2025年5月13日火曜日

「フェラーリ」F-35D 戦闘機:ロッキード・マーティンの安価な NGAD 計画は実現できるのか(19fortyfive)

 F-35D Fighter Mock Up Illustration


F-35D 戦闘機のモックアップイラスト。Ideogram を使用して作成。


ッキード・マーティンは、ボーイングに F-47 NGAD 契約を奪われた後、「スーパー F-35」または F-35D と称する、大幅にアップグレードされた「第 5 世代プラス」の F-35 バリエーションを提案している。

  • 同社CEO のジム・タイクレットは、ロッキードの NGAD 入札のために開発された技術を既存の F-35 機体に統合し、F-47 の半分のコストで 6 世代機の 80% の性能を実現することを目指している

  • 機能強化としては、高度なセンサー、AIM-260 などの新兵器、改良されたステルス素材、GE XA100 などの適応型サイクルエンジンなどが挙げられる

  • 進化した F-35 は膨大なグローバルユーザーベースを活用し、他の先進戦闘機プログラムが失敗した場合にそのギャップを埋める可能性を秘めている


F-35D 戦闘機は安価な NGADになれるのか?

4 月 22 日の四半期決算発表で、ロッキード・マーティンの CEOジム・タイクレットは、商業的に成功しているステルス戦闘機F-35の「フェラーリ」と呼ばれるバリエーションに関する劇的な提案を発表た。

 米国政府が今後 10 年間に 200 億ドルを投じてボーイングの F-47 の開発を完了する計画を立てているにもかかわらず、タイクレットは、ロッキード・マーティンは「次世代航空優勢(NGAD)競争への投資から得た知識と技術開発」 と主張し、空軍の報告会での批判も活用して、「第 6 世代の 80% の性能を 50% のコストで実現する」F-35 の進化型「第 5 世代プラス」バージョンを開発すると述べた。

 この「スーパー F-35」、つまり F-35D では1 機あたりの価格は 1 億 5000 万ドルに達する可能性がある。これは、F-35A戦闘機を運用する多くの国や組織に輸出可能であり、より容易に採用可能な機体となるだろう。

 タイクレットはまた、F-35のオリジナルコンセプトを再強調し、敵を最初に検知し攻撃しつつ自身を検知されないことが、視界内戦闘におけるドッグファイトの機動力よりも重要だと主張している。その後、NGAD技術のうちF-35に適用可能だと考える3つの関連技術を挙げた:

  1. レーダー、特にパッシブ赤外線センサーの改良により、敵に発見されることなく、敵を密かに探知する。

  2. 攻撃範囲を拡大する追跡システムおよび兵器(おそらく、現在試験中のロッキード社の AIM-260 ミサイルを指す)。

  3. 敵のセンサーからの視認性をさらに低減する「素材、形状、対策」。


 多くの航空宇宙観測者たちが懐疑的な見方をしていることは理解できる。タイクレットは自社の繁栄を望んでおり、ロッキードは第 5 世代ステルス戦闘機の欧米市場を完全に支配しているが、当然ながら第 6 世代市場にも足場を築きたいと考えている。

 2018年から2023年にかけて、同社はF-35のブロック4アップグレードで予算の60%超過を記録した。このアップグレードはソフトウェアの80%更新と説明されている。もしブロック4がこれほど高額で大規模なプロジェクトなら、さらに物理的な変更を加えたより野心的なF-35を、より迅速かつ経済的に開発できるだろうか?

 しかし、ロッキードには追加投資する必要はない(この著者はそうではない)。根本的な理由は明白だ:F-35は、既に1,100機が製造され、総販売台数が3,500機を超える見込みであるため、21世紀で最も大量生産される戦闘機として長期にわたって君臨し続ける。

 このジェット機の膨大なユーザーベースと生産の規模の経済性は、他のほぼすべての成功した米国のジェット戦闘機(F-22を除く)と同様に、進化した F-35 モデルの市場を創出している。もちろん、スーパー F-35 が妥当な価格とスピードで開発できる場合だが。

