2015年9月7日月曜日

北京軍事パレードで注目を集めた装備品はこれだ

これだけの軍事装備品を開発、導入していくのですから陸軍兵員30万名を削減して予算を確保していくのは当然でしょう。それを中国が平和を希求している証拠だと頓珍漢なコメントを出してくるのはおかしな話ですね。その中国がおそらく一番意識しているのが日本なので、今後両国はお互いの新型装備情報を鵜の目鷹の目で見つめていくことになるのでしょうね。次回パレードは4年後とのことなのでまた注目を集めるでしょう。

China showcases new weapon systems at 3 September parade

Richard D Fisher Jr, Washington, DC - IHS Jane's Defence Weekly
04 September 2015

YJ-12対艦巡航ミサイル: AP/PA

9月3日に行われた中国軍事パレードでは初めて公開された新型装備が多数登場した。

北京での軍事パレードは通算15回目だが、今回はPLAより兵員12千名、将官56名が参加し、その他17ヶ国も合計1,000名を派遣する規模になった。


パレードで展示された装備はPLAが実戦化しているものとみられる。以下各装備の概略を伝える。

戦略ミサイル

The DF-21D anti-ship ballistic missile was one of the key systems on show for the first time at China's 3 September military parade in Beijing. (AP/PA)
DF-21D対艦弾道ミサイル(AP/PA)

DF-21D

開発開始は1990年代初期とペンタゴンは見るが、中国航天国技集団(CASC)による東風DF-21Dの配備は2014年からだ。世界初の対艦弾道ミサイル(ASBM)であり、弾道部は制御可能で多様なセンサーで移動艦船への対応を可能にしているのだろう。PLAがDF-21Dによる攻撃を航空機・潜水艦が発射する対艦ミサイルと同時に行い、目標の防御態勢を圧倒する戦術を実施するものとみられる。

DF-16

第二砲兵隊が2011年初頭から運用中と見られるのがCASCのDF-16中距離弾道ミサイル(射程800キロから1,000キロ)で、今回のパレードで初めて公開された。DF-11A短距離弾道ミサイルの弾頭部を流用しつつ大型プースター採用で射程を伸ばし、高速飛翔により台湾が採用した米製ミサイル防衛をかわす。沖縄の在日米軍、自衛隊を攻撃可能。対レーザー防衛策を有する。

DF-26

CASC製で射程3,000キロから4,000キロのDF-26は中距離弾道ミサイルでこれも公式の場に現れるのは初めて。対艦攻撃能力もあると解説があった。

DF-5B

DF-5Bは多弾頭装着ミサイルでこれも公式の場での紹介は今回が初めてだ。射程は15,000キロといわれ、液体燃料式のICBMで2008年から配備されている。しかしペンタゴンは2015年版の中国関連報告ではじめて同ミサイルの存在を認めた。パレードではDF-5Bには同じCASCの長征-2C打ち上げロケットと同じ構造が使われていることが判明した。弾頭は3つと言われるが、大きさから言ってもっと多くの弾頭を搭載できるようだ。

Type 99A main battle tanks. (AP/PA)
Type 99A main battle tanks. (AP/PA)

陸上装備

T-99A 主力戦車

中国北方工業Norinco製T-99主力戦車の第三世代であるT-99Aの存在があきらかになったのは2011年。T-99A2とも呼ばれ、2014年の上海協力機構(SCO)による「平和ミッション」演習に参加している。特徴として砲塔部が鋭い線で構成され、第二世代複合材料と爆発反応装甲に第二世代レーザー対抗装置を採用している。自重50トンで125 mm自動安定式自動装填主砲を備え、中国報道では毎分8発発射でき、対戦車ミサイルも同時に発射できるとしている。デジタル通信装置を備えたT-99A戦車は信頼性がまだ想定水準に達していないと言われる。

ZBD-04A 歩兵戦闘車両

これも初公開となったNorinco製ZBD-04A歩兵戦闘車両(IFV)はZBD-04の改良型で、試作型は2007年からその姿を見られていた。PLAへの配備は2011年からと見られ、原型との違いは水陸両用機能を省いたことと装甲の追加だ。自重24トンカラ25トンと見られ、乗員3名で歩兵6名ないし7名を運ぶ。砲塔はロシア製BMP-3を原型とし、100mm 砲で対戦車ミサイルを発射する他、30mm自動砲も備える。
ATF-10 anti-tank missile systems being carried by modified ZBD-04A APCs. (AP/PA)
対戦車ミサイルを搭載したZBD-04A APCs. (AP/PA)

ATF-10対戦車ミサイル

これも初登場となったのがATF-10光ファイバー誘導式見通し線外 (NLOS) 方式の対戦車ミサイルだ。ZBD-04A装甲歩兵車両で8発を運ぶ。PLAがNLOS方式の対戦車ミサイルに多大の関心を持っていることが2011年に明らかになり、ATF-10も2014年の「平和ミッション」演習に登場している。射程は10キロといわれる。

PLZ-05自走砲

PLA配備は2008年と伝えられるがNorinco製PLZ-05自走砲は9月3日パレードで始めて公開された。ロシアの 2S19  MSTA の影響を受ける自重35トンのPLZ-05は半自動装填の155 mm 砲で毎分8発から10発を発射できる。新型WS-35航法衛星誘導弾も発射でき、射程は100 kmに及ぶという。

ZTL-09 IFVs. (AP/PA)
ZTL-09 IFVs. (AP/PA)

ZTL-09装甲兵員輸送車両

2009年から配備といわれるZTL-09はNorincoの8輪走行ZBD-09装甲兵員輸送車両に105 mm砲を搭載している。20トンをわずかに上回る重量で400ないし500馬力のディーゼルエンジンで推進する。

東風 Warrior 軽量戦闘車両

2011年に存在が確認された東風汽車製のWarriorは軽量戦闘車両でPLAと人民武装警察(PAP)に配備される。AMジェネラル製ハンビーに装甲をつけた格好で、パレードでは4x4仕様のPLA所属車両と6x6のPAP型が披露された。PAP仕様は8トンで最高速度は130キロに及ぶ。重機関銃あるいはPF-98歩兵支援ロケット砲を搭載することが知られている。

