2024年9月1日日曜日

中国の新スタンドオフ電子戦機Y-9LGの最新画像が流出。日本領空に侵入したY-9Z電子偵察機など派生型に付いて解説(The War Zone)


Alternatively known as the Y-9LG, the Y-8GX-12 is another ECM version based on the Y-8 Category III Platform. It was first identified in satellite imagery in late 2017. Surprisingly, considering its assumed role, the Y-8GX-12 has a ‘balance beam’ radar antenna above its fuselage, as found on the KJ-200 airborne early warning and control (AEW&C) aircraft. It is believed, however, that the radar aboard the Y-8GX-12 is instead used for long-range jamming, using its powerful electronically scanned radar beams to suppress enemy radar signals.  

via X


  • スタンドオフ電子戦機Y-9LGは、中国が電子戦プラットフォームに巨額を投じている一環として開発された、最新鋭の空中遠隔妨害手段だ

  • その他Y-9派生型をまとめてご紹介する

  • 日本領空に侵入した機体はどれか

  • C-130と同様に各種任務に特化した機体に回収するのに都合のよい機体なのだろうが、有事の生存性は疑問


れまで詳細に目にする機会がほとんどなかった、長距離妨害プラットフォームとされる中国のY-9LG電子戦機が、タイとの共同軍事演習に参加し、この革新的な設計を観察する機会が大幅に増えた。

 Y-9LGは、拡大中の中国の特殊任務機隊に最近加わった機体であるだけでなく、多用途の山西Shaanxi Y-8/Y-9 4発ターボプロップ輸送機シリーズをベースにした最新機種でもある。

 Y-9LGの新しい写真が、現在ウドーン・タイ空軍基地で行われている、中国人民解放軍(PLA)とタイ王国軍による合同空軍演習「ファルコン・ストライク」で公開されている。Y-9LGに加え、タイに展開した中国軍部隊には、KJ-500早期警戒管制機(AEW&C)、J-10C多用途戦闘機、JH-7A海上攻撃機、戦術ヘリコプターが含まれている。KJ-500、J-10、JH-7は以前のファルコン・ストライク演習に参加していたが、Y-9LGの登場は今回が初めてだ。

 Y-8GX-12という別名で「ハイ・ニュー」の指定シリーズに属するY-9LGは、2017年の終わり頃に衛星画像で確認されていたが、それ以降はまれにしか目撃されていない。しかし2023年初頭、同機がやっと中国人民解放軍空軍(PLAAF)で就役したとの報告があった。

 Y-9LGの運用部隊は、南部戦区司令部傘下の貴陽-雷荘基地に拠点を置く第58航空連隊の第20特殊部隊だと報告されている。同部隊は、戦略的に重要な南シナ海の防衛を担当しているが、台湾に対する主要作戦にも関与する可能性が高いと思われる。

 Y-9LGで最も顕著な特徴は、KJ-200 AEW&Cタイプと同様の「バランスビーム」レーダーアンテナが機体上部に搭載されていることだ。しかし、KJ-200にはフェーズド・アレイ方式の早期警戒レーダーが搭載されているのに対し、Y-9LGの「バランスビーム」には攻撃能力を持つアレイが搭載されていると見られる。この場合、電子走査レーダービームを放射して敵のレーダー信号を妨害し、長距離にわたって複数の標的に対して複雑なピンポイントの電子攻撃を実行できる。


KJ-200早期警戒管制機。X経由 A KJ-200A、中国空軍第26師団運用機。B747SPNKG/中国インターネット経由


 Y-9LGの機体周りには、大型ノーズコーンなど、他の電子戦装備も見られる。後部胴体の側面のフェアリングは、おそらく側方探知電子情報収集または電子支援措置(ELINT/ESM)アンテナとして使用されている。前方および後部胴体の下部と尾翼の上部にも、追加のESMアンテナが設置されている。ESM機能により、無線周波数の送信のパッシブ監視が可能となり、Y-9LGは情報、監視、偵察(ISR)システムとしても利用でき、航空機や船舶のレーダー、地上施設からデータを収集し、広範囲にわたって位置を特定することができる。最後に、前方胴体上部にSATCOMアンテナが配置されている。

 以上の分析が正しければ、同機の役割の詳細についてはまだ不明な点があるものの、Y-9LGの戦時任務は、敵指揮統制通信、レーダー、航法システムなどを混乱させ、敵の活動を妨害し、とりわけ戦域調整能力を妨害することを目的としていると考えられる。

 米空軍の新型EC-37Bコンパスコール機(就役したばかり)やその前身機EC-130Hと同様に、Y-9LGは遠距離から作戦を展開し、強力なレーダーを敵の通信システムに照準を合わせて使用するだけでなく、その他の電子攻撃や妨害にも使用される。さらに、ELINT/ESMセンサーを搭載することで、探知、追跡、位置特定が可能な、多数の脅威エミッターに関する情報を収集できるようになるだろう。こうしたセンサーは、自軍の主アンテナから指向性の高いレーダービームを使用して攻撃される可能性があるほか、PLAが関心を強めている運動攻撃を含め、他の資産に引き継いで対処することも可能だ。また、Y-9LGでサイバー攻撃を誘発できる可能性もある。

 遠隔距離での任務遂行を目的としているが、互角戦力の敵対者との激しい紛争において、この種のプラットフォームの生存能力について疑問の声が高まっている。結局のところ、Y-9LGに搭載されたセンサーは、機能を果たすためにはエミッターが必要で、これは標的になる。また、高性能の長距離防空システムが増加し続けているため、EC-37Bの生存能力も議論の的となっている。とはいえ、少なくともアジア太平洋地域での紛争では、中国軍には自国の「裏庭」で活動できる利点がある。

