2024年8月24日土曜日

クリミアへのロシア燃料輸送がピンチ。フェリー三隻がすべて利用不能となった。その他現地時間8月23日時点の最新状況(The War Zone)

 



The destruction of a ship carrying fuel tank cars will affect supplies to troops and the Crimean peninsula.  

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クリミアへの燃料供給がピンチ、フェリーに搭載した燃料貨車の破壊により


ケルチ海峡を渡り燃料輸送していた3隻がすべて利用不可能となった


クライナ海軍および人気の高いクリミア・ウィンド・テレグラム・チャンネルによると、昨日、ケルチ海峡の港で燃料タンク列車車両を満載した船が破壊されたことにより、ロシアが軍およびクリミア半島に燃料や潤滑油を供給する能力が妨げられている。燃料タンク車両30両を積載したとされるロシアのロールオン・ロールオフ船(RORO船)コンロ・トレーダーが、カフカス港で炎の玉となり爆発した。

 ウクライナ海軍は金曜日、その攻撃を自らの手柄とし、ネプチューン・ミサイルによるものだったといわれている。

 ウクライナ・プラウダによると、ウクライナ海軍のドミトロ・プレテンチュク大佐は金曜日、「この標的が海軍によって破壊されたという情報を確認する」と述べた。「このフェリーは、主に燃料や潤滑油を占領軍に供給するロシア軍の軍事補給網で最も重要なもののひとつである。もちろん、武器も輸送していた。したがって、これは正当な標的である。そして、それに応じて、敵が活発に敵対行為を行っている地域における敵の潜在的な能力を低下させることができるはずだ」。

 「フェリーは沈没した」と、プレテンチュク大佐は付け加えた。「港湾作業は妨げられている。貨車をフェリーに積み込むプラットフォームがまだ1つ残っている。しかし、フェリーがない。占領下のウクライナのクリミア半島に住む地元住民が、ガソリンスタンドに大挙して押し寄せたのも当然です」。

 クリミア・ウィンドは、フェリーへの攻撃は、住民が来るべき冬に備えて燃料を買いだめしたり、代替エナジー源を見つけたりする兆候だと述べた。


クリミアへのフェリーは全隻稼働不能になった

 コンロ・トレーダーは、半島に燃料を輸送していた3隻の船の最後の船であったとクリミア・ウィンドは指摘した。

 「別のフェリー、アバンガルドは5月30日に被弾し、深刻な損傷を受けました。船の右舷側はほぼ完全に破壊された。アバンガルドは修理中ですが、いつ運航再開できるかは不明だ」とクリミア・ウィンドは述べた。

 「ウクライナ軍は7月23日にスラヴャニンを損傷させました。現在、同フェリーは修理待ちの状態であり、アゾフ海に停泊中」とクリミア・ウィンドは説明している。

 コンロ・トレーダーは「8月22日にカフカス港で攻撃を受け、沈没しました。これにより、ケルチ海峡のフェリーは無期限で運航不能となった」とテレグラム・チャンネルは伝えている。「ケルチ橋の爆破と貨物列車の炎上により構造が弱体化したため、鉄道による燃料供給は行われていません。燃料を積載した列車がミサイル攻撃を受ける可能性も懸念されています。したがって、クリミア住民へのアドバイスは変わりません。燃料を買いだめしておくこと。あるいは、電気にに切り替えることです」。

 新しい衛星画像は、破壊されたコンロ・トレーダーや、損傷した可能性のある小型船を含む、港湾の被害の規模を示している。また、港湾に通じる鉄道の一部も損傷している。さらに、付近の車両も燃えている模様だ。

ウクライナはロシア国内奥深くのエナジー施設も攻撃

 ロシアのエナジーインフラに対するウクライナの新たな攻撃では、8月18日にウクライナ軍無人機が攻撃したロストフ州プロレタルスクのロシアの石油施設もあり、6日目に入っても火災が続いている。 石油貯蔵所の灯油タンクに延焼するのではないかという懸念が高まっている。 そうなると、火災の消火活動はさらに困難になる。

 ロシアのメディアは、戦線から約250マイル離れた同施設が、金曜日にもウクライナ軍無人機によって攻撃されたと報じている。

 ロシアのニュースサイトSHOTは、金曜日にTelegramで、現地時間午前5時に無人機が攻撃したと伝えた。「死傷者は出ていない」とSHOTは述べた。「おそらく、ウクライナ軍は灯油タンクに炎を広げようとしている。そうすれば、火災の面積が大幅に拡大する可能性がある。現時点では、火は灯油タンクには達していない。この事件に関する公式発表はまだない」

 本誌は、この主張を独自に確認することはできない。

 一方、石油貯蔵庫の外側の地域が火災に見舞われ、地元当局は放火が原因だと発表した。

 「広範囲にわたって葦が燃えている」と、ロストフ・メイン・テレグラム・チャンネルは伝えた。「火はすでに民家にも達しており、一部が焼失した。現場には40人の消防士と12台の消防車が配備されている。

 「ロストフ州プロレタルスクで発生した火災では、住宅、乾燥した草、葦などが燃えている。この火災は、緊急事態省の最高責任者により、より高いレベルの複雑性があると報告された」とタス通信は伝えた。


ロシアがクルスク原発への攻撃を恐れ、IAEAが来週現地入り

 ロシアは金曜日、ウクライナが無人機でクルスク原子力発電所(KNPP)を攻撃しようとしたと再び主張し、国際原子力機関(IAEA)に調査を要請したとロシアのメディアが伝えた。同発電所はクルチャトフにあり、戦線から約15マイルの距離にある。

 これは2日連続の同様の非難であり、IAEA事務局長は木曜日、来週自ら現地を訪問すると述べた。

 「ウクライナの神風ドローンがクルスク原子力発電所の使用済み核燃料貯蔵施設の近くで発見された」と、ロシアの国営通信社タス通信はテレグラムで、法執行機関筋を引用して伝えた。ロシア外務省報道官のマリア・ザハロワは、ニュース配信元に対し、「キエフ政権による、神風ドローンによるクルスク原子力発電所への攻撃の試みは、核テロ行為である」と述べた。

 TASSは、「KNPP付近で墜落したウクライナ製ドローン」と主張する写真を投稿した。TASSは、ドローンの他に、同発電所付近で発見されたと主張する弾薬の写真も投稿した。ドローンも弾薬も比較的無傷である。ウクライナの破壊工作および偵察チームが原発に接近し、このような無人機を飛ばした可能性はあるものの、その動機は依然として不明である。

 ロシア国防省は、この主張について特に言及しなかったが、テレグラム上で「昨夜、キエフ政権による、航空機型無人機を使用したロシア連邦領内の標的に対するテロ攻撃の試みは阻止された」と発表した。

