新型FFMのコンピューターレンダリング。新たなマストとブリッジの配置、追加されたVLSに注目。防衛省。
10月20日、ニュージーランド海軍(RNZN)のガリン・ゴールディング海軍中将が中谷元防衛大臣と会談し、海上自衛隊の「新FFM」と呼ばれる改装型もがみ級フリゲート艦の導入に関心を示したと、日本メディアが報じた。共同通信によれば、これに対し中谷大臣は謝意を表明した。
ゴールドリング少将は中国の海洋進出を懸念し、日本との緊密な協力の必要性を強調したと共同通信は報じた。中谷防衛相はニュージーランドを「極めて重要なパートナー」と位置付け、防衛協力の一層の深化を図る意向を示した。
1990年代から8隻のアンザック級フリゲートを運用してきたオーストラリアは、8月5日、老朽化した同級艦の代替となる次世代フリゲートに日本の改もがみ級を採用することを決定した。
オーストラリアは11隻の新型汎用フリゲート艦を取得する。最初の3隻は日本で建造され、1番艦は2029年にオーストラリア海軍に引き渡され、2030年に就役する。残る8隻は西オーストラリア州のヘンダーソン造船所で建造される。
一方、ニュージーランド海軍は現在、同じく1990年代に就役したアンザック級フリゲート2隻を運用中で、後継艦として新型フリゲートの導入を計画している。
オーストラリアとニュージーランドは、1951年に太平洋の安全保障を守るために締結された「オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ安全保障条約(ANZUS条約)」に基づく軍事同盟国である。したがって、両オセアニア海軍間の高い相互運用性を考慮すれば、ニュージーランド海軍が日本の改もがみ級フリゲートに関心を示すのも極めて自然なことだ。
2024年6月18日、ニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相は海上自衛隊横須賀基地を訪問し、同型艦2番艦「くまの」艦内を視察するなど強い関心を示していた。
両国首脳は、基本的な価値観を共有する二国間ベースでのインド太平洋地域における協力強化が、自由で開かれたインド太平洋の実現に重要であることで合意している。
日本政府と防衛産業にとって、小規模とはいえニュージーランドから新型FFM発注を確保することは、両国の安全保障・経済協力の強化につながるだけでなく、海外輸出実績を伸ばすことで日本の防衛産業基盤の強化にも寄与する効果を生む。■
New Zealand Navy expresses interest in Japan’s upgraded Mogami-class frigate
Published on 21/10/2025
By Kosuke Takahashi
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