2025年12月21日日曜日

米海軍の次期フリゲート艦は沿岸警備隊向けカッターを原型に建造する方針となったが、早くも懸念の声がでている、失敗にこりて海外設計案は最初から排除していた模様

 

これが海軍の新型フリゲートFF(X)だ(TWZ)

米海軍はコンステレーション級フリゲート取りやめで生じた空白を埋めるため、沿岸警備隊で供用中レジェンド級国家安全保障カッターの設計を活用することとした

ジョセフ・トレヴィシック

公開日 2025年12月19日 午後4時01分 EST

The U.S. Navy has confirmed its decision to acquire a new FF(X) frigate with a design based on the U.S. Coast Guard’s Legend class National Security Cutter, though there are immediate questions about its expected configuration.USN via USNI News

海軍は、沿岸警備隊のレジェンド級国家保安カッターを原型に新FF(X)フリゲート艦を調達する方針を正式に確認した。ただし、想定される構成について早速疑問が呈されている。2028年に初号艦が就役予定の新鋭艦は、中止されたコンステレーション級フリゲート計画の空白を埋めることを目的としている。本誌最近詳細に分析した通り、慢性的に不満足な成果の沿海域戦闘艦(LCS)の補完を意図していたコンステレーション級取りやめは、海軍の将来戦力計画で懸念すべき穴を浮き彫りにしている。

海軍は新しいクラスのフリゲート艦を取得する意向を発表していたが、設計は国産設計に基づくと述べていた。Breaking Defense先週、ハンティントン・インガルズ・インダストリーズ(HII)が開発したレジェンド級国家保安カッターがその設計になると、匿名の情報源を引用して報じていた。

米国沿岸警備隊のレジェンド級国家安全保障カッター、USGCSハミルトン。USCG

ジョン・フェラン海軍長官は、11月末にコンステレーション級プログラムの中止を発表した。海軍は、2020年に、既存のフランスとイタリアのFREMM設計を基にした、少なくとも10隻の陣容となる予定だった最初の契約を締結していた。アメリカ版は比較的軽微な変更のみで済むという考え方から、計画は順調に進むと期待されていた。当初の目標は、初号艦USS「コンステレーション」を2026年に納入することだった。しかし、海軍による大規模設計変更の結果、この艦艇はヨーロッパの「親」艦と共通点が 15% しかなく、ほぼまったく別の艦艇となってしまった。納入スケジュールも、早くて 2029 年まで延期された。

以前公開されたコンステレーション級フリゲートのレンダリング画像。 USN

「迅速かつ大規模な納入を実現するため、HII社のレジェンド級国家安全保障カッターの設計に基づく新型フリゲート艦の調達を指示した。これは、国内外で米国の利益を守ってきた、実績ある米国製の艦艇である」と、フェラン長官は本日のビデオ発表で述べた。「大統領(と国防長官は、これをゴールデン艦隊の一部として承認した。目標は明確だ。2028年に最初の船体を進水させることだ」

「この重要な計画で海軍を支援できることを楽しみにしている」と、HIIの社長兼最高経営責任者クリス・カストナーも同社プレスリリースで述べた。「スピードは重要で、NSC船体は安定性が高く、生産性にも優れ、予測可能なスケジュールを実現する。インガルスがこのプログラムを遂行する能力、そして海軍のニーズを満たすために米国の造船産業基盤の拡大にパートナーと協力して取り組めると確信している」

将来のフリゲート艦自体については、「FF(X)は高い適応性を備えた艦艇だ。主任務は対水上戦だが、モジュラー式ペイロードの搭載能力と無人システムの指揮能力により、広範な作戦を遂行可能で、現代の海洋環境における課題に対応できる」と海軍は説明している。「小型水上戦闘艦は常に艦隊にとって不可欠であり、大型艦艇を必要としない多様な任務を担ってきた。FF(X)はこの重要な役割を継続し、より日常的な作戦を遂行することで、艦隊の作戦上の柔軟性、適応性、任務遂行準備態勢を強化する」

