強力な兵器に関する限り米陸軍に不足ということばは存在しない。中には驚くほど高価格な装備、複雑すぎる装備もあり、政治家や防衛産業がイチオシの装備が第一線の兵員に嫌われることもある。
とはいえ、今日の米陸軍は小規模戦、対戦闘員戦から大規模機械化戦までの各種設定で驚くほどの規模の火力を展開できる。以上を念頭に米陸軍の花形装備を見てみよう。
AH-64
米陸上部隊の最強兵器が航空機というのは皮肉だ。だが米軍の戦闘実績や今後発生しそうな戦闘を見れば、航空戦力が最大なまで決定的な力を発揮するのは確かだ。
30ミリ機関砲、ヘルファイヤミサイル、高性能センサーを搭載したアパッチは速力、火力、航続距離の組み合わせで地上部隊の有効射程に入る前に敵軍を撃破する力を陸軍に実現した。アパッチは砂漠の嵐作戦からアフガン戦に至るまで各地で投入されてきた。
重要なのはアパッチは陸軍が独自運用する航空戦力であり、空軍や海軍の機材による近接航空支援に依存しなくても良い点だ。攻撃ヘリコプターが地上部隊の代わりになることは今までもこれからもない。だが地上部隊は攻撃ヘリコプターによる支援をありがたく感じるはずだ。
M-1 エイブラムズ
M-1エイブラムズが世界最高の戦車なのかは相手が誰かで変わり、もっと重要なのは相手の出身国により変わる。とはいえ、M-1が世界最高の部類の戦車であることは間違いない。
車体重量60トンのM-1A2は120ミリ主砲を搭載し、劣化ウラン装甲は3フィートの厚みがあり、時速40マイル超で走行できる。1991年にはソ連製装甲車両をイラクで撃破し、中国の99式戦車も同様に撃破できるだろう。戦闘中に破壊されたエイブラムズはごく少数だが、ISISがイラク政府のM-1を捕獲したり破壊しているのは戦車自体というより乗員の質の問題だろう。
M-109A6 パラディン
強力な自走式榴弾砲である同装備は最近米国が関与した小規模戦では出番がなかったが、強力な装備であることは確かだ。パラディンはM-109走行式装備の最新版で、ロケット推進式の155ミリ榴弾を20マイル地点まで飛ばす。GPS誘導またはレーザー誘導のエクスキャリバー弾も発射できる。
TOW対戦車ミサイル
対戦車ミサイルではロシアが最大の供給国のようで、西側の装甲装備がロシア他の各国に大きな脅威になっている証拠だ。だが米陸軍も対戦車ミサイルを整備していることはしばしば忘れられている。
TOW(チューブ発射式、光学追尾優先誘導方式)対戦車ミサイルは供用開始し45年近くになる今でも強力だ。ヴィエトナムではロシア製戦車を撃破し、アラブ=イスラエル戦争、イラン=イラク戦さらに今はシリアで威力を発揮している。新型のTOW 2Bは地下壕破壊用ミサイルにもなり、エアロモデルは戦車上空で爆裂し薄い上部装甲を貫通する。
M2 .50口径機関銃
80年もの間供用されてきた機関銃を陸軍最強の兵装とするのには抵抗があるかもしれない。だがM2「マジュース」は数え切れない戦役に投入され効果を上げてきた驚くべき銃である。
フランクリン・ロウズヴェルトが大統領に就任し、ドイツでヒトラーが権力を掌握したころに開発されたM2は世界各地で対空、対車両、対人攻撃用の機関銃として機関砲に近い威力を発揮してきた。最新の改良版M2A1では簡単に交換できる弾倉と夜間の閃光減少装置がつく。■
この記事は以下を再構成したものです。
These Five Weapons Show Why No One Can Beat The U.S. Army
When it comes to lethal weapons, the U.S. Army has no shortage.
by Michael Peck
April 4, 2020 Topic: Security Region: Americas Blog Brand: The Buzz Tags: ArmyMilitaryRussiaChinaU.S. ArmyM1 Abrams Tank
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