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米空軍の新型通信衛星AEHFの打ち上げ迫る

USAF Plans For AEHF Launch Next Week

aviationweek.com Aug 4, 2010

米空軍はロッキード・マーティン製の高性能EHF(ミリ波)(AEHF)衛星1号機の打ち上げを8月12日に予定している。
AEHF-1 
  1. AEHF衛星は妨害を受けずに盗聴ができない通信の新時代を開くもの。同衛星はMILSATR衛星システムの一部となる。
  2. AEHFは地球上のあらゆる地点に(ただし両極頂点除く)高速データ通信を可能とする。
  3. 一号機単体で既存のMilstar衛星群の容量を超えており、末端サービスは従来の5倍に増えるという。
  4. AEHF一号機の軌道情報は秘密だが、打ち上げ後3ヶ月後に軌道を上昇して、西経90度で軌道上の機能チェックを3ないし4ヶ月かけて行う。
  5. 拡張データレート機能はAEHFで実現する高データレートの防護通信機能で、打ち上げ後一年以内に利用可能となる予定だ。
  6. AEHFはMilstar衛星群とクロスリンク機能があり、既存の端末を介して利用できる。
  7. ケープカナベラル(フロリダ州)からの打ち上げ可能時間帯は8月12日午前7時以降である。
  8. AEHF衛星開発にはカナダ、オランダ、英国が共同参加しているが、各国別の分担金額・利用可能な機能内容は秘密となっている。
  9. AEHF はこれまで幾多の難関を生き残っている。開発の契機は1999年にMilstar衛星の一機ガ喪失されたことで、ロッキード・マーティンを主契約社年、 ノースロップグラマンがペイロード製作を担当した。配備機数も変動を繰り返し、現在は4号機までの予定だがペンタゴンは長期的には6機の調達を予定してい る。
  10. 2009年12月時点のペンタゴンによる見積もりはAEHF6機で124.5億ドルだが、2002年には3機で61億ドルだった。
  11. 2号機は来春に打ち上げ予定で、3号機は2012年初めになる。世界規模のXDR通信機能は4機が軌道に乗る2010年代末まで待つことになる。■


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