2017年2月11日土曜日

★★米海軍の将来戦力構成でCSBAが抜本的改革案を提言



どこでも海軍は保守的な組織で思考方法もともすれ固まりがちです(以前は大艦巨砲主義、今は巨大空母第一主義でしょうか)トランプ政権でこれまでの縮み志向から一気に拡大するチャンスが来た米海軍ですが戦力編成に悩んでいるようです。そこでシンクタンクCSBAが思い切った提言を議会に提出したようです。果たして海軍の本流思考にはどう受け止められるのでしょうか。

Big Wars, Small Ships: CSBA’s Alternative Navy

By SYDNEY J. FREEDBERG JR.on February 09, 2017 at 12:16 PM

Wikimedia CommonsCSBAはスウェーデンのヴィスビ級に類似したコルベット艦40隻の導入を提言。
WASHINGTON: 米海軍には小規模艦船を多数整備した大規模艦隊が必要なのであり、戦力構造検討結果とは違う形にすべきだと議会委託の戦略予算評価センター(CSBA)が独自の検討内容を発表した。
CSBAも海軍には対テロ作戦やプレゼンス示威から大規模戦闘の抑止任務(必要なら戦闘する)への切り替えが必要だとの米海軍の主張では同じだ。ともに攻撃潜水艦を現行55隻から66隻に増やし、ミサイル潜水艦12隻の整備が必要とまでは共通している。ただしCSBA提言では水上艦艇で内容が大きく異なっており、内容は上院軍事委員会委員長ジョン・マケイン議員の私案に近い。
「戦闘部隊」を構成できるのが大型艦だけと定義すると、CSBA案は340隻で海軍案(355隻)より僅かに少ない。(現在の戦闘部隊は274隻で構成)だが小排水量の哨戒艇まで入れると海軍案の368隻に対し、CSBA案は382隻になる。DARPAが開発中のシーハンターのような無人艦艇も入れるとCSBA構想は更に増えて462隻になる。海軍案ではこの種の艦艇はまったく入っていない。
Sydney J. Freedberg Jr. graphic from CSBA data

分野別でCSBA提言ではいろいろな違いがある。
  • 航空母艦:海軍CSBAともに原子力空母12隻が必要だと一致している(現在は11隻)が、CSBAはスーパー空母をより小型の通常動力「軽空母」(CVL)10隻で補完させる点が違う。CVLは現行の「大型」強襲揚陸艦を発展させ、航空機運用のため揚陸艇運用は犠牲にする。マケイン議員も軽空母構想を推すが、海軍・海兵隊は大型空母の柔軟性を好み、この構想に懐疑的だ。
  • 巡洋艦・駆逐艦:海軍案では「大型水上戦闘艦」つまり巡洋艦・駆逐艦を104隻体制にするとあるが、CSBAは74隻で十分とし、全部駆逐艦であり、巡洋艦は不要とする。報告をまとめたCSBAのブライアン・クラークは記者に大型巡洋艦は無駄な存在で高性能の無人装備や新しい作戦概念である「分散型攻撃力」では小型艦艇により多くのミッションが実施できるとする。たとえば空母打撃群に巡洋艦を対空装備の中心艦とするかわりに、CSBA提唱の重フリゲート艦(下参照)を中心にするとする。この新フリゲート艦は同時に低脅威も担当し、駆逐艦に強度の戦闘任務に専念させる。
  • フリゲートおよびLCS: 海軍は一貫して「小戦闘艦艇」52隻が必要と主張し、問題多い現行の沿海戦闘艦と今後登場する「フリゲート」拡大版を想定している。各艦は3,000トン超の大きさだ。CSBAはこれに対して小艦艇がより多く必要とする。新設計のフリゲート(4千から5千トン規模)が71隻でLCSには不可能な機能を実現する。例えば多目的ミサイル発射管のVLSによる広範囲の防空任務がある。大型フリゲート艦は空母護衛の中心であり、揚陸艦や補給部隊も支援する他、無人艦艇や有人哨戒艇と行動をともにする。新企画のフリゲート艦建造は2020年に開始する。マケイン議員も同様にLCSを「超えた」多機能艦が「なるべく早く」必要だと主張。
  • 哨戒艇:現在はサイクロン級哨戒艇13隻があり、300トンの小艦艇だが「戦闘部隊」の勘定に入っていない。単独で大洋横断できないためだ。CSBAはそこでやや大きい規模の艦艇を多数整備すべきと主張し、600トン程度40隻が必要と算出した。コルベットとも言うべき艦となりスウェーデンのヴィスビをCSBAはモデルとしている。コルベットは外国海軍で多用しているが、米海軍には歴史的に異例な存在だ。マケイン議員も排水量(800トン未満)の哨戒艦の建造を2020年に開始すべきと主張している。
  • 無人艦艇:海軍も無人水上艦(USVs)や無人潜水艇(UUVs)の試験をしているが、戦闘部隊の一部とは位置づけていない。CSBAは逆に「超大型」USVを40隻と「超大型」UUV40隻の整備を主張。有人艦艇の代わりとするのではなく、消耗品に近い扱いで高リスク任務に投入する。偵察や電子戦や機雷敷設だ。海軍の遠征派遣用高速輸送艦(旧名称JHSVs)は無人艦艇の母艦に任務変更する。
内容を見た議会スタッフの一人が「これまで30年間の艦艇建造の流れを大きく変化するもの」「艦隊規模を現実的に引き上げる唯一の方法だろう」と感想を述べている。「軽空母」がこの中で一番大きな変化とし、「空母中心主義」の海軍がどんな意見を言うのか読めないとしつつ、歴史を見れば各種規模の空母を運用した前例はあると指摘した。
CSBAのもう一つの提言に艦隊構成を2つに分ける変更がある。艦艇の大部分は「抑止力部隊」としてあらたに編成する10個部隊に所属し、地域別に任務海域を割り当てる。各部隊は大規模戦闘が発生した場合、第一線部隊となる。予備部隊は世界規模の「消防隊」であり、米国に配備する「派遣部隊」とし、ハイエンド機能の艦艇として原子力水推進スーパー空母二隻と護衛部隊を常時展開可能として保持する。
DARPA's Sea Hunter (ACTUV) unmanned ship
DARPAがすすめるACTUV「シーハンター」無人艇
費用はどうなるか。CSBA試算での取得費はオバマ政権が残した2017年度建艦案に年間35億ドルの追加が必要で、18パーセント増となる。(197億ドルから232億ドルへ) 作戦運用維持費で訓練、燃料調達に追加19億ドル(14%増)の165億ドルが必要となる。予算管理法ではこれだけの金額を上乗せするのは困難だが、トランプ大統領は同法を終わらせ国防予算は大幅増とする公約しており財政赤字の増加も甘んじる姿勢だ。■



