
Aviationweek.com 1月26日
F-22の配備は第四回目かつ最大規模で飛行隊全部がエルメンドーフ空軍基地(アラスカ)からグアムのアンダーセン空軍基地に移動する。別に12機がラングレー空軍基地(ヴァージニア州)から嘉手納基地に今月はじめに飛来している。第一回目の配備がラングレーからエルメンドーフまで、第二回目はラングレーから沖縄へ、第三回目はエルメンドーフからグアムまでの派遣だった。すべて臨時編成の飛行隊として新鋭戦闘機の支援体制、信頼度を測る意味があったもの。
ただし、米国内の基地から嘉手納まで無着陸で飛行させることはリスクがあると考えられるのは、途中の洋上で島しょ・船舶から機密情報を収集される可能性があるため。特に電子・信号情報収集(sigint)が航行中の中国船舶多数から試みられる可能性があると、情報筋は認める。sigint能力のあるロシアTu-95複数機が最近グアム近辺を飛行して緊張を招いたばかり。
米国関係者は今回派遣の二飛行隊はアジア太平洋地区全体の安全と安定を保証する部隊の定期的なローテーションの一環と語る。アジアで軍事的な緊急事態が発生すると、アメリカの戦闘機がハワイ、グアム、アラスカそして嘉手納から日本、韓国、シンガポール内の前線基地に移動する。米本国からの追加派遣部隊が途中の基地に展開し、追加戦力として準備することになる。
西太平洋におけるF-22の主要な任務は巡航ミサイルへの対抗策であり、同機の高度なアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)式のレーダーで長距離から小規模目標を捕捉し、あわせてAIM-120CおよびD型のARMRAAM空対空ミサイルの新型搭載により巡航ミサイル防衛を期待される。F-22のもつ高度な電子偵察能力で中国、ロシア他の電子偵察活動を監視することも可能だ。
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