2022年11月18日金曜日

ロシアのMiG-31はウクライナでVLAAMで撃墜事例をあげている....事実なら初の実戦投入

 

MiG-31. Image Credit: Creative Commons.

シアの超高速迎撃機MiG-31「フォックスハウンド」が極超音速ミサイルでウクライナ機を狙っている。ロシアの複座戦闘機MiG-31フォックスハウンドは、もともとソ連の高度な防空迎撃装備として製造されたが、英国のシンクタンク「王立合同サービス研究所」(RUSI)の最近の報告書によれば、ウクライナ上空で存在感を強めているという。

MiG-31とR-37M:致命的な組み合わせ?

報告書の著者ニック・レイノルズ、ジャスティン・ブロンク博士、ジャック・ワトリング博士両名によると、40年前の迎撃戦闘機が初めて実戦に投入され、ロウクライナの戦闘機数機を撃墜した可能性が高いという。

「ロシアの高高度戦闘機CAPは、Su-35Sや最近ではMig-31BM迎撃機を用いて、前線近くの相当数のウクライナ地上攻撃機を、反撃を受けない距離から撃墜し続けている」。

R-37M(NATOコードネームAA-13 Axehead-B)は音速の6倍まで加速し(マッハ2より速い戦闘機はほとんどない)、250マイル先まで交戦できる。全長4メートル、重さ1,320ポンドである。

報告書にはこうある。「VKS(ロシア航空宇宙軍)は10月中、1日に最大発のR-37Mを発射し、同兵器の非常に高い速度、非常に長い有効距離、低高度目標に対処すシーカーと相まって、回避は特に困難になっている」。

報告書は、ウクライナ空軍の4人の上級航空指揮官と3人の地上防空指揮官へのインタビューと、回収されたR-37Mミサイルの破片の分析の結果だ。

150マイルを超える距離で有効な超長距離空対空ミサイル(VLRAAM)の最初の戦闘使用と言ってよい。欧米の空軍がVLRAAMをまだ実戦配備していないのは、長い射程が、機敏なジェット戦闘機に有効でない可能性があるためだ。

Axeheadは慣性航法に頼り、射程を最大化するため目標に向かって弧を描くように飛行しながら、発射機が送信する補正で強化される。約18マイル以内に接近して初めて、内蔵デュアルバンドレーダーシーカーが目標を捕捉し、正確な誘導を行う。

低空飛行の地上攻撃機として、ウクライナのSu-25フロッグフットとSu-24フェンサー超音速爆撃機が犠牲になっている。前者は最高速度が遅い(時速約600マイル、マッハ0.79)ため、ミサイルを振り切る「逃げ場」が限られるのだろう。一方、大型のフェンサーは、低空でマッハ1、高空でマッハ1.6と高速だが、リスクの高い侵入作戦にしばしば投入され、非常に大きな損失を被ってきた。

10月27日、ロシア国営メディアのイズベスチアは、ウクライナのSu-24を撃墜したと主張するMiG-31のパイロットのインタビューを掲載した。添付されたビデオには、R-37M三発とR-77-1の一発を搭載したMiG-31 Red 24が映っている。フォックスハウンドの高い最高高度と速度(音速の3倍に近い)は、ミサイルに大きなエネルギーを与える。イズベスチアによると、フェンサーは回避行動をとったが、ロシアのレーダーから消え、破壊されたと考えられている。

MiG-31 Fighter History

Image: Russian state media.

 

しかし、この主張は、親ロシア派の情報筋がフォックスハウンドががさらに9機を撃墜したとするのと同様に、大目に見るべきだ。ロシアは、ウクライナ空軍保有機の2倍以上を破壊したと主張している。両陣営が主張する空対空戦闘の大部分と同様に、撃墜を確認する視覚的証拠はない。

元米空軍パイロットのジェフリー・フィッシャー大佐の記事は、この欠落と、俊敏な戦闘機に対するR-37の有用性について懐疑的な見方を示している。彼はR-37Mの比較的小さなフィンを指摘し、ウクライナ戦闘機に効果がない「明らかに限定的な機動ミサイル」と論じている。

しかし、RUSI報告書は、Su-24撃墜をもっともらしく見せており、同様の事件がさらに起こると暗示している。

ウクライナ空戦の実相

RUSI報告書によると、ロシアはウクライナの上空を8つのセクターに分け、各セクターに2機のMiG-31BMまたはSu-35S戦闘機からなる戦闘航空隊(CAP)を巡回させ、ウクライナ機の接近を探知して飛びかかることが仕事としている。

ロシアの空中給油タンカーの稼働率が低いため、各CAPは通常、新しいペアに交代するまで2時間以上待機できない。

ウクライナのMiG-29とSu-27戦闘機は、ロシア機の長距離レーダーやミサイルに技術的に劣るため、代わりにロシアの地上攻撃機や飛来する巡航ミサイルやドローンの迎撃に重点を置いている。同様に、ロシア戦闘機は、ウクライナの地上防空網を恐れて、ウクライナ機を本拠地まで追いかけることはない。

 

MiG-31 Hypersonic Kinzhal

A Kh-47M2 Kinzhal ALBM being carried by a Mikoyan MiG-31K interceptor.

