2022年12月4日日曜日

ニミッツ空母打撃軍がサンディエゴ出港し、西太平洋に展開する(2022年12月3日)

 

2022年12月3日、カリフォーニア州サンディエゴを出港中、水陸両用軍艦USSポートランド(LPD-27)とすれ違うUSSニミッツ(CVN-68)Photo via San Diego Web Cam used with permission

ミッツ空母打撃群が、12月3日土曜日にカリフォーニア州サンディエゴを出発し、西太平洋に展開する

USSニミッツ(CVN-68)は現地時間の土曜日午前8時頃に海軍基地ノースアイランド桟橋を離れ、太平洋に向かった。

USNIニュースへの土曜日付の声明で、米第3艦隊はニミッツがサンディエゴを離れたことを認めたが、それ以上の詳細は明らかにしていない。

「USSニミッツ(CVN-68)は米第3艦隊の作戦を遂行するため、カリフォーニア州サンディエゴを出発した」と声明にある。

「ニミッツは空母打撃群(CSG)11の旗艦で、国家の要請に応え、戦闘可能な海軍力を提供し、持続的かつ前方の海軍プレゼンスを通じ紛争を抑止し、必要であれば勝利する準備ができている」。

同空母は11月28日にワシントン州ブレマトン母港に出港し、カリフォーニアを離れる前に空母打撃群司令部を乗艦させるべくサンディエゴへ出港したと海軍当局がUSNIニュースに確認した。Kitsap Sun紙によると、空母は2500人を乗せ、ワシントン州のキツァップ海軍基地を出港しました。

CSG11の司令クリストファー・スウィーニー少将は先週、同紙への声明の中で、「空母打撃群11に配属された乗員は、戦闘可能な海軍力を提供し、紛争の抑止、そして必要であれば海軍の持続的かつ前方プレゼンスを通じた勝利のための人員、訓練、認定を受けている」と述べた。

米艦隊で最も古参の空母ニミッツとその護衛艦、第17空母航空団は、配備に先立ち10月に複合部隊訓練(COMPTUEX)を終了した。9月下旬、ニミッツの飲料水タンクがジェット燃料で汚染されているのを乗組員が発見し、同空母は2週間運航を止めていた。

空母は、艦隊で最古参の古参の巡洋艦であるUSSバンカーヒル(CG-52)、駆逐艦部隊9の誘導ミサイル駆逐艦USSディケーター(DDG-73)、USSポール・ハミルトン(DDG-60)、USSチョンフン(DDG-93)、USSウェイン・E・マイヤー(DDG-108)、USSシュープ(DDG-86)5隻と展開する。

ニミッツの前回の配備は、COVID-19のパンデミックの真っ只中だった。西太平洋への配備に先立ち、2020年4月1日から乗組員の検疫期間が設けられた。配備期間は2020年6月8日から2021年3月4日まで、つまり空母乗組員は8カ月28日間配備され、11カ月7日間自宅を離れていたことになる。

2022年11月28日、予定されている配備のため、海軍キツァップ・ブレマートン基地を出発する準備をするUSSニミッツ(CVN-68)。US Navy Photo

以下がニミッツ空母打撃群の構成。

空母打撃群11

空母

  • USSニミッツ(CVN-68)、母港ワシントン州ブレマートン。

第17空母航空団

カリフォーニア州リモア海軍航空基地を拠点とする空母航空団(CVW)17は、COMPTUEXでニミッツに乗艦し、合計9個飛行隊と分遣隊で構成。

  • VFA-22「ファイティング・レドコックス」(F/A-18F)。カリフォーニア州レモア海軍航空基地所属。VFA-94「マイティ・シュライクス」海軍飛行場レモア基地基地)。