 Y-9LGはY-8/Y-9をベースにした最新の長距離妨害プラットフォームであるが、これが最初というわけではない。

 中国空軍の保有機には、2005年頃に初めて確認された、以前のY-8カテゴリーIIプラットフォームをベースとするY-8GX-3がすでに含まれている。西側諸国は「マウス」というコードネームを付け、Y-8Gとも呼ばれるこの機体は、長距離電子妨害機で、前方胴体の側面に「ハムスターのほお」のようなフェアリングが目立つ。このフェアリングには、スタンドオフ妨害能力を提供するアンテナが収容されている可能性が高い。


PLAAF(中国空軍)が使用するY-8GX-3またはY-8Gのスタンドオフ妨害

機。X経由


 マウスの後継機と思われるのがY-8GX-11(別名Y-9G)で、2014年に初めて確認され、Y-9輸送機から派生したより近代的なY-8カテゴリーIIIプラットフォームをベースとしている。伝えられるところによると、Y-8GX-11は、敵のレーダー送信および通信を抑制するアクティブフェーズドアレイレーダー技術を使用し、胴体両側の3つの大きな楕円形および長方形のフェアリングにアンテナが格納されている。その他のアンテナは尾翼と独特な顎状のレーダードームに搭載され、胴体下には各種ブレードアンテナ、翼端下には半球形アンテナが配置されている。


PLAAF(中国空軍)が使用するY-8GX-11またはY-89スタンドオフ妨害機


Y-8GX-11は、戦略的に重要な台湾海峡付近で、かなり定期的に活動しているのが確認されていますが、これらの航空機は日本近海にも進出し、南シナ海のスプラトリー諸島にも展開している。


 最後に、PLAの特殊任務用航空機の中でも最も近代的なもののひとつであるY-8GX-13(Y-9Zとも呼ばれる)も、遠隔妨害機能を備えていると考えられている。しかし、同機は、電子情報収集、地上監視、場合によっては心理戦といった他の任務も想定した、多目的電子戦プラットフォームに近いものと考えられている。Y-8GX-13は2023年から台湾近海で目撃されているが、日本近海の西太平洋でも活動しています。今週初めには、前例のない事件として、日本領空に侵入した例が報告された。


Japan reports that a Chinese Y-9Z surveillance aircraft violated its airspace in what it says is the first time such an incident has taken place.

今週初め、日本は中国軍のY-9Z偵察機が領空侵犯したと発表した。このような事件は初めてとしている。日本の防衛省


 これらのスタンドオフ妨害プラットフォームは、やや時代遅れに見えるかもしれないが、その能力を過小評価すべきではない。また、これらは潜在的な敵による電磁スペクトル使用を妨害することに重点を置く中国軍の方針を明確に示している。また、中国軍が、地上および空母搭載の戦闘機用の妨害能力を急速に開発していることも明らかだ。

 全体として、中国軍は米軍が展開している分野と並行し、高性能で多層的な空中電子戦能力を開発している。特に、敵の防空網を実際に突破して作戦行動を行う戦術航空機を補完する、離れた距離からの支援に重点が置かれている。


米軍が現在利用可能な空中電子戦能力の各層に関する非常に大まかな概要。中国は、EC-130Hとほぼ同様の役割を担うY-9LG(および同様のプラットフォーム)を配備し、同様の能力セットの配備に取り組んでいるようだ。GAO


 同時に、この種の空中からの妨害支援は、中国軍が編成中の多領域電子戦能力の一側面に過ぎない。その他のシステムは、アジア太平洋地域における潜在的な戦闘環境の性質を反映して、陸上および海上の資産用に開発されている。

 また、以前にも述べたように、Y-8/Y-9プラットフォームは、より分散した、あるいは簡素な基地からの作戦行動に特に適している。すでに、特殊任務機として、中国の島嶼前哨基地に日常的に現れており、台湾海峡でも定期的に運用されている。


Y-9LGの飛行中の画像が初めて公開された。 X経由


 台湾に関して言えば、海峡を挟み中国が軍事介入を行う際には、空中(および地上や海上)からの電子戦支援が重要な任務となる。特に、台湾の防空能力を考慮すると、その傾向は顕著だ。

 インド太平洋地域における他の潜在的な敵対国、例えばインドや米国との大規模な紛争においても、電磁スペクトルを支配するため激しい努力が見られるはずだ。

 これは米軍も十分に認識しており、例えば、2021年に米空軍長官フランク・ケンドールは、電子戦能力が中国軍の重点分野の一つと明確に警告していた。中国が「兵器の在庫レベルと性能を高め、兵器をサポートするキルチェーン全体で冗長システムを近代化している」とケンドール長官は指摘した。この空中待機型ISRへの中国の莫大な投資にはAEW&Cも含まれ、その結果、多様かつ拡大する部隊が生まれている。

 Y-9LGの正確な能力は依然として謎に包まれているが、謎めいた電子戦任務にふさわしく、二国間演習への登場は、さまざまな潜在的なシナリオにおける重要性を示すだけでなく、近代化を推進する中国軍が新しい強力な電子戦能力を重視していることを反映している。■


Our Best Look Yet At China’s New Standoff Electronic Warfare Plane

The Y-9LG is the latest in a line of Chinese airborne standoff jammers, part of a huge investment in electronic warfare platforms.

