2017年3月14日火曜日

★中国はのサイバー攻撃はこう展開する



戦争の形が全く変わっています。戦争を立案する部門は前の戦闘事例をもとに考えると言われますが、サイバー、レーザー等ゲームチェンジャー技術の出現で、もはや以前の経験は有効に活用できません。政治家もしかりですが、報道陣はもっと知識不足というか鈍感です。北朝鮮が日本上空でEMP攻撃をしかけたらどうなるのか想像するだけで怖くなります。前回、レーザー兵器に関する読者の関心が高いため、今回はサイバー含む中国の作戦構想の一部をお伝えします。

The National Interest

How China Plans to Win the Next Great Big War In Asia


March 9, 2017


中国のサイバー戦能力は人民解放軍(PLA)の改革と並行して進化しており、将来の東アジアでの武力対決を想定してサイバー戦の動向にも目を配っておくべきだ。
  1. 例えば台湾紛争の場合、PLAは台湾の指揮統制通信コンピュータ情報監視偵察機能(C4ISR)を妨害、破壊、欺瞞させようと最大限の努力を向けてくるはずだ。PLAの通常航空戦力、弾道ミサイル攻撃、艦艇による兵力放射はそのあとで実施され、全てが数時間で投入される。
  2. PLAが狙う中に米製超高周波(UHF)早期警戒レーダーがあり、台湾新竹市近くの楽山 Leshan Mountainに設置されている。2013年に稼働開始した同レーダーは5,000キロ先の航空機が探知できるといわれ、中国本土からのミサイル奇襲攻撃で六分間の余裕を生んでおり、PLA空襲部隊各波を追尾できる。
  3. 同レーダーには中国の信号情報収集基地を電子妨害する能力もある。さらに米宇宙軍団の防衛支援プログラム(DSP)と接続していると言われ、米早期警戒衛星につながる。また北朝鮮のミサイル発射にも相当の探知能力があると伝えられる。
PLAの考える「ネットワーク飽和戦」とは
  1. PLAの戦略支援軍 Strategic Support Forces(SSF)では統合ネットワーク電子戦 integrated network electronic warfare(INEW)の下で各種作戦を構想している。INEWとはサイバー戦、電子戦、宇宙空間での支配、運動エネルギー攻撃を統合運用し、敵C4ISRの「盲点」をつく構想で総括的視点が特徴だ。
  2. この構想はPLAで近年出現している「ネットワーク飽和戦」に関する論文にも反映されており、将来の戦争は「多方向からの機動戦攻撃」と想定し、地上、空、海、宇宙空間、サイバー空間が同時に展開するとする。
  3. 実際にどんな作戦になりどんな能力の投入を想定しているのかは機密事項扱いで見えないが、PLAが半ば公認した国家軍事大学発表の論文では多数の軍事力を同時に行使するとし、小規模の多用途作戦部隊、電子戦、宇宙迎撃部隊、サイバー部隊、長距離精密攻撃火力を運用するとしている。
宇宙配備情報装備を狙う
  1. サイバー作戦の鍵が宇宙配備情報装備で「情報優勢』の確保に必須とする。具体的にPLA論文作成者も宇宙での支配が各軍統合作戦を実施し、戦場での優位性を確保するために必須と考えている。逆に言えば、論文作成者は敵の宇宙装備を使用できなくさせることがサイバー作戦上不可欠で勝利にも必要と考えていることになる。
  2. 興味深いのは中国の著作で宇宙装備とは軌道上の衛星に加え、地上の打上げ施設、ミッション管理、追跡基地、遠隔操作施設も含めていることで、台湾の楽山レーダーもその一部だ。
  3. そうなると宇宙優勢を確立するためには攻撃・防衛両面で行動し、あらゆる目標を対象にする必要が生まれる。
  4. このためPLAは宇宙攻撃能力をきわめて重視しており、運動エネルギーとサイバーの両面を使用するべく、宇宙打ち上げ、宇宙追尾、遠隔操作の各施設を強化している他、軌道上の戦闘能力、戦略ミサイル軍、地上配備宇宙防衛部隊、宇宙空間の物資補給能力を備えた部隊の拡充を急いでいる。
サイバーの活用
  1. 平時のPLAサイバー部隊はSSF隷下で広範囲なサイバー偵察活動を展開しているようだ。外国政府機関や民間企業のコンピューターネットワークに侵入している。
  2. 中国はこういった活動はしていないと否定するが、ネットワークの弱点探知を目的に、軍事通信のパターンをつかみ、外国指導者の考え方を理解し、世界規模のネットワークに蓄積された貴重な技術情報を入手している。
  3. 中国のサイバー諜報活動の規模、ひろがり複雑さから国家が直接関与した活動であることを強く示しており、サイバー犯罪組織やハッカー集団では不可能な財務、人事、分析資料を自由に継続して長時間使っているのが特徴である
  4. 一方で中国が従来通りの人的諜報活動も重視していることに注意が必要だ。Defense News によれば中国は人的情報収集ネットワークを台湾にもち、 楽山レーダーの機能を妨害する情報収集にあたらせており、その他Anyu-4防空ネットワークのアップグレード、Po Sheng C4I能力更新、Shuan-Ji構想(電子戦)、Wan Chien共用スタンドオフ兵器、ミラージュ2000戦闘機といった戦略上重要な装備も対象にしている。
東アジアで次に来る軍事衝突
  1. 戦略的な利害対立と相互依存関係が一層複雑になり、サイバー、情報戦、認知可能な物理空間が将来の東アジア軍事衝突では従来通りの戦術を取にくくする課題だ。
  2. 例を上げれば、東シナ海あるいは南シナ海への作戦アクセスを確実にするべく、米軍は任務遂行に不可欠なC4ISRの各種システムに加え戦闘支援および補給の各システムに依存しているがその保安度、信頼度、機能性はサイバー攻撃に対して脆弱となっており、電磁パルス攻撃や高出力マイクロ波兵器も脅威になっている。
  3. 巧妙なサイバー攻撃が各システムに向けられた場合、米軍の作戦遂行能力に予想不可能な影響が連鎖的に現れるだろう。
  4. 軍事衝突がサイバー空間、情報空間に広がれば、中心となる事項も変動していくはずだ。戦略情報の価値や精度、信頼度が状況把握に必要であり、国家機能の遂行にサイバー空間が不可欠となり依存度も高まるはずだ。
  5. サイバーを活用した軍事衝突は並行して技術進化につながる。例えば次世代ロボット、人工知能、遠隔操作装備があり、将来の戦争の構図を塗り替えるだろう。サイバー空間、情報空間の両方が軍民問わず同時に攻撃の標的となり、兵器にもなる。これは米、ロシア、中国いずれも共通だ。■
Michael Raska is Assistant Professor at the Institute of Defence and Strategic Studies, a constituent unit of the S. Rajaratnam School of International Studies (RSIS), Nanyang Technological University, Singapore.
This first appeared in AsiaTimes here.


