2018年2月18日日曜日

難航するA400Mで発注国の一部要求を切り捨てに。しかし問題は残り前途は多難。

ヨーロッパ各国が自国の利益を振りかざし、次々と細かい注文を付けながら、米国製より優秀な機体になると就役前から自慢していた事業がこのテイタラクです。エアバスの業績の足を引っ張る事業になっています。このままではまずいとやっと妥協に動いてきたようですが、A400Mの前途は明るいとは言えないようです。ロイターが特ダネとして伝えています


Exclusive: Europe's A400M army plane may see some features axed独占記事 - A400M輸送機で一部性能を切り捨てに



An aerial view of an Airbus A400M aircraft during the 52nd Paris Air Show at Le Bourget Airport near Paris, France, June 21, 2017. REUTERS/Pascal Rossignol

ーロッパが目指す新型軍用輸送機は当初想定の性能を実現できないことになった。A400M導入各国はエアバスとの交渉で実現が難しい一部性能は盛り込まないことを容認したためだ。

先週エアバスとNATO7か国間で合意に至った文書をロイターは見ることに成功し、それによると同社は購入国と個別交渉で付加的機能一部を省略できるとある。

米国製機材へ優位性を実現するはずだった機能の一部が実現できないことを購入国側が初めて認めたことをこの「合意確認書」は意味する。

合意では納期の新規交渉も意味する。

その反面、エアバスは「A400M事業で必要な支援、資源すべて」を投入すると誓うが、ヨーロッパ最大の防衛装備事業は慢性的に遅延し当初予算から200億ユーロ(245億ドル)超過している。

当事国のベルギー、英国、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、スペイン、トルコにコメントを求めたがいずれも回答を留保している。エアバスは機密交渉のためコメントはできないと回答。

複雑な付随機能の内容は不明だが、仕様内容から外されると見られる。

内容を知る消息筋は匿名条件で各国は要求内容すべてを求めるより部分的でも前進するほうが得策と納得したという。「つまり妥協したということだ。一部性能を実現しないまま納入される」

2010年には購入各国からの35億ユーロ拠出で事業頓挫が救われたが同機の極秘防御装備での問題は解決されておらず、空挺部隊用投下装備、ヘリコプター用給油装備でも問題が残ったままだ。

業界筋は購入国があまりにも過剰な期待をしたことが開発上の問題を起こしたと非難する。一部は自国の雇用確保が理由だった。だが最大の導入国のドイツは一貫してエアバスが約束通りに仕事していないと批判していた。

輸送機のはずだがA400Mには高性能地形回避技術が搭載され、ヨーロッパで最大に複雑な機材になった。フランスはアフリカ運用の実績を評価していた。

先週の交渉でエアバスは「SOC3」仕様で今後の機材を納入すると述べており、低空飛行性能もその一部だという。また生産済み機体は二段階で2027年4月までに改修していくという。

一方でエアバスは遅延で生じた損害を賠償する義務があり、第4四半期業績に悪影響を与えそうだ。

エアバスは2月15日の業績発表でA400M関連の損金に対応した新規項目を加えるとしており、これまでも同機関連で70億ユーロを償却処理している。

ただし今回の合意では導入国にエアバス宛支払いを凍結する根拠となっていた条項が改訂され、かわりに「適切な報奨策の仕組み」を導入すると改定されている。■

2018年2月17日土曜日

米海軍レイルガン開発断念との話は真実ではない:FY19予算書に見る開発の現況

中国が試作品レイルガンを艦上搭載していることで米側に危機感が生まれているようです。技術競争となれば米国も黙っていられません。War Zoneからご紹介します。これだけの小規模の開発費用で実現するなら安いものなのですが。


Despite What You've Heard, The Navy Isn't Ditching Its Railgun And Budget Docs Prove It

米海軍がレイルガン開発を放棄するとの話があるが予算を見れば真実でないとわかる


The service is still moving ahead with the electromagnetic weapon, which takes on new significance given recent Chinese developments. 