  • VFA-137「ケストレル」(F/A-18E)-海軍リモア基地所属。

  • VFA146「ブルーダイアモンズ」-海軍航空基地リモアから。

  • VAQ-139「クーガー」-EA-18G-電子攻撃飛行隊(VAQ)-ワシントン州ウィドビーアイランド海軍航空基地所属。

  • VAW-116「サンキング」-E-2D-空母早期警戒飛行隊(VAW)-カリフォーニア州海軍航空基地ポイント・マグ所属。

  • VRC-30 - C-2A - 艦隊後方支援多発飛行隊(VRM) - カリフォーニア州ノースアイランド海軍航空基地所属の「プロバイダー」。

  • HSC-6の「インディアン」-MH-60S-ヘリコプター海上戦闘飛行隊(HSC)-海軍航空基地ノースアイランド所属。

  • バトルキャッツ」HSM-73-MH-60R-ヘリコプタ海上攻撃飛行隊(HSM)-海軍航空基地ノースアイランド所属。

巡洋艦

  • USSバンカーヒル(CG-52)、カリフォーニア州サンディエゴ海軍基地。

第9駆逐隊

駆逐艦第9戦隊は、ワシントン州エバレットを母港とし、ニミッツ打撃群に加わっている。

  • USSウェイン・E・マイヤー(DDG-108)、ハワイ・パールハーバー海軍基地に配備。

  • USS Chung-Hoon (DDG-93)、海軍真珠湾基地が母港。

  • USSディケーター (DDG-73) カリフォーニア州サンディエゴ海軍基地が母港。

  • USSポール・ハミルトン (DDG-60) は、カリフォーニア州サンディエゴ海軍基地に母港を変更した。

  • USS Shoup (DDG-86)は、海軍サンディエゴ基地に母船に母港を変更した。■

Nimitz Carrier Strike Group Departs San Diego for Pacific Deployment

By: Sam LaGrone

December 3, 2022 2:27 PM

https://news.usni.org/2022/12/03/nimitz-carrier-strike-group-departs-san-diego-for-pacific-deployment


習近平のゼロコロナ政策は悲惨な失敗へ。国民の健康より面子を重視する思考に問題がある。ただし、悪影響を受けるのは世界各国へ広がった。中国の終わりの始まりなのか。

 


3年間にわたるゼロコビドという過酷な状況を経て、中国国民は、全国的な感染や入院患者の急増の亡霊に直面している。

 

国共産党とその指導者習近平が、世界の羨望の的だと喧伝してきた「ゼロ・コビッド」戦略が崩壊する構図に嫌気がさし、中国で学生や労働者が街頭に出てきた。今回の混乱は、すべて習近平の仕業だ。独裁者が人命救助より面子を優先すればどうなるかという、戒めの物語だ。習近平と中国共産党の無責任で責任感のない行動を世界は無視できない。

 Covid-19のパンデミック対応で模範的な記録を誇れる国は皆無に近い。鎖国、マスク着用、ワクチンなどの医療品不足など、最初の不手際を経て、世界の民主主義国は透明な試行錯誤を経て、国民を守り、ウイルスと共存することを学んできた。習近平と中国共産党は、そのパラノイアと支配欲のため、過剰検査と強権的なロックダウンで、中国国内のコビドを「消滅」させようとした。北京は、ワクチン接種でウイルスと共存するのではなく、ウイルスを消滅させようとした。中国の監視国家体制は自然を屈服させられると考えたが、自然が反撃している。

 中国共産党第20回全国党大会まで3年間、北京は習近平の前人未到の3期目を保証する主要成果の一つとしてゼロ・コビド戦略を謳った。その一方で、自慢の経済成長率は2018年の6.75%から2020年に2.24%に低下し、若者の失業率は20%近くに上昇している。党大会で習近平は3期目に昇格し、ゼロコビトの戦士たちへ側近の高位に就く褒美を与えた。

 11月上旬、習近平はその地位を固め、地方当局に対して、封鎖を縮小し、経済を回復させ、コビドを排除するよう指示した。自滅的といえるこの指示の結果、感染が急増し、ロックダウンが再開され、国民は大混乱に陥った。3年間のゼロコビッドを経て、中国国民は今、多数国がパンデミック初年度に経験したような、国民免疫への道のりの中で、全国的に感染と入院が急増する恐怖に直面している。習近平と彼のゼロ・コビッド・ウォリアーたちは、中国を自らが招いた不愉快な混乱に陥れている。北京は、①封鎖を続け国民の怒りに直面するか、②規制を緩和し、低効力の中国製ワクチンによる免疫がまばらで、大量感染への準備ができていない国民保健システムのまま蔓延する感染症に立ち向かうか、どちらかだ。

 習近平はプライドより国民を優先し、ゼロコビットから管理可能なコビットへ軸足を移すこともできたはずだ。効果の高いファイザーやモデルナのワクチンを輸入し、国民の免疫力を高め、経済を開放するため国家的なワクチン接種キャンペーンを開始できたはずだ。残念ながら、歴史は、独裁国家が国民よりも面子を重んじることを示している。

 最終的に、中国のCovid騒動は、習近平の個人的な失敗であるだけでなく、脆く、硬直し、独裁的な中国共産党の制度的失態だ。中国国家の秘密主義、閉鎖性、協調性の欠如、誤ったプライドが、信じられないほど無責任なCovid政策につながり、中国国民と国際社会の両方が代償を払わされている。

 その結果の範囲は、中国国境をはるかに超えている。秘密主義と面子を重んじる政権姿勢は、国内感染を世界的な大流行に展開させ、世界にとって重要な1カ月を犠牲にさせた。同時に、中国は真実を伝えようとする医師を投獄し、世界保健機関(WHO)をいじめウイルスに関する誤解を招く情報を発表させた。さらに中国の締め付けによる経済的影響は、世界経済全体に響き続けている。

