2022年6月18日土曜日

空母福建の進水をホームズ教授はこう見る-----戦力としての同艦の意義より地政学上の影響に注意。カンボジアの軍港整備が要注意だ。

  

Fujian

Fujian, China’s 3rd aircraft carrier. Image Credit: Creative Commons.

 

週、中国は最新鋭の空母「003型」を進水させた。「福建」と命名された中国3番目の空母は、数年間の艤装工事を経て、2025年前後に戦力となる予定だ。福建は、ソビエト空母を改修した1号艦や、同じ基本設計をアップグレードして中国で建造した2号艦より大きい。003型はカタパルトを装備し(蒸気駆動ではなく電磁式と言われている)、艦首のスキージャンプで戦闘機を空へと舞い上がらせていた同型艦より重い航空機を扱える。

 中国の造船業者と人民解放軍海軍(PLAN)は、空母航空において米海軍と同等に飛躍すると主張してきた。福建には米国の最新空母フォード級に搭載された技術があり、同様に電磁式発艦・回収システムを採用している。また、その規模は、航空機、乗組員、物資・弾薬を満載した場合、8万〜10万トン級と、アメリカの超大型空母に匹敵する。戦闘力だけでなく、国家のプライドを保つためにも、大きさは重要だ。結局のところ、中国はアジアと世界の中心という自称にふさわしく、最大かつ最も多くを持たなければならないのである。

 

一騎当千の重要性

福建のデビューは、作戦上、戦略上、どのような意味を持つのか。中国の空母、戦術機、艦艇が、米国や同盟国の空母に技術的な面でやや及ばないことに変わりはない。情報専門家が敵対する軍隊の能力を把握するため綿密に調査している機密事項の外で、確かなことを言うのは難しい。しかし、不気味なタイプであっても、物事を正しく理解できる保証はない。平時の兵器システムはブラックボックスだ。ハイテクプラットフォームや兵器、センサーの外観をチェックできても、内部を覗き込み作動原理は確認できない。そのため、平時の航行や作戦、演習でのパフォーマンスを監視することで、能力を推測することになる。

 つまり、003型が戦闘でどの程度の能力を発揮するのか、大まかな目安を知るには時間がかかるということだ。福建を中心とした空母機動部隊が実戦でどのように、どの程度機能するかを知るには、PLA海軍自身がフラットトップ、航空団、護衛艦、支援艦を海上に連れ出さなければならない。戦闘艦は、他の工学システム同様に、仮説であり、工学に転写されたアイデアであり、実世界に送り出され、何がうまくいき、何がうまくいかないかを冷静に判断すべきものだ。その他仮説と同様に、中国の新型空母も実地試験で真価を見極めなければならない。

 

成功は決して予見できない。

フォード級空母、ズムワルト級駆逐艦、フリーダム級およびインディペンデンス級沿岸戦闘艦など、新型プラットフォームに新技術を多くの盛り込むとトラブルを招くというのが、過去20年間の米国海軍が得た厳しい教訓だ。中国の建造部門もこの論理から外れることはない。中国の厳しい報道統制のため、彼らの苦労が表沙汰にならないこともあるが。

 技術的な問題はさておき、「福建」は運用開始後、中国海軍にとって重要なマイルストーンになる。空母3隻を保有することで、中国海軍が常に1隻の空母を海上展開するか、または待機することになる。米海軍は、一隻を外国に駐留させるため、何隻の米軍艦艇を維持しなければならないかを予測するため、「駐留経費倍率」という厄介なラベルを使用している。この比率は、訓練、維持管理、大規模オーバーホールのリズムを考慮している。西海岸が拠点の空母が西太平洋に1隻駐留するため、約6隻という途方もない数字となる。しかし、前方展開する空母の場合、1.5になる。つまり、例えば横須賀に空母2隻を配備すれば、1隻は常にパトロールに従事し、米本土が母港の艦艇の助けは必要ない。これなら、はるかに管理しやすい数字だ。現状では、海軍は横須賀母港の部隊を本国よりの部隊で補い、プレゼンスを常に維持するようにしている。

 アメリカの基準から判断すると、中国海軍は、最初の空母001型遼寧をフルタイムの訓練任務にはりつけ、002型山東と003型福建で海上パトロールを交代させる余裕が生まれるだろう。中国共産党が最重要視する中国近隣海域に艦隊を「前方展開」する限り、このサイクルを維持できる。そこが最も可能性の高い戦場となる。もし、中国海軍が空母群を定期的に遠洋派遣するようになれば、駐留倍率の厳しさに直面することになる。そうなれば、中国共産党は、米海軍が世界各地で享受しているのと同じ特権を外国拠点で求めることになりかねない

