2022年3月15日火曜日

予測:ウクライナ戦が膠着状況になれば、「精神異常」のプーチンは戦術核兵器使用に踏み切る。その場合NATOとロシア軍の対決は不可避になる。

 Russia Su-34

Russia's Su-34 fighter-bomber. Image Credit: Creative Commons.

 

クライナ戦争は、限定的ながら高い代償を払いつつ進むロシア軍と、猛烈に反撃するウクライナ軍の構図になりつつある。ロシアが勝つように見えるのは、ウクライナの都市を容赦なく砲撃しているからだが、ウクライナがロシアと膠着状態になるまで戦いつづける可能性もかなり出てきてた。

 

 

2008年のジョージアでの10日間戦争のように、電撃作戦、迅速な侵攻での勝利をロシアが期待していたのは明らかである。近代化されハイテクのロシア軍が、弱小国家で武装も訓練も不十分なウクライナを転覆させる予定だった。計画では、ヴォロディミル・ゼレンスキーにかわりロシアの傀儡が西側諸国が対応策を講じる前に大統領に就任することになっていたようだ。

 

極めて楽観的なこの戦争計画で、ロシア軍の貧弱な兵站体制が説明できる。ロシア側に顕著な食糧、燃料、弾薬の不足は、作戦が長く続く想定でなかったためだ。同様に、ロシア側は予定部隊をすべて投入しており、本国の軍隊はこれ以上ウクライナに投入せず、傭兵を募っている。このことは、プーチンが今回の紛争が大規模地上戦になると予想していなかったためだろう。

 

プーチンには迅速な勝利が必要

今後数週間でプーチンは戦勝へ最も近づく。ロシア軍はまだ消耗しておらず装備も整っていない。戦争に行くことさえ知らされず動員された徴兵隊員や広範な不足はさらに悪化する。ロシア部隊は休養を必要とし、軍需品や燃料等の不足はさらに悪化する。

 

また、1カ月ほどたてば、NATOのウクライナへの補給作戦は、政治的、物流的なねじれをほぼ解消しているだろう。ウクライナを支援する、装備、食料を供給するパイプラインに発展する。ロシアにとって戦争は、ウクライナ支援の西側との消耗戦になっていく。ロシアには西側の大規模な供給を凌駕する経済力はない。実際、同じ「パイプライン」が、1980年代にアフガニスタンのイスラム反乱軍がソ連軍を打ち負かすのに役立った。

 

最後に、あと1ヶ月ほどで、ロシア制裁は経済に深く影響し始める。今のところ、ロシアの企業や銀行、産業界には、蓄えがある。修理工場には、外国製品の修理用のスペアパーツが残っているはずだ。銀行には、ドルやユーロの現金が残っている。しかし、これらの短期的な蓄えや通常業務の資金はすぐに使い果たされる。外国製部品やサービスを必要とする機器は機能しなくなり。経済全体が行き詰まると、戦争を支える力が弱まり、国民が不平や抗議を口にするようになる。

 

プーチンが勝てないと見れば、エスカレートするのか?

時間はウクライナに味方している。キーウが数週間持ちこたえれば、膠着状態が現実味を帯びてくる。4月になれば、制裁措置は大きな痛手となる。ロシア軍部隊は泥沼にはまり、疲労困憊するだろう。ウクライナはNATOの兵器で溢れかえり(実際、すでに溢れている)、ロシア軍がウクライナの都市を占領しても、十分に武装し、支援される反乱軍に直面する可能性が高い。ウクライナのため戦う外国人兵士は、プーチンの傭兵に匹敵するようになるだろう。

 

その時点で、プーチンは泥沼に入ったとわかるはずだ。何年も国力を消耗させる、ソビエト時代のアフガン戦争やアメリカのベトナム戦争やイラク戦争のような、勝ち目のない紛争になってもおかしくない。あるいは、プーチンが撤退し敗北を認める事態も考えられるが、可能性は極めて低い。今回の戦争はプーチンの遺産であり、プーチンは自分自身をロシア史に残る壮大な救済者と自認しているのか、あるいは精神的に病んでいるとの憶測が多くある。

 

となると、プーチンに残された選択肢はエスカレーションすることで無期限の戦いから撤退することだ。ウクライナの都市を無差別砲撃し、守備部隊を排除する戦術が、エスカレーションを示唆している。しかし、膠着状態を打破するためのエスカレーションとなると、大量破壊兵器の使用となる可能性が高い。

 

欧米はどうすべきか?