2017年のダボス会議で、嬉々としていた習近平は、より活性化された、包括的で持続可能な経済のグローバル化を呼びかけ、ドナルド・トランプ米大統領が手放した経済のマントを主張しようとした。その習近平が、過去50年間の各指導者よりも、世界貿易とサプライチェーンを揺るがすことになるとは、会場の聴衆は誰も予想できなかっただろう。

 中国国民は、指導者がもたらした政策の混乱から、迅速かつ安全に立ち直ることができるはずだ。国際社会は、求めがあれば協力する用意があるはずだ。この大失敗の後、国際社会のすべての賢明なメンバーは、習近平が「人類運命共同体」のために中国共産党のイメージで世界を再形成すると自慢していることに立腹すべきである。世界は、旗を掲げた勇敢な中国の愛国者の言葉に耳を傾けるのがよい。「私たちは自由を求め、閉鎖を求めず、選挙を求め、支配を求めない。私たちが欲しいのは自由であり閉鎖ではない。奴隷ではなく、市民になれ」。■

 

China’s Covid Crisis Is a Mess of Xi Jinping’s Own Making

by Kaush Arha

December 3, 2022  Topic: China  Region: Asia  Tags: ChinaCoronavirusCOVID-19Xi JinpingZero-COVIDChinese Communist Party

https://nationalinterest.org/feature/china%E2%80%99s-covid-crisis-mess-xi-jinping%E2%80%99s-own-making-205979

     

Dr. Kaush Arha is a senior fellow at the Atlantic Council and the Institute for Tech Diplomacy at Purdue.

Image: Reuters.


2022年12月3日土曜日

B-21の実機がついに公表されました。2022年12月2日(現地時間)

 B-21 bomber revealed

ノースロップ・グラマンは2022年12月2日、ライブ配信式典でB-21ステルス爆撃機を発表した。 (Northrop Grumman/screengrab)



米空軍にとって30年以上ぶりの新型爆撃機となったB-21は、「見た目も堂々としているが、フレームの下や宇宙時代のコーティングはもっと素晴らしい」と、ロイド・オースティン国防長官は述べた



カリフォーニア州パルムデール - ノースロップ・グラマンはついにB-21レイダー初号機のカバーを外し、本日のロールアウト式典で最新ステルス爆撃機を世界に披露した。

 ノースロップCEOであるキャシー・ウォーデンが、この飛行機は「米国の空軍力の基幹となる」、「国防のための技術の新時代」を象徴していると短く挨拶した後、オーケストラの演奏に合わせ白いベールが引き抜かれた。

 ロイド・オースティン国防長官が機体前で演説した。

「B-21は堂々とした姿をしているが、フレームの下や宇宙時代のコーティングはもっと素晴らしい」と彼は言い、この爆撃機の航続距離、ステルス性、耐久性を強調した。「最も洗練された防空システムでさえ、上空でB-21を発見するのに苦労する」。

 「レイダーは、通常弾と核弾頭双方を恐るべき精度で提供する設計」と述べた。


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 オースティン長官は、簡単にアップグレードできる設計の爆撃機の技術的な適応性を強調した。「米国が技術革新を続ければ、この爆撃機はまだ発明されてもいない兵器で国を守ることができる」。

 今日公表されたB-21は、生産ラインからロールオフした試験一号機で、空軍の秘密施設プラント42内のノースロップ施設で、他に5機が生産段階にある。B-21は、システムの電源オン/オフや走行テストなどの地上試験を終えた後、2023年に初飛行し、北東約20マイルのエドワーズ空軍基地に移送される。



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2022年12月2日に発表されたB-21レイダーは、通常弾と核弾頭の両方を搭載できる二刀流の侵攻攻撃型ステルス爆撃機となる。(U.S. Air Force photo)


 今回の歴史的なイベントには、フランク・ケンドール空軍長官や上下両院の国会議員など約600人が出席した。

 ノースロップは7年以上にわたり、デジタルレンダリングやプロモーション画像で機体デザインを示唆することしかできず、B-21はその特徴を隠すためにドロップクロスで覆われていた--この描写は、ノースロップがボーイングとロッキードマーティンのチームを破り長距離打撃爆撃機の契約を獲得するわずか数か月前の2015年にスーパーボウルで放送したコマーシャルで有名になった。

 空軍は少なくとも100機のB-21を、2022年ドル価格で1機あたり平均692百万ドルの単価で購入する予定だ。この金額には、B-21機体以外に、訓練、スペア、サポート機器も含まれる。

