2018年10月4日木曜日

★南シナ海で米駆逐艦に危険操艦をした中国駆逐艦の意図は何だったのか

中国には国際社会の常識は通用しないようです。上層部に注目されようと中国艦艦長がスタンドプレイをしたのか、貿易問題で劣勢な中国が打開策を求め一介の艦長に無謀な挑戦を命じたのかわかりませんが、米側から開示される情報が増えれば中国は不利になるばかりでしょう


U.S. Navy Releases Images Of Chinese Warship's Dangerous Maneuvers Near Its Destroyer米海軍から中国艦の危険な操艦事実を示す画像が公表された

The series of pictures gives a good sense of just how close the two ships came to hitting each other.一連の写真から両艦が衝突寸前だったとわかる

BY JOSEPH TREVITHICKOCTOBER 2, 2018
USN
海軍公表の写真数点から南シナ海で発生したアーレイ・バーク級駆逐艦USSデケイターと中国人民解放軍海軍の052C型旅洋II級駆逐艦蘭州の異常接近の様子がわかる。中国艦が危険なまで接近する操艦をしており一歩誤れば大事故になっていた。
画像をまっさきに入手したのはgCaptainで蘭州がデケイター前方に接近してから両艦が距離を取る操艦をしているのがわかる。画像は米艦搭載のMH-60Rシーホークヘリコプターのセンサータレットから、あるいは無人機インスティテュが撮影したものだろう。米海軍公式発表では事件は9月30日のことで「旅洋」級とだけあり、米艦から45ヤードまで接近したとある。
USN VIA GCAPTAIN
.蘭州(右)がUSSデケイター(左)の45ヤード先を航行しているのがわかる


こう書くと十分な距離があったように聞こえるが、排水量数千トンの艦の操艦は緩慢なので、安心できる距離ではない。なお、45フィートと言うとデケイターの全長の三分の一にすぎない。2017年にはアーレイ・バーク級駆逐艦二隻が西太平洋でそれぞれ衝突事故で大損傷し乗員数名が命を失っている。
USN VIA GCAPTAIN
両艦が距離を取り始める


USN
デケイターが蘭州から距離をさらにとろうとしている


米海軍が南シナ海の事件を公表するや中国外務省が早速対応しデゲイターは物議を醸している南シナ海ゲイヴン礁付近で中国の「明白な主権」を犯したと発表。「米国には直ちに是正措置をとり、このような挑発行為を猛省し中米関係さらには域内の平和安定を損なう事態の回避を求めたい」(中国外務省声明文)
画像を見ると蘭州こそ「挑発行為」をとっているのがわかる。米海軍は中国が実効支配する人工島から12カイリの距離を保ち航行したと発表している。デケイターは航行の自由作戦(FONOP)の一環として同地を航行し、米国は南シナ海広域で中国が主張する領有権に真っ向から挑戦している。
米政府は国際社会の大部分とともに中国の主張を認めず、より詳細な情報が開示されるかが注目される。
本件は詳細情報を入手し次第、続報をお送りする。
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

2018年10月3日水曜日

★★ロシア機迎撃に投入して露呈したF-22の弱点とは---F-22は迎撃機には不適なのか

米軍もF-22をわざわざロシア機の眼の前に見せることの愚かさはわかっているのですが、機材が不足しているのでしょう。迎撃機としてF-22が決して使いやすい装備ではないことは明らかで、これは現在企画中のPCAと呼ばれる第六世代機でも同じことでしょう。つまり迎撃機と敵地侵攻機は異なるということですね。では日本はなぜF-22に未だに憧れるのか不思議と言えましょう。

 

US F-22s came face-to-face with Russia's top fighter near Alaska and were at a major disadvantage アラスカ付近まで進出したロシア最精鋭戦闘機と遭遇した米F-22が痛感した不利な立場とは



Sep. 13, 2018, 12:41 PM
  • 米ロの精鋭戦闘機がアラスカ近辺で接近遭遇したが、本当の開戦ならロシアが優位性を享受していたはずだ
  • 米F-22は兵装を搭載せずステルスだけが武器で、ロシアの高性能戦闘機とまともに対決していたら不利な立場に追いやられていただろう
  • 交戦規則の制約で米側が第一撃を受けやすい弱点がある