海軍はFF(X)の想定能力に関する詳細な情報をまだ公開していないが、レンダリング画像を公開している。USNI Newsも本記事冒頭に掲載した追加の海軍設計図を公開した。この設計は、HIIが過去に海軍に提案した国家安全保障カッターを基にした哨戒フリゲート構想、特にコンステレーション級の選定につながったFFG(X)競争時の構想と様々な点で大きく異なっている。特に、主上部構造物前端下部には非常に目立つ「棚状構造」が追加されている。

FF(X)設計の側面図。主上部構造物前方の棚状構造が明瞭に確認できる。 USN キャプチャーHIIが過去に提示した旧型哨戒フリゲート構想「FF4923」との比較レンダリング。HIIキャプチャ

垂直発射システム(VLS)アレイがどこに配置されるかの疑問が真っ先に浮かぶ。これは将来の海軍フリゲート艦において、主要な特徴となるはずのものだ。過去のHII哨戒フリゲート艦コンセプトでは、主な上部構造と艦首砲塔の間に、各種サイズのVLSアレイが配置されていた。下の動画で確認できる通りだ。

しかし、公開されているFF(X)設計図には、艦首に明確なVLSが設置されておらず、新たに設けられた棚状構造物が、従来の哨戒フリゲート構想でVLS配置に用いられていたスペースを圧迫している。この点を考慮すると、拡張された前部上部構造に直接VLSアレイが設置される、あるいは少なくとも設置可能となる可能性がある。この設計変更により、特に長尺の攻撃用セルが計画されていない場合、既存のレジェンド級船体構成への大型VLSアレイの組み込みが容易になる。

この棚はレーザー指向性エネルギー兵器やその他の点防御システムといった兵器システムの台座としても機能し得るが、設計上の他の特徴を考慮すると、その可能性は低いと思われる。

FF(X)設計を上方から見たレンダリング図。新たな棚が他の前部上部構造を大きく超えて突出している様子が強調されている。米海軍提供

VLSは、コンステレーション級駆開発につながったFFG(X)計画において特に議論の的となった。同艦の建造開始後も、32セルのVLSが想定任務要件を満たすのに十分かどうか疑問が残り続けた。

FF(X)のレンダリング画像には、艦尾部にミサイル用傾斜発射装置が明確に描かれているが、そこに何を搭載するかは不明だ。描かれているものは、16基の海軍攻撃ミサイル(NSM)用発射装置と一致する。NSMは対艦巡航ミサイルで、二次的に陸上攻撃能力も有する。海軍は既に一部のLCS(沿岸戦闘艦)にNSMを統合しており、他の艦艇への搭載オプションとして検討中である。米海兵隊も地上配備型NSMシステムを配備中だ

同艦で明確に確認できる武器システムは、近接防御用のRIM-116ローリング・エアフレーム・ミサイル(RAM)用Mk 49発射装置と、艦首砲塔の57mm砲(沿岸警備隊のレジェンド級艦艇構成と同様のものと思われる)のみである。これが新型フリゲート計画のFF(X)命名規則と関連があるかは不明だ。同計画では、誘導ミサイル搭載を明示的に意図した艦艇設計を示す「G」が欠落している点が特筆される。

FF(X)レンダリングの艦尾を拡大した図。右側にMk 49 RAM発射機、左側に追加の傾斜ミサイル発射機が確認できる。USN via USNI News

描かれたFF(X)のメインマスト構成も、既存のレジェンド級設計から大きく変わっていないように見える。ただし、沿岸警備隊のカッターには搭載されていないサーブ製AN/SPS-77シー・ジラフ中距離マルチモード監視レーダーが搭載されているようだ。大型のAN/SPY-6(V)3 エンタープライズ航空監視レーダー(EASR)とイージス戦闘システムの派生型は、コンステレーション級フリゲート艦の主要装備として計画されていた。さらに大幅拡張されたセンサースイートは、過去のHII哨戒フリゲート艦構想でも特徴として挙げられていた。

