2023年1月6日金曜日

イランがドローン専用「空母」を建造中。制裁対象で使い道のない商船を改装。本格空母と程遠い戦力をいつまで嘲笑っていられるかは不明。

ウクライナ戦でイラン製ドローンがロシアを助けていることが判明しましたが、そのイランが今度は無人機運用に空母を稼働させようと民間商船を改装中だと判明しました。これがうまくいくのであれば、高価な通常型空母に手を出さなくても戦力を発揮できる装備が中進国に注目されそうですね。USNI News記事からです。

イランのソーシャルメディアに流れた11月の写真。シャヒード・マフダヴィがバンダルアバスで改装中。H I Sutton Photo Illustration

 

 

USNIニュースの寄稿者H I Suttonが先週公開した衛星写真とオープンソース写真によると、ペルシャ湾の入り口近くの乾ドックで、イラン海軍は元民間コンテナ船をドローン航空母艦に改造中で、同艦は2023年に進水するとサットンは記している。

 

 

イラン革命防衛隊海軍のシャヒード・マフダヴィShahid Mahdavi は、元イラン船籍のコンテナ船で、ホルムズ海峡近くのバンダルアッバースのIran Shipbuilding & Offshore Industries Complex Co (ISOICO) でヘリコプターと固定翼無人機を搭載する軍艦に改装中と、Sutton が月曜に公開しており、11月撮影の写真で、同船は、イラン革命防衛隊海軍IRGCN所属だと判明した。

 シャヒード・マフダヴィは、商船から軍艦へ改造を受けるため、 5 月から乾ドックに入っている。

 新しい写真では同船のデッキが取り除かれている。

 「この改造で、左舷に飛行甲板が追加される。右舷側にもオーバーハングが追加されるかどうかは、今のところ不明。

「上部構造が元のデッキにまたがっているということから、伝統的な空母のレイアウトは不可能であることを意味する。追加される飛行甲板の角度も伝統的なものではない。おそらくこれは、上部構造物の前方で左舷から右舷に横切る飛行甲板になるのだろう。

 

 

角度つき飛行甲板の建設を示唆するShahid Mahdaviのソーシャルメディア写真。H I Sutton Photo Illustration イランは、中東で相次ぐ商船攻撃の原因となった爆発物を搭載したドローン「シャヘド136」をはじめ、さまざまな空中ドローンを開発してきた

 

 民主主義防衛財団のイラン専門家、ベーナム・ベン・タレブルーBehnam Ben Talebluが火曜日にUSNIニュースに語ったところによると、今回の写真は、イランが現地報道で表明した船の用途と一致している。

 「イランメディアは、同船がめ無人機を格納し、長距離攻撃能力を実現すると伝えている」と、USNIニュースに語った。

 「世界は、イランが商船やタンカーを利用して、長距離攻撃能力を高めようとしていることに注目すべきだ」。

 アメリカの遠征海上基地モデルを参考に、イラン海軍とIRGCNは、国際制裁で使えなくなった商船を改造している。

 

イランのソーシャルメディアに出回った5月の画像。

 

商船の改造で最もよく知られているのは、イランの元石油化学タンカー、IRINS Makranだろう。

 昨年、Makranとイラン海軍のフリゲートIRINS Sahandは4ヶ月間大西洋に展開し、北はバルト海まで行き、ロシア海軍の観艦式にイランを代表して参加した。

 シャヒード・マフダヴィは、早ければ今年中に進水する可能性があるとサットンは書いている。2隻目のドローン空母「シャヒード・バゲリ」が、シャヒード・マフダヴィに加わる予定とある。■

 

Iran Building Drone Aircraft Carrier from Converted Merchant Ship, Photos Show - USNI News

By: Sam LaGrone

January 3, 2023 8:08 PM

 

 

Sam LaGrone

About Sam LaGrone

Sam LaGrone is the editor of USNI News. He has covered legislation, acquisition and operations for the Sea Services since 2009 and spent time underway with the U.S. Navy, U.S. Marine Corps and the Canadian Navy


2023年1月5日木曜日

米軍基地の電力供給を確保せよ----米陸軍がフロー電池の実用化に向けプロジェクトを始動

 こんな記事を見つけました。小型核融合の話もあり、ロッキードはエナジー分野にも相当の足場を築いているんですね。Popular Scienceからです。その通りの技術なら民生分野にも応用が期待されますね。