2017年2月10日金曜日

速報 南シナ海で米海軍機に中国空軍機が異常接近


2月10日のヘッドラインニュース:T2

注目記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがありますのでご了承ください


速報
南シナ海で米海軍P-3Cが中国KJ-200と異常接近
CNNは2月8日にスカボロー礁付近で米海軍機と人民解放軍空軍KJ-200早期警戒機が1,000フィート以内に接近する「危険な」状態が発生したと国防関係者の発言を伝えている。オライオンは進路を変更し、衝突を避けたという。米中軍用機の空中接近事例はここに来て減っていた。


B-52エンジン換装構想の結論が間もなく出そう


米空軍が考える方法のひとつに民間にエンジン換装費用全額を一旦負担させ、空軍は節減効果相当の金額を毎年払い戻すという案があるようですが、果たしてうまくいくのでしょうか。

US Air Force glides toward B-52 engine replacement plan

By: Valerie Insinna, February 6, 2017 (Photo Credit: Staff Sgt. Benjamin Gonsier/U.S. Air Force )
WASHINGTON — 長年に渡り供用中のB-52爆撃機のエンジンを換装すべきかで米空軍が結論を出す段階に近づいてきた。
  1. ここ二年間で空軍グローバル打撃軍団はエンジンメーカー各社ならびに金融業界とB-52のプラットアンドホイットニーTF33エンジンハ基換装案に可能性があるか検討してきた。評価結果で新エンジンへ投資すれば長期的な節約効果が燃料費・保守整備費ともに生まれるのは明白だが、空軍調達部門は資金手当て方法の検討が終わっていないとB-52ウェポンシステムチームのジェイムズ・ノエツェル次長が明らかにしている。
  2. 「実現に近づいています。意味ある事業になるでしょう」とノエツェルは1月に語っている。
  3. 時は熟してきた。政治上も財務上も。エンジン換装議論が再燃したのは今年始めにTF33マイノット空軍基地所属のB-52が訓練飛行中にエンジンを喪失したためだ。前空軍長官デボラ・リー・ジェイムズは事故を重大なエンジン不良としつつ、AFGCC司令官ロビン・ランド大将とともにTF33エンジン全体の問題ではないとしていた。
  4. 空軍による2016年度に予算手当できなかった事業にはエンジン換装が高優先順位と位置づけられており、10百万ドルが検討用に追加されている。
  5. 「今年は方針を決定すべきです」とボーイングで爆撃機事業を担当するスコット・オートハウトは言う。「財政が厳しい中で事業の成立は予算がつけられるか、あるいは別の資金手当方法があるのかにかかっています。今年いっぱい議論が続くのではないでしょうか」
  6. 米空軍の構想はTF33の代わりにリージョナルジェット用のエンジン8基を搭載し、寸法重量をほぼ同じにして構造上の改修を最小限にすることだとノエツェルは言う。空軍は二回に渡り情報開示要求(RFI)をエンジンメーカーに送っており検討材料を入手している。
  7. 「燃料消費では少なくとも30パーセント向上します」(ノエツェル) また新エンジンで飛行距離は伸び、新エンジンは信頼性も向上し、稼働率が高くなる一方で整備費用は下がる。
  8. ノエツェルは費用節約額の言及を拒んだが、空軍が第三者に事業の妥当性を検討させていると明かした。節約規模は数十億ドル規模といっても過言ではないだろう。
  9. ランド大将は構想を支持するが、50億から70億ドルといわれるエンジン換装予算が空軍にない。
  10. そのため空軍調達部門は資金手当ての代替策を提案している。上層部はリース方式やPPP官民提携事業案を匂わしており、2016年に別のRFIで金融業界から提案を求めたとノエツェルは述べた。