 さらに、「ウクライナ製無人機4機が、ベルゴロド州上空で任務中の防空システムによって破壊され、3機がクルスク州上空で破壊された」と発表した。

 国際原子力機関(IAEA)は、ウクライナがチェルノブイリ原発を攻撃しようとしたとするロシアのプーチン大統領の主張について、調査を行うと発表した。プーチン大統領は木曜日、クルスクの状況について閣僚らと協議した際、ウクライナが原発を攻撃しようとしたと非難したが、その方法については言及しなかった。IAEAによると、プーチン大統領はその後、ウクライナが無人機で攻撃しようとしたと述べたという。

 IAEAは「本日、ロシア連邦から、無人偵察機の残骸がクルスク原子力発電所の敷地内で発見されたとの報告を受けた」と声明で発表した。

「無人偵察機の破片は、使用済み核燃料貯蔵施設から約100メートルの地点で発見されたと報告されている。また、IAEAは、無人偵察機は8月22日の早朝に撃墜されたと伝えられていると付け加えた。

 IAEAのラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長は、「来週の訪問時に、自ら現場状況を評価する」と述べた。

 「原子力発電所付近での軍事活動は、原子力の安全とセキュリティにとって深刻なリスクである。来週のKNPP訪問で、状況を独自に評価するためのタイムリーなアクセスが可能になる」とグロッシは述べた。

 一方、ロシアの公式報道機関RIAノーボスチによると、KNPPは「通常通り稼働しており、放射線レベルは自然レベルである」とロスアトムが報告している。

 作戦に直接関わった経験を持つウクライナ高官は、キーウが原発を標的にする可能性は低いと述べた。

 「私はウクライナがKNPPを攻撃していないと強く信じています」と、作戦の詳細を議論するために匿名を条件に語った情報筋は述べた。「これはロシアのプロパガンダであり、ウクライナへの国際的な支援を弱体化させ、信頼を失墜させるという戦略的な目的を持った操作です」。

 しかし、直接の知識がある別の情報筋は、ウクライナが発電所の送電線や変圧器、切り替え装置を破壊している可能性を示唆した。

 「ウクライナは、プーチンの野望の戦争の代償を一般市民に支払わせようとしているのです」と、この情報筋は匿名を条件に述べた。「これまで一般市民はほとんど被害を受けていませんが、ウクライナは、ウクライナや西側/NATOの兵器からプーチン大統領が自国民を守る能力があるという国内のコンセンサスを損なうため、温度設定を上げています」。

 プーチン大統領は、ウクライナがKNPPを攻撃しようとしたと主張するだけでなく、ウクライナがクルスクに侵攻することを許した失敗についても言及した。「これらは法執行機関の責任範囲の問題です」と、閣議で述べた。「これは別の話題です。本日報告があったように、地方自治体と政府、法執行機関間の連携が確立されていることを願っています。また、これが我々の目標達成にも良い影響をもたらすでしょう。繰り返すつもりはありませんが、それは明白なことです」。


国境付近のロシア各州での対応

 さらに、ウクライナからの攻撃(主に砲撃や無人機による)を受けているベルゴロド州、ブリャンスク州、クルスク州の知事たちからもプーチン大統領は話を聞いた。

 ウクライナによる攻撃を受けているロシアの地域では、これらの攻撃に対処するため、地域防衛連隊(TDR)と呼ばれる民間自警団を結成している。

 ベルゴロド州知事ヴィヤチェスラフ・グラドコフは同州のTDRには現在約6,000人が参加しているとプーチンに述べた。

 同知事はプーチン「ベルゴロド州の状況は依然として厳しい」と述べ、「1週間で19人の民間人が負傷した」と付け加え、「ウクライナ軍による攻撃によるベルゴロド州の農業関連企業への被害額は、およそ30億ルーブル(3300万ドル)に上る」と述べた。

 ブリャンスク州知事のアレクサンドル・ボゴミャスは、同州の地域防衛軍は空挺軍少将が指揮していると述べた。また、ウクライナ軍がブリャンスク州に侵攻しようとしたという報告は阻止されたと付け加えた。

 「ウクライナの破壊工作および偵察部隊との衝突現場での状況は安定化している」と彼は述べた。

 領土の喪失に加え、ロシアはクルスク州、ベルゴロド州、ブリャンスク州の国境状況に対処するために約3000万ドルを割り当てる準備を進めている。そのうちの約3分の1は住民への直接支援に充てられる予定。また、プーチン大統領は、クルスクを離れる住民に1,600ドルを支給する措置も支持した。


モディ首相がウクライナ入り

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、インドのナレンドラ・モディ首相が金曜日、ウクライナに到着した。これは、キーウが「ロシアとの戦争における潜在的な和解協議に非西洋諸国を関与させる」ための継続中の外交努力の一環である。

 同紙は、モディ首相の訪問は、「紛争に対して中立的な立場を取る国の指導者による、戦時下における最も注目度の高い訪問」であると報じた。

 ウクライナ政府当局者は、インドが仲介役を担うことは想定していないとしながらも、モディ首相訪問は、戦争中の自国への歓迎すべき支援の表明であると述べた。ニューヨーク・タイムズ紙によると、インドの指導者による訪問は、1991年のウクライナ独立以来初、である。■



Fuel Supplies To Russian Troops, Crimea Strangled By Destruction Of Ship

The Conro Trader was the last of three vessels that ferry large quantities of fuel across the Kerch Strait.

Howard Altman

Posted on Aug 23, 2024 6:10 PM EDT


https://www.twz.com/news-features/fuel-supplies-to-russian-troops-crimea-strangled-by-destruction-of-ship


2024年8月23日金曜日

ロッキードのSR-72の製造が極秘裏に進んでいる可能性が浮上。米空軍はハーミウスのクォーターホース開発と二股掛けで次期高性能ISR機材を調達するねらいか。(Sandboxx News/Business Insider)

 ロッキード・マーティンの極超音速偵察機SR-72は極秘裏に製造されている可能性があることが、新たな証拠から示唆されている


  • ロッキード・マーティンの極超音速機SR-72が空軍予算の削減で、空を飛べなくなっている

  • SR-72はSR-71ブラックバードの後継機で、ロッキードは2022年以来、約3億3500万ドルをつぎこんでいる

  • 新たな証拠から、同機が今も秘密裏に開発中である可能性が出てきた


ッキード・マーティンの謎の極超音速機SR-72は、実用化に向けて着々と進んでいるように見えるが、このプログラムは米空軍のより広範な予算難の影響を受けないわけではない。

 Sandboxx Newsは、伝説のSR-71ブラックバードの後継機となるロッキード・マーティンの極超音速機SR-72の極秘開発と、それほど遠くない将来の就役に向けた潜在的な道筋について取り上げてきた。

 そして今、この奇抜な新型航空機プログラムが、複合的な予算不足に直面していることを示す新たな証拠が明るみに出た。これは、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)、ステルス爆撃機、制空戦闘機など、注目度の高い多数の新規事業への資金調達方法を模索する空軍にとって、さらに事態を複雑にする可能性がある。

