2018年1月7日日曜日

カタール向けF-15最新型の正式発注をペンタゴンが発表


Boeing awarded USD6.17 billion for 36 F-15QA fighters for Qatar

ボーイングが61億ドルでカタール向けF-15QA戦闘機36機を受注

 
Gareth Jennings - Jane's Defence Weekly
27 December 2017
タール向け高性能版イーグルはF-15QAと呼称される。同国は36機を発注し2022年までに受領する。
ボーイングは61.7億ドルでF-15QAを36機製造しカタールに納入する。
海外軍事販売(FMS)制度による契約で米国防総省が2017年12月22日発表した。全機がカタール首長国空軍(QEAF)へ2022年12月30日までに引き渡される。
契約はカタールと米国の6月の合意に基づくものでボーイングの最新型戦闘機が対象だ。合意内容では36機でカタール政府は120億ドル支払うとされていた。つまり、別の36機追加もありうるのか、当初の合意内容で未発表の別装備の導入が高性能版イーグルと関連して予定されているのか。
カタールにはF-15QAがあと36機必要ではないのは明らか(そもそも湾岸の小国である同国にそこまで空軍力を拡大しても運航人員があるのか)だ。ただ同国の最近の調達実績を見ると軽視できないのも事実だ。
同国の近年の戦闘機調達発表内容には驚くべきものがある。ダッソーラファール36機、ユーロファイター・タイフーン24機を発注している。合計60機に高性能イーグル36機を追加発注するが代替対象はダッソーミラージュ2000の12機なのだ。■

では高性能版イーグルとはどんな機材なのか復習しておきましょう。まず基本形がサウジアラビア向けF-15SAで、大きな変更点は主翼下の武装搭載ポイントが2か所増えて計11か所になったこと、コックピットの画面大型化、フライバイワイヤ制御、レイセオン製AESAレーダーAN/APG-82(V)1、ジェネラルエレクトリックGE F110-129エンジンの搭載、デジタル式新型ヘルメット、デジタル方式電子戦装備が搭載されます。カタール向け機材がSAと同一課は不明です。

2018年1月6日土曜日

北朝鮮向け軍事オプションではどれも望ましい結果が得られない


コメントは下です

 

America Has Military Options for North Korea (but They're All Bad)

米国には北朝鮮向け軍事オプションがあるがすべて望ましくない結果を生みそうだ

A view of the newly developed intercontinental ballistic rocket Hwasong-15's test that was successfully launched is seen in this undated photo released by North Korea's Korean Central News Agency (KCNA) in Pyongyang November 30, 2017. REUTERS/KCNA

January 4, 2018


トランプ政権は予防的軍事で金正恩政権に対応する検討に入っているのだろうか。米関係者多数がDPRKの核とミサイルでは外交的解決策は「時間切れ」と評する中、現実になりつつあるのか、そう伝えようとしているのか。
軍事オプションで米国には以下二点が重要だ。まず検討しているのはトランプ政権だけではない。以前の米政権も検討してきた。次に、すべての構想が完璧ではない。エスカレーションの危険は得られる効果よりはるかに高い。以下を考えてほしい。

発射された長距離ミサイルを撃墜する
一つの軍事オプションは北朝鮮の長距離ミサイルテストを実施させずICBM技術の完成を食い止めることだ。民主党時代の国防長官二名ウィリアム・ペリーとアシュトン・カーターが2006年にこの提案をしている。精密兵器を航空機から発射しミサイル発射前に撃破する。あるいは飛翔中に米ミサイル防衛装備で破壊する。以前のテスト結果から撃破の可能性は25から75パーセントと判明している。
ただし、北朝鮮が固体燃料ICBM開発を急ぐ結果を招きそうで、打ち上げ準備の探知は一層難しくなる。この種のICBMは平時有事問わず撃破するのは米国には困難だ。北朝鮮が中国やロシアにICBMの発射方向を北あるいは西に変える許可を求めるかもしれない。この場合はシベリアやゴビ砂漠に着弾する。あるいは北極海かもしれない。
さらに同構想では整備中の北朝鮮核弾頭に対応できない。あるいは核弾頭搭載可能な短距離ミサイルも対象外でソウルや東京は今でも危険にさらされているし、両都市に居住する米国人は数十万人にのぼる。