ラスカに接近してきたロシアTu-95核運用爆撃機とSu-35戦闘機の編隊を米F-22編隊が9月25日に迎撃したが、あらためて米精鋭戦闘機の弱みを露呈した格好となった。
F-22は驚くほどのアクロバット性能を空で発揮し、全アスペクトのステルス性能により敵も遠距離で探知が難しく米軍で最大の威力を誇る戦闘機であることに変わりはない。
F-35は空のクォータバックとしてドッグファイト、地上空爆、情報収集、偵察まで一機でこなすが、F-22は一つの仕事だけに特化している。空対空戦だ。
迎撃では領空侵犯機の横に付き、無線交信で「引き返せ、さもないと大変なことになるぞ」と伝える。
この際に主翼を傾け主翼下の満載のミサイルを領空侵犯機に視認させるのが通常だ。だがF-22はこれができない。ステルス機能のためF-22はミサイル、爆弾は全部機内に搭載するためだ。
米領空あるいは米軍が守る領空に侵入するパイロットはF-22が武装しているかわからない。ロシアのSu-35はF-22を上回るミサイルを搭載し誰が見てもわかるように見せびらかす。
通常の迎撃行動がエスカレートし本当の機動飛行になればF-22は大きく不利なまま戦闘を開始することになる。

ステルスの特性をわざわざ殺すのか

Sukhoi su-35Su-35が2013年パリ航空ショーで見せたアクロバティック操縦の合成写真。パイロットはセルゲイ・ボグダン。M0tty via Wikimedia Commons
もし今回のような迎撃行動中に本当の戦闘が始まれば、ロシア機パイロットはF-22を視野に入れた状態で大いに有利になる。さらにSu-35の操縦性能はF-22を上回る。
デイヴィッド・「チップ」・バーク中佐(退役)は米海兵隊でF-22とF-35両機の操縦経験がある唯一ノパいいロットで、F-22では敵側機と「戦闘に入るのが目的ではない」とし、F-22が本来持つステルス性能でドッグファイトそのものを回避することが狙いとBusienss Insiderに語っていた。
Su-35の旋回性能が優れミサイル搭載本数が多いからと言ってもそのままドッグファイトの勝利が保証されているわけではない。F-22の性能と空軍トップレベルのパイロットの技量が空戦で勝利をおさめるのは確実だろう。
王立合同軍事研究所で空軍力の専門家、ジャスティン・ブロンクはF-22含む第5世代戦闘機は兵装が機内搭載でステルスに頼り、F-35は迎撃には「必要ではない」とし「その他の安価な迎撃機に仕事をさせるべき」とBusiness Insiderに語っていた。

本当のリスクとは

米側が米領空付近まで進出するロシア機を迎撃する機会が増えており、安全かつプロとして取り扱うのが通例だ。米国とロシアは相違点が多々ありウクライナ、シリアを巡る対立から緊張が増えてきているが、世界の二大核大国が直接軍事衝突するとなれば軽々しく決断できない。
シリアでは米ロ軍用機がそれぞれ近接空域で飛行しており、両国は対立回避用に通信回線で他方に自軍機の接近を事前に教えるて戦闘を回避している。
米空軍がF-22にそもそも期待したのは的に探知されずに長距離から敵を抹殺する性能であり、わざわざ姿を相手に見せる迎撃に投入すれば不利になるのは当然と言える。

ブロンクはBusiness Insider にこのためF-15の方が迎撃に適すると語っている。

2018年10月2日火曜日

☆ボーイングT-Xの受注成功から見えてくる次の可能性とは

ボーイングのT-X選考採択は先に速報でお知らせしましたが、今回は少し詳しくそのインパクトを解説する記事をご紹介します。と言っても依然として新型機の性能は不明です。しかしこうやって見るとT-38って本当にコンパクトな機体だったんですね。というか現在の主要戦闘機が大型化してしまったのでしょう。では日本はこの機体(T-いくつになるんでしょう)に関心を寄せるでしょうか。