 個人的には、福建が西太平洋でゲームチェンジャーになるとは思わない。潜在的な敵に占領された第一列島線という地政学的な課題に直面しているからだ。中国がこの連鎖を断ち切ることができない限り、海洋における中国の展望は限られたものにとどまる。ただし、第一列島線内で、福建機動部隊が何ができるかを考えてみてほしい。新たな能力が新たな戦略的展望を開く。例えば、北京はピカピカの新型空母を自国近海に留めておき、能力の劣る山東を遠征空母として、遠隔地に母港を置くこともできる。あるいは、中国共産党はすでに中国周辺を管理するのに十分な火力を持っているという論理で、福建を遠征空母にすることもできるだろう。

 

その他

遠征任務部隊はどこに拠点を置くのだろうか。最近、カンボジアと中国が、南シナ海の南部に隣接するカンボジアのリーム海軍基地を改良中というニュースが流れた。カンボジア政府関係者は中国艦船の受け入れを強く否定しているが、これはプノンペン側の単なる前フリかもしれない。タイ湾を拠点とする空母群が中国の海軍司令官に何をもたらすか考えてみてほしい。また、中国海軍の艦船に補給基地ができれば、南シナ海での北京の戦略的地位の向上にもつながる。

 要するに、中国の新型空母の出現とカンボジアにおける基地建設を、米国同盟国の情報アナリストが注意深く観察する必要がある。プノンペンや北京の言葉は無視して、真意を見極める必要がある。一つ重要な指標は、リームで行われている浚渫(しゅんせつ)、支援インフラ、その他の改善の度合いだ。整備された施設に喫水の深い軍艦を収容できるかが、アナリストの最大の関心事のはずだ。

 大規模港湾施設が整備されれば要注意だ。■

 

Fujian: China’s New Aircraft Carrier Is Important — But No Game-Changer

ByJames Holmes

 

A 1945 Contributing Editor, Dr. James Holmes holds the J. C. Wylie Chair of Maritime Strategy at the Naval War College and served on the faculty of the University of Georgia School of Public and International Affairs. A former U.S. Navy surface warfare officer, he was the last gunnery officer in history to fire a battleship’s big guns in anger, during the first Gulf War in 1991. He earned the Naval War College Foundation Award in 1994, signifying the top graduate in his class. His books include Red Star over the Pacific, an Atlantic Monthly Best Book of 2010 and a fixture on the Navy Professional Reading List. General James Mattis deems him “troublesome.” The views voiced here are his alone. Holmes also blogs at the Naval Diplomat


ウクライナに勝利の可能性はない----軍事面の現実を直視しよう----侵略国ロシアを容認することはできないが

 Russia

Russian artillery firing. Image credit: Creative Commons.

 

増え続ける犠牲者...戦いの潮流はウクライナに不利に傾いているという冷酷な事実

 

 

シアによるウクライナへの侵略戦が始まり数週間後、ロシア軍がキーウ郊外で停滞していることが明らかになったため、欧米ではウクライナが最終的に勝利すると考えるのが普遍的に近くなった。識者の多くには、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領率いるウクライナ軍に武器と弾薬を十分持たせるだけでよい、との主張まで登場した。しかし、4カ月が経過した今、状況はロシアに有利であると明らかになっている。

 軍事的に見れば、ウクライナが戦争に勝利できる合理的な道筋はない。軌道修正しなければ(しかもすぐに)、ウクライナ全土が最終的に危険になる可能性がある。

 開戦から数週間、ロシア軍兵士がキーウとハルキウ北部のウクライナ軍兵士に「大敗」した後、多くの識者がロシア軍を「無能」と断じ、勇敢さと技術が広く賞賛されるウクライナ軍(UAF)を破るのは不可能であると示唆した。

 4月下旬、キーウを訪れたオースティン国防長官は、西側諸国は「適切な装備」と「適切な支援」を提供できるとゼレンスキーに伝えた。オースティンは、ウクライナの勝利と「ロシアの弱体化」を望んでいた。戦場での直接支援に加え、西側はプーチンから継戦能力を奪う目的で経済的手段も行使していた。

