2017年8月1日火曜日

再突入技術をマスターしていない北朝鮮のICBMは(今は)はったり だ


やっぱりというか現在の北朝鮮にミサイル打ち上げ能力はあっても再突入技術はなく、ICBMとして有効な兵器になっていません。その意味ではったりであり、自国に有利な条件を引き出すための手段なのでしょうが、ほっておくと本当に有効な兵器になりそうで、そうなってからでは遅いので西側が対応を真剣に検討している状況なのでしょう。技術を正確に理解し説明する専門家の意見は極めて重要ですね。

hwasong 14 north korea icbm

North Korea's latest ICBM test failed critically in the last few seconds before impact

北朝鮮によるICBMテストは最後の数秒で失敗していた
写真 北朝鮮が7月28日に打ち上げた北極星-14ミサイル。 Rodong Sinmun
  1. 北朝鮮が先週金曜日に打ち上げた大陸間弾道ミサイルは47分間飛翔し、米西海岸に到達できる性能を見せつけた。だが、重要な最後の数秒間で失敗している。
  2. 再突入部は着水前数秒間に燃えつきたとミサイル防衛に詳しいマイク・エルマン国際戦略研究所主任研究員が語っている
  3. 映像によると再突入部が秒速6キロで空をよこぎる様子がわかるが海面から数キロ地点で輝きを消したとエルマンは指摘した。
  4. 弾道ミサイルの再突入部分は高度30キロ地点で大気との摩擦で発熱し、弾頭先端が輝き始める。本来の弾頭部は「輝き続けさらに光が強くなったまま地表にぶつかる。今回は海面だが」とエルマンは解説。
  5. ただし今回の北朝鮮の場合、「非常に暗くなった」のはエルマンに言わせれば衝突前にバラバラになったためだ。
  6. 北朝鮮は射程を伸ばそうと再突入体を軽量化したのか、それとも意図的に再突入体を分解させ日米両国による回収を避けようとしたのか、エルマンは後者の可能性は低いという。
  7. 「再突入体に一番大きなストレスがかかるのが高度10キロ付近です。その環境でテストしたいはずで意図的に破壊すればテストの意味がなくなります」(エルマン)
  8. 北朝鮮は米都市を射程に入れたというが、今の段階では信頼性も正確性もないとエルマンは指摘し、真の意味で信頼できる技術にするためにはあと二三回テストが必要だろうと述べた。
  9. 北朝鮮は連続して真上に発射し落下させているが、実際の軌道での発射と条件が違う。
  10. 北朝鮮が米国を狙い発射する場合はもっと浅い角度で大気圏に再突入するはずでそれだけ高温にさらされる時間が長くなり、ミサイルが破損したりコースを外れる可能性も高くなる。
  11. 「結局のところ高い信頼性が欲しいのなら平坦な軌道で打ち上げる必要があるわけです」とエルマンは指摘した。だが北朝鮮が外国上空を飛翔させ海面に激突させると政治的に危険な選択となるし、実際の攻撃と受け止められかねない。■

インド、イスラエルとの価値観共有外交をアメリカは目指すべきだ


Indian Prime Minister Narendra Modi delivers a speech during a session of the St. Petersburg International Economic Forum (SPIEF), Russia, June 2, 2017. REUTERS/Grigory Dukor
さすがシンクタンクの主任研究員となると構想が違いますね。論点は表記三カ国に限らず理念、価値観を共有しつつ自国利益を最大限する外交を展開することです。日本も今のところは仲間に入れてもらえる資格があると思いますが、国会が政治世界の思考水準を表すとすれば不安にならざるを得ません。思考の幅、奥行きがあまりにも島国の狭小さのままです。戦略思考、地政学をもっと学びましょう。
America's Future Is with India and Israel
アメリカの未来はインド、イスラエルとともにある

