2025年4月11日金曜日

フランス空軍のミラージュ2000DRMVストライクジェットが運用を開始(The War Zone) ― フランスは中国同様に中華思想なので米国製兵器なんか絶対に第一線には投入したくないのでしょうね

 The French Air and Space Force has officially reintroduced the modernized Mirage 2000D strike aircraft, the service has confirmed. By the end of this year, the force will have 50 upgraded examples of the delta-wing jet, which, despite its relative age, remains a highly capable long-range conventional strike and close air support asset.  

Rich Cooper



フランス航空宇宙軍の主力機として近代化改修ミラージュ2000Dは、少なくとも2035年まで新兵器を搭載して活躍することになる


ランス空軍は、昨日の式典で、近代化改修ミラージュ2000DRMV攻撃機を正式に再導入した。今年末までに、同軍は50機のアップグレード機を保有することになる。ミラージュは少なくとも2035年まで第一線で活躍し、最終的にラファールに取って代わられることになる。

フランス語のインフォグラフィックで見る近代化ミラージュ2000DRMVの主な特徴。 (1)赤外線誘導空対空ミサイルMICA NG、(2)GBU-48およびGBU-50強化ペイブウェイII精密誘導爆弾、(3)30mmキャノン・ポッド、(4)新デジタル計器パネル。 フランス空軍・宇宙軍

近代化されたミラージュ2000DRMV(RMVはRénovation Mi-Vieの略で、ミッドライフ・アップデートのこと)には、各種新兵器が追加され、空対地用には、米国製1,000ポンドGBU-48、500ポンドGBU-49、2,000ポンドGBU-50強化ペイブウェイII精密誘導爆弾が含まれるようになった。国産兵器としては、ウクライナで広範囲に使用中の国産AASMロケット支援爆弾のレーザー誘導バージョンがある。その他の攻撃オプションとしては、タレス/TDAのASPTT(Air-Sol Petite Taille Tactique)軽量レーザー誘導空対地弾があり、BAT-120LGとしても知られている。


タレス/TDAのASPTT(Air-Sol Petite Taille Tactique)軽量レーザー誘導空対地弾、試験中にミラージュ2000から投下された。 タレス

ミラージュ2000Dは初めて銃武装も備え、CC422 30mmキャノン・ポッドがエアインテーク下の左顎パイロンに設置された。航空機搭載銃は、貴重な近接航空支援ツールとなりうる。 しかし、ミラージュ2000Dは核攻撃機ミラージュ2000Nから派生したため、内部に砲が装備されていなかった。

 改良されたミラージュは、ラファールに採用されたより近代的な照準長距離識別光学システム(TALIOS)ポッドの導入により、これらの兵器を使用するための装備も向上している。これは、以前ミラージュ2000Dで使用されていた老朽化したATLIS II、PDL CTS、ダモクレスポッドに代わるものである。TALIOSはまた、戦術的偵察だけでなく照準も行う両用ポッドでもある。偵察では、このポッドは高解像度のカラー画像を生成し、リンク16データリンクを介してリアルタイムで送信することができる。

 空対空任務では、MICA NG赤外線誘導空対空ミサイルが旧式のマジックIIに取って代わる。

 一方、ミラージュ2000DRMVには新しいセンターライン・ドロップタンクが装備され、対策ディスペンサーも内蔵された。これにより、機内で使用可能なチャフとフレアのランチャーは4つに倍増した。センターライン・ドロップ・タンクには電子情報(ELINT)システムも内蔵されている。以前は、旧式ASTACポッドをこのステーションに搭載する必要があったため、センターラインで燃料タンクを搭載できなかった。

 これらの武器や格納庫に加えて、ミラージュ2000DRMVは、より直感的なデジタル計器パネルを含む近代化されたコックピットを備えている。伝えられるところによると、パイロットには、タレスのヘルメット装着型ディスプレイ「スコーピオン」も支給される。これは、すでにフランスのラファール乗員に支給されているもので、米空軍のA-10やF-16などでも採用されている。

 しかし、アンティロープ5地形追従レーダーを含む他のエイビオニクスは変更されていない。 これらすべては、約5億3000万ユーロ(およそ5億9000万ドル)のコストで行われると報告されている。

 ミラージュ2000Dは、2人乗り全天候型核攻撃機ミラージュ2000Nのより柔軟な通常武装型派生機として登場した。もともとミラージュ2000Nには、通常兵器による精密攻撃を行う能力がなかった。ミラージュ2000Dはこれに対処した。外観はミラージュ2000Nとよく似ているが、オリジナルのD型はコックピットも全面的に作り直され、新しいディスプレイとハンズオン・スロットル&スティック(HOTAS)コントロールを備えている。 ミラージュ2000Dは、照準ポッドだけでなく、改良された電子的自己防衛スイートを追加した。


A French Mirage 2000 fighter jet from the Istres military air base approaches an airborne Boeing C-135 refuelling tanker aircraft (not pictured) on March 30, 2011 during a refuelling operation above the Mediterranean sea as part of military actions over Libya. AFP PHOTO/GERARD JULIEN (Photo by GERARD JULIEN / AFP) (Photo by GERARD JULIEN/AFP via Getty Images)

2011年3月30日、リビア上空での軍事作戦の一環として、地中海上空でタンカーに近づくミラージュ2000D。 写真:GERARD JULIEN / AFP GERARD JULIEN


 ミラージュ2000Dの初期攻撃兵器は、レーザー誘導AS30Lミサイル、BGL1000レーザー誘導爆弾(LGB)、米国製の500ポンドGBU-12と2000ポンドGBU-24ペイブウェイII LGBである。ミラージュ2000Dはまた、センターラインパイロンにSCALP-EGまたはAPACHEスタンドオフミサイルを1発搭載することができた。APACHEは飛行場封鎖用のクラスター弾を搭載していたが、その後運用を中止した。

 ミラージュ2000Dの生産は1993年から2001年にかけて行われ、86機が完成した。ミラージュ2000Dはすぐフランス空軍の主力機となり、アフガニスタン上空やアフリカのサヘル地域(バルカン作戦)、中東(チャンマル作戦)などでの大規模な作戦に投入された。