Boeing's T-X Win Is Really Much Bigger Than Just Building A Replacement For The T-38 ボーイングのT-X受注成功にはT-38後継機生産以上の意味がある

Boeing's big win has wide-ranging impacts that go far beyond the USAF's need for a new trainer alone. ボーイング案の採択はUSAFが求める新型練習機の枠を超えた影響を与えそう

BY TYLER ROGOWAYSEPTEMBER 28, 2018


THE AERO EXPERIENCE


んとも興奮を感じるニュースだ。長年待った挙げ句USAFが選定したジェット機は傑作とはいえ半世紀が経過したT-38タロンの後継機となる。ただボーイングが勝ち取ったT-X案には単なる新型機以上の意味がある。今回の選定結果から多様な影響が生まれ、ことにボーイングを根本から変える効果がある。
まずボーイングに祝辞を送りたい。同社は回転翼機、固定翼機、無人機と三連勝で、今回は固定翼有人機でも結果が出た。また競合したロッキードレオナルド両社も互角に戦い、それぞれの製品に多大な情熱を注ぎ込んできた。だがなんといってもノースロップの伝説とも言えるT-38タロンの足跡がどれだけ大きかったか思い知らされる。
USAF
原型YT-38の初飛行は60年ほど前だった
同機の原型は1959年4月に初飛行し、以後数万名のパイロットを養成しただけでなくサンダーバーズで曲芸飛行を展示し、U-2やB-2の乗員まで養成し、NASA宇宙飛行士の飛行時間確保にも役立っている。またアグレッサー役もこなし、標的がほしいF-22部隊に重要な機体になっている。

USAF
ティンダルAFB所属のT-38AがアグレッサーとしてF-22と飛行中


タロンの業績はそれだけではなく、別の成果も生んだ。USAF初の超音速練習機から歴史上で最も成功した機材が生まれた。F-5A/Bフリーダムファイターであり、F-5E/FタイガーIIである。
各機は輸出を通じて米航空戦力を世界に広げる役目を果たし、一部信頼に疑問が残る同盟国や高性能機導入の資金が不足する国にも輸出された。さらにF-5は海軍、海兵隊、空軍の敵機役となり、海軍戦闘機ウェポンスクールやUSAFウェポンズスクールで活躍している。事実、海軍や海兵隊向けに民間企業TacAirF-5をアグレッサーとして運用している。
USAF
空軍のF-5Eは敵機役として冷戦時に各地の航空隊を支援してきた


F-5を戦闘任務に投入している国がまだある。一部は新型エイビオニクスに改装され、第四世代機同様の性能を発揮している。F-5の直系の後継機を目ざしたF-20タイガーシャークは有望視されたが採用国は現れなかった。
USAF
ランドルフAFB所属のT-38C編隊


こうした中でノースロップ・グラマンが途中で放棄したT-X案を目にできなかったのは悲しい。同機はスケイルド・コンポジッツが設計製造し、実際に飛行していた。T-38の輝かしい成功を背景にノースロップ・グラマンは新型機をモデル400と呼び、ボーイングに代わり採用されたかもしれない。だがいろいろな理由でノースロップ・グラマンは途中で競合を降り、空軍はボーイング案を採択したのだ
SCALED COMPOSITES
ノースロップ・グラマンのT-X案はT-38をルーツとし数回の飛行を実施したが同社は競作から脱退した


そうなるとボーイングT-Xは今後が期待され、実際に展開するのは容易だろう。だがボーイングが採択されたことで同社は今後長年に渡り戦術ジェット機を製造することになりそうだ。もちろん、F-15やF/A-18の製造ラインの動向とは無関係である。
米海軍向けMQ-25無人給油機契約の獲得とあわせ、ボーイングのセントルイス工場に明るい将来が開けた。このことはボーイングが今後も戦術航空機製造に残ることを意味し、製造能力とともに設計能力で有力な競争相手に留まるだろう。わずか一二年前には同社の将来は大きく疑わしいとされていたのだが
BOEING