海軍は中国の技術進展も横目に電磁技術兵器の推進を進める。


BY JOSEPH TREVITHICKFEBRUARY 14, 2018
海軍が開発を断念するとの報道があるが、最新予算書を見るとレイルガンに数百万ドルが計上されているとわかる。予算額は毎年変動しているが、中国が試作型兵器を艦艇に搭載したと判明し電磁レイルガン開発が加速化しそうだ。
2018年2月12日、海軍は2019年度予算要求を発表し、45.8百万ドルが電磁レイルガンと指向性エネルギー兵器の開発に計上され、開発の最新状況を反映している。予算勘定では共通項目でレイルガンが使える予算となるが、半導体レーザー技術も成熟化を進める必要があり、高出力無線周波数兵器の米空軍との共同研究で航空機搭載の高出力共用電磁非運動性攻撃手段 High-power Joint Electromagnetic Non-Kinetic Strike (HIJENKS) と呼んでいる。
新年度予算要求では昨年度より10百万ドル少ないが、海軍が電磁兵器を断念していないことがわかる。予算は「開発期間中に製造、組立て、運用で生まれる独特の技術課題を解決し、高出力運動エネルギー兵器試作品で長距離精密誘導砲弾の繰り返し発射を化学推進剤を使わずに実現すること」と文書にある。
海軍研究部門(ONR)はレイルガン開発に2005年から取り組んでおり、試作品二基をBAEシステムズジェネラルアトミックスから調達している。2012年に海軍は技術実証段階から正式事業に移行し実戦用電磁レイルガン調達が可能となった。
「実証を飛ばして実力を見たい」と米海軍ピート・ファンタ大将Admiral Pete Fantaが2016年にDefense Newsに語っていた。「実証のための実証ではなく運用部隊を作りたい」ファンタ大将は当時水上戦部長、現在は戦力統合部長だ。
当誌はその時点でこの発言にうなづけない点があった。米海軍がハイテク装備を「同時並行で」開発と製造を進めた事例で多くが芳しくない結果に終わっているからだ。現に2018年度予算は研究開発段階にあるとし、海上公試を2019年以降に先送りしていた。レイルガン他の技術は「革新的海軍試作技術」と表現されている。
「こうした分野への資金投入は今後の戦闘の様相を一変する技術になり作戦概念そのものを革命的に変える可能性がある」と海軍は同項目の技術内容を表現している。
レイルガンに話を戻すと、実用化されて機能し費用対効果で優れた効果が生まれれば極めて素晴らしいと思う。レイルガンは電磁エネルギーだけで発射体を極超音速に加速し、速度だけで敵を撃破し、爆発剤を使わない。
海軍によれば今ある試作品で時速4,500マイル、音速の六倍が出せるという。最終型は射程100マイルをめざす。これだけの性能があれば各種目標へ対応が可能で防御攻撃双方に有効で、陸上水上目標以外に航空機や巡航ミサイルや場合によっては弾道ミサイルも狙えるだろう。
多用途に対応し、現有の5インチ主砲の域を超える。タイコンデロガ級巡洋艦やアーレイ・バーク級駆逐艦が搭載するこの主砲ではレイルガン試作品の半分の速度も出せない。
レイルガンは化学剤が不要でなので作戦艦艇はその分多くの砲弾を搭載でき、一方で補給兵站経費を節約できる。
レイルガン事業全体への予算が減額傾向にあるのは事実だ。2015年度の要求では47百万ドルがレイルガンだけに投入されていた。今年は20百万ドルを割るが海軍はまだこの事業を完全に断念したわけではない。
だが予算額の上下の背後にある事実を知らなければ海軍がこの革新技術にどう取り組んでいるかがわからない。海上試験を先送りしたことで予算に大きな影響が出ており、研究開発上の工程も変わっている。レイルガン研究開発は比較的小規模で予算も順調に推移することはまれだ。
また海軍は発射弾技術を分離することで事業への期待を高めてきた。超高速発射弾(HVP)はレイルガン、既存砲双方で運用可能だ。海軍によれば外観を整えたHVPは化学剤を使えばマッハ3に達し、従来型砲弾より高速となる。化学剤なしの不活性状態運用がレイルガン、海軍砲、陸軍海兵隊のりゅう弾砲で運用可能で共通仕様となれば費用面のみならず開発でも費用節減効果が生まれる。
だが電磁兵器の現実から米海軍のみならず他軍も優先順位をまだ高くつけられない。2018年1月に試験艦に搭載された中国の試作品と思しき装備の画像が流出した。どこまで機能がある装備か不明だが、試験で中国が米国の先を行っているのは明らかだ。
中国は極超音速兵器分野でも開発を進めており、今度は電磁砲、さらに極超音速滑空飛行体やミサイルの開発を進めている。中国が兵器開発や運用で米国より先行する事態が現実になっている。すべては中国が目指す地域大国から国際超大国への道の一環なのだろう。
「こちらも技術開発を続け、もっと大胆に進める必要がある」米太平洋軍知れ艦ハリー・ハリス大将が下院軍事員会で2017年2月14日に発言してた。「米国は極超音速攻撃兵器の開発が必要だ」
海軍が要求をまとめたのは中国が独自のレイルガン試作品を発表する前だったが、関係者や議会メンバー多くがハリスの視点を共有している。海軍予算ではレイルガン関係で増額されそうでその他極超音速兵器や防御手段関連も各軍で増えそうだ。
中国の動向で海軍の目指してきた試作品でもいいから一刻も早く艦上搭載を実現する姿勢が遅れることにはなりそうもない。海軍や議会内支持勢力が熱意がどれだけか、技術の成熟度がどこまでなのかによってレイルガン開発予算の増加ペースが決まるはずで、予算増が意外に早く実現するかもしれない。
以上明らかなように海軍はレイルガンを早期廃棄するつもりはない。

Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

中国が海外販売をめざす99型戦車の実力とは

戦闘車両の世界は勉強中といったところですが、主砲でミサイル運用とか反応性装甲で敵弾の命中効果を減じるとか技術が相当進展しますね。中国製兵器は安価でそこそこの効果があるので途上国には魅力があるのでしょうね。実績が加わればいろいろな疑問も払しょくすると思いますが、世界に武器を売りつけるのが中国の狙いなのでしょうか。


China Is Selling a New Tank. Could It Beat the M1 Abrams in a Fight? 中国の新型戦車はM1エイブラムズに勝てるか




February 10, 2018


国の主力戦車ZTZ-99(99型)は輸出を意識した設計だ。輸出仕様はVT-4の呼称でタイ陸軍が採用している。VT-4はもともと輸出用にパキスタン、ウクライナが原産ノアルハリド戦車が原型としている。だがVT-4の実力はロシアのT-90S、米M1エイブラムズの輸出仕様あるいはレパード2と比べてどうなのか。

 VT-4のルーツは1990年代初頭開発のアルハリド戦車で、中国とパキスタンの技術が応用されているが、弱点はエンジンでドイツやウクライナからの導入を求めたが、結局ウクライナ製エンジンンを採用した。そのためVT-4では国産エンジンの実現をねらった。エンジン開発に成功したことでVT-4の販促資料では信頼性と性能水準を訴えている。
 タイがVT-4導入を決定したのはウクライナからT-84オプロット戦車が予定通り納入できなくなったためだ。当初はT-90SかT-84の選択を検討したが米国の外交圧力でT-84に落ち着いた。だがその後のウクライナの混乱と内戦でT-84納入は予定より低いペースになった。そのためT-84に代わる戦車選定が2016年に始まり候補は中国のVT-4とロシアのT-90MSだった。クーデターで生まれた新政権は中国に接近し、ロシアの影響は減少したためVT-4が選定された。とはいえ、T-90に輸出実績があった半面でVT-4は実績がなかった。タイがのVT-4採用は初の事例だった。
 VT-4は中国製125mmBT-4砲弾を搭載する。これはDTW125弾の輸出仕様でタングステン貫徹弾の中国製APFSDSの最終世代で射程2キロで700ミリ圧延鋼板を貫徹する。さらに輸出用新型弾がDTC125弾から開発中で同じ距離から750ミリを突破できるといわれる。125ミリ砲は標準口径だが、VT-4は120ミリ砲にも対応可能だ。さらに140ミリ砲が将来の中国軍向け主砲に検討されたが新型砲弾の開発とETC技術開発が先行し、今のところ棚上げされている。
 VT-4の砲弾自動装てん装置はT-72とほぼ同じで砲弾を砲塔の床面に水平方向に貯蔵し、ホイストで上部移動させる。タイ陸軍のVT-4はウクライナ製砲弾を利用できATGM(対戦車誘導ミサイル)も運用可能だ。VT-4でGLATGM(主砲発射対戦車ミサイル)は不要と想定したのは運動エネルギー利用の貫徹弾で途上国に十分と考えたためだが、タイ向けVT-4にはT-84導入で入手したミサイルの運用も可能になっている。VT-4のRHA装甲は500から600ミリと推定され、さらに爆発反応装甲は700-800ミリだろう。砲塔装甲のデータは極秘で導入国のみに開示される。その他VT-4の特徴としてレーザー照射警報装置があり、完全安定化で独立懸架の熱画像を車長に備えるのはロシア製戦車もまだ採用されていない特徴だ。
 タイ陸軍戦車部隊はVT-4のERAがオプロットより薄いと不満だ。オプロットのアクティブ防護を盛り込んだ設計は戦闘で効果が実証ずみだが、VT-4では効果は未検証である。ただし射撃演習でVT-4の射撃制御はオプロットより正確だと判明している。