July 23, 2017

  1. インド太平洋から地中海まで外交関係で変革が進行中だ。変化の風の出どころは北京ではなく、デリーだ。ドナルド・トランプ大統領に新しい勢力を束ねて米国の地球大指導力を進める好機がきている。
時代変化が進行中
  1. ホワイトハウスは今年中に国家安全保証戦略構想を発表すると見られ、ブッシュ、オバマ前政権の戦略案と別の内容になるのは間違いない。ブッシュは力づくで問題解決を目指した。オバマは逆に各地の紛争にかかわらず正面からの競争を避けた。トランプは中間を目指しているようだ。政権転覆や国土再建策には関心がないが、重要な国益を守るため米国の影響力を強く推進することに積極的だ。
  2. そのトランプ戦略の要点は大幅な不安定化を招きかねない武力衝突の可能性を国益影響度が最大の地域では減らすことにある。超大国間の衝突がアジア、ヨーロッパ、中東で発生するのは避ける。新戦略では中央アメリカに焦点を多くあてるのは国境を越えた犯罪網や不法移民で米国南部の国境地帯にストレスがかかっている状況に対応するものだ。
  3. 新戦略は米国の軍事力、外交力の強化をめざす政権の意向と対になっている。ジム・マティス国防長官が音頭を取り力を背景にした平和政策が進められているが、前政権下で劣化した軍の再建も狙う。いっぽうでレックス・ティラ-ソン国務長官はソフトパワー論に消極的で省内を驚かせている。ティラーソンは効率や効果だけを追求しているのではない。求めているのは政策の新たな方向性だ。
  4. 新政権による米前方配備の特徴が責任分担増を求める政策だ。費用負担のみならず責任共有を求めて各国の姿勢を同じ方向に統一し域内の平和と繁栄とともに生活様式の自由を守る。(トランプはこの内容をワルシャワの演説で説明している)
  5. 現政権に対しては厳しい批判もあり、トランプ自身もツィッターで盛んに発言しているが、政策重点はNATO、中東、アフガニスタンから北東アジアに広がる同盟国、友邦国に対し米国が責務を放棄することはないとの確証を与えることだ。
  6. いいかえれば埋めるべき空白が多いことを意味する。責任分担を求める政策の裏でホワイトハウスが勢いを持続できるか。オバマのアジア重視の空約束をどう埋めるか。中国の一帯一路に米国はどう対抗するのか。
  7. 南東アジアでの主要同盟国インド、日本、オーストラリアと米国は意見交換の場が必要だ。議題は共通ルールを書き換えようとする中国にどう対抗するかだ。
  8. トランプのチームは古くからの同盟各国とのつながりを深化させる方法を新たに考えだす必要に迫られており、二国間対話を集団安全保障に進化させ貿易不均衡の解決へ進める必要がある。真の意味で地球大の論点に目を向けるべき時が来たと言えよう。そこでインドの提案内容には米国に有利な形で世界の舞台を再設定する好機が潜んでいる。
東西の出会い
  1. ナレンドラ・モディ首相はインドを非同盟外交政策の伝統から解放した。インドは経済大国として台頭しつつある。この進展でインドが域内安全保障の提供国になる可能性が出てきた。特にインド洋で。
  2. さらに同首相が今月イスラエル訪問という歴史的快挙をしたことでインドの中東政策にも変化が生まれた。これまでのインドがイランに親近感をいだいていたのは石油依存度とともにチャーバハール港 Chabahar Port 開発でもイランに協力していることでも明らかだ。
  3. デリーはまだテヘランに踵を返す態度は示していない。またイラン情勢の変化で制裁措置が解除されたがデリーはあきらかに急いで関係強化に動く様子を示さなかった。モディ首相はイランを昨年訪問したが、自制し慎重なに調整した姿勢を示した。
  4. イスラエル訪問の前からもモディ首相は同地区との関係強化と再バランスを目指す兆候を示しており、湾岸協議会加盟国とも対話を強化しており、イスラエルも視野に入れていた。以前のインドはイスラエルとの交流を軽視してきた。だがモディ政権は防衛協力経済関係強化、さらに外交対話でもイスラエルを重視する姿勢を隠そうともしていない。
