2021年6月15日火曜日

設立246年を迎えた米陸軍。民主主義を守り維持してきた役割を改めて認識。

 日本周辺には数千年の歴史があると豪語するとても民主的とは言えない国家がありますが、そうした「古い」国が軽蔑する「歴史が浅い」米国が今や最古の民主国家であり、その民主主義を支えてきたのが米陸軍であることは事実です。

U.S. Army Birthday

共同演習イーガーライオン’19で第4師団第29野砲連隊がM109A6パラディンをヨルダンで発射した。イーガーライオンは多国間訓練で毎年開催されており、各国の戦力強化とならび知見の交換が目的だ。 (U.S. Army photo by Spc. Angel Ruszkiewicz)

 

 

二回大陸会議が決議をとった1775年6月14日当時、これで陸上部隊の基礎が生まれたとの認識はなかった。だがその米陸軍は設立246年を迎えた。

 

会議参加者は「直ちに熟達した小銃中隊6個をペンシルヴェニアに、2個をヴァージニアに発足させる」との決議を採択した。各隊は「隊長、尉官3名、軍曹4名、伍長4名、太鼓手あるいはラッパ兵1名、兵卒68名で構成すべし」とした。

 

「各中隊はボストン近郊の部隊に合流し、軽歩兵として軍司令官の命令に従うものとする」

 

現在の中隊は大尉の指揮下で80名から150名規模となっている。

 

発足したばかりの国家に独立戦争が同年4月19日にレキシントン、コンコードで勃発し、危険な事態が生まれ、6月に陸上部隊が発足し、ニューハンプシャー、コネティカット、マサチューセッツ、ロードアイランドで民兵がボストンの英部隊を封鎖していたが、ニューイングランドには兵員、補給物資が必要だった。大陸会議は小規模部隊をボストンに送った。

 

この6個中隊が大陸軍の基礎となり、ここから米陸軍が生まれた。大陸会議は翌日、ジョージ・ワシントンを陸軍司令官に任命し、のちの初代大統領になった。

 

246年にわたり米陸軍は米国史で重要な役割を担ってきた。陸軍の任務は戦闘を勝ち抜き国を防衛することにある。

 

陸軍が本格的戦役にあたると、陸軍旗にはストリーマーと呼ぶ細いリボンが都度追加される。今日の陸軍旗にはストリーマー190本がつく。ここには1944年6月のノーマンディ戦から1900年に居住民救援に駆け付けた北京の戦いも含む。

 

ストリーマーは一切れの布にすぎないが、陸軍従軍者には計り知れない意味がある。ストリーマーは献身、犠牲、勇気の象徴だ。

 

国民多数が陸軍で犠牲となり勇気を示した。ジョージ・ワシントン以外に独立戦争では「モリー・ピッチャー」の別名で知られるメアリー・ヘイズがいたいし、第一次大戦ではアルヴィン・ヨーク、第二次大戦ではオーディ・マーフィーがいた。

 

このうち、モリー・ピッチャーは前線に水を運び、夫のいる部隊を助けた。ヨークはヨーク軍曹として知られ、35門のドイツ機関銃陣地を襲い、25名を排除し132名を捕虜にした。

 

マーフィーは19歳で立った一時間でフランス戦線のドイツ軍中隊をまるまる捕獲したが、弾薬の尽きた状態で敵の反攻を受けた。

 

その他数えきれない数の男女が各戦役に加わった。中には功績が認められるまで時間がかかったものもいる。第二次大戦でヴァーノン・ベイカー中尉はイタリア戦線で戦ったが、名誉勲章の授与は1997年になった。黒人部隊にいたためだろう。

 

ベイカーは部隊の前進を阻んだ敵機関銃陣地を撃破したあと、敵観測所を襲撃した。その後、自らを盾に負傷兵を敵銃火から退避させた。

 

陸軍は平時にも任務を果たしている。直近ではCOVID-19でのワクチン接種の実施、ワクチン開発を民間共同で進めたワープスピード作戦、入院施設を追加構築し、テスト施設を運営した。

 

陸軍特に州軍は自然災害発生時に出動し、2005年のハリケーン・カトリーナ後の救難活動に従事した。

 

陸軍は簡明かつ短い下令で知られる。カトリーナの際には現場指揮官ラッセル・ホノレ中将は第82空挺師団指揮官に「貴官の任務は空港の修復でありニューオーリンズの修復である」と述べていた。この伝統で陸軍はこれまでも任務を達成してきた。