 VT-4の性能は革命的とはいかないものの、(メーカーのNorincoはそう主張するが)価格のわりに充実した戦車であり、中国本土の製造元からのサポートも期待できる。残存性に関しては、砲弾の配置方法が同じなのでT-72やT-90と同様になる。主砲性能は砲弾が最新でないため米、中、ロの最新型とまではいかないが、最強装備を除けばほぼすべての戦車に対応できる。そのため予算が乏しい国向けにとってVT-4は訴求力のある製品となり、とくにロシア、ヨーロッパ、アメリカとのつながりがない国には「これで十分」な戦車だ。タイ陸軍が導入したスティングレイ軽戦車でも同じことがいえるが、今のところ同戦車を採用したのはタイだけだ。■
Charlie Gao studied political and computer science at Grinnell College and is a frequent commentator on defense and national-security issues.

Image: Wikimedia Commons

2018年2月16日金曜日

B-21開発は順調と米空軍長官発言あるが、詳細は依然秘密のベールに

B-1,B-2の早期退役を決めた空軍はよほどB-21に自信をもっているようですね。B-21については一向に米空軍が口を緩める兆候がありません。それだけ重要な開発なのでしょう。F-35で中国のサイバースパイで情報が漏れたことが答えているのでしょう。画像を載せるといろいろ不具合があることがわかりましたので当面テキストだけとします。ご了承ください。


SecAF Says B-21 ‘On Schedule’ As China Rises To Air Force’s Top Threat 中国の脅威を空軍のトップに据えた空軍長官がB-21は「予定通り」進行中と発言


By COLIN CLARKon February 14, 2018 at 3:12 PM
PENTAGON: 空軍長官ヘザー・ウィルソンが中国を「こちらに歩調を合わせた脅威」と呼んだ。長官がペンタゴン予算発表の記者会見の席上でのこと。
中国が急速に装備近代化して米空軍も対応を迫られていると長官は述べ、PRCが衛星攻撃実験を行ったが空軍の対抗手段については詳細を語らなかった。
ウィルソン長官は口にしなかったがB-21爆撃機の長距離ステルス性能、電子サイバー戦性能が中国への対抗手段の中心であるのは明らかだ。記者は長官にB-1、B-2を用途廃止してB-21導入を進める案を発表したのは新型爆撃機に自信が相当にあるからなのかと尋ねた。長官からは開発は順調としか回答がなかったがそこに重要な意味がある。長官が再び同事業の基本に触れ「最低でも」100機のB-21を導入して175機の爆撃機部隊の一部とすると述べたところで、記者は長官にB-21ではそれ以上の詳細を話すつもりがないことを意味するのかと遮ると長官は微笑してその通りと答えた。
上院軍事委員会のジョン・マケイン委員長にとっては笑い事ではない。同議員は空軍がB-21事業の内容を開示しないことを不満に思っている。
別の記者がウィルソン長官に調達規模を尋ねると長官はB-21の追加導入を希望している。国防戦略構想の内容から戦力構造を見直しているとだけ答えた。
長官からは空軍がUH-1ヘリコプター後継機の最終決定をしたこと、T-X練習機選定は今年中にの行うことも発表された。UH-1後継機は高速長距離機で運送能力も強化する。任務は二方面でミサイル基地への輸送とともに危険な事態に政府高官を安全に移動させることだ。ロッキード・マーティンのシコースキーが「選定前抗議」を会計検査院に提出し空軍の評価内容に不満を表明し当分決まらない感じだ。
このままヘリコプター選定が進まないと戦略軍司令官ジョン・ハイテン大将が何かいいはじめそうだ。