 戦争の初期にバイデンは、ホワイトハウスが「史上最も影響力があり、協調的で、広範囲な経済制限」になると評した制裁を発動した。6月3日、欧州連合(EU)は第6弾として、ロシアの石油とガスの大半の輸入を一部禁止する制裁措置を発動した。こうした懲罰的な経済的措置のねらいは、プーチンがウクライナで戦争を続ける能力を弱め、停止させ、キーウが戦争に勝つため装備を整えることにあった。しかし、この戦略はともに失敗しているのが明らかになりつつある。

 開戦3カ月間、米国とウクライナ双方の指導層は、ウクライナ国内からロシアを「追い出す」と示唆し、キーウはいかなる領土もロシアに譲り渡す交渉解決は受け入れないと、ほぼ例外なく肯定的に発言していた。しかし、今週初め、ロンドンのThe Independent紙は、漏洩したウクライナ機密報告書の一部を公開し、これまでよりはるかに厳しい戦場の現実を暴露した。

 それによると、戦争開始から100日以上にわたるロシアのウクライナ軍への執拗な砲撃により、ソ連時代の装備の大部分が破壊され、砲弾の在庫も枯渇したという。その結果、ウクライナの前線部隊は、砲兵では20対1、砲弾では40対1という驚異的な劣勢に立たされている。航空戦力(1日あたり出撃最大300回、ウクライナは3〜5回)や兵力でもロシアが優位に立ち続けているのを考えれば、ウクライナがドンバスで手詰まりになっているのも無理はない。

 ウクライナのオレクシー・レズニコフOleksiy Reznikov国防相は、毎日100人以上のウクライナ戦死者(1日200人に近いという報告もある)、500人以上が負傷と認めている。ゼレンスキーは、ロシアがウクライナ領土の20%以上を占領しており、日に日に増えていると認めている。ウクライナ指導者が、侵略国に国土を譲り渡すつもりがないのは十分理解できるが、それ以外にも考慮すべき厳しい現実がある。

 つまり、ウクライナは領土を手放すべきか否かではなく、今すぐ領土を手放して被害をここで抑えるのか、それともいつの日か全土を取り戻す期待して戦い続けるのか、多大な犠牲を払いながら、領土をさらに失わない保証もない中で選択を迫られる。例えば、今日でもウクライナはドンバスの重要部分(北部のスラビャンスク/クラマトルスク峡谷、中央部のアブディフカ地域、南部のドネツク地域の大部分)を保持している。ハルキウやオデーサは今も完全にキーウの支配下にある。だが時間が経つにつれて、ウクライナが支配する都市リストは縮小していくだろう。

 欧米がウクライナに重火器とくに榴弾砲に必要な大量の大口径砲弾を提供しても、ウクライナの火力面での大きな劣勢を均衡させるのは、ほぼ不可能だろう。米英両国が最近供与した最新のロケットランチャーでも、バランスを大きく変えないだろう。

 ゼレンスキーとウクライナ国民は、戦闘継続は国民と都市と軍隊にさらなる死と破壊をもたらすだけで、敗北は食い止められない醜い見通しにまもなく直面する。軍事面の基礎条件と戦力は、モスクワに有利だ。キーウとその勇敢な人々の敗北を回避して、時間経過とともに各要因は好転しそうにない。これが戦争の醜く苦しい現実なのだ。■

 

There Is No Military Path for Ukraine To 'Defeat' Russia - 19FortyFive

ByDaniel Davis

 

Daniel L. Davis is a Senior Fellow for Defense Priorities and a former Lt. Col. in the U.S. Army who deployed into combat zones four times. He is the author of “The Eleventh Hour in 2020 America.” Follow him @DanielLDavis1.


ウクライナ戦の最新状況(現地時間6月17日現在)

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は、6月16日(木)、キエフでフランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相、イタリアのドラギ首相、ルーマニアのイオハニス大統領と会談した。EU首脳4人名は、ロシアが多数の戦争犯罪をしたとされるイルピンも訪問した。(フランス大統領府)



クライナ侵攻が始まり114日目となった金曜日、ロシア軍は地上攻撃を強行し、連絡する橋梁が破壊されたにもかかわらず、セベロドネツクはまだ持ちこたえている。



突破口の模索

セベロドネツク周辺で戦闘が続く中、ロシア軍は他の進攻軸からもドンバスでの突破口を探っている。

 セベロドネツク北西部では、ロシア軍がイジウムやライマン方面から攻撃を開始したが、成功していない。一方、ウクライナ側は側面を確保するため、同地域で反攻を準備しているようだ。