  5. インドの方向転換はワシントンから見て南アジア、中東双方に向けた政策とも方向が完全に一致する。トランプ政権はインドとの関係強化の姿勢をことあるごとに見せている。モディ、トランプ会談でも両国関係がすこぶる良好の上さらに向上の可能性があることをうかがわせた。.
  6. トランプは前政権よりイスラエルに友好的になりたいとの意向を明確に示している。トランプ政権がイランの影響力封じ込めと同時にアルカイダやISISといった勢力の撃滅を目指す中で米国がアラブ諸国やイスラエルへの一層の接近を目指すのは必然ともいえる。
三カ国対話の時が来た
  1. ワシントンとデリーが戦略的な観点から接近するとトランプ政権がめざす責任分担政策を一歩進める効果につながるかもしれない。多国間対話ほど戦略的な意図を変化させる機会はない。各国も関係深化を予期するもので、とくに議題が戦略的に重要地域での各国の利害でこの傾向が強い。その関連で米、インド、イスラエルの三カ国対話が友邦国・敵対国双方から関心を集めるのは間違いない。
  2. 米国がこの対話に参加すればホワイトハウスの考える米国の死活的な権益を広げながら広大なインド洋の共有利益擁護が可能となる。また地球大で活躍可能なパートナーとワシントンが目するその他有力国にも米国の考え方を再提示することができる。
  3. そこで各国の高レベル協議で次の五点が自然に議題になるはずだ。
サイバーに本腰を入れる
  1. 米印関係でサイバーが疑う余地なく重要議題となる。両国は大いに期待できるはずだ。イスラエルもサイバーで実力を有しており、両国の間でちょうどいい立ち位置だろう
一帯一路への対抗策を考える
  1. 中国の動きで生まれている挑戦と機会を真剣に考え米国のプレゼンスをインド洋全体でどう感じさせるかを模索すべきだ。中国最大の武器は資金力だがワシントンは何が提示できるのか。東西間に位置する多様な各国の観点が理解できれば米国も正しい解答を得られるだろう。
イスラム過激派勢力の脅威に対抗する
  1. テロリストによる攻撃からイスラム原理主義まで米国、イスラエル、インドは共通課題に直面している。テロ殺人集団を阻止し、危険思想を食い止めながら共通の大義名分をイスラム世界と模索し、暴力と過激主義をいかに排除するか。この議題ほど共同討議と共同行動による効果が大きいものは少ない。
海洋を理解する
  1. 海洋領域における状況把握能力は三カ国共通の優先課題だ。各国の情報共有が意味を生む議題でもある。
自由世界の防衛
  1. 米印防衛協力は未来の姿そのものだ。インドでのF-16生産という壮大な構想がある。三カ国で防衛装備のサプライチェーンを構築し、共同で未来につながるイノベーションを誘発させることが期待される。
まず始めよう
  1. 三カ国対話の議題はさらに広がる。エネルギー、人工知能といった大きな課題がある。だが以上の五点が出だしとしては妥当な内容だと言えよう。必要なのは高レベル対話を進めることで、対話から米外交も次のレベルの地球大外交に進むことが可能となる。
James Jay Carafano is a Heritage Foundation vice president and directs the think tank’s research on national security and foreign relations.
Image: Indian Prime Minister Narendra Modi delivers a speech during a session of the St. Petersburg International Economic Forum (SPIEF), Russia, June 2, 2017. REUTERS/Grigory Dukor

