2025年3月18日火曜日

B-21への空中給油条件で明らかになった要求内容と次世代給油機実現の行方(The War Zone)―米空軍内では依然として次世代給油機NGASは優先順位を引き下げられていますが、タンカー戦略をどう構築するつもりなのか注目です

 B-21 refueling requirements are pushing rethinking of tanker needs.  

Northrop Grumman


B-21の極めて長い耐久能力を米空軍がどのように利用するかから、次の空中給油機への新たな要件が生まれる

空軍がめざすB-21レイダーの導入構想で、ステルス爆撃機への空中給油に関し新たな要件が含まれている。開発中のB-21は、非常に大きな内部燃料容量、高効率の機体、先進的なエンジンにより、給油なしで極めて長い飛行が可能になると予想されている。レイダーの空中給油の必要性に関する今回の発表は、次世代空中給油システム(NGAS)計画の一環として、空軍が新型ステルス空中給油機を導入する計画について不透明な状況にある中での発表となった。

 米軍輸送司令部(TRANSCOM)のトップであるランドール・リード空軍大将Gen. Randall Reedは、今週初め上院軍事委員会のメンバーにへの証言で、B-21での空中給油の必要性に言及した。Aviation Week がリード大将のコメントを最初に報道した。

 「B-21爆撃機が就役し、爆撃機部隊が近代化され増強されるのに伴い、同機で重要な任務を遂行するため、適切な空中給油機部隊を確保しなければなりません。空軍が空中給油機の調達戦略で最終的な決定を下すことは理解しています。しかし、TRANSCOMが空軍と協力して、その要件をどのように伝えているのかをより理解していただきたいと思います。核爆撃機部隊を効果的に維持し、世界的な抑止力を維持するために必要なことを空軍に伝えているのでしょうか?」と、ネブラスカ州選出の共和党議員、デブ・フィッシャー上院議員はリード大将に尋ねた。 「はい、議員。ちょうど先月、私はスタッフと米国戦略軍(U.S. Strategic Command)を訪問し、司令官とそのスタッフと会い戦闘部隊との話し合いを行いました。その際、私たちは、私たちが彼らとより効率的かつ効果的に連携する必要性を理解するために、彼が求められている任務について説明しました」とリード大将は答えました。「同じ期間に、彼らが新型航空機をどのように運用するつもりなのかについて、非常に深い理解を得ることができました。これにより、我々の支援方法も少し変わります。具体的には、燃料の移送に関して、より高い要求が課されることになります。

「その結果、STRATCOMのトップであるアンソニー・コットン空軍大将と私は協力して、空軍内部で私たちが協力してそれを達成するために何が必要で、何を期待されているのかを説明しています」とリード大将は付け加えた。

 TRANSCOMのトップは、将来のB-21運用を支援するための空中給油要件について、これ以上の詳細な説明は提供しなかった。リード大将の「燃料の移送に関して、もう少し高い要件」というコメントが、給油機の燃料の分配速度、移送可能な燃料容量、またはその両方に関連しているのかどうかは不明である。

 Aviation Weekの報道によると、給油速度に関しては、「国際空中給油システム諮問グループが定めたガイドラインでは、給油ブームは毎分1,200ガロン(約4,536リットル)、重量にして約8,000ポンド(約3,629キログラム)のジェット燃料JP-8に相当量の給油をサポートするよう求めている」と指摘している。

 「B-21の機体重量と燃料容量は不明がが、同爆撃機のサイズは一般的にB-2Aの3分の2程度と考えられている。」と、記事は付け加えている。「B-2Aは最大167,000ポンドの燃料を搭載できます。1分あたり1,200ガロンの移送速度と仮定すると、KC-46がB-2Aの燃料容量の80%を完全に補給するのに約17分かかる」。


米空軍の空中給油機の最後尾にあるブーム操作者の位置から見たB-2Aスピリットステルス爆撃機。米空軍

空中給油機が対象機と連結している間は、両機が脆弱性に直面する。B-21のようなステルス機は、非ステルの空中給油機から給油を受ける際に、発見されるリスクが高まる。レイダーは、敵の防空網から離れた場所で給油できるため、こうした問題の緩和に役立つ可能性があるものの、相手の脅威が到達できる範囲も拡大している。非ステルス機の探知可能距離は、年々急速に伸びる一方だ。転送速度の向上は、給油ウィンドウに必要な総時間を増やすことなく、より多くの燃料を積み下ろしできることを意味する。全体として、レイダーの巨大なタンクへの給油に要する総時間の短縮に空軍が関心を有している可能性がある。

 さらに重要なのは、B-21が搭載できる燃料の総量によって、空中給油の全体的な需要がさらに高まる可能性があることだ。レイダー部隊は、他のタイプと比較して、その作戦を支援するために、他に類を見ないほど大量の空中給油機を必要とする可能性がある。空軍とTRANSCOMは、平時における需要の高まりも一因となって空中給油の不足が起こる可能性があることを、ここ数年警告し続けてきた。B-21のニーズと一般的な任務プロファイルに合わせた、より大きな燃料容量を持つ空中給油機を調達することで、B-21の世界規模の任務における空中給油に必要な空中給油機の数を減らすことができ、その分を他の任務に充てたり、あるいは全体的な戦力を縮小したりすることが可能になる。


 現行の空軍爆撃機は1日以上におよぶ長距離飛行任務を遂行しており、すでに述べたように、B-21はB-2よりも大幅に長い航続距離での作戦遂行能力を持つことが期待されている。これには、偵察やネットワーク支援といった爆撃機以外の極めて長時間の任務セット、および将来的には他の任務タイプも含まれる可能性が高い。本誌が過去に詳細に検討したように、レイダーの全体設計は、高高度長距離飛行に最適化されている。これには、機体が小型化されているにもかかわらず、内部燃料容量を大きく確保できるように、B-2より短くなった内部兵器格納庫が含まれる。つまり、同機は極端な長距離作戦に最適化されており、これらの要件により、まさに空飛ぶステルス燃料タンクとなっている。