現地の状況 (ISW)


ウクライナ参謀本部のオレクシー・グロモフ副長官によると、ロシア軍はドンバスで戦術アプローチを転換し、大隊規模の戦術群をフルに戦場に投入せず、小隊や中隊規模で臨機応変に部隊編成している。

 大隊戦術群は、装甲、機械化歩兵、砲兵、戦闘工兵、電子戦、防空などを組み合わせた任務部隊で、ロシア軍の地上戦術の中心的な部隊である。


ロシア軍の損失

ウクライナ軍は毎日、ロシア軍の死傷者数を発表している。これらの数字は公式の数字であり、個別に検証されてはいない。

しかし、西側の情報機関の評価と独立した報道は、ウクライナの主張する死傷者数をある程度裏付けている。例えば、オープンソースの情報調査ページ「オリックス」は、約800台のロシア戦車を破壊または拿捕したことを目視で確認しており、この評価は英国国防省によって確認されている。

 ウクライナ側のその他主張のほとんどでも、同じような独立した検証が存在する。つい最近、米国防総省は、ロシア軍が1,000両以上の戦車、数十機の戦闘機やヘリコプターを含むあらゆる種類の戦闘車両数千台を失ったことを認めた。

 さらに、西側情報機関の関係者を引用した最近の報道では、ロシア軍はこれまでの戦争で最大2万人の死者を出しているという。

実際の数字を確認するのは、現地にいないと非常に難しい。しかし、戦争の霧やその他の要因を調整した後、西側の公式数字はウクライナの主張とかなり近いという。

 金曜日時点で、ウクライナ国防省が主張するロシアの犠牲者は以下の通り。

  • 戦死33,150(負傷、捕虜は約3倍)

  • 装甲兵員輸送車3,563台

  • 車両および燃料タンク2,496

  • 戦車1,456

  • 大砲734

  • 戦術的な無人航空機システム593

  • 戦闘機、攻撃機、輸送機 215

  • 多連装ロケットシステム(MLRS) 233

  • 攻撃・輸送用ヘリコプター180

  • 撃墜した巡航ミサイル129

  • 対空砲台96基

  • 架橋装置などの特殊装備55

  • ボートおよびカッター13

  • 移動式イスカンダル弾道ミサイル4


 過去数週間、ドンバス地方での継続的な圧力と攻撃作戦にもかかわらず、ロシアの犠牲者の割合は大幅に減少している。これは2つのことを示唆している。ひとつは、ロシア軍の指揮官が攻撃作戦に慎重になっていること、もうひとつは、ウクライナ軍が戦闘力や弾薬を使い果たしつつあること、これは3カ月以上にわたってロシア軍と戦ってきた結果、予想されることである。最近の現地からの報告によると、この2つの要因はいずれも事実であり、戦いの疲労が双方に追いついてきているようだ。

 先月はスロビャンスク、クリビヤリ、ザポリジャー周辺で激しい戦闘が続いたため、ロシア軍の死傷者が最も多かった。日が経つにつれ、激しい戦闘はスロビャンスクの南東にあるバフムト方面、ウクライナの重要な町セベロドネツク、ライマン周辺に多く移行していった。

 その後、ヨーロッパ最大の原子力発電所があるザポリジヤ周辺でのウクライナ軍の反攻により、最も多くの犠牲者が出た場所は再び西へ移動した。

 金曜日、ウクライナ軍は、ロシア軍が進攻しセベロドネツクを後方から遮断しようとしているバフムト付近で最も大きな犠牲を出した。

 ロシア軍の東部での再攻撃の目的は、ドネツクとルハンスクの親ロシア派の離脱地域を完全に支配し、これらの地域と占領したクリミアとの間に陸上回廊を作り維持することであると表明している。■


Your tactical update on Ukraine (June 17) - Sandboxx

Stavros Atlamazoglou | June 17, 2022



2022年6月17日金曜日

【速報】中国003型大型空母が6月17日上海で進水。「福建」Fujianと命名された。

 

2022年6月17日、中国・上海で「空母福建」(通称:003型)が進水した。米海軍のニミッツ級やフォード級に匹敵する大きさの空母だ。


洋海軍整備をねらう中国の野望で、航空母艦はますます重要になっている。新空母、003型が進水した。米海軍フォード級、ニミッツ級超大型空母に近い大きさだ。米国以外の国でこれに匹敵する空母は世界初だ。



