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2025年12月10日水曜日

AEW&Cの完全無人化か可能なのか、MQ-9Bを早期警戒管制機に転用する試験をGA-ASIとサーブが2026年夏に実施予定(The Aviationist)

 ― AEW&CはE-3のサイズから737やそれ以下にダウンサイジングし、さらに一気に無人化まで進みそうですね、そこまで電子技術が進展しているのですね

MQ-9B AEW&C Test in 2026

MQ-9Bに搭載されたサーブのAEW&Cポッドのコンセプト図(画像提供:GA-ASI)

試験は同社所有のMQ-9Bにサーブ製AEW&Cシステムを搭載しカリフォーニア州のGA-ASI施設「デザート・ホライズン」で実施される

ジェネラル・アトミックス・エアロノティカル・システムズ(GA-ASI)は、サーブと共同で2026年夏にMQ-9B遠隔操縦航空機(RPA)向け新型ポッド式空中早期警戒管制(AEW&C)能力の試験を実施すると発表した。両社が新システム開発を先に発表していた。

サーブ開発によるAEW&Cポッドを搭載したGA-ASIのMQ-9Bは、南カリフォルー二アにある同社のデザートホライズン飛行運用施設で試験される。両社は同システムが運用開始される年として2026年を挙げていた。

無人航空機によるレーダー監視の導入は、西側諸国及びNATOの同領域における能力が低下する中で行われる。実際、E-3AWACSの老朽化、NATO向けE-7Aウェッジテールキャンセル、米空軍仕様の遅延などにより、宇宙ベースの追跡やE-2Dアドバンストホークアイといった代替手段による能力の穴埋めが検討されている。

GA-ASIはドバイ航空ショーに先立ち、MQ-9B RPAプラットフォームの信頼性を改めて強調し、2025年10月31日に「第三の寿命」に相当するフルスケール疲労試験(FSF)を完了したと発表した。同社によれば、「3回目にして最終となる寿命試験」では「12万稼働時間(機体寿命あたり4万時間以上の飛行時間)」を検証し、「機体設計の妥当性を確認する重要な節目」となった。この試験はNATO STANAG 4671規格への認証取得に向け、機体構造の健全性を立証するものである。

興味深いことに、MQ-9Bポッド式AEWの将来試験発表はドバイ航空ショー開幕日と重なり、同能力が既に国際的に販売されていることを示唆している。関心を持つ顧客の詳細や、GA-ASIとサーブが潜在顧客向けに提示する産業提携による優遇条件が明らかになる可能性がある。

手頃な価格で持続的かつ効果的な監視

プレスリリースでGA-ASIは、サーブのAEWセンサーを「世界最長航続距離・最高耐久性を誇る無人航空機(RPA)」であるMQ-9Bと組み合わせることで、「海上や陸上で持続的な航空監視を実現する」と述べた。これにより「現在存在しない、あるいは高価で導入が困難な地域、例えば海上を航行する海軍空母など」でもAEWが可能になるという。

特筆すべきは、サーブがグローバルアイAEW&C機の主要コンポーネントであるエアリーアイ空中AESAレーダーシステムの開発元であり、さらにグリペンEおよび将来のユーロファイターEKに搭載される人工知能ベースのアレクシス電子戦システムも開発中だということだ。

「MQ-9B向けAEWソリューションは、戦術航空兵装・誘導ミサイル・ドローン・戦闘爆撃機・その他脅威に対する防御のため、空域における重要な感知能力を提供する。中高度長航続UASの運用可用性はあらゆる軍用機中最高であり、無人プラットフォームとして搭乗員の危険を回避できる」とGA-ASIはプレスリリースで説明した。これは無人AEW能力の具体的な使用事例、戦術シナリオ、理論的コンセプトを浮き彫りにしている。

このシステムを、米空軍やNATO空軍が使用するF-35ライトニングII、ダッソー・ラファール、ユーロファイター・タイフーン、将来のE-7Aウェッジテイルといった機材に統合することで、現代の脅威に対する信頼性の高い空中レーダー監視能力を構築できる。