 B-21の武器庫のドアが開いているように見える最初の画像が公開されたが、エンジンベイやその他のアクセスは機体下にもある。

 B-21のエンジンは不明だが、B-2の4基ではなく、おそらく2基のエンジンが搭載され、高い燃料効率を実現すると思われる。

「私はジルに、B-21に最も効率の高いエンジンを搭載するように頼まなければならない。なぜなら、機体はガソリンを少ししか飲まず、非常に重いものを長距離運ばなければならないからだ」と、水曜日に開催された航空宇宙軍協会(AFA)の2025年戦闘シンポジウムにおける次世代航空機に関するパネルディスカッションで、空軍グローバルストライクコマンド(AFGSC)の戦略計画・プログラム・要件担当ディレクターであるタイ・ノイマン少将Maj. Gen. Ty Neumanが述べた。ここでの「ジル」とは、同じくパネリストとして参加したプラット・アンド・ホイットニーの軍用エンジン部門社長ジル・アルベルテリのことである。

テスト飛行中のB-21レイダーの試作1号機

「B-21は、戦争遂行の力学と、それに対する我々の考え方を根本的に変えつつあります。我々は、今日だけでなく将来にわたる脅威にも対応できる航続距離、アクセス、ペイロードを備えた、あらゆる局面に対応可能なプラットフォームを構築しています」と、同じパネルディスカッションでノイマン少将は述べた。「私たちは、適応可能なものとなるよう構築しています。オープンシステムアーキテクチャにより適応可能となるでしょう。通信やネットワークにも適応可能となるでしょう。そして、システム、武器、センサー、プラットフォーム、通信、宇宙など、あらゆるシステムにも適応可能となるでしょう」。

 B-21では、「歴史上の戦闘でかつて見られなかったほど複雑な兵器各種を、1つのプラットフォームに同時に導入し、開発しています」と、ニューマンは付け加えた。「通常核兵器の統合、電子攻撃、電子戦など、あらゆる種類のものがすべて1つのプラットフォームにパッケージ化されていると考えてください。それが、この技術がもたらす成果です」。

 ノイマン少将のコメントは、B-21が単なる爆撃機以上の存在であることを強調している。これは、本誌がこれまで強調している点でもある。同機は、大規模な長距離攻撃(LRS)システムファミリーの1つにすぎず、その詳細については依然として厳重に機密扱いのままだ。LRSエコシステムには、今後配備される核搭載のステルス型長距離スタンドオフ(LRSO)巡航ミサイルも含まれる。

 また、B-21も20年代後半の運用開始に向けて、現在も開発の最終段階にある。

 「私たちは、開発のペースと性能の両面で、現在の状況に非常に満足しています」と、 水曜日のAFA Warfare Symposiumのパネルディスカッションのメンバーであり、B-21を担当するノースロップ・グラマンの航空部門のエグゼクティブ・バイスプレジデント兼プレジデント、トム・ジョーンズが述べた。「当社は最初の量産機を完成させ、週に何度も飛行させています。これは、当初から約束していたように、同機を日常的に飛行させる上で非常に良い兆しであると思います・テストプログラムには常に問題の発見があるものですが、これまでのところ、このペースで飛行できているということは、不具合の発見がそれほど多くないことを示しています」

 空軍は現在、最初の量産前B-21で飛行試験を実施している。 さらに5機の量産前B-21が、さまざまな段階で製造中だ。また、飛行しない機体2機も、進行中の試験作業のサポートに使用されている。

 「性能面では、テスト結果はデジタルデータと極めて近い結果を出し続けています。デジタルエンジニアリングモデルについて多くを語ってきましたが探しているのは、高い相関性を持つモデルです。」とジョーンズは続けた。「非常に高い相関性が見られます。必要な性能を確実に得るために、少し余裕を持たせたモデルにした箇所もあります。そして、余裕を持たせたモデル化を行った場所で十分な余裕があることが確認されています」。

 「最初のフライト前に、ハードウェア、ソフトウェア、センサー、ナビゲーション、通信スイートを実際に使用できる飛行テストベッドで、1,000時間以上の飛行時間に相当する200回以上のフライトを行いました」とし、「ミッションシステム統合に入ると、通常は多くの発見が得られるのがこの段階です。当社には、1,000時間以上の発見とミッションシステム統合の経験があります。これは、私たちが全体として目指す方向性にとって非常に良い兆しであると思います」。

 ジョーンズは、このテストベッドプラットフォームについて、これ以上詳しい説明は提供していない。同機は、ノースロップ・グラマンによるB-21に関する最近のプレスリリースでも言及されているが、詳しい説明はない。本誌は、同社に詳細情報を問い合わせている。これは、B-21関連のテストに深く関与していると考えられる同社所有のG550テスト機を指している可能性が高い。また、このプログラムに関連する極秘テスト記事も存在する可能性がある。

 米軍および連邦議会議員は、B-21を、その複雑性や途中で明らかになった問題にもかかわらず予算とスケジュールを維持してきた模範的なプログラムとして長年宣伝してきた。

 B-21プログラムとは別だが密接に関連する問題として、特にレイダーの空中給油の必要性に関するニュースと絡み合っているのが、空軍のNGAS構想だ。NGASも次世代空中給油能力のシステムとして形を整えつつあり、その目玉となるのは新型のステルス空中給油機である可能性もあるが、その将来は不透明だ。

