2026年1月1日木曜日

イスラエルが新造F-15IAを導入へ。F-15の性能拡充に書けるイスラエルの狙い

 Pentagon announces $8.6 billion Boeing contract for F-15 jets for Israel

ボーイング

イスラエル空軍は新型F-15IA導入でイーグル部隊の拡充を図る―イスラエルの狙いはイランなど長距離攻撃能力の整備だ

25機の85億8000万ドル契約が承認されたことで、イスラエル空軍はイーグルとの長い関係をさらに継続する

TWZ

トーマス・ニューディック

2025年12月30日 午後5時57分 EST 公開

規製造のF-15イーグルが再びイスラエルへ向かう。ボーイングと新型F-15IAの25機製造に関し契約が締結された。イスラエルが1999年に最終のF-15Iラーム戦闘機を受領して以来となる新型イーグルで、イスラエル空軍におけるF-15の遺産を継承するものである。

米国防総省は月曜日、ボーイングがF-15イスラエル計画向けに上限85億8000万ドルの対外軍事販売(FMS)契約を獲得したと発表した。契約内容は25機の新型F-15IA戦闘機の設計、統合、計装、試験、生産、納入を含み、追加オプション25機が付帯する。作業はミズーリ州セントルイスで実施され、2035年末までに完了する。今回の機体には、これまでのイーグルと同様、電子戦、兵器、通信システムに関しイスラエル特有の広範な改造が施されることはほぼ確実だ。

重武装のF-15IAを示す以前の図。ボーイング社

契約発表は、ドナルド・トランプ米大統領がフロリダでベンジャミン・ネタニヤフ・イスラエル首相と会談した後に行われた。

2024年8月、イスラエルは、188億2000万ドル相当の総合パッケージの一環で最大50機のF-15IAを購入し、既存のF-15Iをアップグレードすることを米国から承認された。その後、昨年11月にイスラエル国防省は、F-15IAを25機購入することで合意したと発表し、残りの25機の購入オプションを留保した。

当時、イスラエル国防省はF-15IAの納入が2031年に開始され、年間4~6機が供給されると説明した。公表費用は52億ドルだったが、その後大幅に増加した理由は明確ではない。ボーイングに説明を求めたが、同社は米国政府に回答を委ねた。

「 新鋭のF-15IAには、最先端イスラエル技術を含む最新鋭の兵器システムが搭載される」と同省は当時述べていた。「改良型機は航続距離の延長、搭載量の増加、多様な作戦シナリオにおける性能向上を実現する」。イスラエルが受領するF-15IAは米空軍が使用するF-15EXを基にしている。

A U.S. Air Force F-15EX Eagle II, assigned to 85th Test and Evaluation Squadron, Eglin Air Force Base, Florida, lands at Kadena Air Base, Japan, July 16, 2025. The F-15EX plays a critical role in modern warfare, providing substantial additional capacity for long-range fires, sensors, and electronic warfare in contested areas, complementing 5th generation fighters.米空軍第85試験評価飛行隊(フロリダ州エグリン空軍基地)所属のF-15EXイーグルII。USAF(撮影:ネイサニエル・ジャクソン空軍兵)

ボーイングと米空軍は同機の航続距離と兵装搭載能力を強調してきた。米国の文脈では、これらの特性は広大な太平洋を跨ぐ作戦において特に重要視される。一方、イスラエルは長年、大量の兵器を搭載しながら長距離目標を攻撃できる能力を評価してきた。

最新型のF-15では、極超音速ミサイル含む大型兵器の搭載能力に加え、従来型兵器の搭載数も大幅増加している。イスラエル空軍の最近の対イラン作戦では、空対地弾道ミサイルやその他のスタンドオフ兵器の重要性が増していることが示されており、これもF-15IAに適している。

ランページスタンドオフミサイルを装備したイスラエル空軍F-16I。IAF

新たに導入される25機のF-15IAでイスラエル空軍はイーグル戦隊を追加できる。これにより、同軍が運用可能な攻撃特化型F-15の機数は倍増する。1990年代後半に納入された25機のF-15Iラームは、ハツェリム空軍基地の第69戦隊「ハンマーズ」に配備されている。

イスラエル空軍のF-15Iラーム。IAF

F-15Iフリートもアップグレードされるかは現時点で不明だが、F-15IAが旧式のF-15A-D型バズ(テルノフ空軍基地に2個飛行隊が配備され、詳細はこちらで読める)の代替となる可能性は高い。F-15I部隊がアップグレードされる場合はサウジアラビアが採用した手法と類似する。同国は新規製造のF-15SA戦闘機を購入すると同時に、既存のF-15Sを同水準にアップグレードした。