 オープンソースインテリジェンス(OSINT)によると、「福建」Fujianと命名された同空母は、6月17日に上海で進水した。Naval Newsは進水前からその建造を追い、建造進展の兆候を観測してきた。

 中国が最初の空母を就役させて10年、003型「福建」は中国海軍の能力をさらに拡大し、成熟させる。太平洋で、全世界で活動する、真の外洋海軍へ進化する一歩となる。

 衛星画像に写る、進水式のため艦に書かれたスローガンには、「強く、近代的な海軍を構築し、強い軍隊という中国の夢の実現に強力なサポートを提供する」とある。新時代に合致した軍の強化という党の目標を実現し、人民軍を全方位的に世界的な軍隊に作り上げることをめざしている。

 003型は、アメリカ海軍のニミッツ級やフォード級に匹敵する大きさで、設計面で多く類似点がある。中国海軍の最初の2隻はソ連技術で建造され、今回の空母は進化したものとなる。

 1隻目の001型遼寧 Liáoníng(CV-16)は、旧クズネツォフ級空母Varyagである。未完成だった同艦は1998年にスクラップとして中国に売却され、完成され2012年に中国での運用を開始した。2隻目の空母002型 山東(CV-17)は現地建造された。1番艦から小さな改良が多数あるとはいえ総合的に同等の艦だ。

 003型で最も目につく違いは、スキージャンプからカタパルトに変更されたことだ。旧型艦は飛行甲板前部のランプから自力で航空機を発進させていた。003型は米海軍の空母と同じようにカタパルト3基を持つ。


21世紀への飛躍

中国の設計者は、他国が何十年にもわたって行ってきた研究開発の成果を、後発国として享受している。この新型空母は、中間段階の進化を省き、最新の考え方を一気に多数取り入れている。

 米海軍のフォード級空母と同様、カタパルトにEMALS(電磁式航空機発射システム)が採用される。蒸気の代わりに電気を使用するもので、同システムは、場所を取らず、より高速に航空機を発進させるはずだ。

 中国海軍を過小評価すべきではない。空母をすでに10年間運用しており、訓練、手順、インフラを整備してきた。

ここ数カ月、空母「遼寧」が西太平洋の外洋で運用されていた。日本の防衛当局者は、延べ100回以上の航空機発艦が行われたと指摘している。これは、かなりの作戦テンポで、空母運用に自信と信頼が高まっていることを示している。

 同時に中国は、空母用インフラを整備している。南シナ海の海南省三亜Sanyaと楡林Yulinの両海軍基地は拡張された。空母を収容できる巨大な乾ドックが新たに建設された。また、空母の入港時に航空機を受け入れる、霊水Lingshui 航空基地も整備されている。


成長する中国の海軍力の象徴として

003型空母は、中国で最新かつ最高の空母となる。F-35CライトニングIIに対する中国の回答、最新のJ-35戦闘機を搭載する期待がある。J-35は双発機で、伝統的に海軍の作戦に好まれる特徴を持っている。

新型空母の意義は、従来の空母に対する漸進的な改良にあるのではない。空母3隻を保有することで、中国海軍は戦力投射能力を拡張できる。外洋艦隊として、中国は空母戦闘群をより頻繁に展開できるようになる。また、空母戦闘群複数を状況に応じ投入できるようになる。これが戦術的、戦略的な意味を発揮する可能性がある。

 防衛専門家で中国軍に関する複数の著作があるアンドレアス・ルプレヒトは、このような大型空母は米海軍の専売特許だったと指摘する。「新しい能力を探求するための次の大きなステップです。そして、今後数年間、多くの経験を積むことになる。PLANは、運用開始からやっと10年が経過したところであることをよく認識している。米海軍の知識や理解には到底及ばない。しかし、歩こうとする者は、まず這うことから始めなければならない、...003型はそのためにあるのです」。

 世界的に空母の能力が向上している。アメリカ海軍は依然として圧倒的リードを保っているが、中国は数と規模の点で2番手につく。しかし、中国は競争に直面する。イギリスはかつて先駆的だった空母運用能力を復活させており、フランスは中国と同レベルの新型空母を建造中だ。

 しかし、中国の空母建造は3隻で終わりではないようだ。原子力空母を保有するのはアメリカとフランスだけだが、国防アナリストは、003型に続く中国の原子力空母に注目している。■