  11. 「まだそこまで行っていない。まだ模索中で調達部門に任せているのが現状だ」とジェイムズ・ハンシッカー(グローバル打撃軍団)が述べている。「この件については従来どおりの方法での解決方法を検討し要求内容をまとめようとしているところだが創意工夫を凝らした方法も考えており、今後はこの方向ですすむはずです」そうなると従来と違う調達方法を空軍に認める必要が議会に生まれる。
  12. ボーイングも自社で分析をして、空軍による結論と同様に現在使用可能なリージョナルジェット用のデータを検討したと同社のB-52事業担当ジェイムズ・クローニングは述べている。ボーイングもエンジン換装で燃料消費削減効果を30パーセントと見ており、節減効果は2050年以降も供用すれば最低100億ドルと試算している。また保守整備費用並びに関連費用は95パーセント節約できるという。
  13. 「運用上も良い効果を期待できます」とクローニングは説明した。燃料消費効率が上がるため、新エンジンで空中給油無しで飛行距離が40パーセント伸びる。そうなるとB-52ミッションも空中給油をしない前提で可能性が増え、給油機への依存も下がる。
  14. ボーイング、空軍ともにどのエンジンを検討したのかを明らかにしていないが、関係者からは大手エンジンメーカー各社から一種類以上の提案があったこという。
  15. ロールズロイスはBR700ファミリーを提案するはずで、ガルフストリーム550および650、ボーイング717に搭載ずみだ。プラットアンドホイットニーはTF33の近代化改修以外にPW800ないしPW1000Gを推すはずだ。
  16. だがジェネラル・エレクトリックのTF34が一歩抜きん出ている。A-10他の軍用機で使用実績があるためとTealグループのリチャード・アブラフィアが指摘している。■

2月10日(金)のヘッドラインニュース


2月10日のヘッドラインニュース:T2

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先制攻撃シナリオを盛り込む次回米韓合同演習
Key ResolveおよびFoal Eagle演習が来月にあるが、北朝鮮への先制攻撃が内容に入っていることがわかった。4D戦略として探知、防御、撹乱、破壊を北朝鮮の核・ミサイル施設を目標に攻撃が迫っている状況を想定する。図上演習ではTHAADによるミサイル迎撃もシミュレートする。


米軍トップ:ラッカ、モスルの陥落は半年以内に実現
対ISIS作戦を率いるタウンゼンド中将はモスル西部の解放作戦は数日以内に始まると言明。ISISが首都とするラッカについて日程は明らかにしないが、すでに封鎖作戦が始まっているという。ラッカ作戦はシリアを支援するロシアと別にトルコの存在がああい状況は複雑だ。

パラセル諸島の実効支配を強める中国
Asia Maritime Transparency Initiativeによると中国はウッディ島に配備したHQ-9対空ミサイルをそのまま残していることが判明した。その他、ウッディ島含むパラセル諸島で中国が占拠している20箇所の装備強化が続いている。建築資材搬入が確認され、建屋を拡充する兆候が見られる。

F-16の供用は2050年まで続くのか
米空軍はF-16用構造部品の供給契約企業を公募中。飛行時間を6千時間延長する効果を見込む。年間300時間の飛行を想定すれば20年間の稼働期間延長に相当する。空軍はもともとF-35Aの導入でF-16も全機退役を想定していたが、同機を稼働せざるを得ない状況にある。主翼、機体表面を交換するSLEP改修で飛行延長は可能だが、はたして今後もF-16が有効に活躍できるかは別の問題のようだ。

2017年2月9日木曜日

★2040年の世界:中国から首位を奪う国は日本だ



ちょっと歯切れの悪い論調でもあるのですが、フリードマンの前著では中国を100年後の大国としてはまったく想定しなかったことを思い出す必要があります。海洋大国としての日本の将来についてはもっと楽観的になって良いのではないでしょうか。そのためにも国内に残るしがらみをひとつひとつ検討して本当に維持する価値があるか見極める必要があります。保守とはなんでも昔通りに守ることにこだわることではないはずです。皆さんはどう思いますか。

