2025年1月8日水曜日

今まで極秘だったイスラエルの707タンカーの内部が明らかになった(The War Zone)―KC-46でいまだに実用化できていないRVSをイスラエルが先に運用しているとは。


イスラエル空軍は、めったに見ることのできない707タンカーの給油補助装置リモート・ビジョン・システムの姿を公表した

The Israel Defense Forces (IDF) have provided an even better look at the previously highly secretive remote vision system that is central to the operation of the Israeli Air Force’s critical Boeing 707 tanker fleet. TWZ has previously looked at this system — used by the boom operator to see what is happening at the rear of the aircraft while connecting the boom with the receiving aircraft — but the actual operator interface has, as far as we know, never been seen in such detail.  

IDF screencap


スラエル国防軍(IDF)が、イスラエル空軍のボーイング707タンカーでこれまで極秘だったリモートビジョンシステムをさらに詳しく紹介している。本誌は以前にも、ブームオペレーターがブームと受信機を接続する際に、航空機の後方で何が起こっているかを確認するために使用するこのシステムを紹介したことがあるが、実際のオペレーター・インターフェースをこれほど詳細に見られることはなかった。

新しい画像は、707タンカー(現地ではオリックスを意味するヘブライ語のRe'emという名で知られている)をフィーチャーしたIDFの公式ビデオの一部で、60周年に合わせて公開された。映像には、貨物倉の燃料タンクやブームなどの詳細が映し出されている。内部タンクは取り外すこともでき、旅客機スタイルの客席を含む輸送機として再構成できる。 しかし、最も興味深いのは、リモート・ビジョン・システム(RVS)インターフェースを備えたブーム・オペレーターの位置だ。

イスラエルの707タンカーの貨物室の燃料タンク。. IDF screencap


これには左右のコントロールスティックと足で操作する通信システムが含まれ、ブーマーの両手はコンソールの操作に自由に使える。ブーマーのスクリーンは比較的大きく、周囲にアナログ計器が配置されている。

イスラエルの707タンカーの機内にあるRVSコンソール。.IDF screencap IDF screencap


本誌は2024年9月、イエメンのフーシ派の標的への長距離攻撃ミッションの一部を映したビデオで、リモートビジョンシステムの画面を見たことがある。 

2024年9月に公開されたビデオでIDFが提供したレエムのRVSの様子。. IDF screencap


同年7月、707がイスラエル空軍のイエメン長距離空襲を支援した後、イスラエル空軍はRVSのカメラ映像そのものを公開していた。 

 全体として、イスラエルの707に使用されたコンソールは、現在アメリカ空軍のKC-46ペガサスに使用されている技術と魅力的な比較をすることができる。KC-46での技術は、複雑なリモート・ビジョン・システム(RVS)が同機プログラムの問題の原因であることが証明されているため、悪評に近くなっている。



707タンカーの尾翼についたイスラエルのRVS用カメラ。IDF screencap

IDFのビデオで見ることができるように、KC-46と同様に、イスラエルの707のブームオペレーターはメインキャビンのステーションから作業を行い、機体後部のカメラの映像がRVSにフィードされる。KC-46との主な違いは、KC-46では2D/3Dのハイブリッド・システムを採用して、オペレーターは特殊なメガネをかける必要があるが、707のRVSにはモニターが1つしかない。

KC-46Aのメインキャビンでブームオペレーターが専用メガネをかけてワークステーションに座っている。 U.S. Air Force


イスラエルのRVSに関する以前の報道で述べたように、この初期のコンセプトが何十年もの間、非常に重要な役割を果たし続けている一方で、米空軍はいまだにKC-46に搭載されるシステムの改訂を待っているというのは、驚き以外の何物でもない:

「KC-46に採用された米国版がいまだに遅延に陥っているのに対して、イスラエルは困難もなく機能すると思われるリモートビジョンシステムを開発し、何年も前に実戦配備している。 何年も前に導入されたこの古いイスラエル製システムの歯がゆさがどの程度だったのか、いまだに正確には分かっていない。一方、最新のリモートビジョンシステムも開発されており、エアバスA330マルチロールタンカー輸送機(MRTT)に導入されている」。



2023年3月20日、ネバダ州ネリス空軍基地で行われたレッドフラッグ-ネリス23-2のミッションのために離陸するイスラエル、ネバティム空軍基地の120飛行隊所属のイスラエル空軍707。 U.S. Air Force

皮肉なことに、707はKC-46に取って代わられることになる。イスラエルはKC-46を当初8機発注しており、次世代RVSの搭載はほぼ確実視されている。イスラエルはKC-46を補完するために、しばらくの間707の運用を継続することを決定するかもしれないが、これらは現在では老朽化したプラットフォームで、すでに退役している機体もある。



