the region. (U.S. Navy photo by Seaman Bradley Wolff)(2025年10月16日)アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ポール・イグナティウス」(DDG 117)が2025年10月16日、「ローズベルト」(DDG 80)に敬礼する。ポール・イグナティウスは、米国第 6 艦隊の作戦海域で、欧州・アフリカ米海軍の戦闘能力、殺傷能力、即応性を支援し、同地域における米国、同盟国、およびパートナー国の利益を守るため配備されている。(米海軍、ブラッドリー・ウォルフ水兵撮影)

要点と概要 

「動乱の軸」への海上圧力を急激に強化していく一環で、トランプ政権はインド洋でイラン向け軍事生産部品を輸送中の中国籍船舶への臨検を米特殊作戦部隊に命じた。

米部隊は機密誘導装置及びミサイル関連機器を押収後、船舶の航行を許可した。これはテヘランの秘密調達ネットワークを断つ広範な作戦の一環である。

数週間後、米国当局は、中国向けヴェネズエラ産原油を積んだロシア人運航の石油タンカーを転用した。

イランのフロント企業に対する財務省の新たな制裁にも後押しされ、この戦略は、銀行システムと同様に、海上における中国とイランの物流の生命線を標的にしている。

米軍がイラン向け軍事部品を積んだ中国船を襲撃

ナルド・トランプ政権は、慣例を破り、公海上で初めて中華人民共和国(PRC)の船舶の押収を命じた。

この作戦は、同船がイラン向け軍事生産関連品を積んでいたため承認された。

CNAS

先月発生したこの事件に続き、数週間後には、ヴェネズエラから石油を積んで出航したタンカーがカリブ海で押収された。同船は中国に向かっていたものであり、その押収は、米国の敵の弱点を攻撃するワシントンの意図の高まりの一環であった。「動乱の枢軸」に属する国々に対して、より積極的な行動を取り、しかもそれを公海で行うという政権の決定は、これまで前例のないことだった。

米特殊作戦部隊は先月、インド洋で船舶に乗船し臨検した。中国からイランへ向かう途中の軍事関連物品を押収したのだ。

ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に応じた当局者によれば、この新たな米国政策は、主にイスラエルによる一連の攻撃で消耗したテヘランの兵器庫再建を阻止するため、海上で阻止行動を継続実施するものだ。

米特殊部隊が乗船した際、船舶はスリランカ沖数百マイルの海域にいた。軍事生産部品やその他の物資を積んだ貨物は押収され、船舶は航行を許可された。米情報当局者によれば、ワシントンはこの輸送を追跡していた。船舶が出港する前に中国港湾で積み込まれた全品目を把握していた。

秘密供給網の断絶

イランは長年、軍事生産関連品の大半を調達するため、文字通り蜘蛛の巣のような秘密の違法ネットワークを運用してきた。特に注目すべきは、1979年のイラン王政崩壊とイスラム共和国樹立時に残された多数の米欧製兵器システムの予備部品を、数十年にわたりこの仕組みで入手してきた点だ。

先月インド洋で実施された本船への強制捜査(これまで非公開だった)は、このネットワークを解体するための一連の活動の一環にすぎない。船舶が停船され積荷が検査・一部押収される1カ月以上前、米財務省はイラン活動に関与する21団体と17個人を制裁対象に指定した

財務省によれば、指名された個人および企業は、イラン国防省および軍需省(MODAFL)、ならびに弾道ミサイルおよび軍用機生産施設への供給に関与している。

「イラン政権によるテロ組織への支援、および核兵器の開発は、中東、米国、さらに世界中の同盟国の安全を脅かしている」と、スコット・ベッセント財務長官は公式声明で述べている。「トランプ大統領の指導の下、我々は、この政権が悪意ある目的を推進するため使われる武器を拒否する」と述べた。

米軍が中国からイランに向けて輸送されていた貨物を傍受したのは、おそらく近年で初めてのことである。現在、船名に関する情報はなく、その所有者や旗国も確認できない。

同船への強襲は、米国法執行機関がヴェネズエラ沖で制裁対象となった石油タンカーに乗船し、船を押収して米国の港湾都市に回航したわずか数週間前に起こった。スキッパー号と名付けられたこの船は、乗組員のほぼ全員がロシア人で、イランに寄港する予定であり、積み荷の石油は中国に販売される予定だった。