 「空中給油の分野では、次世代空中給油システム(通称NGAS)の代替案分析に多くの時間を費やしてきました」と、水曜日に開催されたAFA Warfare Symposiumのパネルディスカッションで、空軍ジョン・ラモンターン大将Gen. John Lamontagne(空軍機動軍団(AMC)司令官)が述べていた。「その作業は、そのほとんどが国防総省のOSDに提出済みです。今後1~2ヶ月で仕上げ作業を行う予定です。そして、滑走路の大きさはどの程度必要か、どの程度の燃料をどの程度の距離に届けることができるか、そして、脅威環境下でどこまで前進できるか、また、これら3つのトレードオフについて効果的に検討しています」。

ステルス空中給油機のレンダリング。ロッキード・マーティン社スカンクワークス

空軍はまた、空中給油能力と容量の改善と拡大、および脅威の高い地域での生存性の向上を目指し、他の選択肢も模索中だ。これには、戦闘機サイズの機体が搭載可能な新型ポッドブーム装備システムが含まれる。

 NGASやその他の最優先事項である空軍近代化の取り組みにおける大きな問題は、依然としてコストだ。昨年、空軍がステルス空中給油機を購入する余裕があるのか、また、次世代航空優勢(NGAD)構想のもとで開発中の新型の有人ステルス戦闘機や協調戦闘機(CCA)無人機を購入する余裕があるのかについて、深刻な懸念が浮上した。

 現在保留中のNGAD戦闘機計画の徹底的な見直しにより、少なくとも一部機体を取得することが、特に将来のハイエンド戦闘において、空軍が最小限のリスクで最高の航空優勢を確保するために不可欠であるという結論に達した。そのために必要な数十億ドルが、NGAS含むその他の事業に影響を与える可能性がある。

 すでに空軍は大陸間弾道ミサイル(ICBM)プログラム「センチネル」のコスト高に頭を悩ませている。さらにヘグセス長官の下、国防総省も既存のプログラムを削減し、ゴールデン・ドーム・ミサイル防衛構想のようなトランプ政権の新たな優先事項に数十億ドル規模の予算を振り向けることを検討している。

 B-21調達の最適規模をめぐる現在進行中の議論は、独自の予算的影響を及ぼしている。現在の計画ではレイダーを少なくとも100機購入することになっているが、その数を増やす話も出ている。

 水曜日、B-21戦闘群の規模に関する議論について、ノイマン少将は「実際の機数に関しては、空軍だけの決定ではないと私は主張したい」と述べた。「B-21を開発し、配備する能力は、国家の使命であり、実際には統合軍全体にとって戦力増強、戦力拡大につながる。そして、もし私たちがこの計画に時間と労力を費やし、今想定している以上の数を生産しようとするのであれば、国家は『これこそ向かうべき方向だ。ここが未来だ』と主張するだろう」。

 空軍が何機のB-21を最終的に入手することになろうとも、レイダーは、明らかになった空中給油の独特な要求を含め、空軍の戦力構造と今後の運用に大きな影響を与えることになるだろう。■


B-21 Aerial Refueling Demands Further Point To It Being A Stealthy Flying Gas Can

How the Air Force plans to use the B-21's extremely long endurance capabilities has created new requirements for its tanker fleets.

Joseph Trevithick


https://www.twz.com/air/b-21-aerial-refueling-demands-further-point-to-it-being-a-stealthy-flying-gas-can


2025年3月17日月曜日

フーシ派が空母ハリー・S・トルーマンへ弾道ミサイル等で攻撃したと主張(USNI News)

 

イエメン攻撃でミサイルを発射するハリー・S・トルーマン空母打撃群の駆逐艦。 米海軍写真

ーシ派は、イエメンの標的に対する一連の土曜日の米軍の攻撃に対抗し、空母USSハリー・S・トルーマン(CVN-75)とその護衛部隊への攻撃を試みた。

 フーシ派のスポークスマンであるヤヒヤ・サレエ准将は、Xの投稿で、イランに支援されたグループが18発の弾道ミサイルと巡航ミサイル、そして1機のドローンを使って、紅海北部のハリー・S・トルーマン空母打撃群を攻撃したと主張した。米中央軍司令部は攻撃に関する本誌のコメント要請に応じていない。

 ハマスとイスラエルの停戦が1月19日に発効して以来、フーシ派がアメリカの軍艦への攻撃を主張したのはこれが初めてである。Xへの投稿によると、ある国防高官は日曜日にFox Newsに対し、攻撃以来、米軍艦船は空母打撃群に向かう12機の攻撃ドローンを撃墜し、群に影響がなかったと語った。

 米中央軍部隊は土曜日、イエメンのフーシ系住民の領土に対する一連の攻撃を開始した。

 トランプ政権は、土曜日の攻撃をソーシャルメディア投稿で発表した。中央軍からの写真やビデオには、USSゲティスバーグ(CG-64)と誘導ミサイル駆逐艦がミサイルを発射し、ハリー・S・トルーマンの飛行甲板から戦闘機が発進する様子が映っていた。トルーマンCSGに加え、誘導ミサイル潜水艦USSジョージア(SSGN-729)もこの地域で活動していると思われる。

 イエメンの標的への攻撃は、イスラエルがガザへの食糧と人道支援を打ち切ったことに対抗して、紅海とアデン湾でイスラエル船への攻撃を再開するというフーシ派の発表に続くものである。英国海事貿易庁のウェブサイトによれば、停戦発効後、フーシ派による船舶攻撃の報告はない。