海軍の発表で明示的に言及されたモジュラーペイロードは追加の疑問を提起する。LCS計画が約束を果たせなかった最も重要な分野の一つが、モジュラー任務モジュールで、任務セットを迅速に切り替えられるようにするはずだった。現状では、海軍のインディペンデンス級およびフリーダム級LCSは、ほぼ固定された構成で配備されている。また、FF(X)のモジュラーペイロードは、Mk 70ペイロードデリバリーシステムのようなコンテナ化システムを指す可能性もある。これはMk 41 VLSを基にした4セルミサイル発射装置を収容していた。FF(X)設計の船尾部、ボックス型発射装置の後方には、コンテナ化ペイロードに利用できるスペースが存在する。

海軍は、新型フリゲート艦の設計において、将来的に新たな能力や機能の統合が可能となることを明確にしている。

「フリゲート艦はアーレイ・バーク級駆逐艦で実証済みの手法を踏襲する。初期段階でスマートに建造し、脅威と技術の進化に応じ段階的にアップグレードしていく」と、ダリル・コードル海軍作戦部長も本日の発表で述べた。

アーレイ・バーク級駆逐艦(DDG-51級とも呼ばれる)は、現在海軍の水上艦隊における主力戦力であり、今後数十年にわたりこの状況が変わる可能性は低い。海軍は現在、フライトIIIサブバリアントの配備を開始している。これは能力が大幅に強化された仕様である。主要なアップグレード計画既存バージョン向けに複数進行中だ。注目すべきは、海軍当局者が長年警告してきたように基本設計は構造的観点から『限界に達している』上、電力消費が急増する任務システムの要求を満たすのも限界に直面しているというのだ。

初期のFF(X)設計に対する大規模な物理的変更、例えば大型VLSの設置や、より大型かつ高性能なレーダーアレイ用の新マストの設置などは、複雑でコストがかかる。海軍自身、大規模改修プログラムが高価な無駄遣いとなった事例を経験しており、特にタイコンデロガ級巡洋艦の改修作業は、「何をすべきでないか」の典型的な事例となっている。

海軍は新型フリゲート艦の調達戦略について詳細を公表しており、明らかにコンステレーション計画で生じた問題の回避を期待している。また将来的には追加建造契約を複数造船所に競争入札で発注する計画だ。これは海軍全体および米軍全体における広範な傾向に沿ったもので、主要兵器システム計画における知的財産権の取得・保持を強化し、特定ベンダー依存を回避することを目的としている。

フェラン長官は本日の動画で「複数造船所による建造において、主導造船所と競争的後続戦略を用いて艦艇を調達する」と述べた。「造船所の評価基準は艦隊に戦闘能力を可能な限り迅速に提供することである」

「完全な設計・生産基盤アプローチを活用することで、海軍と造船業者はコスト削減、工期短縮、技術的リスク低減が可能となる」とコードル提督は付け加えた。「このフリゲート艦設計が機能することは分かっている。艦隊との運用実績もあり、最も重要なのは、我々が今やその建造方法を熟知している点だ」

新型フリゲート艦計画は、米国の国内造船能力強化の一助となる手段としても提示されている。米国の造船産業は過去数十年で非常に憂慮すべき水準にまで縮小した。特に中国が巨額投資している現状と対照的だ。

「戦時体制で成果を上げる。米国の産業基盤を解き放ち、競争と責任を促し、真の成果——鋼鉄を海に浮かべる——を実現する」とフェラン長官は述べた。

本日海軍当局から出されたコメントは、同盟国やパートナー国が現在生産中の高性能フリゲート艦設計選択肢の中からどれ一つとして採用を検討しない理由についての疑問を封じ込める意図が明らかに見受けられる。これは本誌が海軍の将来フリゲート艦構想に関する最近の記事で明確に触れた点だ。