 

しかし、R-37Mミサイルは、MiG-31、そしてSu-35Sを、ウクライナ防空体制の範囲に入れずウクライナ機の攻撃を可能にする。報告書によると、これにより「...ウクライナの防衛範囲外から、前線近くのウクライナ航空機を威嚇する大きな自由が得られる」。ロシアのSu-35Sでは、R-37Mミサイルを装備した機体も多く見られるようになった。

しかし、ロシア側インタビューによると、長距離ミサイルを発射する際には、友軍への攻撃を避けるために、発射前に空中司令部(IL-22「クートB」機)の許可を得る必要があるとのことである。

R-37Mは大型で、よりエキゾチックな兵器であるが、ロシア軍は長年、汎用的なR-77-1空対空長距離ミサイルの生産と配備に苦心してきた。

現在、ロシアのR-37Mの在庫は、たとえ機動性の高い戦闘機を殺す確率が低くても、自由に使用できるほど十分なようだ。

これに対しフィッシャーは、R-37の使用が増えたのは、機動性の高いR-77-1やR-27ミサイルが不足しているためではないかと推測している。

また、ロシアのSu-57ステルス戦闘機は、ウクライナ上空でほとんど活躍していないようだが、ロシアのベルベク上空で、135マイルの距離からR-37MでウクライナのSu-27戦闘機を撃墜したという怪しげな話もある。

MIG-31 古い技術、新しい任務

MiG-31は当初、核武装した敵爆撃機(アメリカのB-52、B-1、FB-111アードバーク)の侵入から、ソ連の広大な国境を守るため設計された。長距離ミサイルで爆撃機を迅速に撃墜するために最適化されたMiG-31は、機動性が乏しい。また、搭乗員の視界が悪く、敵戦闘機との目視範囲での戦闘に不利である。

MiG-31

MiG-31 fighter. Image Credit: Creative Commons.

 

一方で、先行したMiG-25フォックスバットの最高速度マッハ3を受け継ぎ、低空を飛行する爆撃機や巡航ミサイルを探知できる「見下ろし撃墜」ザスロンN007フェーズドアレイレーダー(短距離赤外線センサーを搭載)を備え、目にも止まらない速さだ。データリンクにより、フォックスハウンドの乗組員と地上の防空ユニットは互いのセンサーを「見る」ことができ、ミサイル誘導データを交換できた。

近代化されたMiG-31BMモデルは、より大きな空中目標(E-3やE7 AWACS)に対して最大250マイルの検出範囲と、同時に6つの目標に対処できる能力を持つより高性能なザスロンMレーダを備えてる。そのため、パイロットは改良型R-37Mミサイルの長射程を活用できる。

さらに近代化されたMiG-31BSMは、給油プローブを装備し、航続距離を伸ばし、コックピット後部のペリスコープ、より耐熱性の高いキャノピーによりマッハ2.4での超音速巡航(この速度では、流入する空気分子が摩擦を生み出す)の持続を可能にし、多機能ディスプレイと新しい地上攻撃・対艦能力を備えた新型バジェット-55-06コンピュータも搭載する。

MiG-31は、開戦初期に主にクリミア半島のベルベク基地から哨戒飛行を開始したと伝えられている。10月1日、第790戦闘連隊のフォックスハウンド1機が離陸時に滑走路から外れ、炎上、爆発した。同機ではWSOのみ間一髪で脱出できた。

超音速地上攻撃ミサイルKinzhalを発射するための特殊なMiG-31K(別名MiG-31I)もある。同ミサイルはすでにウクライナに対し数回の攻撃を実施している。

MiG-31と航続距離の課題

遅かれ早かれ、ウクライナは西側のジェット機、おそらくF-16やスウェーデン製JAS39グリペンなどの手頃な価格の戦術戦闘機を手に入れるだろう。

これらの戦闘機はMiG-31BMのミサイルやレーダーには負けるが、接近するR-37を検知し、「エスケープゾーン」にいる間に回避するセンサーや対策がはるかに優れているはずである。また、ウクライナで供用中のSu-27やMiG-29のR-27ミサイル搭載機(25~50マイル)よりも、AIM-120長距離ミサイルを搭載したジェット機の方が射程の差が狭くなる(約60~120マイル)し、MiG-31は大きなレーダー断面を持つ。そのため、MiG-31はより遠くから交戦せざるを得ない(つまり、殺傷確率が低くなる)かもしれない。

確かに、ウクライナにおけるロシアのVLRAAMの使用が、ウクライナ・ロシア間の空戦を超えて適用できるかは微妙なところである。しかし、ロシアがVLRAAMの使用に成功したことは、VLRAAMがこれまで考えられていたよりも効果的で安価であり、空対空戦闘において、AWACS、爆撃機、空中給油タンカーを殺すための特殊兵器と考えられていたものが、より広い用途で使用される可能性を示唆している

 

MiG-31

Image: Creative Commons.

 

このことは、ペンタゴンの非ステルスF-15EX機用のVLRAAMと、「バックフィールド」AWACSとタンカー機を保護する対抗策に関する独自研究を後押しするかもしれない。VLRAAMはまた、間もなく登場するB-21爆撃機に対しても魅力的な武器になるかもしれない。

Russia Is Arming MiG-31 Fighters with R-37M Hypersonic Missiles for War in Ukraine - 19FortyFive

BySebastien Roblin

Sébastien Roblin writes on the technical, historical, and political aspects of international security and conflict for publications including The National Interest, NBC News, Forbes.com, War is Boring and 19FortyFive, where he is Defense-in-Depth editor. He holds a Master’s degree from Georgetown University and served with the Peace Corps in China.  You can follow his articles on Twitter.

In this article:featured, MiG-31, Putin, Russia, Ukraine, War in Ukraine

WRITTEN BYSebastien Roblin

Sebastien Roblin writes on the technical, historical, and political aspects of international security and conflict for publications including the 19FortyFive, The National Interest, NBC News, Forbes.com, and War is Boring. He holds a Master’s degree from Georgetown University and served with the Peace Corps in China.  