2017年7月31日月曜日

★ズムワルト級駆逐艦は強力な攻撃力を備えたポケット戦艦になる




ポケット戦艦というとナチ・ドイツみたいですが、軍縮条約の裏をかいたが結局戦艦でも巡洋艦でもない中途半端なグラフ・シュペー等と違いズムワルト級は思い切りミサイル重装備艦にするという発想なので意味が違います。とはいえミサイル重装備構想はソ連がすでに実現していましたね。空の重武装機構想とならぶ攻撃力重視の発想ですね。



The U.S. Navy's Stealthy Zumwalt Class Destoyer: America’s New 'Pocket' Battleships? 米海軍のステルス艦ズムワルト級駆逐艦はアメリカ版「ポケット戦艦」になる



July 30, 2017

  1. 三隻しかないズムワルト級駆逐艦をどうしたものか。当初30隻近くの建造予定で兵装もその想定で調達したが建造遅延、隻数削減、費用上昇にあった。このまま持て余し装備の代表になりそうなところ、同級を新任務のステルス敵艦キラーにしたら威力を発揮できるだろうか。
  2. ズムワルト級駆逐艦は32隻整備し精密誘導砲弾で内陸部を攻撃する構想だった。海兵隊揚陸作戦支援も念頭にアイオワ級戦艦の退役で空白となった大口径火砲の代わりを期待した。.
  3. 残念ながら費用超過および技術問題のためペンタゴンはわずか三隻建造にとどめた。もっと悪いのは長距離攻撃砲弾があまりにも高額になり海軍が購入できなくなったことで、さらに揚陸作戦支援に投入できるのは一隻に限られ同級の存在意義が疑問視されていた。
  4. 一方で中国人民解放軍海軍PLANの伸長が著しい。2000年当時のPLANは戦力として認識されていなかったが、ズムワルト級はこのころ開発中だった。今日ではペンタゴンはPLANを「アジア最大の海軍力で水上艦、潜水艦、揚陸艦、警戒艇含め300隻以上ある」と見ている。現時点で米中両国は直接対立していないが、中国が南シナ海東シナ海で好戦的態度を強める中、両国が軍事衝突する可能性も増えている。同様にロシアもバルト海、地中海、太平洋で海軍活動を強化している。
  5. ステルス性を備えたズムワルト級はレーダー上で漁船程度にしか映らず、敵海域での活動が可能だ。ミサイル多数を搭載したズムワルト級は対艦攻撃任務にうってつけだ。単独行動しても米海軍の戦闘ネットワークに接続したまま敵部隊を追尾し撃滅する。
  6. そこで艦首の155mm高性能主砲システムを撤去しMk.41垂直発射システムへ換装し長距離対艦ミサイル(LRASM)を搭載する。主砲の場所に発射管200本が収まるとオハイオ級誘導ミサイル潜水艦を上回る威力が実現する。ステルス艦にステルス対艦ミサイルを搭載し人工知能で誘導すれば相当の戦力だ。あるいは戦術トマホーク200本で対地攻撃にも投入できる。
  7. 対艦攻撃に徹するズムワルトは単独行動をとるはずだ。護衛艦艇は敵に探知されてしまうからだ。AN/SPY-3多機能レーダーとSM-2・ESSM各ミサイルの組み合わせで自艦防御は十分だ。搭載済みのMk.57発射管80基に防御装備としてスタンダードミサイルSM-2を中距離防空用、ESSM(発展型シースパロウミサイル)を近接防御に使い分ける。新型SM-6がMk.57におさまれば予備の対艦ミサイルとして運用できる。
  8. とはいえ攻撃任務につくズムワルトに護衛が不要ではない。お気づきのようにズムワルトには対潜装備がない。空母打撃群と同様に原子力攻撃潜水艦一隻ないし二隻がズムワルトを護衛し水中脅威を警戒するだろう。潜水艦が敵部隊に陽動攻撃を加えたり、先行して状況を偵察するだろう。
  9. ズムワルトがハンターキラー艦として成功できるかは海軍の他装備とネットワークで結んだ運航ができるかにかかる。敵目標の補足情報を衛星、MQ-4トライトン高高度長時間無人偵察機、P-8ポセイドン、空母艦載機、水上艦、潜水艦から受け取る。ズムワルトは敵任務部隊の位置を把握し自艦レーダーを作動させず待ち伏せ攻撃をかける。ネットワークがあってこそズムワルトの機能が発揮され、危険な敵脅威の裏をかけるはずだ。
  10. アメリカ版ポケット戦艦とでもいうべき存在となり、大洋で単独行動で敵に対峙させれば危険がともなう。だがこれだけの火力を集中運用する構想には訴求力があり、同艦のステルス性能、高水準の個艦防御能力へ米国が優位な軍用通信ネットワーク能力が加われば十分な残存性も期待できる。就役ずみ初号艦が数年間ドック入りするが再登場する際には敵艦攻撃に特化した艦になる。敵陣営の艦船建造が進展していることを考えると同艦の任務が不要になる事態は当面考えられない。■
Kyle Mizokami is a defense and national-security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.
Image: Flickr / U.S. Navy