海軍関連

HHQ-10短距離対空ミサイル

旅遊FL-3000N/HHQ-10海軍用短距離防空ミサイルは2008年の珠海航空ショーに登場しているが、実際の配備は2011年に空母遼寧がはじめてだ。射程6ないし9キロの艦対空ミサイルで24から8セルの発射機に搭載される点は米国のRIM-116 Rolling Airframe Missile (RAM)に類似している。タイプ056海防艦への配備が2013年に確認されているが、大型発射機はタイプ052D駆逐艦に搭載されている。

YJ-12 対艦ミサイル

これも初登場となったのが南昌飛機製造のYJ-12ラムジェット推進式超音速空中発射対艦ミサイルだ。原型はYJ-91でロシアのズベズダKh-31をPLAが導入したことがきっかけだ。YJ-12の飛行速度はマッハ2.5から4の間といわれ、射程は400キロある。PLA海軍航空隊(PLANAF)H-6G爆撃機に二発搭載する。新型H-6Kだと6発搭載が可能で、有事には一度に100発を発射する飽和攻撃の構想がある。

航空機

J-11B戦闘用航空機

2007年に開発が完了したと伝えられる瀋陽航空機(SAC)のJ-11BはシアのスホイSu-27SKを大幅に変更した機体だ。重要な点は国産のWS-10ATaihang大坑ターボファンエンジンを搭載していること。大々的な開発とはうらはらにWS-10Aでそこそこに信頼性のあるエンジンは2009年以前は存在しなかった。J-11Bは洛陽PL-12 自己誘導型中距離空対空ミサイル(射程100キロ)を搭載し、PLA空軍およびPLANAF部隊に配属が始まっている。
A Y-9 transport and J-15 carrier-borne fighter aircraft. (AP/PA)
Y-9 輸送機と J-15 艦上戦闘機編隊(AP/PA)

J-15 艦上戦闘機

また初披露となったがSAC製J-15艦載戦闘機だ。ウクライナからスホイSu-33の試作型を利用してSACは2010年にJ-15として完成させた。2012年にJ-15が空母遼寧に初の拘束着艦をしたと報道している。エンジンはロシアのサトゥルンAL-31FNと大杭ターボファンで、性能はJ-11Bと同様問われるが、離陸時にスキージャンプ方式を取ることで航続距離は短くなっている。

H-6K 戦略爆撃機

西安航空機(XAC)のH-6K戦略爆撃機の試作型は2007年に初飛行していると言われるが配備は2011年から開始された。今回が初の飛行展示になった。西安はツポレフTu-16を大幅に改良しており、うちH-6Kはガラス窓の機首のかわりに大型レーダーと光学センサーを搭載している。エンジンはロシア製のソロヴィエフD-30-KP2ターボファンで飛行半径は3,000キロだという。主翼下パイロンに6発のミサイルを搭載し、うちCJ-10Kは射程1,500キロあり、YJ-12他多様な精密誘導爆弾を搭載する。
A KJ-200 AEW&C aircraft, left; a Y-8J, centre; and a Y-9JB, right. (AP/PA)
KJ-200 AEW&C機(左)とY-8J(中央)、Y-9JB(右). (AP/PA)

KJ-500 AEW&C.

これも初登場となったのが陝西飛機工業のKJ-500空中早期警戒管制 (AEW&C)でPLA空軍では2014年から稼働中といわれる。陝西の定評あるY-9の機体を使い、アクティブ電子スキャンアレイを搭載している。飛行時間が5時間と短いが、PLAには調達しやすい機体になっている

その他

次回パレードは2019年予定なので、開発中の装備の登場はそれまで待たないといけない。開発中装備にはDF-41大陸間弾道弾、成都航空機のJ-20第五世代戦闘機、XACのY-20大型輸送機がある。■

2015年9月4日金曜日

軍事パレードの裏でPLAN艦艇がアリューシャン列島を「無害通航」していた


北京のパレードに耳目を集める間にPLAN艦船がアッツ島まで足を伸ばしていたようです。国際法を盾にした行動ですが、一方で国際法を堂々と無視する行動は矛盾していませんか。でもそれが中国の実態なのでしょう。軍事パレードよりもこちらのほうが戦略的に重要な意味を有しているかもしれません。

 Chinese Warships Made ‘Innocent Passage’ Through U.S. Territorial Waters off Alaska

By: Sam LaGrone
September 3, 2015 5:37 PM

中国海軍艦船5隻が米領海内を横断してベーリング海から南下するという海洋法で認められた軍艦の他国領海航行をしたと米国防関係者が USNI News に3日伝えてきた。
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  1. 人民解放軍海軍(PLAN)の小戦隊は「無害通航」でアリューシャン列島の12カイリ以内を通過したという。

  1. 「PLAN所属艦艇5隻はアリューシャン列島海域を迅速かつ慎重に国際法に準拠し通過した」と米北方軍がUSNI Newsに声明文を送ってきた。

  1. 北方軍司令部は通過時間を伝えていないが、3日早朝あるいは2日深夜の通過可能性が高い。USNI News が把握した中国戦隊の位置はアッツ島南方300カイリ地点であるためだ。

  1. 艦船部隊は国際水域からベーリング海に入り、ロシアのカムチャツカ半島と米アッツ島の間を通過したと国防関係者が USNI News に伝えてきた。PLAN艦船がベーリング海に入るのは初めてで部隊はアッツ島東を通過し、アリューシャン列島を通過し、北太平洋へ移動した。

  1. 無害通航には事前通告は不要で海洋法上の権利として国連海洋法条約が認めている。国際法規約では軍艦は沿岸国の領海を「当該国の安寧秩序を乱さない限り」航行できる。(UNLOSC第19条)

  1. 具体的には無害通航をする軍艦は航空機の発艦着艦、軍事情報収集、宣伝活動、小舟艇の発進、火砲の使用、魚類捕獲等航行と無関係のいかなる行動も当該国沿岸を通航中は許されていない。