 国防総省の投稿によれば、アメリカの攻撃はフーシ派とイランを抑止し、アメリカの船舶を守るためのものだという。

 「トランプ大統領はフーシに対して、アメリカの船舶資産を守り、テロリストの脅威を抑止するために行動を起こしている。あまりにも長い間、アメリカの経済的・国家的脅威はフーシ派によって攻撃されてきた。 この大統領の下では違う」とホワイトハウスはXに投稿した。

 中央軍司令部は、攻撃の詳細について、国防総省とホワイトハウスのXでの投稿を本誌に紹介した。

 「SecDefによれば、フーシによる米艦船や航空機(そして我々の軍隊!)への攻撃は許されない」と投稿されている。

 ピート・ヘグセス国防長官は、FOXニュースの『サンデー・モーニング・フューチャーズ』で、トランプ政権は「力による平和」のアプローチをとっていると語った。

 「フーシ派が艦船への銃撃を止め、無人偵察機への銃撃も止めると言えば、この作戦は終わるだろうが、それまでは容赦ないだろう」とヘグセスはFOXニュースで語った。

 フーシ派が運営するニュースサイトによれば、フーシ派の指導者アブドゥル=マリク・アル=フーシは日曜日の演説で、アメリカがフーシ派の領土を攻撃し続ける限り、アメリカ艦艇を標的にすると発表した。

 フーシ派はトランプ政権に反発し、スポークスマンは、フーシ派がこの地域の船舶にとって脅威であるというトランプ大統領の主張に反論した。

 「バブ・アル・マンダブ海峡における国際航行への脅威に関する米大統領の主張は虚偽であり、国際世論を誤解させるものだ。ガザを支援するためにイエメンが宣言した海上封鎖は、パレスチナの抵抗勢力と敵対組織との間の停戦合意に基づき、人道援助がガザの人々に届けられるまで、イスラエルの船舶に限定されている。イエメンの封鎖は、調停者に4日間の猶予期間が与えられた後に行われた」とフーシ派のモハメド・アブドゥルサラム報道官はXで述べた。

 トランプ政権の攻撃は、バイデン政権が行ったような消極的な攻撃ではなく、先制攻撃だったことを示唆している、と同地域の専門家は本誌に語った。

 民主主義防衛財団のイラン専門家ベーナム・タレブルは、フーシ派は米国によるイエメン攻撃に反応するだろう、と本誌に語った。これまでのイスラエルの攻撃もイエメンを拠点とするグループを抑止するものではなかった、と彼は言う。「これは単なる一回きりの作戦ではなく、キャンペーンでなければならない。「しかしこれは、時間をかけてより多くの懲罰を与える能力を示すと同時に、彼らのパトロンであるテヘランに対して、中東全域の利益を守るためにワシントンが先制的な軍事力を行使することを示すためでもある」。

 フーシ派は以前、2023年にフーシ派がイスラエル艦船を攻撃した後、アメリカとイギリスが合同攻撃した後、標的をアメリカの民間商船と軍用艦艇に拡大していた。■


UPDATED: Houthis Attempt Attack on Carrier Harry S. Truman After U.S. Strikes in Yemen

Heather Mongilio

March 16, 2025 2:59 PM - Updated: March 16, 2025 11:59 PM

https://news.usni.org/2025/03/16/houthis-claim-to-attack-carrier-harry-s-truman-after-u-s-strikes-in-yemen



ヘザー・モンギリオ

ヘザー・モンギリオはUSNIニュースの記者。 科学ジャーナリズムの修士号を持ち、地方裁判、犯罪、健康、軍事、海軍兵学校などを取材。

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米陸軍が長射程機関銃を模索中(The War Zone)

 

口径.338ノルマ・マグナム機関銃があれば、陸軍部隊は現在使用している7.62x51mm M240より大幅に射程距離を伸ばすことが可能となる

The U.S. Army is looking at acquiring a new machine gun chambered to fire the .338 Norma Magnum cartridge, but that can also be converted to use the same 6.8x51mm ammunition as its next-generation M7 rifles and M250 light machine guns.

シグ・ザウアーのMG338は、将来の米陸軍のニーズに応えうる機関銃の設計のひとつ。シグ・ザウアー


陸軍は、.338ノルマ・マグナム・カートリッジNorma Magnumを発射する新型機関銃の取得を検討しているが、次世代M7ライフルやM250軽機関銃と同じ6.8x51mm弾薬を使用するように改造することもできる。.338ノルマ・マグナムの機関銃があれば、陸軍部隊は7.62x51mmのM240シリーズで今よりはるかに大きな射程を得ることができる。陸軍は、既存のM240BとM240Lが6.8x51mm弾も撃てるようにするコンバージョンキットを検討している。

 ピカティニー造兵廠の陸軍契約コマンド(ニュージャージー州)は最近、.338ノルママグナム/6.8x51mm機関銃とM240B/L 6.8x51mmコンバージョンキットのデュアルキャリバーオプションの可能性に関する情報を求める2つの別々の契約通知を発行した。

 シグ・ザウアーMG338は、現在市販されている338ノルマ・マグナム機関銃の一つだ。


 「デュアルキャリバーマシンガンには、.338ノルママシンガンとして動作するため必要なすべてのハードウェアと説明書、および6.8x51mm XM1186汎用カートリッジを発射するための変換キットが含まれていること。

「現在、M240BおよびM240L機関銃は7.62[x51]mm兵器である。M240武器プラットフォームの耐久性、信頼性、機能は、弾薬の変更によって著しく損なわれることがないこと」とコンバージョンキットに関する通達は述べている。「コンバージョンキットには、標準的なM240BとM240Lを6.8mm XM1186汎用カートリッジに変更するため必要なすべてのハードウェアと説明書が含まれていること。 これには、新しい銃身アセンブリが含まれ、ガスレギュレータ、ドライブスプリング、または他の手段への更新を介して武器の動力の変更が含まれる場合がある。 銃身アセンブリは標準銃身長(M240B)と短銃身長(M240L)でなければならない」。

