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GPS次世代衛星の整備に向かう米空軍

我々の生活でGPSは必須で、これを無料で使えることで民生分野がどれだけ恩恵をうけているのかわかりません。少しでも利用料を取れば米空軍も助かるのではないかと思いますが、無料ということは有事の際にいきなり民生用途が制限されてもおかしくないわけで日頃から正しい理解が必要ですね。次世代GPSで精度ともに強靭性が強調されているのは衛星が決して安全な存在でないことを意味しているのでしょうね


Air Force awards next GPS satellite contract米空軍が次世代GPS衛星契約を交付

By: Valerie Insinna

初のGPS III 衛星がバックレイ空軍基地からケイプカナベラルへ搬送された。打ち上げ予定の12月より相当前倒しになった。 (Lockheed Martin)

 
ッキード・マーティンが次世代GPS衛星群の最新バッチの契約を72億ドルで獲得した。
交付決定は当然と見る向きが殆どでロッキード・マーティンが現行GPS III事業でまず最初の衛星10基の製造を担当しているからだ。また直近の契約関係では単独入札で追加衛星22基を製造することになっていた。
「世界はGPS抜きでは回らなくなっており、行き先案内からATMでの現金引き出し、さらに株式取引までが依存している」と空軍長官ヘザー・ウィルソンが声明を発表している。「今回の各衛星でこれまでを上回る精度と対妨害機能が実現し、一層の強靭性が実現する」
ロッキード・マーティン、ボーイングノースロップ・グラマンの三社がフェイズ1契約を2016年に獲得し、事前可能性調査を実施したがボーイング、ノースロップ・グラマンはともに競合を辞退していた。
ボーイングは2018年4月に入札に参加しなかったと明らかにし、仕様が「現行GPSの要求水準より成熟化した生産を強調しながら価格削減、ペイロード性能や柔軟性は重視していなかった」と述べている。
同月にはノースロップ・グラマンも競合に加わらない決定をし、同社社長兼CEOのキャシー・ワーデンは競合参加に「魅力がない」とした。
今回の交付には空軍が想定した競争状態がなかったが、空軍は同事業の調達戦略を自画自賛している。検討過程を省き、調達先選定を加速化できたのは単独入札だったためだが空軍は日程上で5ヶ月を節約できたと述べている。
空軍は同時に固定価格契約を進展の表れとし、ロッキード・マーティンがコスト超過分は全額負担することになる。
「今回の調達でSMC変革の基本原則多数を実証出来たと思う」とジョン・トンプソン中将(宇宙ミサイルシステムズセンター長)が述べている。「製造を安定し固定価格で行うことで費用の大幅節約が生まれ、予定通りの納品さらに将来の戦闘能力の引き上げの機会が生まれる」

ロッキード・マーティンは8月にGPS III衛星一号をバックレイ空軍基地(コロラド州)からケイプカナベラルへ出荷しているが、12月の打ち上げ予定より相当前に実施できた。最新バッチの衛星GPS IIIFは2026年打ち上げまでに完成する。■

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