2022年11月17日木曜日

ポーランド巻き添え被害はウクライナ対空ミサイルの可能性。しかし、そもそもロシアが新公開したため発生した被害でロシアに責があるとのNATO見解。ロシアが嘘をついていないとしたら珍しい。

  

Polish National Police

 

ウクライナのミサイル誤射でポーランド人2名が死亡した証拠が増えつつあるが、NATOは最終的にはロシアに責任があるとしている

 

 

 

ーランド、米国、その他NATO当局者は、入手可能な証拠から、昨日ポーランド農場で2人が死亡した事件は、ウクライナの地対空ミサイルの誤射によるものであるののが次第に明らかになってきたと述べている。しかし、状況の詳細は不明のままであり、ウクライナとロシアの当局は、非難し合っている。

 

争点となっていないのは、ウクライナ国境から約5マイルに位置するポーランドのプルシュトゥフPrzewodów村の農場に弾丸またはその残骸が命中し、2名が死亡したことだ。この事件は、ウクライナが、ポーランドに近いリヴィウ地方含む同国の電力網を主な標的としたロシアのミサイルの大規模攻撃にさらされ発生したものである。

 

 

 

ポーランド、プルシュトフで2人が死亡したミサイルの爆発地点の横にいる警察官。Omar Marques/Getty Images

 

ポーランド当局は現在も調査を続けているが、同国のマテウシュ・モラヴィエツキ首相とアンドレイ・ドゥダ大統領は本日、これまでに集まった証拠から、ロシアのミサイル攻撃の過程で発射されたウクライナ地対空ミサイルが、プルシュトゥフを襲った可能性が高いと述べている。

 

「ウクライナ軍は、ロシアの大規模攻撃に対抗して、昨日、ロシアのミサイルを撃墜するためミサイルを発射した」とモラヴィエツキは今日の記者会見で述べたた。「ミサイルの一つは、意図がないまま、ポーランド領土に落下したことを示す多くの兆候がある」。

 

「ロシア軍が発射したロケットであるという証拠は今のところ見つかっていない」と、ドゥダ大統領は別の場で述べている。「しかし、ウクライナの対ミサイル防衛ミサイルである証拠が多数ある」。

 

「予備的な分析では、この事件はロシアの巡航ミサイル攻撃からウクライナ領土を守るため発射されたウクライナ防空ミサイルによって引き起こされた可能性が高い」 と、NATO事務総長のイェンス・ストルテンベルグもブリュッセルで記者団に語った。ストルテンベルグ事務総長はまた、調査が完了するまで、同盟の第4条に基づくNATO大使の緊急会合は行われないと述べた。

 

ロイド・オースティン米国防長官は本日の記者会見で、「我々はポーランド政府によるこの爆発事件の調査を全面的に信頼しており、...彼らの仕事を先取りすることはない」と述べた。しかし、オースティン長官は、ポーランドの首相と大統領によるこれまでの公的評価と「矛盾する」ものは、今のところ見つかっていないと付け加えた。

 

ジョー・バイデン米大統領は昨日、「軌道を考えると、ロシアから発射されたとは考えにくい」と述べていたが、別の場所から発射されたロシアの兵器である可能性をまだ残している。

 

AP通信の最初の報道では、匿名米情報筋の話として、ロシアのミサイルがプルシュトゥフPrzewodówを攻撃したと伝えていたが、同通信や他の報道機関は、他の無名の米当局者の情報に基づいて、ウクライナの地対空ミサイルが犯人である可能性が高いとも報じている。

 

また、NATO軍がポーランドに着弾したミサイルを追跡し、どこから来たのか、誰が発射したのかを確認できたという報告もある。米空軍や他のNATO加盟国が運用するE-3セントリー空中警戒管制システム(AWACS)レーダー機や、この地域を定期飛行していると知られている他の情報・監視・偵察(ISR)機、地上の各種レーダーが、ミサイルの飛行の様々な部分に関するデータを記録した可能性があるが、情報が様々な要因で不完全なものだった可能性もある。

具体的にどのようなミサイルが国境を越えてプルシュトゥフの農場を襲ったのかは不明だが、ポーランドのドゥダ大統領は地対空ミサイルシステム「S-300」が発射された可能性に言及している。専門家やオブザーバーは現場の画像に写っている破片が5V55ミサイルのものである可能性を指摘しているが、これは未確認のままだ。

 

ウクライナ軍とロシア軍は、ともにS-300システムを採用している。ロシアはS-300を地対地用にも使用しており、長距離精密スタンドオフ弾の在庫が減少しているため、S-300は陸上攻撃用として精度が低いにもかかわらず、このギャップを埋めるためますます使用されるようになってきている。隣国ベラルーシを含むロシアのS-300部隊が発射するミサイルが、プルシュトゥフを攻撃できる射程があるかは、不明である。

 

しかし、長距離地対空ミサイルが大きく外れて着弾した例も知られている。また、ウクライナ紛争では、爆発物を搭載したとされるTu-141「Strizh」高速ドローンが、NATO加盟国クロアチアの首都ザグレブに落下したことが既に報告されている。

 

また、プルシュトゥフを襲ったのがミサイル一発だったもまだ明らかではない。ポーランドメディアは当初、ウクライナ国境付近の農場に2発が落ちたと報じたが、これは単に1発のミサイルの複数部分を複数兵器と見間違えた目撃情報とも考えられる。

 

ロシアとウクライナの両政府は、この事件に対する責任を否定し続けている。

 

ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は本日、「我々のミサイルやミサイル攻撃ではないことに疑いはない」と述べた。「我々は調査に参加しなければならない」

 

「我々はポーランドにミサイルが着弾した事件の共同調査を提唱する」とウクライナ国家安全保障・防衛評議会のオレクシー・ダニロフ長官Oleksiy Daniloもツイートで書いた。「我々は、我々が持っているロシアの痕跡の証拠を渡す準備ができています。我々はパートナーからの情報を期待しており、それに基づいて(ウクライナの)防空ミサイルであるという結論が出された」。

 