バイデン政権は検討を始めた。現在のロシアの通常戦の優位性があってもすぐに勝てない場合、膠着状態になる可能性が高い。大量破壊兵器の戦術使用は、ウクライナの都市周辺の膠着した戦線を打破するかもしれない。また、大量破壊兵器はウクライナの指導者を脅かし、自国民の抹殺を防ごうと和平を求めてくるかもしれない。

 

一方、ロシアが大量破壊兵器を使用すれば、NATOの介入への圧力は非常に高くなる。NATO諸国は、飛行禁止区域を設定する圧力をうまくかわしてきた。多くのアナリストは、飛行禁止区域を実施すればロシアとNATOの空軍が交戦することになり、ロシアとNATO間の対立がエスカレートする危険性があると指摘している。

 

しかし、大量破壊兵器による攻撃が生まれれば、NATOはNFZ設定を強要されるのは間違いない。さらに、ロシアに反撃しようとの声も上がるだろう。このような行動は、NATOとロシア間の開戦になる危険性がある。

 

このような理由から、NATOの各国政府はレッドラインを設定していないのだろう。プーチンが大量破壊兵器で対抗し、NATOが対応を迫られる事態を恐れているのだ。しかし、ウクライナが戦場で好結果を上げ続ける中で、ギャンブラーの正体を証明され、欲求不満で絶望的なプーチンがさらに高い賭けに出た場合にどうするのか西側諸国は真剣に検討する必要に迫られている。■

 

 

What Will Putin Do If Russia Has No Chance at Victory in Ukraine? - 19FortyFive

 

ByRobert Kelly

 

Robert Kelly is a professor in the Department of Political Science at Pusan National University in South Korea and a 1945 Contributing Editor. Follow his work on his website or on Twitter.

In this article:featured, NATO, Putin, Russia, Russian Economy, Ukraine, World War III

 


2022年3月14日月曜日

3月13日イラク北部アールビルを襲ったのはイラン革命防衛隊発射の弾道ミサイルだった。

 


 

スラム革命防衛隊(IRGC)が本日声明を発表し、イラン権益を標的としたイスラエルに対応するという口実で、日曜日の朝にイラクのアールビルを攻撃したことを確認した。

 

 

「偽シオニスト政権の最近の犯罪と悪事を見逃さないという以前の発表を受けて、昨夜、『シオニストの陰謀と悪の戦略センター』が、イスラム革命防衛隊の強力なミサイルの標的となった」と声明は述べている。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル紙の報道によると、アールビルErbilで建設中のアメリカ領事館付近がイランのミサイル攻撃を受けたのを米政府関係者が確認している。

 

ソーシャルメディア上には、イランから発射された複数のミサイルのようなものが映っている。2つ目のビデオでは、イランから発射されたミサイルとされるものがアールビルの領事館付近に着弾し、数回の爆発を引き起こしている。

 

アールビルはこれまでにも、イランが支援するイラク戦闘員がモサド拠点を標的としてきた。しかし、イスラム革命防衛隊クッズ部隊のカセム・ソレイマニ司令の死後、イスラム共和国が弾道ミサイルでアールビルの攻撃に成功したのは、これが初めてとなる。

 

イスラエルが3月7日にダマスカスを空爆し、IRGC所属の大佐2名とシリア軍将校2名が死亡し、IRGCは報復を誓った。

IRGC声明にはないが、攻撃は建設中の米国領事館を狙った可能性があり、モサド拠点よりも妥当なものと思われる。

 