 空軍は2023会計年度に新型爆撃機の低率初期生産への資金提供を開始し、研究開発活動を継続するため33億ドルに加え、調達資金として17億ドルを支出する。空軍当局は、この金額で何機のB-21が購入されるのかについてコメントを拒否している。

 今日展示されたB-21については、ウォーデンは、「次に同機を見るときは、空中だろう」と述べた。■

Top secret B-21 Raider finally revealed in high-powered ceremony

By   VALERIE INSINNA

on December 02, 2022 at 8:20 PM

https://breakingdefense.com/2022/12/top-secret-b-21-raider-finally-revealed-in-high-powered-ceremony/?_ga=2.159354745.292671644.1669979832-1256044490.1668165814

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Su-57初の実戦部隊編成に向け準備が進むロシア航空宇宙軍。ウクライナではSu-35などが安全な空域からスタンドオフ攻撃を展開中。

 

Uncredited


ロシア極東地区の歴史的な部隊が最初にSu-57を受領する

 

度も延期され、何度も災難に見舞われてきたロシアの新世代戦闘機Su-57フェロンが、前線運用に向かう。ロシア航空宇宙軍(VKS、ロシア語の頭文字)の中で、新型戦闘機を最初に受け取るのは、ロシア極東のコムソモルスク・オン・アムール近郊ディジョムギDzyomgiの第23戦闘航空連隊(Istrebitelnyi Aviatsionnyi Polk、IAP)。しかし、最新鋭機が通常の戦闘任務を遂行できるまでかなりの時間がかかりそうだ。

連隊副司令官のイリヤ・シゾフ中佐Lt. Col. Ilya Sizovは11月、東部軍管区紙「スヴォロフスキー・ナティスク」に、同隊のパイロットは現在、リペツクLipetskの乗員転換センターでSu-57の理論訓練中、と述べた。リペツクの第4航空要員準備・軍事評価センターは、戦術戦闘機の初期ロットの軍事評価を行い、パイロットに航空機の戦闘応用を訓練し、戦術を開発するのが任務だ。

シゾフ中佐は、スヴォロフスキー・ナティスクの取材に、パイロットの理論的な訓練(実践的と異なる)を言及している。23人のIAPパイロットの第一陣が、フェロンを完全に使いこなすまで長時間がかかることを示唆している。

2022年5月、リペツクに向かうSu-57二機がノボシビルスクから出発。 NSKPlanes

ディジョムギ飛行場は、23IAPとスホーイ・コムソモルスク・オン・アムール航空工場(KnAAZ)が共同使用している。かつてSu-27戦闘機を生産していたが、現在はSu-35とSu-57を生産していギる。製造工場が併設されていることで、新機種の運用サポートに適しており、製造工場から専門家が応援に駆けつけてくれる。そのため、1985年にSu-27戦闘機を、2014年にSu-35Sを、そして2023年にはSu-57をディジョムギ連隊が最初に受領している。

ディジョムギ飛行場は、23IAPとコムソモリスク・オン・アムール航空工場が使用している。 Google Earth

Su-57は何機あるのか?

2010年から2017年にかけ生産されたSu-57(旧名T-50)の試験10機を経て、2018年8月22日、スホイはVKSから量産前機体を、2019年と2020年に2機受注した。うちの1機は、2019年12月24日の引き渡し飛行中に、飛行制御システムの不具合で墜落した。1年後の2020年12月、尾翼番号「01」の2号機は、ロシア軍に正式に引き渡された最初のSu-57となり、アクチュビンスクのロシア国防省第929国家飛行試験センターに配備された。

コムソモルスク・オン・アムールからアクチュビンスクへのデリバリーフライトのために準備されるSu-57。 Russia 1 TV

Su-57の大口受注は2019年6月27日、国防省が2021年から2027年にかけ納入予定の76機の契約を締結したことによる。スケジュールでは、2021年と2022年に各4機、その後2023年と2024年に毎年7機、そして2025年、2026年、2027年に各18機の生産の予定だった。最初の4機はリペツクの乗員転換センターに引き渡され、24機ずつの3つの作戦連隊が完成する予定であった。

Su-57プログラムの多くと同様に、計画の実施もまた遅れた。2021年生産の最初の2機(「02」と「52」)は同年2月に、残りの2機(「53」と「54」)は2022年5月に引き渡された。つまり、軍は現在5機を保有しており、「01」「02」はアクチュビンスクに、「52」「53」「54」はリペツクにある。2022年に計画され、ディジョムギの連隊のために用意される4機は、おそらく2023年の初めに用意されることになるだろう。

 