China Launches First Aircraft Carrier Which Rivals US Navy's - Naval News

H I Sutton  17 Jun 2022


AUTHORS

Posted by : H I Sutton

H I Sutton writes about the secretive and under-reported submarines, seeking out unusual and interesting vessels and technologies involved in fighting beneath the waves. Submarines, capabilities, naval special forces underwater vehicles and the changing world of underwater warfare and seabed warfare. To do this he combines the latest Open Source Intelligence (OSINT) with the traditional art and science of defense analysis. He occasionally writes non-fiction books on these topics and draws analysis-based illustrations to bring the subject to life. In addition, H I Sutton is a naval history buff and data geek. His personal website about these topics is Covert Shores (www.hisutton.com)



次世代エイブラムス主力戦車のティーザー販促資料が出てきた

 


GDLS via Twitter

M1エイブラムス主力戦車の新バージョンを垣間見ることができる販促資料が出てきた。

ェネラル・ダイナミクス・ランドシステムズGeneral Dynamics Land Systemsが、1981年から米軍で運用中のエイブラムス主力戦車の次世代型を予告している。同戦車の性能に関する詳細は現時点では非常に限られているが、既存のM1戦車より改良された武器、センサー、その他装備品を搭載することは明らかで、通常型=電動のハイブリッド推進システムを採用する可能性もある。

次世代エイブラムスの専用ウェブサイトがオープンした。ウェブサイトでは、ジェネラル・ダイナミクス・ランドシステムズ(GDLS) の他製品でも一連の「次世代」設計を予告しており、同社の 8x8 輪装甲車ストライカーの新しい基本構成と、高出力マイクロ波指向エナジー兵器レオニダス Leonidas を搭載した別の計画型の他、GLDSが提供する各種無人地上車両も紹介されており、TRX追跡型設計の改良型であるレーザーバックRazorbackは現在、数十個の浮遊弾薬を搭載し、米陸軍の小型多目的装備輸送(SMET)プログラムへの参入を狙っている。

GDLSの公式サイトに掲載の「次世代エイブラムス」のレンダリング画像で輝度を上げたもの。拡大すると、本来なら砲塔が見えるはずの画像上部が意図的に隠されていることがわかる。 GDLS

「レジェンドモード」や「次世代ドミナンス」といったキャッチフレーズ以外、新しいエイブラムスの構成は具体的に何も書かれていない。また、GLDSのプロモーション資料を見ると、このデザインは現在アメリカ陸軍が開発中のM1A2システム強化パッケージバージョン4(SEPv4)改良型とはほぼ無関係だとわかる。

M1A2 SEPv4 Abrams戦車と思われるGLDSプロモーション用レンダリング画像。この画像には、ストライカー8x8輪装甲車、TRX追跡型無人地上車両、小型クアッドコプタードローンも写っている。

米軍によると、SEPv4は、既存のSEPv3の構成から次のような改良が施される。

  • 第3世代の前方監視赤外線センサー(FLIR)、レーザー距離計、フルカラービデオカメラ搭載の改良型砲手側主視点(GPS)。

  • コマンダーズ・プライマリー・サイト(CPS)を改良し、第3世代のFLIRとフルカラービデオカメラ、レーザーポインターを搭載。

  • 120mm主砲に再プログラム可能なXM1147高性能多目的弾(AMP弾)の搭載や通信可能なデジタルデータリンクなど、殺傷能力が向上している。

  • 精度を向上し搭載される気象センサー。

  • 通信、データ共有、オンボード診断の機能を向上。

2017年の一般公開時のM1A2 SEPv3プロトタイプ。米軍で運用されている最新型のバリエーションだ GDLS

GDLSのウェブサイトに次世代エイブラムスに関する簡単なビデオフィーチャーが多数含まれていますが、コンピュータ生成のレンダリングを一瞥する程度に過ぎない。次世代エイブラムスとストライカーのプロモーション画像は、少なくとも先週から、より詳細を明らかにするため明るくシャープにされたバージョンと、オンラインでも出回っている。画像には2022年10月10日という日付も含まれており、これはワシントンD.C.で開かれた米国陸軍協会のカンファレンス・展示会の日付だ。防衛関連業者は同イベントで新商品やその他のニュースを発表している。

GDLS via Twitter

上の画像を明るくしてシャープにし、さらにディテールを露出させたバージョン。 GDLS via Twitter

プロモーション資料を見る限り、Nex Generation Abramsは、少なくとも車体と砲塔の外形が変更されているようだ。これが、バージョンの乗員構成に反映され、変更される可能性があるかは明らかではない。既存のエイブラムスは4人乗りで、運転手は車体に、車長、砲手、装填手は砲塔に乗る。