 M240は現在の陸軍の汎用機関銃だ。約24インチの長砲身と27.6ポンドの無負荷重量を持つBモデルは、現在陸軍が保有する基本タイプである。軽量なLバージョンは、短い銃身(22インチ弱)、折りたたみ式ストック、チタン製レシーバーを備え、重量は21.8ポンド。 陸軍はまた、ヘリコプターのドアガンに使用するため、バットストックの代わりにスペードグリップを装備したM240Hも保有している。


トップカバーを開き、三脚に取り付けられたM240B機関銃。 アメリカ陸軍

M240Lを発射する米陸軍隊員。 アメリカ陸軍

米陸軍は現在、歩兵や下士官、車両やヘリコプター搭載用にM240を支給している。M240は、米国の他軍でもで広く使用されているほか、艦船や小型ボートにも搭載されている。

ブラックホークヘリコプターに取り付けられたM240H。 アメリカ陸軍

米海軍の特殊作戦用水艦に搭載された一対のM240機関銃。 米海軍

.338ノルマ・マグナムの新型機関銃を取得する主な利点は、7.62x51mmのM240よりも長い射程距離を提供し、これまでより大きな距離でターゲットに対するターミナル効果を向上させることであろう。.338ノルマ・マグナムは、歴史的に狙撃銃のための口径の選択肢であった。

 陸軍の発表では、M240Bのエリア・ターゲットに対する最大有効射程は1,312ヤード(1,200メートル)とある。製造元のFN社によれば、特定のポイント・ターゲットに対する有効射程は875ヤード(800メートル)程度に短縮される。 .338ノルマ・マグナム・マシンガンは、設計と弾薬の装填次第では少なくとも2倍の有効射程を提供できる。

 また、新型機関銃を比較的容易に6.8x51mm弾を発射するように改造できることは、M7ライフルやM250軽機関銃と弾薬の共通性を提供することになる。また、6.8x51mm弾は.338ノルマ・マグナム弾よりも軽く、1発当たりのコストが安いため、特に短い射程距離での日常的な習熟訓練には有益であろう。M240B/Lを改造して6.8x51mmを発射できるようにすれば、陸軍にも同様のメリットがもたらされるだろう。



M250機関銃の寒冷地評価で発砲する米陸軍隊員。 米陸軍

注目すべきは、米国の特殊作戦コミュニティが、海兵隊とも協力しながら、10年以上前から338ノルマ・マグナム機関銃の採用に向け積極的に取り組んできたことだ。米特殊作戦司令部(SOCOM)は昨年末までに、(少々紛らわしいが)軽量機関銃-中型(LMG-M)と呼んできたものの正式な提案要請を出すと伝えられていたが、それが実現したかどうかは不明。

LMG-Mプログラムに関する過去のSOCOMブリーフィングスライド。 SOCOM

SOCOMと海兵隊は、すでに.338ノルマ・マグナム機関銃の設計を評価している。 その中にはシグ・ザウアーの MG 338 も含まれており、この設計は同社が既に陸軍に供給している M250 軽機関銃に直接関連している。シグ・ザウアーはM7小銃も製造している。同社は近年、車両やヘリコプター搭載用にスペード・グリップを装備したMG338のバージョンや、海軍搭載用の標準的なバージョンの例も示している。

 SOCOMはLMG-Mの一部として、現在True Velocity社のRM338とOhio Ordance Works Recoil Enhanced Automatic Rifle (REAPR)の2種類の.338ノルマ・マグナム機関銃をテストしたことが知られている。    RM338は、ジェネラル・ダイナミクス・オードナンス&タクティカル・システムズで軽量中型機関銃(LWMMG)として誕生した。



 陸軍の新しい6.8x51mm銃採用の余談として、既存のM240の口径変換の話もある。

 陸軍が.338ノルマ・マグナムと6.8x51mmの2口径を大規模に採用することは、SOCOMがこのような兵器の実戦配備を進めていることを支援し、米国のその他軍での使用につながり、コスト負担の分散につながる可能性がある。同様に、6.8x51mm弾薬を発射するM240も、陸軍がそのまま進めれば、より広範囲に使用される可能性がある。 米軍の小型武器調達の動向は、世界的な影響も生む。

 陸軍は新型M7ライフルとM250軽機関銃で小火器の大転換を図っているが、新型汎用機関銃でも変更が目前に迫っているようだ。■


Machine Gun With Longer Reach Sought By U.S. Army

A machine gun in .338 Norma Magnum caliber would give Army units significantly greater range than they have now with their 7.62x51mm M240s.

Joseph Trevithick

https://www.twz.com/land/machine-gun-with-longer-reach-sought-by-u-s-army


民主党が混乱する中、上院は国防費8,920億ドルを盛り込んだ1年間の暫定予算案を可決(Breaking Defense)

 


US congress capitol building

The US Capitol. (Photo by Anna Rose Layden/Getty Images)