2021年末、The New Timesは、シリア南部の米軍基地への攻撃は、シリア内で活動するイラン軍へのイスラエル空爆に対するイランの報復と報じた。米政府関係者を引用し、記事では「イランは攻撃を実行した代理軍を指揮し、装備品を供給した」とある。

 

日曜日の攻撃は、昨年の事件の再来の可能性があるが、イランは今回の攻撃に代理勢力を使わなかったのが重要な点だ。イラン国内を攻撃することで、テヘランは、明確なメッセージを送ったのである。

 

IRGCの声明は、「シオニストの陰謀と悪の戦略的中心」への攻撃だとするが、説得力はない。建設中の米領事館ではなく、イスラエル施設を攻撃したと発表することで、敷地への被害がないため、イランは米政権に対応しなくても良い口実を与えた可能性がある。

 

米国務省も「米国を狙った攻撃ではない」との見解で、イスラエルもアールビルでの出来事について公式コメントを発表していない。■

 

IRGC Takes Credit for Attack in Erbil, Iraq | FDD's Long War Journal

BY JOE TRUZMAN | March 13, 2022 | Jtruzman@fdd.org | @JoeTruzman


ロシアの侵攻にだけ目を奪われず、中国の裏での動きに注視すべき。だが、両国の接近はむしろ歓迎すべきこと。ロシア衰退の罠が中国にも足かせとなる。

 

 

J Capital Researchのアン・ステーブソン-ヤンAnne Stevenson-Yangは、ロシアのウクライナ侵攻を北京が支持すれば、「中国にとって災難となる」と述べた。

 

 

外交政策のエリート層は、中ロ両国のパートナーシップ拡大をどうやって切り崩すか、長年考えてきた。今は両国提携を支持し、両国のさらなる接近を願うべきだ。

 

ロシアが中国を急速に衰退させるからだ。

 

ウクライナ戦争の勝者は中国と見る観測筋が多い。「対ロシア制裁で受益し、ルーブル下落で人民元が恩恵を受け、台湾を侵略した場合の世界の反応がわかる事例となった」と、中国事事案を扱ってきた元FBI特別捜査官のスティーブ・グレイSteve GrayはFox Newsに語っている。「中国の計画通りに進展しているとしても、全く驚くにあたらない」

 

中国に遠大な計画があることは、2月4日北京で習近平がプーチンと2時間半以上会談したことからも明らかだ。両国は、「ロシアと中国の新しい国家関係は、冷戦時代の政治的・軍事的同盟関係より優れていると再確認する」との共同声明を発表した。「両国の友情に限界はなく、協力に『不可能な』領域は存在しない」。

 

2月4日の声明文は、中国指導者がモスクワの侵略作戦を知ったうえで起草された。ニューヨーク・タイムズによると、北京冬季オリンピックが終了するまで開戦を延期するよう中国はモスクワに求めたという。オリンピックは2月20日終了し、ロシアは4日後に侵攻を開始した。

 

ロシアは中国向け石油、ガス、石炭などエナジー商品の大量販売を2月4日発表し、北京はロシア産小麦の輸入制限を撤廃した。さらに北京は、米欧の金融システムから切り離されたロシアの金融機関に、自国の金融システムを提供した。北京は国連でロシアを支援し、国営メディアを通じロシアの不条理なシナリオの宣伝に一役買っている。つまり中国は戦闘当事国だ。

 

短期的には、スティーブ・グレイが言うように、北京は多大な利益を享受する。前出のスティーブンソン-ヤンは「中国は、今回も社会的弱者としてのロシアの地位を利用するだろう」と述べている。「中国は危機を利用するのが大好きだ。2012年の制裁以来、中国はイランと非常に仲が良くなり、米国の侵攻後、イラクの最大の通信サプライヤーになった。北朝鮮もある。石油・ガス価格でロシアは打撃を受け、穀物やレアメタルでは間違いなく好条件を得るだろう」。

 

だが清算はすぐやってくる。アンが言うように、目先の利益は「すべて小さなこと」なのだ。

 