プレゼンテーションビデオの中には、「サイレント・ストライク」「They'll Never Hear Us Coming」というキャッチフレーズがあり、新型エイブラムスがハイブリッド推進システムを搭載する可能性を示唆している。ハイブリッド推進を各種軍用車両に採用するメリットとしてよく言われるのは、極めて静かなオール電化モードで運用できることだ。

次世代エイブラムス戦車は、30mm自動機関砲M230を搭載したKongsberg Protector RS6 Remote Weapon Station(RWS)を砲塔上部に装備しているようです。この兵器の軽量版M230LFは、米陸軍がXM914と命名し、小型ドローンの脅威が高まる中、車載型短距離防空システムの構成要素として米軍が運用している。このRWSをエイブラムスに追加すれば、低空飛行の脅威や地上のさまざまな目標に対して、戦車の乗員が敵の攻撃にさらされず操作できる火力が大幅に増やる。

 

GDLSのNext Generation Abramsのビデオフィーチャーで、30mm M230自動機関砲で武装したリモート・ウィアオプン・ステーションの一部をスクリーンショットした。GDLS capture

ネット上では、レンダリングに見られるマズルブレーキのデザインから、次世代エイブラムスの武装は、米陸軍で中止となったFCS(Future Combat Systems)プログラムの一環で開発した120mmタイプの新型主砲「XM360」バージョンではとの憶測が流れている。ただし、エイブラムス搭載を想定して開発されたXM360E1には、マズルデバイスが搭載されていないことも指摘されている。

GDLSの公式サイトに掲載されたプロモーション画像から、次世代エイブラムスの銃口のアップを撮影したもの。銃口の模様は、FCSプログラムの一環として開発されたXM360砲のプロトタイプに見られるものと類似している。 GDLS

XM360とXM360E1銃の違いについて詳しく説明した米軍のブリーフィングスライド US Army

米陸軍はエイブラムスの120mm主砲を140mmなど大型砲に置き換えることも検討ししていた。

砲塔前端部の左右上部には、センサー類(SEPv4型用に開発の改良型砲手照準器と指揮官照準器、あるいはさらに高度な代用品か)が2つ上げられており、後方の中央部にはRS6 RWSが見える。また、砲塔後部の左右には、アメリカ陸軍で供用中のエイブラムス一部にすでに搭載されているトロフィー・アクティブ・プロテクション システム(APS)と思われるものが見える。

砲塔形状から、これらセンサーシステムはPASEOシリーズではないかとの議論もある。PASEOシリーズは、フランスに本社を置く防衛コングロマリット「サフラン」が製造する。

右側に見えるPASEO砲塔の形状は、これまでに公開されたレンダリングで次世代エイブラムスの砲塔上部に見られたセンサー砲塔と、外観上の類似性がある。Safran


次世代エイブラムスのコンセプトの正確な構成がどうであれ、ウクライナ紛争で重装甲の有用性にが観察された結果、戦車全般の将来について大議論が巻き起こっているときに、このコンセプトが浮上してきた。米軍に関しても、将来のハイエンドな紛争、特に太平洋を横断する中国との戦争の可能性において、戦車やその他大型装甲車の役割について、鋭い議論が起こっている。


米海兵隊は、遠征戦と分散戦に重点を置いた新しい作戦コンセプトの一環として、M1エイブラムス戦車を全数廃止する方針が目立っている。米陸軍は、戦車を広範囲に運用する方針にこだわり続けているが、各種の小型・軽量武装・装甲無人地上車両が戦場で重要な役割を果たす未来も思い描いている。将来のM1A2 SEPv4や次世代エイブラムスの設計に、どのような有人・無人チーム機能が搭載されるかは、まだ明確でない。


アメリカの同盟国多数を含む世界中の他の国々が、次世代戦車を研究し、その姿を探っている。今週、ドイツのラインメタル社が、130mm砲を搭載したKF51パンサーという独自の新型戦車を発表した。同戦車は、ドイツのKMWとフランスのNexterによるコンソーシアム、KNDSが共同開発中の独仏の設計に対抗する存在になりそうだ。


次世代エイブラムスに関しては、今年末に予

定される正式公開に先立って、追加情報が出るかは未知数だ。The War Zoneは、GDLSに連絡を取り、詳細情報が入手可能か確認中だ。■


Next Generation M1 Abrams Tank Teased By General Dynamics

BYJOSEPH TREVITHICKJUN 16, 2022 3:52 PM

THE WAR ZONE



「はつゆき」級汎用駆逐艦11隻が並走する光景に圧巻された....冷戦時に量産された同級も今は全艦退役......