初期シリーズのSu-57「01」、2021年1月、アクチュビンスクにて。 Russian Ministry of Defense

シリーズ生産と並行し、機体改良も行われている。2022年10月21日、Su-57「511」(T-50-11)が近代化後の飛行試験を開始した(原型は2017年8月6日に初飛行した)。公式発表によると、「機能拡張、知的乗員支援、幅広い新型兵器の使用可能性を備えた搭載機器一式がテストされた。また、第2段エンジンの搭載も可能である」とある。全体として、近代化の範囲はあまり野心的なものではなさそうだ。特に、提案の完全近代化型Su-57M用の新型エンジン「イズデリー30」は、量産機搭載はおろか、試験運用を開始する準備すら整っていない。

Su-57の大口受注は2019年6月27日、国防省が2021年から2027年の間に納入を予定する76機の戦闘機を受注した。スケジュールでは、2021年と2022年にそれぞれ4機、その後2023年と2024年にそれぞれ7機、そして2025年、2026年、2027年にそれぞれ18機の生産が予定されていた。最初の4機はリペツクの乗員転換センターに引き渡され、残りの1機で24機ずつの3つの作戦連隊が完成する予定であった。

Su-57プログラムの多くと同様に、これらの計画の実施もまた遅れた。2021年生産の最初の2機(「02」と「52」)は同年2月に、残りの2機(「53」と「54」)は2022年5月に引き渡された。つまり、軍は現在5機を保有しており、「01」「02」はアクチュビンスクに、「52」「53」「54」はリペツクにある。2022年に計画され、ディジョムギの連隊向けの4機は、おそらく2023年初めに用意されることになるだろう。

2022年10月21日、アップグレード後の初飛行の準備が整った試験機T-50-11。同機は装備を近代化し、将来的に新型のイズデリイ30エンジンを搭載することが可能。ユナイテッド・エアクラフト社

ロシア国営メディアは、ウクライナ戦争でSu-57を使用すると何度か報じており、10月には、ロシア侵攻作戦の総指揮官セルゲイ・スロヴィキン大将 Gen. Sergey Surovikinが、Su-57について「幅広い兵器を持ち、出撃ごとに空と地上目標の破壊で多面的なタスクを解決する」と発言している。ただしSu-57がウクライナ上空を飛行していないのはほぼ確実だ。ロシアがそのようなリスクを冒す理由はない。もしフェロンが使われたのであれば、ロシア国内奥深くから長距離ミサイルを発射したことになる。

全体として、Su-57の生産と開発の予測は難しい。2022年2月24日のウクライナ侵攻以来、ロシアはまったく新しい政治的・経済的状況に置かれていることに気づかされている。しかし、さらなる遅れが戦闘機に影響を与えることは間違いない。一方、Su-57E輸出版が成功を収める可能性はさらに低くなった。この機体の売り込みは、2018年以来、失敗に終わったままだ。

由緒ある戦闘機部隊

ディジョムギ戦闘機連隊(名前は地元のナナイ語で「白樺の林」を意味する)は、1939年8月に60IAPとして結成された。最初はI-16、次にYak-9(1945年~)、MiG-15(1951年)、MiG-17とYak-25(1955~56年)、Su-15(1969年)、そして1985年からSu-27戦闘機が使用された。2000年には、数ヶ月前に解散したオルロフカの404IAPの人員とSu-27機が、ディジョムギの第60連隊に組み込まれ、同時に部隊名称も23IAPに改められた。

2009年7月、ディジョムギでの第一世代Su-27フランカーB。Vladimir Galkin/Wikimedia Commons

現在、第23連隊はSu-35S単座戦闘機の2個飛行隊(ロシアにおける戦闘機飛行隊は12機で構成)と少数のSu-30SM複座戦闘機の訓練用を保有している。第23連隊はディジョムギ基地に加えて、戦略的に重要な千島列島のイトゥルップ(エトロフ)島にあるヤスニ飛行場にも分遣隊(通常3機のSu-35S戦闘機)を維持している。

ウクライナ戦争における第23次IAP

23 IAPにとって、対ウクライナ作戦への関与は侵攻1カ月前に始まった。2022年1月の末日、Su-35S12機とSu-30SM数機が、ベラルーシのバラナヴィチー空軍基地に到着した。Su-35S戦闘機はツェントラルナヤ・ウグロバヤの22IAPとディジョムギの23IAPから、Su-30SM戦闘機はドムナの第120独立戦闘航空連隊から、3部隊ともロシア極東の空軍・航空防衛第11軍に属している。

戦闘機は、2月10日から20日まで行われた「連合決起2022(Soyuznaja Reshimost)」と呼ばれるロシアとベラルーシの合同軍事演習への参加を口実で、ベラルーシに到着した。ベラルーシ到着後のフランカーは、混成航空団に編成され、その司令官は23IAP司令官のアレクサンダー・ロビンツェフ大佐であった。