通年での継続決議案は党派を超えた投票で54対46で可決された


上院は、9月30日まで連邦政府機関に資金を供給する共和党提出の資金調達法案を可決した。

 通年継続決議(CR)は、54対46の賛成多数で可決され、真夜中の期限を前にした政府閉鎖を防げた。民主党の10人は共和党に同調した。

 一般的なCRとは異なり、政府予算は前年度水準で維持され、国防総省は新規プログラムを開始できない。国防関連は以下を含む。

  • アーレイ・バーク級駆逐艦の3隻目と艦対艦コネクターの追加

  • コンステレーション級フリゲート艦のほぼ全額削減

  • 国防総省は、上下両院で承認された25年度国防予算案で資金が提供された場合に限り、新たなプログラム開始が可能

  • 80億ドルの一般移転権限を提供

  • CH-53K大型ヘリコプター、T408エンジン、USSヴァージニア級潜水艦に対する複数年の資金調達権限を承認。


 民主党は、議会予算担当者がFY25歳出法案を作成する時間を確保するため、1ヶ月のCRを求めていた。しかし、3月14日という期限に直面した上下両院の民主党は、同じ見解を得ることができなかった。

 24年度を上回るものの、今日可決されたCRは、議会が財政責任法で定めた25年度上限を下回っており、非国防支出は上限を150億ドル、国防支出は30億ドル近く下回っている。

 下院は火曜日夕方、217対213の賛成多数で法案を可決した。下院が218対214で割れているため、マイク・ジョンソン下院議長は民主党議員全員が法案に反対票を投じれば、共和党の1票を失うだけで済んだ。 

 下院民主党指導部は法案に反対するよう議員に鞭を打ったが、最終的にジョンソン議長は、ケンタッキー州選出のトーマス・マッシー議員を唯一の共和党離党者のまま、法案可決に必要な人数を集めることに成功した。

 採決成功後、下院は1週間の休会に入り、上院民主党はジレンマに陥った。単純多数決で法案が通過する下院とは異なり、上院で可決される資金調達法案は、まず60票を必要とする「クロージャー投票」を経なければならない。

 下院民主党員は、上院の同僚議員たちに対し、自分たちに倣ってCRに反対票を投じるよう促したが、上院民主党員には、政府を閉鎖すれば、イーロン・マスクの政府効率省が連邦政府により大きな削減を行う権限を与える可能性があるなど、より大きな悪影響を及ぼすことに懸念を示す者もいた。

 木曜日の夜、ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院少数党院内総務は、上院の議場で継続決議案に賛成すると発表した。

 「確かに、共和党法案はひどい選択肢だ......しかし、私は、ドナルド・トランプが政府閉鎖によってさらに大きな権力を手にすることを許せば、もっとひどい選択肢になると信じている。 「従って、私は政府を閉鎖せず、機能を維持するために投票する」と述べた。

 シューマーの決断は、上院民主党議員多数や、法案に反対票を投じた下院民主党議員から批判の嵐を巻き起こした。

 下院民主党の指導部は、進行中の静養を終えて議事堂に戻り、記者会見を開き上院民主党に法案反対の姿勢を貫くよう促すという異例の行動に出た。

 「政府を閉鎖したくはないが、政府予算の対決は恐れていない。「われわれは米国民の側に立っているのだから、その対決に勝つだろう」。

シューマー下院議員が共和党に譲歩したのかとの質問に対し、ジェフリーズ下院議員は、それは上院に任せるべき問題であり、下院民主党の立場は"非常に明確"だと述べた。上院に新たな指導者が必要か、シューマーを信頼しているかとの質問にはコメントを避けた。

 ナンシー・ペロシ前下院議長(民主党)は声明を発表し、CRか政府閉鎖かの決断を「誤った選択」と呼び、民主党に「より良い方法のため反撃する」よう促した。

 一方、トランプ大統領は金曜日の朝、トゥルース・ソーシャルに投稿し、シューマーの決断を称賛した。

 上院歳出委員会で民主党トップであるワシントン州選出のパティ・マレー上院議員は、本会議場でのCR反対を主導し、今日の午後のスピーチで、議員たちは彼女に従って採決に反対し、法案自体にも反対すべきだと語った。

 「共和党は下院、上院、ホワイトハウスを支配している。「もしあなたが民主党の意見を取り入れた提案を拒否し、民主党の票を得られないのであれば、それは共和党の責任です」。■


Amid Democratic turmoil, Senate passes yearlong funding stopgap with $892B for defense

The full year continuing resolution passed in a 54-46 vote largely along party lines, preventing a government shutdown before a midnight deadline.

By   Valerie Insinna

on March 14, 2025 at 6:41 PM

https://breakingdefense.com/2025/03/amid-democratic-turmoil-senate-passes-yearlong-funding-stopgap-with-892b-for-defense/


タイ空軍が2025年にタンカー輸送取得をめざす(Aviation Week)

 


thaitanker

シンガポール空軍のA330 MRTT。Chen Chuanren


立タイ空軍(RTAF)は、タンカー輸送機の選定を2025年度に最終決定し発注する意向であることがわかった。

 これはタイで開催されたRTAF88周年記念イベントの会議セグメントで、RTAFのパンパクディー・パッタナクル司令官が航空機はロッキード・マーチンF-16とサーブ・グリペンに給油するタンカープラットフォームであり、ブームと多地点給油システムを有すると述べたことによるもの。

 同機はVIP輸送と救急医療サービスのプラットフォームとしても機能し、RTAFが2016年に取得したエアバスA340-500 VIP航空機を置き換える。

 承認されれば、機体は2028年度から2029年度の間に引き渡される。

 RTAFは2024年白書でA340-500の後継機要求を発表し、世界的な緊張や紛争を考慮し、大陸間フライトをサポートし、タイ国民を避難させることができる航空機を求めていた。A340-500は、イスラエル・ハマス戦争の勃発を受け、2023年にこの目的で使用された実績がある。

東南アジアでタンカー能力を保有するのはシンガポール空軍のみであり、6機のエアバスA330-300マルチロール・タンカー輸送機を保有している。

 「当社は、進行中の商談の詳細や、いかなる顧客との将来的な機会の可能性についてもコメントしません。しかし、当社は引き続きタイの運用要件をサポートすることを約束します」とエアバス広報担当は本誌に語った。■