 ブロック 4 を考慮すれば、それは大きな「もし」だが、即座に却下すべきではないかもしれない。ロッキード・マーティンの NGAD プロトタイプは F-35 の進化型だったと報じられており、その研究開発の成果の多くは直接活用できる可能性がある。

 さらに、F-35Dの開発は、陸上型F-35A、垂直離着陸型F-35B、カタパルト発進型F-35Cの3機種ではなく、単一の陸上型設計に集中させる可能性もある。サブバリエーションのアップグレードを20%の部品共通性で3回実施する必要性が、F-35の遅延とコスト超過の背景にあった。しかし、仮説上のF-35Dにはこの問題は適用されない。


スーパーホーネットに匹敵するスーパーライㇳニングになる?

空軍の6世代戦闘機に関する優先事項には、ドローン制御と航続距離の向上が含まれる。これは、太平洋での中国との潜在的な衝突に備える上で不可欠だ。二次的な関心事として、ステルス性能と運動性能の余裕の向上が挙げられ、後者は加速性能の向上、サービス天井の向上、マッハ2能力、さらにはアフターバーナーを使用せずに超音速飛行を維持するスーパークルーズ能力を含む可能性がある。

 F-35Dプログラムの成功は、F/A-18E/Fスーパーホーネットの例に倣う可能性がある。これは、有効な多用途戦闘機であるF/A-18ホーネットを基に、燃料搭載量を増やし、より強力なエンジンとステルス性能を強化して開発された派生型だ。結果として、実質的に新しい機体となったが、議会にはサブバリエーションとして売り込まれた。

 忠実なウィングマンドローンを複数機制御することは、既存のF-35 モデルですでに計画されているため、さらに最適化は可能だが、この点について問題はないようだ。しかし、スーパーホーネットと同様に、スーパーF-35D は、より多くの燃料を運搬し、理想的には内部武器の収納容量を増やすために、機体を延長することができる。仮に、ロッキード・マーティンが、ジャンプジェットのサブバリエーションに対応する必要なく、F-35の機体構造を空力的に再最適化できると仮定しても、変更が急進的であればあるほど、コストとリスクは高まり、既存のF-35 との共通性のメリットはすぐに失われてしまう。一方、ロッキードは、従来の戦闘機に搭載されているような、ステルス性能に最適化されたコンフォーマル燃料タンクを取り付けることで、ベースとなる F-35A 機体を大型化することも可能だ。


競争は失速するだろう

スーパーホーネットの成功は、野心的な A-12 ステルス爆撃機のキャンセルで可能になった。このキャンセルにより、海軍はより入手が容易で技術的なリスクの少ない代替機を探すことになった。同様に、F-35Dが成功するためには、西側の第6世代競合機から市場を侵食されないことが不可欠だ。ボーイングF-47をはじめ、海外では英日伊共同開発のGCAP/テンペスト戦闘機や仏独西共同開発のFCASジェットと競合する。 

 これらのプログラムはすべて、スケジュール遅延やコスト超過のリスクに直面しており、最悪の場合、問題が制御不能に陥ればキャンセルされる可能性もある。このため、古い機体が後継機なしで退役し、部隊編成のギャップを生む可能性がある。このようなギャップは、F-35が真に迅速に調達可能で、リスクが低く、コスト効果が高く、手頃な価格であれば、埋める役割を果たす可能性がある。戦争や地政学的危機も、第6世代設計が完成する前に、このような機体への需要急増を引き起こす可能性がある。


F-35機体用の次世代エンジン:その野心はどれほどか?

大幅に進化したF-35Dは、飛行中に圧縮機を通過する空気の比率を調整し、燃料効率や最大性能を最適化できる適応サイクルターボファンを採用する可能性がある。この機能は航続距離と性能を向上させる。

 F-35用に最適化された市販ソリューションとして、ブロック4アップグレード向けに提案されたジェネラル・エレクトリックXA100がある。これは航続距離を30~35%、推力を10~20%向上させる見込みだ。空軍はコストとリスクを削減するため、より保守的なエンジンアップグレードを選択したが、F-35DはXA100を統合する可能性があり、さらに強力なエンジンを追求する場合、高コストな機体改造が必要になる可能性がある。

 いずれにせよ、タイクレットCEOが指摘するように「フェラーリF-35」が強力な長距離センサーを装備する場合、エンジンははるかに多くの電力を生成し、熱管理を改善する必要があり、空気冷却技術が採用される可能性がある。既にブロック4アップグレードでは、動力と冷却の両方のアップグレードが実施されている。


次世代ステルス——高すぎる?