Asia's superpower in 2040 won't be China

  1. 日本が2040年までに東アジアの主導権を握る大国に上り詰める。これがGeopolitical Futures(GPF)による物議をかもす予測の一部だ。
  2. GPFが中国に消極的なことはよく知られている。またこの見方に同意しない向きがあるだろうが、当社の理由付けには納得してもらえると思う。中国はこれから深刻な問題に直面し、中国共産党の支配力が衰える。
  3. 日本が超大国になる可能性は一見少ない。人口は中国の十分の一にすぎず、高齢化しつつ減少中だ。日本の負債総額は対国内総生産比で229%にのぼる。
  4. そんな日本があと25年もすると東アジア最大国になるとはどういうことだろうか。
  5. 出発点は日中両国の経済構造の違いだ。
  6. 分析を進めると両国の強み弱みがはっきりとし、当社の予測が一層正確に見えてくる。

中国経済を地域別に見ると
  1. 下の地図では中国は4地帯に分け、それぞれのGDP構成比を示した。データは中国国家統計局のものである。中国はこの区分で各地方の経済動向を把握する。(数字が政治的思惑で操作されている可能性が高いことを忘れてはならない)
ChinaMauldin Economics
  1. この地図から中国経済のいびつさと弱点が見える。
  2. 東部の沿海地方が中国経済の半分以上に相当する。中部、西部はそれぞれ2割ほどの国富を形成する。ただもっと詳しく見る必要がある。
  3. 西部は国土の半分以上だが経済規模は東部の半分に満たない。また中部と同程度の経済産出成果を示すが、中部は西部の半分に満たない面積だ。
  4. 東北部は例外のようだ。GDPではわずか8%だが、経済は重工業中心で中国が内需拡大で輸出依存を減らすと大きな影響を受ける。この意味は何か。
中国最大の弱みは国内貧困だ
  1. 最大の経済上の弱みであり、最大の敵となりうるのが貧困だ。地域間の経済格差は世界の多くの国に見られるが、中国ほど大きい例はない。
  2. この問題の根本に国土規模がある。
  3. 1981年ではおよそ10億人が一日3.1米ドル(2011年の購買力平価換算)以下で暮らしていた。世界銀行の最新データでは2010年に3.6億人に低下している。これ自体は大きな成果だが問題はそれで終わりではない。
  4. 中国の経済成長はこの30年間通じ目を見張る規模だったが、ここに来て成長は鈍化し、その中で3.6億人はまだ絶望的な貧困生活を余儀なくされている。
  5. つまり中国の経済成長を享受したのは沿海部で、その他国土とは別だと地図は示す。

諸刃の剣

  1. 中国の人口は世界最大で国土面積は世界四番目だ。これが国力の源泉だが両刃の剣にもなる。
  2. 大規模な軍の整備には有利だ。広大な国土と厳しい地理条件で敵国の侵入を阻みながら大量の人員を動員できるのは他国にない特徴だ。
  3. 他方、国内治安維持に投入する労力が人民解放軍整備を上回っている。漢族が少数の地方多数での支配を維持する必要が生まれているが、地方には自治を求める声が根強い。また国境警備に多大な負担をしている。
  4. 中国は大陸国家としては強力だが、世界規模の海軍国になったことはない。つねに内乱と外部勢力からの支配を恐れてきた。では日本はどうなのか。

日本国内の富の分布状況

  1. 下図を見てもらいたい。日本でも富の集中が一部地域に見られる。中国と同様に日本でもデータが地域別にまとめられる。
JapanMauldin Economics
  1. 本州5地区が日本経済の87%を構成する。(関東地区が43%に相当する)地図からGDPで18%を生み出す東京都の突出度がわかる。
  2. さらに2012年OECDデータから東京広域圏のGDPは都市として世界最大の1.48兆ドルであることがわかる。(第二位はソウルだったが半分未満の規模)つまり東京が日本のGDP全体の三分の一を占めることになる。

日本の優位性

  1. 中国と違うのは日本の富が格差が少ないまま全国に広く分布していることだ。端的に言えば13億の中国に対して1.273億の日本の違いだ。
  2. だが単純に規模の差だけではない。中国で不利なのは規模の大きさから生まれた多様性だ。中国のような内陸部沿海部の格差問題は日本には存在しない。
  3. 中国では沿海部各省を内陸部と比較すると大きな差が歴然だ。東京が全国の一人あたり所得3.1百万円より突出しているとは言え生活費が高いことも原因だ。たしかに日本国内にも豊かさの格差はあるものの、中国のような大きな格差はない。