イスラエル空軍第106飛行隊「槍の穂先」所属のF-15A-D型バズ戦闘機。アミット・アグロノフ

バズは空対空・空対地任務双方に使用されているが、非常に古い機体であり、最初の機体は1979年という遥か昔に実戦を経験している。順次アップグレードされ、さらに米空軍在庫からの移管によって補強された機体は、最近の戦闘作戦における顕著な役割が示す通り、イスラエル空軍にとって依然として非常に価値が高い。

F-15IAの取引は、2023年10月7日にハマス武装勢力によるイスラエルへの奇襲攻撃を契機に中東で勃発した紛争で広く見られている。

しかし、イスラエルが追加F-15購入に関心を示したのは何年も前からだ。老朽化したバズ戦闘機を段階的にアップグレードし、最前線での運用を継続させてきたのは、イスラエルがあらゆる種類のF-15を継続的に要求してきた結果である。

F-15はイスラエルの主要な長距離攻撃兵器の一つである。

同時に、F-35Iアディル戦闘機は、イスラエル近郊から遠距離に至る戦闘任務で主要な選択肢となりつつある。

イスラエル空軍のF-35Iアディル。IAF

こうした背景から、イスラエルは戦闘機の混合調達を選択した。本誌は以前こう伝えた。「F-15IAとF-35Iの調達により、イスラエル空軍は補完的なプラットフォーム2機種を獲得する。いずれも世界最高水準の能力を有し、特に長距離攻撃に優れている。特にイスラエルのF-15は、長距離作戦の管理に不可欠な前方ネットワーク化や指揮統制拠点としても運用される。一方、F-15IAとF-35Iの双方は、ドローン脅威を含む防空任務や、ガザ・レバノンでの継続的紛争のようなイスラエル近接空対地作戦においても極めて効率的だ」

この戦略の一環として、イスラエルは昨年、F-35Iの第3飛行隊購入を決定した。約30億ドル相当のF-35Iを25機追加調達することで、イスラエル空軍の「アディル」部隊は75機体制に拡大する。ステルス戦闘機の最新バッチは2028年から納入が開始されるため、少なくとも一部はF-15IAと並行配備されることになる。

イスラエルがF-15の追加購入や改修を選択するかどうかに関わらず、中東の現状を踏まえれば、さらなる戦闘機調達の見通しを排除するのは賢明ではないだろう。■

トーマス・ニュードック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材歴は20年以上である。数多くの書籍を執筆し、さらに多くの書籍を編集し、世界の主要航空出版物に多数寄稿してきた。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集長を務めていた。


Israel Rearming Its Eagle Force With The New F-15IA

The Israeli Air Force will continue its enduring relationship with the Eagle after an $8.58-billion deal for at least 25 jets was approved.

Thomas Newdick

Published Dec 30, 2025 5:57 PM EST

https://www.twz.com/air/israel-rearming-its-eagle-force-with-new-f-15ia


回顧2025年(1)トランプ政権は積極的に世界各地で米軍航空戦力を投入した

 2025年を振り返る(1) 空爆の1年:トランプ政権下で急増した米軍の作戦活動

Defense News 

ターニャ・ヌーリー

2026年1月1日 午前4時7分

B-2スピリット爆撃機は、6月にイランの3つの核施設への攻撃に参加した。(A1C Ivy Thomas/空軍)

ナルド・トランプは大統領職に復帰して以来、海外での米軍の活動を急拡大してきた。

2期目の最初の1年で、彼は、イランの最も要塞化された核施設へのバンカーバスター爆弾の使用から、ヴェネズエラ沖での持続的な麻薬撲滅作戦に至るまで、一連の攻撃を承認してきた。

「平和の大統領」と自称するトランプは、軍事力の拡大を「力による平和」という戦略と位置付けている。

1月の就任式で「我々の成功は、勝利した戦いだけでなく、終結させた戦争、そしておそらく最も重要なのは、決して巻き込まれなかった戦争によっても評価されるだろう」と宣言した。トランプは、「最も誇らしい遺産は、平和の仲介者、統一者としての遺産である」と付け加えた。