★★米陸軍の考える次期主力戦車の姿


米陸軍は将来の戦闘を市街地戦が中心と見ており、取り回しの良い小型戦車を望んでいるようですが、結局あれもこれもと装備性能を追加すると重量級車両にあなってしまうのですね。エイブラムズが70トン超ですか、日本の10式は44トンということですから相当の差がありますね。艦艇や航空機と同様に今後の装備では発電容量がカギになるということでしょうか。

Vitaly V. Kuzmin - http://www.vitalykuzmin.net/?q=node/604

Milley’s Future Tank: Railguns, Robotics & Ultra-Light Armor ミリ―参謀総長の考える将来の戦車はレイルガン、ロボット工学、超軽量装甲を搭載


上写真 ロシアの新型T-14アルマータ戦車。モスクワの軍事パレードで。
NATIONAL PRESS CLUB: 戦車は時代遅れになるどころかこれからも必要だ。米国は1980年代からM1エイブラムズを稼働中だがどんな戦車が必要で、どれだけの時間の猶予がるのか。本日当地で陸軍参謀総長段階的改良でなく一気に技術革新を狙うと述べているが、新型戦車開発は長時間がかかると言いたいのだろう。
Sydney J. Freedberg Jr. photoマーク・ミリー大将
  1. 「機械化車両もかつての騎兵隊や恐竜と同じ道をたどるのか。そうは思わない。ただし自信が持てないのでこの問いを続ける」
  2. 「現在の戦車は堅牢かつ優秀だ」とM1を評した。「だが機械科歩兵部隊や戦車の基本となる新型地上車両プラットフォームが必要だ。今後25年ほどは各種車両に相当の役目が期待される」
  3. 「どんな技術が導入されるのか」とミリー大将は続けた。「まずアクティブ防御装備として電子ジャマー装置やミニミサイルで対戦車兵器を遮る。乗員数も自動砲塔の採用で減らす」となるとロシアの新型T-14アルマータと同じ発想だ。ミリー大将は米陸軍は同戦車をくわしく研究中という。「技術研究の中心は素材で、装甲そのものだ。大幅軽量化しても同じ装甲性能を実現する素材があれば画期的な技術突破口になる」
http://www.raytheon.com/capabilities/products/aps/レイセオンのQuick Kill アクティブ防御技術
  1. 「研究開発課題は他にもたくさんある」とミリー大将は述べた。たしかにそうだが陸軍や業界関係者と話すと「突破口」になる技術革新があと少しで実現すると見る向きは皆無だ。装甲材料で中程度の改良は研究中だが装甲重量を画期的に軽減する根本的な革新は見あたらない。
  2. すべての車両で重量が増える傾向だ。M1戦車が登場した1980年の重量は60トンで当時のソ連対戦車砲のほとんどに十分だったが、その後70トン近くに増えている。歩兵戦闘車両M2ブラッドレイは25トンだったが今や40トンで、BAEからは45トン型提案もある。ブラッドレイ後継車両の地上戦闘車両構想は84トンまで大型化したが予算不足の陸軍がキャンセルした。
M1エイブラムス戦車、イラクにて
  1. 陸軍は軽量車両に目を向けているが、記者が話した専門家は軽装甲を信用していない。かわりに以前なら異端といわれたトレードオフを検討している。たとえば空挺部隊用に空中投下可能な軽量戦車、あるいはブラッドレイ後継車両に現行の半分の歩兵搭載能力を与えることだ。
  2. 小型化すれば軽量化も実現し狭い市街地での取り回し性能も手に入る。ミリー大将含む陸軍上層部は将来の戦闘は市街地が舞台にすることが増えると見ているのでこれは重要な性能になる。モスルは究極の将来の小規模戦闘の姿と受け止められた。2004年のファルージャ、2008年のサドルシティでは戦車で奪回に成功したが歩兵部隊と特殊部隊との密接な連携がカギだったとミリー大将は述べた。
Army photoレーザーを搭載したストライカー。5キロワットで無人機を撃墜するのが目的だが大出力なら車両を走行不能にできる
  1. ミリー参謀総長は軽量防御を最上位の優先事項に上げるが、同時に二つの技術で装甲車両を革命的に変えるとする。一つがレイルガン含む電動兵器で電磁石で固体金属のかたまりを超音速に加速する。もう一つはレーザーで光速でエネルギーを放射する。「運動エネルギーに火薬を使う弾薬は5世紀にわたり使われている」とミリーは指摘するが、火力に別の選択肢も着実に実現しつつある。
ロッキードのATHENAレーザーで走行不能になった車両
  1. 今のところレーザー、レイルガンはともに防御兵器としての開発が主で無人機や巡航ミサイルを迅速かつ安価に撃墜する方法として注目されている。空軍特殊作戦軍団は150キロワット級レーザー砲をAC-130ガンシップに搭載し音をたてずに敵地上の車両の重要部品を焼きつぶそうとしている。今は大型機にしか搭載できない攻撃用レーザーが将来の大型地上車両に搭載される日が遠いとは限らない。
  2. もう一つの画期的な技術革新としてミリー大将があげるのが「ロボット工学の革命」だ。地上は空中や海より航行制御が困難とミリー大将は指摘したうえで、地上ロボットの登場は無人機や無人艇より遅れるが、「ゆくゆくは広範囲にロボットの導入が実現するはず」と述べた。小型で消耗品扱いの偵察ロボットが中心で、センサーまたは兵器を積み、歩兵隊の先陣を進む。ミリーは未来の戦車は運用人員を減らすため自動化を大幅に採用すると見るが選択的に完全無人自律運用にすることも視野に入るという。
  3. 「今後開発する各車両では無人有人運用の切り替えが当然となり指揮官はスイッチ一つでロボット車両にすることが可能となるでしょう」
  4. 将来の戦闘ロボット開発にはまだ多くの検討が必要だ。人工知能で戦車運用を任せられるほど発達すれば、戦闘はAIにさせて乗員は安全な本国に残れば生命の危険はなくなる。戦車内部に人間が不要となれはAIに目標を捕捉させて攻撃を任せられるのか。ペンタゴンの現在の方針では「絶対不可」であるが、ロボットが人間から「発射」命令(あるいは思考)を待つ間にそこまで慎重な態度を取らない敵勢力が先に攻撃するかもしれない。陸軍には検討すべき課題が山積しているが、国家の検討課題でもある。■

2017年7月30日日曜日

北朝鮮ミサイル核開発の資金はどこから出ているのか


北朝鮮の暴走を止めるどころか裏で助長してきたのが各国というのが何とも皮肉で、こんなところからも国連に対する不信が生まれるのでしょう。それにしてもオバマ政権の8年間の無策が痛いですね。トランプ政権は制裁立て直しをするよりも一気呵成に行動に出るのか、結局何もできないままなのか、今年が大きな分かれ道になるでしょう。

North Korean leader Kim Jong Un reacts during the long-range strategic ballistic rocket Hwasong-12 (Mars-12) test launch in this undated photo released by North Korea's Korean Central News Agency (KCNA) on May 15, 2017. KCNA via REUTERS

 