 

陸軍は社会発展でも貢献してきた。1948年7月26日にハリー・S・トルーマン大統領は軍内部の人種差別禁止を命じる大統領令に署名し、米国民の社会進出と機会創出を促進した。

 

1944年の復員兵援護法により大学で学び、住宅取得できたものは数百万人に上った。軍役を終えた市民は従軍経験がないものよりも社会活動への参加率が高い傾向がある。

 

米陸軍なしの米国は想像がつかない。246年にわたり、アメリカ国民が享受する自由の防護、防衛で中心の役割を演じてきた。兵士を見かけたら、彼、彼女に誕生日のお祝いを伝えてもらいたい。■

 

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Happy Birthday, U.S. Army (Still Unstoppable at 246 Years Old)

ByThomas Spoehr

 

Thomas W. Spoehr, a retired Army lieutenant general, is director of the Center for National Defense at The Heritage Foundation.


2021年6月13日日曜日

武漢に構築された実寸大コンクリート空母上に現れたFC-31は、PLANがステルス艦載機を導入する前触れになるのか。

 

武漢に作られた実寸大空母モデルの上に機体が確認された。


中国海軍の拡張ぶりには目を見張るものがあり、航空母艦は少なくとも三隻が整備されている。艦載機材に低視認性機はないが、状況は変わりそうだ。新しく出てきた画像に新型ステルス戦闘機が写っている。


テルス戦闘機では成都J-20や瀋陽FC-31の影に隠れているが、中国にはまだ別の機体があるようだ。J-20は中国空軍PLAAFで供用を開始しており、F-22ラプターに匹敵する機体のようだ。FC-31はこれに対し安価かつ性能を一部省略した機体らしい。同機は瀋陽航空機の自社開発プロジェクトであることに意義がある。


FC-31は当初こそ輸出をねらってきたが、中国海軍PLANでの採用に焦点を移し、空母搭載機になりそうな兆しが強くなってきた。


FC-31はF/A-18Eスーパーホーネット、F-35ライトニングIIとほぼ同等の機体寸法の中型戦闘機だ。またフランスのダッソー・ラファールやインド空母で運用中のMiG-29Kフルクラムにも近い。世代的に一番近いのはF-35でよく比較されている。機体構造はF-35とF-22の特徴に近い。


機体にステルス機の特徴が見られる。初飛行は2013年で開発はまだ続く。試作機は少なくとも3機が確認されている。2020年に生産段階に近づいているとみられていた。


機体内部の兵装庫はF-22に似る。PL-15中距離空対空ミサイルを搭載する。F-35と同様に追加兵装は主翼下のハードポイントに搭載するが、レーダー断面積が増える。


FC-31が空母に搭載されるとの見方が出た理由はコンクリート製空母の存在だ。地上に設置された空母を模した施設を見ると、今後登場する装備の動向がわかる。そのコンクリート空母上に実寸大モデルのステルス機が最近現れた。入手可能な写真を見る限り、機体はFC-31の改修型のようだ。


コンクリート空母は武漢にほぼ10年前に建設されており、開発評価に使用されている。空母建造は中国といえど多大な予算が必要となるので、リスク軽減が必要だ。図面上は有効でも建造すると役に立たない装備になることはよくある。アイランド艦橋からの視界、甲板上の駐機位置や機体の移動経路など詳細な点が問題となる。




実寸大空母テスト施設で空母アイランドや空母自体の設計を試している。コンピュータシミュレーションではわかりかねる点もあり、中国海軍は実際に試すことで設計の有効性に自信を深めているのだろう。


この施設上に現れた実寸大機体のモデルがその後実機となっている。KC-600空中早期基警戒統制機(AEW&C)もその一つだ。同機は米海軍のE-2Dアドバンストホークアイと同等の機体で外観は驚くほど似ている。同機のモックアップがコンクリート空母上に現れたのは2017年だった。試作機は2020年9月に初飛行している。実機はモックアップそのものではないが、極めて似ている。


同様に2013年に新型巡洋艦のモックアップがコンクリート空母横に建設された。これが055型レンハイ級につながり、2020年に就役た。レーダーマストも付近に建設されており、将来装備につながるのだろう。