2022年2月、ベラルーシのバラナヴィチを離陸するSu-35Sは、可視距離を超えるR-77-1と近接戦闘用のR-73 AAMを装備している。戦闘地域で活動するすべてのフランカー派生機は、翼端にキビニー・ジャミング・ポッドを搭載している。 Russian Ministry of Defense

各機は演習後もベラルーシに留まり、初日から侵攻作戦に参加した。春、キエフ地方での作戦が失敗に終わり、ロシア軍が撤退した後、バラナヴィチのSu-35SとSu-30SM戦闘機はロシアのボロネジ、Su-34フルバック攻撃機を飛ばす第47爆撃機航空連隊の飛行場へ移動した。同地に駐留し、ウクライナ東部国境に近づいた。

Su-35S戦闘機が、ウクライナ軍の支配地域上空を飛ぶことは非常に稀である。例えば、バラナヴィーチーで作戦行動中に、ロシアの戦闘機はA-50メインステイ空中早期警戒機が示したウクライナ機にミサイルを発射したが、一貫してベラルーシ領空内にいた。

同じ状況が東部で続いている。Su-35Sは、ウクライナ戦闘機が使用するR-27(AA-10アラモ)ミサイルに対し、R-77-1(AA-12アダー)、特に124マイル射程のR-37M(AA-13アックスヘッド)空対空ミサイルの優れた能力を活用している。

Su-35Sの翼下にある射程124マイルの空対空ミサイルR-37M。 Fighterbomber Telegram channel

非常に厳しい防空環境で活動することが多いロシアのSu-25フロッグフット攻撃機やSu-34の損失が多いのに比べ、Su-35S戦闘機の損失が少ないことがこれで説明できそうだ。ウクライナ上空でのSu-35Sの損失は1機のみだ。同機はベソベツの159IAPの機体で、2022年4月3日にイジュム付近で撃墜された。

11月1日、ズベズダTVZvezda TV(ロシア国防省系チャンネル)は、パイロットが「長距離ミサイルでウクライナ軍機を撃墜した」と説明する映像を、兵器を特定せず放映した。背景には、エンジン間にR-37Mミサイルを2発タンデムに、エアインテーク下にR-77-1を2発、翼下に短距離用R-73(AA-11アーチャー)を2発、翼下にKh-31PM(AS-17クリプトン)対放射線ミサイルを1発装備したSu-35S戦闘機が映っていた。

自衛のために使用されるKh-31P/PM対射ミサイルは、ウクライナ作戦に投入中のSu-35S戦闘機で一般的な武器だ。通常、Su-35Sは標準装備の空対空ミサイルに加え、地上からの対空脅威に備えKh-31PまたはPMを1発搭載している。パイロットは危険地帯に入る前に、ミサイルのパッシブレーダーシーカーを作動させる。そして、シーカーが敵の地上防空システムの火器管制レーダーを検知すると、Kh-31P/PMミサイルが自動発射される。ロシア国防省が公開したビデオでは、Kh-31の使用方法について、パイロットが「ミサイルは敵の防空システムの放射を検知し、ターゲットを認識・捕捉した後に発射する」と語っている。パイロットは続ける。「ミサイルは素早く信号を捕らえ、距離を計算する。捕捉から発射まで数秒です」。

Su-35S戦闘機がウクライナのターゲットに対して大型の滑空弾を使用している。ボロネジ基地のビデオでは、Su-35Sの1機が3,300ポンドの大型UPAB-1500B爆弾を2発搭載し、別の1機は1,000ポンドの小さいKAB-500M爆弾を4個搭載している姿が映っている。UPAB-1500B爆弾は、飛び出す翼のおかげで、最大31マイルの射程距離を持ち、KAB-500M爆弾は最大25マイルのターゲットを攻撃する。両爆弾とも衛星補正付き慣性航法で誘導され、現在のバージョンではターミナル・ホーミングはない。KAB-500M爆弾とUPAB-1500B爆弾は2019年ごろから生産されている。

ウクライナ侵攻への参加により、23IAPは最近、ロシアで軍部隊で最高の栄誉を受けた。11月17日、ウラジーミル・プーチン大統領は同連隊に衛兵の称号を授与した。また、連隊のパイロットであるヴィクトール・ドゥディン中佐とイリヤ・シゾフ中佐は、ロシア連邦英雄というロシアで最高の個人栄誉を受けた。

23IAPがウクライナ空戦で主導的な役割を果たし続け、航空機と搭乗員は需要がある限り戦闘地域にローテーションされるという兆候はあるが、同部隊がSu-57をいつ本格運用に移すかを予測するのははるかに困難だ。