どこまでの能力があるのか

GA-ASI とサーブの AEW は、見通し内および SATCOM(衛星通信)制御システムによって実現され、「早期探知と警報、長距離探知と追跡、同時目標追跡と柔軟な戦闘システム統合」を提供すると、プレスリリースは述べている。

「MQ-9B に AEW&C を追加することで、当社のプラットフォームに重要な新機能が追加される」と、GA-ASI 社長の David R. アレクサンダーは述べた。「我々は、洗練された巡航ミサイルや、単純だが危険なドローンの群れから、世界中のオペレーターを保護する、持続的な AEW&C ソリューションを提供したいと考えている」と述べた。

中国は、AESA レーダーを搭載した WZ-9 Divine Eagle ドローンで、すでに同様の能力を導入していると報じられており、トルコも Kizilelma および Akinci UCAV で同様の能力の獲得を目指している。費用対効果の高い無人 AEW 資産は、人間の耐久力、機体疲労、メンテナンスの制約を受ける有人プラットフォームの負担を軽減できる。

空軍は、防御作戦と攻撃作戦の両方において、特定空域で大幅な航空拒否を実施したり、少なくとも敵の計画を複雑にしたりすることができる。

MQ-9の進化

システム面では、MQ-9は進化しつつある。この無人航空機は、ポッド装備による迅速な再目的化が進み、対潜戦(ASW)、対ドローン任務電磁波探知、データ/通信中継といった、リスクは低いものの重要な役割を担うようになっている。

ポッド式AEW(空中早期警戒)能力は英国へ導入される見込みだ。英国国防省は検討中であり、MQ-9を英国海軍の空母打撃群向けAEW要件に採用し、マーリンHM2空中監視管制機と置き換える。GA-ASIが最新のプレスリリースで明示したように、この新能力はMQ-9シリーズの全RPA(無人航空機)を包含する。具体的にはスカイガーディアン、シーガーディアン、英国のプロテクターRG1、そして新型MQ-9B STOL(短距離離着陸)機である。

GA-ASIが風洞試験していた「STOLミッションキット」は、MQ-9Bシーガーディアンおよびスカイガーディアン無人機向けに開発されたもので、空母搭載型および汎用無人機による早期警戒(AEW)、対無人機(C-UAS)、さらに短距離滑走路や海軍資産からの通信・データ中継・ISR/標的捕捉任務を支援する。本誌の分析では、STOLキットは既存のMQ-9Bに迅速に装着可能なシステムとなり得る。一方、グレイイーグルのC-UAS試験は、空母運用向けにMQ-9Bにキットを装着する前に、STOL翼の性能を迅速に実証する目的で実施された可能性がある。■

タグ:AEW&C空中早期警戒管制GA-ASIジェネラル・アトミックス・エアロノティカル・システムズMQ-9BMQ-9B スカイガーディアンSAAB

パース・サタム

パース・サタムのキャリアは15年にわたり、2つの日刊紙と2つの防衛専門誌で活動してきた。彼は戦争という人間の活動には、どのミサイルやジェット機が最速かといった次元を超えた原因と結果があると信じている。そのため、外交政策、経済、技術、社会、歴史と交差する軍事問題を分析することを好む。彼の著作は防衛航空宇宙、戦術、軍事教義と理論、人事問題、西アジア・ユーラシア情勢、エネルギー分野、宇宙開発に至るまで幅広い。


GA-ASI and Saab Will Test MQ-9B AEW&C Variant in the Summer of 2026

Published on: November 17, 2025 at 4:31 PMGoogle News IconFollow Us On Google News

 Parth Satam

https://theaviationist.com/2025/11/17/mq-9b-aewc-test-summer-2026/




2025年11月24日月曜日

NATOがE-7ウェッジテイルの調達計画を中止(TWZ)―米国と同様にE-3の老朽化が深刻なのですが、新型機の導入までに空中監視能力に空白ができないよう願うばかりです

 