「本当に重要なのは、中国が国際機関のビッグ・ボーイズと勝負してきた20年間の努力を台無しにしたこと」とスティーブンソン-ヤンは指摘する。「中国は資金調達が困難になり、債権の利払いが増え、人民元を国際化し、米国のパワーに対抗するための努力も夢に終わる」。

 

中国にとって大きなマイナス面は、悪役と関わることで、必要とする他国との関係に影響が出ることだ。オリエント・キャピタル・リサーチのアンドリュー・コリアーAndrew Collierは、「中国には欧米との貿易が必要で、経済成長を軌道に乗せるためには、ルールに基づく秩序に従う必要がある」という。

 

中国がアメリカ市場に依存していないとは誰にも言わせない。昨年の対米商品貿易黒字は、中国全体の黒字の58.6%を占めている。ただしこの計算は、中国統計が正確である前提であり、中国は対米輸出額を低めに操作してきた。

 

中国はアメリカやヨーロッパへのアクセスも危険にさらしている。アメリカやヨーロッパがなければ、輸出依存度が高い中国経済は崩壊する。

 

北京は、崩壊しつつある大国に自国を縛り付けているのだ。たとえモスクワが最終的にウクライナ全土を併合しても(ペンタゴンによれば、ロシアの侵攻は勢いを増している)、ロシアの国家としてのロシアは弱体化する。今回の巨大な誤算のコストは1日200億ドルと推定され、最新予測によれば、今年のロシア経済は15%から20%縮小する。

 

「経済規模が自国の30分の1で、比較にならないほど活力も劣る国と二国間同盟を維持するのは、核兵器が支えているといえ、北京には大した同盟ではないとすぐわかるはず」と、ジャーナリストのハワード・フレンチHoward Frenchは書いた。ロシアは、「弱く、孤立し、機能不全国家となる」と彼は考えている。

 

中国はロシアを荒廃させたままにもできるが、それでは貴重な資産の浪費になる。中華人民共和国にとってロシアは、強い国家であってこそ価値がある。したがって、中国がモスクワを救済すれば中国にとってリスクとなる。

 

しかし、北京は一帯一路をはじめ大規模海外プロジェクトを抱えており、ロシアの底なしの穴にはまる余裕はない。現在、中国では債務危機の進行が遅く、経済が停滞しているため、手一杯に見える。

 

しかし、地政学を重視する習近平はロシアの侵略作戦に大きな価値を見出している。

 

エコノミストの論調を借りれば、「北京の学者や政府の高位顧問の予測は、西側の結束の誇示は、制裁でロシアを止められず、逆にエナジー価格の高騰で、遅かれ早かれ色あせるというもの」だ。中国は、今回の侵略で「アメリカの衰退と世界からの退出が早まる」と考えている。その結果、「新世界秩序」が生まれ、中国は影響圏を確立できる。

 

習近平は、アメリカを放逐する時がきたと考えているようだ。そのため、弱小国家でも支援することをいとわない。世界を制するために、すべてを賭けているのだ。

 

しかし、大胆な中国の支配者は、重大な間違いを犯している。ロシアが中国を弱体化させているのだ。■

 

Why Russia's Brutal War in Ukraine Could Sink China - 19FortyFive

ByGordon ChangPublished9 hours ago

 

 

Gordon G. Chang is the author of The Coming Collapse of China and The Great U.S.-China Tech War. Follow him on Twitter @GordonGChang.

In this article:China, Economics, featured, Putin, Russia, Trade, Ukraine, War in Ukraine

 

WRITTEN BYGordon Chang

Gordon G. Chang is the author of The Great U.S.-China Tech War and Losing South Korea, booklets released by Encounter Books. His previous books are Nuclear Showdown: North Korea Takes On the World and The Coming Collapse of China, both from Random House. Chang lived and worked in China and Hong Kong for almost two decades, most recently in Shanghai, as Counsel to the American law firm Paul Weiss and earlier in Hong Kong as Partner in the international law firm Baker & McKenzie.