「ロシアは欧州大陸東部を予測不可能な戦場にした。意図、実行手段、リスク、エスカレーション、すべてロシアからのものだ」と、ゼレンスキー大統領の最高顧問ミハイロ・ポドリアクMykhailo PodolyakはCNNに声明で語った。「今回のミサイル事件は、それ以外に説明がつかない。侵略国が、ヨーロッパ大陸の大国に対して、旧式のソ連兵器で意図的に大規模なミサイル攻撃を行えば、遅かれ早かれ、他国の領土にも悲劇が起こる」。

 

ポドリアクは昨日、ロシアがポーランドを意図的に攻撃したが、それを「間違い」と枠付けするという主張をツイートしていたが、いずれもまだ立証されていない。

ウクライナのドミトロ・クレバ外相も昨日、ウクライナのミサイルがポーランドを攻撃したかもしれないという考えは「陰謀論」で、ロシアのプロパガンダ以外の何物でもないと述べた。

 

ロシア国防省はテレグラム・チャンネルに掲載した声明で、「高精度の攻撃はウクライナ国内にある標的のみに行われ、ウクライナとポーランドの国境から35キロ(約22マイル)以内であることを強調したい」と述べている。「11月15日夜、ポーランドで公開されたプリスティフで発見された残骸の映像は、ロシアの防衛産業複合体の専門家によって、ウクライナ空軍のS-300防空誘導弾の一部であると確実に確認された。プルシュトゥフに「ロシアのロケット」が落下したとするウクライナの各種情報源や外国当局者の発言は、事態をエスカレートさせることを目的とした意図的な挑発だ」。

 

ロシア当局は、この事件がある種の意図的な挑発であるという主張の証拠を提示していない。また、ロシアのミサイルがコースを外れたとか、何らかの照準ミスがあったとか、ウクライナの地対空ミサイルがポーランドに落下する前のある時点でロシアのミサイルを積極的に追尾していたということも、もちろん否定できないだろう。

 

ウクライナの地対空ミサイルが今回の致命的な事故を引き起こしたことが決定的になった場合、ウクライナとNATOの関係に悪影響が及ぶのではないかという議論がなされている。しかし、NATOはすでに、プルシュトゥフで起こったことが意図的な攻撃であった兆候はなく、いずれにしてもロシアが真犯人であるという同盟全体の立場を採用しているようである。ポーランド、米国、その他のNATO加盟国の政府関係者は、ロシアがウクライナにミサイルを発射していなければ、このような事態は全く起こらなかったという見解を明らかにしている。

 

 

ウクライナ議会の国家安全保障・防衛・情報委員会のメンバーで、同議会の大統領代理フェディール・ヴェニスラフスキーFedir Venislavskyiは、本日、NATOのいかなる行動も期待していないと発言した。同時に、ポーランド領内での死亡事故が、ウクライナへの防空資産の追加提供に拍車をかけることを期待していると付け加えた。米国主導の国防コンタクトグループは本日、ウクライナへのさらなる軍事支援を話し合うため仮想会議を開催し、すでに航空・ミサイル防衛システムが議論の大きな部分を占めている。

 

「昨日の出来事によって、ウクライナに最新の対ミサイル防衛システムを提供することについて、より決定的な質問ができるようになると思うし、ポーランド共和国の領土で起こった事件の仮定の再現さえ不可能になるだろう」と、ベニスラフスキーは今日ウクライナ・メディア・センターでのブリーフィングで記者団に語った。

 

「しかし、私の意見では、軍事的な性質の具体的な行動があることを期待する価値はほとんどないだろう。

 

プルシュトゥフ事件の調査がどのような結論を出すにせよ、ウクライナでの紛争が近隣諸国に飛び火する可能性や、ロシアとNATOの緊張の危険なエスカレーションにつながる将来の事件に対する懸念が、長年の懸念として強調されたことは確かである。ポーランドはすでに自国の軍隊の一部を厳戒態勢に置き、同国の空域の監視を強めている。

 

同時に、NATOは少なくとも今回、このような事態に対応するため、慎重な行動を取る能力を示した。また、NATOはこの過程で、誤算や意図の誤解を避けるために活用できる重要情報の流れを持っていることを示した。NATO当局は、2月のロシアの全面侵攻以前から、同盟の東側での防衛態勢強化に動いていたが、同時に、紛争拡大を積極的に阻止しようとしていると繰り返し明らかにしてきた。

 

昨日のポーランド住民2名の死は、戦闘に関与していない国も、隣国の紛争によって、現実的なリスクに直面していることを浮き彫りにした形だ。

 

 

Ukrainian Surface-To-Air Missile Likely To Blame For Deadly Incident In Poland NATO Says

BYHOWARD ALTMAN, JOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED NOV 16, 2022 3:18 PM

THE WAR ZONE


2022年11月16日水曜日

ポーランドへのミサイル誤射で念入りな調査を。拙速でNATO憲章を発動させれば対ロシア戦に発展してしまう。しかし、事実が判明したら...