Thomas Newdick

Posted on Aug 30, 2024 4:48 PM EDT


https://www.twz.com/air/our-best-look-yet-at-chinas-new-standoff-electronic-warfare-plane


タイ王国空軍がF-16を退けグリペン購入に傾く―海外採用が芳しくなかったサーブには大きな後押し(Breaking Defense /The War Zone)

 Gripen

Saab


サーブは「前向き」な一歩としつつも、最終決定権は同国政府にあると慎重な姿勢だ


イは次世代戦闘機グリペンの選定に一歩近づいた。 

 タイ軍は次期戦闘機の選択肢にサーブ・グリペンE/Fを公的に支持した。

 タイ空軍(RTAF)がFacebookページに投稿した声明によると、グリペンはタイ空軍の機体近代化に「最も適した」選択肢であると認識されている。

 RTAFは、初期型のグリペンC/Dを運用しているが、グリペンE/Fは、まったく新しい航空機といってよいほどの大幅な能力向上をもたらす。 

 サーブは、「RTAFがサーブのグリペン戦闘機の購入を希望していることを確認している」と広報担当者が本誌に語った。「これは明らかにサーブにとってもスウェーデンにとっても非常にポジティブなことだが、現時点では契約も発注も行われていない。サーブは、タイの将来の戦闘機能力に関して、タイ空軍および当局と話し合いを続けることを楽しみにしている」。 

 以前の報道では、RTAFはグリペンに傾いているとされていたが、今日まで公式には何も発表されていなかった。

 『バンコク・ポスト』記事によると、決定の大きな要因は、両チームがどのような産業オフセット(請負業者が購入国に提供する副次的な利益で、しばしば取引の甘みとして機能する)を提供するかだったが、これらのパッケージの詳細は現在公表されていない。

 ロイター通信によると、タイ政府は2025年から2029年の間に4機を購入するために5億6,000万ドルの予算を組んでおり、2034年までにさらに8機を購入するのが目標としている。 

 最終的な購入決定には、タイ内閣の承認が必要となる。


A single-seat Gripen E. Saab www.twz.com


 タイはグリペンとF-16双方の旧型を運用しているため、最終的な選択がどうなるかにかかわらず、同国のパイロットが次世代戦闘機に移行する際の学習曲線は少なくて済むはずだ。 

 当初、新しいグリペンは、コラートを拠点とする102飛行隊が運用するRTAFの最古のF-16(1987年発注の残存機)に取って代わると予想されていた。 

 しかしその後、RTAFはF-5E/Fの代替を必要としており、2031会計年度からさらに12~14機を取得する予定だ。

 タイは最後のタイガー運用国のひとつである一方、イスラエルのエルビット・システムズとラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズによって新しいソフトウェアとハードウェアで改造された装備の充実ぶりも際立っている。スーパー・タイガーとして知られるこれらの航空機は、新しいレーダー、電子戦スイート、グラスコックピットを装備し、パイロットにはエルビット・システムズのヘルメット装着型ディスプレイが提供される。 

 アジア太平洋地域の各国とは対照的に、タイは近年、中国とかなり友好的な関係を保っており、北京との間に領土問題はない。

 しかし、タイは中国との関係を維持する一方で、最近では米国との安全保障上の関係を深めようとしている。タイは中国を直接の脅威とは考えていないため、タイ軍は現在も米国との定期的な軍事演習に参加しており、なかでもコブラ・ゴールドはこの地域で最大かつ最も長期にわたって実施されている多国籍軍事演習のひとつである。

 同時に、2006年と2014年のクーデター以降、米タイ関係に摩擦が生じている。中国はその溝を多少なりとも埋めようと動き、合同航空演習や武器移転の増加など、タイとの軍事協力の深化を開始した。米国が供給するF-16やF-5が中国軍との演習に参加することを禁じられていることは注目に値するが、この制限はグリペンには適用されない。 

 タイはブラジルに次いでグリペンE/Fの2番目の輸出先となる。サーブは2014年にブラジルと36機のグリペンE/Fの契約を結んでおり、さらに72機の追加を長期的に要求している。スウェーデン空軍もまた、60機のグリペンEを獲得している。


A formation of RTAF Gripen C/Ds. Saab Katsuhiko TOKUNAGA/DACT,INC.


 しかし、それ以外では、グリペンE/Fは、参戦した複数の国際戦闘機コンペティションで失敗しか見ておらず、特に、まったく異なるレベルの能力を提供する米国製F-35ステルス戦闘機やF-16を支持して却下された。 

 後続の受注の見込みもほぼ確実なことから、サーブがタイでグリペンE/Fのさらなる受注を獲得する可能性は高そうだ。バンコクからの今回の後押しは、これまで限定的な成功しかなかったグリペンE/Fで将来の競争における可能性を向上させるだろう。■

  


Thailand’s air force supports buying Gripen fighters over F-16

Saab called it a "positive" step but cautioned that the government will have the final procurement say.

By   Aaron Mehta

on August 27, 2024 at 4:44 PM

https://breakingdefense.com/2024/08/thailands-air-force-supports-buying-gripen-fighters-over-f-16/



Thailand Chooses Gripen E/F As Its New Fighter

After repeated losses in international fighter competitions, the Swedish Gripen E/F just got a major boost.

Thomas Newdick

Posted on Aug 27, 2024 4:03 PM EDT

https://www.twz.com/air/thailand-chooses-gripen-e-f-as-its-new-fighter



空の仕事人C-130が初飛行から70周年を祝う (Air and Space Forces Magazine)

 



c-130

An Air Force Reserve aircrew flying a C-130 Hercules assigned to the 910th Airlift Wing, Youngstown Air Reserve Station, Ohio, performs aerial spraying June 25, 2014, over Joint Base Charleston, S.C. (U.S. Air Force photo/Senior Airman Dennis Sloan)



70年前の8月23日、ロッキードのテストパイロット、スタン・ベルツとロイ・ウィマー、そしてフライトエンジニアのジャック・リアルとディック・スタントンが、新型機YC-130プロトタイプをカリフォーニア州バーバンクから約50マイル東のエドワーズ空軍基地まで初飛行させた。この時から70年間、C-130ハーキュリーズは、中東の砂漠、東南アジアのジャングル、南極大陸やグリーンランドの雪原など、あらゆる場所の未舗装で短い滑走路に兵員、装備品、救命物資を輸送してきた。 