Wikipedia


  • 米陸軍は、コロラド州のフォート・カーソンで、ロッキード・マーティンのフロー電池を試験中

  • フロー電池は、長時間の大容量クリーンエナジー貯蔵につながる電解質貯蔵が特徴

  • 最大1メガワットを最大10時間供給できるGridStarフロー電池は、2024年に運用開始する




米陸軍はコロラド州フォート・カーソンで「フローバッテリー」の試験を開始した。この電池は、2つの化学成分を液体に溶かし、ポンプで送り込み電力供給するもので、成功すれば、米軍基地で長時間・大容量のエナジー貯蔵が実現する。



 ロッキード・マーチンとの提携により、建設工学研究所(CERL)オペレーショナル・エナジーの米陸軍技術者研究開発センターチームは昨年末、工学的電解質の電気化学特性が特徴の充電式レドックスフロー電池、GridStar Flowに取り組んでいる。

 「ロッキード・マーチンのフロー電池は、フォート・カーソンの基幹施設に、長時間かつグリッド規模のエナジー貯蔵を提供する」と、陸軍プログラムマネージャーのTom Deckeはニュースリリースで述べています。「これは重要なツールであり、将来の軍事基地に影響を与える可能性を持っています」。

 フォート・カーソンのフロー電池は、再生可能エナジーを使い、電解質で電池を充電します。フロー電池を完全に充電し、蓄積されたエナジーが必要になったとき、電解液はフロー電池を再通過し、最大1メガワットを最大10時間供給できる。


flow battery

フォート・カーソンにあるフローバッテリーの完成予想図。

U.S. Army/Lockheed Martin


 ロッキードの技術では、パワーモジュールを使い電気を化学エナジーに変換する。電解質はイオンを拾い、バッテリースタック内を流れる。電解液に蓄えられた電子が充電状態を増加させる。グリッドスターは、蓄電モジュールに正と負の電解質を保持し、充電から放電まで変化させる。

 陸軍次官補(施設・エナジー・環境担当)のポール・ファーナンは、送電網が停止した際に必要な電力を供給できるフロー電池の可能性をアピールしている。

 「基地外で何が起こっても、稼働を維持する必要があります。数時間だけでなく、数週間、数ヶ月間、送電網が停止しても、稼働し、任務の即応性を維持できます」。

 ロッキードによると、このシステムは、急性毒性や火災の危険性がなく、再現性のあるブロックで数百メガワットまで拡張できる設計という。また、フロー電池システムは、20年間使用できる設計だという。フォートカーソンのフロー電池が成功すれば、国防総省の各種施設のニーズに対応できる拡張性を有し、長期稼働が可能なフロー電池技術のスタート地点となる可能性がある。

 フォートカーソンのフロー電池は、2023年末に完成し、2024年に試運転を行う。陸軍の運用エナジーチームは、設置後に電池を試験・評価し、報告書を作成する。■


The Army Has a New Flow Battery. It Could Change Military Power.

The battery may bring long-duration, large-capacity energy storage to bases around the world.

BY TIM NEWCOMBPUBLISHED: JAN 4, 2023



TIM NEWCOMB

Tim Newcomb is a journalist based in the Pacific Northwest. He covers stadiums, sneakers, gear, infrastructure, and more for a variety of publications, including Popular Mechanics. His favorite interviews have included sit-downs with Roger Federer in Switzerland, Kobe Bryant in Los Angeles, and Tinker Hatfield in Portland.


2023年1月4日水曜日

米中軍用機の空中衝突寸前の事態は中国軍による米海軍撃破シミュレーションの一環だった

  

PLAN

 

中国海軍は南シナ海で米海軍艦艇への攻撃をシミュレーションしている

 

 

国海軍は、12月21日に南シナ海で米海軍機動部隊を攻撃するシミュレーションを行った。同日、J-11戦闘機が米空軍RC-135偵察機を、国防総省が「安全ではない作戦」と呼ぶ方法で迎撃した。昨日、ビデオが公開され、空母「山東」等の機材が関与する、南シナ海での中国の大規模演習の詳細が明らかになりつつある。

「同演習の一環として、山東の攻撃隊が米海軍の編隊を攻撃するシミュレーションを行った」と、アジアのある国の当局者がフィナンシャル・タイムズに明かしている。武装した人民解放軍海軍(PLAN)のJ-11BSHフランカー戦闘機がRC-135を迎撃したのはその最中のことだった。事件は国際空域で起こった。