イランの主要な秘密輸送組織

財務省の発表によれば、同省の外国資産管理局(OFAC)は、米国政府の中核的な制裁機関として、ベフ・ジュール・パース商業エンジニアリング会社に対する措置を講じている。同社は、テヘラン政府の代理として活動する通常兵器の調達・販売コンツェルンと説明されている。

制裁活動は国土安全保障省(DHS)・国務省と連携して実施されている。2017年以降、シカゴのDHSはイランの調達エコシステムと、制裁回避のための敏感技術調達手法の解明を進めてきた。

ベ・ジュール・パースはまた、イランの防衛産業企業に代わって軍事品及び機微な両用物品を取得する企業ネットワークを運営していると報じられている。ベ・ジュール・パースは、イラン航空宇宙産業機構及びその傘下組織向けに、加速度計、ジャイロスコープ、およびMEMS(微小電気機械システム)部品の調達・調達手配を行ってきた。

加速度計とジャイロスコープは、イランが弾道ミサイル及び無人航空機計画を支援するため常に調達を模索している誘導・航法・制御装置である。MEMS部品はイランが弾道ミサイル計画向けに求めてきた電子機器で、精密長距離兵器の誘導システムにおいて重要な要素だ。

「違法技術の輸出に寛容な管轄区域であり続けることで、中国はイランの弾道ミサイル計画を実現可能にしている」と、民主主義防衛財団のイラン担当ディレクター、ベナム・ベン・タレブルはウォール・ストリート・ジャーナルに語った。同財団はワシントンのシンクタンクで、イランにより厳しい制裁を提唱している。

中国企業はスペクトロメーターやジャイロスコープ、その他計測装置など、イランのミサイルシステムの精度を高める両用技術用品を供給し続けているとタレブルは述べた。「これは化学前駆体よりもはるかに危険だ」と彼は指摘し、中国からイランへ向かうその他違法な貨物について言及した。■

筆者について:ルーベン・F・ジョンソン

ルーベン・F・ジョンソンは、外国の兵器システム、防衛技術、国際的な武器輸出政策の分析と報告において36年の経験を持つ。ジョンソンはカシミール・プワスキ財団の研究部長である。また、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者でもある。長年、米国防産業で外国技術アナリストとして勤務し、後に米国防総省、海軍省、空軍省、英国政府、オーストラリア政府のコンサルタントを務めた。2022年から2023年にかけて、防衛分野の報道で2年連続の受賞を果たした。デポー大学で学士号、オハイオ州マイアミ大学でソ連・ロシア研究を専門とする修士号を取得している。現在はワルシャワ在住である。


U.S. Commandos Raid Chinese Ship Ferrying Weapons Parts to Iran

By

Reuben Johnson

https://nationalsecurityjournal.org/u-s-commandos-raid-chinese-ship-ferrying-weapons-parts-to-iran/




新型エアフォース・ワンVC-25Bの納入予定時期は2028年半ばに(Aviation Week)

 新型エアフォース・ワンの納入予定時期は2028年半ばに(Aviation Week)

となるとトランプ大統領が任期中に同機を利用する可能性はわずかながら残っていることになりますね 対象の機体はロシアの航空会社から購入したんでしたよね

ブライアン・エバースタイン 2025 年 12 月 12 日

ドナルド・トランプ大統領が好むカラーリングのボーイング VC-25B のレンダリング。クレジット:米空軍

ーイングと米空軍は、次期エアフォース・ワンの納入を 2028 年半ばと予想している。これは、従来の公式スケジュールから遅れているが、直近の予想よりは早まった。

新しい日程は、空軍が本プログラムに 1,550 万ドルを追加投じ、契約総額を 43 億ドルとしたことに伴うものだ。新契約は、2 機の VC-25B の通信能力の拡張を対象としている。

「これらの費用は、VC-25B がプログラムのベースラインが確立されて以来、進化してきた任務要件に対応できる新しい通信能力の統合に関連するもの」と、空軍広報担当は本誌向け声明文で述べた。「この変更は現行のプログラムスケジュール内で達成可能で、最初のVC-25B機の納入予定日は2028年半ばとなる」

ボーイングと空軍は、近年相次ぐ遅延を受けてVC-25Bの修正スケジュール設定に取り組んできた。現在の要件における最新の納入予定は 2029年だったが、ボーイングは 2027 年にも早期にジェット機を引き渡せると空軍に伝えていた。