北朝鮮港湾を封鎖する
トランプ政権の信用のため言うと国連安保理が追加制裁措置をDPRKに課している。その中で燃料輸入を90パーセントまで減らすこと、ロシアなど海外で働く北朝鮮労働者の海外送金を厳しく取り締まることが目立つ。
米国や同盟国の海軍部隊で海上封鎖すれば一見意味があるように見え、制裁措置の実効性を担保する印象がある。軍事封鎖は国際海洋法により戦争行為とみなされる。北朝鮮籍その他船舶が臨検を拒否した場合は実力行使となり、そのような場合北朝鮮は最低でも封鎖部隊に発砲し米側に死傷者が出かねない。
もっと重要なのはこの選択は北朝鮮の陸上国境線や空域に有効ではないことだ。そうなると北朝鮮の脅威を減らすどころかさらに核・ミサイルの備蓄を増やしかねない。経済を締付けても軍事脅威は減らない。

北朝鮮の核施設を壊滅させる
イスラエルがイラク、シリアの原子炉を1981年、2007年それぞれ先制攻撃したように米国、韓国が北朝鮮の原子力関連施設をステルス機で攻撃することはありうるか。原子炉が建設中だったり稼働前なら放射性物質の拡散を発生させずに破壊できるし、ウラニウム遠心分離施設でも同様だ。
残念ながら先制攻撃では北朝鮮が位置不明の場所に建設した第二のウラニウム濃縮工場は破壊できない。またプルトニウム生産に使ってきた稼働中原子炉も破壊できない。こうした施設を攻撃すればチェルノブイリあるいは福島の核惨事のミニチュア版を生み、高濃度核廃棄物が風下の広大な地域に拡散する。このような攻撃で北朝鮮が保有しているといわれる数十発の弾頭をすべて破壊できるないし、まず米側は所在をつかんでいない。
金正恩を殺害する
イラクの自由作戦の2003年でブッシュ政権がサダム・フセイン殺害を作戦の初期段階で狙っていたように米韓両国が金正恩を標的にしたらどうなるか。米国法令は外交政治指導者暗殺を禁じている。だが金が軍事指導者と指定された国が国連と交戦し休戦義務に違反すれば、この問題は回避できる。少なくとも法律上は。
ただし米国は2003年のイラクと同様に金正恩殺害のチャンスを逃すだろう。成功失敗を問わず北朝鮮が西側指導者に同様の対応をしてくるかもしれない。
米国の作戦でうまく行きそうなのはどこか。米関係者が北朝鮮指導層全員にメッセージを伝え抵抗すれば放逐されると伝えないかぎり、金正恩殺害があっても次の過激派指導者に交代するだけだ。北朝鮮軍の指揮命令系統の分断もありうるが、降伏より激しい抵抗を選ぶだろう。
端的に言えば、上記選択肢それぞれに訴求力があるが実施しても北朝鮮脅威に凡庸な効果しかあげない。トランプ政権がこの点を理解していることを祈り、攻撃の構えを示すより北朝鮮に譲歩させるだけの切迫感を軍事行動の脅威で感じさせる方が得策だと理解してもらいたいものである。■

Michael O’Hanlon is a senior fellow and director of research at the Brookings Institution’s Foreign Policy Program.
Image: A view of the newly developed intercontinental ballistic rocket Hwasong-15's test that was successfully launched is seen in this undated photo released by North Korea's Korean Central News Agency (KCNA) in Pyongyang November 30, 2017. REUTERS/KCNA


コメント ではどうするのか。史上まれにみる危険な国家を放置してさらに危険な状態になるのを放置するのか、太平洋の西側で軍拡が続き冷戦状態がおわらなくていいのか、戦闘に入らずに望ましい結果が得られるのか、代償は何事にも必要なのではないでしょうか。

「対案はないのか」と問われ答えられかったジャーナリスト(?)が出たそうですが、あーだこーだと問題点だけあげつらうのであれば誰にでもできることです。問題は何をすべきかを考えだして実行することでしょう

中国空母三号艦の建造開始を確認

8万トンの空母が二年で建造できるのでしょうか。もちろん進水後にも艤装その他の工事があるのですが。完成したラクイーンエリザベスのコピーのような形状になるのでしょうか。いやそれまでに英海軍がさらに苦境に立って虎の子の空母を中国に売却しないか心配です。



China has started building its third aircraft carrier, military sources say 中国が空母三号艦建造を開始


Work on the vessel, which will use a hi-tech launch system, began at a Shanghai shipyard last year but it is not known when it will be completed ハイテク発艦装備含む同艦建造は上海で昨年起工したが完成予定時期は不明
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匿名筋によれば建造期間は2年で、艦橋はふたつになり、英クィーン・エリザベスと同様になる。正確な形状は不明だが従来の二艦よりも小さな艦橋になるという。