 ミラージュ2000Dは、その重要な役割を反映し、DRMVプログラムの前に、デュアルモードGBU-49レーザー/GPS誘導爆弾、リンク16データリンク、改良型データモデム、暗号化された無線を含む新しい武器を追加し、すでに徐々にアップグレードされていた。

 延期されただけでなく、ミラージュ2000DRMV計画は開始当初から縮小され、71機のアップグレード機から、フランス航空宇宙軍に再配備される予定の現在の50機まで縮小された。しかし、ロシアの脅威の高まりに直面してNATO欧州空軍が準備を進めている高強度の紛争を含め、この航空機の需要は依然として非常に高い。

 近代化された最初のミラージュ2000DRMVは、2021年初めにフランス空軍に引き渡され、評価用に使用された。現在、運用されているミラージュ2000Dは、フランス北東部のナンシー・オシェイ基地(Base Aérienne 133 Nancy-Ochey)で運用されている。 同基地の3個飛行隊は67機のミラージュ2000Dを装備している。

A Dassault Mirage 2000D of the Armee de l'Air lands at Los Llanos Airport during the Tactical Leadership Programme in Albacete, Spain, on November 21, 2024. (Photo by Joan Valls/Urbanandsport/NurPhoto via Getty Images)

2024年11月21日、スペイン・アルバセーテで行われたタクティカル・リーダーシップ・プログラムで、センターラインにGBUシリーズの精密誘導爆弾と照準ポッドで武装し、ロス・ラノス基地に帰還するミラージュ2000D。 写真:Joan Valls/Urbanandsport/NurPhoto Urbanandsport


 現在進行中の作戦、特に中東では、アップグレード版ミラージュ2000DRMVは、その新しい能力を最大限に活用するため、早晩配備される可能性が高い。イラクとシリアのイスラム国の戦闘員を標的にしたフランスの中東配備は、ヨルダンのH4空軍基地とアラブ首長国連邦のアル・ダフラ空軍基地にジェット機のローテーションを送る。

 ミラージュ2000Dは、フランス航空宇宙軍に貢献しているデルタ翼の戦闘機の輝かしい歴史で最後を飾ることになる。ミラージュ2000Nは2018年に退役し、2022年には基本的な防空バージョンであるミラージュ2000Cが続いた。現在、改良型ミラージュ2000-5F防空バージョンも退役し、ウクライナに寄贈された。さまざまなバージョンのミラージュは、第一世代のミラージュIIIが就役した1961年以来、フランス空軍に貢献してきた。

ギリシャで行われたイニオコス年次多国間航空演習でのミラージュ2000D。 リッチ・クーパー RICH_COOPER

 十分に近代化されたミラージュ2000DRMVは、2035年までフランスの最前線で活躍することになる。その時点で、Dモデルのミラージュを最終的に撤退させることができるような数のラファールが利用可能になるはずだ。同じ時期に、フランス航空宇宙軍は、次世代戦闘機(NGF)として知られる新しい有人戦闘機や、補完的な「忠実なウィングマン」タイプの無人機も運用する予定だ。

 これら野心的な計画がどのような形になろうとも、ミラージュ2000Dが最終的に40年という素晴らしい現役期間を記録することは間違いなさそうだ。■

Deeply Upgraded Mirage 2000DRMV Strike Jet Enters French Service

A workhorse of the French Air and Space Force, the modernized Mirage 2000D is set to serve with new weapons until at least 2035.

Thomas Newdick


https://www.twz.com/air/deeply-upgraded-mirage-2000drmv-attack-jet-is-back-in-french-service


CMV-22の飛行停止措置は米海軍に"モーニングコール"となった(The War Zone)―C-2グレイハウンド退役が現実となり、オスプレイによるCOD任務がますます重要となっている米海軍の現状をお伝えします

 A senior Navy aviation officer says the three-month-long grounding of virtually all Osprey tiltrotors worldwide following the fatal crash of a U.S. Air Force CV-22B off the coast of Japan in 2023 sent serious ripples through his service.  

USN


海軍はCMV-22Bで洋上の空母への不可欠な支援を提供できると自信を持っているが、稼働率と信頼性を向上させる必要があると認識している

海軍の上級航空士官は、2023年に日本沖で起きた米空軍のCV-22Bの致命的な墜落事故を受けて、世界中の事実上すべてのオスプレイ・ティルトローターが3ヶ月間にわたって飛行禁止措置を受けたことは、海軍の所属部隊に深刻な波紋を投げかけたと言う。 

 海軍のCMV-22Bが休眠状態にあるため、老朽化したC-2グレイハウンド機を急増させて、世界中の米空母に不可欠な兵站支援を提供もののが、最後のC-2が来年に退役するため、CMV-22Bの準備と信頼性がさらに重要となってくる。

 ダグラス・"V8"・ベリッシモ海軍大西洋航空部隊(AIRLANT)少将Rear Adm. Douglas “V8” Verissimoは、本誌も出席した海軍海空宇宙2025展示会のパネルディスカッションで、CMV-22BとC-2について語った。海軍は2021年にオスプレイの初期運用能力を宣言した。米海兵隊と空軍もそれぞれMV-22BとCV-22Bを運用中だ。 現在、海外でオスプレイを運用しているのは自衛隊だけである。


 2023年のCV-22の墜落事故は、「C-2からCMV-22への移行を予期している私たちの多くにとって、間違いなく警鐘を鳴らすものでした」とベリッシモは率直に語った。「C-2の乗組員たちは、由緒ある古い機体とともに立ち上がり、仕事をこなしてくれた。空母への艦載機輸送(COD)を維持する要件が予想外に急増した」。

 COD任務とそれを遂行する機体は、空母とその関連打撃群にロジスティクスと関連支援を提供する。これには、貨物や人員の輸送・回収、医療搬送などの任務が含まれる。CODは、一般的に、空母打撃群の作戦に不可欠な側面であり、インド太平洋地域の広い範囲における重大な危機の際には特に重要である。

 「彼らはE-2飛行隊からC-2飛行隊に復帰し、任務を遂行するためのデット(分遣隊)の人員と能力を確保しました」とベリッシモは付け加えた。

 C-2は、E-2ホークアイ空母艦載早期警戒管制機から派生したものだ。 両機の初期型は1960年代に初めて飛行した。新しく改良されたE-2Dアドバンスド・ホークアイは、空中給油機能を搭載した機体も含め、少なくとも2040年代までは海軍で飛行し続ける予定である。