「紛争時に何が起きるかについても現実的に認識している。他国は常に自国の艦を優先する。我々や外国産業に依存する艦艇ではない」と、コードル提督は本日公開された動画で述べた。「だからこそ、これはアメリカ人労働者、アメリカ人サプライヤー、確立された兵站・整備ネットワークに支えられたアメリカ設計なのだ。どこへ航行しようとも、港に入るとき星条旗の背後には確固たるアメリカ産業が存在する」

疑いの余地がないのは、海軍がより高性能な小型水上戦闘艦を、特にLCS計画の不振を考慮すれば、全体としてより多く必要としていることだ。特に新型フリゲートは、アーレイ・バーク級駆逐艦を緊急性の高い任務に充てる余裕を生み出すと同時に、駆逐艦全体での運用負担を軽減するねらいがある。

紅海からカリブ海に至る最近の作戦行動が、この必要性を否定できないものとしている」と、コードル提督は本日の動画で強調した。「我々の小型水上戦闘艦の保有数は必要数の3分の1に過ぎない。この差を埋めるため、高性能な遠洋小型戦闘艦が必要だ。そうすることで駆逐艦をハイエンド戦闘に集中させ続けられる」

コンステレーション級の経緯を踏まえれば、新たなFF(X)計画は議会を含む厳しい監視下に置かれると予想される。沿岸警備隊が既に運用中のレジェンド級国家保安カッターの設計を活用する方針が正式に表明されたことで、具体的な詳細が今後出てくるだろう。■

ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭より『The War Zone』チームの一員である。それ以前は『War Is Boring』の副編集長を務め、『Small Arms Review』『Small Arms Defense Journal』『ロイター』『We Are the Mighty』『Task & Purpose』など他媒体にも寄稿している。


This Will Be The Navy’s New FF(X) Frigate

The Navy is leveraging the Coast Guard's Legend class National Security Cutter to plug the gap left by axing the Constellation class frigate.

Joseph Trevithick

Published Dec 19, 2025 4:01 PM EST

https://www.twz.com/sea/this-will-be-the-navys-new-ffx-frigate


米空軍の電子戦ISR融合はここまで進展している。電磁支配として一歩踏み込んだ作戦を展開する―最新演習に見られる新型機EA-37の役割に注目

 

RC-135とEA-37Bの統合は、米空軍の電磁スペクトル支配で重要な一歩となった(The Aviationist)

公開日: 2025年12月11日 午後8時06分

デイビッド・チェンシオッティ

EA-37B RC-135

左側にEA-37B(撮影:ハワード・ジャーマン)、右側にRC-135(撮影:米空軍)の合成写真

リベット・ジョイントの情報収集能力とコンパス・コールの電子攻撃能力を組み合わせ、実戦的なスペクトル支配戦術が実証された

空軍は空中電子戦 (EW) および情報・監視・偵察 (ISR) 資産を統合する上で、重要なマイルストーンを発表した。2025年9月24日、ネブラスカ州オファット空軍基地とアリゾナ州デイヴィス・モンサン空軍基地の部隊はRC-135 リベット・ジョイントと新型 EA 37B コンパス・コールを、実戦的な条件下で組み合わせ、初の持続的な一連の作戦出撃を実施した。この成果は、電磁スペクトル支配における大きな前進であると、軍が公式声明で述べている。

この任務は、リベット・ジョイントを操縦する第38偵察飛行隊および第343偵察飛行隊の乗組員と、EA-37Bを運用する第41電子戦飛行隊および第43電子戦飛行隊が共同で実施した。9月8日、15日、22日に計画会議が行われ、オファット空軍基地からの歴史的な出撃が実現した。空軍戦闘司令部の発表によれば、この統合によりRC-135の偵察・情報収集能力とEA-37Bの電子攻撃機能を融合させ、共同電磁作戦が急速に洗練されている。第38偵察飛行隊のウェスリー・バリンジャー大尉は、この共同作戦を「空軍がスペクトル戦を管理する方法における決定的な進化」と評した。