FC-31の空母搭載型がコンクリート空母上に現れたことが今後の動向を示している。


J-20ではなくFC-31を選定し、現行のJ-15フランカー艦載型の後継機にするのは理屈にあう。J-20は大型戦闘機で、米海軍でF-14トムキャットが小型のF/A-18E/Fスーパーホーネットに交代されたことに似ている。


ただし、FC-31がこのまま順調に採用されるかはわからない。空母運用改修で重量が増え、機構も複雑になる。空母運用戦闘機に共通した課題だ。いずれにせよ、FC-31は中国海軍の戦力拡大の一助となろう。■

 

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First Sighting Of New Stealth Fighter For Chinese Navy's Aircraft Carriers

H I Sutton  08 Jun 2021

 


中国対抗で米国とロシアが一転して協力しても驚いてはいけない。

  

 

 

ロサミット会談が数日先に迫る今は両国関係を考える好機といえよう。

 

筆者は政治的環境が整い、中国の脅威が現実となれば米国とロシア関係が今と全く違う形になる日が来るとの論考をAmerican Conservativeに投稿したことがある。2018年のことで、米ロ関係はその後悪化の一途をたどったが、歴史を見れば大きな脅威の出現が対立を飲み込み双方の関心が重要事項に向けられることは数々発生している。

 

その例が米中関係で1950年代60年代の敵対関係が双方がソ連を喫緊の課題と認識するや急速に変化していった。

 

歴史は繰り返すだろうか。米ロ間では現時点で変化の兆候は見つからず、バイデンがサミットでロシアの強硬な動きを取りあげることに疑問を感じる。だが、現時点で解決策にならないからといって、明日の安全保障課題に思いをはせることは止めてはならない。

 

急進左派がロシアをスパイと見る間は、より大きな課題をめぐりワシントンとモスクワが一気に連携するとは考えにくい。

 

両国には国際秩序上の変化を恐れる理由がある。両国への影響が避けられない。また、歴史でも新興勢力が既存制度を覆そうとすれば、それまで敵対していた勢力が一転して力を合わせ対応する事例が数々発生している。

 

中国の国力増強ぶりがその課題だ。

 

この想定に驚いてはならない。米ロ両国がともに視点を大幅に変え、強力な敵に対抗する動きがはじまってもおかしくない。予測通りなら中国経済が米国、ロシアの合計を上回る日が来る。経済力は軍事力につながるので、耐えがたい状況が現実になりかねない。

 

米国の戦略を俯瞰すれば、中国の危険は明確かつ現実で、国際社会の仕組みを自国に有利に作り替えようとしていると映る。冷戦終結でそれまでの協力を支えた恐怖は消滅し、米中協力関係は終了した。中国が知的財産を盗み、貿易収支で米国は大幅赤字となり、米国の雇用は中国へ流れ、おそらく数兆ドル相当の軍事機密も盗んだ中国は米国の強敵にのしあがった。

 

問題はそこで終わらない。米中両国には緊張をいきなり高めかねない地政学上の論点があり、武力衝突にも発展しかねない。東シナ海、南シナ海から台湾までアジアの共有資源、水路、海峡をめぐり、両国はアジアの支配のみならずインド太平洋にまで広がる範囲で対決を覚悟しているようだ。

 

認めたくはないはずだがロシアにも中国問題がある。今までのところ、ロ中両国は緊密な協力を話題にし、経済のつながり、エナジー取り決め、さらにロシア製高性能軍事装備も協議しており、少なくとも表面上は両国関係は良好だ。

 

だが、長く続かない。長期的に見てモスクワは北京の意図へ懸念を大きく示すことになる。まず、一帯一路で旧ソ連の中央アジアの資源は中国が利用できるようになった。旧ソ連共和国各国がエナジー供給を通じロシアより中国との連携に魅力を感じると、中国が「近くて遠い外国」と呼ぶ各国が中国の支配下にはいり、しかもこれが長く続く。

 

次に軍事バランスがモスクワに望ましくない形になってきた。中国がS-400対空ミサイルやSu-35戦闘機のようにロシア製の高度軍事装備品を今後も受領すれば、中国は以前のように技術を盗み、コピーし、低価格で海外販売し、ロシアと軍事販売で競合する場面が生まれる。ロ中の軍事衝突が発生すれば、ロシアの軍事技術が自国に向かってくる危険な事態になる。こうした事例は過去にも発生している。

 