手前がE-2Cホークアイ、奥がC-2Aグレイハウンド。 米海軍

 「2023年の災難が教えてくれたことに、私はとても自信を持っている。 カール・チェビ中将と我々のチーム全体が、信頼性の観点、安全性の観点からシステムを理解し、乗員を熟練させる包括的な検討を行ってきたことに非常に自信を持っています」と同少将は続けた。

 2023年の墜落事故後の飛行禁止措置は1年以上前に解除されたものの、米軍のオスプレイのオペレーターたちは、事故前の運用テンポに戻すため、非常に慎重かつ計画的なスケジュールに従っている。さまざまな飛行制限は依然として実施されたままだ。勧告多数を含む事故の最終的な包括的レビューが完了するのは、まだ数週間先のことである。    2024年6月時点でアメリカのV-22の飛行が全体的に「通常」のテンポに戻るのは今年の半ばになるだろうと予想されていた。

 「私はこのプラットフォームに自信を持っている。分遣隊の編成にも自信があり、空母の航続距離と必要条件を維持できる」とベリッシモ少将は強調した。「実のところ、CMV-22を回収する能力は、空母に搭載するための多くの側面において、(C-2のような)テールフック機よりも制限が少ない。 だから、そこに良さがある」。

 海軍は長い間、C-2からCMV-22への置き換えをゲームチェンジャーとして宣伝してきた。 オスプレイの垂直離着陸能力は、ターボプロップ並みの速度で巡航しながらも、打撃群のその他艦船にペイロードを直接運搬できること、陸上の滑走路に縛られないことなど、重要な利点をもたらす。C-2の場合、貨物や人員はまず空母に運び、それからヘリコプターで他の艦船に移動しなければならない。

米海軍3等兵曹デレク・ケリー

CMV-22BはC-2とは異なり、飛行中に燃料補給もできる。海軍のオスプレイは、グレイハウンドよりも燃料や貨物を含めた総重量が大きく、機体の下に吊り下げ重くて大きな荷物も運ぶことができるため、空母に着艦ができる。 F-35C統合打撃戦闘機用のF135エンジンの予備を洋上の空母に運ぶ必要があるため、大きな貨物を運ぶ能力はCMV-22Bにとって特に重要である。

 オスプレイ固有の多用途性により、海軍は通信ノードとして機能するなど、他の任務を担う可能性も提起している。

 同時にオスプレイは、2007年に海兵隊が最初の運用能力を宣言して以来、数々の致命的な墜落事故を含む運用実績があり、非常に物議を醸し続けている航空機でもある。その時点で、V-22はすでに非常に問題が多く、長引く開発プロセスで苦労していた。

 オスプレイは昨年12月、空軍のCV-22が墜落し、幸いにも致命的な事故には至らなかったが、その後、すべてのオスプレイが再び地上待機措置となった。海兵隊は現在、最大の規模の同機運用者となっているが、MV-22Bの公式な墜落事故率は、運用している全機種の平均値内に収まっていると一貫して主張している。

海兵隊のMV-22Bオスプレイ群。 USMC

 これを念頭に置きながら、そして彼の自信の表明にもかかわらず、「海軍が3機のCMV-22Bのうち2機を常に飛行甲板上に待機させておくため必要な即応態勢を支えるシステムを......研ぎ澄ます必要がある」とベリッシモ少将は今日述べた。「空母に必要となる搭載品を供給するために何が必要なのか......海軍の焦点を絞って共同プログラムを管理する必要がある」。

 またAIRLANT司令官は発言に先立ち、残存するC-2艦隊が提供中のバックアップ能力について警告を発していた。2023年のCV-22の墜落以来、海軍は一貫して、2026年にグレイハウンドを完全退役させるという現在の計画に固執すると言ってきた。

 その一方で、CMV-22Bが再び長期間の地上待機を余儀なくされることになれば、空母に洋上で物資を供給し続ける任務の空白を埋めるC-2にはもう期待できなくなる。■


CMV-22 Grounding Was “Wakeup Call” For Navy, Stakes Higher With C-2 Gone Next Year

The Navy says it is confident in the CMV-22B to provide critical support to carriers at sea, but that its readiness and reliability need to be improved.

Joseph Trevithick

Published Apr 8, 2025 7:53 PM EDT

https://www.twz.com/air/cmv-22-grounding-was-wakeup-call-for-navy-stakes-higher-with-c-2-gone-next-year


2025年4月10日木曜日

ドナルド・トランプがインテリジェンス・コミュニティを弱体化させている(The National Interest)




近発表された年次脅威評価は、政権の政治的優先事項と偏見、そしてインテリジェンス・コミュニティの意思を反映している。

 政府内外の各種勢力がドナルド・トランプの意向に屈する姿勢を繰り返す中で、米国の情報コミュニティは比較的独立性を維持するだろうと期待する、あるいは願う人もいるだろう。情報機関は行政府の一部であるが、独立性の程度は、それらの機関が存在する理由の一部である。さらに、米国国境の外の世界について、政策立案者が望むようなものではないとしても、可能な限り正確な情報を提供する任務を遂行するためには、独立性が不可欠だ。でなければ、諜報機関は肥大化したスピーチライター集団に成り下がってしまう。

 


しかし、諜報機関が最近発表した脅威評価の非機密版を見ると、諜報機関も政権の意向に屈していることが分かる。議会が義務付けている年次評価が、ホワイトハウスの政策上の懸念を部分的に反映することは珍しくない。実際、情報収集や分析のためのリソースの割り当てや、文書製品で取り上げる対象の決定にあたり、そうした懸念を考慮することは、情報機関の任務として適切かつ必要なことだ。しかし、政策立案者の関心に反応することは、望ましい政権のメッセージを反映させるため公開される情報製品を形作ることとは全く異なる。

 