「リベット・ジョイントの情報収集能力とコンパス・コールの電子戦能力の相乗的統合は、現代戦場におけるゲームチェンジャーとなった。単に任務を遂行しているのではなく、新たなパラダイムを創出している。戦術・技術・手順を洗練させることで、電磁スペクトルにおいて決定的優位をこちらが維持することを保証している」と、第38偵察飛行隊武器戦術飛行隊長ジャスミン・ハリス大尉は述べた。

この2機の航空機——1機はベテランの「偵察機」、もう1機は新たに加わった機体——は、米国の情報収集能力と電子戦能力の中核を担っている。RC-135リベット・ジョイントは信号情報収集、発信源の位置特定、指揮官や攻撃部隊へのリアルタイム報告を提供する。コンパス・コール作戦はこれまでEC-130Hを基盤としていたが、現在はガルフストリーム機を基盤とするEA-37Bに移行した。これにより近代的な機体構造、改良された発電能力、そして大幅なミッションシステムアップグレードのスペースが導入された。EA-37Bは敵の通信、データリンク、指揮統制ネットワークを妨害し、高強度作戦における連合軍の行動の自由を支援するよう設計されている。

RC-135 Rivet Joint Talisman Sabreオファット空軍基地第55航空団所属のRC-135Vリベット・ジョイントが、タリスマン・セイバー2025演習でオーストラリア空軍F-35Aと飛行する様子。(画像提供:英国空軍)

本誌は2024年、EC-130HからEA-37Bへの移行がコンパス・コール任務史上最も抜本的な近代化となると報じた。当時本誌は、新プラットフォームが優れた接続性、長距離航続能力、争奪空域での作戦に特化した任務装備により、空軍がネットワーク化された資産群に電子攻撃を統合することが可能になると指摘した。今年初め、本誌はまた、RC-135 や EA-37B などのプラットフォームがチームを組み、リベット・ジョイントが発信源を識別、分類、追跡し、コンパス・コールが敵のシステムを劣化または無力化するための特化した効果を実行するという電磁調整セルという新たな概念についても議論した。

デイヴィス・モンサン空軍基地第 43 ECS の EA-37B、19-1587 が、地元の航空ショー中にアンドルース合同基地に駐機している様子(画像提供:ハワード・ジャーマン)

空軍の戦争ゲーム文書は、将来の紛争において統合された電子攻撃と信号情報が必要であることを繰り返し強調している。これらの評価では、RC-135 および EA-37B が、非運動エネルギーによる敵の防空抑圧の中心的存在であり、電磁領域制御の重要な貢献者であると頻繁に言及されていた。記事では、将来の共同作戦は、航空機搭載センサーと攻撃ノード間の迅速かつ弾力性のあるデータ交換に依存し、リベット・ジョイントやコンパス・コールなどのプラットフォームが電磁キルチェーンの中心となるだろうと記した。

第 763 遠征偵察飛行隊所属の RC-135 リベット・ジョイントが、アフガニスタン上空を飛行し、不朽の自由作戦を支援している。(米空軍、ウィリアム・グリア曹長撮影)

最近の出撃で、米空軍はこうした概念が実行された場合の姿を実際に実証した。リベット・ジョイントは広域のセンシングと関心のある信号の識別を行い、EA-37Bはその情報に基づいて効果を適用した。この統合が、管理された訓練環境ではなく、日常的な作戦の中で行われたのは今回が初めてである。第 38 偵察飛行隊のドレイク・ロナウ大尉は、この任務は、将来の戦争は電磁スペクトル領域で行われ、その環境で成功するには相互運用性の強化が不可欠であるという認識を反映したものだと述べた。