T-Xも何年にもわたり難航してきたがいよいよ今年中に選定がされそうだ。議会はいつものように素晴らしい仕事ぶりで通常支出法案の通過を阻んでくれた。おかげで空軍はまだ決定ができない。今回は二年間有効の予算手続きとなるので空軍も比較的自由に行動できる。2018年、2019年予算で議会は数百億ドルを追加している。■

日本にも参考となるか、USSアメリカがF-35B運用に向け改装工事

Navy USS America Amphib Gets New Tweaks for F-35B Attacks 米海軍USSアメリカ揚陸強襲艦でF-35B運用改装工事

Lockheed Martin

海軍は民間企業と揚陸作戦の将来に大きな一歩となる強襲揚陸艦USSアメリカ(LHA-6)でのF-35B共用打撃戦闘機用の改装をまもなく開始する。
USSアメリカは最新鋭級揚陸艦の一号艦で太平洋と中東で7か月運用を終えサンディエゴに帰港したばかりだ。
飛行甲板改装ではJSF搭載のセンサーや兵装と同期させることとF-35B排気熱に耐えるようにすることが主眼だ。F-35BはUSSアメリカ艦上でフライトテストを展開している。`
海軍技術陣は耐熱かつ滑り止め効果のある素材を既に飛行甲板と下部構造に塗布しており、今回は着艦スポット7番、9番の下にも追加する。
センサー類、各種戦闘システム、レーダーや兵装類もF-35運用を前提に各種改修を受ける。またJSFのフライトパス確保のため一部アンテナも再調整される。
アメリカ級には艦防御システムの呼称で新規技術が導入されている。その内容にはローリング航空機ミサイルRIM-116 Mk 49発射機二つ、レイセオン製20mmファランクスCIWS二基、.50口径機関銃二門を7か所に装着する。
アメリカ級二号艦USSトリポリ(LHA-7)は昨年5月進水し、ハイテク艦内情報処理機能のConsolidated Afloat Network and Enterprise Services(CANES)が搭載されている。
USSトリポリは全長844フィート、全幅106フィートで排水量44千トン。燃料効率が高いガスタービン推進で最高速力は20ノット超とハンティントンインガルスが公表している。
三号艦は2024年に完成予定でウェルデッキが復活する。
F-35Bは従来のハリヤーとは大幅に異なる機体で運用方法、戦術や手順が大幅に変わる。
ハリヤーも垂直離着陸可能な多任務機で主に軽攻撃ミッションを想定し、海兵隊の上陸作戦で近接航空支援を主としていた。
F-35Bはこうした任務をすべてこなしながら新型のセンサー、兵装、航空技術を海兵隊に実現する。
​そのひとつが分散開口システムでカメラ多数を機体に配置し360度全周イメージを得られ、電子光学目標捕捉システムもあり、F-35Bは攻撃や対地支援以外にISRミッションも実施可能だ。
C5I(指揮統制通信コンピューター統合)のためF-35Bの運用はハリヤー運用時と大きく変わるはずだ。

アメリカ級揚陸艦は海兵遠征部隊(MEU)含め乗員兵員を3千名まではこぶ。アメリカ級揚陸強襲艦の航空機戦力は最大31機でMV-22オスプレイ12機のほかCH-53スーパースタリオン、AH-1Zスーバーコブラ、UH-1Yヒューイ、MH-6シーホークを搭載し、F-35Bがここに加わることになる。■

2018年2月15日木曜日

E-767コンピューターをボーイングが米本国で2022年までに改修


米国防総省がE-767のミッションコンピューター関連の改修作業を官報で発表しました。2022年3月までに全4機を60.9百万ドルで改修し、作業は米本国で行われます。浜松基地に展開する各機は順次米本土へフェリーされることになりますね。