 

A U.S. Air Force F-35 Lightning II aircraft assigned to the 34th Fighter Squadron receives fuel from a KC-10 Extender aircraft over Poland, February 24, 2022. U.S. Air Force/Senior Airman Joseph Barron/Handout via REUTERS THIS IMAGE HAS BEEN SUPPLIED BY A THIRD PARTY. TPX IMAGES OF THE DAY

日は、昨年2月にロシアのウクライナ侵攻で、最も大きな戦果が生まれた日になった。まず、ゼレンスキーがG20で演説し、ロシアはウクライナのインフラへの大規模なミサイル攻撃で応戦した。さらに今日の午後遅く、ロシアのミサイルが迷走してNATO加盟国ポーランドに着弾し、2人の民間人が死亡したとの報道が出てきた。

NATO憲章第5条は、ポーランドを、そして暗に他の同盟国を、ロシアとの戦争に引きずり込むのだろうか。

東欧の情勢は急過熱している。アメリカ国民全員が、国家の安全保障にとって何が問題なのか、憲法とNATOの同盟国の両方にどんな義務があるのかを確実に理解することが重要だ。

ウクライナとロシアの戦争は、2月から激化しており、すでに何度も揺れ動き、双方に大きな犠牲者を出している。本日、ゼレンスキーはG20サミットのビデオ会議で演説し、事態はさらにヒートアップした。その中で彼は、ウクライナ全領土を取り戻すまで「我々は戦う」と再び力強く宣言した。そして、10項目の「平和プラン」を発表し、そのうちの6項目は、ロシアがウクライナから一方的に全軍を撤退し、戦闘を停止することを要求している。

プーチンはこれを降伏の要求と受け止め、数時間後に最大かつ最も厳しいミサイル攻撃を開始した。11月1日までに、ロシアのロケットとミサイル攻撃で、ウクライナのエネルギーインフラの40%が破壊された。しかし、ゼレンスキー演説後、クレムリンは100発以上の巡航ミサイルを放ち、20数都市を攻撃し、ウクライナのエネルギーインフラをさらに破壊し、都市全体を暗闇に陥れた。しかし、この日の深夜、NATOは息を呑むような事態に見舞われた。

多くの報道によると、ロシアの誤射ミサイルがNATO加盟国のポーランドに着弾し、ポーランドの民間人が死亡したとされている。この記事を書いている時点では、ロシアが意図的にポーランドを狙ったのか、それとも標的を外した誤射なのか、あるいはウクライナのS-300防空ミサイルがロシアの100発のミサイルのうち1発を外し、ポーランドに着弾したのかは不明だ。明日、太陽が昇れば、ポーランド当局はよりよく調査し、事実を提供することができるだろう。

しかし、すでに多くの声が、これがNATO、ひいては米国をロシアとの直接対決に引き込み、戦争の当事者となる可能性があると推測している。9月時点でバイデンは、米国と大西洋同盟はロシアのいかなる侵略からも「NATOの領土の隅々まで守り抜く」と宣言していた。ウクライナの国会議員であるレシア・ヴァシレンコは、今回のミサイル攻撃について「@NATOの第5条の反応が必要だ」とツイートした。

第5条(「ゴー・トゥ・ウォー条項」と誤って呼ばれることもある)の使用を提案するには、まず、NATO憲章が加盟国に義務づけていることと義務づけていないことを理解する必要がある。第5条は、NATO加盟国が「欧州または北米の1カ国以上に対する武力攻撃は、加盟国全体に対する攻撃とみなすことに同意する」とし、それぞれが「武力の行使を含め、必要と考える行動」をとることによって「攻撃を受けた加盟国を支援する」と定めている。

NATO憲章のもう一つの重要な規定を、忘れられがちだが、非常に重要な意味がある。憲章第11条は、全加盟国が「それぞれの憲法上の手続きにしたがって」条約の規定を実施すると定めている。

これを総合すると、米国にとっては、NATO加盟国が攻撃された場合、米国議会と大統領が必要と考える行動をとってよいということになる。重要なことは、NATO憲章が、第1条第8項第11節で米国議会に与えられている憲法上の唯一の戦争決定権に取って代わるものではないことである。しかし、今回ポーランドで起きたこと、起きなかったことに関連し、もう一つ決定的な違いがある。

第5条を発動するためには、NATO加盟国に対する攻撃がなければならない。どう見ても、これはロシアのミサイルか、ウクライナの防空ミサイルが標的を外れて迷い込んだかのどちらかだ。第5条の発動が真剣に検討するためには、意図的な攻撃が実際にあったことが必要である。NATO同盟の本質は戦争を防ぐための相互防衛条約であり、その不用意な運用が同盟を世界最大の核兵器保有国との戦争に突入させるメカニズムでないことは言うまでもない。.

米国もポーランドもNATOも、今は性急な判断を避け、徹底的に調査し、事実が明らかになった段階で、NATOによるさらなる行動が正当化されるかを検討するべきだ。アメリカにとって最も重要な国益は、現在も今後も、ウクライナでの戦闘を不必要にエスカレートさせ、不必要かつ勝ち目のない戦争に引きずり込むことを回避することである。■

Is A NATO vs. Russia War Possible over Poland Missile Strike? - 19FortyFive

ByDaniel Davis

Also a 1945 Contributing Editor, Daniel L. Davis is a Senior Fellow for Defense Priorities and a former Lt. Col. in the U.S. Army who deployed into combat zones four times. He is the author of “The Eleventh Hour in 2020 America.” Follow him @DanielLDavis


オスプレイの海軍版CMV-22Bに注目。空母以外にも分散運用する艦艇への補給に有益。ただし、オスプレイ生産ラインの終了が近づいている。

 

A CMV-22B Osprey, from the “Sunhawks” of Fleet Logistics Multi-Mission Squadron (VRM) 50, rests after landing on the flight deck of the aircraft carrier USS Nimitz (CVN 68). Nimitz is underway conducting routine operations. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class David Rowe)

現代の空母のロジスティクス課題に対処するために、海軍はオスプレイ購入を増やすべきだと、アナリストのロビン・レアードが主張。

本コラムは、ロビン・レアードが45年以上にわたる米国内外の防衛専門家のレンズを通して、現在の防衛問題に取り組む定期コラムの最新号。コラムの目的は、過去の疑問や視点を今日の意思決定にどのように反映されるべきかを振り返ることにある。