こうした政治化は、トランプ政権に限ったことではないが、アナリストの腕をねじ曲げて「上を向かせ、白を黒と言わせる」ようなことはめったにない。むしろ、明らかに虚偽内容を言わずに政権のメッセージを強化する表現や提示の問題である場合もある。また、特定のトピックを強調したり、弱めたり、取り上げたり、取り上げなかったりすることである場合も多い。


今年の脅威評価で取り上げられていないことは、特に政治的な影響を明らかにしている。評価の冒頭部分は、近年毎年発表されている多くの声明と同様に、その後の論文で国家について取り上げる前に、国際的な問題を最優先事項としている。しかし、以前の年次評価で適切に強調されていた、現在も依然として大きな脅威であり、さらに脅威が増している主要な国際問題数点に言及がない。


地球にとって最大の越境的脅威である気候変動については、今年の評価では一言も触れられていない。たとえ、外国人だけでなくアメリカ人にも影響を及ぼす可能性がある、人間としての基本的居住性の喪失を安全保障上の問題として認識していないとしても、あるいはハリケーンや山火事などの気候関連の災害による不安定さを認めないとしても、気候変動は伝統的な安全保障上の問題と関連している。その関連性は、海面上昇による米軍基地の浸水から、気候が武力紛争を刺激する役割まで多岐にわたる。


しかし、トランプは気候変動を「でっちあげ」と呼び、圧倒的な科学的コンセンサスと、すでにアメリカ人が経験している気候変動の兆候の両方を否定している。そのため、情報機関は一般市民に対してこの問題について何も言うことが許されていない。


核拡散もまた、この文書で言及されていない国際的な問題だ。ただし、イランについては言及されている。核拡散に注目する理由は、少なくとも、この問題が年次脅威評価で強調されていた以前の版と同程度には存在しているからだ。ドイツから韓国に至るまで、自国の核兵器開発の可能性について新たな議論が起こっている。しかし、その議論の理由は、トランプ大統領が同盟国を敵対者として扱い、米国の安全保障上の公約に疑問を呈していることにあるため、この話題は明らかに機密指定されていない情報からは排除されている。


また、世界的なパンデミックの危険性についても、この評価の国際的な脅威のセクションから除外されている。鳥インフルエンザが欧米諸国で哺乳類に感染したことが確認されたからといって、この脅威について例年より懸念を弱める理由にはならない。しかし、トランプ大統領は世界保健機関(WHO)から離脱し、明らかに公衆衛生での国際協力は信じていない。トランプ大統領は、疾病対策として奇妙な処方を提示し、鳥インフルエンザや現在の麻疹の流行といった問題を、そうでなければ起こり得たよりもさらに悪化させる可能性のある、ワクチン反対派を保健長官に任命している。


評価報告書で感染症について言及しているのは、中国に関する部分のみであり、そこでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの起源が長々と述べられている。この疫学上の謎の蒸し返しの記述は、感染症による現在および将来の脅威を理解する上で有用性は限定的であり、それに3段落を割く正当性はほとんどない。このテーマの扱い方は、2020年の選挙キャンペーン中に、新型コロナウイルス感染症のパンデミックへの対応から生じる政治的ダメージを回避するため、すべてを中国に責任転嫁しようとしたトランプ大統領の戦略を想起させる。


今年の評価における「国境を越えた脅威」のセクションは、「非国家主体の国際犯罪者およびテロリスト」と題され、「外国の違法薬物犯罪者」、「国際的なイスラム過激派」、「その他の国際犯罪者」のセクションがある。テロリズムはイスラム過激派の問題に過ぎないとの印象を与えている。その文脈の中でも、この評価は問題をISISやアルカイダといった少数のグループの犯行であるかのように誤って扱い、自己過激化については何も述べていない。ニューオーリンズでの元日テロの実行犯は「ISISのプロパガンダに影響されていた」と述べている。しかし、FBIの捜査が、この攻撃を行った米国市民は単独行動していたと結論付けたことには触れていない。ISISや外国からの指示があったという証拠は何もなかった。


今後米国人がテロリストの標的になった場合、その可能性が最も高いのは白人至上主義者や急進右派であるという認識はまったく欠けている。情報コミュニティ自体は、2021年版の評価でこの脅威を取り上げ、国内の過激派の外国とのつながりを指摘した。しかし、トランプ大統領は、白人至上主義者には「非常に素晴らしい人々」が含まれていると述べ、彼らを自身の政治基盤の一部と考えているため、これは明らかに情報コミュニティにとって、少なくとも一般公開されるものについては、禁句となっているトピックである。


「その他の国際犯罪者」のセクションには、米国への不法移民は主に犯罪組織が背後にいるという印象を与えるか、あるいは移民をより一般的に犯罪性と関連付けることを意図していると思われる、移民に関する一節が含まれている。この評価では、不法移民の実際の要因である移民の母国における経済、政治、治安の悪化について、半文の注釈が付け加えられているだけである。


トランプ大統領の政策が拡散やテロといった脅威を悪化させる多くの方法については、この評価は言及していないが、その一方で、「国境警備の強化により、2025年1月以来、米国への入国を試みる移民の総数は大幅に減少した」と(原文では太字斜体で)宣言することにためらいはない。この主張を裏付ける数字は示されていない。


その2文後には、「2025年1月の米国南西部国境における米国国境警備隊による検挙数は、2024年の同時期と比較して85%減少した」と評価されており、政権交代と、その同じ「急増」の始まりが減少の原因であるかのような印象を与えている。言及されていないのは、減少の大部分は2024年前半に発生しており、その時期にはバイデン政権の政策がまだ有効であったということだ。減少の多くは、貿易戦争の脅威なしに確保された、メキシコ政府によるバイデン政権への協力の反映である。


評価書の後半の「主要国家アクター」のセクションでは、主に中国、ロシア、北朝鮮、イランの軍事力やその他の能力について、わかりやすい記述がされている。しかし、国家が海外で引き起こす問題は、この4か国のみの問題であるかのような誤った印象を与える。他の国家の行動や政策が米国を紛争に巻き込んだり、米国の利益に悪影響を及ぼしたりする可能性は数多くある。しかし、この文書では、そのような可能性についてまったく示唆されていない。