ロッキード・マーティンにとって受注失敗は大きな痛手だが競合があることは悪いことではない。同様に受注を逃した企業は多い。ロッキードには多数の受注案件があるのも事実だ。
多くの点で今回のT-X入札でボーイングが超積極的だった可能性がある。同社はなんとしてもこの案件に勝つ必要があったので至極当然とも言える。同社の国防部門にとり受注は死活的な意味があったのだ。今回の契約は固定価格制度のため利益が薄く、企業経営面でリスクがあるが、T-X受注には短期間の利益獲得以上の意味がある。
T-38の前例から新型機は相当の年数にわたり飛行する可能性がある。供用期間を通じ支援や開発関連の契約が止めどもなく生まれることになる。ボーイングはOEMメーカーなのでこうした契約の大部分を獲得する可能性が高いし、一部では競合相手が生まれないだろう。そこで同社が戦術ジェット機の製造に長期間携わる可能性があるわけだ。
ここに企業としての名誉もからむ。USAFの戦闘機パイロット全員で過去50年にわたり何が共通要素かわかるだろうか。
T-38タロンの操縦だ。
USAFのジェット戦闘機パイロットを生み出す機材を提供していると特別な意味が生まれる。ボーイングのT-Xは次世代のUSAF戦闘機パイロットとなる男女ガ同機の操縦からスタートし、その後戦闘機パイロットになる。USAFの方針決定をになう者もあらわれるだろう。
USAF
訓練飛行を終えたT-38Cタロン


ペンタゴン以外にも世界各国でジェット練習機需要があり、ボーイング機が最新かつ最高の機体になる可能性が生まれる。さらに海外受注では同機がさらに改良され大規模な補給支援体制を利用できるとふれこみ、スケールメリットも生まれる。そうなるとUSAF向け475機以外の大量の輸出需要にも言及しないといけない。
この機体は練習機にとどまらない。軽戦闘機にもなる。
BOEING
ボーイングT-Xがフルパワーで離陸中


T-38ではJ85ターボジェット双発で合計5,800lbを生んだ。ボーイングのT-XはGE-F404ターボファン単発だが出力はほぼ三倍の17,200lbだ。また尾翼は二枚構造でスラットを備え、前縁基部を広げた構造で低速域の取扱を大きくしながら機動性も高い。T-X契約の勝因となったのがこうした性能だったのは驚くに足らない。
USAFはT-Xを次世代アグレッサー機として注目しており、F-16に匹敵する性能がありながら運用コスト、取得コストをはるかに低く抑えられる。第5世代世代機の敵機役として通常型戦闘機では対抗できず空対空戦の基本訓練では無駄になり予算面でもそのまま続けられなくなる。民間請負業者がこの穴を埋めるだろうが、USAFには今日同様にアグレッサー部隊が必要であり、将来は拡充するとしても今よりも効率よく運用する必要がある。ここにT-Xが活躍する余地が生まれる。
BOEING
ボーイングがT-X提案を公表した際の写真

機体サイズが小さいT-Xは視界内距離で視認が難しくなる。JAS-39グリペン多任務戦闘機同様の設計と推力を備えた同機は手強い小型機になる。訓練用装備を搭載し実際に近い空対空戦の訓練をはるかに低い費用で実現できるはずだ。またジャミングポッドや訓練用ミサイルを搭載すればそのままで第四世代機の悪役を演じることができよう。小型AESAレーダーや電子戦装備あるいは赤外線探知追尾装置を搭載すればアグレッサー機材とともに低価格軽戦闘機にもなる。
ペンタゴンに軽戦闘機の仕様要求は今は存在しないが、将来はボーイングT-Xの輸出の可能性が出るはずで、F-5事例を踏襲するだろう。ロッキードが提示したT-X案のT-50/T-100がその例でF-50やFA-50を韓国航空宇宙工業が複数国に輸出している。
ROKAF
FA-50はT-50を原型とし、ロッキード・マーティンは今回のT-Xで提案したT-100の原型となった。軽戦闘機需要では大型機並の特徴を低価格で手に入ることが求められる