ローバルな競争と紛争の時代に、自由民主主義諸国は自衛能力を加速させ、中長期的にも抑止力を強化する方法を見出す必要がある。

筆者は最近、豪州を訪問し、来年の戦略的見直しに向けて、豪国防軍の新任の軍務部長やの国防アナリスト、政策担当者に会ったが、この点は強調された。豪国防軍の戦力設計責任者アンソニー・ローリンズ(Anthony Rawlins)空軍大将は、このように 述べた。「今夜の戦いは、今あるもの、そして短期間で入手・配備が可能なものを使って行うことを意味します」。

短中期的に能力を強化するためには、戦略的な再考と同時に、戦術調整も必要である。米海軍でこれを行うことができる1つの領域は、分散した艦隊向けのロジスティクスの強化、すなわち生存性と拡張戦域でより効果的に活動できる能力を強化だ。通常、このような話をロジスティクスから始めることはないが、米海軍は、より能力の高い艦隊を作るため、中期的に直接影響を与える重要な決定を下した。

その決定とは、固定翼機C-2Aをオスプレイ改良型、すなわちCMV-22Bに置き換えるだ。海軍は大型甲板空母への平時の補給用にCMV-22Bを48機(44機が現在発注済み)購入する契約を結んだ。現在、生産ラインが生きていることを考慮し24機の回転翼機を追加導入すると、大型空母だけでなく、より広い艦隊が厳しい条件の戦闘環境で動作するように物流能力を強化できる。

だが同機の生産ラインは、空母支援に必要なCMV-22Bをフル装備で購入可能となる前に、停止することになっている。生産ラインが停止すると、既存の航空機を維持する重要なサプライヤーまで削減されることになる。また、停止後に海軍が生産再開を決定した場合、CMV-22Bの新造のための効果的なサプライチェーンと生産ラインを再確立するため、遅延は避けられず、コストも大きくなる。

CMV-22Bは、ニミッツ級空母や新世代フォード級空母の攻撃能力と生存能力を高める効果を生む。

見逃しがちなのは、この能力が空母そのものの殺傷能力や生存能力に与える影響である。空母が脅威を受け、兵器のウィンチェスター化を余儀なくされたとき、兵器の運搬を日中だけに頼りたくない。CMV-22Bがあれば、その必要はない。また、空母にオンタイムで兵器を届けるためのスピードと航続距離がある。

フォード級(USSジェラルド・R・フォードは現在、大西洋でNATO同盟六か国と協力し、初の作戦展開中)については、さらに多くのことが行われる。フォード級は、ニミッツ級に比べてワークフローが増強されている。USSジェラルド・R・フォードのアイランドは140フィート後方に移動し、30%小さくなった。これにより、航空機の給油や兵器搭載作業のスペースが大幅に拡大し、アイランド前方により多くの戦闘機を収容できるようになった。CMV22-Bは、使用可能なスペースに駐機し、甲板に直接来る武器エレベーターに直接弾薬を降ろすことができる。つまり、CMV-22Bの夜間着艦能力と新空母のワークフローにシームレスに適合する能力は、大型甲板空母の攻撃能力と生存能力を向上させる。

しかも、これだけではない。CMV-22Bは、艦隊支援を強化するため、ポイント・ツー・ポイントの後方支援活動もできる。CMV-22Bは、C-2Aと異なり、航空母艦支援機というより、艦隊支援機だ。

機動基地とみなされる艦隊は、殺傷力を高めるために一致した攻撃能力を形成する分散型統合軍の一部として、未来に対応していく。これは、艦隊がそれ自身の分散型運用という点で異なる運用をする必要があるだけでなく、敵対者を危険にさらし、紛争で勝利することができる攻守一体の効果を提供するため、空と地上要素を含むモジュール式任務部隊の一部として運用されるべきであることを意味する。

CMV-22Bは分散型戦闘のチェス盤を横断して活動できまる。 また、海兵隊はMVV-22Bを先行して配備しているため、運用と維持の専門知識がすでに艦隊に備わっている。つまり、CMV-22Bは空母の中核的な兵站ニーズに応えつつ、艦隊全体で同じように運用することができるのです。CMV-22Bは、空母だけでなく、空母以外の艦船でも保守が可能だ。

また、軍事輸送司令船から艦隊に物資を供給するという課題では、新たなロジスティクスニーズをサポートする点で、航空機の役割は拡大している。CMV-22Bは、スピードと航続距離の点でユニークな能力を持っており、このような状況での戦闘支援のギャップを埋めることができる。

言い換えれば、海軍は重要な戦略的決断を迫られている。艦隊のために非常に予測可能な争奪戦のギャップを残すのか?それとも、CMV-22Bの生産ラインを整備して購入を拡大することで、ギャップを解消するのか?CMV-22Bを24機追加購入することで、紛争時の空母補給の備えは大幅に強化される。この決定は、中期的に艦隊の能力を向上させる効果を提供し、米海軍とオージーなど同盟国が同様に必要とする能力を提供するので、オスプレイはオージー艦にもポイント・ツー・ポイントのサポートを提供できるのだ。■


Accelerating capability for the fleet: The case of the CMV-22B

By   ROBBIN LAIRD

on November 15, 2022 at 1:17 PM

https://breakingdefense.com/2022/11/accelerating-capability-for-the-fleet-the-case-of-the-cmv-22b/?_ga=2.193512237.186751218.1668595442-1256044490.1668165814

ロシアの戦略爆撃作戦はウクライナ戦を終結できるのだろうか

 Tu-160

Tu-160 Bomber. Image Credit: Creative Commons.