平易な内容の中に、トランプ政権のイニシアティブに関するレトリックを反映した文章が散見される。例えば、中国に関する部分で経済に関し、「中国の弱い国内需要と、製造業への補助金などの産業政策が相まって、鉄鋼などの分野で中国からの安価な輸出が急増し、米国の競合企業に打撃を与え、中国が貿易黒字を過去最高に伸ばす要因となった」とある。この経済的事実は、情報機関から得たものである必要はなく、主要な新聞のビジネスセクションから得たものでもよい。あとは、トランプの新重商主義ム的な貿易政策を支持する論説があればよい。


中国とロシアのセクションの両方にあるグリーンランドに関する記述は、おそらく、政権の最大の関心事について言及する最も明白な誇張表現である。中国とロシアの北極圏における利益について大まかに言及することは理解できるとしても、この程度の長さの評価文で、グリーンランドについてわざわざ言及するのは、大統領がグリーンランドの獲得に固執しているからでなければ考えにくい。


また、「モスクワは、米国の選挙結果に影響を与えるかどうかに関わらず、米国の選挙に影響を与えるため情報活動での努力は有益であると考えているだろう。なぜなら、米国の選挙システムの信頼性に疑いを投げかけることは、その主要な目的のひとつを達成することになるからだ」という記述は、トランプの個人的な関心に配慮している。米国の民主主義に対する一般的な疑念を植え付けることは、確かにロシアの目的のひとつであった。しかし、ロシアは選挙結果にも関心があり、トランプをその担い手としていたことは明らかである。


情報機関は、大統領選挙におけるロシアの干渉に関する2017年1月の評価で、この問題を取り上げ、「高い確信度」で以下の主要な判断を示した。「ロシアの目的は、米国の民主的プロセスに対する国民の信頼を損ない、ヒラリー・クリントン国務長官を中傷し、彼女の当選可能性と将来の大統領としての潜在的可能性を傷つけることだった。さらに、プーチン大統領とロシア政府は次期大統領のドナルド・トランプ氏を明確に支持していたと判断する。」トランプの政策がプーチン政権にとってどれほど好都合であったかを考えると、このロシアの好みは、その評価以来弱まっていない可能性が高い。


トランプは、ロシアによる選挙介入や、ほとんど調査されていないロシアとプーチン大統領との関係について、その議論や調査を信用なくし妨害することに熱心に取り組んできた。その努力には、トランプの1期目におけるロバート・ミュラーの調査への度重なる妨害も含まれていた。したがって、この問題は情報コミュニティのタブーリストの別の項目なのだ。


脅威評価の文章のどれ一つとして、明白な虚偽は見当たらない。これは、トランプ政権の公的な発表の多くとは異なっている。したがって、実務レベルの諜報分析官たちは、自分たちが嘘を承認したわけではないと確信できる。分析官たちは、この文書のメッセージ全体に責任を負っているわけではない。このメッセージは、指揮命令の影響の結果である。


この文書におけるメッセージの偏りは、情報コミュニティの要職に任命された人々を考慮すると、驚くことではない。CIA長官のジョン・ラトクリフは、トランプ大統領の第一期目の最後の年に国家情報長官を短期間務めたが、政治化への傾向を示したトランプ大統領の忠実な支持者であった。現職のDNIであるトゥルシ・ギャバードは、以前は独立性を示唆する政策傾向を示していたものの、イエメン空爆に関する最高幹部の議論がリークされた件で議会で尋問された際の彼女のパフォーマンス(ラトクリフとの共演)が示すように、今ではラトクリフ同様に筋金入りのトランプ支持者である。


この脅威評価の政治化による被害には、米国国民に誤った認識を与え、国家に対する実際の脅威を認識させなくする効果も含まれる。この文書は、序文で主張されているような「微妙な、独立した、飾り気のない情報」ではなく、単に「世界中のどこであろうと、アメリカ国民とアメリカの利益を守るために必要」な情報である。また、同文書は、ホワイトハウスにたまたま居合わせた人物の個人的な利益や政治的利益ではなく、国家の利益に奉仕すべき機関の独立性が急速に侵食されていることを示す、もう一つの憂慮すべき兆候だ。司法省や連邦取引委員会における独立性の喪失は明らかである。今、同じ傾向が情報コミュニティとその使命である国家の安全保障を左右する情報の提供にも見られる。■


How Donald Trump is Undermining the Intelligence Community

April 1, 2025

By: Paul R. Pillar


ポール・R・ピラーは28年間にわたる米国情報コミュニティでのキャリアを2005年に終え、最後の役職は近東・南アジア担当の国家情報官だった。それ以前は、CIAで中東・湾岸地域・南アジアの一部を担当する分析部門のチーフなど、分析・管理職を歴任しました。 最近では、『Beyond the Water’s Edge: How Partisanship Corrupts U.S. Foreign Policy(邦題:『ウォーターズ・エッジの彼方へ:党派性が米国の外交政策を腐敗させる』)』を出版している。 また、本誌の寄稿編集者でもある。


F/A-XXの航続距離は既存戦闘機の25%増にとどまる(The War Zone) ― 画期的な性能向上を期待していた向きには失望でしょうが、実現可能性のある技術要素の採用を優先した結果なのでしょう

 The U.S. Navy expects its future F/A-XX sixth-generation stealth fighters to offer just a 25 percent increase in range over the existing tactical combat jets in its carrier air wings.  

Boeing


空母打撃群の航続距離を伸ばすことが海軍の最優先事項であるにもかかわらず、FA-XXの航続距離は期待を大幅に下回るものになりそうだ

海軍は、将来のF/A-XX第6世代ステルス戦闘機の航続距離は、空母航空団に配備中の現行戦術戦闘機に比べ、わずか25%しか伸びないと予想している。予想される脅威の範囲が拡大し続ける中、空母打撃群の到達範囲を拡大することが重要な優先事項であると一貫して明言していることを考えれば、この開示は驚きだ。F/A-XXはまた、空母に搭載されるMQ-25スティングレイ・タンカー・ドローンによる有機空中給油能力の利用可能性を中心に設計されている。

 海軍作戦部長室の航空戦部門の責任者るマイケル・"バズ"・ドネリー海軍少将は、本日未明、海軍連盟の海空宇宙2025展示会の傍らで、F/A-XXで予想される航続距離やその他の機能について、本誌含む関係者と話した。ロッキード・マーチンの撤退に続き、ボーイングとノースロップ・グラマンがF/A-XX競合で直接対決することになった。