NATOでは老朽化したE-3 AWACSの代替機を2035年までに導入する必要があるため、サーブのグローバルアイが採用される可能性が高まっている

The Dutch Ministry of Defense has announced that NATO nations have dropped their plan to buy Boeing E-7A Wedgetail as its next airborne early warning and control (AEW&C) platform. The decision comes after South Korea rejected the E-7 for its own AEW&C program and would appear to open the door to Saab’s rival GlobalEye, which France has already said it intends to buy.NATO

ランダ国防省は、NATO加盟国が同盟の次期空中警戒管制(AEW&C)プラットフォームとしてボーイングE-7Aウェッジテイル購入計画を断念したと発表した。

この決定は、韓国が自国のAEW&C計画でE-7を拒否した後に下されたものであり、フランスが既に購入意向を示しているサーブの競合機グローバルアイにNATOの門戸が開かれる可能性を示唆している。

オランダ国防省は本日の声明で、オランダが「複数のパートナー国と共に」6機のE-7を購入しないことを決定したと述べた。これらの航空機は、ドイツのガイレンキルヒェン空軍基地を拠点とするNATO空中警戒管制部隊(NAEW&CF)が運用する16機のボーイングE-3Aセントリー空中警戒管制システム(AWACS)機の一部を代替する予定だった。


ガイレンキルヒェン空軍基地の飛行ラインに並ぶNATOのE-3機。メラニー・ベッカー/ドイツ空軍

オランダ国防省は、E-7計画が「戦略的・財政的基盤」を失ったと説明。米国が7月に計画から撤退したことで、同盟のAWACS更新計画に「重大な変更」が生じたことを認めている。

声明ではさらに、加盟国が現行AWACS機群の代替案を検討中だと付け加えている。「目標は2035年までに他の、より静粛性の高い航空機を運用可能にすることだ」とオランダ国防次官ギス・トゥインマンは述べた。同次官はE-3が2035年に耐用年数を迎える事実と、その過剰な騒音特性が批判されてきた点を指摘していた。

当初、オランダはベルギー、ドイツ、ルクセンブルク、ノルウェー、ルーマニア、米国と共にAWACS代替計画の7カ国パートナーの一員であった。7月に離脱した米国を除き、オランダの声明からは他のパートナーが離脱を決めたかどうかは不明だ。しかし声明は「残る国々」が現在「新たなパートナーを探している」と述べている。

いずれにせよ現段階では、ボーイングとE-7がNATOの計画に復帰する可能性は極めて低いと思われる。

これにより、欧州のライバルであるサーブがグローバルアイ早期警戒管制機プラットフォームで候補となる。同機はボンバルディア・グローバル6000/6500長距離ビジネスジェットの機体をベースにしている。

サーブ・グローバルアイの試作機。サーブ アンダース・ベルグストランド

トゥインマン国防相は声明の中で、欧州主導による解決策が望ましいと述べ、サーブ社が唯一の現実的な候補であると示唆した。

「米国の撤退は、欧州産業への最大限の投資が重要であることを示している」とトゥインマンは述べた。

サーブの広報担当者は本日、本誌に対し以下の声明を提供した:

「我々はNATOのAWACSプログラムに関する報道を認識している。グローバルアイに対する関心は世界規模で著しく高まっており、空・海・陸上の物体を長距離から探知・識別する能力を必要とする多くの国々にとって、グローバルアイが優れた解決策となると確信している。当社の技術が潜在顧客のニーズをいかに支援できるか、議論と検討の対象となっている」。

有利な点として、フランスが既にE-3Fセントリー艦隊の代替機としてグローバルアイを選定済みであることが挙げられる。

今年のパリ航空ショーでは、サーブとフランス国防調達庁(DGA)が、フランス向けグローバルアイ2機(オプション2機)の売却に関する共同意向表明書に署名した

サーブのミカエル・ヨハンソン社長兼CEOは当時、「当社のソリューションにより、フランスは航空機搭載型早期警戒管制能力に対する完全な主権的統制を維持できる」と述べていた。