  1. 無害通航はジブラルタル海峡やホルムズ海峡のように国際的に認知された通行領域を軍艦が航行するのとは意味が違う。軍艦は通過領域を通っても無害通航とはされない。

  1. 今回のPLAN小戦隊は水上戦闘艦3隻、揚陸艦1隻および給油艦1隻の構成で中国がロシアと実施した共同海軍演習でロシア太平洋地区と日本海に派遣した7隻の一部だ。

  1. 中国配信の記事によればPLANが派遣したのはタイプ051C旅州級誘導ミサイル駆逐艦 瀋陽(115)、ロシア建造のソヴレメンヌイ級誘導ミサイル駆逐艦 台州(泰州?)(138)、タイプ54A江凱II型フリゲート艦 臨浙(547)および衡陽(568)、タイプ071強襲揚陸艦 長白山,タイプ072A戦車揚陸艦 云雲山、タイプ093給油艦 太湖だ。

  1. 海洋法専門家によれば無害通航を中国が実施したのは米国および国際社会へメッセージを伝える意味があるという。

  1. ベーリング海進入は中国が第二次大戦終結70周年を大々的に祝うのと同じタイミングで、今月末には習近平主席が訪米する。

  1. 「一石三鳥ですね」とジェイムズ・クラスカ(海軍大学校で国際法の教鞭をとる)がUSNI Newsにコメントしている。

  1. アリューシャン列島をPLAN艦船が通過したのは合法的だが、米海軍の駆逐艦が中国本土と海南島間の海峡を通過するのと同じだとクラスカが見る。

  1. 自らの本土近くではしつようなまでに自国海域の境界線を守る中国は無害通航をしようとする外国艦船に事前通告を求めることが多々あり、中国自体は国際海域と理解される地帯でも自国航空機や艦船を航行させて国際社会に挑戦している。米軍艦船・航空機は航行の自由を守るためのミッションを南シナ海で定期的に実施しており、PLAは対抗して戦闘機を飛ばしたり、威嚇的な非難を加えている。

  1. 米国は南シナ海では無害通航の権利を行使しておらず、この点でオバマ政権とペンタゴンの間で意見が衝突している。

  1. クラスカによれば中国は米国にとってのベーリング海は中国にとっての南シナ海と同じなので、今回のPLAN遠征は挑発的と受け止められかねないと考えているという。

  1. 「米国に大きなメッセージを送ったつもりなのでしょうが、米側がきわめて冷静に対応したことにに驚いているかもしれません」■

北京軍事パレード>対艦弾道ミサイルの拡充ぶりに西側海軍は要注意


どうも言っていることとやっていることが違う中国ですが、3日の「抗日戦勝」パレードは予想通り西側主要国が無視する形で強行しましたね。さっそく専門家はパレードに登場した装備の中で重要な点に気づいています。ここまでの分析は日本の報道では見られません。中国がゲームのルールを自分の都合の良い方向に変えようとする中で西側はどう対抗していくのかが問われますね。その中で日本では相変わらず現実に目を向けない議論が蔓延しているのは情けない話です。

China's Parade Puts US Navy on Notice


By Wendell Minnick1:18 p.m. EDT September 3, 2015
CHINA-WWII-PARADE(Photo: Greg Baker/AFP)
TAIPEI — 中国が支配を強める東シナ海、南シナ海双方において米海軍の接近を拒む軍事力整備が進んでいることが木曜日の軍事パレードで判明した。行事は日本帝国に対する戦勝70周年を祝うものだった。
  1. パレードでは展示装備の8割が初公開で、全て中国国産装備で実戦配備中との解説があった。ただし上空を飛行した戦闘機三型式は海外技術を不法にコピーしたものだ。 J-11B(スホイSu-27)、艦載用J-15(Su-33)およびJ-10(イスラエルのラヴィ)である。
  2. 軍事パレードで初公開された弾道ミサイルは第二砲兵隊所属の装備だ。プロジェクト2049研究所で中国製弾道ミサイルに詳しいマーク・ストークスはパレードの先頭には砲兵隊指揮官クラスの参謀総長、技術主任士官、副指揮官がいたという。「既存のミサイル基地六ケ所それぞれを新型ミサイルで表現していたようだ」
  3. 弾道ミサイルのラインアップには目を見張るものがあった。DF-5B大陸間弾道弾、DF-15B短距離弾道ミサイル(SRBM)、DF-16中距離弾道ミサイル、DF-21D対艦弾道ミサイル(ASBM)、DF-26中距離弾道ミサイル(ASBM機能付与)、DF-31AICBMが登場した。
  4. DF-5Bが中国初の核弾頭ICBMと言われ再突入体を複数有する。公式にはDF-5Bは核弾頭は3個あることになっているが、実際には5発といわれる。
  5. 今回のパレードは台湾海峡危機(1995年7月から1996年3月)からほぼ20年後に実施された。当時の中国はSRBMの発射演習で台湾初の民意による大統領選挙を妨害する意図があった。米国は空母部隊を展開し危機に備えた。中国が発射したのは10発のDF-15Aで台湾を取り囲むように着水している。一方で中国は米空母群に対して防御体制をとり、この教訓から将来の事態では米空母によるリスクを軽減する対策の開発に着手した。
  6. これがASBM開発につながり、DF-21Dが完成した。「空母キラー」の名前が着いた同ミサイルも今回のパレードで初登場しており、中国側解説者からはDF-26中距離弾道弾もASBMになるとの驚くべきコメントが出ている。
  7. 西側観測筋はDF-26に「グアム・キラー」のアダ名をつけているが、パレードでの案内で同時にASBMにもなると聞いてアナリスト陣が慌てる場面があった。.
  8. 「グアム・キラー」とはいかにも誤ったニックネームだと判明した。中国はこれまで長年に渡りグアムを「抹殺」できる弾道ミサイルを保有しているが、グアムを通常弾頭で攻撃できる弾道ミサイルは初デコのことは重要な意味があるとハンス・クリステンセン(アメリカ科学者連盟の核情報プロジェクト責任者)は言う。「核兵器を使わなくてもアンダーセン空軍基地を攻撃し使用不能にできるからです」
  9. 今回のパレードで判明した重大な可能性とは中国がASBMを一型式のみならず二種類誇示したことだと指摘するのはアンドリュー・エリクソン(ハーバード大二ジョン・キング・フェアバンク中国研究センター調査員)だ。
  10. 「もし本当なら、また中国の偵察能力なら長距離から標的への誘導ができるので、中国の作戦立案ではDF-21Dの二倍の距離で米空母群をくいとめることができるわけです」
  11. 「弾道ミサイルで艦船を長距離攻撃するのは技術的に困難な課題で各種センサー手段を中継する必要があり、監視手段は攻撃に弱いのです」(クリステンセン) ただしパレードでDF-26の発射機が26両あらわれており、同ミサイルはすでに実用段階に入っていると指摘する。
  12. そうなるとDF-26は第二世代の対アクセス兵器で第二列島線までを攻撃範囲に収める装備になるとリチャード・フィッシャー(国際戦略評価センター主任研究員は指摘する。「米国は第一世代対アクセス手段への対抗をやっとはじめたばかりで、第一列島線を対象にするDF-21Dしか想定してないからです」フィッシャーはDF-26のASBM機能は中国が「接近否定」に勝ちつつあることの現れだという。
  13. 中国はまた超音速対艦巡航ミサイルDF-10A(以前はCJ-10と呼称)および空中発射式YJ-12をパレードで展示した。エリクソンは、「DF-10だけでも台湾海峡は十分カバーできる」と述べる。
  14. 中国空軍はH-6K中距離爆撃機の改良型を飛行させている。同機はYJ-12対艦巡航ミサイルを搭載する。また宋、元、商の各級攻撃潜水艦に新型YJ-18超音速対艦ミサイルを搭載する案があるとフィッシャーは指摘。
  15. 中国が対艦巡航ミサイル・弾道ミサイルをパレードに出したのは有事には飽和攻撃で米海軍を圧倒する意図があることのあらわれとフィッシャーは言う。■