「将来の戦争は電磁スペクトル領域で行われるため、戦闘空間においておそらく最も重要な領域の一つであるこの領域での熟練度を維持するため、技能を磨き、相互運用性を高めることが極めて重要だ」

第55航空団は、こうした共同出撃を月4回のペースで継続する計画だ。空軍は、これらの任務で得られた経験が新たな戦術・技術・手順の開発を加速させ、両プラットフォームのグローバル作戦における運用方法を形作ることを期待している。この種の統合を制度化する決定は、電磁戦がもはや支援要素ではなく、空・陸・海・サイバー作戦に直接影響を与える主要領域と見なされていることを示している。

2025年9月24日、ネブラスカ州オファット空軍基地で、RC-135リベット・ジョイントの乗組員が、EA-37Bコンパス・コールとの初の持続的統合出撃を記念し集合写真に収まった。(米国空軍、デスティニー・ウォーカー撮影)

RC-135とEA-37B間の連携の成功は、分散型センサー・シューター・ネットワーク、リアルタイムのスペクトル操作、複数の領域にわたる同期化された効果など、空軍内部における広範な変化を強化する効果につながる。

2024年8月28日、アリゾナ州デイヴィス・モンサン空軍基地で、EA-37Bコンパス・コールが初の公式飛行を行った。(米空軍、上級空軍兵アンドルー・ガラヴィート撮影)

デビッド・チェンシオッティ

デイヴィッド・チェンシオッティは、イタリアのローマを拠点とするジャーナリストである。世界で最も有名で読者の多い軍事航空ブログ「The Aviationist」の創設者であり編集者でもある。1996年以来、Air Forces Monthly、Combat Aircraftなど、航空、防衛、戦争、産業、諜報、犯罪、サイバー戦争を扱う世界中の主要雑誌に寄稿している。米国、欧州、オーストラリア、シリアから報道を行い、様々な空軍の戦闘機を数機操縦した経験を持つ。元イタリア空軍少尉であり、民間パイロット免許を保持するコンピュータ工学の卒業生である。著書5冊を執筆し、さらに多くの書籍に寄稿している。


Historic RC-135 and EA-37B Integration Marks Major Step in USAF Electromagnetic Spectrum Dominance

Published on: December 11, 2025 at 8:06 PM

 David Cenciotti

https://theaviationist.com/2025/12/11/integration-rivet-joint-compass-call


米空軍がICBM発射を空中から指揮する「ルッキンググラス」任務を海軍から取り戻すべく新たな機材調達へ(Breaking Defense)

 

空軍は新型機を調達し、現在米海軍E-6が担っている核ICBMを発射させる空中指揮所任務を空軍の職掌に戻す

マイケル・マロー

2025年12月12日 午前11時39分


海軍のE-6でSSBNと地上ICBM双方の指揮統制機能を空中から果たしてきたのですが、E-6も老朽化し、後継となるEC-130が海軍任務に特化するため、空軍は独自に空中指揮所となる機材が必要となったわけです。これで707の系列の機材は給油機偵察機を除き消えていくことになります。それにしても核抑止力の維持には相当の予算が必要ですね。

2025年2月28日、オレゴン州上空でティンカー空軍基地第1戦略通信航空団所属のE-6Bマーキュリーが、第92空中給油航空団所属のKC-135ストラトタンカーに接近。(米空軍一等空兵メーガン・デレイン撮影)

ワシントン発 ― 業界向け通知によると、米空軍は地上核ミサイル発射能力を持つ機材の新プログラムを開始し、数十年前から米海軍に割り当てられていた役割を取り戻そうとしている。

12月9日の投稿で、空軍は「ルッキンググラス・ネクスト」と名付けられたプログラムの業界説明会を発表した。これは地上管制ステーションが破壊された場合に核ICBMを発射する任務である「ルッキンググラス任務」に由来する。ルッキンググラス任務は1998年に空軍から海軍のE-6Bマーキュリーに移管された。