NATO加盟国となったスウェーデンもグローバルアイを2機確定発注、2機オプション契約で導入を決定した。サーブはデンマークとフィンランドにも同機を提案しており、両国による共同運用も視野に入れている。

NATOは6機のE-7についてまだ確定発注をしていないが、2023年には米国対外軍事販売(FMS)ルートを通じた同機「取得に向けた措置」計画を発表していた。これは初期同盟未来監視統制(iAFSC)計画の第一段階にあたる。

NATOがE-7を選択したとの当初の決定は、「厳格な評価プロセス」を経て下された。このプロセスには情報要求(RFI)と価格・供給可能性(P&A)の評価、ならびにオーストラリア、韓国、トルコ、英国、米国における過去のE-7調達プログラムの調査が含まれていた。

英国は既にE-7調達を本格化させているが、遅延とコスト超過に悩まされ、最終的に3機のみに縮小された。

In a historic first, the Royal Air Force’s E-7 Wedgetail AEW Mk1 performed its first ever flypast with the iconic Red Arrows aerobatic display team, at the Royal International Air Tattoo (RIAT) in Fairford, Gloucester. The flypast was followed by the Wedgetail performing a ‘touch and go’ on the runway before departing to MOD Boscombe Down, where it will carry out further system testing. Officially known as the Royal Air Force Aerobatic Team, the Red Arrows showcase the excellence of the RAF and represent the United Kingdom both at home and overseas. The team consists of pilots and more than 100 highly-trained support personnel. Each of the pilots has previous fast-jet, operational experience flying the Tornado, Typhoon or Harrier, enabling the RAF to secure the skies and protect the nation and its interests, 365-days a year. The team is based at RAF Waddington in Lincolnshire.

英国空軍初のE-7ウェッジテイルAEW1がイングランドの田園地帯上空を飛行する。英国政府著作権 AS1 Iwan Lewis RAF

当時NATOは、E-7が「戦略司令部の必須運用要件と主要性能パラメータを満たし、要求される期間内に納入可能な唯一の既知システム」になると結論付けていた。この判断は今や覆され、米国がNATO計画からの撤退を決めたことが明らかな契機となった。

NATOが有人AEW&Cプラットフォームの購入自体を断念する可能性も残されている。

E-7調達計画が最初に発表された際、NATOはこれを「航空監視・統制能力の空白リスクを軽減する初期要素」と位置付けたが、ウェッジテイルはあくまで「同盟全体の将来監視統制(AFSC)システム・オブ・システムズ能力を構築する一要素」に過ぎないと説明していた。

ここでは最終的に同盟がE-7を統合されたセンサーネットワークに配備する計画を示していた。このネットワークには無人機や監視収集能力を持つ他の航空機タイプ、宇宙ベースのシステムも含まれる。

NATOがE-7発表時に提供した図解では、ウェッジテイルは多面的な監視体制の一要素として示されていた。この体制には無人航空機による監視(NATOのRQ-4Dフェニックス高高度長航続ドローン)、宇宙基盤のISR(情報・監視・偵察)、海上基盤のISR、地上レーダー、軍事衛星通信(MILSATCOM)も含まれていた。デジタル基盤と戦闘クラウドも描かれており、最後のセグメントは空白のまま残されている。これは将来的に他のプラットフォームや能力が追加される可能性を示唆している。

全体として、NATOの将来のAEW&C構想は、この分野における米空軍の計画といくつかの類似点があった。

米空軍は、自軍の老朽化したE-3の退役と、将来の宇宙ベースのレーダー能力やその他の機密システムとの間のギャップを埋める解決策として、E-7に注目している。

米軍は全般的に、将来の分散型宇宙基盤ネットワークの可能性を検討している。これは最終的に大規模なメッシュ状コンステレーションとなり、ほぼ全世界の空域を持続的に監視できるため、全く新しい戦術と状況認識能力を開拓する。同時に、これらは従来の監視資産よりも耐障害性が高く脆弱性が低い。国防総省はまた、破壊されたり機能不全に陥った衛星迅速に代替する方法を模索している。これは宇宙資産でさえ敵対勢力に対して無敵とは程遠いという現実を反映している。