3 Jan 2018
PUBLISHED : Thursday, 04 January, 2018, 9:02pm
UPDATED : Friday, 05 January, 2018, 2:30pm


中国は空母三号艦の建造を上海江南造船集団で昨年に開始していることが人民解放軍に近い筋からわかった。
「だが同造船所は艦体の建造を担当し、工期は二年」と情報筋の一つが述べる。「新型空母建造はこれまでより複雑かつ難易度が高い」
中国は大洋海軍を目指し世界各地で海上安全の確保に役立てたいとするが、今ある空母は遼寧一隻でしかも旧ソ連艦をウクライナから購入して運用可能になるよう手を入れたものだ。
中国の国産設計建造で初の空母となった001A型は今年後半に就役する。
各筋の話を総合すると三号艦がいつ進水するか予測できないが、中国は空母戦闘群4個を2030年までに整備すると海軍専門家はみている。
上海と大連で三号艦の作業が進行中で排水量は8万トンと遼寧より1万トン多いとPLANに近い筋が述べている。
「中国は2000年代初頭から強力かつ有能な空母チームを結成しており、まずワリャーグを遼寧として進水させ、ウクライナから専門家多数を技術顧問として雇った」と内部筋が語る。
各筋を総合すると三号艦CV-18はソ連時代のスキージャンプよりも高度な技術電磁発艦を導入し機体の摩耗損傷を抑えながら短時間で多数の機体を発艦させる。
大連造船所では遼寧の改装改修に8年も費やした。上海とともに同造船所は国営中国造船工業(CSIC)の子会社だ。
CSIC会長 Hu Wenming は11月に国営CCTVで中国にはあらゆるタイプの空母の建造技術が備わったと述べ、全国で5千名が空母部隊創設に尽力していると語った。
最新の空母建造の話題が数年間取りざたされ、2009年の衛星画像では上海造船所に大型フレームが搬入され大型建造に備えるのが見えていた。同年にNan Daqing総支配人が上海ドラゴンテレビに同社で初の国産空母建造の準備ができたと述べていた。
江南造船所は中国最古の造船所で1865年の清代に生まれ、1949年に国営企業になった。
取材源によれば新型空母のレイアウトはこれまでの二隻と異なるという。
「新型艦の艦橋は遼寧・姉妹艦より小さく、J-15戦闘機を搭載します。同機はかなり大きいですからね」
「英海軍のHMSクイーン・エリザベスを参考にしたようです。同艦のタワー艦橋は小さな二つになっていますからね。これは航空機運用スペースを増やすことが目的ですが最終決定ではありません」

中国海軍は艦載機パイロットを自前で養成し、空軍パイロットは採用せずに今後の艦隊増強に備えている、とPLA日報が伝えている。■

★中国空母二号艦(国産初建造)の動き

今年もPLAN艦艇の動向には要注意です。艦名は山東と言うのが日本からの報道ですがどうなりますやら。日本にすっぱぬかれたのは気に入らないとばかりにぎりぎりで変わっているかもしれませんね。問題はこの後に控える新型空母ですが、そうなるとに国産一号艦は技術のおさらいで作ったのでしょうか。



China's New Aircraft Carrier to Set Sail Next Month, Report States

中国の新造空母の海上公試開始は2月設定の模様
January 4, 2018


中国初の国産空母002型が大連造船所から渤海に2月の旧正月後に初の航海に出るとの観測が再び高まってきた。


2017年の記者会見で人民解放軍報道官は同艦の建造状況について尋ねられたが、海上公試の日程等については口を濁していた。


ただし環球時報が1月4日に002型はほぼ遼寧の複製で旧正月休暇ごろに初の出航をすると報道している。記事では12月撮影の最新写真も掲載していた。


同艦の「アイランド」艦橋には電子スキャンアレイレーダーがつき、金属製足場が写真でわかる。


「進捗には驚かされる。新空母が入る乾ドックに海水が入って10か月で建造主公試に入るのだから」と軍事専門家が同紙に語っている。


WeChatでは同艦は「出港準備ができた」とあり、若干の手直しを飛行甲板でしながら渤海の温度が上がるのを待っているという。


一方で中国の報道ポータルSinaでは「次世代」空母二隻(003型)は電磁発艦方式を採用しているとの噂があるとし、大連と上海で並列建造されるともいわれる。


その裏付として1,600トンガントリークレーン数基が上海江南造船Jiangnan Shipyardの第三ドックに立っているという。


これまでの報道では中国は第三世代国産空母の設計作業を完了しており、発艦には蒸気以外の手段を使うとする。


陸上施設ではリニアモーターを航空機用カタパルトに使うテストで「1,000回超の発艦に成功」したとあり、人民解放軍は003型空母での採用に自信を深めている。米海軍では昨年7月に就役したUSSジェラルド・R・フォードが初めて電磁発艦方式を採用している。■
This first appeared in AsiaTimes here.

