スキップしてメイン コンテンツに移動

大統領専用車両ビーストの新型がNYに現れた

今回は航空機ではなく自動車の話題です。今までのビーストはフロントウィンドウ周りが不自然で正直好きではなかったのですが今回はより威厳がある形になっているようですね。しかしこれでは東京の街なかでは取り回しが大変そうですね。


Brand New 'Beast' Presidential Limousine Emerges During Trump's Visit To NYC トランプのニューヨーク訪問時に新型「ビースト」大統領専用リムジンが姿を表した

The new Beast has finally arrived and its first mission is to move the President around New York for the U.N. General Assembly.  新型ビーストが大統領の国連総会訪問にあわせ使用された

BY TYLER ROGOWAYSEPTEMBER 23, 2018


YOUTUBE SCREENCAP
型大統領専用リムジン愛称「ビースト」がなかなか現れなかったのは強力な装甲など特殊装備のためだ。POTUS(米大統領)の現行専用車両はオバマの就任式の2009年から供用されている。その後新型車の噂が何度となく出たが、姿を表さなかった。今回ついに新型かつ大型のキャディがウォールストリートヘリポートがあるマンハッタンに初めてその姿を見せた。2018年9月23日日曜日のことだ。
ビーストは大統領移動車列の中心であるが、使用につれ消耗する点でその他車両と変わらない。だが完全に使用を終了する前にVVIP車両として国賓や副大統領用に回されるのが常でその後完全に運行を止める。
AP
バイデン副大統領が「DTS」形式の大統領車両を2013年に使っていた。現在のビーストと比べると古風な趣がある。

新型ビーストは最終テスト段階にあるといわれ、カモフラージュを施した全体像が4月に出ていた。米政府が15.8百万ドルでジェネラル・モーターズと交わした2014年の「次世代パレード用車両第二段階第三段階」契約の成果として初公開されたのだ。
View image on Twitter
New model presidential limo noticed awaiting Pres Trump at Wall Street heliport. Photo by @stevebruskCNN
FOXニューズはテスト車両についてGMとシークレットサービスに照会し次の回答を得た。
「当社は業務を完了し車両を顧客に引き渡したところ」とキャディラック社長ジョハン・デニスチェンがFOXニューズに回答。シークレットサービス報道官からは「次世代大統領専用リムジンの製造、配備は予定通り順調に推移しており、製造元による生産、シークレットサービスによる製造後要求の双方が順調だ。一般国民には新型車両を今年晩夏にはお披露目できる」との回答があった。
関係者は目標に向けて尽力したようだ。
大統領用リモはほぼ十年間も変化がないように見えるが、随行車両には大きな変化が見られる。その一つが威容を見せる通信指揮統制トラックで護衛官に必要な命令を下す車両だ。一方で他国の指導者も専用車を更新しており、ウラジミール・プーチンも国産ビーストを手に入れ、これまでの装甲メルセデスの代わりに使っている。習近平も国産の新型専用車を使い始め、先月のアフリカ歴訪で初めて姿を表した。
AP
プーチンの新型専用車

こうした海外の専用車車両の上を行くのがビーストで世界各地の自動車愛好家の関心の的だ。あらゆる乗り物に関心を寄せる金正恩でさえ前回のシンガポール会談ではビーストに並々ならぬ視線を寄せていた。北朝鮮指導者は年代物のメルセデス・プルマン・ガード リモを使っている。
.新型大統領専用リモにはキャデラックのフラッグシップCT6セダンのデザインが使われているが似ているのはそれだけだ。 専用車の詳しい性能は極秘扱いだが一部は判明している。各種重装甲が何層にも渡り施され、直接の爆発を跳ね返し、地雷を踏んでも耐えられ、待ち伏せ攻撃に耐えられる構造のため車高が高い。
高度なまで調整されたサスペンションでこの動く要塞を確実に制御できるのでシークレットサービスの運転手は高度の回避行動も安心して行える。ただし車両と運行要員のミッションはあくまでも脅威を回避したり退避することであり、攻撃をそのまま受けることではない。
火災鎮火装備により最悪の場合でも装甲の繭の中で乗員は安全なままだ。ケブラーで強化したランフラットタイヤのおかげで直撃弾数発を受けてもそのまま走行できる。
ビーストは高度なまで強化され装甲を施されたトラックフレームの上に作られており、乗用車をベースにしていない。また大型走行ギアで大重量に耐える。客室部は外部と遮断され、軍用仕様の環境システムで核・生物・化学(NBC)対策を施す。暗視装置を使った運転が可能で通信装置は大統領移動車列の高度に保全体制の取れた無線ネットワークを利用できる。トランプの血液型と同じ血液バッグを冷蔵しており、緊急時に医療措置車が使えない場合でも対応可能だ。
ビーストの防御対策は極秘だが煙幕を貼る、路面に油を散布する、催涙ガスを発射する、電流を車体ドアハンドルに流すなどの対策があると述べられてきた。同乗するシークレットサービス護衛官が最後の防衛線で小火器を使用する。
大統領車列は道路上で最も危険を受けつつ同時に最も安全な移動手段である。だが新型ビーストはさらに複雑な事態でも大統領の生命を守る可能性を高めている。同時に大統領を守る車両多数が随行していることを忘れてはならない。
REAGAN PRESIDENTIAL LIBRARY
大統領専用リモは年を追うにつれ重装備になっていった。この写真は1984年のレーガン時代のリモだが内装は現在の専用車と大差ない。

移動に際しては細心の注意で準備が進められ、事前の念入りな検討、訓練、情報収集、現地法執行機関との協力、航空機材との調整の他、道路を確保し車列がシームレスに動けるよう統合パッケージの様相を示すことで毎回の移動が成功理に行われる。大統領がいかなる場所に移動する際も全く同じ手順が繰り広げられる。複雑で労力を要する高額なバレーを毎回公演するようなものだが何事もなければその努力が認められることはない。実際に異常事態が発生することは皆無に近く、関係者全員が献身的にそれぞれの力を振り向けるのだ。
では新型ビーストの姿はどう受け止められているのだろうか。コメントをぜひお寄せいただきたい。
UPDATE: 6:45pm PST— 
Another angle from Dan Scavino aboard Marine One.
View image on Twitter
President Trump, as seen from Marine One, arrives in New York City for #UNGA

Contact the author: Tyler@thedrive.com

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