有人AEW&C機と同等の能力を提供するレーダー装備衛星の開発でNATOがどこまで進展を遂げたかは全く不明だ。欧州のNATO加盟国がそのようなシステムを導入できる資金力があるかも疑問で、米国の衛星群への参加が選択肢となり得る。一方、機密扱いの領域外では、多くの国や民間企業が現在公に運用している様々な宇宙ベースのレーダーが存在する。ただし主に画像撮影目的である。

米空軍E-7Aウェッジテイル早期警戒管制機の概念図。ボーイング

米空軍におけるE-7の将来も不透明な状況だ

国防総省は2026年度予算要求において、ウェッジテイルの調達を中止し、代わりに宇宙資産を用いた移動目標指示任務を遂行する野心的な計画を推進するよう求めてきた。これに伴い、米海軍空母で運用中のノースロップ・グラマンE-2Dホークアイが、暫定的に米空軍のE-7代替機として浮上してきた

この計画は今週まで宙に浮いた状態だったが、連邦政府の閉鎖が解除され、予算編成担当者が米空軍E-7計画への支出を承認したことで状況が変わった。次回配分される約2億ドルにより、E-7の研究開発・試験評価(RDT&E)と迅速な試作活動が継続される見込みだ。2025 年度の残りの調達資金は、RDT&E 活動に割り当てられることになっている。

一方、E-7 含む有人監視機の生存性について懸念が高まっている。この種のプラットフォームは、ヨーロッパのシナリオではより関連性が高いかもしれないが、戦時中に、このような航空機が効果を発揮できるまで接近できるかどうかについて疑問が残るからだ。

NATO は、暫定的な有人 AEW&C プラットフォームの購入を完全に断念する可能性があるが、当局者によるこれまでの発言からは、その可能性は低い。

同盟による E-7 の選択について、イェンス・ストルテンベルグ NATO 事務総長は 2023 年に次のように述べている。「監視偵察機は NATO の集団防衛にとって極めて重要であり、同盟国が高性能能力を有する装備への投資を約束したことを歓迎する。資源をプールすることで、同盟国は、単独では購入するには高すぎる主要な資産を共同購入し、運用することができる。この最先端技術への投資は、より不安定な世界への適応を続ける中、大西洋横断の防衛協力の強さを示している」と述べた。

繰り返しになるが、NATO が代替となる有人 AEW&C 航空機の導入を決定した場合、その時間的制約を考えれば、グローバルアイ が唯一の現実的な選択肢となるだろう。

一方、欧州地域では現この種の機材への関心が高まっている。これはロシアの脅威増大と、広域監視・空域統制を必要とするその他の作戦上の緊急事態が直接的な要因だ。

この観点から、ポーランドは最近、サーブ340双発ターボプロップ機2機を調達した。同機には同社のエリーアイAEW&Cシステムが搭載されている。同様の航空機がウクライナにも供与される見込みだ

NATO空域におけるロシア製ドローンの急激な脅威化は、AEW&C資産の価値をさらに浮き彫りにしている。無人機や巡航ミサイルへの「見下ろし能力」を有する。こうした航空機は同盟の東部戦線を監視し、ロシア軍機やミサイル、さらに地上・海上における潜在的な敵対的動きを捕捉できる。

NATOが老朽化したE-3の後継機選定を進める中で、同盟がどの道を選ぶかは時間の問題だ。E-3は老朽化が進み、2035年までに運用能力がさらに低下する。ボーイングにとってさらなる打撃となるのは、E-7がNATOのAWACS後継機候補から外れたように見える点だ。同盟が有人AWACSソリューションを選択すれば、グローバルアイがNATO全体でより大きな役割を担う可能性が出てくる。■

トーマス・ニュードック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材歴は20年以上である。多数の書籍を執筆し、さらに多くの書籍を編集した経験を持つ。世界の主要航空出版物にも寄稿している。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集長を務めていた。


E-7 Wedgetail Radar Jet Procurement Plans Axed By NATO

With a requirement to replace NATO’s geriatric E-3 AWACS planes by 2035, the path could now be clear for the Saab GlobalEye.