最後にロシアと中国間にとげとげしい過去があり、中国は禍根の借りを返そうと動いてくるかもしれない。中国関係者が一世紀にわたる屈辱を話題にする際は西欧列強との不平等条約や不当な取り扱いが原因だとする。しかし、中国内部には現在はロシア領の沿海州はもともと中国領と見る向きがあり、いつの日か力を蓄えた際に、南シナ海と同様に中国が領有主張すべきと考える一派がある。中国は次の領土主張の対象は沖縄、ウラジオストックとしている。

 

この通り進展しないかもしれない。またウクライナやシリアでの軍事衝突のため、地政学上の再構築の実現が遅れたり、実現しない可能性もある。だがロシアがアメリカと組んで中国に対抗する日が来ないとは限らない。過去には一見不釣り合いな連合が発生した事例はある。今はロシアを悪の国家と見る傾向が強いが、明日は協力相手として共通の敵を封じ込める可能性もある。歴史や状況ははやはり繰り返すのである。■

 

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A U.S.-Russia Alliance Against China? Don’t Laugh Just Yet.

ByHarry KazianisPublished16 seconds ago

 

Harry J. Kazianis is a Senior Director at the Center for the National Interest, founded by President Richard Nixon


2021年6月12日土曜日

混迷深まるオーストラリア潜水艦調達。フランスと契約問題でもめ、アタック級実戦化は2050年代予想で、現有コリンズ級機改修、216型購入などつなぎ案の実施を迫られる

 

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Collins class Royal Australian Navy

AUSTRALIAN DEPARTMENT OF DEFENSE

 

ここがポイント:フランス案の新型潜水艦の戦力化は2054年になるため、オーストラリアは苦慮し既存艦の改修案を検討中。

 

 

ーストラリア海軍は通常動力型アタック級潜水艦12隻の建造を待つ間に46億ドルを投じ現有コリンズ級の供用を続けると同国国防省が発表した。アタック級一号艦の就役は2035年以降で全隻の完全運用が実現するのが2054年以降になる見込みのためだ。

 

オーストラリア国防相ピーター・ダットンがコリンズ級6隻の供用期間延長(LOTE)構想を伝えたDefense Connect記事内容を認めた。旧式化してきたコリンズ級へ相当な規模の予算支出となる。コリンズ級は1990年代中ごろに供用開始し、アタック級の遅延が今回の背景にある。アタック級は当初2030年代初旬に就役する予定だった。

 

コリンズ級はスウェーデンのコクムズが設計し、同社は現在Saabの傘下にある。通常型潜水艦としては大型で排水量3,500トン全長254フィートである。アタック級を第一線に投入するまでコリンズ級の作戦投入を続ける。

 

「これからの脅威に現実的に対応する中で潜水艦戦力はリスク軽減策の大きな柱であり、事業を正しく進める必要がある」とダットン国防相はThe Australian紙に語った。「供用期間延長が必要なのは間違いない」

 

LOTEは艦齢30年になったコリンズ級から開始し、工期を2年間に想定する。Defence Connectは建造元のASC社がアデレードで実施するとしており、Saabが支援する。最初の改修は2026年する。

 

ダットン国防相は改修事業が「日程的に厳しいのは疑いない」と認めている。SEA 1000構想としても知られるアタック級は大幅に野心的な内容で、実現可能性で疑問が残ったままだ。

 

2016年にフランスのナヴァルグループ(当時はDCNS)がSEA1000事業を受注し、コリンズ級の後継艦建造が決まった。ナヴァルグループのアタック級はショートフィン・バラキューダブロック1Aを原型とし、大気非依存型推進方式を採用するとみられ、AN/BYG-1 潜水艦ペイロード管制システムも搭載する。アタック級の建造費は当時から高額だったが、いまや690億ドルに上昇しているが、当時は400億ド未満とされていた。

 

DCNS

オーストラリア海軍向けアタック級潜水艦の想像図

 

建造費以外にも南オーストラリアのオズボーン海軍造船所の作業比率問題があり、さらに技術分担の課題もSEA 1000事業に障害となっている。当初の合意内容では契約金額ベースで最低60パーセントを地元産業界が担当することになっていた。

 

事業がここまでの高費用になった理由は正確にわかっておらず、透明性が欠如したままの財務状況がオーストラリア、フランス間の対立の理由になっている。ただし、690億ドルには研究開発費用、戦闘システムの統合作業、国内生産施設の建設、支援施設の整備が含まれることがわかっている。これを念頭にすると建造単価80億ドルは誤解を与える。一方で、フランスの説明ではバラキューダ級6隻は100億ドルで建造している。