タイクレットが「材料、幾何学、対抗措置」に言及していることは、彼がスーパーF-35がステルス性能を向上させられると信じていることを示している。特にレーダー断面(RCS)の削減では、以下の3つの主要なアプローチを通じてだ:

  1. 航空機の幾何学形状の最適化:全体的な非反射型機体形状の設計だけでなく、溝のラインや露出しているネジのミリメートル単位の削り取りまで。

  2. 航空機表面に埋め込まれたまたは表面にコーティングされたレーダー吸収材(RAM)の性能向上。これによりRCSを低減しつつ、コスト効率と持続可能性を向上させる。

  3. 敵のレーダーを妨害、混乱させるアクティブ対策。


 このうちRAMの改善は可能だが、幾何学形状の変更は、既存の機体構造のコスト効率を損なう大規模で高コストかつ技術的に困難な機体変更を伴う可能性がある。ただし、F-35の尾翼安定板を撤去することでステルス性能を向上させる可能性があり、これは操縦性への影響を伴うが、タイクレットが主張するように、操縦性は相対的に重要度が低いとされている。


ロッキードは初期開発を自己資金で賄う必要がある

今のところ、国防総省が、将来的な採用を決定したばかりの F-47 戦闘機のライバル機を開発するため、ロッキードに資金を提供する可能性は低い。おそらく、F-47の開発中に空軍幹部がボーイングの成果に不満を抱いたり、調達戦略を変更した場合、その機会が生まれるかもしれない。しかし、ロッキード・マーティンは、あらゆるチャンスを最大限に活用する必要がある。

 航空宇宙企業は、有望なプロトタイプで調達担当者を魅了して、自費で新しい航空機を開発する場合もある。もちろん、それは研究開発費を負担し、政府資金のセーフティネットのないまま開発を進めるリスクを負うことを意味する。

 その戦略は時として成果を上げる。ボーイングは2000年代に独自にステルス化を施したF-15「サイレント・イーグル」ジェットを開発したが、買い手がつかなかった。しかし、後に提案されたF-15EXは空軍の小規模な注文を獲得した。中国では、瀋陽航空機が自社資金で開発したステルス戦闘機FC-31は、初公開時に政府の注文を獲得できなかったが、その後の10年間で、中国海軍と空軍が採用し、J-35として配備された。

 全体として、タイクレットの「フェラーリ F-35」構想の成功は、運と技術力の組み合わせに依存する。自社費用で魅力的なコスト効率の良い新型ステルス戦闘機を開発する技術力;そして、競合する第6世代プログラムが存在していても、政治的、産業的、地政学的な状況がロッキードの提案と一致する運だ。■


‘Ferrari’ F-35D Fighter: Lockheed Martin Wants to Build a Cheap NGAD

By

Sebastien Roblin


https://www.19fortyfive.com/2025/05/ferrari-f-35d-fighter-lockheed-martin-wants-to-build-a-cheap-ngad/?_gl=1*wx1kr9*_ga*Mzc0MTY0ODE1LjE3NDcwMDIwNjQ.*_up*MQ..


著者について:セバスチャン・A・ロブリン

セバスチャン・ロブリンは、国際安全保障と紛争の技術的、歴史的、政治的側面について、The National Interest、NBC News、Forbes.com、War is Boring、19FortyFiveなどへの寄稿を通じて執筆しています。彼はジョージタウン大学で修士号を取得し、中国で平和部隊(Peace Corps)で勤務しました。


2025年5月12日月曜日

中国沿岸警備隊の新型海上巡視船が進水(Naval News) —西側の沿岸警備隊の艦艇とは違うコンセプトで建造されており、軍用仕様の流用もあることが要注意です。数年後に尖閣水域に登場しそうです。