Image: Global Times

米海軍空母を支える輸送機でオスプレイへの機種転換は2026年に完了

米海軍でC-2からオスプレイの機種転換に備え着々と準備が整っているようです。米海軍のC-2が全機用途廃止されれば自衛隊のC-2が間違えられる可能性が減りますかね。


Navy Transition from C-2A to CMV-22B Will Span 2020 to 2026; Location of Training Squadron Undecided

米海軍のC-2AからCMV-22Bへの機種転換は2020年から2026年に実施される

C-2Aグレイハウンド(第40艦隊補給支援飛行隊ローハイズ所属)が空母USSドワイト・D・アイゼンハワー(CVN-69)から発艦している。 Jan. 31, 2016. US Navy photo.

January 3, 2018 4:51 PM • Updated: January 3, 2018 10:01 PM


米海軍が27機供用中のC-2AグレイハウンドのCMV-22Bオスプレイ(38機)への機種転換を今年から開始し、オスプレイパイロット養成基地の所在をカリフォーニア、ヴァージニアのいずれにするかを決定する。海軍が1月3日に方針案を発表した。
C-2Aは空母輸送機(COD)として東西に展開する空母への補給に使われており、人員、訪問者、郵便物、予備部品他を空母に運んでいる。海軍は2015年1月に老朽化してきたC-2AをV-22オスプレイに交代させると発表。海軍用のオスプレイは海兵隊機材を原型とし、燃料タンクを大型化し長距離飛行と通信機能、機内拡声機能を強化している。
米海軍艦隊司令部が発表した評価ではこれまで公表されていない機種転換の詳細情報がわかる。
海軍のオスプレイ運航はヴァージニア州ノーフォーク海軍基地、カリフォーニア州ノースアイランド航空基地を拠点として展開するのは現行のC-2Aと同様だ。機種転換飛行隊の所在地をこれから決める。海軍はC-2Aでは東西両岸で転換部隊を置いていたが1994年に統合し、空母輸送早期警戒飛行隊(VAW)120としてC-2A訓練を行っている。
27機のC-2AがV-22で38機に増える理由は「C-2Aの現行機数では任務の需要に応えきれていないため」と海軍資料にある。機種転換は2020年に始まり、2026年までに終了するとあり、V-22に完全に置き換わるのは2028年となる。
MV-22BがUSSカール・ヴィンソン(CVN-70)に着艦中 Gidget Fuentes Photo Used with Permission


一案ではNASノースアイランド(サンディエゴ)のハルゼイフィールドに訓練校をおき2028年までに機種転換を完了し、23機を配備し支援に341名を投入する。もう一案がノーフォークでの実施だが、機材は15機、支援要員126名と規模が小さくなるのは訓練飛行隊を置かないためだ。
二番目のシナリオではノーフォーク海軍基地のチェンバースフィールドに本拠をおき、C-2Aはノースアイランドを2024年、ノーフォークを2026年までに姿を消す。ただしやはりV-22の完全展開は2028年になる。
FRSの所在がどちらになるにせよ、ノースアイランドではCOD業務が大きく増えるのは海軍が西海岸から太平洋への展開を重視しているからであり、西海岸を本拠地とする空母は日本への前方配備含め6隻で東海岸は4隻しかないためだ。
海軍仕様のV-22の初期作戦能力(IOC)獲得は2020年9月の予定で必要な装備や支援体制を同年10月までにとりあえず一か所で完成させる必要がある。完全運用状態(FOC)のCMV-22Bの登場は2024年に設定されている。施設の改良は今年から始めると資料にある。

IOC、FOCを先行実現すべく海軍のV-22パイロット、運航要員は海兵隊のMV-22訓練隊VMMT-204のあるニューリヴァー海兵隊航空基地(ノースカロライナ)で行う。海軍のV-22整備要員も海兵隊施設で訓練を受ける。■