2022年3月13日日曜日

ウクライナ軍は更に長期の抵抗も、ロシア軍撃退も不可能ではない

 Ukrainian soldiers drive on an armoured military vehicle in the outskirts of Kyiv, Ukraine, on March 5, 2022

キーフ郊外で装甲車両に乗るウクライナ軍隊員 March 5, 2022

[AP Photo/Emilio Morenatti]

 

ウクライナ軍は頑強に戦っているが、勝ち目はあるのか


勝利までプーチンがエスカレートし続けるとの一般的な見方からすれば、ウクライナがロシア侵攻を阻止する可能性は遠のいたように見えるが、不可能とはかぎらない。

 

戦から2週間、ウクライナ軍が戦術的に成功し、ロシア軍が効果を挙げずに入るのは驚くばかりだが、ウクライナに対しロシアの軍と兵器システムの圧倒的な規模から、この戦争は結局時間の問題だと考える人もいるだろう。

 

ウクライナが短期的には抵抗しても、両軍の圧倒的な戦力差を考えれば、長期的には持ちこたえられるのだろうか。

 

意外にも、答えは「イエス」かもしれない。

 

はるかに小規模ながら士気と武装に満ちたウクライナ軍が、大規模な通常軍に対し持続的な戦闘成果を上げ続けている。

 

ロシアが戦いを激化させる中でこのまま状況は維持できるのだろうか。ロシアが圧倒的な兵士と装甲車両をウクライナに送り込めれば、抵抗勢力は最終的に制圧されるだろうか。自国を守るため死んでも戦うというウクライナ人の意志など、不確定要素もある。ロシア軍による民間人への砲撃は、この闘志を消す試みかもしれないが、うまくいっていないように見える。

 

しかし、プーチンが自国の軍事的欠陥を克服し、エスカレーションし続ければ、最終的には数の多さが決定要因になる。確かに、ウクライナ軍が採用しているハイブリッド戦法や反乱型の歩兵戦術により、小規模部隊でも大規模な機械化軍に対し大きな損傷を与えている。

 

接近してくるロシア軍に交差点や橋、狭い通路で対人兵器を使用するなど、戦術的効果が大きい。非対称的な防衛は、直線的な力対力の機械化対決を避け、建物内や角を曲がった隠れた場所から、接近する装甲車に対戦車兵器を発射するようのが一例だ。

 

米国と西側諸国は、この種の防衛を強化するために、ジャベリン対戦車ミサイル数千発などをウクライナに送っている。強固に武装した戦術小集団は、大規模侵攻軍に壊滅的な打撃を与えている。このことを世界はウクライナで経験している。

 

大量のロシア増援部隊がウクライナ都市に侵攻すると、同様の困難に遭遇する可能性がある。勝利のために、最終的にロシア人の命がどれだけ犠牲になるか。もし、ウクライナ国民が全員、ロシアの支配に屈するのを拒否し、死ぬまで戦うとしたら、侵略軍は最終的にどうするのか?ロシアは住民のほとんどを殺してしまうのだろうか?

 

ウクライナ人の鉄壁の決意が、最終的にロシアの侵攻を止めることになるのだろうか。プーチンは勝利を得るまでエスカレートし続けるとのコンセンサスで考えれば、はかない希望かもしれない。■

 

 

Ukrainian Army Battles Tough (However, Putin Can Unleash 90% of his Military Power) - Warrior Maven: Center for Military Modernization

KRIS OSBORN, WARRIOR MAVEN

 

Kris Osborn is the defense editor for the National Interest and President of Warrior Maven - the Center for Military Modernization. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.