Thailand Targets Tanker Transport Acquisition In 2025

Chen Chuanren March 10, 2025

https://aviationweek.com/defense/multi-mission-aircraft/thailand-targets-tanker-transport-acquisition-2025


チェン・チュアンレン

チェン・チュアンレンは、アビエーション・ウィーク・ネットワーク(AWN)のエア・トランスポート・ワールド(ATW)の東南アジア・中国エディター、およびAWNのアジア太平洋防衛特派員で、2017年にチームに加わった。



米軍はAIでの核兵器管理をめざしている(The War Zone)

 While it has long been a world-ending threat in science fiction, U.S. Air Force and Space Force officials see artificial intelligence (AI) playing important, if not critical roles in the command and control enterprise at the heart of America's nuclear deterrent capabilities.  

USAF



AIと核兵器の指揮統制の融合を警告してきたSFがあったが、国防総省は、AIを将来の抑止力で重要となるツールと捉えている


AIを世界を滅ぼす脅威として描くSF作品が以前あったが、米空軍・宇宙軍の当局者は、米国の核抑止力の要である指揮統制業務において、AIが重要な役割を果たすと見ている。

 AIは意思決定サイクルを迅速化し、命令が確実に、可能な限り迅速かつ安全に伝達されるよう支援する可能性を秘めている。また、情報処理から維持管理や後方支援の管理に至るまで、他の任務を担う人員を支援する目的でも使用できる可能性がある。同当局者は、人間が常に関与する必要がある、少なくとも人間がループの一部となる必要があることを強調し、マシンだけで核兵器使用を決定する立場になることは決してないとも述べている。

 本誌も出席した、空軍・宇宙軍協会の2025年戦争シンポジウムのパネルディスカッションで、空軍および宇宙軍の将校グループが、AIを正式名称「核兵器の指揮・統制・通信(NC3)」アーキテクチャのサポートに活用する方法について語った。現在のNC3事業は、地上、空中、宇宙における広範な通信システムやその他のシステムで構成されており、どのような状況下でも米国の核攻撃がいつでも実行できるよう設計されている。


NC3の構成要素の一部を示す、現在では日付の入った非機密扱いの図は、規模と範囲をよく表している。 アメリカ空軍


「AIについて考えず、AIを考慮に入れなければ、私たちは敗北することになる。敗北することには興味がありません」と、米空軍グローバルストライクコマンド(AFGSC)の戦略計画・プログラム・要件担当ディレクター、タイ・ニューマン少将は昨日語った。「ですから、私たちはこれを絶対に解明しなければなりません」。

 「AIは次世代のNC3(アーキテクチャ)の一部でなければなりません。その技術をどのように使用するかについては、賢明でなければなりません」とニューマン少将は続けた。「確かに速度は最も重要な要素でしょう。膨大な量のデータが存在することになるでしょうし、デジタルアーキテクチャや耐障害性アーキテクチャなどもあります。データを処理する速度を活用しなければなりません」。

 また、ニューマン少将は、セキュアな通信を支援するAIの役割についても概説した。「通信の世界で想定しているのは、AIを使用して、国家指揮権者から銃撃者へメッセージや通信が送信される場合、最も高速で安全な経路をAIが決定できることです」。「現代の通信システムを操作する人間として最も安全で確実な経路を決定する能力はありません。なぜなら、信号は100の異なる方向に送信されるからです。一部は侵害されるかもしれません。一部は侵害されないかもしれません。それを判断できません。ですから、AIをその一部とする必要があります」。

 国家指揮権は、米国大統領が核攻撃を命令するメカニズムであり、現在、米国はB-2およびB-52爆撃機、サイロに配備されたミニットマンIII大陸間弾道ミサイル(ICBM)、オハイオ級弾道ミサイル潜水艦で構成される核三本柱の「発射体」を保有している。また、空軍のF-15Eストライクイーグル戦闘機、および少なくとも一部のF-35A ジョイント・ストライク・ファイターおよびF-16 バイパー戦闘機も、B61戦術核爆弾を搭載できる。


NC3アーキテクチャの要素と、核三本柱の「シューター」を基本的な観点から示した図。


AIは、意思決定やコミュニケーションの支援にとどまらず、NC3事業においても有益な可能性がある。

 「過去のデータを分析し、傾向を特定できます。そして、AIツールは予測的な方法で使用することができます。私たちのシステムにそれを使用して、システムメンテナンスと同様に、システムのアップグレードを計画し、予期せぬ中断や混乱のリスクを軽減するなど、積極的な管理を行うことができます」とし、「さらに、サイバーセキュリティに関するデータや傾向、あるいは敵対者が何を企てているかを確認できることは、意思決定者にとっても有益でしょう」と、パネルディスカッションのパネリストの一人である宇宙システム司令部(Space Systems Command)の軍事通信および位置、航法、時刻(PNT)担当副部長であるライアン・ローズ宇宙軍大佐は述べた。

 ローズ大佐のサイバーセキュリティに関するコメントは、AIがNC3アーキテクチャのようなネットワークの防御に役立つ可能性について、注目すべき点を示唆している。

 核攻撃の決定は、核攻撃命令を確実に伝達する場合も含め、常に短い時間枠の中で行われる。数十年にわたり、核攻撃の脅威が察知され、確実に識別された後、利用可能な行動方針を検討し、そのうちの1つまたは複数を選んで実行に移すため、大統領が使える時間はせいぜい数十分、あるいはそれ以下と理解されてきました。これらの行動方針の多くは、特定の時間枠内でのみ実行可能であり、意思決定プロセスが中断すれば、壊滅的な結果を招くことになる。