 SR-72はかつて、マッハ6以上の速度で飛行し、攻撃能力を備えた偵察機だと喧伝されていた。つまり、この高性能ジェット機は、前身機のように写真撮影だけに限定されることなく、極めて短い時間枠で、迎撃の可能性を最小限に抑えながら直接的に標的に対処できる能力を備えているということだ。

 最近の『Aviation Week』誌の報道によると、「高度に複雑な設計とシステム統合」を伴うロッキード・マーティンの極秘プログラムは、2024年第2四半期に予算をさらに4500万ドル上回った。ロッキード社の米国証券取引委員会への四半期ごとの提出書類によると、この不明瞭なプログラムに関連する同社の損失総額は、2022年以降、3億3500万ドルに上る。同書類では、同社が「前倒し調達コスト」に直面しているため、損失は今後も発生し続ける可能性があると推測している。

 これはすべて、Aviation Weekの防衛・宇宙担当編集者、スティーブ・トリムブルが「契約前の投資」と表現する、ロッキードによる投資を指している。また、同社は国防総省がこのプラットフォームの価値を認めるだけでなく、ロッキードが開発損失を回収できるだけの生産艦隊に対して十分な支払いに応じるだろうという考えに基づいて、開発資金を自己調達し続けていることも示唆している。

 これは、高額な航空機を開発するにあたってはかなり異例なアプローチのように思えるかもしれないが、歴史的に見れば、ロッキード・マーティンの伝説的なスカンクワークスでは、決して珍しいことではない。

 スカンクワークスの創設者ケリー・ジョンソンと、その後継者ベン・リッチによる書籍には、D-21超音速無人偵察機(ISR)など、スカンクワークスによるいくつかのプログラムについて記されている。これらのプログラムは、米軍や情報機関が使用する可能性が高いとロッキードが考えた優れたアイデアから始まり、その後開発が進められ、国防総省の意思決定者に提案された。


 しかし、より頻繁に、ケリー・ジョンソンのような人物と国防省高官の間で交わされる秘密の会話が開発努力を後押しし、スカンクワークスの集団意識が解決策を見つけ出す可能性に期待が寄せられた。

 有名な話だが、ジョンソンはこの方法でアメリカ初のジェット戦闘機を設計し、納入した。XP-80の正式な設計作業は、同社がジェット戦闘機の契約を獲得する4か月も前から開始されていした。

 しかし、官僚的監督と設計サイクルの長期化が常態化している現代において、最終的に空軍が費用を負担するという確固たる証拠がなければ、ロッキード・マーティンがSR-72の実現に全力を傾けることはなかったはずだ。同社の財務記録は、その可能性を裏付けている。

 「契約前費用の回収可能性を監視していきます。これは、プログラムの今後の段階に関する顧客の決定によって影響を受ける可能性があります」と、ロッキードは提出書類でこのプログラムについて述べている。

 SR-72の取り組みは2018年初頭から極秘裏に進められているようだが、今回の損失の発表と、ロッキード・マーティンのスカンクワークス施設の急速な拡大と人員増加を併せて考えると、テスト用ではなく、おそらく実戦配備を目的とした新型の極秘航空機の製造を示唆していると考えられる。


SR-72とは何なのか?

 ロッキード・マーティンは2006年にブラックバードの後継機となる極超音速機の開発に着手した。このプログラムは7年間秘密裏に進められ、2013年にロッキード・マーティンの極超音速プログラムマネージャーと、この7年間このプロジェクトを率いてきたエンジニア、ブラッド・リーランドへのインタビューを含むメディア宣伝活動により、正式に一般に発表された。

 「極超音速航空機と極超音速ミサイルを組み合わせれば、拒否された空域を突破し、大陸のほぼあらゆる場所を1時間以内に攻撃することが可能になる」と、リーランドはロッキード・マーティンのプレスリリースで発言を引用された。プレスリリースはその後削除された。「今後数十年にわたって発生する新たな脅威に対抗するための航空技術の進歩は、速度である。この技術は、ステルス技術が今日の戦闘空間を変えているのと同様に、戦域におけるゲームチェンジャーとなるだろう」。

 この新型高速航空機は、これまで実用化されたことのないタイプのエンジンを使用する。それは、あらゆる意味で、1つのエンジンに2種類(あるいは3種類)のジェットエンジンを搭載したようなものだ。

 リーランドの説明によると、この新しい推進システムは、Pratt & Whitney F100またはGeneral Electric F110のいずれかの従来型ターボファンエンジンをベースとしている。このターボファンエンジンにより、航空機は通常の戦闘機と同様に静止状態から離陸し、超音速まで加速するが、マッハ3に近づくと、エンジンの後半部分が轟音を上げて作動する。

 後半部分は、超音速で流入する空気の莫大な圧力と可変入口設計を利用して、意図的に圧縮用の衝撃波を発生させるデュアルモードラムジェット(デュアルモードスクラムジェットまたは超音速燃焼ラムジェットと呼ばれることもある)であると言われる。

 このエンジンにより、SR-71が記録したマッハ3.2の最高速度をはるかに超え、概念上の極超音速の壁であるマッハ5を超え、さらには映画『トップガン』に登場する架空の戦闘機「ダークスター」(スカンクワークスとの提携により製造されたことで注目された)のマッハ10さえも超える可能性がある。

 この種のエンジン設計は、その後一般的になったが、タービンベース複合サイクル(TBCC)エンジンと呼ばれている。ロッキード・マーティンが航空機の設計を主導する一方で、エンジン開発はアエロジェット・ロケットダインが担当した。

 当初マッハ6以上の航空機として計画されたこの新型機は、当初から攻撃能力を備えた情報、監視、偵察(ISR)機として計画されていた。つまり、この航空機は地上目標を攻撃するための兵器を含む、さまざまなペイロードを搭載できるということです。

 リーランドは、この新型航空機で極超音速ミサイル発射プラットフォームとしての使用に重点を置いていたが、この極超音速航空機には、極超音速で投下または発射するように特別に設計された低コストの弾薬が搭載される可能性が高い。米国が開発中の極超音速ミサイルにはさまざまな種類があるが、いずれも従来の兵器と比較すると非常に高価であると考えられる。

 高速飛行に特有の莫大な圧力と熱により、このような極端な速度で兵器を投下または発射するには、克服すべき大きな技術的課題が存在するが、克服できないものではない。ロッキードは、YF-12(SR-71の兵器化された兄弟機)でマッハ3を超える速度での空対空ミサイルの発射に成功しており、その実現性を証明していた。また、最近では、テキサス大学サンアントニオ校の超高速機および航空宇宙工学のディー・ハワード寄付講座教授であるクリス・コームズ博士が、この武器をはるかに高速で展開する可能性をSandboxx Newsで確認した。コームズ博士は、過去に国防総省と多くの仕事をしてきた。