日本の課題

  1. 日本の弱点は食料及び原材料の輸入依存度だ。食物自給率はカロリー換算で2015年は39%しかなかった。製品価格では66%だった。

  2. エネルギーでも輸入依存は同じで、第2次大戦への参戦理由の一つが原油輸送路の確保にあったのは明らかだ。
  3. 現在の日本もエネルギー輸入依存では変わらない。2011年の福島原発事故の前でもエネルギー供給の輸入依存度は80%近かった。2012年以降は91%近くまで上がっている。(米エネルギー情報局まとめ)
  4. 日本の大問題は人口構成だと主張する向きがある。たしかに高齢化は進行中だが、中国でも同様である。ヨーロッパ主要国も直面する問題は共通している。だが日本には選択肢がある。
  5. 日本は人工知能分野への支出が世界最大級である。自動化、ロボット工学でも同様で生産性の維持を図っている。また日本社会に同質性志向があり、外国人には比較的冷たい傾向があるが、深刻な状況から移民政策で大きな転換を迫られる事態が来るかもしれない。
  6. 広範なアジア太平洋地域から日本は必要な労働力を確保する可能性がある。

そうなると日中を比較すると

  1. 日本は国土面積では世界第62位で、人口では11位だが、だからといって日本が地域大国の座につけないわけではない。
  2. 中国と違い、日本に国境を接する敵国はない。中国と違い、日本政府には全国規模で統治効果を心配する必要はない。
  3. また地域間で格差も心配する必要がない。日本には経済の高成長から低成長を平穏に変化させた実績もある。
  4. 日本が持つ弱点から強力な海軍力の整備が実現し、海洋通商路の保護が目標になった。また通商路の保護に当たる米国と緊密な同盟関係を整備してきた。
  5. 端的に言えば、中国はきわめて強い国であるのは事実だ。本稿では中国の経済問題が政治課題につながると示唆したつもりだ。
  6. いまのところ日本は精彩を欠いているが、その重要性は増えていく。日本に関する発言を当社が増やしていくのは日本がアジア太平洋で主導的な立場につくのと比例するはずである。■
Read the original article on Mauldin Economics. Copyright 2017.
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ヘッドラインニュース 2月9日(木)


2月9日のヘッドラインニュース:T2

注目記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがありますのでご了承ください

対ISIS戦にB-1再投入もためらわない 米空軍参謀総長
B-1Bランサーは2016年初頭に不動の決意作戦投入が終わり、米本国で整備中だが、現在はB-52が任務にあたっている。B-1の爆弾搭載量はB-52より5千ポンドも多いが、ゴールドフェイン大将は同機の運用は柔軟に考えていると述べた。B-52はモスル攻略戦で上空に長時間待機し、必要に応じ爆弾を投下するミッションにあたっている。

オスプレイを空中給油機に転用する米海兵隊
米海兵隊はV-22空中給油システム(VARS)の初期作戦能力獲得を2019年に設定しており、順調に開発が進捗している。F/A-18を使った実証試験ではティルトローター後方にに入っても飛行上問題はないことがわかっている。改装にあたるのはCobham Mission Systemsで海兵隊が運用するF-35B、F/A-18、AV-8B、CH-53への空中給油をめざす。


A400M共同運用を周辺国に提案するドイツ
ドイツがA400M13機の売却方針を変更し、チェコ、スイスへ機材の共同運用を提案していることが明らかになったと現地紙が報道。ドイツ国防省は言及を避けている。ドイツは同機を当初60機購入予定だったが、53機に削減し、さらにうち13機は売却することとしていた。


  レオナルドがレイセオン抜きでT-X競合に参入の構え
米空軍のT-X選定でイタリアのレオナルドは米側提携先レイセオンが抜けて去就が注目されていたがT-100提案を単独で進めると2月8日表明した。T-100の原型はM-346だが、同社は米国で生産し国内雇用に貢献すると現政権を意識している。

  台湾が超音速練習機を国産化

予算不足がここまでひどいとは:米海軍ホーネット多数が飛行不能状態に


海軍拡張を主張するトランプ政権も足元がこんな状態ではびっくりするでしょう。オバマ政権に非を求める代わりにビジネスライクな予算編成、執行体制を考えてもらいたいものです。米軍組織は予算確保のために惨状を訴えることが多いとは言え、今回は本当に深刻なようです。これは米国に挑戦しようとする国にとっては願ってもない機会になるでしょう。

Grounded: Nearly two-thirds of US Navy’s strike fighters can’t fly Congress’ inability to pass a budget is hurting the fleet, leaders say

By: Christopher P. Cavas, February 6, 2017 (Photo Credit: MC2 Brooks Patton/US Navy)