 

今年初めにオーストラリア政府がナヴァルグループ向け契約全部の破棄の検討に入ったとの報道があった。代替策としてコリンズ級を原型とした新規装備をナヴァルグループのオーストラリア法人で建造する案が出ている。

 

一方でドイツで建造する艦を取得する案を政府が検討中との記事が出てきた。ティッセン・クルップの216型になりそうで、同艦はSEA 1000入札で候補となっていた。これをアタック級が本格稼働するまでのつなぎとする構想だ。一見すると莫大な支出になりそうだが216型はフランス案の建造単価の半額程度なので実現可能性は十分にある。ただし、コリンズ級の改修より相当高くなる。

 

ダットン国防相は「ナヴァルグループとの取り決めで問題があった」ことを認めながら、契約義務は満たされていると述べた。にもかかわらず、遅延の発生で新規建造艦の稼働開始が遅れ、つなぎ策が緊急に必要となったとした。

 

いずれにせよ、コリンズ級の老朽化を見れば、オーストラリアは後継艦が必要なのは明らかだ。アタック級の建造単価は目が飛び出るほど高額になるが、オーストラリア海軍は近代戦における潜水艦の意義を認識しており、太平洋におけるオーストラリアの立場からも明白だ。中国が海軍力を急速に拡充する中で、とくに高速化と探知困難化している潜水艦部隊へ対応が必要なのだ。

 

コリンズ級改修をしつつ一方でアタック級の建造を待つのはリスクが高い。とはいえナヴァルグループは事業立て直しの機会が与えられたことになる。同時に現地造船部門は新型艦の建造が本格化するまで既存艦改修で業務が確保できる。ナヴァルグループの設計案での建造を前提としてきたが、代替案も複数出ており、今後どんな変更が生まれてもおかしくない。■

 

 


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Australia To Upgrade All Its Aging Submarines Amid Chronic Delays To Its New French Design

BY THOMAS NEWDICK JUNE 11, 2021

THE WAR ZONE

 


2021年6月11日金曜日

2030年米中が台湾をめぐり開戦に....IISSシミュレーションでわかること。中国は台湾防空網を機能喪失させ、米空母も無力化する。

 



How Chinese Unmanned Platforms Could Degrade Taiwan’s Air Defense and Disable a US Navy Carrier

2009年の建国60周年軍事パレードに登場した中国製無人機ASN-207

Credit: AP Photo/Vincent Thian, File


ここがポイント: 台湾をめぐる米中対決の架空戦シナリオで新技術がどう投入されるが見えてくる


国が台湾侵攻に踏み切った場合、米国は台湾を防衛できるのか、いやそもそも防衛すべきなのかと米国内の国防、外交両面で議論がかわされている。軍事技術の進展ぶりのためこの答えが出しにくくなっており、とくに人工知能、サイバー、ロボット、極超音速の分野で海峡を挟む中国、台湾間のバランスが質的量的にどう変わるのかという疑問はそのまま米中間にもあてはまる。


こうした新技術が東アジアの軍事バランスにどんな影響を与えるのかを理解すべく、本稿では台湾をめぐり米国と中国が軍事衝突した想定のシナリオを2030年の想定で提示する。以下のシナリオでは人民解放軍(PLA)が無人機(UAV)を大量投入し、台湾の防空体制の機能を低下させ、無人水中機(UUV)群が米海軍の空母打撃群(CSG)をフィリピン海で標的にすると想定した。2030年の架空シナリオでは新技術が作戦構想に加わり、将来の状況でどんな判断を統帥部が下すかを考察している。また、記事の後半では中国で新技術がどこまで進展しているかを取りあげる。シナリオはあくまでも新技術の威力を示しつつ、作戦概念とあわせ指導部の決断に触れるものであり、2030年代に想定される現実政治の課題解決を示すものではない。


