ステルス技術は決して万能ではなく弱点もあるのですが、同時に敵にも当てはまるので対抗技術は十分可能なわけですね。そうなると盾と矛のはなしではありませんが、どちらが先に有効な技術を装備として展開するかで優位性が決まるのでしょうね。
A Russian Su-35 Reportedly Took a Picture of an F-22. Why That Might (Or Might Not) Be a Problem.ロシアSu-35がF-22撮影に成功と主張。これがどんな問題になるのか。(あるいはならないのか)RIP Stealth? Not exactly. ステルスは終焉するのか。必ずしもそうではない。
September 26, 2018 Topic: Security Blog Brand: The Buzz Tags: RussiaMilitaryTechnologyWorldF-22Su-35
ロシアのスホイSu-35Sパイロットと称する人物が米空軍所属F-22AラプターをフランカーEが搭載するOLS-35電子光学式赤外線探知追尾装置で撮影したとする写真を投稿した。(下リンク参照)
写真が本物か情報操作を狙ったものか不明だが投稿から分かる内容は多くない。そもそも撮影時の情報がないため正しい判断ができないのだ。
ただし近くで見るとラプターに見える。F-22の赤外線特徴は小さいがSu-35搭載の電子光学式赤外線センサーを使った可能性がある。(写真が本物と仮定した場合) 民生用電子光学赤外線装置をFLIRシステムズが販売しているがF-22を2010年のファーンボロ航空ショーで近い距離で撮影した映像(下参照)がネットで見られる。実はF-22は目視距離より離れた一なら赤外線探知を逃れるが、近づくとこの効果はなくなる。
近接距離ではラプターは他の機種と同様に赤外線センサーで写る。2009年の演習などでラプターはフランス軍のラファールに電子光学赤外線探知追尾装置のOptronique secteur frontal (OSF)で空対空戦闘で探知されている。ただし2012年のレッドフラッグ・アラスカ演習ではドイツ空軍のユーロファイター・タイフーンが約20カイリ離れた地点でもEuroFIRSTのPIRATE赤外線探知追尾装置でラプターを捕捉可能と発見している。
OLS-35はPIRATEの性能はないが、優秀なセンサーだ。スホイによればSu-35が搭載するOLS-35赤外線センサーは同時に4つまでの標的を50キロ(27カイリ)で前方から、追尾する際は90キロ(49カイリ)までなら探知可能だ。ただし大気の状態や対象の角度により距離は変動する。同装置にはレーザーも使い20キロで正確な距離を測定する。
長波長の赤外線探知追尾装置ならステルス機といえども遠方から探知できる。米海軍のIRSTポッドブロックIIは高速データーネットワークと高性能センサー融合アルゴリズムを使い長距離でのステルス機探知を狙うものだ。「具体的な実験内容ハオな橋出来ませんがIRSTの狙いは長距離でステルス機に対抗する技術の確率です」とデイヴィッド・キンドレー大佐(海軍航空システムズ本部でF/A-18・EA-18G関連を担当)は5月に語っていた。
大事な事実は大気中を進む機体が熱を発することだ。「近づく敵機のレーダー断面積が小さくても熱の特徴が発生するのです」とボーイングでF/A-18E/FやEA-18Gを担当するボブ・コムゲイが同じく5月に報道陣に語っていた。「敵もステルス機を開発中ですがその原理を使いXバンドの探知距離外から敵を打破できる訳です」
赤外線では距離データーが不正確で攻撃兵器用には不足するが、新型データネットワークやコンピューターアルゴリズムがこの概念を変えた。「IRSTがひとつでも針路がわかりどちらに向かってくるかがわかりますが、探知元がふたつあればアルゴリズムで対象機に向ける兵器運用に十分なデータがわかります。これで敵のレーダー範囲に入る前に大きな優位性が生まれます」
ペンタゴンは赤外線技術をステルス対抗手段として有望視しており、今後の戦闘航空機の要求性能の一つにするだろう。■
Dave Majumdar is the defense editor for the National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
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