Search Defense.gov: Search
HOMENEWSCONTRACTSCONTRACT VIEW

Contracts

Press Operations
Release No: CR-028-18
Feb. 12, 2018

CONTRACTS
AIR FORCE
The Boeing Co., Oklahoma City, Oklahoma, has been awarded a $60,903,323 hybrid (fixed-price-incentive-firm, firm-fixed-price, cost-plus-fixed-fee, and cost-plus-incentive-fee) contract for the mission computing upgrade installation and checkout of four Japanese E-767 aircraft and associated ground systems. Work will be performed in Oklahoma City, Oklahoma; San Antonio, Texas; and Seattle, Washington, and is expected to be complete by Dec. 31, 2022. This contract involves foreign military sales to Japan and is the result of a sole-source acquisition. Japanese letter of offer and acceptance case funds in the amount of $56,969,735 are being obligated at the time of award. Air Force Life Cycle Management Center, Hanscom Air Force Base, Massachusetts, is the contracting activity (FA8730-18-C-0001).
ボーイングカンパニー(オクラホマ州オクラホマシティー)に$60,903,323総額のハイブリッド方式(固定価格奨励金付加、固定価格、実費固定価格付加、実費奨励金付加)契約で日本保有のE-767計4機のミッションコンピューティング関連アップグレード搭載及び関連地上システム装備品の契約を交付。作業はオクラホマ州オクラホマシティ、テキサス州サンアントニオ、ワシントン州シアトルでそれぞれ実施する。2022年12月31日を工期完了日とする。本契約は海外軍事品販売制度による日本向け案件が対象で指名契約方式とする。契約交付段階で日本より内定通知とともに$56,969,735を供託するものとする。本件の照会先は空軍ライフサイクルマネジメントセンター(マサチューセッツ州ハンスコム空軍基地内)で契約番号はFA8730-18-C-0001である。■
By redlegsfan21 (Flickr) [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons

http://alert5.com/2018/02/15/boeing-given-60-9-million-to-upgrade-4-jasdf-e-767s/#BK2prpvHuxmoZRtX.99 で詳細を読む


米空軍:B-21調達に伴い、B-1BとB-2は早期退役、B-52は当面供用継続

USAF's Controversial New Plan To Retire B-2 And B-1 Bombers Early Is A Good One 米空軍のB-2とB-1早期退役方針は物議をかもしても健全な案だ

The flying service is making the right sacrifices to ensure the B-21 Raider gets fielded in large numbers while making the B-52 all it can be.

空軍はB-21レイダーを大量調達しながらB-52の供用を確実にするべく代償を覚悟している

BY TYLER ROGOWAYFEBRUARY 12, 2018
TYLER ROGOWAY/AUTHOR

者の皆さんが航空機マニアだったり軍事技術に関心のある方なら米空軍が打ち出したB-1B「ボーン」とB-2A「スピリット」を予定より早く退役させる新方針には心穏やかでなくなるはずだ。爆撃機はとかく関心を集めやすく、愛着を感じる機体が多い。だが現実は厳しく、B-21レイダーが2020年代に第一線配備となれば、爆撃機四型式を維持する余裕がないと空軍は説明し、三型式の運用も困難だ。
2017年2月11日のAviation Week記事はUSAFが爆撃機の将来ロードマップを作成し、B-1BとB-2Aを2030年代中頃までに全廃する予定と報じた。このことにB-2運用部隊が目くじらを立てた。そもそも今世紀中頃までの運用を前提に各種改修を受けていたためだ。

USAF
現行の爆撃機三機種、B-52,B-1、B-2体制は1997年から続いている

ただしこの方針の背後にUSAFで最重要機材のB-21レイダーがあるのはまちがいない。同機は爆撃機と分類されるが、実態はステルスで高高度飛行可能な多任務かつ高度に柔軟な運用が可能な機体で長距離を飛び、給油機の助けなく敵地に飛ぶ機体である。また危険地帯を飛んでも安全に帰還し翌日また飛び立てる機体だ。同機こそ将来の戦闘作戦に絶対不可欠な機体で米国と拮抗する力を持つ大国との武力衝突をトランプ政権が新国防戦略に盛り込んだ今は重要さを増す一方の機体だ。
USAFは最低100機を整備したいとするが、空軍内外にもっと多数を求める声が強まっている。