2017年3月13日月曜日

ドイツ国防軍がトライトンUAVを導入決定!



German military to buy US Navy’s Triton drones

By: Lars Hoffmann, March 8, 2017 (Photo Credit: Northrop Grumman via Navy)
  1. GÖTTINGEN, Germany — ドイツ国防軍はノースロップ・グラマントライトンUAVを3機導入する。
  2. 一号機は2025年、残りは翌年中に導入する。機体はエアバス関連会社ヘンゾルトHensoldtが開発したSIGINT装備Isisを搭載する。Isisは敵のレーダーを高高度から探知する他、通信傍受も可能だとドイツ国防省は発表。
  3. 機材は米海軍から直接購入する。もともとIsisを搭載する想定のユーロホークはドイツ国内で飛行許可が出ず、数億ユーロ相当の投資損失といわれていた。
  4. ドイツ連邦航空局は米国でのトライトン審査資料を入手し、ドイツ国防省もトライトンの技術基盤はユーロホークよりも新しいためドイツ国内認証は容易と見ている。
  5. ユーロホークが2013年に頓挫したためIsisの性能はまだ確認できていないと国防省は述べている。ただしフライトデータの評価方法方法は以前より向上している。
  6. ユーロホークのデータもあり、国防省はIsisのトライトン装着は十分可能だと考えている。製造元によれば開発は9割超完成しており、フライトテストが残るだけだ。
  7. トライトン導入でドイツ国防軍は2010年にブレゲー・アトランティック哨戒機が退役して残る能力ギャップが埋められると期待する。■

★中国経済の退潮は止まらない:フリードマンは中国をこう見ている






中国経済の矛盾はあまりにも規模が大きく全体像を理解している向きは少ないのですが、さすがフリードマンはうまくまとめていますね。中国経済が崩壊しないのもお金が今は回っているためだとよくわかります。では、ソ連のように軍拡が経済の実態を無視して進んで破綻することはあるのか。これが今後の中国で注視すべき進展でしょうね。ちなみにフリードマンは中国は大国になれないと見ているのですね。


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Reality Check.