WASHINGTON — 米海軍のF/A-18ホーネット及びスーパーホーネット打撃戦闘機は先頭に立って敵を切り込む機材、空母打撃群の攻撃手段の中心だ。だが機体の三分の二近くが飛行不能状態にある。飛べないのは整備の理由もあるが補給処からの部品を待っているためだ。
  1. 海軍航空機材の半分以上が飛行できない。主な理由は補修整備の予算がないためだ。
  2. さらに艦艇の修繕費も不足している中、仕事は増えるばかりだ。大型修理保全活動が先送りされたり見送られている。これでは必要な場面で艦艇が威力を発揮できない。空母には三年にも渡る大規模整備が必要で、潜水艦も四年ほど作戦投入できなくなるのは普通だ。その中でボイシーは潜航証明が撮れず、造船所の作業日程があかないと作戦に投入できない。
  3. 海軍上層部はもっと予算がないと同じ状況が今年末までに少なくとも潜水艦五隻で発生すると述べている。
  4. 乗組員や家族の勤務先変更に伴う移転費用が確保できておらず、440百万ドルが足りないとする。また陸上施設の15パーセントが劣悪な状態で、修繕・差し替え・廃棄が必要だとする。
  5. このような暗い状況を上層部が述べているが、トランプ政権が海軍艦艇を現状の308隻から350隻に増強すると公言するのと対照的だ。とはいえ作戦部長ジョン・リチャードソン大将は355隻構想をねっており、指導的立場の議員連が関心を示している。海軍は高い目標のためなら予算がいくらでも降ってくると期待しているようだ。
  6. だが現状の予算状態は厳しく、オバマ政権が提唱し議会が認めた予算削減継続の影響をまともに受けているのに加え、議会も軍の要望に応える予算を実現できていない。予算は現場の要望がわかりながら削減されてきた。また海軍も建艦予算を確保するため艦船数を減らす代わりに保守整備や訓練予算を削ってきたため急に予算が増えても成果がすぐに出しにくい。
  7. 会計年度が始まる10月1日以前に議会が予算を成立出来ない状況がこれで9年間連続になっている。そのため暫定的に予算継続決議(CR)で前年度並の実行予算を手当している。ただしCRでは新規事業に予算計上ができない。該当事業が前年度にないためだ。CR措置でペンタゴンや産業界に混乱が発生することは皆知っているものの、先送りしたりしてコストが結果的に高くなっている。わかっているのに変えられない現状には議会内にもっと合理的な予算編成に変革すべきとの切迫感がないのが原因だろう。
  8. 現在の継続予算決議は4月28日まで有効であり、1977年以来最長のつなぎ予算措置である。今年が大統領交替の年であるのも背景にある。
  9. 見出しでは艦艇建造の増加が目立つが、予算管理法(強制削減措置)を議会がいつ撤廃するのか、果たして撤廃する意思があるのかが見えない。このままだと2021年まで予算は制約されたままだ。
  10. 新政権が予算編成工程に手を加えようとしている状態が浮上してきた。ジェイムズ・マティス国防長官による1月31日付覚書では三段階構想でペンタゴンに2017年度国防予算変更要求を提出させようとしている。要求はホワイトハウスの予算管理室に3月1日まで送付される。2018年度予算要求は完全な形で同室に5月1日までに送られる。
  11. 三段階目では新しいっ国防戦略構想とともに2019-2023年度国防事業案を作成し、「国防力整備見直し」により「今後の戦力整備の目標を明示」するとマティス長官は述べている。
  12. 各軍の副参謀総長クラスが2月7日に下院軍事委員会に於いてさらに翌日は上院軍事委員会で即応体制を陳述する。
  13. 各自はすぐに必要な予算を訴えるものと思われるが、長期的な視点に立った予算手当は二の次となるだろう。議会が2017年度予算を通過させてもすぐに使えるわけではないためだ。
  14. 「予算が入れば、まず現場に投入したい」と海軍の上位消息筋が2月2日に述べている。「艦艇補修整備、航空機補給処、予備部品補修部品であり、基地を整備し家族含む関係者が赴任できるようにしたい」
  15. 総計で相当の額になる。「予算がつけば4月に60億から80億ドルの執行ができる。契約が成立すれば直ちに効果が出る」(同上消息筋)
  16. 予算全体額が増えても海軍上層部に言わせれば緊急に必要なのは補修整備資金であり、新型艦の建造ではないという。2017年度の予算手当が付いていない事業リストが海軍から議会に1月はじめに送られており、保守整備費用が最重要だと強調すべくさらに内容を改訂中だ。
  17. 「優先するのは即応体制であることは明白で、航空機を飛行させ、艦艇潜水艦を送り出し、乗員を訓練し備えさせること」と海軍関係者は説明。「新規事業は考えてない」
  18. 海軍の航空運用がここまで切迫しているのは歴然たる事実だ。海軍によれば飛行不能な機材は全体の53パーセントおよそ1,700機とする。通常は三分の一から四分の一の機材は定期整備で使用から外されているものだ。だが53%と言うのは通常の二倍の規模だ。
  19. 打撃戦闘機の状況はもっと緊急度が高く影響も大きい。もともと艦隊の戦闘航空力の投射すで主役だからだ。F/A-18の62パーセントが飛行できず、27%は大規模整備中で、35%は整備あるいは部品を待っている状態だと海軍はまとめている。
  20. 訓練や飛行時間が削減されて海軍飛行要員は最小限の飛行資格維持時間の確保にも苦労している。要員のつなぎとめも問題になってきた。2013年当時は飛行士官の17パーセントが幹部任務につくのを拒否している。これが2016年には29パーセントに急増。
  21. 予算不足のため隊員は新任地に赴任するのにも苦労している。2016年中の引っ越し回数が15千件も減っているという。
  22. 予算継続決議により艦艇14隻の供用が2018年に先送りされ、うちわけは潜水艦1、巡洋艦1、駆逐艦6、揚陸ドック型艦2、揚陸輸送ドック艦1、掃海艇3だという。2016年度に調達できなかった案件の購入は先送り不可となる。CH-53Kヘリコプター、共用空対地ミサイル、長距離対艦ミサイル、沿海戦闘艦用の兵装モジュールだ。さらに2017年には前年度より調達規模を拡大する予定だった案件が実施できなくなっている。
  23. 2017年度と言ってもあと5ヶ月しか残っていない中で、予算が4月末に議会を通過したとしても、継続予算決議が一年にわたり適用される可能性がすでに話題に上がっている。だが海軍上層部はこの話題に渋い顔だ。「CRが長期になっても状況は好転しない」という。■