ロシア海軍に本土海域侵入されるのを甘受できない英海軍は警戒態勢強化中

昨年末から英海軍含めNATO海軍戦力の減退ぶりを伝える記事が目立ちますが、反対にロシア海軍の元気ぶりが目立つ格好になっており、さらに海底通信線は大丈夫なのかとの懸念が伝わってきました。ロシアはいつも警戒対象なのですね。インターネットも実は海底ケーブルあっての存在であり、いったん通信網が崩壊すれば大変なことになります。そんな暴挙にロシアが出ないようにもっとグローバルネットワークに組み込まないといけませんね。



Russia Is Getting More Confident About Infiltrating UK Territories

英領海に侵入への自信を深めるロシア

Russian President Vladimir Putin rides on a boat attending a naval parade during the Navy Day celebration this summer.
DECEMBER 28, 2017


        ロシア海軍艦艇の英国領海への出現が最近増えている。


ロシアから英国へのクリスマスプレゼント?
英領海に超接近した事例が12月23日に発生し、英海軍フリゲートHMS セント・アルバンがロシア海軍艦艇と併行するよう現地に移動した。「北海から英国の権益圏に移動してきた」と英海軍も認めた。
ただしこれが初めてではない。英海軍は「休暇シーズンになるとロシア艦が英領海を航行することが増える傾向がある」と述べ、クリスマスイブにHMSタインが別のロシア情報収集艦にエスコートを命じられ、北海から英仏海峡まで追尾した。
「我が国領海の防護には躊躇しない。またいかなる形の侵害は受け入れられない」と英国防相ギャビン・ウィリアムソン Gavin Williamson が声明文を今週発表した。「英国は自国防衛、国民、国益の防衛に躊躇することはない」

英国領海付近でロシアのプレゼンスが増加中

1月にはRAFタイフーン戦闘機の三機編隊および英海軍艦艇一隻がロシア空母他が英仏海峡を北上するのをエスコートした。2016年6月には英海軍がロシアのキロ級潜水艦を要撃している。同艦は巡航ミサイルを投資し、北海でまず探知されていた。
英海軍フリゲートHMSセント・アルバンがロシア水上艦を北海から英領海付近までエスコートし、クリスマスを迎えた (Royal Navy)


今月初めにロシアが海底通信・インターネット通信線に脅威となっているとの警告が英国軍上層部からでた。空軍総司令官スチュアート・ピーチが通信がいったん遮断されれば「ただちに破滅的な影響がでて」経済に大打撃となると述べた。

ロシアには水上艦艇や潜水艦を使わなくても破壊行動が可能だ。シンクタンクPolicy Exchangeによる最新報告によればトロール漁船に深度フックを付け海底ケーブル通信線の遮断は可能とする。「テロリスト集団あるいはロシア海軍により脆弱性が狙われる可能性が増えている」と指摘。「いったん攻撃に成功すれば英国の安全保障並びに繁栄に壊滅的な打撃となる。この脅威は現実のものだ」■

2018年1月5日金曜日

ボーイングのMQ-25試作機がステルス仕様になっている理由がある


Why Does Boeing's MQ-25 Prototype Look So Stealthy?

ボーイングMQ-25試作機がステルス設計になっているのはなぜなのか


Jan 3, 2018 by Graham Warwick in Ares


ボーイングがツイッターで短いビデオを公開し自社資金開発の米海軍MQ-25スティングレイ競作での同社機材をちらりと見せているが、空母運用無人給油機がここまでステルス機の仕様になっていることに疑問が生まれている。
                            
Credit: Boeing
その答えは空母搭載空中給油システム(CBARS)の要求水準に長い時間をかけてきた海軍にあるのだろう。ただボーイング案にはステルス機の歴史で画期敵だったノースロップの1980年作のタシットブルー実証機を思わせるものがある。
12月に一部示された画像でも空気取入れ口の位置はどこなのかと疑問が呈されていた。想像図には機体上に空気取入れ口があり、ジェネラルアトミックスのアヴェンジャーに類似していた。だがそうした取入れ口は以後発表された画像には見当たらない。
Credit: Boeing