ボーイングは、トランプ政権から VC-25B のスケジュール改善を迫られていた。特に、ドナルド・トランプ大統領が、任期満了までに別の大統領専用機として使用するために、カタール政府から747-8 の寄贈を受け入れたことが大きな要因だった。この計画の詳細は機密扱いだが、L3Harrisが業務を受注したとみられている。トロイ・メインク空軍長官は今夏、空軍がノースロップ・グラマンのLGM-35Aセンチネル計画の予算を流用し、寄贈された機体の改造費用を賄ったと述べていた。

カタールから寄贈された航空機に関する詳細は機密扱いだが、ボーイングのVC-25Bはそうではない。ボーイングが十分な機密保持資格を持つ作業員を確保できない問題、サプライヤーの倒産、機体構造上の問題、部品不足などにより、プログラムの遅延は拡大する一方だった。本誌は3月、空軍が採用を加速させるためボーイングに対しプログラムのセキュリティ要件緩和を許可したと報じた。新スケジュールに伴うその他の変更点は現時点で不明だ。

メインク長官は9月、VC-25B計画に改善が見られたと述べた。「ここ数ヶ月契約内容を詳細に確認する機会があったが―計画通り進んでいると思う」。

2018年の当初契約締結後、本プログラムは2022年に再設定され、2027年の初期作戦能力達成が計画されていた。

ブライアン・エバースタイン

ブライアン・エバースタインはワシントンD.C.を拠点とする『アビエーション・ウィーク』の国防総省担当編集者である。


New Air Force One Delivery Now Expected In Mid-2028

Brian Everstine December 12, 2025

https://aviationweek.com/defense/aircraft-propulsion/new-air-force-one-delivery-now-expected-mid-2028


トランプ政権が米国石油業界にヴェネズエラでの事業再開を求めているものの、応じる企業は今のところ皆無だ(POLITICO)

 トランプ政権が米国石油業界にヴェネズエラでの事業再開を求めているものの、応じる企業は今のところ皆無だ(POLITICO)

これまで報じられていなかった政権による業界への働きかけは、ホワイトハウスがマドゥロ退陣後を夢見ていることを示す最新の兆候だ。


この記事はトランプ時代の政治動向を主に伝える「こもん・せんす」https://common-sense-for-right-answers.blogspot.com/

と共通記事です

2019年2月18日、フロリダ州マイアミのフロリダ国際大学フロリダ・オーシャン・バンク・コンヴォケーション・センターで、ドナルド・トランプ大統領がヴェネズエラ系アメリカ人コミュニティに向け、ニコラス・マドゥロ大統領の社会主義政策に反対する演説を行った。聴衆はヴェネズエラとアメリカの国旗を振って応えた。| アンドルー・ハーニック/AP

ベン・ルフェーブルソフィア・カイジェームズ・ビカレス 2025年12月17日 午後4時26分(米国東部時間)


トランプ政権は、ヴェネズエラの指導者ニコラス・マドゥロが去った後、ヴェネズエラへのビジネス復帰に関心があるかを米国の石油会社に尋ねている、と事情に詳しい 3名が POLITICO に語った。

これまでのところ、各社の答えは「ノー」だ。

これまで報じられていなかった、政権による業界への働きかけは、ホワイトハウスがマドゥロ後のヴェネズエラの未来を夢見ていること、世界の石油市場がその目標を助け、また妨げていることを示す最新の兆候だ。

供給が過剰で、価格が 5 年ぶりの安値にある市場はトランプ大統領に、南米のOPEC加盟国であるヴェネズエラへの軍事圧力を強化する異例の自由裁量権を与えている。これは、6月に米国とイスラエルがイランに対して行ったミサイル攻撃を市場がほぼ無視した状況とよく似ている。しかし、業界関係者やアナリストによれば、現在の価格は低すぎるため、企業が、かつての権力者ウゴ・チャベスが数十年前に接収した、老朽化したヴェネズエラ石油施設に巨額の投資を行うリスクを冒すとは考えにくいという。

水曜日午後、米国のベンチマーク原油価格は1バレル56ドル前後で、2021年1月以来の安値となった。これは、トランプ大統領がヴェネズエラへの攻撃によってガソリン価格が急騰することを心配する理由が限られていることを意味するが、同時に、米国石油会社にとっては、他の地域にもっとよい投資先があることも意味している。

「ヴェネズエラ再参入の可能性について、業界と接触が始まっている」と、この議論に詳しい関係者は述べた。「しかし率直に言って、原油価格下落と魅力的な油田が他の地域で増えている現状では、業界の関心はさほど高くない」