 歴史上最も長く生産され続け、世界70カ国で2500機以上が運用されている同機の短距離離着陸性能は、多くの強みのひとつにすぎない。 

 「ロッキードに多用途で耐久性に優れ、高性能な航空機を提供するというビジョンがあったことが、世界各地の空軍、特に米空軍で最大の空輸主力機につながった」と、米空軍士官学校の歴史学助教授であり、元空軍将校のダグラス・ケネディ博士は語る。


1954年8月23日、カリフォーニア州バーバンクからエドワーズ空軍基地へのフェリーフライト中のYC-130のアーカイブ写真。


 初飛行は1954年に行われたが、C-130の物語は1951年に始まった。朝鮮戦争で部隊が戦う中、短い滑走路に着陸するのに苦労していた小型輸送機と大型輸送機の間を埋める中型貨物機を空軍が要請したのだ。 

 丈夫で耐久性ある機体、低速で機体を安定させる大型尾翼、エンジンが埃や汚れにまみれないように高い位置に取り付けられたプロペラ、道路上でも道路外でも操作できる頑丈なタイヤに挟まれた狭い足回り、さまざまな貨物を積めるように地面から低い位置に設置された完全加圧の貨物室、「最も近い地上電源カートが150マイル離れている場合でも機体を始動させることができる」内蔵の補助電源ユニットなどだ、とHistoryNetは2017年に書いている。 

 ハーキュリーズはベトナム戦争で真価を発揮し、1967年のジャンクション・シティ作戦では数百人の空挺部隊を輸送し、1968年にはケサンで包囲された海兵隊への物資輸送で着陸させたり空輸したりした。 救助ヘリコプターへの空中給油タンカー、特殊作戦部隊のためのどこでも着陸可能なタクシー、近接航空支援のための側射ガンシップなど、新たな役割を手に入れた。 


HC-130Pタンカーから給油を受けるHH-3「ジョリー・グリーン・ジャイアント」。飛行中にヘリコプターに燃料を補給できるようになったことで、ヘリコプターの航続距離が伸び、東南アジアでの捜索救助活動が大幅に強化された。


 1975年4月29日、南ベトナム空軍のパイロットが操縦する1機のC-130で452人の難民をタイに運んだ。

 「機体は少なくとも10,000ポンド過積載で、後部タラップドアを閉めるためにタキシング中にブレーキを踏むなど、離陸に滑走路の全部を必要とした」と、アメリカ空軍はこのフライトについて書いている。 

 何でも、どこでも C-130の柔軟性は、その特徴のひとつである。1960年から1986年まで、空軍のC-130クルーは、太平洋上空でパラシュートからぶら下がるスパイ衛星フィルムを詰めたカプセルを捕獲した。砂漠の盾」と「砂漠の嵐」両作戦では、EC-130コマンド・ソロがイラク軍に降伏を説得するラジオ番組を放送し、コンパス・コール型は敵の通信とレーダーを妨害した。1963年、C-130は空母から離着陸した最大かつ最重量の飛行機となった。 

 2021年には、C-130が無人航空機を空中から発進するドローンキャリアとして活躍した。その1年後には、MC-130JコマンドーIIがパレットから投下された巡航ミサイルを初めて実射した。 

 しかし、C-130の平時のポートフォリオはさらに幅広い。コロラド州で立ち往生した牛に干し草を投下したこともある。一方、オハイオ州を拠点とする第910空輸航空団は、大規模なハリケーンが残した洪水で孵化した蚊やハエを退治する空中散布ユニットを装備している。 

 1965年以来、C-130は第53気象偵察飛行隊の「ハリケーン・ハンター」にも選ばれており、嵐に飛び込んで、科学者や緊急当局者のためにデータを収集している。 

 そうした技術的な役割以外でも、ダルフール紛争時のスーダン南部など、地球上のほぼあらゆる場所で食料や医療物資を降ろすだけで、ハーキュリーズは何千もの命を救ってきた。「機体に燃料を補給しながら飛行します。所要時間は15分から20分です。もしC-130がなかったら、多くの人々が亡くなっていたでしょう」。

  常に改善 C-130が新しい役割を担い続けることができるのは、機体自体が常に変化し続けているからだ。アナログ的で滑らかな鼻のYC-130は、プロペラに3枚の羽根をつけ、エンジンはドライヤーのようなものだった。「しかし、2つのことは変わらない:C-130の貨物倉に乗ることは、今でも操縦席の下のクラスであること、そして、最初のA型から最新のJ型まで、飛ぶことが楽しいということだ」。

「モロッコの砂漠、イギリス南部の旧第二次世界大戦時の空き地、コロンビア南部の石灰岩の短い滑走路に着陸したり、人類が知る限り最も殺傷力の高い兵力を投下したりと、アメリカ大陸、ヨーロッパ、アフリカ、中東のあちこちでこの美しい獣を操ることを、私はいつも誇りに思っていた。「ケネディの同僚のハーク・ドライバーであるマイク・ミニハン元空軍機動司令部長は、ハークを "史上最高の飛行機"と呼んだ。それでもミニハンは『Air & Space Forces Magazine』誌に、この飛行機を操縦し、修理し、サポートする人々がいなければ何の意味もないと語った。その家族の一員になるまでは、威厳もなければ外見的な魅力もありません」と、彼は涙をこらえながら説明した。「そして、世界で最も雄大で魅力的なものになる。あの飛行機は、アメリカやアメリカ人から最高のものを引き出す力を持っている」将軍は、C-130を操縦する日々が終わったことに心を痛めつつも、「70年間も製造され続け、当分の間は生産が続く」飛行機に有頂天になっていると語った。

 「その機体を祝うだけでなく、より重要なのは、操縦し、修理し、サポートする人々を祝えることを嬉しく思う」 。■


Workhorse of the Air: C-130 Celebrates 70 Years Since First Flight

Aug. 23, 2024 | By David Roza

https://www.airandspaceforces.com/c-130-hercules-70-years-first-flight/


2024年8月31日土曜日

米軍最高司令官の資質が試されている:ハリスとトランプ両陣営が軍をめぐりお互いに攻撃。

 