 しかし、SR-72の攻撃能力の可能性だけが重要な問題なのではありません。地上のあらゆる目標に対して迅速な情報収集能力を持つ航空機は、21世紀の紛争、特に広大な太平洋地域における紛争において、米国にとって不可欠な存在となる。衛星が常に世界を見張っているという世間は思っているようだが、実際には、必要な場所すべてを監視できるだけの衛星が軌道上に存在しているわけではない。また、衛星の軌道は予測可能であるため、衛星の存在を秘密にしておくことは比較的容易はない。

 このことが、現代もISR航空機を数多く開発する原動力となり、当初は「グローバル・ウォー・オン・テラー(世界対テロ戦争)」のマスコット的存在であったMQ-1プレデターから、ノースロップ・グラマンが開発したRQ-180のように、まだ正式名称が明らかになっていない非常に変わった機体まで、各種航空機が開発されてきた。

 しかし、ここ数十年にわたってアメリカが偵察機に莫大な投資を行ってきたにもかかわらず、これらのプラットフォーム(我々が認識しているもの)はすべて亜音速で飛行するため、タイムリーな情報収集は地域性と機体の可用性に左右される。例えば、MQ-9は24時間以上空中に留まることができるが、標準巡航速度は時速230マイル(約370キロ)に過ぎず、ニューヨークからボストンまで1時間以上、全米横断には10時間以上かかる。

 一方、マッハ6、すなわち時速約4,600マイルで飛行する極超音速機であれば、ニューヨークからボストンまでは5分以内、ニューヨークからロサンゼルスまでは30分で飛行することができる。


SR-72の生産への道は2018年に始まった

 Sandboxx Newsが以前に報道したように、2017年6月、ロッキード・マーティンの副社長兼スカンクワークス事業部長のロブ・ワイスは、SR-72用のタービンベースの複合サイクル極超音速推進システムのテストが完了し、同氏がSR-72飛行研究機材(FRV)と表現したものの開発に「近づいている」とメディアに語った。

 この単発エンジンの技術実証機は「F-22ラプターと同程度の大きさ」と言われ、従来型ターボファンエンジンによる離陸、超音速までの加速、そしてターボファンエンジンから特殊なデュアルモード・スクラムジェットエンジンへの切り替えを行い、マッハ6をはるかに超える最高速度を達成する能力を実証することが目的だった。

 2017年9月までに、スカンクワークスが本拠を置くカリフォーニア州パームデール上空を飛行するこの飛行研究機材を目撃したという証言が浮上し始めた。

 航空専門誌『Aviation Week』は、これらのSR-72 FRVの報告を、当時ロッキード・マーティンの航空部門のエグゼクティブ・バイス・プレジデントであったオーランド・カルバリョに伝えたが、同氏はこの報告を否定しなかった。

「詳細を申し上げることはできませんが、カリフォーニア州パームデールのスカンクワークスチームは、スピードへのコミットメントを倍増させているとだけ申し上げておきましょう」とカルバリョは述べた。

 2018年2月、ロッキード・マーティンの上級幹部で先進開発プログラム戦略・顧客要件担当副社長のジャック・オバニオンは、米国航空宇宙学会SciTechフォーラムで、SR-72 FRVはすでに飛行していると述べた。その後、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、「この航空機は、信頼性の高いエンジン始動により、極超音速でも機敏に飛行できる」と語った。

 しかし、SR-72の宣伝列車が駅を発車した矢先、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンが演説を行い、それ以来、現代の極超音速軍拡競争の幕開けとして知られるようになった。その演説の中で、プーチン大統領は、2種類のマッハ5以上のミサイルシステムを含む、ロシアの新型「終末兵器」が続々と実戦配備されることを発表した。

 プーチン演説のほぼ直後、ロッキード・マーティンは、同社のウェブサイトから話題沸騰のSR-72プログラムに関する記述をすべて削除し、上級幹部のコメントの引用もすぐに途絶えた。同社は、この計画の中止や中断の理由について一切発表していない。少なくとも公には、SR-72が存在しなかったかのように、通常業務を淡々とこなしている。以前の報道で、この劇的な変化は、プーチン大統領の発表を受けて国防総省が機密会計に介入し、機密保持の必要性が再認識された結果ではないかと推測されていた。

 しかし、今では、非公開の場で何か大きなことが進行中であったことが分かっている。翌年末までに、ロッキード・マーティンは巨大な新工場(のちに648棟となる)の起工式を行い、この新施設に勤務するスタッフの大量採用はそれよりも早くから始まっていた。


増え続けるSR-72関連の書類

 2022年第2四半期、ロッキードは包括的な見直しを終えたばかりの機密扱いの航空学プログラムについて、2億2500万ドルの税引き前損失を報告した。しかしその3か月後、ロッキード・マーティンの書類によると、この取り組みの顧客が契約の範囲と価格を修正する「覚書」に署名したことが明らかになった。これは、実際には契約が締結されている(おそらく固定価格インセンティブ契約)ことを意味し、ロッキード・マーティンがこれらのコスト超過を単独で負担する必要はないことを示唆している。予算超過が続き、現在では3億3500万ドルに達していることから、このプログラムの総予算ははるかに多いと推測される。

 しかし、米空軍向けに極秘裏に開発されている航空機を示唆する証拠はこれだけではない。実際、このプログラムは開発や試作段階を越えて成熟し、本格的な生産段階に入っていることを示す多くの証拠がある。 特に、カリフォーニア州パームデールにあるスカンクワークス本部の巨大な新生産施設、通称「ビルディング648」の建設がある。この施設では、何千人ものが…何かの製造に従事している。

 2021年8月、648号棟の建設が完了した。ロッキード・マーティンは、この215,000平方フィートの巨大建造物を、新しい生産ラインを立ち上げるために必要な時間と資金の大幅な投資を削減することを目的とした「インテリジェントで柔軟な工場」と謳っている。これは、高度な人工知能、拡張現実、そして「Combined Operation: Bolting and Robotic AutoDrill systems(COBRA)」として知られる大型で多機能なロボットを使用することで実現されると、ロッキード・マーティンは説明している。

 スカンクワークスが当時明らかにしたように、これらの新しいロボットの機能性は、X-59A Quiet Supersonic Transport testbed(X-59A 超音速輸送機テストベッド、通称QueSST)につながる技術テストベッドの製造で実証済みであった。しかし、その他の公開情報によると、スカンクワークスは648号棟で技術デモンストレーターを製造する以上のことを行っている。

 SR-72が姿を消した2018年2月から2023年9月の間に、ロッキード・マーティンは航空部門である先進開発プログラム部門の規模を75%も拡大し、5年間で2,300人以上の新規雇用を行い、キャリアページには数百件の求人情報が現在も掲載されている。

