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米中海軍制服組トップ同士で続く直接対話はどんな結果を生み出すのか


信頼醸成が重要であることは言うまでもないのですが、結果が生まれないと困りますね。中国人もアメリカ人も原則だけを主張していても平行線のままだとわかっているはずですが。今年も中国はリムパックに招待されるようですね。(前回は演習参加とは別にスパイ船も派遣していました)

Top US, Chinese Admirals Confer

Christopher P. Cavas 4:25 p.m. EST January 20, 2016

US and Chinese naval leaders hold video teleconference


Chinese CNO Wu(Photo: MCC Sam Shavers, US Navy)

WASHINGTON — 米中の海軍制服組トップが二時間にわたるビデオ会議を1月19日に行っていたことが判明した。両国海軍間の定期的意見交換の一環だという。
  1. 海軍作戦部長(CNO)ジョン・リチャードソン大将と中国人民解放軍海軍トップの呉勝利Wu Shengli大将は「2015年を振り返り両国海軍の関係で多彩な出来事があった」と認識を共有し、2016年はさらなる進展を誓い合ったという。
  2. 関係者によればその他として艦船の寄港や人員の交流も話し合った。双方が海上偶発事故防止規定 Code for Unplanned Encounters at Sea (CUES)の適用場面が増えている中で「満足といっそうの振興」で合意したという。この規定は軍事対立の発生を予防するため米中が各国と取り決めたものだ。
  3. ビデオ会議の詳細は不明だが、両トップが今年夏に予定されているリムパック演習を取り上げたのではないかと見られる。中国は再度同演習に招聘を受ける予定だ。
  4. リチャードソンが呉とビデオ会議に臨むのはこれが三回目だ。初回は2015年晩夏でその時点でリチャードソンはCNO就任予定のため前任のジョナサン・グリナート大将に加わる形で参加した。二回目は昨年10月でUSSラッセンに南シナ海で中国が占拠する島嶼付近を航行させた直後のことだった。
  5. リチャードソンは声明文を発表しており、「話し合いは有意義だった。顔を突き合わせて相手の反応を見ながら率直な意見交換をすることが個人的つながりを生み、両国海軍にとって有意義な結果を今後も生むだろう」
  6. 先の米海軍関係者によれば両国海軍トップは今年後半にも初めて実際に会見することを検討したという。
  7. 「それまでに緊急事態が発生しなければ」次のビデオ会議は春遅くに予定されているという。■


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