パイロット第一陣はまだ新世代戦闘機の飛行を開始していないようで、ディジョムギがロシアの最新戦闘機の運用を宣言するまでには、まだかなりの時間がかかると思われる。一方で、ウクライナ戦争の影響で、制裁によるハイテク部品の生産・輸入の制限や、ロシア航空宇宙軍でより緊急な要件にリソースを割り当てる必要性など、Su-57プログラムがこれまで直面してきた困難は、さらに深刻になる可能性がある。■

 

Su-57 Felon To Enter Service With Elite Russian Air Force Unit

BYPIOTR BUTOWSKI|PUBLISHED DEC 1, 2022 2:07 PM

THE WAR ZONE


2022年12月2日金曜日

ロシア、中国の「合同パトロール」が拡大し、両国機はそれぞれ相手国内の基地へ着陸した模様。

  

via Twitter

 

最新の長距離爆撃機の訓練では、日本と南朝鮮の戦闘機がTu-95MSとH-6Kミサイル爆撃機にスクランブル発進した

 

 

ロシアと中国の長距離爆撃機が日本海と東シナ海で「合同パトロール」を行い、南朝鮮と日本の戦闘機がスクランブル対応した。今日の演習では、初めてロシアと中国の航空機が互いの飛行場に着陸し、協力関係の拡大をうかがわせた。

 ロシア航空宇宙軍(VKS)のTu-95MS「Bear-H」が中国上空を飛行する映像では、少なくとも一部のロシア機は浙江省の中国空軍基地に着陸したとされる。

 ロシア機が中国基地で給油を受けたかは未確認だが、その可能性は高いと思われ、その後、自国の基地に戻った。一方で中国軍機もロシアの飛行場に着陸した。いずれにせよ、Tu-95爆撃機が中国を訪問したのは今回が初めてと思われる。

 

 ロシア国防省の公式映像では、Tu-95MS爆撃機がロシア極東のアムール州ウクラインカ空軍基地を出発する様子が映っているが、これがPLAAF爆撃機が訪れたのと同じ飛行場かどうかは不明。

 爆撃機の訓練には、Tu-95MSの他に、人民解放軍空軍(PLAAF)のH-6Kが参加した。両機は冷戦初期に設計されたが、その後改良が重ねられ、最新型は高性能空戦型巡航ミサイル各種を搭載する。

 Tu-95MSは核兵器搭載機だが、H-6Kの核運用の状況はあまり明らかではない。ペンタゴンによる中国軍に関する最新報告書では、新しいH-6N型を北京の「初の核搭載空対空給油可能な爆撃機」と表現している。

 

防衛省提供のPLAAF H-6K爆撃機の写真。 JASDF

 

ロシア国防省によると、Tu-95MSは約8時間飛行し、VKSのSu-30SMおよびSu-35Sフランカー戦闘機が護衛した。

 

Tu-95MSのコックピットから見たVKS Su-35S。この戦闘機には少なくとも2発のR-73シリーズ(AA-11アーチャー)空対空ミサイルが搭載されている。 Russian Ministry of Defense screencap

 

 

ロシア国防省は、「航路のいくつかの段階で、戦略ミサイル機は外国の戦闘機を伴った」と付け加えた。これは、F-15Kスラムイーグルを含む韓国空軍(ROKAF)戦闘機がスクランブル発進したことを指しているようである。韓国軍は、中国軍機2機とロシア軍機6機が防空識別圏に侵入し、戦闘機を発進させたと発表した。

 ソウルの合同参謀本部(JCS)は、PLAAF H-6 2機が現地時間今朝5時48分頃から南朝鮮南部と北東部沿岸の韓国防空識別圏(KADIZ)に「繰り返し出入り」したと発表した。中国の爆撃機は当初、済州島の南にある水没した岩石と海洋研究センターがあるレオ島から北西78マイルの地点から侵入し、午前6時13分にKADIZを離れた。

KADIZは領空ではないが、韓国はここで活動する外国航空機が自らを特定するようよう期待している。ロシアと中国の航空機がトランスポンダーを付けていたのか、管制当局に確認したかは不明だが、ロシア軍用機はこうした手続きを無視することが多い。

 午前6時44分、PLAAF爆撃機は南部の港湾都市ポハンの北東からKADIZに再突入し、午前7時7分に再び区域から退出した。

 その後、JCSの説明によると、2機のPLAAF爆撃機はウルルン島の北東124マイルの地域から飛行し、午後12時18分にKADIZに再突入した。この時、VKS の Tu-95MS 4 機と Su-35S 2機が随伴していた。各機は午後12時36分に退出するまで18分間KADIZにとどまったと言われる。

 

Tu-95MS Bear-H

本日公開されたロシア国防省の公式映像のスクリーンショットに見られるTu-95MS Bear-HRussian Ministry of Defense screencap