今日の航空戦闘で成功するために大事なのはセンサー類、通信装置や兵装であり、基本性能ではない。ボーイングのT-Xは十分な性能を小型かつ安価に実現する。だがなんといっても大規模な支援インフラが現に存在し、規模の経済の効果を訓練機型から得られる点が大きい。
ボーイングT-Xのような機材が生産されれば米国にとって戦略的恩恵も生まれる。F-16生産は縮小されサウスカロライナに移転されており、いつまで生産ラインが残るか不明だ。イーグルやスーパーホーネットのラインも2020年代後半に閉鎖されかねない。そうなると非ステルスかつそこまで複雑でなくコストも低い軽戦術機が生産されていればペンタゴンも基本性能を備えた戦術機が今後必要となった際にその恩恵を実感するだろう。
緊張が高まる事態でも軽戦闘機版を生産するか、訓練機生産を戦闘用機材の生産に切り替えれば戦闘機不足を補える。こうした柔軟性が新規出費なくして手に入るのだ。
BOEING


米海軍ではT-45ガショークの運用が長く続いており検討が必要だ。T-45はまだ期待寿命が残っており、耐用年数延長策も実施中だがT-45はボーイングT-Xと比較すれば性能面で見劣りがし、海軍は後継機の検討に入るだろう。
そうなると新型機を提供できるボーイングの立場は強くなり、あえて言わせてもらえればT-Xから海軍仕様が生まれれば検討対象になるはずだ。既存機種から派生型を作るのほうがはるかに経済的になる。
ボーイングはNAVAIRと良好な関係を既に築いており、空母運用機の条件を熟知しておりスーパーホーネットやグラウラーを生産中で今後はMQ-25が加わる。またマクダネル・ダグラスを吸収合併したことでT-45も今は自社製品だ。そこでボーイングがUSAF向けに練習機を数百機生産して海軍用の練習機も生産すると他社は対抗できないだろう。
USN
T-45はBAeのホーク練習機が原型でT-45の納入が続いた1990年代時点で数十年前の設計だった。同機は耐用年数が長いとはいえ、機種切り替えが必要になるのは当然だ。


海軍、海兵隊で敵機役を演じるF-5N、F-5Fがおよそ40機あるがこれも永遠に飛べるわけではない。スイス空軍を退役した機体に二度目の奉公をさせている。T-Xはここでも有望な選択肢になり、F-5を上回る性能を示すはずだ。
MILAN NYKODYM/WIKICOMMONS
SAAB JAS-39が雪に覆われた滑走路を離陸している


T-Xがスウェーデンの特殊ニーズすべてを満足できるというつもりはないが、航空戦闘や機体設計でのSAABの独特の視点は米国にも必要だ。USAFが将来の作戦要求内容をまとめる際には上層部の多くが意見を同じくするだろう。
今回の競合ではボーイング提案のみが完全新型機であり、そのため最新の内容だった。あきらかにUSAFは同機の可能性や今後の性能向上に期待している。つまり空軍はボーイング案を採択し他社の実証済み設計案を棄却したことでリスクも発生するがそれを上回る効果を期待しているのだ。
BOEING


現時点の予算環境を考慮すればこの決定には合理性がある。USAFは完全新型専用機を採用することで次世代練習機の今後の発展性に賭けているのだ。
国防予算が今以上に減ってもボーイングのT-Xには練習機以上の役割が期待できる。USAFの要求内容に沿って専用に設計された同機があることは国にとっては幸運だが、機体に今後の発展ができる余地があり各種ミッションをこなす力が備わることもプラスに働く。
そうなるとボーイング機の詳細を早く知りたいところで特に性能面の生数字に興味を惹かれる。今後、ボーイングとUSAFから情報が大量に出れば同機の性能等が解明されるはずなので期待したい。■
Author's Note: A huge thanks to The Aero Experience for sharing their awesome image seen at the top of this article with us. Make sure to check out their site here.  