How America's Friends Aid North Korea's Missile Program
米友好国が北朝鮮ミサイル開発を助けている

July 29, 2017

  1. 北朝鮮が金曜日にICBM二発目をわずか三週間の間隔で発射し、米本土への核攻撃能力の整備という目標に一歩近づいた。急速な北朝鮮の進展で同国を核保有国として認知すべきという声もあるがここまで早く進展した理由に北朝鮮制裁措置にたくさん穴があることがある。ついに米国も「最大限の圧力」に向かうが、昨日のICBM発射を実現させたのは米国の友邦国や同盟国なのである。
  2. ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマ両政権は北朝鮮制裁の欠陥に目をつむり、むしろ欠陥をひろげた。特にオバマ政権は何も行動しない宥和的態度を「戦略的忍耐」と呼んでいた。これを見て北朝鮮に厳しく対処しなくても許されると判断した国が出たのは不思議ではない。
  3. 各地で制裁実施に気を抜く、あるいは無視する姿勢が出ている。今年はじめにベルギー当局が制裁対象の北朝鮮銀行数行にSWIFT(金融メッセージ通信サービス)の利用を認めていたと判明した。海外送金に不可欠な機能で北朝鮮ハッカー集団がSWIFTを使ってバングラデシュ中央銀行から10億ドル奪取をねらったことが説明できる。ハッカー集団が手に入れたのは81百万ドルだけだったのがせめてもの慰みだ。
  4. 別の例もある。オーストリアが金正恩の山小屋用スキー道具はぜいたく品の輸出禁止を求めた2006年国連制裁に違反しないと言い張っていた。トランプ政権は最大級の制裁措置を実施するにあたり同盟各国にこのような行動は看過できないと明確に伝えるべきだ。
  5. この関連でワシントンがメッセージを伝えるべき友邦国・関係国が中東に存在する。クウェイト、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦は北朝鮮労働力を奴隷同様の待遇で使っているとAP通信は伝えている。以前の分析だが海外労働力輸出で北朝鮮の年間収入は少なくとも5億ドルあり、50千名が中東で働いているとみられる。北朝鮮は奴隷労働で得た外貨収入を核兵器ミサイル開発に使っていると国連も認めている。
  6. 今週も米議会が北朝鮮労働力利用国へ制裁措置を求める法案を大統領に送っている。APによれば北朝鮮労働力はUAEのアル・ドファ航空基地の拡張工事に従事している。ここはISISに立ち向かう米軍部隊の基地だ。トランプ政権は北朝鮮人を送還しないと新規制裁の対象になると首長国連邦他湾岸諸国へ静かにさとすべきだ。
  7. アジアではシンガポール他が制裁をかいくぐっている。NKニュースによれば北朝鮮指導部とつながりがあるシンガポール企業がぜいたく品輸出の窓口になり、北朝鮮エリート層のニーズに応えている。シンガポールのChinpo海運は北朝鮮の武器輸出ならびに40百万ドル以上の不正金融取引で二年前に起訴されている。
  8. もちろん友邦国に圧力をかけれあばそのまま敵国側がくいさがるわけではない。制裁措置の最大の違反国が中国であることに疑いはなく、ロシアにも懸念が拡大している。
  9. 中国の銀行数行が少なくとも22億ドルを米金融システムを使い北朝鮮の代理で取引したことが最近判明している。だがなんと言っても中国の関与の最大の表れは北朝鮮ICBMを運んだ車両が中国製であることだ。
  10. 北朝鮮を世界で最も孤立した国と評することがあ多いが金正恩は世界を結んだ不正ネットワークにより海外から部品を調達してミサイルを組み立てている他、ぜいたく品をかきあつめエリート層に配布し、手に入れた資金で平壌をいかにも反映しているように見せかけている。トランプ政権には北朝鮮を締め付ける手段があるが肝心の時間がなくなりつつある。■
Anthony Ruggiero, a Senior Fellow at the Foundation for Defense of Democracies, was the nonproliferation advisor to the U.S. delegation to the 2005 rounds of the Six-Party Talks and spent more than seventeen years in the U.S. government. Follow him on Twitter @_ARuggiero.
Image: North Korean leader Kim Jong Un reacts during the long-range strategic ballistic rocket Hwasong-12 (Mars-12) test launch in this undated photo released by North Korea's Korean Central News Agency (KCNA) on May 15, 2017. KCNA via REUTERS.

2017年7月29日土曜日

漁船で大挙押し寄せる中国海上民兵は第三の海上武力組織で要注意



目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の事態に海上保安庁も準備は万端であるとよいですね。

Pentagon reveals covert Chinese fleet disguised as fishing boats 漁船に偽装する中国軍事組織の存在をペンタゴンが暴露