Real Clear Politicsによる選挙人獲得予想’(8月30日現在)―ハリスが優位に立った用に見える


 



軍をめぐる攻撃は、何十年も前からある政治手法だが、今年は、両候補とも軍関連の攻撃に弱い立場だ



ナルド・トランプが今週初めにアーリントン国立墓地の追悼式に参列し、2024年大統領選の争点に軍が再び浮上してきた。 カマラ・ハリスの副大統領候補としての経歴に潜在する弱点、つまり13人の米軍兵士が死亡し、数十人が負傷した2021年のアフガニスタンからの米軍撤退を強調するつもりだったはずが、トランプに裏目に出た。

 大統領候補の双方とも軍に所属していなかったが、ともに退役軍人を伴走者に選んだ選挙戦において、軍が選挙戦の政治的棍棒として利用されたここ数週間の最新の出来事である。 これは数十年にわたる政治的駆け引きの一部だ。「米軍に対する敬意に傾倒する政治的本能は常にあると思う。なぜなら、米軍は道徳的基盤を拘束する存在だからだ」と、立候補前に海兵隊に所属していたジェイク・オーチンクロス下院議員(マサチューセッツ州選出)は言う。「特に現職の大統領やその閣僚にとってはそうだが、常にそうとは限らない」。

  今でもアメリカの政治的想像力の中で反響を呼んでいるスキャンダルを思い返してほしい:2012年にバラク・オバマとヒラリー・クリントンの政治的責任となったリビアの米軍施設襲撃事件「ベンガジ」、クリントンとジョー・バイデン大統領に何十年も付きまとったイラク戦争への投票、ジョン・ケリーの軍歴に対する「スウィフト・ボート・キャンペーン」。 

 1992年、ジョージ・H.W.ブッシュは対立候補のビル・クリントンを徴兵逃れと非難した。1988年、マイケル・デュカキスはイラン・コントラ事件でブッシュをバッシングし、戦車に乗って記念撮影をすることで自らを有能な軍事指導者に仕立て上げた。第二次世界大戦の英雄であるブッシュは、この写真の広告を掲載し、民主党の選挙キャンペーンを撃沈させた。「デュカキスはもちろん、自分がタフで国家安全保障を重視していることを示すためにそのようなことをしたのだが、帽子をかぶった彼は間抜けに見え、それが裏目に出た」と、デューク大学教授で、以前はホワイトハウス国家安全保障会議の補佐官を務めていたピーター・フィーバーは言う。「トランプ大統領は、儀礼的な瞬間に、その瞬間に必要とされる真剣さ、敬意、慎重さ、反省を込めて臨むという点で、これと同様に大苦戦を強いられてきたと言えるでしょう」「大統領は最高司令官のテストに合格しなければなりません」とフィーバーは付け加えた。「最高司令官として信頼され、核兵器や軍服に身を包む男女の命を任せられるため、最低限の閾値を満たさなければならない」。


Bill Barnett and Donald Trump place a wreath at the Tomb of the Unknown Solider at Arlington National Cemetery.

2024年8月26日、バージニア州アーリントンのアーリントン国立墓地で、ダリン・テイラー・フーバーの祖父ビル・バーネット(左)と共和党大統領候補ドナルド・トランプが、ダリン・テイラー・フーバー二等軍曹に敬意を表し、無名戦士の墓に花輪を捧げる。| アレックス・ブランドン/AP By Irie Sentner 08/30/2024 04:45 EDT


 陸軍は木曜日の声明で、トランプ大統領がアフガニスタン撤退時に戦死した軍人を追悼する花輪を捧げる式典で、遺族の招待で出席していたとき、トランプ大統領の選挙運動チームのメンバーが、軍人墓地でトランプ大統領の写真を撮ろうとする選挙運動カメラマンを止めようとした係員を「突然脇に押しやり」、「不当に攻撃した」と述べた。選挙運動は「墓地での政治活動を明確に禁止している連邦法、陸軍の規則、国防総省の方針を認識していた」と陸軍は職員を擁護した。

  NPRが最初にこの事件を報じた。トランプ陣営のカロリン・リーヴィット報道官は、前大統領の訪問を擁護する声明で、トランプほど「勇敢な軍人たちを擁護する人物はいない」と述べた。トランプ陣営のスティーブン・チャン報道官は、大統領が軍人の墓前に立つ姿を描いた2020年のバイデン陣営の広告をPOLITICOに紹介した。 ハリス陣営のマイケル・タイラー報道官は水曜日のCNNのインタビューで、アーリントンの事件について「悲しい」としながらも「驚くことではない」とし、ジェームズ・シンガー報道官はPOLITICOに、先週の民主党全国大会での副大統領の演説で「ジョー・バイデン大統領が民主党候補だった頃、トランプ陣営は、アフガニスタン撤退で亡くなった兵士を追悼する2021年の式典で、大統領が腕時計をチェックする広告を放映した。そして先月の共和党全国大会では、軍人の家族の何人かが壇上に登場し、トランプ大統領を非難した。ハリスがバイデンに代わって民主党のトップとなったことで、「アフガニスタン撤退における彼女の役割は、選挙当日まで共和党の注目を浴びることになるだろう」と、共和党のベテラン戦略家チャーリー・ゲローは言う。「私にとっては、それはゲームであり、セットであり、マッチである」。