NORTHROP GRUMMAN
B-21 レイダーの想像図

USAF原案ではB-1Bは2040年まで、B-52もほぼ同じ頃まで運用するとしていたが、B-52のほうがB-1Bよりも明るい未来がある。B-1Bは核運用能力がなく運行経費が著しく高い機体で稼働率も低い。B-2は2058年まで稼働してB-21と数十年間共存するはずだった。
ところが新方針でB-2を先に退役させることになる。2032年以前になるのは確実で、ロードマップ原案より15年程度早まる。B-1Bも2036年以前に退役することになった。

TYLER ROGOWAY/AUTHOR

B-2で稼働中な機体は20機弱で常時作戦投入可能なのは数機にすぎない。B-1Bは60機あるが、B-21生産が2020年代中頃に始まれば、一対一の形で旧型機と交代するはずで、まずB-21を80機運用体制にもっていき、B-1BとB-2Aは2036年に姿を消す。
新方針ではB-52Hの75機には手を触れず、2050年まで運用する。そうなると就役期間が100年を超える機体になる可能性が生まれる。新ロードマップでは2040年時点の爆撃機部隊を合計175機と想定し、B-52とB-21のみの編成とする。
B-2をここまで早く引退させるのは過酷な対策に見えるかもしれないが、20機弱という動機部隊は運行経費が著しく高価で保守管理も難題だ。確かに同機ならではの効果を提供してきたのは事実だが。

TYLER ROGOWAY/AUTHOR

だが同時にB-2の存在が今や当たり前に感じられながら運行経費の高さは他機種でできない効果で正当化されている。だがB-21の登場ですべてが変わる。ノースロップ・グラマンが製造するのはいわばB-2の「2.0」版で、これまでB-2の製造、維持で得た知見を投入しB-21はB-2を一気に抜き去る性能の存在になる。いいかえればB-21でUSAFははるかに高い性能を実現しながら、B-2を支援して得た知見やインフラまでの活用を狙っている。
B-1Bは非常に高性能かつ柔軟運用可能な機体になったが、たえずUSAFの爆撃機編成で存在意義が難しい機体であった。1990年代に核運用能力が取り除かれると同機の存在そのものが問われた。対テロ戦で戦術爆撃機として成功し、スナイパー目標捕捉ポッドを機内エイビオニクスに接続して近接航空支援能力を新しく獲得した。だがこうした通常戦能力があっても空軍内でB-1Bが特別の存在になったわけではない。

TYLER ROGOWAY/AUTHOR
B-1Bにスナイパー目標捕ポッドがついた
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爆撃機を四型式250機配備すれば支援体制が大規模になり、各種機材の運用経費は負担範囲を超えるだろう。新プランでも爆撃機総数は157機から175機の範囲となり、B-21製造が100機を超えればさらに増える。それでも機種が三型式から二型式になれば十分対応可能だろう。
そうなるとB-2とB-1の生き残りは困難だ。この二機種廃止で以下の長所三つが生まれる。
まずB-21を最低でも100機配備するには長期間が必要でその間同機を守る必要がある。USAFにおける爆撃機運用実績を見るとB-52からB-2までペンタゴンの死のスパイラルに注意が必要だと分かる。
B-21開発は順調に進展中で予算以内に収まっているようだが、秘密のベールに隠されているため確かなことはわからない。とはいえ、USAFにこの機体が将来必要となるのは確実であり、他機種より優先されるべき機体だ。そこで同機実現に向け現実的な資金投入に努め機体が完成後戦力化まで支援を緩めるべきではない。