2015年9月3日木曜日

★米空軍>LRS-B設計2案はすでにテスト実施済みで完成度高いと判明


まもなくと言われ続けてきたLRS-B受注企業の選定も本当にまもなくのようです。ここにきて空軍から意図的に次期爆撃機の情報が開示されてきました。すべて真実であればLRS-Bの開発課程はこれまでと相当違うようで、しかも両案とも完成度が高いので選択はむずかしそうですね。一方で新型機の開発調達で相当の失敗が続いていますので、今回の案件が成功すれば、空軍も自信をつけるでしょうね。ゲイツ元長官の置き土産としても高く評価されるのではないでしょうか。

LRS-B Details Emerge: Major Testing, Risk Reduction Complete

By Aaron Mehta11:26 a.m. EDT September 2, 2015

635570048174454101-AIR-BTN-New-bomber(Photo: Northrop Grumman)
WASHINGTON — 米空軍向け次期爆撃機で採用を狙う設計二案はすでに空軍が相当のテストを行っており、これまで理解されていたよりも完成度が高いことがわかった。ペンタゴンが契約の交付前にここまで行うのは異例だ。
各設計案にはかなり高度なステルス性能があり、B-2から相当の改善となっており、核兵器運用の認証は将来取得し、任意で有人操縦となる。
長距離打撃爆撃機(LRS-B)は空軍にとって三大調達案件の最上位とされ、これまで秘密のベールに覆われてきた。空軍は二案から選択を迫られる。ノースロップ・グラマン案とボーイング=ロッキード・マーティン共同案だ。契約交付はまもなくと見られ、9月中だろう。
9月1日に空軍は外部関係者を招いた会合を開催し、新情報を開示している。同会合について詳しい関係者2名から空軍が設計二案をかなりの範囲でテストずみであることがわかってきた。
そのうちひとつの筋から空軍関係者が両案とも「非常に完成度が高い」と述べ、風洞テストや生存性テストを実施し全角度から設計案の評価が進んでいると明らかにしたとのこと。ただし両案で実機飛行は行っていないと両方の筋が述べた。
要求性能は2013年5月に最終版とされたと同上筋は言う。そのあとで二社の設計チームは開発テストを開始し、空軍はリスク低減策に注力している。
二人目の筋は空軍のブリーフィング担当者が二社の設計案は大きく異なり、エンジン、電子戦装備、通信システムなどのサブシステムでも類似性はないと発言していたという。サブシステムの契約企業名は発注先が決まっても公表されないと二人目の筋は見ている。
「EMD(技術製造開発段階)以前でここまで完成度の高い事案はなかった」と一人目の筋は言う。「これまでと全く違う。すでに数年間をテストに使っている」
一人目の筋は空軍関係者からリスク軽減策が「アクセスパネルまで全てに対して」実施されたとの発言があったという。
「リスク軽減が実施されている。設計案は技術的に完成度が高い」と空軍関係者が発言している。また「航空機製造でここまで完成度が高い例は見たことがない」とも述べているという。
調達プロセス初期でここまでのテストを実施するのは異例で、その理由として事業が迅速戦力整備室Rapid Capabilities Office (RCO)の担当であるためであるという。同室は空軍調達部内でX-37B宇宙機など極秘事業を担当している。
その名称どおり、RCOは空軍の通常の調達手順と異なる形で業務を進める部署で技術調達で裁量を与えられている。同室に事業を任せる決定は2011年に当時のロバート・ゲイツ国防長官が下したもので、開発中止になった次世代爆撃機事業の問題点を分析した結果だ。
RCOが関与したことでこれまで空軍が長く主張してきた次期爆撃機には既存技術を流用するとの説明が微妙になる。一部観測筋は空軍が既存民生技術を使って機体価格を抑えると見ているが、RCOには一般人が聞いたこともない技術を自由に扱える権限がある。
「EMDで想定するより三年先を行っています」と一人目の筋は解説する。「EMDにもっていくために通常より高い技術の完成度を求め、その代償を提供することにしたのです。これがRCO方式ですね」
空軍の説明者からは発注先選定の時期、選定方法では詳細説明はなかった。ただし、同機開発の今後を示す情報を開示している。
  • 契約は二部構成でEMD契約では実費プラス奨励金方式となり、低率初期生産段階の5ロット分は固定価格で奨励金はなしで21機を生産する。
  • 契約交付とともに空軍は開発コストの詳細を共有する。運用コスト維持コストの試算はマイルストーンC後に出る。
  • The bomber design will have a robust electronic attack element on board
  • 爆撃機には強力な電子攻撃装備が搭載される。
  • 核攻撃運用の認定は最初はないが、その後核攻撃用ソフトウェアとハードウェアを1号機用に製造する。認証手続には生産機材5機を同一仕様としソフトウェアが必要なので、十分な機数が製造されテスト業務に割り振る事が可能となってから始まる。
  • 構想では任意有人操縦となっているが、初飛行は有人操縦で行い、初期生産機体に無人操縦装置を組み込むのか、後日追加するのかは不明。一人目の筋は無人操縦設定は「当面の優先課題」ではないという。
  • 空軍はオープンアーキテクチャ方式の採用にこだわっており、将来の性能向上を安価に行う事を狙う
双方の筋は空軍関係者がB-2と比べ相当のステルス性があるとしており、B-2設計当時は入手不能だった生産素材画素の背景にあるという。
機体寸法については空軍説明者はあきらかに口にしたくなかったようだ。ただしUCLASSでは小さすぎ、B-2では大きすぎると明確に示している。
「発言と身のしぐさからB-2より小さいとわかる」と一人目の筋は言う。「機体の大きさはエンジン技術に左右されているようだ」
2番目の筋もこれに同意見だが、小型機だからといって航続距離が短くなるとは限らないという。ただし空軍がペイロードを航続距離のため犠牲にすれば。空軍の説明者はペイロード総重量の関係よりも同機が多様な兵器を搭載できる事のほうが重要だとしている。
三番目の筋は同上会合には参加していないが、同機に詳しく、設計案はB-2と比較すると「ペイロードは2割減、航続距離も2割減」だろうとする。同筋はどちらの企業が受注するにせよ、形状は全翼機形状でボーイング、ノースロップがそれぞれ作成したUCLASS設計案に類似しているとする。
総合すると各筋で一致するのは会合で参加者は米空軍は今回の爆撃機開発を予想をくつがえすほど巧妙に運営していることがわかったという。議会がすでに同機事業になみなみならぬ関心を示しているのでこの点は重要だ。
「空軍は実力を発揮してやろうと決意しており、実際にそれに成功していると見る」と二人目の筋は言う。「うまく運営されていると思う。コスト問題を深く意識し、むしろそれを真正面からとりあげようとしている」■