 

ロシアはウクライナ戦で無差別爆撃作戦に踏み切った。だが、この作戦で勝算はつかめるのだろうか。

 

 

戦略爆撃の歴史と概要

第一次世界大戦では、ドイツがツェッペリンや長距離重航空機を使い、主にイギリスの都市に被害を与えたのが、最初の戦略爆撃作戦だ。この作戦は、イギリスの産業に大損害を与えるほど規模ではなかったが、かなりの数の民間人が死亡し、イギリス本国では戦意喪失とまではいかないまでも、パニックを引き起こした。ドイツは第二次世界大戦の初年に再び戦略爆撃を中途半端に試みたが、ドイツの産業と士気を破壊する英米の連合爆撃機攻勢に急速に道を譲ることになった。

 日本に対する同様の作戦は、2発発の原子爆弾の投下で幕を閉じた。アメリカは朝鮮戦争とベトナム戦争で戦略爆撃を行ったが、実質的な軍事的効果はほとんどなかった。日本への原爆投下を除けば、これらの作戦はどれも戦争に勝つための決定的なものではなかったと考えられているが、ほとんどすべての作戦で多くの人々が死亡し、多くの財産が破壊された。

 

Enola Gay

Enola Gay B-29. Image was taken on October 1, 2022. Image Credit: 19FortyFive.com

 

被害の性質

戦略爆撃は、概念的には各種標的を攻撃することができる。第二次世界大戦の連合爆撃機攻勢では、アメリカはドイツの工業能力の攻撃に、イギリスはドイツ国民の士気の打破に集中したが、米爆撃の精度が低かったため、実際には作戦の差は比較的少なかったとされる。

 対日戦は、技術的には工業を対象としていたが、ほとんどが民間人を殺害した。北朝鮮とベトナムに対する作戦は、インフラストラクチャーと工業を主な標的としたが、朝鮮半島の作戦では、民間の農業にかなりの付随的損害が発生した。

 ロシアは一般に民間人に対する直接攻撃を避け、民間と軍事の二重の意味で使用する標的を選んだ。ウクライナ戦争初期にロシアはウクライナの産業、特に防衛部門を標的にしたが、ウクライナが西側から輸入している軍備が多いことから、ロシアはこうした攻撃の戦略的影響は限定的と判断したようだ。

 現在、ロシアはウクライナのエナジーインフラに注目し、発電所や送電所を攻撃している。ウクライナ当局は、次は配水施設に攻撃が来ると予想している。

 

ロシアのウクライナ作戦の性質

戦略爆撃作戦は、しばしば被害者だけでなく、その実施側にも犠牲を強いる。全容解明はできないが、西側連合国にとって連合爆撃機攻勢の実施に要した費用は莫大であった。大型で高価な四発爆撃機を、比較的安価なドイツ防空網の牙城に飛び込ませた。ドイツは爆撃機を攻撃するため小型で安価な単発戦闘機に頼ることができたし、戦闘のほとんどを自国の領土内で行えたので、損傷した航空機を修理し、パイロットを救出できた。

 

ロシアは、高価な固定翼機での防衛力の高いウクライナの戦略目標攻撃を避けてきた。むしろ、ロシアは巡航ミサイルや長距離ドローンを使って、ウクライナのインフラを攻撃している。これらの無人機やミサイルは小さな目標に当てるには十分な精度があり、甚大な被害をもたらしたようである。弾道ミサイルの追加取得(および無人機製造のためのロシア産業の再編成)により、ロシアは今後もウクライナ領土の奥深くにあるターゲットを破壊すできるだろう。

 しかし、ウクライナが無力でないことは確かだ。ウクライナへの大規模な対空防衛の移転は、ロシアが侵攻するとすぐに始まり、今日まで続いている。しかし、攻撃と防御の経済学では、ウクライナに有利とは言えないかもしれない。ウクライナがロシアの無人機やミサイルに対して使用しているミサイルの多くは、その目標よりも高価だ。もちろん、西側諸国が一般的にそのツケを払っているので、ウクライナはこうした能力の多くに実際にお金を払っているわけではない。

 それでもウクライナは、ロシアが無人機やミサイルを追加で発射する資金を使い果たすという希望に頼ることはできない。

 ある意味、このロシアの戦略は、親ウクライナ連合の強みに直結している。ドイツは、ウクライナがロシア軍を打ち負かすための致命的な軍事装備を派遣することには消極的かもしれない(あるいはできないかもしれない)。しかし、送電所修理のため技術者や部品を送ることは可能である。また、ロシア作戦は、民間人に悲惨な思いをさせるだけで、軍事的な目的はほとんどないと思われるので、ヨーロッパにおけるロシアの広報活動に役立たないだろう。

 

LIKELY IMPACT ON UKRAINE 

The Russian strategic campaign is not likely to succeed in either toppling the Ukrainian government or in forcing Kyiv to capitulate. If Ukrainian morale fell because of this bombing campaign, it would become a huge outlier in the history of strategic air campaigns. Robert Pape (author of Bombing to Win, an account of the history of strategic bombing) is deeply skeptical about the effectiveness of Russian efforts. Moscow may believe too much of its own propaganda about the weakness and decadence of the West and, by extension, Ukraine.

But the people Russia is trying to coerce are the children, grandchildren, and great-grandchildren of the people who survived the Holodomor and the Nazi invasion of the Soviet Union. It is not likely that the weather will force them to knuckle under and give up on their resistance to Russia’s invasion. But Russia can undoubtedly make life unpleasant for Ukrainians, especially in the face of what could be a dreadful winter.