  トランプ陣営はまた、ハリスの副大統領候補ティム・ウォルツ知事の勤務実績を貶めようとしている。ウォルツには、トランプの伴走者であるオハイオ州上院議員JDバンスが "盗んだ勇気 "と非難している。ウォルツはミネソタ州兵として24年間勤務し、イラク派兵の直前に退役し下院議員選挙に出馬したが、批判を一蹴している。 ウォルツの兵役記録に関する批判は、2004年の大統領選挙で当時のジョージ・W・ブッシュ候補のテキサス州空軍での勤務が疑問視されたことに端を発している。このスキャンダルは、CBSニュースが捏造された文書を公表したことで頂点に達した。同じ選挙期間中、現在トランプ陣営の上級顧問を務めるクリス・ラシヴィタが仕組んだ「スイフトボート」攻撃で、ジョン・ケリーの記録も疑問視された。

  しかし、トランプは軍人と退役軍人に関しては弱く、彼らを「カモで負け犬」と呼んだという報道(本人は否定している)や、捕虜だったジョン・マケイン上院議員を「戦争の英雄ではない」と言った実績もある。

 今月初め、トランプは、軍人の栄誉よりも民間人の栄誉の方が「ずっといい」と発言したことで、退役軍人団体の批判を浴びた。「発言は消し去ることのできないもので、汚点であり、消えない汚点であり、バンスが何を言っても、何をしても、それを克服することはできない」とフィーバーは言った。 しかし、ジェローは、トランプが軍人の票を占めることに影響はないと思うと言った。「前の2つのサイクルでは何の違いもなかった。彼は退役軍人票と軍人票の大半を獲得した」。■


‘The commander-in-chief test’: Harris and Trump are sparring over the military. It’s not a new playbook.

By Irie Sentner

08/30/2024 04:45 PM EDT

https://www.politico.com/news/2024/08/30/trump-arlington-cemetery-harris-military-00176915


ウクライナ軍F-16で初の喪失、著名なパイロット死亡―その後ウクライナ国内で事件の真相を巡り疑念が出ている―大統領は空軍司令官を更迭

 


Reports from the United States suggest that Ukraine has lost its first F-16 fighter, and one of its pilots, in a crash during a combat mission earlier this week. If true, and there are some questions about the accuracy of the reports, it would be a significant blow for the Ukrainian Air Force, which has so far only received a small number of the jets and has only a handful of combat-qualified pilots.  

Ukrainian Air Force


F-16は就役したばかりで、ウクライナでは6機と同数のパイロットしかない


クライナは、戦闘任務でF-16戦闘機1機とパイロット1人を墜落で失ったことを認めた。

 この事件は、ウクライナ空軍にとって重大な打撃だ。ウクライナ空軍の「西」航空司令部はフェイスブックへの投稿で、オレクシー・メスOleksiy Mesが8月26日に死亡したことを確認した。

 これは、ウクライナに向けられたロシアの大規模なミサイル攻撃とドローン攻撃を撃退する途中でのことだった。 

 メスが搭乗していた航空機の型式は当初言及されていなかったが、その後ウクライナ参謀本部がF-16であると確認し、同型機が同じ空襲でロシアの巡航ミサイル4発を撃墜したことが付け加えられた。


 ウォール・ストリート・ジャーナルが本日報じたところによると、ウクライナのF-16が月曜日に墜落したことを、匿名米政府関係者も確認した。何が起こったのか詳細は不明だが、WSJによれば、「最初の報告では、ジェット機は敵の攻撃で撃墜されたのではない」という。この情報は、墜落は「パイロットのミスの結果である可能性が高い」と示唆した同じアメリカ政府高官から提供されたものである。 

 しかし、現在のところ、これが事実であるという確証はなく、CNNによれば、ウクライナ軍はこれに反論しているようである。 

 死亡したパイロット、コールサイン「ムーンフィッシュ」のオレクシー・メスは、ウクライナ空軍の飛行士で、同国のF-16取得に最も積極的であった。ムーンフィッシュは、今年の夏にデンマークでF-16の訓練を受けていたときのインタビューで、「飛ぶのが本当に楽しいジェット機だ」と語っていた。「以前乗っていたミグが超つまらないとは言わない。しかし、F-16の方が機敏なのは間違いない」。

 ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は今週初め、F-16が月曜日の激しい攻撃の波の中で、ロシアが発射した巡航ミサイルとドローンを撃墜する戦闘任務で飛行したことを確認した。 

 ウクライナがF-16を失う事態が生まれると懸念されていたが、このタイミングは最悪だ。WSJによると、月曜日時点でウクライナに到着した戦闘機はわずか6機だった。この数字の情報源は、2人目の無名のアメリカ政府関係者だという。

 しかし、約85機のF-16が利用可能になるウクライナにとってさらに厄介なのは、F-16のパイロットを失ったことだ。 

 ワシントン・ポスト』紙の7月下旬の報道によると、その時点でF-16を戦闘で操縦する資格を持っていたウクライナ人パイロットはわずか6人で、1日に飛行できる出撃回数は限られていた。F-16の訓練を受けた最初のウクライナ人パイロットで経験豊富な戦闘飛行士を失ったことは、さらに大きな打撃だろう。■


Ukraine's President Volodymyr Zelensky fired his Air Force commander days after a fatal F-16 crash.  

