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米軍はシリア攻撃の準備に入った

化学兵器の運用、備蓄についてはロシアが頑なに否定しますが、実は北朝鮮が関与していたのではないでしょうか。ロシアは北朝鮮を使えば自国への非難を回避できますね。だとすれば地理的に離れているものの、シリア問題は北朝鮮問題と関連していることになりますが実態はいかがなのでしょうか。


Pentagon, White House consider military strike options on Syria ペンタゴンとホワイトハウスがシリア軍事攻撃オプションを検討中

By: Tara Copp 

北部イラク上空でシリア空爆を終えたF-15EストライクイーグルがKC-135ストラトタンカーから空中給油を受けている。 Sept. 23, 2014(Senior Airman Matthew Bruch/Air Force)


リア政府軍が化学兵器をイドリブで投入した場合に備えペンタゴンが軍事行動オプションをドナルド・トランプ大統領に提示する準備に入っている。ジョセフ・ダンフォード大将が統合参謀本部議長として9月8日に語っている。
「大統領から化学兵器が使用された場合の軍事対応策を求められている」とダンフォード大将は移動に同行した記者団に語った。「各選択肢の準備状況を報告済みだ」
米国が計画する反撃の対象地は戦闘で疲弊したシリアで米国とイランまたはロシアが支援する各勢力の権益がここに来て対立を明白にしており、そうした地域の一つを対象にする。
米海兵隊が南部の訓練基地アンタンフAn Tanf へ派遣されており、シリア政府寄りの勢力やロシアやイランの支援勢力への抑止効果を期待する。
実弾演習に海兵隊を派遣することでメッセージを送ったとダンフォード大将は述べる。
「増援効果として十分な戦力を持つ部隊が現地で演習をしながらアンタンフで必要なら支援効果を与える」
アンタンフでは空域侵入が日常のように発生しているが、ロシアとの軍事衝突回避ホットラインで未然に事態を回避してきた
The guided-missile cruiser USS Monterey (CG 61) fires a Tomahawk land attack missile April 14, 2018, as part of the military response to Syria's use of chemical weapons on April 7. (Mass Communication Specialist Seaman Trey Fowler/U.S. Navy via AP)
USSモントレー(CG 61)がトマホークミサイルを発射した。2018年4月14日。シリアが化学兵器を4月7日に使用したことへの対応策として。(Mass Communication Specialist Seaman Trey Fowler/U.S. Navy via AP)

昨年はイランの無人機数機、シリア戦闘機一機がアンタンフ付近の空域に侵入し米国がすべて撃墜している。
外交面では米国はシリア国内のミッションを拡大する構えで国務省はISIS打倒後も米軍部隊はシリア国内に残ると発表しており、シリアへのロシア、イランの影響力拡大防止のため米軍が残留するとの解釈を呼んでいる。
ダンフォード大将は米軍部隊の任務はISIS撃破にとどまらず現地の将来の政体の姿を模索するジュネーブ交渉を通じ国務省を助けることとする。
「何ら変更していない」とダンフォード大将は述べる。「ISIS撃滅を常に考えており、今後も再興させない方法を模索している」
これまで二度もアサド指揮下の部隊が反乱勢力が占拠する地点で塩素を民間人に使ってきたが、米国は都度アサド政権を攻撃してきた。
2017年には米駆逐艦二隻が巡航ミサイル数十発をシリア国内の航空基地に向け発射した。2018年4月にはシリア政府軍が反乱勢力支配下の村落を塩素攻撃したため米英仏艦船航空機がミサイル・爆弾攻撃をシリア政府の三拠点へ行った。この際も各施設が化学兵器製造に関連していることをつきとめている。

シリアはイドリブ県を大軍で包囲し推定20千ないし30千名のアルカイダまたはISIS関連部隊を追い詰めている。ダンフォード大将は上記は米国の推定値としながらも通常兵器ではそれだけの勢力の排除は困難でむしろ人道的に憂慮すべき事態を惹起するだけと指摘。

コメント

  1. これは米朝会談前から私が提唱している事なのですが、トランプ大統領は安倍総理の入れ知恵と従来からの自身の大戦略観をもとに、北朝鮮問題でプーチン大統領と密かに"握って"いるのではないかと考えています。
    この記事の冒頭ではシリア問題と北朝鮮問題が関連しているという示唆がなされていますが、シリアをてこにして、アメリカはロシアを揺さぶっている、或いはプロレス的な(まさにWWF的なショーアップされたパワーゲームじみた)調整の場にしているのだと考えられます。
    アメリカがシリア攻撃に踏み切るという事とは一見反するようですが、PRCを挟んだユーラシアの東西で繰り広げられる大国の策謀は、ロシアが北朝鮮への軍事的コミットメントを"損切り"しつつ、バーターとして中東におけるロシアの影響力を今以上にアメリカが保証する(或いは役割分担を行う)構造的変化への布石のように思います。
    地政学的な意味でもこの中心にあるのがPRCであり、欧州とPRCを分断しつつ西/南太平洋での圧力を維持したいという、米国にとってオーバーワークな願いを成就するキーパーソンがロシアなのだと。
    他方、ユーラシアの東ではロシアはPLANのSSNが北極海に進出する事を何としても避けたい筈で、しかし米海軍には頼むことができず、ここで日本の役割が見えてきます。この点を安倍総理は早い時期から見通しており、所謂「北方領土問題」をキッカケとした日露平和条約締結への動きは、樺太-千島列島-北海道が形作る三角形の海域=PLAN-SSNの北極海への回廊警備でロシア海軍の能力不足を自衛隊が補完する、「PLAN封じ込めの唯一無二の策」への布石と言えます。
    従って日米露は中東問題で何らかの折り合いをつけ、対PRC、或いは対PRCを本質とした北朝鮮問題の解決で密約を交わしていると、私は考えています。
    行き着く先は、おそらく冷戦時代の欧州とは違った雰囲気でしょうが、中東の分割統治。
    この際EUはローカルな安全保障問題をなおざりにし続ける限り、こうしたグローバルな安全保障戦略への口出しが許されない立場に(今以上に)追いやられるだろうと見ています。日米露の基本政略が続いていく限りにおいて、今世紀中盤までに、20世紀末の日本とEU(EC)の安全保障面での立場が入れ替わったような展開になっていくのではないかとみています。

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