次世代ステルス空母戦闘機のレンダリング画像。ボーイング

 F/A-XXは、「より柔軟な運用を可能にするため、現在の航続距離のおそらく125%以上を提供する」とドネリーは言う。「つまり航続距離は間違いなく長くなる」。

 ドネリー少将はその後、これは「燃料補給の前に25パーセントの航続距離延長を意味するのか」と明確に質問され、「そうだ」と答えた。

 ドネリーは具体的なことは言わなかったが、F-35Cの空母艦載型統合打撃戦闘機は、海軍の現在の空母航空団の戦術ジェット機の中で最も長い戦闘半径を持っている。つまり、F/A-XXの予想最大戦闘半径はおよそ837.5海里(1,551キロメートル強)となる。

2021年、米海軍のスーパーキャリア、USSカール・ヴィンソンの甲板で、2機のF/A-18スーパーホーネットとともにF-35C(手前)。 米海軍3等兵曹 ジェフリー・ケンプトン

 F/A-XXは、「もちろん、空中給油対応です。私たちが来設計しているものは、給油能力を考慮に入れています。 「給油があれば、給油が可能な限り、(航続距離は)不定と言えるかもしれない」。

 そうであれば、F/A-XXは「脅威の空域に侵入する」ことができる。 脅威がISR(諜報・監 視・偵察)能力を強化し、運動能力を高めていく中で、F/A-XXは必要不可欠ともドネリーは語っている。 第6世代空母艦載戦闘機は、「AI(人工知能)やその他の技術的優位性を統合することで、戦闘空間の管理を強化することも可能になる。 そして、マンインザループではなく、マンオンザループとなり、私たちが導入しようとしている無人システムと完全に統合されたアーキテクチャを持つことができるようになる、という。

 ドネリーは特に、F/A-XXを将来登場する連携戦闘機(CCA)と組み合わせることに言及した。CCAには、海軍や米空軍が運用するタイプや、MQ-25のような大型無人航空機が含まれる可能性がある。ドローンのための空中「クォーターバック」として機能することは、ボーイングのF-47次世代航空優勢(NGAD)戦闘機と同様に、空軍のF/A-XXに期待されている重要な任務である。海軍はまた、2040年代までに少なくとも無人機が6割を占める空母航空団を配備するという長年の目標を掲げている。MQ-25は、海軍空母からの無人航空機運用を拡大するための「パスファインダー」としての役割を果たすことになっており、長距離マルチ・ミッション・プラットフォームへと進化する可能性がある。

 すでに述べたように、今日明らかになったF/A-XXの航続距離は特に注目に値する。ドネリー自身、F/A-XXに期待される戦術的な到達距離は、既存の能力よりも小幅な増加であるにもかかわらず、「不可欠な属性」であると述べている。 これはすべて、より高い性能、あるいはコスト削減のために何らかの形で切り捨てられる可能性のある航空機に焦点を当てていることを指し示しているのかもしれない。

 ともあれ、海軍はすでに潜在的な敵対勢力、特に中国のようなご核戦力を有する敵対勢力に満ちた脅威のエコシステムに直面しており、彼らは友軍を空、海、そして地上で、さらに遠くまで交戦させることができる。空軍は1月、2050年までに射程1,000マイルに達する対空ミサイルの配備が予測されると警告する報告書を発表したばかりだ。

 海軍にとっては、空母航空団全体の脆弱性を軽減するために、空母航空団の射程を伸ばす必要性が高まる。このため、F/A-XXが既存の戦術ジェット機よりはるかに大きな戦闘半径を持ち、将来の脅威に対するバッファーをさらに広げるのに役立つと多くの人が期待していた。海軍は別途、F/A-18E/FスーパーホーネットとEA-18Gグラウラー電子戦ジェットの無給油航続距離を伸ばす新しい方法を見つけることに興味を示している。

アメリカ海軍

「空母は、1日に700マイル以上移動し、150万平方マイルの不確実性を作り出す能力を持ち、それは非常に重要であり続ける生存性の要素である。 

「今後増加するのは、我々の将来の航空団が提供する航続距離と到達距離である。 

 「F-18(F/A-18E/F)とEA-18Gグラウラー、そしてF-35を組み合わせることで、800万平方マイル以上の効果範囲を提供する作戦範囲が生まれる。 

 「そして2040年代に目を向けると、MQ-25が統合され、有機的な給油が可能になり、F/A-XXのような射程を伸ばしたプラットフォームや、その時に実戦配備されると予想される兵器によって、その効果範囲は1100万平方マイル以上に拡大すると予想される。

 「その効果範囲は重要である。それは、攻撃群の生存性を高める航空団の不確実性の範囲でもあるが、複雑な(環境に)侵入することを可能にするこれらのプラットフォームの属性と組み合わされた戦術的現実でもある。

 F/A-XXの全体的な能力と、この航空機が海軍の幅広い空母打撃群計画にどのように適合するかについては、最終的な勝者が発表されたときに、明確になると思われる。 現在わかっているのは、海軍が第6世代ステルス戦闘機について、少なくとも現時点では、将来の空母航空団に無給油での航続距離の比較的わずかな増加をもたらすと期待していることだ。■


F/A-XX Will Have Just 25% More Range Than Existing Navy Fighters

FA-XX will have much less range than some may have hoped for, even though extending the carrier strike group's reach is a top Navy priority.