この取り組みに詳しい関係者2人によれば、政権が業界への働きかけを始めたのはごく最近だという。

「不確実な政治環境で資本リスクを負うよう企業を説得するのは容易ではない」と、1人は語った。POLITICO取材に応じた3人全員は、内部議論について匿名を条件に発言した。

国務省主導の米国側の取り組みには、ヴェネズエラ国営石油会社ペトロレオス・デ・ヴェネズエラ(PDVSA)の元幹部で、現在はヒューストンでコンサルタントを務めるエバナン・ロメロの協力も得ていると、業界関係者が語った。同氏はロメロが国務省が主催する「制裁協議の連絡役」を務めていると述べた。

ロメロのコンサルティング会社への取材は成立しなかった。国務省は質問に即答していない。

トランプ大統領は火曜日、ソーシャルメディアで発表し、米国制裁対象の石油を積んだヴェネズエラ船の海上封鎖を実施するとし、「敵対的な政権が我々の石油、土地、その他の資産を奪うことを許さない。これら全ては直ちに米国に返還されねばならない」と付け加えた。

ホワイトハウス報道官は質問に回答しなかった。

シェブロン、エクソン、コノコフィリップス、ハリバートン、シュルンベルジェ、ウェザーフォード・インターナショナル、ベイカー・ヒューズの各社は、2000年代初頭にヴェネズエラで事業を展開していた。当時のチャベス政権は、こうした企業に対し、プロジェクトの過半数の株式をペトロレオス・デ・ヴェネズエラ(ペトロベネズ)に譲渡するよう強制しようとした。抵抗した企業の資産はヴェネズエラ政府により接収された。

トランプ政権の国家エナジー優位性評議会の構想と設立に関わった元ホワイトハウス職員リチャード・ゴールドバーグは、「現状を踏まえれば」政権が企業に働きかけるのは「理にかなっている」と述べた。

「海軍封鎖で大統領は政権の生命線を断った」とゴールドバーグは語った。「もしヴェネズエラの石油輸出が制裁なしでチャベス以前の水準に戻れば、石油会社が復帰する絶好の機会が生まれるだろう。シェブロンなど各社は既に現地にインフラを保有しているため、再開は時間の問題だ」と続けた。

エクソン、コノコフィリップス、ハリバートン、ウェザーフォードの各広報担当者は問い合わせに応じなかった。ベイカー・ヒューズとシュルンベルジェ(現SLB)の広報担当者はコメントを拒否した。

シェブロンの広報担当者ビル・テュレンヌは、ヴェネズエラの治安状況に関する全ての質問は米国政府の関連当局に委ねた。シェブロンは、ヴェネズエラで特別許可を得て石油生産と米国への輸出を継続する唯一の主要石油会社だ。

「シェブロンは1世紀以上にわたりヴェネズエラで事業展開しており、現地経済、地域、米国のエナジー安全保障にとって安定化要因であり続けていると確信している」とテュレンヌは声明で述べた。「当社のヴェネズエラ事業は、適用される法令規制及び米国政府が定める制裁枠組みを完全遵守して継続している。最優先事項は、従業員の安全、事業展開地域コミュニティの安全、環境保全、並びに合弁事業資産の保全である」

トランプ政権初期にヴェネズエラ、特に石油産業へ制裁が発動された。長年にわたる制裁、投資不足、政治的混乱により、豊富な埋蔵量を誇る主要産油国だった同国は、業界関係者が「廃品置き場」と呼ぶ状態に陥っている。

アナリストらは、ヴェネズエラの石油生産の回復は政権一部が考えるほど容易ではないと指摘する。

ラピダン・エナジー・グループの地政学的リスク部門責任者、フェルナンド・フェレイラは、石油メジャー各社が「政権が期待する全面参入には慎重になるだろう」と述べた。

「一度痛い目を見た企業は再参入に慎重になる。株主に対して『今回は状況が異なる』と説明しなければならないからだ」とフェレイラは指摘した。「移行期間とヴェネズエラへの投資ラッシュの間には、おそらく時間差が生じるだろう」

しかしフェレイラは、バイデン政権が2022年に制裁緩和を開始した後、企業からヴェネズエラ復帰への関心が急増した点にも言及した。「ヴェネズエラに対する潜在的な関心があるのは確実だ」と彼は述べた。


Trump administration asking US oil industry to return to Venezuela — but getting no takers

The administration’s outreach to the industry, previously unreported, is the latest sign the White House is dreaming of a post-Maduro future for Venezuela.