 New OPV for Chinese Coast Guard

進水後のコルベットサイズの新型CCG OPV。 中国のソーシャルメディア経由の画像。


新型OPVは、中国の沿岸警備隊にとって、ブルーウォーターに対応する小型艦の新シリーズの第1号となる可能性がある。最新型レーダーと大口径主砲を装備している


中国南部の広東省広州市に本社を置く中国の造船メーカー黄浦Huangpuはこのほど、中国沿岸警備隊(CCG)向けの新デザインの海上巡視船(OPV)を発表した。ソーシャルメディアや「X」に掲載された画像には、同社のバースに停泊している新造船が写っていた。


バースに停泊中のCCG向け黄浦型OPVの別の画像。メインマストのAESAが回転している。 中国のソーシャルメディア経由の画像。


コルベットサイズの新型OPVは、全長約100メートル、推定排水量1,500~2,000トンのようだ。 艦首にH/PJ-26 76mm主砲が搭載されている。艦橋上部のメインマストには回転式AESAレーダーが搭載されている。このデザインは、黄浦が属する造船コングロマリットCSSCが推進するSR-2402c Mod 2小型AESA航空・水上捜索レーダーに似ている。 船尾にヘリコプターの発着場があるようだが航空格納庫はないようだ。


上:建造中の新造船の画像。 下: CSSCが推進するSR-2402c Mod 2 AESA。


 さらなる仕様は未確認のままだが同船はディーゼルエンジンで動く可能性が高い。中国のコメンテーターは、推進はウォータージェットベースかもしれないと推測しているが、これは未確認だ。 ウォータージェット推進という言及は、2018年頃に黄浦が建造したウォータージェット推進を備えたものの放棄されたOPV設計のHai Kuai 1と新しい設計を結びつけるかもしれない。 Hai Kuaiは、新デザインと大きさは似ているが、構成はやや異なっており、黄浦で過去7年間休眠状態だった。

 黄浦と上海の滬東中華造船Hudongは近年、CCG建造に力を入れている。両造船所は中国海軍(PLAN)にもフリゲート艦やコルベットを供給しており、沿岸警備隊用のフリゲート艦やコルベットの設計も手がけている。これには、054A型誘導ミサイルフリゲート艦シリーズや056型コルベット(PLAN用語で「軽フリゲート」)が含まれる。



上:ハイ・クアイ1。 中央: 054A型由来のCCG艦。 下: 056型由来のCCG艦。 中国のソーシャルメディア経由。


 滬東中華造船は最近、長興島のドライドックで新しいコルベットサイズの建造にも着手した。この船体が黄浦の中国沿岸警備隊向け新型OPVとどう比較されるかは、まだわからない。海軍アナリストで元潜水艦艦長のトム・シュガートは、Hudongデザインの全長を約108メートルと測定している。

 大型CCG設計の伝統的なサプライヤーである黄浦と滬東は、最近、同じく長興島を拠点とする海軍造船所江南との競争も経験している。江南は2024年後半、052D型誘導ミサイル駆逐艦をベースにした大型CCG船体を発表した。052D型と異なり、CCG設計にはミサイル武装がなく、全長も著しく短い。 しかし、PLANの054A型FFGやその他の艦艇と同様に、382型平面アレイレーダーを搭載している。


江南の052D型CCGの船体。 メインマストの382型レーダー、H/PJ-26主砲、大型の航空格納庫に注目。 画像は中国のソーシャルメディア。


 中国の造船会社はCCGに近代的でより能力の高い海上パトロール船を次々と引き渡し続けている。これらの艦艇は、PLAN向けの海軍戦闘艦と同じように、コルベットから駆逐艦サイズの艦艇まで、さまざまな種類がある。CCGにより近代的な艦隊を装備させるだけでなく、さらなる効果として、この建造計画によって造船所は中国海軍の軍事近代化以外の政府契約でも忙しくなる。■


New Offshore Patrol Vessel launched for China Coast Guard

  • Published on 03/05/2025

  • By Alex Luck

  • In News


https://www.navalnews.com/naval-news/2025/05/new-opv-for-chinese-coast-guard-launched-at-huangpu/


水面上を低空で輸送するシーグライダー登場(The War Zone)