Joseph Trevithick

Published Apr 7, 2025 6:27 PM EDT

https://www.twz.com/air/f-a-xx-will-have-just-25-more-range-over-existing-navy-fighters




2025年4月9日水曜日

韓国HD HHIが米艦隊拡張で艦艇建造を模索中(Naval News)

 

HD HHI Seeks Role in U.S. Fleet Expansion

2025年12月、韓国・蔚山(ウルサン)のHD HHI造船所を出港する韓国海軍の最新型イージス駆逐艦「ROKS Jeongjo the Great」。


海軍が中国の海洋勢力拡大に対抗するため1兆ドル規模の艦隊拡張を準備する中、韓国のHD現代重工業は、実績あるイージス駆逐艦の建造能力と拡張可能な造船インフラを活用し、自らを重要なパートナーと位置づけている。

 韓国の大手ニュースメディア「朝鮮」によるインタビューによると、HD現代重工業(HD HHI)は、特に米海軍が長期的な大幅な艦隊増強に備える中、海軍艦艇造船能力への強い自信を示した。

 最近の米国防計画によると、米海軍は今後30年間で1兆ドルを投じて新型艦船を調達し、中国との艦隊軍拡競争を優位に進めようとしている。計画では、2055年までに戦闘艦、戦闘兵站艦、支援艦を新たに364隻追加する想定で、年平均12隻の建造が必要となる。

 HD HHIはこれを、韓国と米国の防衛協力を拡大する大きなチャンスと捉えている。同社はすでに、米海軍のアーレイ・バーク級(9800トン)と同規模の駆逐艦を年間1隻以上建造する能力を有している。二国間の海軍造船協力が活発になれば、HD HHIは年間5隻まで生産規模を拡大できるとしている。

予定より5カ月早い3月31日に引き渡されたBRPミゲル・マルバール(HD HHI撮影)


同社の自信の根拠は、フィリピン海軍の新型コルベット「BRPミゲル・マルバール」のような海軍輸出プロジェクトの早期引き渡しや、「ROKSチョンジョ・ザ・グレート(DDG-II)」のような国内プロジェクトの予定通りの引き渡しなどの実績だ。HD HHIはまた、韓国海軍で現在就役中のイージス艦6隻のうち5隻を建造した実績を持ち、イージス駆逐艦の設計と建造の両方に対応できる韓国で唯一の造船所であると強調している。

 さらに、HD HHIは戦闘システム統合専門チームを運営しており、米国の兵器システムとセンサーを自国製プラットフォームに統合した経験を持つため、米海軍の近代化と艦隊拡張の取り組みにおけるパートナーとしての魅力をさらに高めている。

 同社担当者は次のように述べている:「米国で建造されたものと同自性能レベルのイージス駆逐艦を設計・建造できる技術者が250人以上います。また、米国との海軍造船協力が本格化すれば、生産能力をさらに拡大できます」と述べている。

 本誌が最近蔚山造船所を訪問した際、同社は、生産性を向上させ、増大する輸出需要に対応することを目的に、2つの大型商業用ドライドックを艦艇建造用に改修し、艦艇・特殊船事業を拡大する計画について説明した。

 HD HHIは、独自の能力と拡張可能なインフラを活用することで、世界の防衛市場における地位を強化し、共同造船プログラムや技術協力の可能性を通じて韓米防衛協力を深めることを目指している。

 新政権が国内産業を重視する一方で、主要な同盟国との協力を強化する方法を模索する中、HD HHIが米海軍の造船活動に貢献する見通しは、ワシントンで議論を呼び起こす可能性がある。インド太平洋地域における圧力が高まる中、韓国の高度な能力と迅速な生産スケジュールを、増大する艦隊の需要に対応するための現実的な解決策と見る向きもあるだろう。 

 しかし、重要な防衛資産を外国の造船所に依存することに懸念を示す人もいるだろう。 信頼できるパートナーからの買収を認めることについて米国防衛界で議論が続く中、HD HHIの提案は、産業安全保障と戦略的緊急性のバランスをどうとるのが最善かという進化する議論に説得力ある一面を加える。■


South Korea’s HD HHI Seeks Role in U.S. Fleet Expansion

  • Published on 06/04/2025

  • By Eunhyuk Cha

  • In News

https://www.navalnews.com/naval-news/2025/04/south-koreas-hd-hhi-seeks-role-in-u-s-fleet-expansion/

チャ・ウンヒョク

ウンヒョク・チャは、国際関係と安全保障研究に関心を持つ意欲的な安全保障研究者である。以前はソウルの米国大使館でインターンをしており、韓国核戦略フォーラム(ROKFNS)のメンバーでもある。現在、韓国海洋大学で海洋サイバーセキュリティを研究中。専門は東アジアの安全保障と海軍防衛。


グリーンランドはロシア潜水艦狩りに「絶対不可欠」だ:在欧米軍トップが議会証言(The War Zone)

 

冷戦時代のものだが、現在でも通用するGIUKギャップの地図。 CIA.gov


在ヨーロッパ米軍トップのクリストファー・G・カボリ大将は米国の国家安全保障にとって、グリーンランドの戦略重要性を証言した

ナルド・トランプ米大統領がグリーンランド併合を求め続ける中、在ヨーロッパ米軍最高司令官は、この巨大な島はアメリカの国家安全保障にとって不可欠であると述べた。

 主な問題は、グリーンランドの地理的位置が、ロシアの潜水艦が大西洋に消え東海岸を危険にさらす可能性がある前に、それを追跡するための重要な陸地となっていることだという。

 「グリーンランドにある空域と水域へのアクセスは、米国にとって絶対に不可欠です」と、NATO欧州連合軍最高司令官(SACEUR)兼米欧州軍司令部長のクリストファー・G・カボリ米陸軍大将は述べた。カボリは木曜日の上院軍事委員会での証言で、グリーンランドの安全保障上の価値について述べた。

 極寒の島について質問されたカボリは、グリーンランドの軍事的価値について話しているのであって、デンマークからグリーンランドを引き取ろうとするトランプ政権の政策について話しているのではないことを明らかにした。

 重要なのは、この島がグリーンランド、アイスランド、イギリス(GIUK)ギャップの西の境界線を形成していることだ。ムルマンスクには、ヤセンM級原子力巡航ミサイル搭載のカザンのような、ロシアで最も能力の高い潜水艦が配備されている。


Russian nuclear submarine Kazan arrives in Cuba.