March 6, 2017

By George Friedman

China’s Economy Continues to Decline

中国経済の退潮は続く

経済苦がそこまできている

  1. 李克強首相が全人代でGDP成長率は2016年の7パーセントが今年は6.5パーセントとの見通しを発表した。中国経済の成長率としては2016年は1990年以来最低だった。経済成長を占う予測精度はどの国でも疑わしいものだが、中国経済統計の信頼度は著しく疑わしい。そのため実際の成長率は6.5パーセント未満と見ている。
  2. 李首相発表の重要部分は中国政府として経済弱体化を止める手立てがないと示した点であり、これから経済面の苦痛が来るとも示唆している点だ。李克強は中国経済の変革はこれから期待できるものの苦痛が伴うと述べている。李は中国経済を蛹から変身するべく苦闘する蝶に例えた。言い換えれば状況はこれから悪化することになる。
  3. 中国の経済奇跡はかつての日本同様に終了している。経済再生は機能していないがこれに驚く向きは皆無だ。二桁経済成長が持続できたのは出発点の経済状況が最悪だったからだ。日本の例では第二次大戦からの復興で、中国は毛沢東の政策からの回復であった。単純に以前の状況に戻せば経済は動いた。損害が大きければ経済上昇もそれだけ長く続く。
  4. だが全土を覆った大失策の後始末をする社会で成長率が持続できたこと自体が不合理だ。経済が成熟すれば、異常なほどの成長率の維持も困難になる。中国が世界経済を支配するとの説は1980年代には疑わしかった。日本が支配すると思われていた。ただし日本は経済成長を維持できず世界支配もできなかった。一旦不可能とわかれば、幻想も霧散消滅する。世界も過剰に期待しなくなる。
  5. 中国のジレンマは日本同様に成長を輸出中心で達成したことによる。日中両国はともに貧しく国内需要は低かった。そこで低賃金を武器に製品を先進国で売り活性化をねらった。その結果、輸出関連部門が潤い、東シナ海の港湾から遠い地区の経済は富を蓄積できなかった。
  6. 日中両国には問題がふたつある。まず、賃金上昇だ。熟練工には一層精緻だが供給が間に合わない製品づくりが求められる。だが輸出重点の政策が成功したのは海外諸国の需要に支えられたためであって、中国自体の政策が要因ではない。
  7. 2008年に中国はツナミふたつに襲われた。まず中国が頼りにする顧客が経済危機で不況になり、中国製品への需要も縮んだ。二番目に中国の競争力は価格だったが、コスト競争力が低下した。
  8. 中国最大の恐怖は失業で、国内内陸部は貧困のままだ。輸出が減れば失業が伸び、格差が大きくなれば社会、政治上で望ましくない。沿海部でも失業者が大量に生まれる。1920年代に共産党が台頭したのと同じ状況で、党は状況を完全に理解している。このため出てきた解決策は競争力をすでに失っている事業に巨額貸付を続け、賃金を支払い続けることだ。その結果、非生産性が更に伸び、中国製品はさらに競争力を失った。
  9. 中国の台頭には別の結果もあった。西側諸国に中国投資ブームが生まれた。中国の上昇期には投資に旨味があったが、中国の顧客側を2つの意味で傷つける効果が生まれた。まず、低価格製品で消費国の産業経済が低下した。次に投資資本が中国に集中した。
  10. これで政治面の反動が生まれた。2008年以降の経済不振と輸出を維持するべく中国が通貨安を維持しつつ非合理的な金融を利用したことで政治反動が生まれたのだ。これは中国としても耐えられないことで今もこの状態のままだ。中国の産業構造は欧米の需要に連繋しているが、欧米の一部で中国輸出の阻害要因が生まれてきた。中国内需の増大も議論になっているが、中国は巨大な国であり、同時に貧しい国家だ。中国だけで十分な需要を生み、消費需要が産業活動を満足させるまでには相当の時間がかかる。
  11. その一方で失業を防ごうとするあまり合理性のない投資が続き経済の脚を引っ張っている。借入れで延命してるような企業を整理するためには不況が必要になるのは経済学上明らかだ。政治面では失業コストは負担できない。習近平体制で独裁体制が強化されたのもこのつながりで理解できよう。つまり解決策の一つは制御された形で政策矛盾を容認し、抑圧を継続することだ。
  12. 米国が中国に最大の脅威だ。ドナルド・トランプ大統領は中国に受け入れられない政策をちらつかせている。中国の有する米国とのつながりを制限することだ。さらに中国は輸出のため太平洋インド洋の通商路が必要だ。つまり南シナ海東シナ海を自分の思い通りにすることだ。米国はこの動きに強く反対している。
  13. 日本も同じ状況を経験し、低成長時代に入ったが、安定した国家になった。ただ日本国内には貧困層が10億人いるわけではないし、社会騒乱や革命の伝統もない。中国の問題は経済に留まらない。問題は政治で、経済業績の不振に不満を覚える莫大な人口層をどう抑えるかだ。低成長は当たり前になっている。中国に対抗する米国はじめ外国勢力をうまく取り扱う必要がある。米国は中国の中核利益でもある。中国が世界を安心させる動きをすれば、しばらくは効果を上げても世界は中国を古いレンズで見ようとするだろう。だが現実は現実だ。中国は今や米政府発行債券の最大の所有国ではない。日本がその地位についている。中国が蓄えた資金は底をつき、真実はひとつ。資金がある国は米国に資金を安全に保管するものだ。
  14. 中国は高成長を遂げた。だが今や、経済ニーズを政治の許す範囲で模索し苦闘するその他大勢の国のひとつにすぎない。■

2017年3月12日日曜日

★★★中国は宇宙配備レーザーで衛星攻撃を狙っている



北朝鮮と比べると中国の科学技術水準は遥かに先を行っていますので対応も全く違ってくるわけですが、本来宇宙空間に武器は持ち込まないとの多国間約束事など関係なく、自分のやりたいことを進めるゴリ押し、無神経さ、世界の秩序の維持には全く責任を感じないところは北朝鮮並みですな。北朝鮮問題が解決したら次は中国が標的でしょうね。


The National InterestHow China's Mad Scientists Plan to Shock America's Military: Super Lasers, Railguns and Microwave Weapons