しかし今回の通知は、新プログラムが「現在E-6Bで遂行中の任務の再整備化を目的とする」と述べ、ルッキンググラス任務が空軍の管轄に戻ることを示唆している。今年初め、国防総省当局者は明らかにした。E-6Bの二重役割を分離し、ルッキンググラスを空軍に再配属し、マーキュリーには弾道ミサイル潜水艦との通信維持任務(TACAMO:Take Charge and Move Out)を継続させると検討しているとあった。

業界向け通知に基づけば、E-6Bの役割は確かに分割され、ルッキンググラスが再び空軍の管轄下に戻る見込みだ。これにより、空軍では既に進行中の核近代化プログラムに新たな案件が加わることになる。本報告書の公表後、国防総省報道官は追加情報を提供できないと述べた。

コンサルティング会社ティール・グループのアナリスト、JJ・ガートラーは本誌に対し、ルッキンググラスが空軍に戻る件について「E-6Bの老朽化と運用コストの高さを考慮すれば、空軍の規則や任務よりも海軍の予算問題が背景にあるようだ」と語った。海軍が昨年、E-6Bに代わるTACAMO任務用新プラットフォームとしてノースロップ・グラマンを選定した件について、「海軍は同プラットフォームをTACAMO任務に限定した」と指摘。海軍機がTACAMOに限定されたため、「空軍はルッキンググラスを別の任務に振り向ける必要があった」と付け加えた。

空軍は国防長官輸送機で移動式指揮拠点でもある「終末の日」機として知られるE-4Bナイトウォッチの調達を進めているため、ガートラーは「ルッキンググラス任務が同機に復帰しても驚くには当たらないが空軍にとってこの動きは戦略的選択というより単純な必要性に過ぎない」と述べた。

ルッキンググラス任務がE-6に移行したのは「空軍が専用機隊を維持する余裕がなかったため」と指摘したガートラーは、空軍が「海軍と合意に達した後で両軍の利害は分かれた」と述べた。

一方、議会もこの問題に注目している。今週下院で可決された2026年度国防権限法(NDAA)の妥協案には、空軍長官の出張経費を一部制限する条項が含まれている。その条件は「空軍が空中指揮所能力(ルッキンググラス任務の正式名称)を維持する調達戦略に関する報告書」が提出されるまでとある。法案文は特に、海軍が新型TACAMOプラットフォームに選定したC-130J-30スーパーハーキュリーズの使用を検討するよう指示している。

空軍への産業界回答期限は1月9日、ルッキンググラス・ネクスト説明会は1月29日に予定されている。■

Air Force poised to retake ‘Looking Glass’ mission from Navy

The move would once again make it the Air Force’s responsibility to maintain airborne command posts capable of launching nuclear ICBMs.

By Michael Marrow on December 12, 2025 11:39 am

https://breakingdefense.com/2025/12/air-force-poised-to-retake-looking-glass-mission-from-navy/


朝鮮戦争中にソ連MiG-15と空中戦し、4機撃墜の海軍エイビエーターに73年後に名誉勲章を授与する動き。それにしてもグラマン鉄工所のF9Fパンサーは頑丈に作られていたんですね

 ソ連軍4機を撃墜したが作戦を極秘扱いにされていた海軍パイロットに名誉勲章受章の可能性がでてきた(Task & Purpose)

事後点検で自機F9F-5パンサーには263発の銃弾痕が確認された。

ニコラス・スレイトン

2025年12月8日 午後3時52分 EST 公開

Royce Williams

1952年にソ連のMiG-15戦闘機4機を撃墜した伝説の海軍航空士官ロイス・ウィリアムズは、軍人や退役軍人が名誉勲章を授与されやすくする法案のきっかけとなった。写真は米国海軍協会と議会名誉勲章協会提供。