 

ージェント

この記事は民間航空を扱うターミナル1、軍用航空のターミナル2共通記事です


太平洋での将来の戦いを見据える米海兵隊は兵員・物資を迅速かつ効率的に移動させる手段を求めている


兵隊は、太平洋での将来の戦いに備え、兵員や貨物を迅速かつ静かに輸送し、その他の重要な機能を提供するヴァイスロイ・シーグライダーViceroy Seagliderの投入可能性を調査している。 ロードアイランド州に本社を置くリージェントREGENT*が開発中の同機は、12個の電気モーターを搭載し、バッテリー動力だ。乗客12名または3,500ポンドの貨物を運ぶ設計で、海面を素早く滑走しながら、敵センサーを回避できる。 ハイドロフォイル(水中翼)で浮遊し、水面では地上効果で効率的に航行する。 滑走路を必要としないため、インフラの少ない遠隔地へのアクセスも可能だ。


*同社には日本航空、ヤマト運輸、MOL Switch、エイチ・アイ・エスが戦略的インベスターとして名を連ねています


 ワシントンD.C.で開催された "Modern Day Marine "シンポジウム会場で、海兵隊戦闘研究所(MCWL)のプロジェクト・マネージャー、マシュー・コッチは、「激戦地でのロジスティクス用に検討している」と語った。同機は偵察、潜入、脱出、特殊作戦任務、死傷者・医療搬送、 「UH-1ヘリコプターに代わる」任務をこなすことも想定されていおり、それ以外にも発展する可能性がある」と付け加えた。

 コッチの所属する組織は、海兵隊の戦闘開発統合(CD&I)司令部の一部門で、将来の要件に役立つ能力について上層部に助言する任務を負っている。


 

リージェントのヴァイスロイ・シーグライダーのレンダリング。 リージェント・ジュリアン・ウォルターズ

 ヴァイスロイには利点が数点ある、と彼は説明する。航空会社やフェリー会社が早くも高い関心を寄せているデュアルユース技術であることが鍵だと、コッチは本誌に指摘した。リージェントの政府関係・防衛担当副社長トム・ハントリーは、ヴァイスロイが2027年に商業運航を開始すると語った。

 「商業技術を活用することで、手頃な価格のものを手に入れることができる」とコッチは述べ、産業界に能力のニーズを提示し、解決策を待ってきた長いプロセスを回避できると付け加えた。

 「軍事用途のために軍や商業分野で現在利用可能なものを活用し、必要に応じて変更します。「今のところ500万ドルから700万ドルの機体価格帯を考えています。同機は、高速で低シグネチャの輸送を、費用対効果の高い価格帯で提供できるはずです」。

 リージェントのミッション・アシュアランス・マネージャー、クリスティン・ペダーセンは、ハイドロフォイリング翼搭載型(WIG)のヴァイスロイが「現在、海上試験中です」と語った。

試験中のリージェント・ヴァイスロイ。 

水上試験中のリージェント・ヴァイスロイ。

水面に下ろされるヴァイスロイ。 リージェント

 WIGは、翼が生み出す揚力の恩恵を受けながら、船舶に見られる抗力を受けないため、より高速で効率的な移動が可能になる。

「当社のシーグライダーは、フロート、フォイル、フライという3つの段階で輸送します。 「海上試験もそれを反映した段階的なものとなります」とペダーセンは語った。

 ヴァイスロイは、初夏に水中翼船の機能テストを受け、夏の終わりまでに飛行テストを受ける予定だと彼女は付け加えた。

 本誌が以前指摘したように、WIGのコンセプトは以前からあるが、大規模な応用を狙った以前の試みは、軍事用途では限定的な成功しか生んでいない。

 以前の記事より 「ロシア語ではエクラノプランと呼ばれ、現在ではWIG設計の総称として広く使われている。 近年、ロシアで軍用エクラノプランを復活させようとする努力が行われているが、今のところ運用可能なタイプは生まれていない」。

下は、ソ連が完成させた唯一の巡航ミサイル搭載型プロジェクト903ルン級エクラノプレーンが、2020年にカスピ海で展示される計画の一環として移動される様子を撮影したものだ。