黒海>ウクライナも参加して海軍演習Sea Breeze開幕、ロシアの動きは


力づくで現状を変更して既成事実化していく勢力に対して西側は一致して反対の姿勢を示していますが、伝統的に自国領土が侵攻されると恐怖心を抱くロシアは過剰反応しがちなので、今回の演習でも事故が発生しないことを祈るばかりです。なおドネツク共和国というのはロシアの表現であると今回知りました。ロシア官製メディアには注意しないといけませんね。

U.S., Ukraine Exercise Sea Breeze Begins in Black Sea, Russia Promises to Observe

September 1, 2015 12:51 PM

Guided-missile destroyer USS Donald Cook (DDG-75) transits the Bosphorus Strait en route to the Black Sea on Aug. 28, 2015. US Navy Photo
誘導ミサイル駆逐艦USSドナルド・クック(DDG-75)がボスフォラス海峡を通過し、黒海に入るところ。2015年8月28日撮影。US Navy Photo

米国とウクライナが正式に二週間の海軍演習を8月31日に開始し、黒海を中心に今年のシー・ブリーズ Sea Breeze演習の一部とする。
  1. ロシア軍は11ヶ国参加の同演習を注視するとし、クリバク級誘導ミサイルフリゲート艦ラドニLadny で米誘導ミサイル駆逐艦USSドナルド・クック(DDG-75)を追尾させている。米駆逐艦は先週黒海に入ったとロシア通信社インターファックスが報じている。
  2. ロシアのクリミア半島編入(2014年)をめぐり、ロシア国境近くのウクライナで内戦も続く中でロシアと西側諸国が緊張を高めている。
  3. ロシア下院 State Duma は紛争中のウクライナ支援を続ける米ーNATO側は挑発的と非難。
  4. 「今回の多国間演習は米およびNATOがウクライナ軍の戦闘能力、戦略的立場をあからさまに強化する一環であると見るべきだ」と下院軍事委員会のフランツ・クリンツェヴィッチ議員 Franz Klintsevichはロシア国営通信RIAノーヴォスティに語っている。「ドンバス地区で続く戦闘でウクライナ側に強力な兵器を供与するのと同じ効果がある」
  5. ウクライナ首相アルセニー・ヤツェニュクArseniy Yatsenyukは開始式で同演習で地域の安全が高まると述べた。
  6. クリミア半島併合を受けNATOと米軍は黒海内でプレゼンスをほぼ常時維持しており、ロシア軍との低レベル衝突が数件発生している。駆逐艦クックは2014年4月にロシア戦闘機編隊による嫌がらせを受けているし、カナダはHMCSトロント(FFH-333)の直上をロシア偵察機、戦闘機が飛行したと2014年9月に抗議している。.
  7. 米第六艦隊によれば演習は1997年から実施しており、今回は「海上阻止行動で海上の安全を確保する」ことに水上部分の主眼を置くという。これ以外に対潜戦(ASW)や小舟艇襲撃への対策も演習する。
  8. 「各国海軍部隊が協力して行動することで実効性が増す。11ヶ国がここに集まり、ともに安定を維持するため行動する」と第六艦隊司令官ジェイムズ・フォッゴIII中将が声明文を発表した。「これだけの規模で各国が参集したのは今日の課題に対して一致団結して対処せんとするなみなみならぬ決意のあらわれだ」
  9. 演習は9月12日までの予定。■