 南シナ海では、台湾の南端からフィリピンのルソン島北端まで続く極めて戦略的なバシー海峡上空での給油活動も含め、航空・海軍の活動が活発であったことが明らかになっている。

 南シナ海での中国の激しい軍事活動は珍しくないが、今回の演習シナリオは特に米海軍艦艇をターゲットにしていたようで興味深い。

 同時に、米軍の偵察機や哨戒機も南シナ海、特にバシー海峡を定期的に訪れている。

Pentagon Releases Video Of Chinese J-11 Fighter Making ‘Unsafe Intercept’ On U.S. Jet

Chinese J-11 seen in USINDOPACOM’s footage. DoD

 

 実際、迎撃されたRC-135は、南シナ海の空と海域で展開される中国の軍事演習を監視していた可能性が高い。北京大学が主催するSCS Probing Initiativeでは、「米軍は毎日3~5回、南シナ海に出撃している 」と主張している。

 SCS Probing Initiativeによると、12月21日、米軍はクラーク基地と嘉手納基地からP-8A哨戒機3機、RC-135V偵察機1機、E-3G空中早期警戒管制機1機で南シナ海と台湾海峡南側上空で作戦行動をしていた。問題のRC-135Vは、J-11に迎撃された機体の可能性が非常に高い。

 一方、PLANの空母「山東」も、米海軍空母打撃群と同様に、この地域で演習を行っている。

 実際、南シナ海における米空母作戦は、近年強化されている。例えば2020年7月には、ニミッツ級空母2隻、USSニミッツとUSSロナルド・レーガンが、同地で6年ぶりに行われた両空母による演習に参加した。

 注目すべきは、12月21日現在、PLANの遼寧空母機動部隊も大規模演習を行っており、フィリピン海を航行中だ。空母と海域外での作戦がPLANの作戦コンセプトで中心になるにつれ、PLANが2つの場所で同時に大規模な空母作戦を実施できることは重要な意味がある。

 全体として、12月21日の出来事は、同地域で一般的になりつつある中国米国の活動パターンを反映している。

 北京は南シナ海の大部分を自国領土と主張し、同海域が領有権が争われる海域にする一因となっている。このような主張は、中国が物議を醸す人工島をこの地域に建設していることにより、一層強固になっている。前哨基地は軍事化され、国際的な大きな反対にもかかわらず、中国の領有権主張の戦略で一部となっている。戦略には、他国による漁場や資源へのアクセスを妨害するために使用される準軍事的な船舶も含まれる。

 

南シナ海のスプラトリー諸島のクアタロン礁に中国が建設した人工島(2022年10月25日撮影)。. Ezra Acayan/Getty Images

 

 さらに、バシー海峡は、特に中国の潜水艦にとって、南シナ海から東の広い太平洋に向かう重要な通路として機能する。南シナ海の北端にある海南島の広大な玉林海軍基地の弾道ミサイル潜水艦など、北京の戦略核戦力の一部として重要性を増している。

 一方、米軍には、この地域での中国の活動を監視するだけでなく、PLANの航空機や艦船の能力、戦術、技術、手順などを明らかにする情報収集が明確に求められている。もちろん、J-11が米国の戦略的偵察機材に接近し迎撃してきた場合も重要な情報が得られる。

 RC-135への迎撃や山東打撃群による米海軍への模擬攻撃の正確な位置は不明だが、これら含む事件の地政学的背景には、台湾問題が絡んでいる。

 中国指導部は台湾に対し攻撃的な姿勢を強めており、米国当局者も、北京が早晩、台湾を支配下に置く可能性があるとの懸念を公然と表明している。台湾を支援する米海軍作戦を頓挫させることが、PLANの成功の基本であることは明らかだ。 

 RC-135とJ-11の遭遇について、米軍報道官はロイターに対し、中国機が実際に偵察機から10フィート(約15メートル)以内に入ったが、機首からは20フィート(約15メートル)離れていたと確認した。米軍機が空中衝突を避けるため回避行動をとったのは、RC-135の機首から中国機が離れた位置にあったからだと伝えられている。