2022年3月、東京湾で日米共同ASW演習が展開され、訓練魚雷を投下。米海軍前方配備部隊の存在感を示した。東京湾と聞いて左翼が騒がないか心配。

 US Navy and JMSDF Conduct Torpedo Exercise in Tokyo Bay

TOKYO BAY (March 10, 2022) ヘリコプター海上攻撃飛行隊(HSM)77「セイバーホークス」所属のMH-60Rシーホークが海上自衛隊との演習で、練習用魚雷を投下した。HSM-77は第70任務部隊隷下で、自由で開かれたインド太平洋の支援として、米第7艦隊作戦区域に前方展開している。 (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Askia Collins)

 

 

リコプター海上攻撃飛行隊(HSM)77「セイバーホークス」、HSM51「ウォーローズ」、海上自衛隊航空開発隊(VX)51「マイティ59」は、3月8日から10日にかけ東京湾内で対潜戦(ASW)魚雷訓練を実施した。

 

 

今回の訓練で、米海軍は海上自衛隊と不活性練習用魚雷を発射し、その後、海上自衛隊の輸送艇2号(LCU2002)が回収した。

 

これまで前方展開飛行隊の魚雷演習はサンディエゴで行われていた。今回は、前方展開飛行隊の活動地域内で演習できたことに意義がある。

 

HSM-77指揮官ニコラス・カニンガム中佐Cmdr. Nicholas Cunninghamは、「これは 1991 年の「ウォーローズ」設立から始まった努力の第一歩です」と述べた。「今回の演習は、自由で開かれたインド太平洋を守る米海軍と海上自衛隊の一貫したパートナーシップとコミットメントを実証するものです。セイバーホークスは、海軍軍需本部、横須賀艦隊司令部CFAY、第5空母打撃群司令部、米国第7艦隊司令部といった多機関支援に大変感謝している」と語った。

 

訓練では、HSM-77所属のMH-60Rシーホークが不活性魚雷を投下した。魚雷は、海上自衛隊の多目的揚陸艦が回収した。VX-51のSH-60Kが回収チームを支援した。

 

HSM-51指揮官ティモシー・E・ロジャース中佐Cmdr. Timothy E. Rogersは、「海上自衛隊との相互運用性の継続は、ウォーローズにとって優先事項」と述べた。「今回のASW演習は、その点で一歩を踏み出せたが、より重要なのは、二国間ASWの効果が証明されたこと」と述べている。

 

HSM-77とHSM-51は、厚木に前方展開され、第7艦隊の作戦区域の艦船に搭載されている。VX-51は、厚木の海上自衛隊航空集団隷下の飛行隊。今回の演習は、昨年10月のHSM-51=VX-51の二国間対潜追跡訓練に続くものとなった。

 

CTF70は、自由で開かれたインド太平洋を支援するため、米第7艦隊の作戦区域に前方展開されている。米第7艦隊は世界最大の前方展開艦隊であり、海洋国家35カ国の同盟国協力国との協力とネットワークにより、米海軍は70年以上にわたりインド太平洋地域で活動し、平和維持と紛争防止で信頼できる部隊となっている。■

 

US Navy and JMSDF Conduct Torpedo Exercise in Tokyo Bay - Naval News

Naval News Staff  12 Mar 2022

By Commander, Task Force 70 / Carrier Strike Group 5


2022年3月12日土曜日

プーチンがドイツの軍備増強に道を開いた。緑の党まで国防予算増に賛成し、「平和主義」は消えた。これが現実政治の姿。翻ってGDP1%枠突破もできない日本のリベラル層はどうする?

 Chancellor Scholz meets with Putin.

ショルツ首相がプーチンと2月15日に会談したが、両者の距離はこのテーブルよりも広がった....[+] WIKIPEDIA PROMOTED

 

イデン外交の巧みさと欧州NATO加盟国が危機意識を共有したため、ロシアは経済、世界の双方での立場で大きく後退しつつある。

 

 

ロシアの軍事力は西側情報機関の想定をはるかに下回り、装備で劣るウクライナの戦闘機にも苦戦を強いられている。

 

しかし、プーチン最大の失策は、中欧の軍事大国としての伝統的地位に復帰する道をドイツに開いたことだ。

 

1年前にはこの展開は考えられなかった。冷戦期にNATOの一員としてドイツは軍事大国化を意図的に避け、歴代首相は東西の中間に舵取りしてきた。

 