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ゼレンスキー大統領、空軍司令官を解任― F-16の致命的な損失でクレームが渦巻く 

ウクライナ空軍のミコラ・オレシュチュク中将は、ウクライナの自慢のF-16の1機が破壊され、有名なパイロットも死亡し更迭された

ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、数少ないF-16バイパーと、同機を操縦できるウクライナの戦闘飛行士の少数精鋭の一人であった尊敬すべきパイロットが失われた数日後、空軍司令官を解任した。

ウクライナのウクリンフォルム通信によると、空軍司令部長の職にあったアナトリー・クリヴォノジコ中将が空軍司令官代理に任命された。 

パイロットのオレクシ・メスは、ロシアによるこの戦争最大の空爆で死亡した。F-16が墜落する前、「ムーンフィッシュ」というコールサインで呼ばれていたメスは、ロシアの巡航ミサイル3発と一方向攻撃ドローンを撃墜したと、ウクライナ空軍司令部西部が木曜日にフェイスブックで発表した。

ウクライナ空軍のパイロット、オレクシー・メス氏の写真。ウクライナ空軍

 ウクライナが受領したバイパー戦闘機(合計6機と思われる)の1機が破壊され、同機の操縦資格を持つ数少ないパイロットの1人が死亡したことは、国民に大きな衝撃を与え、なぜこのようなことが起こったのか、事件の本質が隠蔽されたのかどうかについての論争を巻き起こしている。

ウクライナが受け取っているF-16AM/BMはアメリカのロッキード・マーチン(正式にはジェネラル・ダイナミクス)が設計・製造している。しかし、ウクライナが受け取たF-16AM/BMはヨーロッパで組み立てられた機体だ。 

ゼレンスキーがオレシュクを解雇した理由についての詳細は明かさなかったが、空軍のコメントは、メスは味方の誤射で殺されたとするウクライナ議会高官の声明に対するものだった。

ウクライナ人パイロット、オレクシー "ムーンフィッシュ "メスのF-16は、ペイトリオット対空ミサイル群によって撃墜された。 

国家安全保障・防衛・情報委員会のマリアナ・ベズフラ副委員長は、木曜日にテレグラムで語った。ベズフラは、証拠を提示しなかったが、本誌は独自に検証することができない。ベズフラはまた、墜落事故に関する情報がどのように解析されたかについて疑問を呈し、ウクライナ空軍が事件の本質を隠そうとしたことを示唆した。

ウクライナ軍参謀本部は、墜落事故に関する最初の発表で、月曜日のロシアの大規模な弾幕を撃退するために「対空ミサイル部隊とともに、ウクライナ軍のF-16戦闘機が使用された」と述べた。ウクライナ当局がメスがF-16の墜落で死亡したことを確認したのは、『ウォール・ストリート・ジャーナル』などのメディアが木曜日にこのニュースを報じてからだ。

『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、墜落は 「操縦ミスの結果である可能性が高い」と示唆する情報源を引用した。CNNによれば、この主張はウクライナ当局により否定された。 

空軍は「外国の情報源に載るまで、この件に関する情報を隠し、沈黙を守ろうとした」とベズフラは不満を述べた。「これは、適切な結論と客観的な調査の欠如を示している」。

メスの死に関する報道は今週初めに出ていたが、矛盾した情報があった。 

ウクライナ北西部のルツク市のイホル・ポリシュチュク市長は、メスの死について声明を発表した。当初、ロシアのミサイル攻撃で地上にいたメスが死亡したとの報道もあったが、MiG-29の飛行中に死亡したとの報道もあった。墜落事故に関する情報がどのように変化していったかは、ツイッターのスレッドで見ることができる。 

オレシュチュクは、国がロシアと戦っている間に機密情報を公開することには懸念があると述べた。この国は戦争中なのだ。「ウクライナ指導層が長く求めていた希少価値の高い航空機が失われただけでなく、墜落事故は空軍の顔ともいえる人物を殺した」。ヴァイパーの操縦訓練を受けた最初のウクライナ人パイロットの一人メスは、頻繁にメディアのインタビューに応じ、ウクライナがF-16を手に入れることを常に主張していた。彼の死は、コールサイン"ジュース"で知られた人気パイロット、アンドレイ・ピルシュチコフ少佐の死からほぼ1年後のことだった。

ウクライナで最も有名な人物の一人であるジャーナリストで作家のイリア・ポノマレンコは、「オレクシー "ムーンフィッシュ"・メス大佐の死について、国際的な関与のもと適切な調査が決定的に必要であり、空軍司令部はその実行を誓ったところである。我々は、何がなぜ起こったのか、適切な答えを待っている」と述べた。

調査における国防総省の役割と、オレシュク氏が提出したという予備報告書の詳細について知るために、本誌は国防総省に問い合わせた。 ロッキード・マーチンは、質問をウクライナ空軍に先送りした。「弊社は、ウクライナ空軍とパイロットの家族に深い哀悼の意を表したい。「要請があれば、支援できるよう待機している。追加的な質問や情報については、ウクライナ空軍に問い合わせていただきたい」。

ゼレンスキーは、オレシュチュク更迭で調査がどうなるのかは言及しなかったが、彼抜きで調査が続けられることはほぼ間違いないだろう。事故原因やオレシュチュクを交代させた理由にかかわらず、学ぶべき教訓と答えが必要な多くの疑問がある。 

調査結果が公表されれば、その際には報告する。■


Ukrainian Pilot Killed In First F-16 Loss

Only six F-16s and a similar number of pilots were available to Ukraine as the type just entered service weeks ago.

Thomas Newdick

Posted on Aug 29, 2024 1:06 PM EDT


Zelensky Fires Air Force Commander As Claims Swirl Around Fatal F-16 Loss

Howard Altman

Posted on Aug 30, 2024 2:21 PM EDT

https://www.twz.com/air/zelensky-fires-air-force-commander-as-claims-swirl-around-fatal-f-16-loss



過去最大の防衛予算になった 令和7年度概算要求に見る海上自衛隊の調達内容―FFMは拡大型となりFFGに近づく (Naval News)

 





衛省は8月30日、2025年度の防衛予算として、新型FMM3隻の建造などが盛り込み過去最大の591億ドル(8兆5000億円)を要求した。。 


衛予算概算要求は財務省に送付され、12月の決定に向け検討されるが、中国、北朝鮮、ロシアによる軍事的脅威の高まりに対抗するため、統合防空ミサイル防衛(IAMD)システムとスタンドオフ防衛能力の強化を求めている。 

海上領域に関する概算要求は以下の通り。

 

新型FMM3隻の建造(22億ドル) 