 元RC-135パイロットでThe War Zoneの寄稿者であるRobert S Hopkins IIIによると、今回公開されたビデオには、J-11がRC-135に極端に接近している様子や、あからさまに危険な行動をとっている様子は見られない。

 しかし、フランカーはRC-135に接近し、戦闘機を操縦するパイロットの目視による分離が妨げられた可能性があり、ビデオに映っていない出来事が何であったかは分からない。しかし、国防総省の説明では、回避操作が行われたという。

 しかし、国防総省は、今回のJ-11の行動が、中国軍機が示す南シナ海での「危険な行動」のパターンに合致していると明確に考えている。

 繰り返されている事態は、危険だとかプロらしくないとかいろいろ言われているが、中国軍機の各種行動を包含していることも明らかで、中には明らかにより危険な行動もある。

 7月、米統合参謀本部議長のマーク・ミリー大将は、中国が米軍機や同盟軍機への迎撃を積極的に行うようになっていると述べた。ロイド・オースティン米国防長官も中国の魏鳳和Wei Fenghe国防相との会談で、この問題への懸念を表明している。

 

 

ここ数カ月の中国機では、よりあからさまな威嚇が見える。オーストラリア国防総省によると、今年5月、南シナ海上空で中国のJ-16フランカー戦闘機が発射した対抗措置により、オーストラリアのP-8Aが被害を受けた事件も一例だという。

 この事件では、J-16がオーストラリアの哨戒機の横から前に切り込み、チャフを撒いたと言われている。チャフは通常、レーダーの目くらましや混乱に使われるが、エンジンに取り込まれると深刻な被害をもたらすと言われる。

 P-8の事故を受けて、中国国防省は「中国軍がとった対策は専門的で安全、合理的で合法的なもの」と表明した。

 北京は、米国とその同盟国の軍事活動を地域の平和への脅威とみなし、航行の自由パトロール(FONOP)を行う米海軍艦艇を鋭く非難している。一方、南シナ海の大部分と台湾に対する領有権の主張には揺るぎがない。

 今のところ、米インド太平洋軍は、12月21日の事件や中国の演習範囲について、詳細を明らかにしていないが、RC-135迎撃は、中国政府にも提起された。北京の国防省と在米中国大使館からはコメントが出ていない。

 同地域の地政学的状況がすぐ変わるわけではないため、PLANと米軍、同盟国が関わる事件がさらに発生する可能性が高いと思われる。

 12月21日に中国が南シナ海で行った大規模演習と、同時に行われたRC-135迎撃は、利害関係の強い遭遇で常に存在する、誤解による不用意な衝突の危険性を浮き彫りにしている。■

 

Mock Attack On U.S. Navy Vessels Underway During Chinese Fighter's 'Unsafe Intercept'

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED DEC 30, 2022 12:31 PM

THE WAR ZONE


与那国島にHIMARS、または12式対艦ミサイルを配備すべき----米現政権の及び腰を見かねて日本は独自に安全保障策を現実に移しつつある

 

このブログでは初めてですが、Weapons and Strategy に気になる記事がありましたのでご紹介します。趣旨は①海兵隊HIMARSを与那国島②配備スべきと主張したが、バイデン政権が反対している。②日本の12式対艦ミサイルでもHIMARSよりは劣るが効果はある ③日本は米国依存を脱し、自らの意思で安全保障の維持を模索している一方、米国は東シナ海の安全保障に消極的になる

Weapons and Strategy



那国島は琉球列島の一部で、台湾に近い小島だ。両筆者は『台湾侵攻を阻止せよ』の中で、与那国にHIMARSを配備する提案を出した。海兵隊が支持してくれたが、バイデン政権は、与那国へのHIMARS配備に反対している。そのため、海兵隊は当分の間、この構想から外れる。しかし、日本はこのゲームに参加したいと考え、中国が台湾を攻撃するだけでなく、防衛力の弱い琉球諸島を占領しようとする事態をますます懸念している。そうなれば、中国は重要な海上交通路を支配するだけでなく、沖縄での米空軍と海兵隊の作戦に立ち向かえる重要な戦略的優位性を得ることになる。



HIMARSは装輪車両がベースの高精度多連装ミサイルシステムで、撃ちながら移動できる。ウクライナ戦争でその有効性と致死性が証明されている。ロシアはHIMARSへの対抗に大きな苦慮しており、配備されたHINMARS発射装備をほとんど、あるいは全く攻撃できてしていないようだ。