 By Ryan Pickrell Daily Caller News FoundationJun. 7, 3:30 PM

  1. ペンタゴンはこのたび発表した報告書で中国が海洋支配を目指し戦力を増強中であることに警鐘を鳴らしている。

  1. 中国海上民兵(CMM)は準軍事組織だが漁民に偽装して侵攻を行う組織として長年にわたり活動中だ。人民解放軍海軍が「灰色」、中国海警が「白」の船体で知られるがCMMは「青」船体として中国の三番目の海上兵力の位置づけだ。
  2. CMMが「低密度海上紛争での実力行使」に関与していると国防総省報告書は指摘する。
ペンタゴン報告書では中国が漁船に偽装した部隊で南シナ海の「灰色領域」で騒乱を起こすと指摘。(US Navy photo)
  1. 「中国は法執行機関艦船や海上民兵を使った高圧的な戦術をたびたび行使しており、自国の権益のため武力衝突に発展する前にとどめるという計算づくの方法を海上展開している」と同報告書は説明。例としてヘイグの国際仲裁法廷が中国の南シナ海領有主張を昨年7月に退けたが、北京はCMMを中国が支配を望む地帯に派遣している。
  2. 「中国は国家管理で漁船団を整備し海上民兵に南シナ海で使わせるつもりだ」(報告書)
  3. 中国はCMMはあくまでも民間漁船団と主張する。「誤解のないように、国家により組織し、整備し、管理する部隊であり軍事指揮命令系統の下で活動している」とアンドリュー・エリクソン博士(中国海軍関係で権威的な研究者)は下院軍事委員会の公聴会で昨年9月に述べている。
  4. ペンタゴンは海上民兵は「中国の民兵組織の一部で一般国民による武装予備役部隊であり、基本的な支援任務に動員可能な組織」としている。南シナ海問題では「CMMが中国の望む政治目標達成に中心的役割を担い、戦闘することなくこれを達成しようとする。中国の軍事教義では戦争寸前の対立行動を効果的に政治目的を達成する手段としている」
  5. 国防総省ではCMMが海軍、沿岸警備隊とならび訓練を積んでいると理解している。人民日報は2016年に海上民兵は「知名度が低い部隊」で大部分が「地元漁民で構成」されていると報じていた。記事では民兵が軍服で射撃訓練を行っている写真を掲載。
  6. 「海上民兵とは中国の海洋防衛軍組織の一部分であり、過度の兵力投入を避けつつ海洋防衛措置で大きな裁量を発揮する」と中国軍司令官が説明している。
  7. CMMは「秘密兵器」ではなくその存在は知られているがオバマ政権下の政府各種刊行物では海存在を認知してこなかった。「北京の策略に対して賢く対応する必要があるのは明らか」とエリクソンは議会公聴会で証言した。
  8. CMMはUSNSインペッカブルを2009年に取り囲み危険な行為に出たので同艦は緊急回避行動で衝突を避けざるを得なかった。2011年には海上民兵がヴィエトナムの海洋調査船を妨害し、2012年にはスカボロー礁を占拠し、2014年には中国海上石油掘削施設に近づこうとするヴィエトナム艦船を排除し、2015年には航行の自由作戦を行うのUSSラッセンを追尾している。2016年、中国は漁船230隻に沿岸警備隊艦船を同行させ東シナ海に侵入させ尖閣諸島をめぐる中国の主張を体現した。
  9. 海南軍区司令官Xing Jinchengは今年1月に海上民兵は中国が「祖先代々保有する海域」を守るべく「海洋主権防衛」にあたっていると発言。「同海域は中国にとって平和の海ではない。戦闘相応体制を強化する必要がある」
  10. 海上民兵は米海軍や議会調査報告が以前も言及しているが、今回の国防総省報告書は同部隊に初めて触れた高レベル政府刊行物となった。「実際に存在するのは事実だ」と米太平洋艦隊司令官スコット・スイフト大将は11月に発言していた。「まず存在を認めよう。さらに実際に指揮統制に入っていることを認めよう」
  11. 存在を明らかにすることで海上民兵の活動を制約できる。「闇に紛れ行動すると最強かつ最効率の存在になる」とエリクソンも11月にNational Interestに寄稿している。
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北朝鮮ICBM戦力予想は2018年に早まる。今回の発射に対する米側対応のあらまし


今回の発射は米時間で昼間になるよう調整したのでしょうか。制裁措置で北朝鮮経済が打撃を受けていないのはお伝えしていますが、その際は中国の対応がザルだったのです。今年になり中国もやっと一部対応し、さらに強い措置を取っても効果が出るのは来年以降で、ICBM戦力化が加速しているとの評価が正しければ来年に完成するのであれば制裁に意味がないことは明らかですね。そうなると軍事オプションしかないのでは。今から準備するのであれば今年末から来年早々が作戦時期からと思います。(無責任ですが)

After North Korea's July 4, 2017, ICBM launch, the U.S. and South Korea fired their own ballistic missiles into the Sea of Japan, using the Army Tactical Missile System (ATACMS). Army photo

Dunford Discusses ‘Military Options’ After North Korean ICBM Launch 北朝鮮ICBM発射でダンフォード統合参謀本部議長「軍事選択肢」を検討中