歴史に残る艦 はつゆき級汎用駆逐艦

Hatsuyuki class

Japan MoD

上自衛隊が公式Twitterアカウントで公開したスナップショットに、これまでに建造された「はつゆき」級駆逐艦12隻のうち11隻が堂々と並走する光景が収められている。よく見ると船体番号順に並んでいる。

最古参のDD-122が写っていることから、退役した2010年以前の撮影と思われる。つまり、この画像が10年以上前に撮影されたことを示し、正確な日付はわからないものの、写真は称賛された同級駆逐艦が海で過ごした時間を視覚的に思い出させてくれる。

「はつゆき」級が海上自衛隊の第一世代「汎用護衛艦」であることを考えると、技術面で記念すべき艦であるのは間違いない。

日立造船や三菱重工業など複数メーカーが建造した「はつゆき」級は、日本で初めて対空・対潜能力を兼ね備えた汎用護衛艦(DD)の指定を受けた。はつゆき級の登場前の海上自衛隊駆逐艦は、対空型がDDA、対潜型がDDKと指定されていた。

はつゆき級は、最盛期には12隻で構成され、船体番号はDD-122からDD-133まであった。はつゆきは1979年に起工、翌年進水し、1982年に就役した。その後、建造は急拡大し、残り11隻もすべて1980年代末に就役した。

JSはつゆき (DD-122). Wikimedia Commons

全長約426フィート、平均排水量約3,000トンで、DD-129からDD-133までは、最初の7隻で使われたアルミニウム合金ではなく、鋼鉄で建造されたため、重量が増えた。また、はつゆきは海上自衛隊の駆逐艦として初めて、巡航用の川崎ロールス・ロイス製タインRM1Cガスタービン2基と、最大速度30ノットを達成するためのより強力な川崎ロールス・ロイス製オリンパスTM3Bガスタービン2基からなる複合ガス推進システムを採用した艦種だ。

冷戦時に日本は海上自衛隊の駆逐艦の見直しを行い、1970年代の敵対国の技術進歩に対応するため追加整備が必要という結論を出した。例えば、ソ連が潜水艦や対艦ミサイルを強化したことで、日本は海軍のプレゼンスを最適化する必要に迫られた。これは、各隊をヘリコプター搭載駆逐艦(DDH)1隻、誘導弾搭載駆逐艦(DDG)2隻、そして新たに構想された汎用駆逐艦5隻で構成し、充実した海上防衛を行うというものであった。

 

JS はるゆき (DD-128). Wikimedia Commons

はつゆき級は、日本製の火器管制システムFCS-2を使用したシースパローミサイルシステムを海上自衛隊で初めて搭載し、船尾のボックスランチャーに設置した。はつゆき級はシースパローのほか、OTOメララ製の76mm艦砲、ゼネラルダイナミクス製の20mmポイントディフェンス兵器ファランクス2基、ボーイング製の対艦ミサイルハープーンを搭載した。さらに、RUR-5対潜ロケット8基と発射台、Mk-46魚雷用のHOS-301三連装魚雷発射管2基を搭載した。

しかし、2010年に予算の関係で、「はつゆき」は最初に退役することになった。その後、2016年までに6隻も退役し、2020年から2021年に5隻も退役した。日本は過去20年間で水上戦闘艦部隊を劇的に改良し、「はつゆき」級は能力的にはるかに劣る存在となってしまった。

JSさわゆき(DD-125). ミサイル発射管が舷側に見える. Wikimedia Commons

だがそれではつゆき級が全て消えたわけではない。1999年から2016年まで4隻が練習艦として再利用されたからだ。

はつゆき級すべてが戦闘任務に就いていたわけではなく、ごく一部の艦艇が訓練任務に就いたことを考えると、この写真は後にDD-133を除く艦隊の最後の集会の記録となるのかもしれない。いずれにせよ、見ごたえのある写真であることは間違いない。■


This Shot Of 11 Japanese Hatsuyuki-Class Destroyers Is Damn Impressive


BYEMMA HELFRICH JUN 16, 2022 8:26 PM

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