TYLER ROGOWAY/AUTHOR

二番目に新プランでB-52H用の改修予算が生まれる。とくにエンジン換装で同機運航の信頼性と経済性の実現に繋がりながら、ペイロードや航続距離を増やす性能向上が手に入る。AESAレーダーと今後登場する長距離スタンドオフ(LRSO)ステルス巡航ミサイルを搭載すれば核・非核両用でBUFFは今後も武器運搬トラックとして数十年間供用に耐えるだろう。
その他の改修にレーザーやアクティブミサイル防御装置があり、生存性が高まる。またスタンドオフジャミング用ペイロードも搭載するだろう。こうしてB-21を補佐する能力が実現し、B-21が敵攻撃をかいくぐる攻撃・偵察ミッションを行う。
最後に新プランでB-21の核運用能力が遅延することなく実現し、B-2Aの敵地侵入核攻撃任務を引き継ぐ。核ミッションを早期に実施し、無人機になるB-21運用をUSAFは公式文書で思い描いている。
新ロードマップはペンタゴンが発表した新核戦争対応検討とも符合し、現時点より多くの核兵器運用手段を求めている。B61-12新型核爆弾を搭載すればB-21の大編隊は一回の出撃で多数地点を目標にし、かつ柔軟に途中で呼び戻すことも可能となる。

USAF


こうした三点以外に今回発表された「爆撃機方向性」では現状のUSAF各機材の運用の裏側が見えてくる。
Air Force Magazineによれば、飛行時間当たりの整備に要する時間は以下の通りだ。
  • B-1B:74 時間 
  • B-2A:45時間、ただしステルス機体表面の整備時間を含めず実際はもっと多い
  • B-52H:62時間 

だが重要なのは機体の稼働性(飛行可能な機体であること)とミッション実行率(戦闘システム全部が機能する状態で飛行できる機体)で差は大きい。
  • B-52Hは稼働率で平均80%をここ5年間維持
  • B-1B と B-2Aは稼働率平均50%
  • B-1Bのミッション実行率は平均40% 
  • B-2Aのミッション実行率は平均35% 
  • B-52Hのミッション実行率は平均60% 

飛行時間当たりの経費は以下の通り。
  • B-1Bと B-52H は平均 70千ドル
  • B-2の平均は110-150千ドルでUSAF機材中最も高価な運航コストの機体だ

B-52HとB-1Bの選択は単純に数字の面からあきらかで、B-52が新エンジン換装他改修を受ければさらに性能が上がる。B-2の場合はもともと生産数が少ないことで当時は最高水準の性能だったがそれ以前にステルス爆撃機そのものが存在していなかった。だがそれでも数字は数字であり、B-2の機材としての総合性能は低いと言わざるを得ない。

TYLER ROGOWAY/AUTHOR

B-21は成熟技術を中心に半成熟技術による部品やサブシステムを採用しリスクを下げつつ同時に長期供用期間を実現する。B-21の将来の活躍を過去の事例から考えようとする向きが多いが、前身の機体の運命を回避すべく作られた機体は今まで存在していない。事業の進め方や従来の調達方法と異なるが、そもそも同機の要求性能は15年以上前に凍結されており、追加要求や変更で高価格化になる道を閉ざしているのだ。
B-2ではこのような形で設計が大きく変わり、機体価格は大幅に上昇したが、一回も使わない性能内容に大金を払ったのだ。B-21ではこれを教訓とし目標水準の実現に直結する性能に焦点を当て、コスト面でもB-2の恐ろしい経過を繰り返さないようにしている.まだ同機の成功が保証されたわけではないが今後の予想をするのには十分だ。

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そうなるとほろ苦いが同時に重要なニュースとなりB-21の狙いが実現に向かうだろう。もしUSAFがハイエンドのB-21だけで爆撃機部隊を編成すれば、悲惨な結果になる。逆に今回の空軍の選択はハイローミックスの爆撃機編成で評価されるべきだ。
大事なことはB-2やB-1退役の前にB-21の優秀な性能を実現することだが、開発段階で困難な課題に直面しても大日程表の日付をいじる余裕はない。

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結局、USAFはこれまで使ってきた機種の一部を犠牲にする必要があるのであり、欲しかったステルス爆撃機部隊が最後には実現するだろうが、30年前と違い成熟技術で信頼性を高く、より高い戦力を実現するはずだ。
同様にB-52Hも長年素晴らしい働きを示しており、史上最高の機種になりそうだ。過去何年も合理的な判断が出来てこなかった空軍としては実に合理的な判断だと言える。厳しい選択でも論理的に正しい選択をUSAF上層部が下せることを示している。
この新プラン発表後や2019年度予算でB-21の広報キャンペーンが始まりそうだ。予算手続きは始まっており、レイダーの姿を目にできそうだ。■