New FFM

現行の「もがみ」級と比較した新型FMM。三菱重工


 防衛省は、「新型FFM」と呼ばれる3隻の新型多機能フリゲート艦を建造するため、3140億円(22億ドル)を要求した。新型艦は、基本的に海上自衛隊の「もがみ」級マルチロール・フリゲートを改良したものである。防衛省はこれまで、毎年「もがみ」級FFM2隻か「新型FFM」2隻分の予算しか確保してこなかったため、1年間に新型FFM3隻分の建造費を要求するのは非常に異例。具体的には、防衛省は現在の2023年度まで合計12隻の「もがみ」級フリゲート艦を調達する予算を確保しており、今回は2024年から2028年まで12隻の新型FFMを建造する予算を獲得する計画だ。防衛省がわずか5年で12隻の新クラスを調達するというのは、非常にハイペースだ。これは、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増し、政府が短期間で海軍力強化の取り組みを強化せざるを得ないことを反映している。 

 標準排水量4,800トンの新フリゲート級は、標準排水量3,900トンの「もがみ」級より大きくなる。防衛省は、新クラスの乗組員数は「もがみ」クラスと同じ90人にとどまると発表した。 

 防衛省は、新FFMは、長距離ミサイルの運用能力向上、対潜能力の強化、各種海上作戦のためのより優れた能力を備えると述べた。 

 具体的には、12式地対艦ミサイル(SSM)の改良型である艦上発射型と、新型の艦対空誘導弾(または単にA-SAM)が、新クラスのFFMに搭載される。

 優れた対空能力と索敵能力を備える新型FFMは、FFG(誘導ミサイル・フリゲート)に近づく可能性がある。 


12式SSMの艦上発射型改良型の取得(1億1760万ドル) 


防衛省は12式SSMの長距離艦上発射型改良型の量産を2025年度開始する。 


イージスシステム搭載艦ASEVの各種試験準備(5億5850万ドル)

ASEV rendering

ASEVのレンダリング。ロッキード・マーチンのイメージ 

 

 イージスシステム搭載艦2隻の取得関連費用として、防衛省は808億円(5億5,850万ドル)を要求した。具体的には、実証試験を含む様々な試験の準備に関連する費用について言及した。 

 ASEVは、弾道ミサイル防衛(BMD)システムの代替となるもので、ミサイル迎撃ミサイルから落下した部品が日本上空の人口密集地を直撃する可能性があるとの懸念から、陸上イージス・アショア安倍晋三政権下の2020年6月に中止された。 

 防衛省は、新型艦は全長190メートル、幅25メートル、標準排水量1万2000トンになると説明した。これに対し、「まや」型護衛艦2隻は全長170メートル、全幅21メートル、標準排水量8,200トンである。 

 海上自衛隊は2027年度中にASEV1番艦を受領し、翌年度に2番艦が引き渡される。


いずも型ヘリ空母の改造(1240万ドル) 

ロッキード・マーチンF-35B戦闘機の運用が可能な空母への改造を継続するため、約18億円を要求した。いずも型ヘリ空母「いずも」と「かが」の軽空母化は、太平洋への進出が著しい中国軍に対する抑止力強化が目的だ。両艦の改修は、5年ごとに実施される大規模な定期検査の機会を利用して2回ずつ行われており、2024年度は、「いずも」の2回目改修として、2023年度の「かが」に続いて、飛行甲板の艦首部を台形から正方形に改修する。 

 「かが」の来年度(2025年度)予算は要求されていない。同艦は2023年度に1回目改修が完了している。防衛省によると、「いずも」の改修は2027年度、「かが」改修は2028年度に完了する予定である。 


各種輸送艦の取得(140.5百万ドル) 

離島、特に鹿児島から沖縄まで、南西に台湾まで延びる約1,200kmに及ぶ日本の南西諸島列島への海上輸送能力を強化するため、防衛省は来年度中に、中型輸送艦1隻、小型輸送艦1隻、機動支援艦(MSV)1隻を調達する。

 新型輸送艦を運用するため、2025年3月に海上自衛隊呉基地に陸・海・空統合の「海上輸送部隊」(仮称)を新設する。防衛省によると、同部隊には3軍から約100名が参加する。 


潜水艦発射ミサイルの取得(2080万ドル)

潜水艦の魚雷発射管から発射できる長距離巡航ミサイルの取得のため、30億円を要求した。防衛省は2023年度から、この対艦・対地攻撃ミサイルをスタンドオフ防衛能力の一部として開発してきた。2023年4月、同ミサイルの開発契約を三菱重工業と締結したと発表した。防衛省は海上自衛隊の最新型「たいげい」型潜水艦に搭載される予定であると説明した。 


艦載小型無人偵察機の取得(2560万ドル) 

艦載小型無人偵察機の取得に37億円(2560万ドル)を要求し、水上艦艇の偵察・情報収集能力を向上させるため、艦載小型無人航空機(UAV)を取得する。 


水中発射VLSの研究(2億760万ドル) 

防衛省は、潜水艦に搭載可能な垂直発射システムの研究を実施するため、300億円(2億760万ドル)を要求した。これにより、発射プラットフォームをさらに多様化し、海中での優位性を獲得することを目指す。 


新イージス艦の研究(2280万ドル)

退役したこんごう型イージス護衛艦の後継艦を検討するための技術調査を行うため、防衛省は33億円を要求した。


船舶搭載レーザーシステムの研究(1億3,200万ドル) 

防衛省は、大量の小型無人航空機からの新たな脅威に対処できる、艦艇搭載型の高出力レーザーシステムの研究に191億円(1億3,200万ドル)を要求した。


Japan requests largest-ever defense budget for fiscal year 2025


https://www.navalnews.com/naval-news/2024/08/japan-requests-largest-ever-defense-budget-for-fiscal-year-2025/