 また、スカンクワークス関係者による、何らかの低率生産が進行中であることを示す発言もある。

「 スカンクワークスでは低率生産が行われていると言って差し支えないでしょう」と、スカンクワークス総責任者のジョン・クラークは2022年に報道陣に語った。「私たちは複数の活動に携わっています。ですが、具体的に何をしているかを明らかにすることはできないでしょう。セキュリティ上の問題が生じる可能性があるからです。しかし、パームデールでは低率生産活動が行われています」

 さらに、クラークは、スカンクワークスは迅速な試作品製造能力で有名かもしれないが、秘密主義の組織であるスカンクワークスは、SR-71やF-117のような先進的な機体の製造センターとして常に機能してきたと述べ、スカンクワークスで働く自分のチームは、特殊な試作品の製造のみに専念しているのではなく、高性能な実用機も製造していると改めて強調した。

 「私は、単に1機だけのX-planeを作る以上のことをしているという考え方を強化しようと努めてきました」とクラークは語った。「航空工学の経営陣と協力することで、スカンクワークスを歴史的に成長させてきた方法で成長させるための、より多くの自由が私にもたらされました」


SR-72は間もなくベールを脱ぐのか?

 昨年末の「Defense & Aerospace Air Power Podcast」のエピソードで、Defense & Aerospace Reportの編集長Vago Muradianは、高高度ステルス偵察機RQ-180について言及した。この機体は、近年、飛行中の写真が数回撮影されているにもかかわらず、その存在を米国政府が認めていないほど極秘の機体だ。高高度飛行可能なRQ-180(正式名称は不明)は、今後数年のうちに、米国の老朽化したU-2偵察機やRQ-4グローバルホークに取って代わるものと見られている。

 しかし、ムラディアンはそこで話を止めなかった。

 「しかし、もうひとつ、スカンクワークスが生み出した、はるかに高性能な偵察機に関するプログラムがあります。それはロッキード・マーティンの航空機です。すでに納品されたものもありますが、そのプログラムには課題があったという記事もあります」と彼は述べた。

 「私の理解では、そのプログラムは再調整された。なぜなら、そのプログラムが要求する能力があまりにも野心的なため、次の段階の航空機開発に進むためには、少し再調整が必要だったからだ」とムラディアンは付け加えた。

 現時点では、ムラディアンの主張を裏付けるさらなる確認は得られていないが、彼の主張を信頼に足る情報源と見る向きも多く、また、彼が示したスケジュールは、ロッキード・マーティン社が予想外のコストを負担せざるを得なくなったことと、同社の事業拡大について我々が知る内容の両方と一致しているように思われる。

 ロッキード・マーティンのSR-72計画に関する噂は、航空業界では単なる空想に過ぎないとして一度は退けられたかもしれないが、この取り組みが始まって以来、この航空機を飛ばすために必要な技術は、SFの世界に限りなく近いものから、産業団地で新進気鋭のグループが成し遂げられるようなものへと変化した。これは誇張表現ではない。現在、アトランタを拠点とする新興企業Hermeusは、同社の飛行技術デモ機「クォーターホースMk 1」の地上試験を継続しており、プラットフォームの初飛行は間近に迫っている。


HermeusのQuarterhorse Mk 1は現在地上試験中であり、今後飛行試験が予定されている。Hermeus


 この無人航空機は独自の極超音速への野望を抱いており、推進力についても同様のアプローチでそれを実現しようとしている。Hermeusのキメラタービン複合サイクルエンジンは、J85ターボジェットとラムジェットで構成されており、2年ほど前に高速風洞内でターボジェットからラムジェットへの切り替え能力を実証した。同社はすでに、より大型の「キメラ2」の開発に着手しており、小型のJ85ターボジェットから大型のF100ターボファンに交換した。注目すべきは、ロッキード・マーティンが同様のエンジン設計のタービンベースとして特定したエンジンが1つあることです。

 Hermeusは、双発軍用機Dark Horseの配備に向けて開発を進める中で、毎年新しい技術デモンストレーターを実地配備する。Dark Horseが実用化されるのは、おそらく2030年代に入ってからだろう。これは、SR-72プログラムが暗礁に乗り上げる前にロッキード・マーティンの幹部が提示したスケジュールとほぼ同じである。

 2022年、空軍研究所はISRおよび攻撃任務用に、TBCCに非常に類似した「メイヘム」と呼ばれる機体を実用化するために、3億3400万ドルの開発契約をLeidosと締結した。しかし、その後、運用上の需要が不十分であることを理由に、同社は開発を中止した。その理由としては、国防総省の資金が投入されている類似した有望なプラットフォームがすでに2つ(SR-72とクォーターホース)開発中であることが挙げられる。

 2021年、プラット・アンド・ホイットニーは、従来のターボファンからスクラムジェットへの設計に頼らず、極超音速の壁のすぐ手前の速度を達成する、独自の高速空気呼吸ジェットエンジンシステムの導入に向けた取り組みを発表した。そして2024年1月、GEアエロスペースは、ターボファンエンジンと組み合わせることで、史上最小、最軽量、かつ最も強力なターボブースト・カンタムサイクル(TBCC)エンジンとなる可能性がある、回転爆轟式デュアルモードラムジェットの開発で独自の進展があったことを発表した。

 現時点では、米国がそう遠くない将来に再使用可能な極超音速機を実用化することはほぼ確実と思われる。その航空機がロッキード・マーティン、Hermeus、あるいは他の企業によって製造されるのかどうかは不明だが、現時点での証拠から判断すれば、ロッキードが圧倒的なリードを確保している可能性が高いと思われる。SR-72の低率初期生産がすでに開始されているとすれば、B-21レイダーと同様のスケジュールで、2020年代末に就役する可能性もある。■


Lockheed Martin's hypersonic spy plane, the SR-72, may be in production in secret, emerging evidence suggests

アレックス・ホリングス、 

Sandboxx News

2024年8月22日午前6時38分(日本時間)



https://www.businessinsider.com/lockheed-potentially-developing-sr72-hypersonic-spy-plane-secret-2024-8


ロシア軍の兵站が機能マヒ。ウクライナ軍はクルスクで動き取れなくなったロシア軍へ攻勢をかける。ロシアはこれでも「テロ攻撃」と称し、排除していると喧伝。(8月21日現在の状況。The War Zone)

 



ウクライナ、橋爆破で窮地に陥ったロシア軍へクルスクで前進を試す

Ukraine's probing near a Kursk border town may protend a larger attack in that sector.  