ソ連崩壊前の数年間、ドイツ軍は50万人を擁し、世界最強の戦闘部隊の1つと広く見なされていた。

 

戦術、戦略的レベルで他国を大きく凌駕し、2つの世界大戦にあと一歩で勝利できたドイツにとっては当然の進展だった。

 

両大戦後、軍が解体されたものの、世界トップクラスの軍隊を再建できたのは、ドイツ史の顕著な特徴だ。

 

プーチンがロシアと西側諸国の間に緩衝地帯を作りたい背景には、ロシアがアドルフ・ヒトラーに壊滅的な打撃を受けたことが少なからずある。

 

しかし、ナチスの残虐行為は、戦後ドイツの政治文化に大きく影響を与えた。ロシアの侵略を抑止するため軍を再建したが、カイザー・ウィルヘルム2世やヒトラーの拡張主義を想起させるのは避けてきた。

 

そのため、長距離爆撃機など攻撃手段を獲得せず、戦勝国に占領された国らしく、戦後ドイツの軍事態勢は純粋に防御的なものであった。

 

1990年のドイツ統一後も変わらなかった。東方からの侵略の危険性は後退したとされ、ドイツは国防支出を着実に減らしていった。

 

陸軍の師団数は12から3、制服組は49万5千人から18万4千人に減少し、GDPの国防比率は3%から2005年に1%という驚異的な低水準になった。

 

トランプ政権の発足前、ドイツ戦闘機で稼働可能な機材は3分の1、ディーゼル電気潜水艦6隻は全部稼働できない状態だった。

 

ドナルド・トランプ前大統領は、世界第4位の経済大国ドイツのNATO支援が不十分だと不満を表明していた。

ドイツ軍参謀長は、ロシアがウクライナに侵攻した当日に、ドイツ連邦軍は「多かれ少なかれ骨抜きになっている」と訴えた。そのうえ、陸軍の準備態勢の低さから、NATOを支援するベルリンの選択肢は「極めて限られている」と指摘した。

 

プーチンは、欧米の軍事計画を大転換させずに、ウクライナを短期で撃破し、占領できると考えていたようだ。

 

結果的に、大きな誤算を犯したが、中でもドイツが最大の誤算だ。

 

ロシア侵攻からわずか3日後、ドイツのオラフ・ショルツ首相はロシアの侵略を非難する演説を連邦議会で行い、ドイツの軍備再建に1130億ドル特別基金を設立するよう呼びかけた。

 

さらにドイツ国防費のGDP比率を、2031年目標の2%以上から引き上げると明言した。

 

ショルツは、連立政権与党に長年続いた反軍事的な考え方「平和主義」を捨て去った。

 

このような軍事的準備をめぐる大転換で注目すべきは、ドイツ国民がショルツを熱狂的に支持していることだ。

世論調査では、緑の党党員でさえ、国防費増額に圧倒的支持を示した。

 

ドイツは、新型の戦術機、艦艇、装甲車など、ロシアの侵略に対抗する装備品調達を急増する動きを示している。ポーランドとデンマークも同様で、ポーランドの軍事予算は2023年に47%増加する予想がある。

 

これがウクライナ侵攻からわずか2週間でプーチンが成し遂げた成果で、ロシア軍が平凡な戦果しか上げない一方で、モスクワに軍事的脅威を与えてきた西側諸国が再軍備を進めるようになった。

 

冷戦終結後、ドイツを萎縮させた軍事支出への嫌悪感は消失し、ロシアへの融和政策も姿を消した。

 

プーチンの誤算は、将来の軍事的危険を自国で増大させるとともに、つい最近まで限界に来たといわれていた同盟を活性化させてしまったことだ。

 

モスクワがウクライナ全土を占領し、傀儡政権を樹立したとしても、ロシアの安全保障は低下し、恐るべき地域大国が復活する。■

 

 

Putin's Biggest Ukraine Blunder: Energizing German Rearmament

 

Loren ThompsonSenior Contributor

Aerospace & Defense