2015年9月2日水曜日

USSロナルド・レーガンが横須賀に向け移動中


かなりセコい話ですが米海軍が空母三隻の間で乗員を交換して人員の各地移動を極力減らして出費を節約するという話です。同型艦とは言えこれだけの人員交換が簡単に実施できるということは艦のシステム化が進んでおり、艦を替えても違和感なく日常の業務が行える環境ができているということですね。

Carrier USS Ronald Reagan Leaves for Japan Starting Second Phase of 3-Carrier Crew Swap

August 31, 2015 11:28 AM

USS George Washington (CVN-73) and USS Ronald Reagan (CVN-76) transit the Pacific Ocean prior to conducting a hull-swap on Aug, 7, 2015. US Navy Photo
USSジョージ・ワシントン(CVN-73)とUSSロナルド・レーガン(CVN-76)、乗員交換の前に太平洋上を航行中。. US Navy Photo

本日、USSロナルド・レーガン(CVN-76)はサンディエゴから新たな母港横須賀に出港する。

  1. レーガンが米第7艦隊の前方配備空母部隊に加わる一方、USSジョージ・ワシントン(CVN-73)が中間大補修でニューポート・ニューズに向かい、USSセオドア・ローズヴェルト(CVN-71)がノーフォークからサンディエゴに母港を移動する。

  1. ワシントンは8月上旬にサンディエゴに到着しレーガンと10日間の乗員交換を行っている。ワシントンは2008年から日本に配備されていた。

  1. レーガンはこれまでも太平洋で広範な作戦を実施しており、2011年の津波被害のあとに日本を救援している。

  1. 「西海岸配備の中で最新鋭の空母を派遣し、インド・アジア・太平洋地区内の同盟国の安全、安心、繁栄を支援する」とマイク・シューメーカー中将(海軍航空部隊司令官)は声明文を発表している。「艦と受入国の間に4年前に築かれた強い絆はこれからも続く」

  1. だがレーガン乗組員の大部分はカリフォーニアに残り、ワシントンの乗員が同艦を日本へ移動させる。

  1. ローズヴェルトがカリフォーニアに到着すれば今度はレーガンの乗員が乗組み、ローズヴェルト乗員がワシントンをヴァージニアまで回航し、同艦は燃料交換他複雑な補修作業(RCOH) を同州で受けることになる。

  1. この空母間のやりくりは乗員の移動を極力避けて費用対効果が高い方法として考えだされた。

  1. 「各艦乗員のおよそ三分の二は母港を変更せず、三分の一は同じ艦にとどまり、原子炉関係、航空機運用部門、各部幹部や先任海曹がこの中に含まれれる」と海軍は発表している。

  1. この方式で海軍は移動関連予算を41百万ドル節約できると見ている。■

★U-2後継機はUQ-2あるいはRQ-X名称でロッキード社内で検討中の模様



ロッキード社内では着々とU-2後継機の開発が進んでいる様子ですね。社内資金だけで行っているとは思えませんが(空軍以外に予算を提供できる組織がありますね)、肝心の空軍はこのところ予算先細り状態の中で思考が停止している模様なのでなかなか決断ができていないのではないでしょうか。ともかく続報としてロッキード社内の考え方の一端が伺えるので掲載します。

Lockheed Pitches UQ-2 or RQ-X for Future Spy Missions

by BRENDAN MCGARRY on AUGUST 28, 2015

A U-2 Dragon Lady, from Beale Air Force Base, Calif., prepares to land at RAF Fairford, United Kingdom, June 9, 2015. U-2 pilots have a small margin of space to effectively land the plane without causing damage to the aircraft. (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jarad A. Denton/Released)

U-2ドラゴン・レイディの公表から60年たち、ロッキード・マーティンは後継機づくりのピッチを上げている。次期スパイ機は UQ-2またはRQ-Xの名称で呼ばれている。
世界最大の防衛企業である同社はパームデール(カリフォーニア州)にあるスカンクワークス高度技術事業所内で後継機について記者団と意見交換をしている。ここはU-2のみならず、SR-71ブラックバード偵察機、F-117ナイトホークステルス攻撃機やF-22ラプターステルス戦闘機の誕生の地でもある。.
  1. UQ-2またはRQ-Xと呼ばれる同機はすでに社内では機体の設計案が広く知られており、U-2と同等のセンサー類を搭載し、F118エンジンで高度70,000フィートを飛び、新型低視認性機体と航続距離が伸びるとフライト・グローバルでジェイムズ・ドリュー記者が書いている。
  2. 「低視認型U-2だと思ってください」とスコット・ウィンステッド(ロッキード、U-2戦略開発マネージャー)が広報資料で語っている。「現在のU-2と似ていますが、低視認性と長期飛行時間が実現します」
  3. 同社広報のデイナ・キャロルはMilitary.com宛電子メールでより詳しく説明している。
  4. 「現在のU-2は当初よりペイロードが増え、飛行速度も早くなり、より高高度(7万フィート以上)を飛び他のISR機材に優っています。このため目標地点全体を把握し、国境線の向こうを覗き込み、データの中身は大変すぐれています。同じ性能をより安く提供し、他の高高度飛行ISR機材では相手になりません。
  5. 「ただしU-2が2019年に全機退役すると、高高度飛行可能で奥深くまで偵察でき長距離長時間を飛行できるステルス機が必要になります。新型装備の装着が楽でしかも敵の技術進歩に対抗できる機材が必要です。これだけの要求内容を満たす機材は現時点では存在せず、現行機材がこの内容に近い性能を持っているにすぎません」(キャロル)
  6. 「そこで現行ISR機材から最良の部分を取り込むことを考えています。次世代ISR機はステルス性が加わりU-2と異なる形になり、選択的に有人操縦とし、出力も翼幅も増えます。次世代機の航続距離、生存性、滞空時間は大幅に増えます。選択的有人操縦にするのはエンジン出力を増やすことの代償です」
  7. 同社にとって技術開発よりも空軍当局や議会に新型機の必要性を理解させるほうが難易度が高くなるだろう。
  8. 空軍はU-2およそ30機を全廃すれば、その後10年間で予算20億ドルを節約できると考えている。その代わりにノースロップ・グラマンのRQ-4グローバルホーク無人機を運用する予定だ。
  9. ロッキードはくりかえしU-2退役を遅らせるよう説得を試みてきた結果、U-2はSR-71退役後も飛行を続けている。
  10. 実際に空軍首脳陣はドラゴン・レイディの比類なき性能を賞賛してきた。例として昨年に空軍トップからU-2を無人機で代替させる案は時期尚早との発言がでている。当面は機体からセンサーやカメラを積み替えてやりくりできるというのだ。
  11. グローバル・ホークのブロック30機材に最新鋭カメラを搭載できない理由は何かと問われ、空軍副参謀総長ラリー・スペンサー大将は「コストが相当に高くなる」と答えている。試算結果を示していないが、解決策は「U-2搭載のセンサーを外してブロック30の無人機に積み替える」ことだという。
  12. その一ヶ月後にカーティス・「マイク」・スカパロッティ陸軍大将(在韓米軍司令官)がU-2のほうが北朝鮮軍の攻撃の兆候を正確に伝えてくれると議会で証言している。「U-2は早期警戒機としてグローバルホークのブロック30より優れている」
  13. ロッキードが軍関係者を新型で高高度飛行・長時間滞空が可能な機体開発の必要に目覚めさせても同じことを議会メンバーに行う必要がある。議会は国防予算全体を危険に導く自動予算カットの撤回に反対している。
  14. そこでキャロルが指摘するのは議会はU-2は代替機種が揃うまで退役させないと2012年に明言しており、グローバルホークの性能をU-2並にするのは20億から40億ドルかかるとも発言している点だ。
  15. 「将来にISRギャップが生じるとして、現行機種が現時点の要求をこなしているのに別の機材に資金を投入してやっとそこそこの水準にする必要があるのでしょうか。限られた予算は将来のISRギャップ対策として、現行2機種より高い水準の新型機材を今から開発すべきではないでしょうか」
  16. 「U-2は比類なき性能を発揮し、今後も大きな改修なしで2045年以降も運用可能です。次世代ISR機材が利用可能になるまで現行機種を一緒に使いこなす必要があります」■