Twitter screencapツイッターのスクリーンショット 

テトキノで攻勢をかけることで、ウクライナは推定3000名のロシア軍を挟み撃ちにし、さらに数百平方キロメートルを確保することができる

ルスク侵攻16日目、セイム川以南に3,000人ものロシア軍が閉じ込められている中、ウクライナ軍は同地区の西端に位置するテトキノ近郊で攻撃を開始したと報じられている。

ウクライナ軍はそこから東に押し進めれば、ロシア軍を挟み撃ちにすることができる。「西岸では、ウクライナ軍が攻撃を開始するとすぐに、ロシア軍はすぐに集落に後退し、2つの小さな交差点を爆破した。しかし、「ロシアの南側は完全に開いたままだ。テトキノでのロシアの抵抗は小さかったので、ウクライナ軍はおそらくすぐ2回目の攻撃を開始し、600平方キロメートル以上のロシア領土を追加するだろう」 。

テトキノでのウクライナ軍が模索する攻撃は、クルスクのこのポケットで大きな攻勢を予感させる。(グーグルアース画像)

クレムリンとつながりのあるライバル・テレグラム・チャンネルは、ウクライナはテトキノを「時々」砲撃しているが、まだ国境を越えて前進していない、と別の見方をしている。 ウクライナが3つの橋を爆破したため、ロシア軍はセイム川の南に閉じ込められている。、ロシア軍がこれらの部隊を助けるために建設中の橋が、ウクライナの航空、大砲、無人偵察機の標的になる可能性が高い。

あるロシアの軍事ブロガーは今日、この作戦の難しさについて書いている。「今、ウクライナ軍は、運命に翻弄された我々の英雄的な工兵部隊が建設している橋の撤去に集中している」とルデンコV記者はテレグラムに書いている。「ジャーナリストの間では、ポンツーン建設の撮影は常に二の次だった。しかし今日、この作業は危険極まりない。行進中も、横断歩道を建設している現場も取材されている。

ロシア国防省(MoD)は、セイム川以南の状況にはまだ言及していないが、クルスクのウクライナ軍を撃退していると言い続けている。 

「陸軍航空隊と大砲の支援を受けたセヴァーグループの部隊は、コマロフカ、コレネヴォ、マラヤ・ロクニャ、ルースカヤ・コノペルカ方面で、敵の突撃分遣隊が仕掛けた攻撃を阻止した」とMoDはテレグラムで主張している。「ロシア連邦軍は、ロシア領土の奥深くまで侵入しようとする敵の小型破壊工作・偵察グループを発見し、排除するための偵察・捜索活動を継続している。「さらに、空爆、砲撃、地上部隊は、アパナソフカ、ボルキ、ヴィシニョフカ、コシツァ、ニジニ・クリン、スナゴスト、スヴェルドリコヴォ、カザチヤ・ロクニャ近郊で、ウクライナの第22旅団、第115機械化旅団、第82航空攻撃旅団の人員と兵器を交戦させた」。国防省はまた、ウクライナ侵攻の中継地となっているウクライナのスミー州への空爆を継続していると述べた。

ブリャンスク州知事は、ウクライナによる同州への侵入の試みは阻止されたと述べた。「8月21日、ブリャンスク州のクリモフスキー地区で、ウクライナの破壊工作・偵察グループによるロシア連邦領域への侵入の試みは阻止された」とアレクサンドル・ボゴマズはテレグラムで述べた。「戦闘中、ロシア連邦保安庁ブリャンスク地域司令部の部隊とロシア連邦軍の部隊により、侵入の試みは阻止された。敵は火災による被害を受けた。現在、衝突現場の状況は安定し、地域作戦本部の管理下にある」 攻撃は約20人のウクライナ人によって行われ、「装甲車からの重機関銃射撃に支援された」とロシアのオペレーションZテレグラム・チャンネルは主張した。「武装勢力は我々の国境ポストを砲撃し始め、ロシアの戦闘機が応戦した。衝突は30分ほど続き、敵は損害を被り、何の成果も得られず、自国領内に退却した」。本誌はこれらの主張を独自に検証することはできない。 

以前報告したように、ロシアは軍事補給を鉄道に大きく依存しているが、侵攻により鉄道システムの主要部分が崩壊している。このため、クルスクにおけるロシアのロジスティクスに大きな支障をきたしていると、作戦を直接知る情報筋が本誌に語った。「理想的には、輸送基地は前線から40マイル以内だ。そのため、輸送トラックは1日に2往復することができる。しかし、HIMARSの登場によって、ロシア軍は補給拠点を後方に押しやらなければならなくなった。現在、戦術輸送トラックは1日1往復しかできない。

ウクライナがクルスクに乗り込むことができた理由のひとつは、クルスクの軍事作戦を担当するロシアの将軍が「脆弱な国境地帯の保護を任務とする評議会を解体」したからだと『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙は報じている。「アレクサンダー・ラピン大佐は、ロシアの国境を守る力と資源は軍だけにあると語ったと、ロシア安全保障局の関係者は語った。」その計画は、「ロシアの脆弱な国境防衛にまた新たな穴をあけた。ウクライナ軍が国境を越えたとき、ロシア軍は混乱していた」。ウクライナはロシアと戦闘中であり、ロシアはドンバスで前進を続けているが、今後6ヶ月の間、両軍とも大規模な攻撃を仕掛ける能力はないとブルームバーグは報じた。 同ニュースは、両軍が膠着状態に向かっていることを示唆する国防情報局(DIA)の新しい評価に基づいている。

ウクライナのジャーナリスト、ジェイソン・ジェイ・スマートは最近クルスクを訪れ、HIMARSの攻撃を目撃したことを含め、見解を述べた。「ほんのしばらくして、ロケット弾が上空に飛んでいく音が聞こえ、白い煙が流れ、10分も経たないうちに、HIMARSシステムが急速にウクライナの奥深く、ほとんどのロシア軍のシステムの射程外まで戻っていった」。これがどこなのか、戦車はどこへ向かっているのかはわからない。 

戦争の別の場面では、ロシアが2度被災したケルチ橋を守るため、水上で防衛策を構築していることが衛星画像からわかった。画像は、ロシアと占領しているクリミア半島を結ぶプーチン自慢の40億ドルの橋に平行する構造物の建設を示している。この構造物は橋の南側に建設されており、ウクライナの無人偵察船が黒海から接近する場所である。ロシアの本格な侵攻が始まって以来、9,600発以上のスタンドオフ・ミサイルと14,000機近くの長距離攻撃ドローンがウクライナに対して使用されたと、ウクライナ軍総司令官オレクサンドル・シルスキー上級大将は述べている。

キエフ・インディペンデント紙によると、シルスキー司令官は、地方・地域当局の会合で、民間人の標的を狙ったミサイルが5,100発以上あったと述べた。 シルスキー司令官はまた、ウクライナの防空ミサイルは2,400発以上、ドローンは9,200機の破壊に成功したと述べた。 

オランダ国防省は、今年後半にウクライナに寄贈されるロビンズ・レーダー・システムズの移動式防空レーダー51台を購入すると発表した。このシステムは小型無人機を探知し、鳥と区別することができる。

ロシア連邦安全保障理事会副議長で元大統領のドミトリー・メドベージェフは、「クルスク地方でのテロ」とツイッターに書き込んだ。「西側諸国は、ウクライナにとって事態をより悪化させた。敵が完全に破壊されるまで交渉はなしだ!」 ■

Ukraine Testing Advance In Kursk Toward Russian Troops Trapped By Blown Bridges

By pushing near the town of Tetkino, Ukraine could place an estimated 3,000 Russian troops in a pincer and clear several hundred more square kilometers of territory.