2030年シナリオ:中国無人装備により台湾防空体制が機能低下し、米海軍空母が稼働不能となる


中国中央軍事委員会の統合参謀議長は満足している。議長は空海双方でもっと積極的に無人装備を投入すべきと説いてきたが、「守旧派」が有人機、艦艇こそ攻撃作戦の中核だと主張する前に苦戦してきた。それが台湾、米国を相手に開戦三日目にして議長の推す無人装備が効果を実証している。各司令部にほぼ同時に情報が入ってきたのだ。人民解放軍空軍(PLAAF)のUAVsおよび人民解放軍海軍(PLAN)のUUVsが成功をおさめ、台湾の中長距離防空体制を圧倒し、米海軍フォード級空母USSエンタープライズがフィリピン海で行動不能になっている。



PLAAFはGJ-11無人戦闘航空機(UCAV)を200機近く投入し、ISR、電子戦、兵装とそれぞれ異なる仕様で台湾の中長距離防空陣地40か所を攻撃した。この攻撃はPLAAFが2028年に採択した「敵防空体制制圧」作戦構想の最終段階となった。UCAV攻撃に先立ち弾道ミサイル、巡航ミサイルによる攻撃があり、極超音速ミサイルも投入され台湾の指揮統制拠点を狙ったほか、サイバー攻撃で台湾のレーダーや宇宙配備ISR衛星システムを一時的だが機能低下させた。


議長は洪都GJ-11の活用を強く進め2022年に量産を始めさせたほか、第15期五か年計画の下でGJ-11の第二生産ラインも稼働させ、2030年までに長距離UCAVを200機調達する目標に向かっていた。「消耗品扱い」の各機が真価を発揮した。十数機ずつに分かれたUCAVはPLAAF操作員がひとりで衛星リンクで制御し、台湾に残るMIM-104ペイトリオット、MIM-23ホークのほか天弓II、IIIのSAM陣地を全部攻撃した。


だがもっと大きなニュースがフィリピン海から入ってきた。USSエンタープライズに武装UUVの大群がAI応用のセンサーを搭載し、PLANの093A商II級原子力攻撃型潜水艦 (SSN)群から発進させた。エンタープライズ空母打撃群の探知範囲より外から各SSNが十数機のUUVを発進し、各UUVはCSGの航行予測地点で待機させた。これまでに海中設置センサー網や通信ブイをあらかじめPLANが台湾へ向かう航路に設置していたことでデータは得られた。


議長は「スマート機雷」作戦構想を強く推進し、潜水艦発進式のUUVsを数週間にわたり待機させる、浅海域では海底に待機させ、攻撃命令が下れば、一斉に大群で敵を攻撃する構想だ。この実施を早めようと議長は既存兵装の改造案を提唱し、大型魚雷Yu-9がUUVに転用された。UUV大群はCSGの防御網を突破し、対抗策を数で圧倒し、アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦一隻が水没し、エンタープライズの各30トンプロペラ四基を稼働不能にし空母は戦闘不能となった。米海軍もこうした攻撃を想定し対抗策を練っていたが、PLAは米民間企業が進める対抗策を諜報活動の対象とし、あらかじめ対抗策を無効にできたのだ。


2021年時点での新技術の現状:中国のUAV


中国の2019年版国防白書では「長距離精密インテリジェントかつステルスの無人兵器装備の開発がトレンドとなっている」と強調していたが、UAV大量投入技術では無人装備を集団で相互連携して使用することが共通の目標だが、現状はまだ開発初期段階であり、今すぐにも戦場の様相を一変せせるわけではない。中国は非武装型、武装型I双方のISRの開発をここ20年展開している。2018年版白書では北京合同軍事技術学院のUAVシステム開発が具体的な目標を設定し、2035年までに軍事UAV技術で世界のトップに立つとしている。第14期五か年計画(2021年-25年)でもUAV開発を重視している。2020年9月には「自殺攻撃無人機」200機の編隊で戦闘攻撃のシミュレーションを実施している。この際は中国電子情報技術学院が発射管方式で各機を飛行させた。同様なテストは2017年にもあり、UAV100機に偵察行動を同時に取らせた。


中国は大量のUAVを艦艇、地上車両、ヘリコプター、爆撃機から展開する構想だといわれる。国際戦略研究所(IISS)による研究では中国国防産業秋はUAV/UCAVを20型式以上開発中とあり、そのうち少なくとも15型式が中国本土から台湾に到達する能力があるという。2030年シナリオに登場したステルス無人機GJ-11はPLAAFの第178旅団によるテスト評価作業を新疆で受けているとの報道がある。