最新の映像では取入れ口が見あがらない。実際にないようだ。試作機では上部に黒線があり中に「ジェット取入れ口危険」の注意書きが入っている。つまりボーイングのMQ-25案の取入れ口は機体上部に埋め込まれており、完全に一体型しており、タシットブルーとも似ている。
Credit: Boeing
タシットブルーはDARPAと米空軍向けに製造されステルス機の設計として表面にカーブをつけて、ロッキードのハヴブルーやF-117のような角ばった表面と異なる。タシットブルーで培った設計技術がB-2ステルス爆撃機の滑らかな表面につながった。
タシットブルーでも機体上部にステルスを意識した形状で空気取入れ口があったが、かなり苦労したようで、フライトテスト要員はC-130を同機の前に駐機してエンジン後流で同機エンジンの始動をしていた。また取入れ口ダクトには分流板をつけていた。
Credit: U.S. Army Force Museum
U.S. Army Force Museum
タシットブルーのエンジン二基はV字尾翼の間の細いノズルを排気口にしていた。ボーイングMQ-25も同様なようだ。タシットブルーの主翼、尾翼には角度はついておらず、ボーイング機でも同じようだ。ボーイングの設計案では機体外周部にチャインを走らせているがステルス機特有の設計だ。
どうしてなのか。ステルスだけが海軍のCBARS要求内容ではない。かつてはステルスが前面に立っていた。CBARSの前身の無人空母搭載偵察攻撃(UCLASS)構想の際だ。だが長く激しい議論の末にUCLASSは内容が薄められ無人給油機になりステルスの要求は取り下げられた。
ノースロップ・グラマンは無尾翼で全翼機形状のX-47BをUCLASSの前身としてすでに製造している。ステルス性能が要求水準から消えたのはX-47Bが原因かもしれない。
ボーイングのMQ-25案にステルス性能がついているのはUCLASS時代の名残でそのま真敏検討を重ねCBARSの要求にこたえるものとしたためだろう。ボーイングもスティングレイが実施に空母艦上で給油機としての運用がはじまれば偵察攻撃機に進化させるのは必至と見てステルス性能を残したのだろう。
Credit: Boeing

もう一つステルスの影響が見えるのは映像に拘束フックが見えることで完全に機体引き込み式になっている。だがボーイングのファントムワークスがあるセントルイスでロールアウトした試作機ではのこぎりの歯状のフック一部が見当たらず、ステルス性能を重視していることがわかる。
もうひとつ注目すべき点がある。ボーイングMQ-25試作機には機首にデータ集商用のセンサー三点がついているが、機体と一体化されておらずノースロップのステルス形状のX-47Bと異なる配置だ。また機首下にはカメラと思しきものがあり地上要員が離着艦時に状況を把握するためのものと思われる。
Credit: Boeing

主降着装置は前方に引き込む方式で主翼も折り畳み式で主要付け根上部のバルジにヒンジと作動機構が入っているのだろう。また主翼前にたての結合部がついているがその理由は全く不明だ。■

極秘衛星ズーマの打ち上げは1月5日(米東部標準時)

SpaceX Launching Top-Secret Zuma Satellite for US Government This Week

スペースXが米政府トップシークレット衛星ズーマを今週打ち上げ

スペースXのファルコン9ロケットにズーマペイロードが乗り、ケネディ宇宙センターの打ち上げ台39Aで待機している。打ち上げは1月5日予定。 November 2017. Credit: SpaceX


By Mike Wall, Space.com Senior Writer | January 2, 2018 03:40pm ET
謎につつまれたズーマ宇宙機の打ち上げが迫っている。

スペースXのファルコン9ロケットがズーマ衛星を打ち上げる。同衛星はトップシークレットの米政府衛星で打ち上げは1月5日金曜日午後8時から10時(東部標準時)にNASAケネディ宇宙センター(KSC)で実施すると米空軍が発表。


打ち上げは当初11月に予定されていたが、スペースXにより延期されていた。ペイロード・フェアリングテストの結果を待つためとされた。(先端部のフェアリングは宇宙機を打ち上げ時に保護するのが役目だ)


ズーマの役割は不明で、謎に包まれている。ただ低地球軌道に乗せられられることだけが分かっている。


金曜日にはファルコン一段目の地上回収もあり、同社のKSCに隣接するケープカナベラル空軍基地内の同社施設に着地する。


これまでファルコン9ブースターは20回着地しており、第一段目は5回の再利用が可能。スペースXはロケットや宇宙機の再利用を進めており、同社創設者でCEOのイーロン・マスクは宇宙飛行費用を大幅削減すると発言している。


ズーマの打ち上げ台は39A発射台でスペースシャトルやアポロ月探査船を打ち上げた場所だ。2014年にスペースXは打ち上げ施設の20年間リース契約を結んでいる。siaku

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