Contact the author: Tyler@thedrive.com

2018年10月1日月曜日

★赤外線技術でステルス機を捕捉せよ

ステルス技術は決して万能ではなく弱点もあるのですが、同時に敵にも当てはまるので対抗技術は十分可能なわけですね。そうなると盾と矛のはなしではありませんが、どちらが先に有効な技術を装備として展開するかで優位性が決まるのでしょうね。




A Russian Su-35 Reportedly Took a Picture of an F-22. Why That Might (Or Might Not) Be a Problem.ロシアSu-35がF-22撮影に成功と主張。これがどんな問題になるのか。(あるいはならないのか)RIP Stealth? Not exactly. ステルスは終焉するのか。必ずしもそうではない。

September 26, 2018  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: RussiaMilitaryTechnologyWorldF-22Su-35



シアのスホイSu-35Sパイロットと称する人物が米空軍所属F-22AラプターをフランカーEが搭載するOLS-35電子光学式赤外線探知追尾装置で撮影したとする写真を投稿した。(下リンク参照)




写真が本物か情報操作を狙ったものか不明だが投稿から分かる内容は多くない。そもそも撮影時の情報がないため正しい判断ができないのだ。


ただし近くで見るとラプターに見える。F-22の赤外線特徴は小さいがSu-35搭載の電子光学式赤外線センサーを使った可能性がある。(写真が本物と仮定した場合) 民生用電子光学赤外線装置をFLIRシステムズが販売しているがF-22を2010年のファーンボロ航空ショーで近い距離で撮影した映像(下参照)がネットで見られる。実はF-22は目視距離より離れた一なら赤外線探知を逃れるが、近づくとこの効果はなくなる。




近接距離ではラプターは他の機種と同様に赤外線センサーで写る。2009年の演習などでラプターはフランス軍のラファールに電子光学赤外線探知追尾装置のOptronique secteur frontal (OSF)で空対空戦闘で探知されている。ただし2012年のレッドフラッグ・アラスカ演習ではドイツ空軍のユーロファイター・タイフーンが約20カイリ離れた地点でもEuroFIRSTのPIRATE赤外線探知追尾装置でラプターを捕捉可能と発見している。


OLS-35はPIRATEの性能はないが、優秀なセンサーだ。スホイによればSu-35が搭載するOLS-35赤外線センサーは同時に4つまでの標的を50キロ(27カイリ)で前方から、追尾する際は90キロ(49カイリ)までなら探知可能だ。ただし大気の状態や対象の角度により距離は変動する。同装置にはレーザーも使い20キロで正確な距離を測定する。


長波長の赤外線探知追尾装置ならステルス機といえども遠方から探知できる。米海軍のIRSTポッドブロックIIは高速データーネットワークと高性能センサー融合アルゴリズムを使い長距離でのステルス機探知を狙うものだ。「具体的な実験内容ハオな橋出来ませんがIRSTの狙いは長距離でステルス機に対抗する技術の確率です」とデイヴィッド・キンドレー大佐(海軍航空システムズ本部でF/A-18・EA-18G関連を担当)は5月に語っていた。


大事な事実は大気中を進む機体が熱を発することだ。「近づく敵機のレーダー断面積が小さくても熱の特徴が発生するのです」とボーイングでF/A-18E/FやEA-18Gを担当するボブ・コムゲイが同じく5月に報道陣に語っていた。「敵もステルス機を開発中ですがその原理を使いXバンドの探知距離外から敵を打破できる訳です」


赤外線では距離データーが不正確で攻撃兵器用には不足するが、新型データネットワークやコンピューターアルゴリズムがこの概念を変えた。「IRSTがひとつでも針路がわかりどちらに向かってくるかがわかりますが、探知元がふたつあればアルゴリズムで対象機に向ける兵器運用に十分なデータがわかります。これで敵のレーダー範囲に入る前に大きな優位性が生まれます」


ペンタゴンは赤外線技術をステルス対抗手段として有望視しており、今後の戦闘航空機の要求性能の一つにするだろう。■


Dave Majumdar is the defense editor for the National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.