現在の中国におけるUAV開発やPLAによる将来のUAV戦力の著述からPLAがUAVを広範に投入する構想を持っていることがわかる。ISR、空中早期警戒、攻撃、有人機と投入する忠実なるウィングマン機能、サイバー、電子戦用途だ。PLAの著述ではとくにUAV大量投入による攻撃を重視している。中国人戦略専門家二名による分析では、UAV大量投入により「全方位防衛網突破」が可能となり、多方面から飽和かつ合同攻撃を実施し、サイバー攻撃、電子攻撃に加え運動エナジー効果が期待できるとある。



2021年時点での新技術の現状:中国のUUV


中国の軍用UUVに関する公開情報は皆無に近い。PLANが2019年に初公開したUUVはHSU001の名称で水中ISR任務に特化しているようだったが。しかし、HSU001は兵装ペイロード搭載も可能だ。Yu-9魚雷の改装がここに加わるとは思えないが、電動推進は魚雷で応用される傾向が出ており、長距離長時間の稼働が可能となるとUUVに近くなり、長時間水中待機させれば機雷と同じ効果が実現しそうだ。


UUVやUUV大量投入を成功させるためには技術課題が多い。たとえば、通信や航法の問題があり、攻撃用に使おうとすると水中送信に反応時間と低帯域が付きまとい、敵の探知するおところとなる。光通信では有効距離が限られ、UUVの大群を制御するのは複雑な作戦環境ではヒトによる制御が不可欠となる。現在のバッテリー技術では2030年時点でのUUV長時間運用は実現困難だ。PLANのUUV運用は米国等西側各国より遅れる観がある。


中国が整備を進める無人海洋観測ネットワークに近年開発中の各種自律水中グライダーが加わっている、PLAが無人装備に強い関心を示していることがわかる。海洋観測活動に加えPLANは従来から西側海軍の優勢を非対称的に覆す手段として機雷戦を重視しており、UUV運用はISR、対潜戦、機雷戦、補給活動を中心とするPLANは今後は既存の大型魚雷を「スマート兵器」に転用するR&Dを進めるだろう。これにより自律運用型の機雷原が2030年までに出現する。PLANはUUVと有人潜水艦の同時運用で先を行く西側との差を急速に詰めてくるだろう。米国は2020年時点で水中戦力は潜水艦の隻数だけでは評価できないと公言している。


台湾に向けた武力侵攻の課題の解決のためPLAは一貫して米CSG戦力の無効化へ最大の関心を向けている。中国の最新の軍事目標は台湾作戦の早い段階で成功を確保することで、最大の標的が米CSG戦力である。このため奇襲性のある新型兵器を投入することが戦略目標となる。通信、航法、自律運用の技術が進展しており、新たな戦力が今後も実用化されるはずだ。


結語


今回のシナリオで主に二つの点を明らかにした。まず、将来の軍事衝突の行方を決するのは各種要素の相互関係であり、この重要性を強調した。要素には軍民の人間としての動き、新規運用コンセプトや方針、柔軟な戦力構造、新技術がある。二番目に、シナリオでは将来の軍事衝突における技術決定論的は側面に光を当てた。4IR技術で優位であっても将来の戦場で勝利を自動的におさめることにはならない。技術優位性を過信すれば、各種要素による出費となり逆の結果になる可能性もある。


最後ながら、注意点がある。将来の戦闘予測の歴史はひどい結果に終始してきた。ごくわずかの予測が的中したにすぎない。今回のシナリオがそのまま実現しないこともありうる。とはいえ、架空シナリオで今後の姿を予測することは有益だ。ローレンス・フリードマンの著書“The Future of War: A History”を引用する。「想像の産物は今後発生する事態に備える際に選択肢の絞り込みで効果を発揮し、また実際に先見の明を発揮することもある。このため、真剣にとらえる必要がある。ただし、疑い深く取り上げるべきである」■


This article has been adapted from a chapter in the 2021 Regional Security Assessment, which is published annually by IISS.

AUTHORS


How Chinese Unmanned Platforms Could Degrade Taiwan’s Air Defense and Disable a US Navy Carrier

By Franz-Stefan Gady

June 08, 2021

 

Franz-Stefan Gady is a Research Fellow at the International Institute for Strategic Studies (IISS) focused on future conflict and the future of war. Follow him on Twitter.