 POSTED BY: RICHARD SISK JULY 28, 2017

写真 7月4日の北朝鮮ICBM発射を受けて米韓両国も弾道ミサイルを日本海に発射した。写真は陸軍戦術ミサイル装備(ATACMS)。米陸軍写真

  1. 北朝鮮がICBM発射したことを受け統合参謀本部議長ジョセフ・ダンフォード大将が韓国軍トップに直ちに電話を入れた。
  2. 統合参謀本部報道官グレッグ・ヒックス海軍大佐はダンフォード大将、米太平洋軍司令官ハリー・ハリス海軍大将が韓国統合参謀本部議長李淳鎮Lee Sun-jin大将と電話会談したと発表。
  3. ダンフォード、ハリス両大将は北朝鮮への米韓同盟の「断固たる誓約」を強調し、「軍事対応オプションも検討」して北朝鮮のICBM脅威の増大に対応すると述べた。
  4. ダンフォード、ハリス両大将による異例ともいえる反応は7月28日金曜日午前11時(東部標準時)にミサイルが日本の排他的経済水域に着水した直後のこと。
  5. ミサイルは中国国境近くの舞坪里Mup’yong-niから発射され高度3,700キロに達したと韓国統合参謀本部が発表。飛翔時間は45分ほどで1,000キロ飛び日本付近の海面に没し、「以前より高性能のICBMと推定される」とも発表した。
  6. 7月4日に北朝鮮が打ち上げたミサイルはICBMとされ、アラスカまで射程に収めると米関係者は述べていた。
  7. 北米防空司令部NORADは今回のミサイルで北米に直ちに脅威とならないと判断するが、北朝鮮が米本土を標的に収めるミサイル開発で大きな進展をしているのがテストからわかる。
  8. 北朝鮮が核弾頭を搭載し大気圏再突入可能なICBM開発に成功したかはっきりしないが、国防情報局DIAは北朝鮮が実戦化までの期間を大幅に短縮したとの報道がある。
  9. DIAはこれまで最低三年が必要としてきたが「信頼性のある核ICBM」を2018年中に製造するとの結論を得たとワシントンポストが今週報じた。
  10. 今回の発射でドナルド・トランプ大統領は上下両院が採択した北朝鮮に加えイラン、ロシアを対象に一層厳しい制裁法案への署名を迫られている。
  11. 下院軍事員会のマイク・ターナー下院議員(共、オハイオ)はトランプに法案署名を即座に求めている。「ミサイル発射の連続にはしかるべき結果を見舞うべきだ。今週初めに北朝鮮制裁強化に賛成票を投じた。上院も同調した。大統領にはただちに署名で法案成立を期待し北朝鮮ミサイルのこれ以上の進展を阻止したい」
  12. ダン・サリバン上院議員(共、アラスカ)は「米国はなにをするかわからない独裁者が米国人数百万人の運命を握る事態は看過できない」「本日の発射テストで弾道ミサイル防衛の強化統合が一層必要となった。アラスカのみならず全米の防衛が必要だ」と声明を発表。
  13. ダンフォード議長はことあるごとにロシアが米国安全保障上の「最大の脅威」と口にしてきたが、先週は北朝鮮に関しても警告している。
  14. コロラド州アスペンで開催された安全保障フォーラムでダンフォード議長は「最大の軍事力を有する」ロシアが脅威であるものの「緊急性から見れば北朝鮮が第一課題」と述べていた。■

北朝鮮が狙う米本土攻撃地点はここだ


今回のミサイルは高度3,500キロまで上昇し飛翔時間は45分と最長とのことですので北朝鮮のミサイル技術は着実に進歩しています。ミサイルが脆弱なのは打ち上げ直後の上昇加速段階なので日本含む前方配備部隊にはこの段階を狙うミッションが期待されるかもしれません。
BI Graphics north korea Nuke TargetsSkye Gould / Business Insider

 

Here are the US targets North Korea most likely wants to nuke 北朝鮮がねらう米本土標的地点はここだ


  1. 北朝鮮が飛翔距離が最長のミサイルを金曜日午前(米時間)に打ち上げ、このミサイルはフロリダ除く全米に到達可能と見る専門家も現れ、米国は金正恩の核攻撃の射程に入った。
  2. 幸いにも北朝鮮のミサイルは未完成であり米本土のすべての地点を狙う性能はない。さらに限定攻撃とはいえ北朝鮮には準備期間が必要だ。ミサイルの推進系技術は熟成しているとはいえずテストが必要だし誘導装置もある。米ミサイル防衛網をかいくぐるためには多数のミサイルが必要だ。
North Korea nuclear targets kim jong unKim Jong Un and his men review plans for a missile launch. Rodong Sinmun.
  1. だが北朝鮮のプロパガンダ写真(2013年)を見ると金正恩が発射前に書類を精査しており、米本土の核攻撃目標がわかる。さらに金正恩たちの背後の地図の矢印は軍事的に重要な個所を示している。
  2. 北朝鮮から一番近い標的がハワイで太平洋軍が拠点を構えている。サンディエゴはPACOMの拠点港で北朝鮮攻撃に投入される米海軍艦艇多数がある。
  3. バークスデール空軍基地(ルイジアナ)は米空軍グローバル打撃軍司令部があり、米ICBMの反撃を指令する拠点だ。
  4. ワシントンDCは米軍最高司令官たる大統領がおり、核攻撃の承認を与える。
  5. 北朝鮮が選んだ標的は米国の核攻撃指揮命令系統を理解していることを示すが、あくまでもプロパガンダの一部なので割り引いて考えるべきだろう
  6. 北朝鮮は現政権存続のために核兵器を開発しているというのが多数の専門家の一致した見解だ。金正恩が米本土に向けてミサイルを発射すれば米監視衛星が即座に探知し着弾前に大統領は反撃命令を出すはずだ。
  7. 金正恩は核の引き金を引けばただちに報復攻撃をあびることを知らないはずはない。■