スキップしてメイン コンテンツに移動

航空自衛隊 F-35 まず4機調達の販売契約まとまる

US, Japan Sign For First Four F-35s


aviationweek.com July 02, 2012

日本政府は合衆国政府と6月29日に正式合意し、ロッキード・マーティンF-35 戦闘機の最初の4機および装備品一式を600億円(7.6億ドル)で購入することになったと同社が発表。
  1. 今回の提案内容および合意内容は日本国内で署名され、通常離着陸型F-35 を単価102億円で合計4機購入するもので、これは日本が予算計上した99億円よりも高くなっている。
  2. その反面シミュレータ2セットおよびその他の価格は当初の205億円から191億円に下がっており、総額は600億円で変更がない。
  3. 今 回の合意書成立はロッキード・マーティンにはF-35生産工場での生産レート維持には朗報で、米国の発注数が削減されていることから同社はフォートワース 工場(テキサス州)の経済的運営に日本からの42機発注はその他国からの発注とあわせてのどから手がでるほど必要だ。2月に昨年12月に同機選定をした日 本だが、今年2月に価格上昇あるいは納期の遅れが発生する場合は導入を取り消す可能性を米側に表明していた。その理由にペンタゴンが今後5年間で179機 の発注を先送りにする決定をしていたことをあげていた。
  4. 日本の参画がこのまま続くことになったことで同社は次に韓国の60機発注を期待する。
  5. 同機の生産に参画している主要メーカーにはノースロップ・グラマン、英国のBAEシステムズ、エンジンメーカーのプラットアンドホイットニーがある。
  6. ロッ キードはF-35 開発を合衆国向けに共同開発パートナー8カ国、英国、オーストラリア、カナダ、イタリア、トルコ、オランダ、デンマーク、ノルウェーとすすめており、米国 の防衛装備史上最大の規模に膨れ上がっており、開発・調達あわせ3,960億ドルを今後20年間に支出する見込みだ。


コ メント これまでも主張しているようにF-35は日本の防空圏の確保に絶対必要な機体ではありませんし、このまま行くと同機開発配備は数十年にわたり、西 側の防衛体制そのものを危険にさらす可能性もあると思います。同機を選定した防衛省の判断、政治判断はこれから大いに非難される可能性もあります。F- 22を売ってもらえなかった理由も謙虚に考える必要がありますし、まさか北朝鮮を空中援護なしにF-35で先制攻撃するのでしょうか、作戦コンセプトが見 えてきませんね。それよりも1.「心神」実証機からの作戦用機材の開発、配備 2.ISRも含めた無人機運用体制の確立 が日本の空に必要ではないでしょ うか。

コメント

  1. はじめまして、日々勉強させていただいています。重要な記事を率直に和訳して戴いて、とてもありがたいです。

    以前よりF-35の導入に対して反対のお立場をとられているようですが、よろしければ、より詳しくお伺いしたいです。

    まず、中国の航空戦力の強化がありながら"F-35が絶対必要ではない"というのはどのような理由でしょうか?
    同機が攻撃機寄りの性格をもつ機体ではありますが、中国に対抗するためにはF/A-18E/Fでは力不足であるという意見もありますし、同クラスのタイフーンも同じかと思われます。

    また、F-35の導入により日本の無人機開発が遅延すると仰っていますが、これもなにか理由があるのでしょうか?
    A2AD戦略に対抗するためにF-22およびF-35にUAVを管制させようとしていることもありますし、データリンクの面でも優れている最新機であるほうが、無人機との連携ができ、開発が加速する可能性もあるように思えます。


    私自身も、心神の開発を加速させ、国産機を導入するというのが理想であると思います。しかしF-Xでは国産の第五世代機の開発はすでに間に合わない状況ですし、国民や議会の理解を得るのも不可能に近かったでしょう。であれば、今回F-35を導入することでF-15Jの後継にするかを入念に調べることができ、またステルスとはどういうものかを理解できるということは最適解のように思えます。

    さまざまな記事をお読みになっている方の考えをぜひ聞きたいとおもいます。お暇であればご教授いただければ幸いです。

    返信削除
  2. F-35が日本の防空にも役立つことは、自明であると感がますが。
    攻めて来る経空脅威からすれば、迎撃機(F-35)の存在が探知しづらいのは非常に厄介であることは言うまでもないでしょう。

    返信削除

コメントを投稿

コメントをどうぞ。

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