 HIMARSは船舶を含む移動目標も攻撃できるため、台湾に侵攻する中国軍を撃破する上で重要な役割を果たす可能性がある。中国が成功するためには、大規模な水陸両用攻撃を行う必要がある。台湾は空軍と陸上防衛を展開し(HIMARSも発注済み)、HIMARSは中国軍の侵攻に大きな問題を提起することができます。

 日本はHIMARSを持っておらず、HIMARSロケット、特にATACMS(MGM-140)として知られる重要な長距離HIMARSロケットを扱う必要がある。問題は、ATACMSの生産が終了していることと、既存のATACMSが寿命延長プログラム中であることだ。

ATACMS


ATACMSの射程は190マイル。与那国は台湾から67マイルしか離れておらず、ATACMSは中国の水陸両用攻撃をノックアウトするのに最適な距離だ。

 米国は、ATACMSを長距離精密射撃(PrSM)と呼称する新型長距離ミサイルに置き換えようとしている。しかし、PrSMは2023年まで使用できず、完全に能力発揮するのは2025年になる。このため、有事には既存の在庫のギャップと、製品の置き換えのギャップという2つのギャップが控えている。

 日本は現在、与那国に防空設備を設置し、12式対艦ミサイルを配備する予定だ。同ミサイルは、艦艇地上双方から発射できる。射程距離もかなりある(185マイルまで延長可能)。液体燃料を使うが、キャニスターで発射されるため、迅速対応が可能だ。12式はHIMARS ATACMSには劣るが、与那国に必要な能力を与える。

12式対艦ミサイル


バイデン政権がなぜ海兵隊の勧告に反対し与那国にHIMARS部隊を置く構想を却下したのか、理由は明らかではない。バイデンが中国に甘い、また不可欠な戦争物資の台湾向け納入を遅らせているとの疑惑が高まっている。政権は今週、台湾への新たな武器売却を発表したが、その後、予期せぬ遅れがあると「発見」している。台湾向けの新型F-16戦闘機も遅れており、いつ台湾に届けられるのか、誰にもわからない状態だ。

 一方、日本は一生懸命ボールを拾っている。日本は初めて防衛費を大幅に増やし、台湾との政治接触を強め、中国を困らせている。



2018年3月、当時の明仁天皇皇后が、台湾に「手を振る」ため、初めて与那国を訪問された。お二人訪問は、日本政府に重要なシグナルとなった。日本が自国と国益を守るために、そして何よりも米国に依存せず行動を起こすには、4年の歳月と強大化し脅威となる中国が必要だった。明仁天皇は2019年4月、健康を害し退位した。現在89歳だが、与那国が守られるだけでなく、問題の多い地域における日本の防衛力強化につながることを喜ぶはずだ。

 これで、バイデン政権は、静かではないものの後退に映る政策をとることになる。これは台湾にとっても、日本にとっても、地域の安全保障にとっても悪いニュースとなる。■


Yonaguni and HIMARS

A Bridge too far for Biden?

Stephen Bryen

Dec 29, 2022

https://weapons.substack.com/p/yonaguni-and-himars?publication_id=1159397&post_id=93559040&isFreemail=true



2023年1月3日火曜日

中国の新鋭大型ISR無人機WZ-7が南西部に姿をあらわし、航空自衛隊がスクランブル発進を2日連続で実施。情報戦は続いている。

 

Japan MOD

 

ダイヤモンド翼の中国無人機「WZ-7 Soaring Dragon」がここに来て運用を拡大しているのは、今後の予兆と思われる

 

 

国のWZ-7偵察機が東シナ海上空に2日連続で現れ、日本の戦闘機が毎回スクランブル発進した。中国最新鋭の無人機「WZ-7」の迎撃を日本当局が発表したのは初めてで、同海域に展開した空母「遼寧」機動部隊と関係がありそうだ。結合翼というユニークな設計の同機は情報・監視・偵察(ISR)無人機としてRQ-4グローバルホークに匹敵する能力を提供し、広い地域で常連になる可能性は十分にある。

 1月1日、防衛省は、現地時間午前から午後にかけて、WZ-7(別名「Soaring Dragon」)1機が東シナ海で活動したと明らかにした。防衛省発表によると、偵察機は東シナ海上空に現れた後、沖縄本島と宮古島を隔てる宮古海峡を通過した。フィリピン海を通過した後、同機は先島諸島の南、さらに西に飛行し、その後、コースを反転し沖縄本島に向かった。