March 10, 2017


中国軍が強力なレーザー、電磁レイルガン、高出力マイクロウェーブ兵器を将来の「軽度戦」に備え開発中で宇宙空間に配備する。
  1. 中国が指向性エネルギー兵器開発に注力するのは米国の戦略優位性をなくし、精密攻撃を可能にしている米軍の情報通信航法衛星群を使用不能にするためだ。
  2. まず宇宙配備レーザー砲構想は2013年12月の中国学会誌にレーザー兵器技術研究の中心長春光学精密机械与物理研究所の研究者3名の連名論文で明らかになった。
  3. 「将来戦ではASAT(対衛星)兵器の開発が重要となる」とあり、「その他レーザー攻撃装備が生まれれば高速速射、非干渉性能、高度破壊効果があり特に宇宙配備ASATとして期待できる。宇宙配備レーザーこそASATの開発の中心的存在だ」
  4. 筆者3名の提言は重量5トンの化学レーザーを低地球周回軌道に乗せ、戦闘装備とするもの。宇宙開発を担当する軍の予算が付けば、対衛星レーザーは2023年までに稼働できる。
  5. 同論文によれば宇宙空間の対衛星攻撃には地上レーダーで目標衛星を捕捉し特殊カメラで照準を合わせ進展可能な膜望遠鏡で目標衛星にレーザービームの焦点を合わせる。
  6. 同論文では2005年に中国が地上からレーザーで軌道上の衛星を「目潰し」したとも紹介している。
  7. 「2005年に50-100キロワット級のレーザー砲を新疆地方から発射し衛星機能停止に成功した。「標的は低軌道上中の衛星で傾斜距離600キロだった。レーザービームの直径は0.6メートルで捕捉、追尾、照準の誤差は5(マイクロラディアン)以下だった」
  8. リチャード・フィッシャーは国際評価戦略センターの中国専門家で先月米議会で中国のレーザー兵器開発状況を証言した。上記論文の公表は中国に宇宙の軍事化を急いでいる様子を意図的に世界に知らせようとするものと注意喚起している。
  9. 中国の宇宙開発は軍民同時並行で、神舟Shenzhou 天宮Tiangongの各有人宇宙機は軍事用途にも使われる。宇宙ステーション、さらに月面基地の計画は軍用用途も想定している。中国が軌道上にレーザー兵器を科学モジュールと称し打ち上げるのは十分可能性がある。
  10. 「宇宙ステーションの真の目的を世界から隠すため宇宙飛行士の生命など犠牲にしても中国政府はなんとも思わないでしょう」(フィッシャー)「奇襲効果もあり、戦闘宇宙ステーションが米衛星の中核部分を攻撃しはじめます。これで米側は目を潰され、さらに多くの衛星を攻撃する中国衛星の打ち上げがわからなくなります」
  11. 戦闘用宇宙装備の開発は中国が目指す天空戦略の世界規模確立の一環でもある。フィッシャーは中国宇宙兵器の脅威は現実のものであり、米側も宇宙空間での戦闘能力整備で対抗すべきだと信じる。
  12. 中国は1960年代からレーザー兵器を開発し、2015年に人民解放軍が「軽度戦争」の表題の本を出版し、レーザーで将来の戦争を勝ち取ると述べていた。
  13. 同書では将来、勝敗を決するのはビッグデータ解析(中国軍サイバー部隊と人工知能)と指向性エネルギー兵器の組み合わせとある。同書はロボットレーザー兵器を宇宙空間に配備すべきとし、指向性エネルギー兵器は今後30年間で中心となるとある。
  14. 「おそらくPLAはすでにそのような新しい時代に適合すべく、新設の戦略支援軍の中核任務とし情報空間や外宇宙の軍事化を進めさせようというのだろう」(フィッシャー)
  15. この中国の動きでこれまでの米国の指向性エネルギー兵器開発が無駄になるかもしれない。レーザー、電磁レイルガン、高出力マイクロウェーブ兵器だ。ペンタゴンはこれまでも航空機搭載レーザーでミサイル防衛を狙い、レイルガンが2020年代初頭に実用化になる見込みだ。高出力小型レーザー砲の実用化は2030年代になる見込みだ。
  16. 軍の情報統制に阻まれ中国のハイテクエネルギー兵器開発の全貌は不明のままだが、上記証言や刊行物から中国が相当の支出をしていることは明らかだ。
  17. Space Law & Policy Solutionsのマイケル・J・リスナーは中国が指向性エネルギー装備で着実に進展中と見ており、「一部に諜報活動で集めた海外情報を活用しているのはまちがいない」という。
  18. 「完成すればASAT以外に弾道ミサイル防衛、艦艇局地防衛や戦場と、軍事応用は限りなく広がる」
  19. 中国が宇宙軍事化を公開すると米軍や同盟軍の作戦立案で大きな懸念材料となる。中国が新技術で世界の安定平和を捻じ曲げる可能性が生まれるからだ。
  20. 対抗策として米国も長年保持してきた宇宙空間に軍備を持ち込まない政策を変更せざるを得なくなる。
  21. 「中国が宇宙計画を軍用に使う意図をおおっぴらに示す以上、米国も潜在脅威を排除する、少なくとも脅威度を下げる選択肢は最低限もっていかねばなりません」(フィッシャー)■


2017年3月11日土曜日

★★ミサイル実験は日本への先制核攻撃の予行演習だった。キチガイ独裁者に黙っていていいのか、日本



在日米軍を狙うということは日本を攻撃することです。ここまであからさまに日本攻撃の意図を公言されて黙っていていいのでしょうか。どうもミサイル実験だからと安閑としているようで理解に苦しむのが日本の言論ですが、日本を攻撃すれば経済賠償が取れなくなるから日本は攻撃するはずがない、とたかを括っている向きがありますが、相手は完全に狂っているのでそんな「正常な」判断は通用しません。韓国の政情が一層不安定になっているため、今年は最大の危機を迎えるのではないでしょうか。しかし朝鮮半島は世界にとって危険な地帯になりましたね。

North Korea Is Practicing for Nuclear War


North Korea isn’t testing its missiles. It’s preparing for a nuclear first strike.
MARCH 9, 2017