Howard Altman

Posted on Aug 21, 2024 7:58 PM EDT


https://www.twz.com/news-features/ukraine-testing-advance-in-kursk-toward-russian-troops-trapped-by-blown-bridges


2024年8月22日木曜日

唐突に出てきた「軽戦闘機」構想はNGAD有人戦闘機型開発の挫折のあらわれか―米空軍機材の老朽化が深刻な中で有人機無人機、ソフトウェア優先など迷いが混在している(The War Zone)

 いくらソフトウェア優位の時代になっても実機がなければ航空支配は不可能でしょう。NGAD有人機版が挫折すれば、次々に新しい機体構想が出ては消えても時間だけどんどん流れてしまいます。残念ながら米国にとって時間がなくなっているようです。


A notional light fighter concept has been presented by the U.S. Air Force’s senior uniformed officer, providing a thought-provoking insight on one direction that the service’s future combat fleet could take. The concept emerges as Air Force officials are increasingly questioning the requirements for the crewed sixth-generation stealth combat jet being developed as part of its Next Generation Air Dominance (NGAD) initiative.  

YouTube screencap



空軍が軽量ステルス・ファイター・コンセプトを提示。


大型戦闘機プログラムが危機に瀕している可能性がある


空軍の最高司令官は、低コストで柔軟性の高い戦闘機設計の開発への道筋として、このコンセプトを推奨したが、これまで最優先事項がNGAD重戦闘機であったことを考えれば、これは奇妙だ


米空軍の制服組トップが、空軍の将来戦闘機群の方向性について示唆に富む洞察を提供し、概念上の軽量戦闘機の構想を発表した。この構想は、空軍当局が、次世代航空優勢構想(NGAD)の一環で開発中の有人第6世代ステルス戦闘機の要件について疑問を強めている中で浮上してきた。


軽戦闘機のコンセプトのイラストは、先月ロンドンで開催され、世界各国の航空宇宙軍の最高司令官が出席した「グローバル・エア・アンド・スペース・チーフス・カンファレンス」における、デビッド・W・オールビン空軍参謀総長のプレゼンテーションの一部として紹介された。このイラストの存在は、The Aviationistにが初めて紹介した。


イラストのコンセプトはあくまでも概念的なものであることを強調しておかなければならないが、少なくとも、空軍が将来の軽戦闘機をどのように想像しているかについてのヒントにはなる。F-35ステルス戦闘機の小型版のようなこの機体は単発機で、機体全体に目立つキールラインが施され、低被視認性を追求した設計であることが明らかだ。主翼はF-35のものに非常に似ており、外側に傾斜した双尾翼もF-35と同じ。水平尾翼はないが。バブルキャノピーの相対的なサイズは、この概念上の軽戦闘機のサイズを決定するのに役立つ。そのサイズは、統合攻撃戦闘機よりやや小さいが、劇的に小さいわけではない。


A notional light fighter concept has been presented by the U.S. Air Force’s senior uniformed officer, providing a thought-provoking insight on one direction that the service’s future combat fleet could take. The concept emerges as Air Force officials are increasingly questioning the requirements for the crewed sixth-generation stealth combat jet being developed as part of its Next Generation Air Dominance (NGAD) initiative.

軽戦闘機コンセプトは、ロンドンで開催されたグローバル・エア・アンド・スペース・チーフス会議における、米空軍参謀総長デビッド・W・オールビン大将のプレゼンテーションで紹介された。 ティム・ロビンソン


ロンドンで開催された空軍力・宇宙力会議(主催:空軍・宇宙軍協会)での演説で、オールビン大将は「永続的な構築」ではなく「適応のための構築」を重視する未来の空軍のビジョンを提示した。これを実現するには、複数のプラットフォームで使用できる共通ソフトウェアの新しいバージョン開発に重点的に取り組むべきであると、オールビンは主張した。ソフトウェア開発のペースが速まることで、オールビンが「足かせ」と表現するハードウェアの相対的な重要性は大幅に低下する。


 このようなソフトウェア主導のビジョンは、過去にも耳にしたことがある。例えば、かつて米空軍の調達・技術・兵站担当次官を務めたウィル・ローパーが提唱した「デジタル・センチュリー・シリーズ」のアプローチなどがその例だ。オールヴィンのビジョンでは、有人戦闘機は「使い捨て」となり、最先端技術の焦点はソフトウェアに置かれる一方で、ハードウェアは、現在よりもはるかに急速に廃棄される可能性がある。


「ソフトウェアの更新速度こそが、敵に対して我々が提供できる優位性なのです」とオールビンは述べ、将来の空軍はプラットフォーム中心ではなくシステム中心となるだけでなく、運用要件を満たすために「群れをなす」ことに大きく依存することになるだろうと指摘した。


しかし、この概念的な軽戦闘機の構想で最も興味深いのは、その登場時期だ。


最近検討したように、NGAD計画の中心となる新型有人戦闘機に対する空軍の要求は、ますます厳しい視線にさらされるようになっている。


特に懸念されているのは、1機あたり2億5,000万ドル近くになると予想される機体価格をいかに抑えるかである。その選択肢のひとつとして、その航空機に搭載される特定の能力を犠牲にすることや、無人機、特に米軍が計画している協調戦闘機(CCA)無人機群にますます依存することが考えられる。


新型の第6世代戦闘機の将来性について、また、広範囲のNGAD構想の他の要素についても多くの憶測が飛び交う中、先月、フランク・ケンドール空軍長官は、空軍がNGAD戦闘機の再検討を行っており、同戦闘機がどのような能力を提供し、どのようなコストで提供されるのかを検討していることを明らかにした。


「非常に高価なプラットフォームになる」と、ケンドールは7月1日付のDefense News記事で語った。「概算でF-35の3倍のコストがかかる。そして、わずかしか購入できません」


F-35統合プログラム事務局が昨年秋に発表した数字によると、同機のF135エンジンを含むすべての派生型における最新ロットの平均単価は約8,250万ドルだった。


先月末、ケンドール長官は、NGADの取り組みは継続するものの、空軍は同プログラムを「一時停止」していることを認めた。また、第6世代戦闘機のコンポーネントには当初から人間のパイロットが搭乗するが、最終的にはオプションとして無人機も開発される可能性があると指摘した。