携帯レーザーでドローン墜落させる実験に成功


今年の夏はDE指向性エネルギー技術の進展ぶりを示すニュースが多かったですね。さらにここまで小型化しつつ威力が出てきた(照準技術の進歩?)ことになると、高価な攻撃手段が安価に(数ドル?数十セント?)撃破することも夢でなくなり、数で勝負を挑む某国の戦術思想が破綻する可能性も出てくるわけです。公表されている技術がここまでなら、闇の世界ではもっと進歩があるのではないかと頼もしく思えますね。

Portable Laser Weapon Melts Flying Drone

by BRENDAN MCGARRY on SEPTEMBER 1, 2015

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ボーイングが新型携帯レーザー兵器が飛行中の無人機に熱で穴を開け、最終的に墜落させる動画が公開した。
  1. 同社の小型レーザー兵器システム部門はポイント・マグー演習地(カリフォーニア州)で機種不詳の無人機(UAV)を「戦術」距離から攻撃する実証を行ったとYouTube上で解説している。
  2. 「溶接トーチを目標に向けるようでしたが、実際には距離は数百メートルです」とボーイング技術者はビデオで解説している。「レーザー照射からおよそ15秒で無人機が飛べなくなりました」
  3. 携帯レーザーは出力2キロワットで装置四点で構成。水冷冷却装置、バッテリー電源、レーザー発射部分と最近改良を受けた照準部分と同社は説明。操作は一人で可能で、実戦化の一歩手前まで来た、と同社は述べている。
  4. ペンタゴンは指向性エネルギー兵器の実用化になみなみならぬ関心を示してきた。
  5. 空軍とペンタゴン研究開発部門Darpaは今夏から150キロワット級電気レーザーの地上テストを、ロケット弾、迫撃砲弾、車両、地対空ミサイルを標的にホワイトサンズミサイル射撃施設(ニューメキシコ州)で展開中だ。このプロジェクトはDLWS(レーザー兵器実証システム)と呼称され、Darpaが開発した高エネルギー液体レーザー地域防衛システム(Hellads)が原型。
  6. その前には空中発射レーザー事業があり、メガワット級化学(酸素ヨウ素)レーザーをボーイング747-400貨物機に取り付けテストは成功している。だが装置は巨大で機内全部を必要とし、調達は2009年に中止されている。価格と実用性が疑問視されていた。■

ビデオは下をクリックしてご覧ください。

2015年9月1日火曜日

☆★ステルス機に有効な空対空ミサイルの新誘導方式を日本が開発中



武器三原則の緩和で日本の防衛技術が各国に注目されるようになってきました。記事でいうところの技術はいまいちよくわからないのですが、効果があると実証されれば大きな価値を生むでしょうね。また開発コストが安いのも日本製防衛装備の魅力になるのではないでしょうか。(全部が全部そうだとは思いませんが) 実用化に成功すれば今度は技術情報の保安があらためて必要ですね。

Japan Working On Anti-Stealth Missile Guidance

Japan plans missile-guidance system to optimize flightpaths and detect difficult targets
Aug 24, 2015 Bradley Perrett | Aviation Week & Space Technology