2017年2月8日水曜日

ヘッドラインニュース 2月8日(水)


2月8日のヘッドラインニュース:T2

注目記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがありますのでご了承ください

ノースロップの新工場はB-21のステルス塗装用施設の模様
ノースロップ・グラマンは米空軍から35.8百万ドルでパームデール施設内に新表面塗装工場の新設を認められた。B-21ステルス爆撃機の表面塗装用であるのは明らかだ。B-2もパームデールで生産されたが生産は終了しており塗装工場の新設の必要はないためだ。公表資料によれば新工場の完工は2019年12月となっており、B-21の最初の機体は2021年ごろに完成する予定となっているのに符号する。


マティス国防長官はなぜ韓国、日本を訪問先に選んだのか
マティス長官、ダンフォード統合参謀本部議長は揃ってロシアを最大の脅威とするものの、軍事的観点からは西太平洋地区が最重要だとの認識は明確だ。その場合脅威対象は中国である。

USSズムワルトの配備先は韓国か
韓国聯合通信が韓国国防部からとして米太平洋軍ハリス司令官から最新鋭艦ズムワルトを韓国に配備したいとの打診があったと伝えている。

A-10は2021年まで供用は確実(米空軍参謀総長)
A-10の退役は2021年以前には開始しないとゴールドフェィン大将が発言したことで同機の行方を巡る議論が一段落しそうだ。ただ大将はA-10を2021年過ぎたところで退役させCAS任務はF-35の他、F-16やB-1さらに米陸軍の高機動性ロケット砲兵部隊HIMARSに移行させる考えだ。

B-52エンジン換装案の採択近づく
米空軍はいよいよB-52のエンジン換装の方針を固めるようだ。エンジンメーカーへはすでに打診しているが、予算確保方法でも工夫するようだ。現行のプラットアンドホイットニーTF33エンジンが脱落する事故が最近発生したばかりだ。機体構造の変更を避けるためTF33と同程度の大きさのリージョナルジェット用エンジンの採用を検討しているようだ。(この記事は別途紹介します

2017年2月7日火曜日

★★★米海軍でF-14(の機能)が改めて必要とされる理由



そもそも一機種ですべてをこなすことに無理があるのであってこれまで機種の絞込をしてきた米海軍ですが今後再び高性能の専用機材複数を揃える方向にむかわないともかぎりません。21世紀の米軍部隊は海外基地も縮小するので空母打撃群に期待するところがふえるはずです。ソ連の米空母攻撃構想と中国のA2ADは違う気がするのですがどうでしょう。