ウクライナへの影響はどうか 

ロシアの戦略的作戦は、ウクライナ政府を倒したり、降伏するのに成功する可能性はない。空爆作戦でウクライナの士気が下がれば、戦略的航空作戦の歴史上、大きな異例となる。ロバート・ペイプ(戦略爆撃の歴史を記した『Bombing to Win』の著者)は、ロシアの取り組みの効果に深く懐疑的だ。モスクワは、西側諸国、ひいてはウクライナの弱さと退廃に関する自国のプロパガンダを信じすぎているのかもしれない。

 しかし、ロシアが強要しようとしているのは、ホロドモル(飢餓による殺害)やナチスのソ連侵攻を生き延びた人々の子や孫、ひ孫たちである。天候に左右され、彼らがロシアの侵略への抵抗をあきらめざるを得なくなることはないだろう。しかし、ロシアはウクライナ人にとって、特に恐ろしい冬を前に、生活を間違いなく不愉快にさせることができる。■

 

Can Russia Terror Bomb Its Way to Victory in Ukraine? - 19FortyFive

ByRobert Farley

 

WRITTEN BYRobert Farley

Dr. Robert Farley has taught security and diplomacy courses at the Patterson School since 2005. He received his BS from the University of Oregon in 1997, and his Ph.D. from the University of Washington in 2004. Dr. Farley is the author of Grounded: The Case for Abolishing the United States Air Force (University Press of Kentucky, 2014), the Battleship Book (Wildside, 2016), and Patents for Power: Intellectual Property Law and the Diffusion of Military Technology (University of Chicago, 2020). He has contributed extensively to a number of journals and magazines, including the National Interest, the Diplomat: APAC, World Politics Review, and the American Prospect. Dr. Farley is also a founder and senior editor of Lawyers, Guns and Money.


速報 ポーランドにロシアミサイル2発が着弾、2名死亡

 

via Remiza.pl

この事件は、戦争がウクライナの国境を越えてNATO加盟国へ波及するとの懸念を呼び起こしている

詳細は不明だが、少なくとも1発のロシアミサイルが国境を越えポーランドに着弾し、農場を直撃し、人が死亡したという未確認の報告が入っている。

ポーランドのラジオZETは、2発のミサイルが、ウクライナ国境からわずか5マイルのPrzewodów村の農場を直撃したと最初に報道した。同地はウクライナの都市リヴィウから北に約45マイル。

A map showing Przewodów in Poland and, to its south, Lviv in Ukraine. Google Maps

クレーターや横転した農耕用トラクターやトレーラー、その後回収されたミサイルの部品らしきものとされる写真がソーシャルメディア上で広く出回っている。ポーランド警察と軍が現場に到着したと伝えられている。

米情報当局者はAP通信に対し、ロシアミサイルがポーランドに飛来し、農場にいた2人を殺害したと伝えたが、それ以上の詳細は明らかにしていない。

ポーランド当局はまだ公式に事件の詳細を確認していないが、ポーランド政府のピョートル・ミューラー報道官によると、マテウシュ・モラヴィエツキ首相は「危機的状況」をめぐり国家安全保障緊急会議を招集した。

米国防総省報道官であるガロン・J・ガーン米海兵隊中佐は、The War Zoneに対し、「報道は承知しており、監視している」と述べた。ポーランドが加盟するNATO同盟にもすでにコメントを求めている。

ロシア当局はいかなる関与も否定しており、ロシアのミサイルが1発または複数発、プリズフクの農場を攻撃したという疑惑を挑発行為と断じているが、弁解のための証拠は提供していない。ポーランドの同じ場所に2発のミサイルが命中したという報道が事実であれば、2発が偶然同じ標的に命中する可能性は極めて低いので、照準入力ミスか故意の攻撃である可能性が高いと思われる。

また、ポーランドの農場に落ちたのは、ウクライナの地対空ミサイルの可能性もある。ウクライナの地対空ミサイルが、標的を外した後、非常に長い距離を移動し地上に落下した例が各地であった。ポーランドで回収された残骸の一部とS-300地対空ミサイルシステムで使用されているミサイルとの間に類似性があるとの指摘もある。ロシアとウクライナ両軍はS-300派生型を採用しており、ロシア軍は地対地兵器として使用している。

3月には、ウクライナ紛争に関連しTu-141「Strizh」高速ドローンが、同じNATO加盟国のクロアチアの首都ザグレブに墜落している。

プリシュトゥフ事件の経緯はまだはっきりしないが、ロシアのウクライナ戦争が不注意にも他国に波及する可能性は、数カ月前から懸念されていた。3月、NATO加盟国のポーランドから約15マイル離れたウクライナ西部でロシアのミサイル攻撃により少なくとも35人が死亡した後、AP通信は、戦争により物資が遮断されることを懸念しポーランド人がパスポートオフィスに駆けつけ、必需品を備蓄していると報じた。それ以来、ウクライナに流入する軍事物資の主要な結節点となっているこの地域は、ロシアのミサイルによって繰り返し攻撃されている。

そのうえで、ウクライナ軍へ軍事支援を積極的に行ってきたNATOが、このような事態にどう対応するのかが懸念されている。ポーランドがNATOの集団安全保障規定第5条を何らかの形で発動する可能性については、すでに憶測が流れているが、NATOが紛争拡大を避けるため可能な限りのことを行うと繰り返し述べていることから、その可能性は極めて低いと思われる。

ポーランド当局は、NATO第4条の規定に基づく緊急協議を要求することは可能であり、その結果、同国の防衛態勢を強化するため追加部隊の配備につながる可能性がある。米軍をはじめとするNATO加盟国は、2月のウクライナ侵攻以前から、ロシアのさらなる侵略を抑止するため、ポーランドなどに空軍や陸軍の追加配備を始めており、米軍のペイトリオット地対空ミサイル砲台を含む各種防空システムも含まれている。

ポーランドの同じ場所に2発のミサイルが命中したという報告もある。これらの主張は確認できないが、ミサイル2発であった場合、全く同じターゲットに2発が命中する可能性は非常に低いため、標的入力エラーまたは故意の攻撃である可能性が高い。■

Missile Hits Poland After Crossing Ukraine Border: Reports

BYHOWARD ALTMAN, JOSEPH TREVITHICK, TYLER ROGOWAY|PUBLISHED NOV 15, 2022 3:27 PM

THE WAR ZONE