久々の大型買収です。ソースが米海軍協会なので海軍仕様の機体名が出てくるのはご愛嬌としましょう。しかし既存企業がどんどん寡占化してきましたね。買収金額は以前は80億ドルと言われていました。
Lockheed Martin to Buy Sikorsky, Including Navy’s MH-60 Line, For $9 Billion
By: Megan Eckstein
July 20, 2015 12:31 PM • Updated: July 20, 2015 2:25 PM
ロッキード・マーティンはシコルスキー・エアクラフトをユナイテッドテクノジーズから90億ドルで買収し、軍民の回転機製品群を引き継ぐと発表した。シコルスキー製品には米海軍のMH-60シーホークも含む。
- 手続が完了する2015年末あるいは2016年早々にシコルスキーはロッキード・マーティンのミッション・システムズ・アンド・トレーニング Mission Systems and Training (MST) の傘下に入る。同部門はこれまでもシコルスキーと業務提携をしており、MH-60RおよびS型シーホーク、VH-92大統領専用ヘリコプターおよび戦闘捜索救難ヘリ事案がある。
- 「シコルスキーはロッキード・マーティンの製品ポートフォリオでぴったりの存在となり、世界クラスの航空宇宙防衛製品の一部となる」とマリリン・ヒューソン会長兼社長兼CEOが20日付声明文で述べている。
- 「今回の企業取得により当社の中核事業がヘリコプター生産および保守という成長部門にも拡大します。新たな体制で強力なヘリコプター・ソリューションのポートフォリオを世界各地の顧客に提供するとともに、イノベーションや新技術開発を加速化します」
- 「業務は今と同様に継続されます。ロッキード・マーティンとシコルスキー両社の社員はともに作業し、顧客の求める重要な機能を実現化します」とロッキード・マーティン広報ダン・ネルソンがUSNI Newsに20日語っている。「手続が終了しだい、シコルスキーの業務を当社の枠組みに統合し、シナジー効果により最高水準の効率を実現します」
- ネルソンによるとすでに社内で各種検討が進んでいる。シコルスキーは本社機能をコネチカットに引き続き維持し、企業ブランドは「シコルスキー」を守る。ネルソンからはシコルスキーの執行体制がどうなるかは不明としたが、今回の企業買収効果の検証が終われば、何らかの変更が生まれるだろう。
- ロイターはテキストロン(ベル・ヘリコプターの親会社)もシコルスキー買収に手を上げたが、実現していればブラックホークや海軍仕様シーホークがヒューイやV-22オスプレイと同じ会社の製品になるところだった。逆にロッキード・マーティンが買収に成功したことで、F-35共用打撃戦闘機やKC-130スーパーハーキュリーズといった固定翼機に回転翼機も加わり、航空工業への関わりが更に深まる。■
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