 

防衛省による1月2日出撃のWZ-7の飛行経路。前日のドローン飛行もほぼ同じ経路をたどった Japan Ministry of Defense

 

 

これに対し、日本の防衛省は、航空自衛隊の南西航空部隊の戦闘機がスクランブル発進したと確認した。未確認情報によると、F-15Jイーグル戦闘機が関与したという。 

過去2日間のドローンによる傍受に関連する島のおおよその位置。 Google Earth

 

 

本日、防衛省は別のWZ-7ドローンによる活動を発表した。同じ時間帯に、東シナ海からフィリピン海へほぼ同じ経路を飛行し、沖縄やその他の日本の離島に接近した。日本領土や日本の排他的経済水域にどれだけ接近したかは不明だが、WZ-7が国際空域を離脱した形跡はない。さらに西には、日本最西端の与那国島があり、台湾東海岸のすぐ近くであることも注目に値する。最近、日本が地対空ミサイル防衛部隊を同島に配備する計画を発表し、中国にとって関心が高まっていると思われる。

 一方、防衛省は、空母「遼寧」が1月1日に宮古海峡を通過したと明らかにした。フィリピン海から東シナ海に通過した艦隊は、人民解放軍海軍の055型駆逐艦「鞍山Anshan」と「無錫Wuxi」、052D型駆逐艦「成都Chengdu」、054A型フリゲート「左庄Zaozhuang」、901型高速戦闘支援艦「胡潤湖Hulunhu」を従えていた。防衛省によると、先週水曜日から土曜日にかけて、遼寧は延べ約20機の戦闘機の発進と回収、延べ約40機のヘリコプター離着陸を含む飛行作戦を実施した。また、空母戦闘機の活動に呼応して、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進した。一方で12月17日から31日にかけて、PLAN空母は戦闘機とヘリコプター合計で約320回の離着艦を行ったと防衛省は明らかにしている。

 WZ-7は、菱形の主翼と垂直尾翼の基部で結合したデザインが特徴だ。2011年に技術実証機として登場して以来、デザインは大きく変化し、2013年末には垂直尾翼が斜めになった改良型として再登場した。貴州飛機工業公司Guizhou Aircraft Industry Corporationが生産するこのドローンは、2021年珠海航空ショーで一般公開された。

 

ソアリングイーグルの原型機 Chinese Internet

 

2022年11月に珠海で開催されたエアショー・チャイナで、高度に洗練され運用されるWZ-7。Infinty 0/Wikimedia Commons

 

WZ-7はジェットエンジン搭載で、推定航続距離は4,350マイル、実用最高高度は約6万フィート。滞空時間は不明で、少なくとも10時間と思われるが、通常の長時間ミッションでもそれよりもはるかに高くなる可能性がある。この曖昧さは、例えばRQ-4グローバルホークと比較すると、高高度・長時間飛行(HALE)のカテゴリーではやや劣ることを意味する。しかし、高高度性能と大きなセンサー積載量により、国際空域から地域の敵対国の深部を覗くのに十分適している。さらに大型で飛行性能も高いため、今後数年で増大する中国のHALEニーズに対応することになりそうだ。また、ステルス型も考えられる。

 WZ-7はPLANとPLAAFの両方が使用しており、PLAAFでは、チベット周辺でインド国境を窺う用途が目立つ。また、北朝鮮国境に近い戦略拠点である宜春屯基地Yishuntun Airbaseから飛行することもある。

 航空自衛隊はこれまでWZ-7を迎撃したことはないが、東シナ海や宮古海峡を飛行する中国の無人機に対応するため戦闘機をスクランブル発進させることはこれまでも多数ある。以前、TB-001とBZK-005という中高度・長時間滞空型(MALE)ドローンが活動を行っていた。

 中国の海上哨戒機や電子情報機も同様のルートを飛行しており、日本も2021年に空母「遼寧」部隊など、宮古海峡を通過する中国海軍の艦艇を監視している。

 同型ドローン対応の迎撃は、中国軍が進めている無人航空機能力の急速な発展を物語っている。東シナ海とフィリピン海、さらに西太平洋を結ぶ海上交通路として、同海域の戦略的意義は明白だ。