 高速での海上滑走飛行には、地表のさまざまな物体に衝突するリスクや、高い波が押し寄せるリスクなどの課題がある。 コッチは、ヴァイスロイはそうした懸念のいくつかに対処していると語った。「ハイドロフォイルは、シーグライダーを実現する重要な技術です。 「従来型の水上機や翼つきの船は、海面状態への対応で限界がありました。「水中翼船は、波から5フィート(約15メートル)上にいることが前提です。「シーグライダーは多数のセンサーシステムを使用し、オペレーターにソリューションの統合を提供し、状況認識を高め、危険識別を提供します」と、リージェントのスポークスマン、カースティン・サリヤーは本誌に語った。「三重冗長自動車両制御システムで、高速/低速制御入力をナビゲートすることを可能にします」。

 ハイドロフォイルが展開されると、ヴァイスロイは12ノットで浮遊した状態から45ノットまでスピードアップし、地面効果モードで離陸するように設計されている、とコッチは説明した。空中に浮かぶと、最高速度は180ノットに達する。シー・ステイト3プラスで離水し、シー・ステイト5で着水が可能、とペデルセンは付け加えた。この2つのシー・ステートは、それぞれ風速7~10ノット、17~21ノット、波の高さ2~3フィート、5~8フィートだ。

 ヴァイスロイのデザインにはもうひとつ利点がある、とコッチは言う。「非常に興味深い特徴的な特性」だ、と彼は言う。船舶ではないため、航跡が非常に少なく、敵センサーから見えにくくなる。電気モーターは熱シグネチャーが少ない。さらに、ヴァイスロイは水面から約30フィート上空を飛行するように設計のため、レーダー探知範囲より下でソナー探知範囲の上空を飛行することができるという。

 現在の構成では、ヴァイスロイの航続距離は約180マイルだが、将来的には、ハイブリッド電気パワープラントを搭載することで、1,000マイル近い航続が可能になる。 同機は、C-17含む大型貨物機で輸送できる設計で、あらゆる電力源から再充電できるため、燃料に依存しない運用が実現する。 これは、燃料配給が逼迫する太平洋地域では大きな利点となるだろう。

 米国沿岸警備隊はプロトタイプの航行安全リスクアセスメントを承認しており、リージェントがナラガンセット湾とロードアイランド海峡で人間を乗せてテストすることが可能となった、と同社は述べている。

 シーグライダーのコンセプトは、敵の兵器システムに対する脆弱性を抑えつつ、広大な水域を迅速に兵員や貨物を輸送する課題を解決するために、米軍が検討しているいくつかのWIG手段のひとつである。

 今週初めに述べたように、国防高等研究計画局(DARPA)はリバティリフターXプレーンプログラムを実施している。その中心的な目標は、WIG効果の原理を採用した空飛ぶ輸送機の設計を生み出すことである。 

リバティリフター(オーロラ・フライト・サイエンシズ)

 海兵隊はこのコンセプトに低コストで賭けている。3月、リージェントは1000万ドルの契約を獲得し、「実物大プロトタイプで複数の軍事デモンストレーションを実施し、将来の要件に役立てる」とコッチは語った。これは2023年に締結ずみのヴァイスロイの技術的実現可能性を実証する475万ドルの契約に続くものだ。

 同機が海兵隊の武器庫に入るには、まだ長い道のりがある。 しかし、MCWLがこのコンセプトに時間と資金を投じたという事実は、このコンセプトへの関心度を示している。■


Seaglider Aims To Deliver Small Groups Of Marines Low Over The Waves

Eyeing a future fight in the Pacific, the USMC is seeking craft that can swiftly and efficiently move small loads of troops and materiel to austere locales.

