スキップしてメイン コンテンツに移動

ボーイング防衛部門が重視するインド、日本、韓国市場



Boeing Targets India, Japan and South Korea

aviationweek.com Jun 6, 2011


ボーイングはインドの中型多用途戦闘航空機提案に敗れたものの、インドでは別の商談に中心を移しており、一方で日本、韓国それぞれの次期戦闘機契約の受注の準備も進めている。

  1. 「イ ンドの戦闘機案件では残念な結果になったが、当社は前に進んでいきます。」とボーイングの防衛宇宙保安部門CEOデニス・ミュイレンバーグDennis Muilenburgが報道陣の前で発言した。席上でボーイングがインドからC-17計10機を受注していることが発表された。
  2. またインドは大型輸送ヘリ、攻撃ヘリの調達を予定しており、ボーイングはここでもAH-64DアパッチとCH-47Fチヌークがともに実地テストに合格しているという。
  3. そ の他アジアの市場としてボーイングが力を入れているのが日本と韓国だ。日本はFXを40機ないし50機調達する公募を開始しており、ボーイングは F/A18E/Fスーパーホーネットで商戦に参入する。「防衛省の提案依頼が早期に公表されたことに力づけられています。調達は予定通り進行すると期待し ています」
  4. 日 本の防衛調達方針では第一陣の12機を平成28年度内に引き渡すことになっており、ミュイレンバーグはその意味でF/A18E/Fは低リスクの選択肢とな り、とくに費用と納期で顕著と説明する。一方、競合相手となるロッキード・マーティンの課題はF-35の引渡しが予定通り予算内で実現すると納得させる必 要がある。
  5. ボーイングは三菱重工業とボーイングF-15生産をめぐり密接な関係を築いている。ボーイングはこの関係をさらにテコ入れする一方、富士重工業川崎重工業との関係も強化し、FX受注を目指す。一方、ロッキード・マーティンもF-16派生型のF-2を生産する三菱重工と強い関係がある。
  6. 一方で、ボーイングは韓国が12年の末と予想される提案要求内容の発表を待っている。調達内容は戦闘機60機でボーイングはここではF-15を売り込む予定だ。
  7. 各国からの受注を目指す同社には米国国防予算の削減が背景にあり、海外販売の占める比率は現在ボーイング防衛部門の7%相当だったが、昨年に17%に急増している。さらに今後数年間で25%に伸びる見込みだ。そのうちアジア太平洋に大きな期待がかかる。
  8. ボーイングの民間・防衛部門の売上比率は今後50-50で推移する見込みだが、防衛部門最大の顧客である米国政府は国防支出をすでに削減している。

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