標的の動きを予測して対応するミサイル誘導方式の開発が日本で進んでいる。ステルス機に有効な手段だ。目標がどこに進むかを計算してこれまでより長い距離から、低視認性機体を捕捉し、ミサイルの飛行経路を最適化する。防衛省技術研究本部(TRDI)が開発している。
  1. TRDIは空対空、地対空の両面で技術を開発中で、中国やロシアがステルス機を開発中であることを意識している。
  2. 実際にどんな技術で探知性能を引き上げるかは説明がないが、シーカーの走査範囲が狭まればそれだけ探知が成功する可能性が高くなるという発想がもとのようだ。敵機の次の動きが正確に予測できれば最終段階の誘導でセンサーの探知成功が確実になる。探査範囲が狭まれるからだ。TRDIはアクティブレーダー方式ミサイルにこの技術を導入するようだ。
  3. プロジェクトは2013年に開始され、2017年末までに完結する予定とTRDIは説明。基本となる誘導装置一型は4月に審査を受けており、地上試験が2015年遅くに始まる。これが誘導装置二型開発につながる。地上試験は2017年にかけて増加し、「物理的再現テスト」も行う。システムの中核部分は「目標運動予測フィルター技術」および「目標運動予測による誘導航法技術」だという。
標的機の動きを予測することで発射するミサイルはこれまでより短い軌跡で標的に飛翔することが可能。
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  1. 探知精度の向上とは別に日本はミサイルをより短い軌跡で誘導して結果的に速度を上げる事を狙っている。
  2. 1940年代50年代に登場した初期の空対空ミサイルや地対空ミサイルは標的にねらいをあわせるだけのものだった。だが標的は移動するのでミサイルも円弧軌跡で追尾している。ここに比例航法技術 proportional navigation が導入されたことでミサイルは目標がそのまま飛行を続ける地点、速度に飛ぶこととなったが、目標がコースや速度を変えればミサイルも軌跡を変えざるを得ずエネルギー損失、有効距離が短くなり、交戦時間が長くなった。
  3. TRDIの新システムは旋回する標的の予想地点を把握できる点で一歩先をゆくものだ。理想的にはミサイルは標的の速度変化に合わせた調節が必要だが、TRDIはこの点は説明していない。
  4. 標的機がミサイル発射機の前方にあり、両機が高度12,000メートル(40,000 ft.) で飛行している場合、標的移動予想技術によりミサイルの迎撃飛行時間は従来の15.0秒から12パーセント減り、13.2秒となるとTRDIは説明する。
  5. ミサイルシーカーと誘導方式の技術は固く秘匿されている。ヨーロッパのミサイルメーカーMBDAは2013年から空対空ミサイルの有効性を高めるべく目標の動きを予測する技術開発に取り組んでいる。詳細は不明だが開発中のアルゴリズムはミサイルの命中度を上げ、離脱のタイミングをパイロットによりよく伝えるものと言われる。
  6. ただしTRDIの新誘導方式ではミサイル発射機や地上発射機の役目は明確ではない。
  7. 新技術の導入が見込まれるのは日本が開発中のNSAM(中距離地対空ミサイル)およびNAAM(現行三菱電機製AAM-4Bの後継タイプとなる中距離空対空ミサイル)だろう。AAM-4Bの最新型にはアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)方式のシーカーが搭載されている。AESAでステルス機への有効度が高まるのは同じアンテナで大出力が発信できるからだが、さらにガリウムヒ素トランジスターを使ったレーダー開発に日本は取り組んでおり、実用化されれば出力は更に伸びる。
  8. 目標の位置予測でAESAレーダーはビームとスキャン範囲を即座に変更し、新しい予測位置に柔軟に対応できる。おそらく予測位置の精度がスキャン範囲を自由に制御するのだろう。
  9. TRDIはNSAM用の発射制御装置では標的のレーダー情報以外にネットワーク化された各レーダーから統合したデータからも情報を引き出す機能を実現しようとしている。構想図でTRDIは従来方式ではレーダー2基を使っても標的を見失うことがあるが、新方式では各地の各種レーダーを投入したネットワーク化で捕捉追跡が可能だとしている。センサーの元データは圧縮してネットワークに流すとTRDIは説明している。なお、NAAMについては情報が公表されていない。■


PLA>3日の軍事パレードで注目すべき装備品はこれだ


今週北京で開かれる軍事パレードに首脳が参加する国は西側の基準から見て「あれ」なところばかりですが、国連事務総長が参列するというのはどう考えても価値判断を疑わられる決断ですね。それはいいとしてハードウェアでどんなものが出てくるのか「チャイナウォッチャー」には興味が尽きないようです。

Big Week for China Watchers

by BRENDAN MCGARRY on AUGUST 31, 2015

J-31 stealth fighter (Photo: Xinhuanet Photo/Chinanews.com)
中国ウォッチャーが注目すべきイベントが今週にある。木曜日に人民解放軍が日本降伏70周年を記念した大規模軍事パレードを実施する。
パレードと平行して台湾からはスプラトリー諸島での軍事施設工事が完了次第中国が南シナ海で防空識別圏ADIZを宣言するとの観測がある。
PLAはパレードで最新兵器を展示する見込みで、銃火器、ミサイル、戦車から戦闘機など500点が現れるとCNNは見ている。その中で注目に値する装備は以下のとおり。

戦闘機
中国による第五世代ステルス機成都J-20双発戦闘機、瀋陽J-31双発多用途攻撃危機、J-18垂直離着陸機の登場が予想される。このうちJ-20は長距離機でF-22を盗用した設計と伝えられている。就役は2018年の予定。J-31は輸出も視野に入れた多用途機で2019年に第一線に配備される。J-18は航空母艦用に開発された垂直離着陸機だ。
弾道ミサイル
パレードに初登場すると見られるミサイルには東風DF-15B短距離弾道ミサイル、DF-16およびDF-21C中距離弾道ミサイル、DF-26中距離弾道ミサイル、DF-31AとDF-5Bの大陸間弾道ミサイル、DF-10対地攻撃巡航ミサイルがあるとJane'sは伝えている。今月に入りPLAが液体燃料型DF-5Bを開発中との観測が浮上している。同ミサイルはこれまでで最長の有効射程を有するといわれ、地球上いかなる地点も攻撃対象にできるといわれる。
対潜哨戒機
日本、台湾と領土をめぐり対立中の中国にとって海上監視機の役割がこれまでに増して重要になっている。米軍はP-3CからP-8Aポセイドンに機種転換中であり、日本も国産P-1を各国に売り込む構えだ。そこで中国が陝西Y-8/Y-9対潜哨戒機をパレードに加わるか注目だ。同機はソ連時代のアントノフAn-12四発機を原型とする。■