海上自衛隊
同艦が航空母艦である事実を東京は軽視しようとしてきた。おそらく政治的な配慮によるものだろう
海上自衛隊(JMSDF)は、2隻の「いずも」級ヘリコプター駆逐艦を、事実上の空母へと改造を進めてきた。これにより、海上自衛隊の「いずも」および「かが」は、ロッキード・マーティンF-35B ライトニング II(ジョイントストライクファイターの短距離離陸・垂直着陸型)の運用が可能となった。この2隻の平甲板艦は、第二次世界大戦以来、固定翼機の運航を行う初の日本艦艇となる。
この2隻の転換は、東京が日本の戦後の平和主義憲法である第9条の再解釈を行う必要があったこともあり、メディアの注目を集めている。同条は、日本による宣戦布告を名目上禁止しているが、同盟国に代わって「集団的自衛」の名の下での軍事行動への参加は認めている。中国との将来的な対立や北朝鮮の潜在的な侵略を懸念する日本政府は、第5世代多用途戦闘機F-35Bの共同運用能力を含む海上自衛隊の能力強化を進めてきた。
日本向けF-35Bの初の機体は先月日本に到着し、宮崎県の新田原飛行場で垂直離着陸訓練が進行中だ。この訓練は騒音問題をめぐり地元当局者から批判や抗議行動を受けている。特に航空自衛隊が月間最大100回の垂直着陸(夜間40回以上含む)を実施すると発表したことが問題視されている
当初は無人島・馬毛島での訓練が計画されていたが、滑走路などの航空インフラ整備が未完了である。工事完了時期は未定だが、2029年または2030年初頭までは見込まれておらず、宮崎県民は当面の間、騒音に直面せざるを得ない状況だ。
新たな艦種記号
「いずも」と「かが」の構造変更が未完了であるにもかかわらず、両艦には新たな艦種記号が与えられた。この変更はほとんど注目されていなかったが、今月になって初めて『Naval News』が報じたところによると、防衛省は昨年10月付けで艦種分類を改定していた。
従来DDH-183、DDH-184とされていた艦艇は、新たに艦番号CVM-183、CVM-184を付与された。DDHは「ヘリコプター駆逐艦」の艦体分類記号だったが、昨年防衛省は「CVM」という新分類を追加した。
「一見すると[CVM]は米海軍の命名法に類似しており、『多目的航空母艦』と解釈される可能性がある」とNaval Newsは報じた——CVMと米海軍の空母記号CVNの類似性を指摘しつつ。「しかし海上自衛隊広報部によれば、この略称は『多目的巡洋艦(Cruiser Voler Multipurpose)』を意味する」という。
いずも級艦は海上自衛隊で就役中の最大級水上戦闘艦であるため、両艦を巡洋艦に再分類することが決定された。ただし米海軍と同様に、「V」はフランス語の「voler(飛ぶ)」に由来し、1世紀以上にわたり空母艦体の分類に用いられている。
日本政府は明らかに、自国の空母が航空母艦である事実を控えめに表現しようとしている。第二次世界大戦以降、日本が空母を運用してこなかったという政治的配慮が背景にある可能性がある。防衛省はまた、今世紀後半に就役予定の海上自衛隊の将来の「イージスシステム搭載艦」に適用される「巡洋艦(ミサイル)」(CG)という艦種記号を初めて導入した。米海軍の巡洋艦も同様の呼称を使用している。
空母であれ巡洋艦であれ、呼称は重要ではない。80年ぶりに、日本は固定翼戦闘機を運用可能な空母を保有したのだ——呼称などどうでもいい!■
Japan’s Izumo-Class Flattops Have Received a New Designation
September 22, 2025
By: Peter Suciu
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