2024年6月12日、ハバナの港に到着したキューバ訪問のロシア海軍分遣隊の一部であるロシアの原子力潜水艦カザン。 Y(AMIL LAGE/AFP via Getty Images)(写真:YAMIL LAGE/AFP via Getty Images)

 大西洋におけるロシア潜水艦の脅威は非常に大きく、米海軍は2021年にアーレイ・バーク級駆逐艦による対潜水艦専門の任務群を設置し、タスクグループ・グレイハウンドと正式に命名した。ロシア潜水艦の活動が活発化しているため、5年前、米海軍幹部が東海岸はもはや米海軍の艦船や潜水艦にとって安全ではないと警告した。

 ロシアにとっても、GIUKギャップの価値は重要だ。2019年、ロシアは冷戦以来最大の訓練を開始し、ムルマンスクから少なくとも10隻の潜水艦をその地域に派遣した。

 「一部の潜水艦の目標は、発見されずに大西洋にできるだけ遠くまで出ることだ」とノルウェーのニュースメディアNRKは当時報じている。

 ロシアの目的は、アメリカ東海岸を脅かすことができると示すことだ。 ロシアは、"ここは我々の海だ”とし 西側の探知能力と対処能力を試したいのだ。

 攻撃的な作戦だけでなく、ロシアの潜水艦がGIUKギャップやノルウェー沖に殺到し、危機の際にアメリカの潜水艦や水上戦闘艦の北上を阻止する防衛態勢をとる可能性もある。これで、バレンツ海にあるロシアの戦略的な軍港、最北の緯度をパトロールし極地の氷冠の下に隠れているロシアの弾道ミサイル艇、北極圏でますます戦略的になっている領土を守ることになる。また、北欧のNATO同盟国が危機の際に海軍の支援から孤立する可能性もある。


 これらすべてを考慮した上で、カボリ大将は上院議員を前に、グリーンランドにアメリカが強力なプレゼンスを持たないことは危険な見通しであると語った。グリーンランドは、GIUKギャップの北部の一部を構成しており、はるかに小さなアイスランド島によって二分されている。 グリーンランドの南東海岸とアイスランドの間はわずか200マイルしかなく、ここは重要なチョークポイントである。GIUKギャップのこの地域は、島で唯一の米軍施設であるピトゥフィック宇宙空軍基地の南東約1,000マイルに位置している。 以前はトゥーレ空軍基地と呼ばれていたこの基地は、早期警戒レーダーの数々を保有し、定期的な飛行作戦を実施している。

 ロシアの潜水艦は「その隙をついて大西洋に侵入してくる」とカボリ大将は指摘した。「追跡するのは非常に難しい。大西洋は広大だ。海中の地形には音響的なものもあり、かなり困難です」。

 「これらの位置から、陸上攻撃巡航ミサイルでアメリカ本土のいくつかの重要な目標を危険にさらすことができる」と将軍は付け加えた。


ロシアのキロ級潜水艦リペツクは、ムルマンスク市からほど近いセベロモルスクの町にあるロシア北方艦隊基地に停泊している。 (ALEXANDER NEMENOV/AFP via Getty Images) 2007年4月19日、ムルマンスク市からほど近いセベロモルスク市のロシア北方艦隊基地に停泊するロシアの潜水艦プロジェクト877。 (ALEXANDER NEMENOV/AFP via Getty Images)

 グリーンランドには、米国とNATOの同盟国が対潜能力を強化できる場所が数か所ある。それなのに、なぜ莫大な外交資金と潜在的な資金を費やしてまで、対潜能力を獲得する必要があるのだろうか? アイスランドにはまた、GIUKの空白をカバーする対潜水艦戦用の航空機がアメリカから定期的に派遣されている。


200302-N-AZ907-0115 KEFLAVIK, Iceland (March 2, 2020) -- Personnel, assigned to Patrol Squadron 4 (VP-4), use a munitions handling unit to transport a torpedo to a P-8 Poseidon, during an explosive ordnance exercise (EXPORD 20-1) led by Navy Expeditionary Combat Force Europe-Africa/Task Force (CTF) 68, March 2, 2020. CTF 68 provides explosive ordnance disposal operations, naval construction, expeditionary security, and theater security efforts in the U.S. 6th Fleet area of responsibility. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 1st Class Peter Lewis/Released)

2020年3月2日、海軍遠征戦闘部隊ヨーロッパ・アフリカ/タスクフォース(CTF)68が主導する爆発物演習で、第4哨戒飛行隊(VP-4)所属の隊員が弾薬処理装置を使い、魚雷をP-8ポセイドンに運ぶ。 (米海軍撮影:Mass Communication Specialist 1st Class Peter Lewis/リリース)Petty Officer 1st Class Peter Lewis

 潜水艦を追跡することは、グリーンランドの戦略的価値の主要な部分と見なされているかもしれないが、その場所は、他のいくつかの重要な軍事的ニーズに対応している。ピトゥフィックのレーダーアレイは、ロシアの弾道ミサイル攻撃を早期に警告し、大統領と軍に対応する時間を与える。また、ロシアや中国のような敵対勢力がピトゥフィクを占領したり、主要なプレゼンスを確立したりした場合、米国からわずか1,300マイル離れた場所にスタンドオフ兵器を配置することが可能になる。

 カボリ大将の発言は、NATOの緊密な同盟国同士を対立させ、国際的な論争が沸騰している中で飛び出した。グリーンランドはデンマークが統治しており、トランプ大統領は最近、軍事行動も辞さないという姿勢を繰り返している。大統領のグリーンランドへの関心は、グリーンランドを購入することを検討していると発表した第1期にさかのぼる。

 J.D.ヴァンス副大統領がグリーンランドを訪問した際には騒動となり、水曜日にはデンマークとグリーンランドの当局者が同島で会談し、繰り返し米国併合を求めているトランプ大統領に対し結束を示した。

 一方、マルコ・ルビオ米国務長官はデンマーク外相ラース・ラスムッセンと会談し、関係の沈静化を図った。会談でルビオは、米国とデンマークの「強い関係」を再確認したと国務省は述べている。

 政治情勢は紛糾し、先行きは不透明だが、グリーンランドが軍事的に重要な価値を持つことは明らかである。■


Greenland “Absolutely Critical” For Hunting Russian Submarines: Top U.S. General In Europe

Gen. Christopher G. Cavoli, the top U.S. general in Europe, testified that Greenland is vital to U.S. national security.

HOWARD ALTMAN

PUBLISHED APR 3, 2025 7:36 PM EDT

https://www.twz.com/sea/greenland-absolutely-critical-for-hunting-russian-submarines-top-u-s-general-in-europe