 しかし、WZ-7は、TB-001やBZK-005と比べ、能力が拡大している。サイズが大きいので、長時間、遠隔地まで、マルチセンサーによる情報収集が可能だ。また、高高度運用でセンサーの到達範囲も広がり、視線外の接続能力も向上している。これは、空母含む海軍の機動部隊のネットワーク構築にも活用できるかもしれない。

 全体として、WZ-7の性能とセンサーの適合性に関する具体的な詳細情報はまだ少ないが、同無人機は、非常に戦略的な宮古海峡周辺などで情報を収集する非常に効率的なプラットフォームを中国に提供している。先週、台湾の防空識別圏(ADIZ)に入った有人航空機ドローン計71機(台湾国防部発表)にWZ-7も入っていた。

 宮古海峡周辺でのWZ-7が、遼寧機動部隊の動きと関連している可能性は高いと思われるが、確証はない。新たな空母を建造し遠くへ兵力投射する全体的な能力を向上させるにつれて、空母運用を中心にPLANの外洋海軍への野心の高まりはますます大きくなっていくだろう。中国海軍の空母群が西方へ作戦を拡大すると、無人偵察機の活動も増加する可能性が高い。

 いずれにせよ、宮古島海峡通過の前後でWZ-7が待機していれば非常に有用な能力となる。例えば、日本や外国の軍艦の動きを監視したり、中国空母艦隊に対応する敵のレーダーや通信システムからの電子放射を収集し、カタログ化できる。さらに、高解像度のレーダーマップを作成し、目的の船舶の画像を収集することも可能だ。また、無人機に対する航空自衛隊の対応を監視し、対応時間や戦術、技術、手順などのデータを提供することも重要な要素となる。また、こうしたドローンは、下方の空母群に重要なデータ中継機能の提供もできる。

 今後、WZ-7が海峡上空や周辺に出現し続けるのか、最近の遼寧の動きと関連した一時的な活動なのか、興味深いところだ。中国メディアは、同空母が米軍の重要拠点グアムにこれまでで最も近づいたと報じている。そのため、WZ-7の投入はさらに太平洋の彼方で見られるかもしれない。

 いずれにせよ、この2日間のWZ-7の出現は、中国の無人機能力の変化のスピードと、人民解放軍全体が現在、非常に高度で異例なデザインの装備を提供している事実の証明だ。極めて戦略的なインド太平洋地域で緊張が高まり続ける中、特に中国が自国を遠く離れての軍事作戦を拡大し続ける中、WZ-7のような無人機の重要性は今後ますます高まっていくと思われる。■

 

Japanese Fighters Intercept China's High-Flying WZ-7 Drone For First Time

 

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED JAN 2, 2023 1:55 PM

THE WAR ZONE

 



2023年の展望② 中共はCOVID-19でつまづき、国内は今年大きな変動に包まれる。習近平体制が盤石と思ったら大間違い。

 2023年令和5年の干支は「癸卯」で何かが終りを迎える、何かが始まる予兆の年といわれます。昨年末の突然の北京のコロナ政策方針変換について、例によって国内メディアは表面のみ伝え、中国に取って触れられたくないものには口を封じているようですが、容赦ない西側メディアに北京は逆ギレしていますね。(Know Your Enemy最新記事を御覧ください)。いつも言っているように目に見える事象とは思考の結果で、中共のあまりにも異質な思考が今回の結果を招いていると言っても過言ではありません。自らを毛沢東にダブらせたい習近平ですが、任期途中での退陣あるいは消滅もありえ、偉大なる中華民族の夢が文字通り絵に描いた餅になりかねません。大陸は今年大きな変動の波につつまれるでしょう。

1945の記事で、中国ウォッチャーのゴードン・チャンが中共にとって都合の悪い観察を伝えています。

 

China's Xi JinpingChina's Xi Jinping

 

習近平はCOVID-19に屈した。

 

 

シンガポール経営大学のヘンリー・ガオHenry Gaoは、中国の支配者習近平が、世界で最も厳しい一連の疾病管理措置である「ダイナミック・ゼロ・コビット政策」を突然覆したのは、自身のプロパガンダを信じ、事態の処理への政権の能力を過大評価していたためと論じている。

 その余波は恐ろしいものになる。科学陣は今冬に中国で8億人が感染すると予測している。また、11億人の予想もある。オタワのマクドナルド・ローリエ研究所のチャールズ・バートンCharles Burtonが1945に語ったように、「病気と悲惨な死の大波が中国全土に広がっている」。