North Korea Is Practicing for Nuclear War

  1. 今週月曜日午前、北朝鮮は北西部からミサイル4発を発射し、620マイル飛翔した後日本海に着弾させた。今回のテストは大陸間弾道弾ではなかったが、一斉発射したところに意味がある。平壌は亡命した高位外交官Thae Yong-hoの解説どおり、核弾頭装着の最終段階に着実に向かっている。また北朝鮮は開戦初期に核兵器を大量投入する交戦構想を準備している。ここに露呈している米韓作戦構想を組み合わせると朝鮮半島の軍事衝突は核戦争に発展する危険性が見え、ドナルド・トランプ大統領が自分のツィッターに寄稿する暇は生まれないほど迅速に展開するかもしれない。
  2. これまで北朝鮮はノドンミサイルを全てノドン近郊のテスト施設から発射していた。スカッド・ノドンミサイルの改修作業の実証が目的だった。
  3. だが最近になり北朝鮮はスカッド、ノドンミサイルを各地から発射している。これはミサイルテストではなく、軍事演習だ。北朝鮮はミサイル性能はすでに確認ずみだ。軍が行っているのは核戦争の事前演習だ。
  4. さらに北朝鮮はこの点を堂々と主張している。昨年のノドンミサイル試験のあと、地図を公開し、そこにはミサイルは釜山までの距離と同じ飛翔をして海上に落下したことが示されていた。「演習では飛翔距離を制限し南朝鮮の作戦域内にある港湾、航空基地への先制攻撃をシミュレートした。米帝国主義に核兵器を打ち込む」と説明していた。
  5. 今回北朝鮮が発射したのは四発の「射程延長型」スカッド・ミサイルで620マイル飛翔した。地図では四発とも岩国海兵隊航空基地を囲む円弧内に到達している。北朝鮮からは「演習に加わったのはKPA(朝鮮人民軍)戦略軍所属の火星 Hwasong砲兵隊で有事の際は日本国内の米帝侵略部隊を攻撃するのが任務」と説明が出た。
  6. ではなぜ北朝鮮は在日米軍を核攻撃演習をしたのか。
  7. 米韓両国は最大規模の合同軍事演習フォールイーグル Foal Eagle を展開中だ。演習は総合的なもので二ヶ月にわたり、米韓数万名が参加し、F-35も岩国から参加する。フォールイーグルは米韓作戦構想 OPLAN 5015 のリハーサルであり、北朝鮮先制攻撃を主眼とし指導部排除も含む作戦構想は軍事挑発行動への対応として想定するものだ。北朝鮮が毎年の演習を侵攻作戦の予行演習と考えるのは当然だろう。今年の演習では米韓特殊作戦部隊のパラシュート降下、核兵器ミサイル施設強襲が山場のひとつだ。
  8. 懸念せざるを得ないのは北朝鮮、韓国、米国の戦闘構想の絡み合い方だ。北朝鮮の軍事演習により同国が核兵器を大量投入して在日在韓米軍を攻撃し、侵攻を食い止めようと真剣に考えていることが明らかになった。北朝鮮声明文では「撃退」の語を使っている。北朝鮮亡命者によれば指導層は開戦直後に大量死傷者を発生させて米国韓国の攻撃を力で後退させられると真剣に考えている。米側には核兵器を大量投入すれば金正恩の自殺行為と見る向きが多く、事実サダム・フセインもムアマル・カダフィも米軍事力の前に通常兵器による防衛では無力であった。そこで北朝鮮ICBMが登場する。金正恩がまずソウル、東京を灰にしてトランプ大統領が手を出せなくするのだ。
  9. 金正恩の戦略は核兵器を早期に投入することがカギだ。米国に抹殺される前に特殊部隊がミサイルを見つける前に。まず使用する、そのあとで考えるのだ。
  10. 米戦略も先制使用を考える。金やトランプがどこまで自制できるのかわからないが高望みできないようだ。両者ともに先制攻撃を真剣に考えるはずだ。さらに韓国にも独自の先制攻撃構想があり、OPLAN 0515 とは別に韓国の弾道ミサイル、巡航ミサイルを使う作戦がある。そうなると三カ国それぞれ先制攻撃構想があることになる。
  11. 一般国民が北朝鮮ICBMに釘付けになる理由は理解できる。核ICBMは北朝鮮の究極の目標であり、最後の抑止手段だ。同時に開戦の様相を考えることも重要だ。両陣営の軍事力、作戦構想が開戦可能性を上げるのか、下げるのか見極める必要がある。月曜日のミサイル発射はフォールイーグルを横目に警告の意味があり、ICBMでなかろうが意味は変わらない。■
Photo credit: AFP PHOTO/KCNA VIA KNS


2017年3月10日金曜日

★★航自XASM-3テストの試射近づく



Japan denies reports it test-fired XASM-3 missile

By: Mike Yeo, March 9, 2017 (Photo Credit: Airman 1st Class Courtney Witt/US Air Force)

MELBOURNE, Australia — 日本が新型超音速空対艦ミサイルを試射したとの観測を防衛省は否定している。とは言え試射は今年中に実施されるはずだ。
  1. Defense Newsの照会へ防衛装備庁(ALTA) はXASM-3ミサイルをF-2から若狭湾ミサイル試射場でテストする予定があることを認めた。ただし時期についてALTAは平成29年度中としか明らかにしていない。
  2. ただALTAの公開入札情報が飛翔テストの制御・記録中継装置を求めており、XASM-3を「海上目標」に向け発射するテスト用に2017年4月末納入を求めていることから、実弾テストは最短で今年5月末から6月はじめとわかる。
  3. 岐阜基地の実験航空団所属F-2が離陸時に搭載していた実験ミサイルを空で帰投した2月の写真がきっかけで報道が出てきた。
  4. 同機はミサイル投下実験をしたものとみられ、実弾発射の一歩手前まで来ているのだろう。退役駆逐艦しらねを標的に各種改修策を重ねている。
  5. XSAM-3はラムジェット推進方式の対艦ミサイルで開発は三菱重工が担当し、最高速度はマッハ3超で射程は94マイルから125マイルの間だとされる。全長17フィートで最終誘導はアクティブレーダーホーミングまたはパッシブ・レーダー方式だ。
  6. 当初はF-2がXSAM-3を搭載し、現在供用中のASM-1、ASM-2に交替する。XSAM-3試射は2016年予定とされていたが遅延しており、原因は発表されていない。■


2017年3月8日水曜日

北朝鮮崩壊後のシナリオを検討せよ



The National Interest

The Real North Korea Problem Isn't Missiles or Nukes (But a Collapse)


March 7, 2017

朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)は究極の大統領の悪夢でパンドラの箱だ。核兵器、化学兵器、生物兵器をミサイルで飛ばし、米本土到達も含む。北朝鮮は核兵器実験を通じ北東アジアを動揺させる方法を熟知しているようだ。
核兵器だけに目を奪われる一方で、世界は大事な可能性を見過ごしている。北朝鮮が崩壊する日が来たらどうなるか。大量蜂起、経済不信あるいは内戦により超大級の悪漢金正恩は数百万の生命を道連れにするだろう。
2013年にRANDコーポレーションがこの問題を真正面から検討した報告書を刊行している。筆者ブルース・ベネットは恐ろしい論旨を淡々と展開し、考えられる事態、米側同盟国の対応策をまとめている。以下同報告書から可能性のある5つの事態を紹介する。