The National Interest


Forget the F-35: Why America's Military Misses the F-14 Tomcat

February 6, 2017


空母搭載機に長距離攻撃能力が必要だとワシントンでよく議論に上るが、制空能力の向上が米海軍に必要なことは軽視されがちだ。
  1. 米海軍はグラマンF-14トムキャットが2006年に全機退役後に空対空専用機材は保有しない状態が続いている。だがトムキャットでさえ最後の数年間は地上攻撃任務に転用されていた。ソ連の脅威が消えたためだった。だが今や空母に新しい脅威が現れており、敵側も新型戦闘機を配備してきたことでボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネットおよびロッキード・マーティンF-35C共用打撃戦闘機も安閑としていられなくなっており、軽視されてきた海軍の防空任務が特に西太平洋で再び注目を集めつつある。
  2. 「航空優勢確保用の戦闘機の新型が必要だ」とハドソン研究所は「槍先を鋭くする:空母、統合部隊、ハイエンド紛争」との表題の報告書を刊行した。著者はセス・クロプシー、ブライアン・マグラス、ティモシー・A・ワトソンといったNational Interestにおなじみの研究員だ。「統合運用部隊には空母搭載戦闘機の支援が必要であることを鑑みれば、この機能の有無は死活的だ」
  3. 報告書ではスーパーホーネット、F-35Cともに敵の新型第五世代機からの挑戦に対抗できないとし、ロシアのスホイT-50 PAK-FA、成都J-20を例示している。現行のSu-30SM、Su-35Sや中国のJ-11DやJ-15でもスーパーホーネットには相当の脅威となるのは米海軍、米空軍、米海兵隊の航空関係者が共有する認識だ。「F/A-18E/FおよびF-35Cではスーパークルーズで長距離高高度飛行可能な敵の大量のミサイル運用能力があるT-50やJ-20さらにその後継機に立ち向かうのに難がある」と報告書は指摘。「これら機材は米空母運用機材に対して有利に対抗でき、当方の貴重なAEW機、ASW機、給油機を狙い撃ちできる。F/A-18E/Fではすでに中国J-11に対する速度不足が明白でJ-11が発射するミサイルは米AIM-120ミサイルより射程が長く、運動性でも優勢だ」
  4. F-35Cでは加速性能が大変劣ることに加えJSF他機種よりステルス性も劣るため解決にならない。「F-35Cは攻撃機として最適化されており、中高度の飛行性能を重視しつつ、現状ではAIM-120ミサイル二発を機内に搭載するだけの制限を(ブロック3登場まで)受けたまま電子戦環境でも成約がある」とし、「中継ぎとして海軍と空軍はF-35Cのブロック5実用化を急ぎ、AIM-120ミサイル6発の機内搭載を実現すべきだ」
  5. F-35Cはもともと航空優勢確保用の設計ではない。1990年代中頃の海軍はJSFを攻撃特化の機体として6.5G負荷に耐えるるが空対空性能は限定付きとなるのは甘受したと退役海軍関係者が認めている。当時の海軍ではF-14を早期退役させてグラマンA-6イントルーダーを残す案を検討していた。空対空戦は過去の遺物と考えるのが冷戦後の常識といわれていた。当時は将来の戦争はソ連崩壊を受けて空対地が主になると見ていた。このため予算不足も相まって海軍は海軍用高性能戦術戦闘機(NATF)ならびにその後継A/F-X構想を進めなかったのだろう。
  6. 海軍の進めるF/A-XXが登場すれば航空優勢確保のギャップを埋められるかもしれない。同構想はF-14の退役後、NATFおよびA/F-X構想が死んでからそのままになっている。問題は海軍がF/A-XXを多用途のスーパーホーネットの後継機ととらえているものの、航空優勢確保は重視していないことだ。「このまま開発をすすめると戦闘機・攻撃機の兼用で戦闘機の機能が低くなる危険がある」と報告書は指摘。「そうなると統合部隊に空母運用型の第六世代航空優勢戦闘機の支援が得られなくなる」
  7. 現在海軍航空部門を率いるマイク・マナジール少将はかつてこう述べていた。「長距離パッシブ、アクティブセンサーアレイを搭載し、高巡航速度を維持し(加速は別)、機内に大型兵装庫を有し、各種ミサイルを発射しつつ、将来の技術開発の成果を取り入れる余裕を残し、HPM(高出力マイクロウェーブ)やレーザーの運用を想定する。こんな航空優勢確保用の機材なら外縁部航空戦に投入して敵の防空体制を打破しつつ遠距離で敵目標を補足できるはずだ」
  8. 外縁部航空戦とは海軍が1980年代から使っている概念でソ連のツボレフTu-22Mバックファイヤー爆撃機、オスカー級原子力誘導ミサイル潜水艦、キーロフ級原子力巡洋戦艦が率いる水上艦部隊の一斉攻撃に対抗する構想だ。国防副長官ボブ・ワークが記者に内容を2013年に説明してくれた。ソ連は対艦巡航ミサイルを多数の地点から発射する想定だった。
  9. ワーク副長官が述べたように米海軍はミサイル発射前にオスカー級潜水艦や水上艦の撃沈に自信があった。だが発射地点に達する前にTu-22Mを迎撃できるか自信がなかった。外縁部航空戦でのトムキャットは「射手を殺す」ことで、つまりバックファイヤーをミサイル発射前に処分することで脅威を除去するはずだった。だがワークが指摘したように実戦に想定通りとなる保証はなかったし、試すことは今後もないだろう。だがこの脅威が中国の接近阻止領域拒否となって復活してきた。
  10. F/A-XX及び空軍のF-Xははじまったばかりだが、両機種は技術を共有しながら異なる形状になりそうだ。海軍はF-14を思わせる防御重視の思想なのに対し空軍は攻撃力を重視した航空優勢戦闘機としてロッキード・マーティンF-22ラプターの後継機を狙う。「今後わかると思うが、主任務の違いおよび想定する脅威内容の違いからF/A-XXとF-Xの間に相違点が生まれ、現行のF-22やF-35とも違う形に進化するだろう」と国防関係の高官が記者に語ってくれた。
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
This first appeared in October 2015 and is being reposted due to reader interest.