By Ben Lefebvre, Sophia Cai and James Bikales12/17/2025 04:26 PM EST

https://www.politico.com/news/2025/12/17/trump-oil-venezuela-return-00695292


FCASは崩壊へ一直線 ― 欧州は第六世代戦闘機を製造する基盤を欠いており、今後の戦闘環境に対応可能な機体調達では米国依存を脱せられない(National Security Journal)

FCASは崩壊へ一直線に向かっている ― (National Security Journal)

著者

アンドルー・レイサム

FCAS Fighter from Dassault

ダッソー社の FCAS 戦闘機。画像提供:ダッソー

要点と概要 

ロシアの攻撃性が高まり、航空領域がより厳しく、より透明になる中、ヨーロッパの旗艦となる第 6 世代プロジェクト FCAS が行き詰まっている。

ヨーロッパ大陸は、自国の産業基盤と試験インフラでは競合機を時間通りに提供できないため、アメリカの F-35 にますます依存している。

他方で、米国は既にNGAD(次世代航空防衛システム)とF/A-XXを、有人・無人航空戦を統合するソフトウェア定義のハブとして推進している。

欧州は選択を迫られている。米国システムとの深く長期にわたる統合を受け入れるか、遅延した国家プログラムが航空戦力の主権を回復するという幻想に固執するかだ。

欧州のFCAS戦闘機問題

欧州の次世代航空戦力の中核が揺らいでいる。ダッソー・アビアションのトップが公に認めたように、将来戦闘航空システム(FCAS)が実際に飛行するかどうかさえ分からないとの発言は、戦略的な衝撃をもたらす。これは単なる契約上の摩擦や多国籍調達における通常の混乱以上のものを露呈している。より深い構造的問題を暴いている:欧州は追いつけないほど急速に進化する安全保障環境の中で、第六世代戦闘機を供給することに苦戦している。

ロシアの攻撃的行動が増す大陸にとって、将来の航空抑止力の基盤となるプラットフォームに戦略的不確実性が生じる余裕はない。航空優勢はもはや威信をかけた産業的野心ではなく、信頼できる防衛の基盤だ。しかし欧州は、自ら設計せず、独自に近代化できず、代替手段すら未だ生み出せていないまま米製第五世代戦闘機F-35への依存を深めている。欧州の戦略的語彙と作戦的現実の隔たりは拡大している。

作業分担を超えた根本的失敗

FCASの課題は、共同調達に伴う予測可能な摩擦——作業分担の争い、主権への懸念、知的財産を巡る論争、予算闘争——として片付けられがちだ。いずれも現実的だが、決定的要因ではない

より根本的な問題は構造にある。欧州は、第六世代システムを現実的なタイムラインで開発・試験・配備するために必要な、産業基盤の深さ、統合された技術基盤、防衛科学のパイプラインを維持するのに苦戦している。

FCAS Photo Artist ImageFCAS イメージ写真。画像クレジット:クリエイティブ・コモンズ。

この不足は人材の問題ではない。欧州のエンジニアは依然として卓越している。制約は上流工程だ。第六世代航空戦力には、ステルス形状の習得、先進材料、人工知能に基づくセンサー融合、人間と機械の協働、分散自律性、そして大規模な迅速かつ反復的な飛行試験サイクルを実行する能力が求められる。

継続的なソフトウェア更新、キルウェブ全体での新規センサー・エフェクター統合、運用フィードバックの開発へのほぼリアルタイムな反映を可能とする防衛産業エコシステムが不可欠だ。

冷戦後の欧州航空宇宙産業再編はコスト削減をもたらしたが、かつて航空分野で革新的な飛躍を生んだ競争的エコシステムを弱体化させてしまった。その弱体化が、欧州が幅広さ・冗長性・速度を必要とするまさに今、深刻な問題となっている。

F-35と欧州の居心地の悪い現実

こうした制約はNATOで顕在化している。F-35は依然として世界最高の第五世代戦闘機だが、欧州の航空戦力の中核となったのは政治的圧力によるものではなく、同等の能力・統合性・生存性を備えた欧州製プラットフォームが存在しないためだ。

欧州空軍は今や、米国が構築した戦闘クラウド内で訓練し戦闘している。なぜなら、欧州が現在生産する機体は、戦域におけるF-35のセンサーアーキテクチャ、データ融合、兵器統合を再現できないからだ。