2025年に米軍が海外で活動した場所は以下の通りである。

ソマリア – 2月1日以降

トランプ政権第2期における最初の主要な攻撃は、ソマリアのイスラム国が標的となった。

ピート・ヘグセス国防長官は、この攻撃は「米国市民、同盟国、そして罪のない民間人を脅かすテロ攻撃を企て、実行する」ISISの能力を低下させることが目的だと述べた。

この作戦は同地域で継続しており、東アフリカのISIS関連組織に対する米軍の持続的な存在感を示している。

イラク – 3月13日

イラクのアンバル州で、米国主導の連合軍による攻撃が行われ、ISISの2番目に高位の指導者アブダラ・マッキ・ムスリ・アル・リファイと、もう1人の反乱分子が殺害された。イラク首相は、アル・リファイを「イラクおよび世界で最も危険なテロリストの一人」と評した。

イエメン – 3月15日から5月6日

3月中旬、トランプ政権はイエメンでイランが支援するフーシ派反政府勢力に空爆作戦を開始した。

国防総省によれば、攻撃対象は指揮統制拠点、防空システム、高度な兵器の製造・貯蔵施設であった。

JASSM長距離巡航ミサイル、JSOW、トマホークミサイルを使用したこの作戦は、開始1ヶ月で10億ドルの費用を超えた。

この作戦は、オマーンが仲介したフーシ派との停戦合意を受け、5月6日に終了した。

イラン – 6月22日

ミッドナイト・ハンマー作戦では、ミズーリ州のホワイトマン空軍基地から7機のB-2ステルス爆撃機が展開され、イランの地下深くに埋設された核施設を攻撃した。

爆撃機はフォルドーとナタンズに3万ポンド(約13.6トン)のGBU-57大型貫通爆弾を投下。同時に同海域の米海軍潜水艦がイスファハーンに向けトマホーク巡航ミサイル十数発を発射した。

トランプ大統領はこの作戦がイランの濃縮能力を「完全に破壊した」と宣言したが、テヘランはこの評価を否定した。

国防総省は、この軍事攻撃でイランの核開発計画が最大 2 年遅れる可能性があると推定している。

カリブ海および東太平洋 – 9月2日以降も継続中

9月以来、米軍はカリブ海と東太平洋で、海上攻撃を継続的に実施している。トランプ政権は、これは麻薬カルテルを解体し、ヴェネズエラからの麻薬が米国に流入するのを阻止するための一部だと述べている。

トランプ大統領は、この展開には「南米の歴史上、かつてないほど大規模な艦隊」が関与していると自慢し、「さらに規模を拡大する」と公約した。

麻薬運搬船とされる船舶への攻撃で、少なくとも106名が死亡した

シリア – 12月19日

ホークアイ・ストライク作戦は、シリアでのテロ攻撃で死亡した米兵2名(ウィリアム・ナサニエル・ハワード軍曹、エドガー・ブライアン・トーレス・トバル軍曹)と民間通訳者アヤド・マンスール・サカトの復讐を目的にトランプが開始した。

米軍戦闘機、攻撃ヘリコプター、砲兵部隊がシリア中部全域で70以上のISIS関連目標を攻撃した。作戦名はアイオワ州出身の戦没兵士に敬意を表し「ホークアイステイト」と命名された。


2025年12月19日、米中央軍作戦区域内の基地で、米空軍兵士がA-10サンダーボルトIIの飛行準備を行う。(米空軍提供)

ナイジェリア – 12月25日

クリスマス当日、トランプ大統領はアフリカ最大の人口を抱えるナイジェリアでISISに対する空爆を実施した

大統領は「過激派イスラム教徒」による「大量虐殺」に遭っているとするキリスト教徒を保護するため行動したと述べ、日付は象徴的な理由で選んだと説明した。

「もっと早く実行する予定だった」とトランプはインタビューで語った。「だが俺は『いや、クリスマスプレゼントにしよう』と言ったんだ」

作戦ではギニア湾内の海軍艦艇からトマホーク巡航ミサイル10発以上が発射され、ナイジェリア軍と連携のうえ実施された。

ヴェネズエラ – 12月~継続中

米中央情報局(CIA)がヴェネズエラ国内施設へドローン攻撃を実施したと報じられている。トランプ政権がニコラス・マドゥロ政権への圧力強化を開始して以来、同国国内で確認された初の米攻撃だ。

CNNによれば、攻撃対象はヴェネズエラ沿岸の埠頭で、当局者はヴェネズエラの犯罪組織「トレン・デ・アラグア」が麻薬の保管や出荷準備に使用していたと述べた。

タニア・ヌーリーについて

タニア・ヌーリーはミリタリー・タイムズおよびディフェンス・ニュースの記者で、ホワイトハウスと国防総省を主な取材対象としている。


A year of strikes: US military operations surge under Trump

By Tanya Noury

 Jan 1, 2026, 04:07 AM

https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2025/12/31/a-year-of-strikes-us-military-operations-surge-under-trump/