Howard Altman

Published May 3, 2025 1:52 PM EDT

https://www.twz.com/sea/seaglider-aims-to-deliver-small-groups-of-marines-low-over-the-waves

ハワード・アルトマン

シニア・スタッフ・ライター

ハワードはThe War Zoneのシニア・スタッフ・ライターで、Military Timesの元シニア・マネージング・エディター。 それ以前はTampa Bay Timesのシニアライターとして軍事問題を担当。 Yahoo News、RealClearDefense、Air Force Timesなど様々な出版物に寄稿。


紅海での戦訓がミサイル防衛への投資と技術革新に拍車をかける(Breaking Defense)


USS Carney Engages Houthi Missiles and UAVs

アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦USSカーニー(DDG 64)は10月19日、紅海でフーシのミサイルと無人航空機双方を撃破した。カーニーは中東地域の海上安全保障と安定を確保するため、米第5艦隊作戦地域に配備されている。 (米海軍撮影:アーロン・ラウ2等通信兵)


フーシ派対応で紅海で大量のミサイル発射が行われたが、ミサイル用ロケットモーターの需要は逼迫しており、国際協力の強化を含め生産の拡大が図られている


海軍は過去18カ月間にわたる紅海での戦闘数百回で、スタンダード・ミサイル3(SM-3)の初の戦闘使用を含め、ミサイル220発以上を発射した。これらのミサイルを補充し、米国とその同盟国ですでに増加した需要を満たすことは、サプライヤーと拡張サプライチェーンにとって並外れた挑戦を意味する。

 レイセオンのバーバラ・ボルゴノビ担当社長は、海軍の要求を満たすために、ロケットモーターやレーダーなどの重要なシステムを供給するためのインフラと能力をどのように構築しているのかについて語った。


バーバラ・ボルゴノビは、RTX社傘下のレイセオンで海軍担当社長。


本誌 紅海やインド太平洋、その他地域で海軍が直面している重要な課題は何ですか?


ボルゴノビ:過去30年間の総ミサイル発射数を過去18カ月で上回った海軍にとって、今は前例のない時代です。それと並行して、海軍は中国との将来の競争に備え、インド太平洋へ関心を高めています。レイセオンにとって幸運なのは、顧客との強い信頼関係があることです。 海軍と同様に、当社も学んでいます。

 海軍に能力を提供することが第一ですが、レイセオンの役割は、単に識別能力を開発するだけでなく、それを生産し、必要なときに米海軍や同盟国に提供できるようにすることです。

 顧客の使命を理解し、顧客と親密になることで、ノーススターが何であるか、私たちが何を生産するよう信頼されているかを知り、当社によるデリバリー、工場、サプライヤーを通じてそれを実現できるようにすることに他なりません。


あなたはこの役職に就く前、企業戦略を率いていました。海軍の要求に合致した製品納入のための戦略には、どのような要素がありますか?


 レイセオン社内では、顧客のために製品の大量生産を確保するという大局的な戦略を取り、それを工場内の詳細な計画に組み込んでいます。

社内ではいくつかの分野で取り組んでいます。RTXでは、CORE(Customer Oriented Results and Excellence)と呼ばれる、継続的な改善と効率化を推進するオペレーティング・システムを導入しました。 COREによって、当社のチームは共通の方法論と言語を使って協働することができます。 進捗状況を把握するため、デジタルCOREコントロール・ルームが設置され、チームメンバーがリアルタイムでプログラム・データにアクセスできるようになっています。また、このプロセスではサプライヤーも招聘しています。

 また、生産能力拡大のために工場にも投資しています。この拡張は、どれだけの製造能力を必要としているかという顧客の優先順位に沿ったものであり、当社にとって特別に重要なものです。 これを受けて、当社はアラバマ州ハンツビルにあるレッドストーン・レイセオン・ミサイル統合施設に1億1,500万ドルを投資し、スタンダードミサイル3およびスタンダードミサイル6の生産能力を増強するとともに、さらなる防衛プログラムに対応する予定です。 さらに、スタンダードミサイルのテスト自動化にも約5000万ドルを投資しています。

 また、海軍用システムや他のレイセオン製品に使用される高度な電子機器を製造するテキサス州のマッキニー工場にも4億5,000万ドル以上を投資しました。

 これらの投資は、工場の生産規模を拡大し、生産量を確実に増加させるためのものです。

 最大の課題のひとつに、すべて自社で製造するのではなく、サプライ・ベースに強く依存していることがあります。そのため、主要なフランチャイズ・プログラムの需要シグナルを受け、サプライヤーが増産をサポートできるよう投資を行っています。

