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★南シナ海で米駆逐艦に危険操艦をした中国駆逐艦の意図は何だったのか

中国には国際社会の常識は通用しないようです。上層部に注目されようと中国艦艦長がスタンドプレイをしたのか、貿易問題で劣勢な中国が打開策を求め一介の艦長に無謀な挑戦を命じたのかわかりませんが、米側から開示される情報が増えれば中国は不利になるばかりでしょう


U.S. Navy Releases Images Of Chinese Warship's Dangerous Maneuvers Near Its Destroyer米海軍から中国艦の危険な操艦事実を示す画像が公表された

The series of pictures gives a good sense of just how close the two ships came to hitting each other.一連の写真から両艦が衝突寸前だったとわかる

BY JOSEPH TREVITHICKOCTOBER 2, 2018
USN
海軍公表の写真数点から南シナ海で発生したアーレイ・バーク級駆逐艦USSデケイターと中国人民解放軍海軍の052C型旅洋II級駆逐艦蘭州の異常接近の様子がわかる。中国艦が危険なまで接近する操艦をしており一歩誤れば大事故になっていた。
画像をまっさきに入手したのはgCaptainで蘭州がデケイター前方に接近してから両艦が距離を取る操艦をしているのがわかる。画像は米艦搭載のMH-60Rシーホークヘリコプターのセンサータレットから、あるいは無人機インスティテュが撮影したものだろう。米海軍公式発表では事件は9月30日のことで「旅洋」級とだけあり、米艦から45ヤードまで接近したとある。
USN VIA GCAPTAIN
.蘭州(右)がUSSデケイター(左)の45ヤード先を航行しているのがわかる


こう書くと十分な距離があったように聞こえるが、排水量数千トンの艦の操艦は緩慢なので、安心できる距離ではない。なお、45フィートと言うとデケイターの全長の三分の一にすぎない。2017年にはアーレイ・バーク級駆逐艦二隻が西太平洋でそれぞれ衝突事故で大損傷し乗員数名が命を失っている。
USN VIA GCAPTAIN
両艦が距離を取り始める


USN
デケイターが蘭州から距離をさらにとろうとしている


米海軍が南シナ海の事件を公表するや中国外務省が早速対応しデゲイターは物議を醸している南シナ海ゲイヴン礁付近で中国の「明白な主権」を犯したと発表。「米国には直ちに是正措置をとり、このような挑発行為を猛省し中米関係さらには域内の平和安定を損なう事態の回避を求めたい」(中国外務省声明文)
画像を見ると蘭州こそ「挑発行為」をとっているのがわかる。米海軍は中国が実効支配する人工島から12カイリの距離を保ち航行したと発表している。デケイターは航行の自由作戦(FONOP)の一環として同地を航行し、米国は南シナ海広域で中国が主張する領有権に真っ向から挑戦している。
米政府は国際社会の大部分とともに中国の主張を認めず、より詳細な情報が開示されるかが注目される。
本件は詳細情報を入手し次第、続報をお送りする。
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

コメント

  1. 蘭州級駆逐艦7,000トン、USSディケーター8,000トンクラスの艦艇同士が約41メートルに接近、ということを考えると中国海軍の非常識さというか卑劣さが良く分かる気がします。恐らく蘭州の艦長の独断ではなく中国海軍上層部の指示でしょう。

    これがどれ程危険なインシデントであったかを是非、大型艦の操艦に携わる方の意見を聞いてみたいものです。

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