1. どんな崩壊が考えられるか
「どんな状況で金正恩政権は崩壊するか。政権の崩壊と政府の崩壊の2つが考えられる。政権崩壊なら金一族による統治が否定され、新指導者が代わりに現れる。この場合、国家統制の仕組みと組織はほぼ現状どおりとなるが、一時的に最高権力者の追放により混乱は避けられない。新指導者は政府上層部を多数追放し忠誠を誓うものに置き換える」

だが次のシナリオはもっと恐ろしい。
「もう一つは政府機構の崩壊だ。この場合、金一族は機能できず、あるいは放逐され、北朝鮮新体制の再構築は単独人物では不可能だ。派閥が多数形成され、国の支配をめぐり策略するなか全土の統治効果は弱まる可能性がある。中央統治機能は機能しなくなる。
「政権崩壊が国家政府崩壊につながることに注意が必要だ。北朝鮮は政権、政府機能のいずれでも崩壊を経験していないが、崩壊の兆候がすでにあらわれている。金正恩体制は『機能を失いつつある、消滅に向かう独裁体制』と表現するべきだ」
2. 内戦の可能性
「北朝鮮国内でWMDを投入した内戦が発生すれば、韓国も巻き込み甚大な被害が生まれる。内部抗争で韓国を狙う砲兵隊特殊部隊の実効性が大きく下がる。だが絶望的になれば意図的に韓国を攻撃してくるかもしれない。そうなると核、化学・生物兵器で韓国内に相当の死傷者が生まれる。韓国経済・社会にも大きな損害が加わる。韓国は祖国統一の負担に耐えられず、韓国から見て最悪なのは韓国が内戦状態を沈静化できず国内を不安定化させ犯罪と内乱が蔓延する状態だ。
3.中国の介入を招くのが最悪
「さらに中国介入の可能性がある。中国は介入を望んでいるとの見方もある。実施になった場合、中国は統一を阻止するだろう。韓米軍と並んで中国軍も進入し、韓米連合軍対中国軍の戦闘が生まれるかもしれない。中国との戦闘により統一も遠のく。
4. 大飢饉の発生
「現在でも北朝鮮の食料供給は大変である。政府が崩壊すれば北朝鮮は飢饉になる。資金力のあるものは食料を貯めようとするが食料価格は急上昇する。食料が姿を消せば、軍や武器を持つ層が食料を襲う事件が増え、僅かな食料を手に入れようとするはずだ。北朝鮮支援に当たる人道団体も国内治安状態の悪化で支援を減らすはずだ。食料供給が今より下がれば北朝鮮では飢餓線下に追いやらられる国民が多発するだろう」

5. 国土再建・統一費用は韓国に高くつく
「統一費用は非常に高額になる。財政負担は数兆ドルになり、北朝鮮崩壊5年以内に大部分が発生するが、その後数十年間にわたり発生するものもある
「韓国政府の負担は年間2,500億ドルとなるだろう。統一費用を2兆ドル(軍事作戦で5,000億ドル、南北の戦災復興に5,000億ドル、北の経済開発に1兆ドル)とすれば、韓国年間政府予算の約8年分に相当する。統一費用を10年間負担しようとすれば、政府予算は大幅に増額する必要があり、税収を倍増する選択肢も現れる。なお、上記試算には人道援助、保険医療は含まれていない。

これで明らかなように北朝鮮が示す危険は核兵器だけではない。北朝鮮崩壊あるいは何らかの形の統一は米国やアジア内同盟各国にも大きな課題となる。歴史を見れば独裁体制が永遠に続かないのは明らかで、将来どこかの時点で直視せざるを得ない。DPRKが次回核実験を実施した場合は見出しに踊らされず、この記事を再度読み直してもらいたい。■
Harry Kazianis is Director of Defense Studies at the Center for the National Interest and Executive Editor of The National Interest.


2017年3月7日火曜日

★★これが北朝鮮攻撃のシナリオだ


文中では明確にしていませんが、韓国軍の役割が重要ですね。また日本の自衛隊がどう絡むのか、韓国が協同作戦を良しとするのか、それとも「国民感情」から拒絶するのか。滅亡が避けられないと悟れば北朝鮮は韓国も道連れにしようとするはずで文字通り国家存亡をかけた戦いになるのではないでしょうか。

The US is considering a direct strike against North Korea — here’s how it would go down

ミサイル発射実験、金正男暗殺を経て、米国は金正恩政権を狙う直接軍事行動の検討に入ったとウォールストリート・ジャーナルが伝えている。
  1. ドナルド・トランプ大統領は北朝鮮を最大の対外課題で最大の脅威と公言している。米国へ到達可能だと同国が繰り返し伝えるミサイルは「実現させない!」とツイッターで述べた。
  2. だが現実に北朝鮮の核開発能力を破壊すること、あるいは金正恩政権の除去は米軍の最良装備でも危険な任務だ。
  3. そこで Business Insider は Startfo rのシム・タック主任研究員(北朝鮮専門家)から対北朝鮮作戦がどんな形になるのか聞いみることにした。
開戦の決定