 また、国防総省では戦術レベルを含め、意思決定の場にAI主導の能力を統合する取り組みがすでに始まっている。AIツールはすでに、国内の領空監視や情報処理、また、メンテナンス、ロジスティクス、その他の維持管理関連の機能の支援にも利用されている。

 同時に、既存のAI主導の能力を支えるモデルの正確性については懸念があり、核兵器に関するあらゆることを自動化するという考えは特に敏感な問題だ。また、SFやその他の大衆文化においても、米国の核抑止兵器の一部をマシンに委ねることで終末を迎える、あるいはそのリスクがあるというストーリーが数多く存在する。1983年の映画『ウォー・ゲーム』や『ターミネーター』シリーズ(1984年の同名映画から始まり、1991年の続編『ターミネーター2』の冒頭シーンでより強調されている)がその好例だ。

 パネルディスカッションのパネリストたちは、特にNC3アーキテクチャにAIを統合することへの懸念があると認めた。

 「原子力事業や核能力、そして絶対に必要な確実な通信について考えるとき、人間が関与する必要があります。AIやコンピューター処理がどれほど優れていても、それらに供給されるデータが優れていなければ意味がありません」とニューマン少将は述べた。「したがって、データが破損している場合、データまたは出力が実際に存在しているかどうかを実際に判断する方法がありません。そのため、人間がループに組み込まれていることが絶対に必要で」。人間は、ループに組み込まれているべきであり、伝送されているデータが正確であることを確認し、通知するだけです」と、付け加えた。

 「AIの限界を押し広げ、信頼性と信頼性の高い革新的なソリューションを提供することは重要だと思いますが、AI、特にNC3システムへの統合には課題とリスクがあることも認識しています」とローズ大佐は付け加えた。「堅牢なテスト、検証、監督メカニズムの導入により、リスクと課題を軽減する方法を見つけ、最終的には意図した通りに動作するAIシステムを提供できると思います」。

 「このミッション分野にあまり詳しくない人たちに対して、強く主張したい。今日話したすべてが必要である一方で、この兵器を使用するかどうかを決定するのは常に人間であり、その人間とは米国大統領です」と、パネルにも参加したアンドリュー・ゲバラAndrew Gebara空軍中将(戦略抑止・核統合担当副参謀長)は強調した。「ですから、心配している方々、ご安心ください。人間が常にループの中に存在しますから」。


 注目すべきは、米軍当局者が核作戦へのAIの統合を公に提唱したのは、昨日のパネルが初めてではないということだ。

 「私たちは、複雑で時間的制約のついたシナリオにリーダーが対応できるよう、AIまたはAI対応の人間主導の意思決定支援ツールの開発も進めています」と、米国戦略軍(STRACOM)のトップアンソニー・コットン空軍大将は、昨年10月に開催された国防総省情報システム(DoD Intelligence Information System)の2024年世界会議の基調講演で次のように述べた。「膨大な量のデータを処理し、実行可能な洞察を提供し、より多くの情報をより迅速に判断できるようにすることで、AIは我々の意思決定能力を強化する。しかし、人工知能に我々の代わりに意思決定を行わせることは決して許してはなりません。高度なシステムは、より迅速かつ効率的に私たちに情報を提供することができますが、常に人間による意思決定をループ内に維持しなければなりません」。



米国戦略軍(STRACOM)のトップであるアンソニー・コットン空軍大将。国防総省のユージン・オリバー


コットン大将は、2024年11月に開催されたシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)での講演で、この点についてさらに詳しく説明していた。

 「米国戦略軍が人工知能を活用して、そうでなければ床に散らばってしまうテラバイト単位のデータを保存し、意思決定はともかく、計画策定や効率化といった業務を従来通りのやり方で遂行することができないと考えるのであれば、私たちは...今ある美しい建物から出て、昔ながらの回転式電話のある場所に移るべきでしょう」と彼は述べた。

 「し求められれば、むしろその機会を得たいと思っています。例えば、大統領が『こうしてほしい』と言うので、私は『大統領、ちょっとお待ちください。2、3時間後に折り返しご連絡しますので、その件の実行方法について話し合いましょうというかわりに『はい。2、3分時間をください。選択肢を数点用意して折り返しご連絡します』という対応ができれば、もっとスマートですよね。私が言っているのはそういうことです。

 「映画『ウォー・ゲーム』ではWOPR(War Operation Plan Response、発音は「ホッパー」)と呼ばれる機械が登場した。つまり、WOPRは誰もが恐れるAI機械だったのです。戦略軍司令部にはWOPRは存在しません。またこれからもWOPRが存在することはない」とコットン大将は付け加えた。「私が言いたいのは、ISR(情報、監視、偵察)製品をどうやって入手し、効率化するか、ということです。どうやって、部隊の状況を理解する効率性を高めるか、ということです。 つまり、AIや機械学習が確実に役立つ分野であり、こうした種類の作業にかかる時間を大幅に短縮できるのです」。

 昨日のゲバラ、ノイマン、ローズによる発言のような、常に人間が関与するという保証が、NC3アーキテクチャにおけるAIの使用に対する懸念を和らげるかどうかはまだわからない。はっきりしているのは、この議論はすぐに消えることはないということだ。■


How The Military Wants AI To Help Control America’s Nuclear Arsenal

Science fiction has warned us about melding AI and nuclear command and control, but Pentagon leadership sees it as a critical tool for future deterrence.

Joseph Trevithick


https://www.twz.com/nuclear/this-is-how-the-military-wants-ai-to-help-control-americas-nuclear-arsenal