空軍当局者は、有人戦闘機を含むNGADは依然として最優先プログラムであると強調しているが、少なくともある程度は再構成することにも前向きであることは明らかであり、おそらく次に来るものに目を向けていると思われる。


NGADは常に「システム群」コンセプトとして位置づけられてきたことを踏まえれば、後日、低コストの有人機(軽戦闘機のようなもの)を追加することは、この取り組みの野望から逸脱することにはないだろう。


オールヴィン構想が実現すれば、空軍の第6世代ステルス戦闘機は、最終的には複数の軽量(または現行機より軽量)戦闘機と併用される可能性があり、例えば将来の中国との紛争に必要な戦闘能力を提供できる。同時に、単一プラットフォームに固執しないことで、中国の急速な航空戦力近代化に歩調を合わせるため、ソフトウェア開発を能力向上の推進力として確保する道が開ける。


将来の空軍では「ハイ・ロー」の戦闘機を組み合わせた編隊が採用される可能性があるという兆候が以前から見られていた。


2021年に退役したジェームズ・M・ホームズ空軍大将(空戦司令部前司令官)が、空軍はNGAD戦闘機コンポーネントの2つの異なるバージョンを配備することを検討すべきだというアイデアを提起していた。1つは、インド太平洋地域で必要とされる可能性が高い長距離/高ペイロードミッションに最適化されたもの、もう1つは、欧州の作戦地域で十分な短距離のもの。


おそらく、この2形式は高い共通性を持ち、モジュール性と同一の航空機サブシステムに重点を置くことで、リスクを軽減し、共通性を高めることになるだろう。一方、太平洋地域で運用する機体での長距離飛行要件は、軽戦闘機にとって潜在的な問題となりそうだが、ステルス給油機の開発が欠点を補う可能性がある。


一方で、空軍はまったく別の戦闘機の調達を検討すべきだという意見もある。2021年の初め、前空軍参謀総長チャールズ・Q・ブラウン・ジュニア大将は、空軍の将来の戦力構成に関する数か月にわたる研究の開始を発表し、その可能性には「ゼロから設計する」ことも含まれると述べた。 「4.5世代または5世代マイナス」と表現されるこの戦闘機は、F-16を最終的に置き換えれる数を調達できるほど安価である。


特に興味深いのは、ブラウンが、この種の新しい戦闘機はオープンミッションシステムをベースとし、ソフトウェア更新を連続し、場合によっては任務中にも行えるものでなければならないと強調していたことだ。このような考え方は、先月オールビンが概説した将来の戦闘機の構想の基盤ともなっている。


ブラウンは、オールビン構想について「F-16とは異なる新しい何か、つまり、F-16の能力の一部を備えつつ、より迅速に開発され、我々のデジタルアプローチの一部を利用するもの」と説明している。


一連のアイデアに共通しているのは、デジタルエンジニアリングと先進的な製造技術を活用し、急速に航空機を生産することだ。これは、比較的少量の生産でも可能で、急速に進化するソフトウェアの更新にも対応できる。 また、設計の進化にも対応し、新しい武器やセンサーを迅速に統合する能力も備える。 


最終的な結果は、より手頃な価格にするだけでなく、特に中国からの動的に進化する脅威にも迅速に対応できるようになるはずだ。


米中の軍事衝突の可能性は別として、特にNGADをめぐって、空軍がここ数十年の米軍の作戦活動の特徴であったローエンド戦闘から離れすぎているのではないかという懸念も生じている。


戦闘能力全体を向上させると同時にローエンド任務にも対応できる多目的軽戦闘機を求める声もあるだろう。これには、空軍がアフガニスタンや中東で長年関わってきた非対称戦闘だけでなく、国土防衛やその他の航空機警護型ミッションも含まれる。


このような懸念は、ブラウンによれば「適切な戦力構成を検討する」ため2021年に開始された空軍の戦術機(TacAir)研究で取り上げられた。 当時、空軍参謀総長であったブラウンは、「敵対勢力に対して競争力を維持するため」に、第5世代および第6世代の戦闘機(F-35およびNGAD)が必要であると強調したが、同時に「ローエンド戦闘」のための能力も必要であると述べた。


このような背景から、無人技術や運用コンセプトの分野でも進展が見られ、有人戦闘機分野よりもさらに急速な変化が起こっている。 


空軍は、戦術航空機群に戦闘用無人機を統合する動きを以前から見せている。現在、CCA計画が具体化しつつある中、無人機は最終的に空軍の将来にさらに劇的な影響を及ぼす可能性があり、ひいては、特に最適な戦力配分の観点から、将来の有人戦闘機計画にも影響を及ぼす可能性がある。


また、NGADプログラムの中心となる第6世代の有人戦闘機は、必ずしもCCAとの連携に最適とは限らないという指摘もある。CCAはNGADに最適化するために開発された想定がある一方で、ケンドール長官は最近、「CCAの概念は、NGAD開発に着手した後に生まれた」と指摘している。これは、CCAプログラムが浮上する以前に、NGADの要件はほぼ固まっていた可能性があり、無人機が提供する相乗効果を最大限に活用するには、別の有人プラットフォームの方が適している可能性があることを示唆している。


人工知能(AI)と無人技術の両方の進歩が急速に進んでいるため、究極的には、現在構想されている有人無人チーム連携は、単独で協調的に作動し、大量に展開される無人機より競争力が劣ると見なされる可能性もある。いずれ、人間が関与することで意思決定サイクルが遅くなるだけであるのに対し、潜在的な敵は、たとえ致命的な運動作戦であっても、人間が関与しないことに道徳的な問題を感じない可能性が高い。


ケンドール長官の言葉を借りればNGADは「健在」であるが、空軍はNGADのプラットフォーム設計コンセプトが正しいかどうかを真剣に検討している。


同時に、米空軍は現在、コスト削減に非常に力を入れており、「予算不足問題」がNGADやその他の高額なプログラムを脅かしている。 最終的な単価やNGAD有人戦闘機との比較はさておき、新型の軽量乗員戦闘機のような野心的なプログラムが実行可能かどうかという疑問がさらに高まっている。


しかし、ここしばらくの間、空軍は低価格の戦闘機や、それに伴う潜在的なトレードオフの可能性を検討している兆候が見られる。その意味で、オールヴィンの軽量戦闘機構想は、今後待ち受ける課題に対応するために空軍の戦闘機群での最適構成を希求する問題を再考する最新の取り組みとなった。■



Air Force Floats Light Stealth Fighter Concept As Its Heavy Fighter Program May Be In Jeopardy

The Air Force’s top officer touted the concept as a path to develop a less expensive and more flexible fighter design, which is odd considering a top priority was the service’s NGAD heavy fighter.

Thomas Newdick

Posted on Aug 20, 2024 7:21 PM EDT


https://www.twz.com/air/air-force-floats-light-stealth-fighter-concept-as-its-heavy-fighter-program-may-be-in-jeopardy