2機のTu-95MS爆撃機を示す今日の日本の防衛省の別の配布資料 JASDF

 

「我が軍は中国とロシアの航空機がKADIZに進入する前に空軍戦闘機を派遣し、潜在的な有事に備えて戦術的な措置を実施した」とJCSは声明で述べている。

 ロシアと中国の航空機が韓国の主権的な領空を一切侵犯していない。

 同時に、KADIZはロシアが承認していないことにも注意が必要だ。一方、中国は、KADIZは韓国領空を構成しておらず、これらの領域で他国が移動の自由を行使することは適切と指摘している。

 日本の航空自衛隊の戦闘機も対応した。日本の防衛省は、中国の爆撃機2機が東シナ海から対馬海峡を通り、日本海に飛来した際に戦闘機が遭遇したと発表した。

 防衛省が提供した地図では、2機(PLAAF J-16フランカー多機能戦闘機と推定)が、少なくとも一時的に、爆撃機が東シナ海上で護衛していたことも示されている。防衛省が今日発表した2枚の写真には、J-16がはっきり写っている。一方、別の2機の未確認の中国戦闘機も、対馬海峡を通過する間、爆撃機に同行していた。

日本の防衛省が発表した、ロシアと中国の爆撃機の飛行経路と、PLAAF J-16と推定される2機(紫色)、さらに中国の未確認戦闘機2機(灰色)を示した地図 Japanese Ministry of Defense

この防衛省の写真には、爆撃機を護衛していたPLAAF J-16の姿がはっきりと写っている。JASDF

JASDF

 

 ロイター報道によると、H-6に加え、種類は明らかにされていないロシア無人機2機も加わっていたという。これは中国無人機の誤認かもしれない。

 アジア太平洋地域におけるロシアと中国軍用機による共同演習は、過去にも行われており、最近では5月にソウルのJCSがロシアと中国の航空機がKADIZに入ったことを確認した。

 ロシアと中国の航空機がKADIZに入ったことで、過去には緊迫した事件も起きており、特に2019年には、中国との合同航空訓練中に韓国空軍戦闘機がロシア軍機に向け数百発の警告射撃を行ったが、モスクワはこれが起きたことがないと反論している。

 2020年12月には、ロシアと中国の航空機の大編隊がKADIZに入り、2機のTu-95MSと4機のH-6K爆撃機に、Su-35S戦闘機数機を含む少なくとも13機のVKS航空機が同行したとソウル防衛省が発表している。

 近年、ロシア軍と中国軍が関与する合同軍事演習が注目を集めた例は他にもある。2021年には人民解放軍とロシア軍がZAPAD/INTERACTION訓練に参加し、この後半部分は初めて中国本土で実施された。ペンタゴンの最新の中国に関する報告書によると、PLAとロシア軍は、₍₍両軍の理解と協力を深めるために、理論・システム訓練、武器交換、集大成の演習を行った」とある。

 それはさておき、ロシアのウクライナ戦争に対する中国の支援の程度は不透明なままだ。北京は一貫して曖昧な立場のままで、ロシアへの支援を公には認めていない。しかし、最近、大型輸送機An-124による両国間の飛行が軍事物資の移動に関連しているのではないかとの憶測が流れ、中国が公表している以上に深く関与している可能性が指摘されている。

 ロシア国防省は、今回の航空演習は「第三国に対するものではない」と指摘したが、こうした緊密な軍事協力の政治的関連性が消えたわけではない。

 ここ数週間、北京はモスクワと経済面で緊密に協力する意向を示しており、習近平国家主席はエナジー関連でロシアと「より緊密なパートナーシップを築く」用意があると宣言している。中国はロシアの石油とガスの主要な顧客であり、この関係が拡大すれば、ウクライナ戦争での制裁によるモスクワの収入減に役立つだろう。

 

 軍事的なパートナーシップの継続と並んで、エナジー分野での協力関係の強化は、北京とワシントンの関係をさらに悪化させる可能性がある。ロシアに対する実行中の制裁措置は、中国がロシアから石油とガスを購入することを妨げないが、それでもジョー・バイデン大統領は、プーチンの制裁逃れを支援し続ければ、不特定の結果を招くと北京に警告している。

 ウクライナ危機と北京との関係悪化を抱える米国にとって、ロシア軍と中国軍の接近は最悪のタイミングだ。南朝鮮にとっても、対北朝鮮関係で緊迫している時期に、ロシアと中国の爆撃機が合同で自国沿岸をパトロールすることは、望ましくない。■

 

 

Russian, Chinese Bombers Land At Each Other’s Airfields After Joint Patrols

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED NOV 30, 2022 1:32 PM

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