 ガオが考えるように、習近平は政策を誤ったのだろうか。

 実は習近平は何も「決断」していない。むしろ、習近平は病気に屈服しただけと見る方が正しい。

 なぜか。

 そもそも、習近平の政策は封じ込めに失敗していた。世界保健機関(WHO)は、現在の中国の患者数の「爆発的増加」は、ゼロCOVIDを放棄した結果ではないと考えており、リークされた中国の患者数は、国際機関の主張を支持する傾向にある。

 また、共産党と中国中央政府は、防疫体制を運営不能になっている。第一に、中国国民が10月末からの異常な抗議行動を通じ、今後3年の習近平の苛政を受け入れないと明らかにした。 

 第二に、「ゼロCOVID」実施のコストで大半は自治体が負担し、余裕がなくなった。首都北京でさえ、予算が底をついていた。

 第三に、習近平の政策は、中国経済を急速に、より深く収縮させた。ゼロCOVIDは極端な方法で実施され、生産と輸送の両方に大きな支障をきたし、工場も中国から逃げ出した。

 習近平のやり方が破滅的であることは明らかであったのに固執した。10月16日に開催された第20回共産党全国代表大会の冒頭、2時間近くに及ぶ演説「工作報告」で、方針を倍加させた。

 その結果、習近平は党内でも支持を失った。元英国外交官で『China Coup』の著者ロジャー・ガーサイドRoger Garsideは、「敵対勢力は彼に屈辱を与えた」と指摘する。

 習近平がわずか数週間前ほど強力でないのを示す兆候は他にもある。今月開催された中央経済工作会議で習近平の看板政策「共同富裕」計画が破棄されたようだ。

 習近平が共産党への支配力を失いつつある一方で、共産党は幹部への支配力を失いつつある。事例を紹介しよう。12月23日、米英のメディアは中国の国家衛生委員会の秘密審議を詳細に報じた。内容は衝撃的だった。議事録によると、12月20日に3700万人近くがこの病気に罹ったとある。今月最初の20日間で約2億4800万人がCOVIDに感染した。Bloomberg Newsは、この大流行を 「圧倒的に世界最大」と呼んだ。文書が流出し、オンラインで公開されている。驚くべき開示は、当局者があまりに嫌気がさして、自分たちの党の国家を弱体化させることにしたのを示唆している。

 中共はパニック状態にあるようだ。容赦ないプロパガンダは、不可能を可能にしようとしている。ゼロCOVID政策とその完全かつ突然の放棄の両方を、賢明なものとして描写している。ガーサイドは、「ゼロCOVIDシナリオは、今や変化した」と1945に語っている。

 では、明らかな結果から、中共はどのように逃れるのだろうか。

 ガーサイドも指摘するように、戦略は、災難を他人のせいにすることだ。「下級役人、ワクチン製造者、外国勢力」だ。12月下旬、「中国外務省は再び群狼モードに入り、党のゼロCOVID政策の終了に関する混乱した処理について『誇大広告と歪曲』として『西側』ニュース・メディアを攻撃した」と指摘した。

 党は、自らを歴史の必然的な力を代表した存在と信じこんでおり、自らの批判はできない。中国人民には党は常に無謬で、「偉大で、栄光があり、正しい」と言っている。このような考え方が、不合理で明らかに誤ったプロパガンダの語り口、「極端な偽り」を生んでいるとバートンは指摘する。「プロパガンダの機械は残業している」と著者に言った。

 「民主的であれ独裁的であれ、どの政治体制でも、トップリーダーの看板政策が放棄されたとき、変更を自分が決定したかのように見せかけ、権威を維持しようとする」とガーサイドは観察している。「習近平はそれをしていない」。

 つまり、習近平は失敗したのだ。その結果、中共上層部で激しい内紛が起きているようだ。

 中国は不安定な様相を呈している。■

 

The Chinese Communist Party Has Surrendered to COVID-19 - 19FortyFive

ByGordon Chang

 

 

A 19FortyFive Contributing Editor, Gordon G. Chang is the author of The Coming Collapse of China. Follow him on Twitter @GordonGChang.

In this article:CCP, China, Chinese Communist Party, COVID-19, featured, Gordon Chang, Xi Jinping