2021年6月10日木曜日

どう考えてもおかしい。韓国の原子力潜水艦調達の狙いは北朝鮮ではなく、日本だ。実現しないことを祈りましょう

 

 

 

 

 

ここがポイント:韓国が原子力潜水艦を運用しても北朝鮮の核・非核戦力を阻止できない。

 

 

し隣国が北朝鮮なら強力な陸軍、空軍に強力な兵装を搭載し、ミサイル防衛の整備も必要になる。

 

原子力潜水艦で外洋を航行させても無用だ。敵は首都から30マイル先に布陣しているのだ。

 

にもかかわらず、南朝鮮は原子力潜水艦導入を真剣に検討している。南朝鮮海軍は検討チームで原子力潜水艦開発を研究しているのを認めている。

 

「長期的に原子力潜水艦導入を捉え、専用チームを立ち上げている」と海軍当局は議会で答弁したと聯合通信が伝えている。

 

現時点でプロジェクトは構想段階のようだ。「専用チームがあるからといってすぐにでも導入を目指しているわけではない。何も決定されているわけではない」「主に情報収集だ」と海軍関係者が述べている。

 

原子力潜水艦取得が話題に上るのは今回が初めてではない。2003年に南朝鮮はメディアにこの件が漏れて、検討を棚上げした。「その後2017年に国防部が民間機関を通じて研究をし、軍は改めて導入の必要を意識した」と聯合通信にある。

 

南朝鮮は通常型潜水艦建造計画を進めている。2018年にKSS-III級潜水艦(3,700トン)の一号艦が進水し、同級は9隻建造し、巡航ミサイルや弾道ミサイルを搭載する。「軍は3,000トンの張保皐Chang Bo Go-III級を原子力推進化する案を推すとの見方がある」と聯合通信は伝え、「2031年までに同級の国産建造を始めるべくプロジェクトが立ち上がっておrい、早ければ今年にもシステム開発が始まる」

 

だが疑問は残ったままだ。南朝鮮に原子力潜水艦が必要な理由とは何なのか。国の威厳が一つの答えだ。だが米オハイオ級は19千トンの大きさで建造費維持費も高額にもかかわらず、KSS-IIIのような大気非依存型艦よりノイズが大きいのが事実だ。

 

南朝鮮が対処すべき脅威は北朝鮮の核兵器だろう。弾道ミサイル、さらに大量の戦車部隊や特殊部隊が控え、さらにソウルを「火の海」に一変させる長距離砲やロケットが隠されている。原子力潜水艦ではこのいずれも阻止不可能だ。たとえ弾道ミサイルを搭載したとしても。

 

だが、南朝鮮は原子力潜水艦が抑止力を生むと考えている節がある。原潜は海洋奥深くに長期間潜み、北朝鮮がDMZを突破し侵攻してくれば、潜水艦からミサイルを発射し報復攻撃を加える。おそらくもっと重要なのは、米国に依存せず南朝鮮が独自に運用することだろう。

 

だがこの用途で原子力潜水艦が必要になる理由とは何か。イスラエルの通常型ドルフィン級潜水艦は核搭載巡航ミサイルを搭載しているといわれる。紅海から東地中海に展開すればイランも攻撃範囲に入る。南朝鮮海軍でも通常型潜水艦で日本海からピョンヤン攻撃は可能だ。

 

そうなると最終的な疑問はこれだ。北朝鮮を米韓の強力な軍事力で食い止められないのであれば、米国の核兵器体系でも抑止できないのなら、南朝鮮の原子力潜水艦一隻で抑止効果が期待できるはずがないのではないか。

 

北朝鮮は南の最大の敵ながら、潜在的な敵はこれ以外にもある。日本と南朝鮮の緊張はここにきて高まっており、日本の哨戒機と南朝鮮海軍の駆逐艦で発生した事件もあった。南朝鮮潜水艦の弾道ミサイルは日本に照準を合わせるのではないか。あるいは日本経済を圧迫すべく通商路を襲撃するのかもしれない。

 

両国間の軍事衝突が発生するとは思えないが、ミサイル搭載の南朝鮮原子力潜水艦が実現すれば、北朝鮮より日本にとって不愉快な装備になりそうだ。■

 

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Does South Korea Really Need Nuclear Submarines?

June 10, 2021  Topic: Submarines  Region: Asia  Blog Brand: The Reboot  Tags: SubmarinesMilitaryTechnologyWorldNuclear Submarines

by Michael Peck

 

Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.

This article first appeared in October 2019.

Image: U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Shaun Griffin