Thomas Newdick

Published Nov 13, 2025 12:47 PM EST

https://www.twz.com/air/e-7-wedgetail-radar-jet-plans-axed-by-nato-nations


2025年8月27日水曜日

宇宙ベースのAMTIは空中戦闘管理システムではない。米国にはE-7が必要だと主張する現役空軍幹部の声(Breaking Defense) ― E-7を頭注放棄して宇宙ベースのセンサーで代用させるぶっとんだ構想は予算捻出の苦しい選択です


筆者は本論説で、E-7プログラムを中止すべきではなく、宇宙ベースのAMTIと並行して開発すべき理由を主張している

2024年10月17日、イギリス空軍(RAF)の最初のE-7 AEW&CがRAF塗装を施されロールアウトした。(RAF)

代の空中戦において、勝利は生データを決定的な行動に変換する能力に依存している。しかし、国防総省の一部では、宇宙ベースの衛星などレーダーベースのシステムから得られる移動目標の瞬間的な画像としての Airborne Moving Target Indicator (AMTI) データで空中戦闘管理の調整業務があれば代行できるとする危険な誤解が広まっている。

この誤りは、中国の高度なアクセス拒否/領域拒否(A2/AD)能力に対抗するため、米国の空中優位性を脅かしている。AMTIは情報を提供するが、戦闘機を指揮し、致命的な効果を調整し、空域を安全に確保するのは、ボーイングE-7空中早期警戒管制(AEW&C)機のようなプラットフォームによる人間主導の空中戦闘管理なのだ。

E-7プログラムの中止を、実現まで数年、あるいは数十年かかる未検証の宇宙ベースのAMTI能力に置き換えることは、戦略的な誤りとしかいいようがない。議会と国防総省は、この決定を撤回し、E-7調達を加速し、将来の紛争に勝利するための多層的なセンサーアーキテクチャを構築する必要がある。

AMTI(E-3 AWACSまたは衛星から)は、たしかに空中目標を検知・追跡し、重要な状況認識を提供する。しかし、データだけでは戦争に勝てない。空中戦闘管理は、データを解釈し、指揮官の意図と一致させ、資産をリアルタイムで指揮する熟練した要員を要する。

歴史が証明している。砂漠の嵐作戦では、E-3 AWACSがAMTIデータを提供したが、機内の航空戦管理者が9万回を超える出撃の85%を指揮し、空中戦撃墜41件中38件を可能にした。同様に、バトル・オブ・ブリテンでは地上発令所のレーダーデータは、人間が操縦するスピットファイアをルフトヴァッフェに対し誘導するコントローラーがいて初めて効果を上げた。現在のさらに高性能の F-35や F-22は戦闘中に戦域全体の空中戦闘管理を処理できない。パイロットにはE-7のような専用のAEW&C機があってはじえmて戦域支配を維持できる。

E-3は更改が必要で、E-7は高度な多目的電子スキャンアレイ(MESA)レーダーを搭載し、検出能力、ジャミング耐性、連合統合において優れている。しかし、国防総省は2026年度予算でE-7の調達を中止する方針を表明し、機体当たりのコストが588百万ドルから724百万ドルに増加したことと、競争環境下での生存性懸念を理由に挙げている。国防長官室内は、海軍のE-2Dホークアイが宇宙ベースAMTIが実用化されるまでE-7の代替となる可能性を主張しているが、これは欠陥のあるアプローチだと言わざるを得ない。

まず、コスト比較は現在の予算と将来の予算を混同し、E-7の費用を過大評価しつつ、宇宙代替案での同様のコスト上昇を無視している。第二に、E-2Dは乗員数が少なくレーダー範囲が限定され、高度な脅威に対してE-7より能力が低く脆弱だ。最後に、宇宙ベースのAMTIがデータを送信するだけでは、データから指示に変換する高度な訓練を受けた要員を無視し、空中戦闘管理ミッションの一部にしか対応できません。