  1. 対北朝鮮軍事行動は簡単にはいかない。韓国の、場合によっては日本の一般市民ならびに太平洋地区の米軍に死者が生まれるだろう。作戦が一番円滑に行ってもこれは避けられない。
  2. 米大統領が軽々しく決断できる内容ではない。
  3. 北朝鮮核施設と地上部隊の全面的破壊をめざすのか、最重要核施設に絞った奇襲攻撃を加えるのかの選択を米国は迫られるだろう。
  4. 全面攻撃となれば「米国は長期戦に引きずり込まれる」(タック)ので迅速かつ意味のある攻撃で北朝鮮核兵器の大部分を除去する選択を重視するはずだ。
  5. 潜水艦、水上艦艇をゆっくりと位置につけ、ステルス機も北朝鮮付近の基地に配備するが北朝鮮の警戒心を招くことは避けるはずだ。
  6. 時が熟せば、爆撃機が出撃し、艦艇は火力を解き放つ。その時点で米軍は相当の軍事力を集めているはずだ。「唐突に記事が出て空爆開始を知ることになるでしょう」(タック)
  7. B-2はミサイル製造工場を空爆する。30千ポンドの地中貫徹爆弾で地下施設を狙うB-2はグアムあるいは米本土から運用されるはずだ。

最初の標的は
  1. 最初の標的は原子炉、ミサイル製造施設、ICBM発射台だとタックは見る。
  2. 巡航ミサイル多数が海上から発射され、F-22は防空網を無効にし、B-2は判明しているミサイル施設を破壊する。
  3. またF-35やF-22は移動式ミサイル発射装置を必死に探すが、山地に隠れているはずだ。北朝鮮がミサイル発射すれば、米韓ミサイル防衛網により迎撃される。

北朝鮮の報復を制限する

  1. 核施設が灰燼に帰し、指揮統制機能がほぼ全部破壊されても「北朝鮮にはまだ選択肢が残る」とタックはいい、「大規模な通常砲撃を韓国に向けて発射するはずだ」
  2. だが下図を見てもらいたい。北朝鮮砲撃のすべてがソウルに到達出来るのではない。ソウルには大規模地下避難所が整備され、市民の保護は短時間で可能だ。とはいえ、都市機能に損害は避けられない。
North Korea artillery
  1. タックによれば北朝鮮砲撃隊は非武装地帯に照準をあわせ、北朝鮮部隊の南進を支援するはずだという。また射程範囲内には米軍部隊もある。
  2. 在韓米軍25千名も北朝鮮軍から深刻な危険にさらされる。
  3. ただし北朝鮮砲兵は最高の能力を有する部隊ではない。米軍撃滅と同時にソウルも狙うはずで長距離攻撃の威力も制約を受ける。火砲を発射すれば、上空の米軍機の格好の標的になる。
水中戦
  1. 北朝鮮には核弾道ミサイルの水中発射が可能な潜水艦が一隻あり、同艦が一旦出港しミサイル防衛網の有効範囲外に出れば米軍にも大きな危険要因となる。
  2. 幸いにも米海軍には最良の対潜装備がある。ヘリコプターから聴音ブイを投下し、駆逐艦が高性能レーダーを作動する中、米潜水艦は海中で異常な兆候はないか耳を澄ます。北朝鮮の旧式潜水艦は米韓日の海軍部隊の相手にならない。

金正恩殺害
  1. 「斬首」あるいは金正恩政権排除は北朝鮮専制体制に大打撃となる。
  2. 金正恩は陰惨な方法で政府高官の処刑していると言われる。犬に食わせる、迫撃砲で殺害する、対空砲を発射する等だがねらいは単純で中国とのつながりを有するものを狙っているとタックは指摘する。
  3. 金正恩が中国との接点をもつものを排除できるのは自身の国内権力が堅固になっているためだ。
  4. 指導者不在で北朝鮮軍の戦意も影響は避けられないが、それでも戦闘は中止しないだろう。
  5. 「技術的にいえば北朝鮮は『永遠の指導者』金日成の指導下にある」とタックは解説し、「斬首作戦を実行しても指導層以下が崩壊する保証はないが、後釜につくものには面倒な状態になるだろう」
  6. 北朝鮮は指導者消滅を黙って見ていないだろう。攻撃の兆候を知れば、金正恩は地下深くに身を隠し、国民に猛攻を命じるはずだ。

米軍が防御に回る

  1. ただし北朝鮮が大打撃を受けても黙ったままと見る向きは皆無だ。
  2. 非武装地帯には大規模な地下トンネル網があり、北朝鮮は地上部隊を韓国へ送ろうとするはずだ。
  3. 「地上戦は大きな要素です。可能性がいちばん高いのはDMZ地帯での戦闘で米軍は北朝鮮越境より韓国内で防御を固めるでしょう」
  4. 北朝鮮空軍は小規模かつ旧式だが、壊滅すべき存在だ。

米特殊部隊の投入

  1. 米特殊作戦部隊は北朝鮮防空体制の崩壊を見てからパラシュート降下し、移動式ミサイル発射台含む攻撃手段の破壊を目指す。
  2. 米側には大きな難題が控える。200基以上のミサイル発射装置の所在を北朝鮮全土でどうやって突き止めるのか。一部には軌道がついており山地に入れば米偵察機でも探知困難になる。
  3. そこで特殊部隊の出番となり、北朝鮮軍の動きを監視し米軍機に情報を伝えるのだ。

結末
  1. 北朝鮮の狙いは謎のままだ。核保有に至っても国際社会が介入しないと読んで事実そのとおりとなったがその読みが不作為につながる可能性もある。
  2. 北朝鮮がサイバー攻撃を加え、米国あるいは同盟国の電力網を止める可能性があるが、米サイバー軍団も備えを固めているはずだ。
  3. 北朝鮮は米軍施設の破壊、ソウル攻撃をねらいミサイルを発射するだろうが、米国は同盟国とすでに待機している。
  4. そうなると戦いは厳しく犠牲の多い展開になりそうだが、プロパガンダに慣れきった北朝鮮でさえ自国の置かれた状況がどれだけ不利かが身にしみて判るはずだとタックは言う。
  5. 壊滅的な攻撃を受けた後でも北朝鮮核兵器の一部は隠れたままになっており、北朝鮮は報復攻撃を試みるかもしれない。
  6. 「大規模報復を狙えば、戦闘はさらに伸びて結局北朝鮮は勝利をめざせなくなります。そもそも北朝鮮が米韓日に勝てると見る向きは皆無です」(タック)■