軍史上最長の空中戦で4機撃墜を記録して70年以上経った今年、ロイス・ウィリアムズに名誉勲章がついに授与されそうだ。

議会は妥協案の国防授権法の条文を公開した。これは年次防衛政策法案で、支出計画と目標を定めるものだ。今年の予算は過去最高の9010億ドルである。この大規模な国防予算法案の中に、第591条が盛り込まれている。同条項は「朝鮮戦争中の勇猛な行為」に対して、ウィリアムズの海軍十字章を名誉勲章に格上げするものである。

その行為とは、7機のソ連製MiG-15と35分間にわたる空中戦をほぼ単独で戦い抜いたことだ。ウィリアムズの功績にもかかわらず、この戦闘は長年極秘扱いにされていた。

1952年11月18日、当時海軍中尉だったウィリアムズはグラマンF9F-5パンサーでその日2度目の任務に就いた。日本海上空で他の3機の戦闘機と共に飛行中、ソ連空軍の戦闘機7機が突如現れた。米軍機2機は機械的トラブルで空母へ帰還を余儀なくされ、ソ連機が接近する中、ウィリアムズと彼のウィングマンだけが空に残された。接近したソ連機に対し、ウィリアムズはF9Fの機関銃を連射し命中させた。1機のMiGが墜落し、ウィリアムズの僚機はそれを追撃するため離脱した。ウィリアムズは今や単独で、自機より高性能なジェット機を操る6人のソ連パイロットと対峙することになった。

35分間にわたり、ウィリアムズはパンサーを旋回させながら機体をくねらせ、ミグの照準に捉えられないよう回避した。彼は素早く2機目のソ連機を撃墜し、限られた弾薬で通過射撃を続けるため機動性を駆使した。3機目を撃墜。さらに別の機体を大破させ、最終的に撃墜に追い込んだ。

「あの瞬間、俺は任務を遂行する戦闘機パイロットだった」とウィリアムズは2022年に本誌に語った。「持てる弾を撃ち尽くしただけだ」。

やがて弾薬が尽き、離脱を余儀なくされた。海軍機動部隊へ帰還する途中——当初は味方艦艇から誤認射撃を受けた(敵機が圧倒的に多かったためだ)——何とか着艦に成功した。事後点検でパンサーに263発の銃弾痕が確認された。奇跡的にウィリアムズと機体は生き延びた。

この日の激しい空中戦での活躍により、ウィリアムズは銀星章を授与された。しかし彼の行動は隠蔽された。公式記録では敵機1機撃墜・1機損傷とされた。米ソ緊張を悪化させる恐れがあったためである。ベトナムでの作戦や艦艇指揮を含むその後の軍歴においても、記録は変更されず、真実は闇に葬られた。退役大佐となったウィリアムズの真実が明るみに出たのは、21世紀に入ってからのことだった。

10年以上にわたり、退役海軍少将ドニファン・シェルトンや議員ら支援者によるウィリアムズへの名誉勲章授与運動が続いた。3年前の2022年12月、当時のカルロス・デル・トロ海軍長官は彼の銀星章を海軍十字章に格上げし、「ウィリアムズは高リスク任務で明らかに顕著な功績を挙げ、正当な評価に値する」と述べた。ウィリアムズは2023年1月にこの勲章を受章した。

本年提出された国防費法案の条文は、現在100歳のウィリアムズへの名誉勲章授与を承認し、授与に関する時効を免除する内容となっている。

法案の採決は今月中に予定されている。■

ニコラス・スレイトン

寄稿編集者

ニコラス・スレイトンはTask & Purposeの寄稿編集者である。速報記事に加え、歴史・難破船・軍による未確認異常現象(旧称UFO)の調査について執筆している。

Navy pilot who took out 4 Soviet jets in covered-up mission may get Medal of Honor

After-action inspections found 263 bullet holes in his F9F-5 Panther.

Nicholas Slayton

Published Dec 8, 2025 3:52 PM EST

https://taskandpurpose.com/history/medal-of-honor-royce-williams-ndaa/