 パンデミック後は、原材料へのアクセス、労働力不足、労働力プロファイルの変化、インフレコストなど、さまざまな形でサプライチェーンにおけるリスクを認識しました。 広範に見れば、安定化している部分もあります。 マイクロエレクトロニクスはその一例で、改善が見られますが、そのためには多大な先行投資が必要でした。

 レイセオンでは特に供給基盤のリスクを注視しており、原材料であれ、製品に使用するビルドアップ部品であれ、そうしたリスクを評価し、顧客が必要とする材料に投資することで、私たちが直面している可用性と調達の課題を軽減しています。


Gravely Conducts Strikes in the Red Sea

2024年1月12日、紅海でイランに支援されたフーシの悪質な行動が増加したため、トマホーク陸上攻撃ミサイルを発射する誘導ミサイル駆逐艦USSグレイブリー(DDG107)。 USSドワイト・D・アイゼンハワー空母打撃群の一員として、中東の海上安全保障と安定を支援するため、米第5艦隊作戦地域に配備されている。 (米海軍撮影:ジョナサン・ワード1等通信兵)


ロケットモーターの需要は特に逼迫しています。 その対策は?


ロケットモーターの生産は、業界全体で厳しい状況にあります。スタンダード・ミサイル・ファミリーのサプライヤーはエアロジェット社です。当社はエアロジェットと手を携えて、スタンダード・ミサイル・ファミリーをサポートするため必要なロケット・モーターの生産能力と生産量を近いうちに確実に増やせるよう取り組んでいます。当社は、エアロジェットによる生産量の改善に勇気づけられており、共に改善を続けています。

 当社として何をすべきかを決定するとき、常に最終顧客のことを考えています。それは、生産を加速する方法であれ、加速するために工程に変更を加える方法であれ、そして納品を顧客の手に届ける方法であれ、同じです。

 先ほどの戦略についての質問に戻りますが、当社は需要の増加に対応するため、追加ソースの開発に資金を提供し、支援してきました。

 Nammo社やAvio社では、ロケットモーターの生産を支援するために米国での製造拠点の開発を進めています。


現在海上試験中のSPY-6レーダーや、2024年のSM-3およびSM-6ミサイルの初戦闘発射など、米海軍の主要プログラムの最新動向は?


昨年、SPY-6レーダーを搭載した2隻の艦船が就役しました:USSジャック・H・ルーカスはアーレイ・バーク級初のフライトIII駆逐艦、USSリチャード・M・マクール・ジュニアは水陸両用揚陸艦で、SPY-6の(V)2バリアントを導入しました。

 2025年には、さらに3隻にSPY-6レーダーが搭載される予定です。スタンダード・ミサイルの戦闘での使用について触れられましたが、テレビをつけるだけで、そのミサイルの性能をほぼ直接見ることができます。弾道ミサイルを迎撃するスタンダード・ミサイルの幅広い能力のパフォーマンスや、紅海で起こっていることを見るのは、とてつもなく素晴らしいことです。 私たちは、この分野で海軍のニーズをサポートし続けることに興奮しています。


生産目標や納期を確実に達成するために、議会や国防総省に何を求めますか? 成功」の定義は?


国防総省は最終的に、より多くのミサイル、レーダー、あらゆるものを必要としています。 しかし、具体的な需要シグナルを理解し、国防総省が長期的にどのようにシステム調達を計画しているかを理解することがますます重要になっています。

 当社にとっての成功とは、軍隊が家族のもとに帰れるようにすることです。 当社の顧客は世界で最も過酷で危険な仕事をしており、ますます危険な世界で戦い、勝利し、自らを守るために必要なツールを提供することが当社の義務です。 それが私にとって成功の定義です。■


Lessons from Red Sea action spurring investment and innovation in missile defense

The demand for rocket motors for missiles is acute, with steps being taken to expand domestic production that includes more international cooperation.

By   Breaking Defense

on April 04, 2025 at 8:31 AM

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https://breakingdefense.com/2025/04/lessons-from-red-sea-action-spurring-investment-and-innovation-in-missile-defense/