FCASグラフィック。エアバス提供。

この依存関係は、欧州の主権の防衛を主張する者にとって厄介な真実を露呈している。大陸の航空抑止力は今や、米国の輸出管理下に置かれ、米国主導のサプライチェーンに支えられ、米国の作戦優先度に沿って近代化されるプラットフォームに縛られている。これらは悪意の表れではない。非対称的な投資の必然的な帰結だ。米国は2000年代から2010年代にかけて第5世代航空戦力に膨大な資源を投入した。欧州はそうしなかった。結果として構造的な依存が生じたのは必然だ。

ロシアの近接性が遅延の代償を高める

ウクライナは欧州に、残酷なほど正直な未来の予兆をもたらした。戦場は年を追うごとに鋭く、透明性が高く、動的になっている。ロシアの防空システムは適応性を維持し、そのドローンとミサイルは強固なNATOネットワークさえも逼迫させる規模で運用され、電子戦システムは同盟の空域をますます洗練された手法で探査している。

モスクワも独自の第六世代戦闘機MiG-41を開発中だ。欧州国境での紛争では、迅速な制空権確保が求められる。

MiG-41 Artist Rendering

MiG-41のレンダリング。画像クレジット:クリエイティブ・コモンズ。

この現実が、欧州の開発遅れに厳しい戦略的側面をもたらしている。次世代プラットフォームを自前で持たない欧州は、少なくとも今後20年間は、高度な航空支配の負担を米国が担うと想定せざるを得ない。

しかし米国の注目は、インド太平洋、中東、そして国土防衛の近代化に分散している。欧州の航空負担を米国が自動的に担う能力と意思を当然視することは、もはや許されない。抑止力は制空権に依存する。後者がなければ、前者は脆弱になる。

欧州が成し得なかった第六世代の飛躍

2030年代から2040年代にかけて出現する空中戦闘の世界は、有人・無人機連携、自律攻撃ネットワーク、分散型殺傷能力、機械並みの意思決定サイクルによって形作られる。継続的な更新、動的な任務変更、そして戦闘空間全体に広がるセンサーや射手との深い統合が可能なソフトウェア定義航空機が優位となる。

米国は既にこの方向へ進んでいる。空軍のNGAD計画(量産機は確実にF-47となる)は、従来型戦闘機ではなく「キルウェブ」の中核ノードとして設計されている。並行して海軍のF/A-XX計画は、争奪環境と統合攻撃パッケージに最適化された長距離・無人機対応プラットフォームの実現を目指している。

要するに、米国はすでに第六世代のエコシステムを構築している一方、欧州は依然としてそのガバナンスを協議中だ。FCASが遅延しているのは、フランスとドイツが機体ラインで意見が合わないからではない。欧州には、米国のイノベーションサイクルに匹敵する規模、統合力、試験インフラが欠けているからだ。

戦略的分岐点に立つ欧州

欧州は今、戦略的な分岐点に立っている。一つの道は主権という政治的美学を保つものだ——FCASとGCAPを継続し、遅延を吸収し、それらの就役が米国の第六世代システムより十年あるいはそれ以上遅れることを受け入れる。

もう一つの道は戦略的現実主義を求めることで——今日そして予見可能な未来において、信頼できる空軍力を維持するには、たとえ大陸の自律性への本能に反しても、米国システムとの深い統合が必要だと認識することだ。

欧州が避けるべきは、FCASやGCAPが現在の抑止力要求に関連するいかなるタイムラインでも航空戦力の独立性を回復するという虚構に固執することだ。

GCAP Fighter

GCAP戦闘機。画像クレジット:クリエイティブ・コモンズ。

戦場は容赦なく、技術変化は急速で、作戦上の必要性は差し迫っている。

欧州の航空分野における将来は、主権の宣言ではなく、その分野自体の習得によって決定される。そこでは、統合は力であり、遅延は危険であり、自己欺瞞は、大陸がもはや支払う余裕のない戦略的代償を伴う。■

著者について:アンドルー・レイサム博士

アンドルー・レイサムは、ディフェンス・プライオリティの非居住フェローであり、ミネソタ州セントポールのマカレスター大学で国際関係学および政治理論の教授を務めている。X で彼をフォローすることができる: @aakatham


FCAS Is Falling Apart


By

Andrew Latham

https://nationalsecurityjournal.org/fcas-is-falling-apart/