2017年3月6日月曜日

台湾が原爆開発を断念した理由



原爆開発の件は台湾ではよく知られた話なのではないでしょうか。核兵器は使えない兵器のままにしておくのが賢明だと思いますが、全く常識の通じない国家がそばにあることが東アジアでは不幸の種ですね。北朝鮮の核兵器に異議を唱えても、中国の核兵器が日本にも照準をあわせている事実に都合良く目を塞ぐのはなぜでしょう。

The National Interest

China's Greatest Nightmare: Taiwan Armed with Nuclear Weapons


March 4, 2017

台湾が原子爆弾保有を公言していれば戦後アジア最大の危機状態が生まれていただろう。台湾にとって原爆保有は数の劣勢を挽回する手段だ。中国から見れば台湾侵攻の口実となる。1960年代から80年代にかけ台湾は原爆開発をめざしていたが、米国の外交圧力に屈し最終的に断念した。
  1. 台湾の原爆開発は1964年に遡る。同年に中華人民共和国が原爆実験に成功した。実験は台湾の悪夢が現実になったことを意味した。中台の海軍、空軍部隊は度々小競り合いをし、いつ全面戦争になってもおかしくなかった。突如として台湾は核戦争に展開する可能性に直面した。台湾に核爆弾が一発でも投下されれば、メリーランド州ほどの面積の同国に民間人多数が犠牲となる大惨事が生まれる。
  2. 台湾の視点から見れば核武装は国家主権の究極の保障手段だ。米国が台湾を見限っても(現実にそうなった)、台湾の核兵器は人民解放軍侵攻を食い止める効果があり、抑止力として有効だ。あとになってわかったことだがこの構想には十分成功する見込みがあった。北朝鮮の核兵器で米韓両国は北の軍事挑発にも簡単に対抗できなくなっているのが好例だ。
  3. そこで台湾は1967年に中山科技研究機関内に核エネルギー研究所(INER)の隠れ蓑で原爆開発を開始した。1969年にはカナダが研究用の重水原子炉を売却、民生用原子炉の拡販をカナダが期待したが、トリュドー政権がPRCを1970年に承認したことで続きはなくなった。同原子炉は台湾研究用原子炉と呼称され1973年に臨界となり、台湾は兵器級プルトニウムの蓄積を開始した。
  4. 台湾核研究を米国が注意深く監視していた。ただしワシントンは台湾原爆で中国が不必要に挑発されるのを恐れ、1966年になると原爆製造をさせない方針に変わる。ワシントンとしては台湾が国際原子力エネルギー機関のガイドラインに従い、核燃料の兵器製造への転用防止を期待した。
  5. だが台湾の狙いはそもそも兵器製造にあり、台湾が抵触するのは避けられなかった。1975年のCIA評価では「台湾政府は兵器開発を明白に目標とし小規模核開発を進めており、今後5年程度で核爆発装置を完成させるだろう」とある。その時点で米国、ドイツ、フランス、ノルウェー、イスラエルの各国が台湾を支援していた。重水は米国より、ウラニウムは南アフリカから確保していた。
  6. 1976年から77年にかけてIAEAが軍が主導するINERを査察し台湾の言っていることと行動の食い違いを発見する。1976年に米国が核兵器開発を抗議した。対応として台湾は「今後一切の再処理工程は進めない」と約束させられた。
  7. 1977年に米国は台湾研究機関に疑わしい兆候を探知し、国務省が台湾に研究活動の変更を求め、平和的利用を求めたものの、研究開発活動の全面中止までは要求しなかった。1978年に米国は再び秘密研究の兆候がウラニウム再処理で進展していることをつかみ、台湾に中止させている。
  8. 何回も妨害を受け台湾の核兵器開発は休眠状態に入る。1980年代中頃に再開したが、今度はINERがウラニウム処理施設を作っていることが判り、以前の公約に違反しているのが明らかになる。1987年にINER副所長で長年CIA情報源のChang Hsien-yi大佐が米国亡命し、台湾核兵器開発の証拠を持ち込んだ。極秘情報扱い資料を突きつけられ、台湾政府は1988年に核開発を全面中止した。なお同大佐の亡命時点で原爆は1-2年で完成する段階にあったと考えられる。
  9. では台湾はどんな原爆を開発するつもりだったのか。2つ可能性があり、低出力戦術核弾頭と高出力都市破壊兵器だっただろう。戦術弾頭は本土の港湾、空港、司令部の除去に有効で中国軍の侵攻をさせない効果をねらったものだ。補給活動を狙えば侵攻は止まる。その運搬手段はChing Feng短距離戦術ミサイルだったはずだ。
  10. もう一つの可能性は台湾が大型都市破壊兵器で、開発していればもっと深刻だ。これは北京政府を直接脅かすことが目的で、強力な抑止力をねらっていた。北京までは1,800マイルあり、原爆を到達させるのは台湾海峡を飛び越えるのとわけがちがった。イスラエルでさえこれだけの長距離で原爆を運搬するミサイル、航空機の技術は提供できなかった。
  11. 台湾の核兵器開発には理解できる点もあるものの、無分別といわざるをえない。台湾中国が核で対決すれば地域全体の安定が損なわれていただろう。そもそも台湾は核開発で自国防衛を一層確実にしようとしていたので皮肉な話だ。核装備が実現しても結局のところ軍事ジレンマの解決はできなかったと思われる。中国攻撃に成功しても中国が核報復を加えてくるのは避けられなかったはずだ。
Kyle Mizokami is a defense and national-security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009, he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.