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米空軍F-15がウクライナに初の展開:変わる欧州の安全保障地図

ロシアにとって神経を逆なでされる展開ですね。しかしもともとこうした冷戦後最大規模の軍事プレゼンス強化さらに旧東欧諸国まで敵に回してしまったのはもともとロシア自身の失敗です。今後こうした展開がどこまでの事態に発展するのか注目ですし、NATOがどこまで拡大するのか、(かつて日本もNATO加盟を提案されていませんでしたっけ)目が話せません。ロシア、中国、北朝鮮、イランといよいよ悪役の国の位置づけになってきましたね。

 

U.S. Air Force F-15C Jets Have Just Started Historic First Deployment To Ukraine 米空軍F-15C部隊がウクライナへ歴史初の展開を開始

By David Cenciotti

Oct 06 2018 -

カリフォーニア州軍のF-15Cが「クリア・スカイ2018」に参加する



2018年10月6日、米空軍のF-15Cイーグル部隊が歴史上初めてウクライナの地に着陸した。機体はカリフォーニア州フレズノに駐留するカリフォーニア州軍航空隊(ANG)の第144戦闘航空団隷下の第194戦闘飛行中隊のもの。

展開したのは首都キエフ西のストロコスティアンティニフで第7戦術航空旅団のSu-24Mフェンサー部隊が配備されている基地だ。

F-15各機はウクライナ、ポーランドにまたがり9カ国による多国間演習クリア・スカイ2018に加わる。

ウクライナでタキシー中のF-15C

演習は空対地攻撃シナリオでAI(航空阻止)及びCAS(近接航空支援)任務のほか、航空機動運用、医療搬送空輸、サイバー防衛、人員回収を中心とする。

Air Force TimesによればカリフォーニアANG所属のF-15部隊はウクライナ戦闘機とストロコスティアンティニフ基地から展開し、カリフォーニアANGのC-130部隊とウクライナ輸送機部隊がヴィニツィア基地から、さらに別途ウクライナ戦闘機部隊がイヴァノ-フランキフスク基地から参加する。空中給油はイリノイANG所属のKC-135部隊がポーランドのパウイッツ基地から支援する。またミルデンホール英空軍基地からもKC-135が飛来する。非武装のMQ-9リーパー無人機がポーランドから運用を開始しており演習にも加わる。さらにペンシルヴェイニアANG、英国、ポーランド、ベルギー、オランダ各国のJTACが演習を支援する。JTACは joint terminal attack controlの略で地上から近接航空支援を統制する機能がある。

ウクライナはNATO加盟国ではないが、1994年以来NATOと関係を維持しており、2014年のロシアによるクリミア併合のあと、ロシア支援を受ける軍事勢力と低度武力衝突を開始しており、結果としてNATOとの協力を深めている。

ウクライナにはKC-135給油機がルヴィフ・ダニロ・ハリツキ国際空港に6月に展開しており、さらにRQ-4グローバルホークがドンバス上空に定期的に飛来しているが、クリア・スカイ2018演習をきっかけに戦術機が初めて展開する。米国・NATOが同地域にプレゼンスを増やす象徴となる。広報資料では「欧州の同盟各国を防衛しながら東欧の安全保障を強化し、同盟各国と提携各国間の軍事理解度を引き上げる狙いがある」と述べている。■


米イーグルがウクライナ「スタロ」航空基地にタッチダウンした (All images: USAF)

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