明確にしよう:宇宙は万能薬ではない。退役したケビン・チルトン将軍が最近警告したように、「現在の宇宙領域は…おそらく他のどの領域よりも脆弱です」。衛星は中国の対衛星兵器、レーザー、サイバー攻撃に脆弱だ。

低軌道での単一の核爆発は、全体の衛星コンステレーションを機能不全に陥らせる可能性がある。宇宙ベースのAMTIに依存するだけでは、台湾海峡のような動的な紛争において、中国のAEW&Cが米軍の資産を圧倒するシナリオで、米軍がリアルタイムの指揮指示を失うリスクがある。宇宙軍のシャーン・ブラットン中将Lt. Gen. Shawn Brattonも、冗長性と回復力を確保するため、宇宙、空、地上の資産を組み合わせた多層的なアプローチを提唱している。

明らかな反論は、なぜデータを宇宙資産から地上指揮センターに直接送信できないのかという疑問だ。しかし、戦場制御センターや新興のC2BMシステムは有機的なセンサーを保有しておらず、外部ソースからのフィードを取り入れて空戦管理任務を遂行している——これらの外部ソースは、物理的または非物理的な手段で妨害される可能性がある。

また、各軍で戦闘管理を行っているが、空軍のみが空優達成を目的とした空戦管理に特化している点も忘れてはならない互角戦力を有する敵を相手医にした状況での動的機動性が求められる航空優勢には、地上ベースのコントロール・アンド・リポート・センター(CRC)が、AN/TPY-4レーダー(移動性は低いものの機能は高い)を装備しつつも、前線支援に本質的な限界がある。

E-7がなければ、米空軍のC2BM組織は戦域空優の維持を継続できず、故障点が生じます。E-7があれば、地上センサーと組み合わせて宇宙ベースのAMTIを統合し、敵が1つの層を無力化しても米軍の戦域空優を損なわない多領域耐性を実現できる。

解決策は明確だ:議会はE-7予算を回復し、国防総省は迅速な配備を優先しつつ、宇宙ベースのAMTIを補完として開発するのだ。

衛星による持続的なカバー範囲、E-7による柔軟な管理、コントロール・アンド・リポート・センターなどの地上ノードを統合した多層センサーアーキテクチャは、レジリエンスを確保する。北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)と米国北方軍司令官のグレゴリー・ギヨー大将Gen. Gregory Guillotが強調するように、E-7のAMTIと航空戦管理能力は、巡航ミサイルとドローンに対する「ゴールデン・ドーム」防衛にとって「不可欠」だ。宇宙ベース能力が2030年代まで成熟しない可能性を考慮すれば、E-7は高まる脅威に対する重要なギャップを埋める存在となる。

AMTIは空中戦闘管理ではない。それは、熟練した空中戦闘管理者が勝利に導くための生データだ。米国は、数年後に実現するかどうか不明な未検証の宇宙ソリューションに賭ける余裕はない。議会と国防総省は直ちにE-7プログラムを再開し、多層的なセンサー網を確立して航空優越性を確保するため、今すぐ行動する必要があるのだ。■

AMTI is not air battle management: Why the US needs the E-7 now

Grant Georgulis in this op-ed lays out why the E-7 program should not be cancelled, but rather developed alongside space-based AMTI.

By Lt. Col. Grant “SWAT” Georgulis on August 14, 2025 2:46 pm

https://breakingdefense.com/2025/08/amti-is-not-air-battle-management-why-the-us-needs-the-e-7-now/


グラント「SWAT」ジョーギリス中佐(米空軍)は、マスター・エア・バトル・マネージャーであり、現在、NORAD本部および米北方軍司令部監査官室の一員として、C2検査副部長を務めています。本記事の意見は著者の個人的な見解であり、米空軍の公式見解を反映するものではありません。