F-15戦闘機に給油するイスラエルのKC-46のレンダリング。. Boeing


IAFの707レエム・フリートに関しては、1979年に運用が開始され、それまでの707-100に代わって当時の新型機707-300が導入された。これらの機体は民間航空会社から購入された後、現地で空中給油用に改造された。改造はイスラエル航空宇宙産業(IAI)が行った。2010年代には、追加機体も購入され、タンカーにアップグレードされた。

イスラエル空軍が長距離攻撃を行うために不可欠な空中給油に加え、707は指揮統制局や通信ノードとしても重要な役割を担っている。 F-15やF-16のよう戦術機や、遠く離れた司令部と、重要で安全な見通し外通信を行うために、この航空機は衛星通信スイートを搭載している。これは長距離攻撃作戦においても非常に重要である。

ハツェリム基地上空でF15戦闘機への給油を実演するイスラエル空軍のボーイング707タンカー。 JACK GUEZ/AFP via Getty Images

現在、イスラエルで就航中の707タンカーは7隻に満たないと言われており、各機はこれまで以上に貴重なものとなっている。イスラエルがこの不朽の航空機を段階的に廃止する方向に向かうにつれ、その運用や、1980年代初頭以来イスラエル空軍の長距離攻撃能力を支えてきたRVSの繊細な技術について、より多くが明らかになるかもしれない。■

Our Best Look So Far Inside Israel’s Once Secretive 707 Tankers

The Israeli Air Force provided unprecedented access to the rarely seen Remote Vision System refueling aid used in its 707 tankers.

Thomas Newdick

https://www.twz.com/air/our-best-look-so-far-inside-israelis-once-secretive-707-tankers



NATOが海底ケーブル切断後のバルト海で海軍プレゼンスとAI監視を強化へ(The War Zone)―中露がケーブル切断を実行に移している今、監視だけでは不十分で、何らかの懲罰を加える必要がありますね

 NATO nations boosting naval presence and AI monitoring in response to undersea cable cuts.  

Forsvaret


NATOは、フィンランドとエストニアを結ぶ海底ケーブルがロシア船籍の石油タンカーによって切断された疑いがあることに対応する


ルト海の海底ケーブルを破壊工作から守るため、12隻のNATO軍艦がバルト海のパトロールを今週末から開始すると報じられている。さらに、英国が主導する北欧諸国の10カ国からなるコンソーシアム「統合遠征軍(JEF)」は、この海域の不審船を追跡するAIベースのシステムを再稼働させた。これらの行動は、クリスマスの日にフィンランドとエストニアを結ぶ海底電力ケーブルEstlink 2と海底通信ケーブル4本が意図的に切断された嫌疑への対応である。


ウクライナ戦争をきっかけにロシアとの緊張が高まっている中、戦略的に重要なこの地域で、クリスマスにケーブルが切断される事件が相次いだ。フィンランド当局によると、ロシアとつながりのある商船イーグルSはケーブルを切断するため故意に海底で錨を引きずったという。その後、同船にはスパイ機器が満載されていることが判明し、フィンランド当局は同船と乗組員を拘束した。



 フィンランドの『Yie』紙によれば、NATO加盟国の軍艦約10隻が、潜在的な妨害工作員に対抗するためにバルト海に駐留する予定だという。 各艦は4月まで駐留する予定である。一方、海底ケーブルが切断されたとされるフィンランド湾では、フィンランドとエストニアの海軍艦艇が引き続きパトロールするとYieは説明している。

 NATOには常設海軍海事第1グループ(SNMG1)があり、24時間体制でいかなる脅威にも対応できるよう準備されている。同グループは主に北海とバルト海で活動しているが、今後はバルト海でも頻繁に見られるようになるだろう。特に、最近のEstLink 2ケーブルの損傷のような事故が起きたためだ、とエストニアのERR通信は報じている。

 「私たちがそこにいることがロシア側に分かれば、そのような妨害行為の可能性は即座に減少する。妨害者は現行犯で捕まえることができるし、一度捕まれば、対処するのはずっと簡単だ」と、SNMGのArjen Warnaar司令官は同誌に語っている。

 エストリンク2が切断された後、NATOのマーク・ルッテ事務総長はフィンランドとエストニアによるエストリンク1の保護支援要請に対し、同盟がバルト海におけるプレゼンスを「強化」することを約束したが、その詳細は明らかにしなかった。

 NATOもこの地域における海軍プレゼンスについて具体的な説明を避けた。

 NATOの海軍報道官は、本誌に、「我々は、将来の作戦について議論することはないし、特定の作戦地域で使用される艦船や資産の具体的な数について議論することもない。 「NATOは連合国多数からオプションとアセットを得ている。 欧州連合軍最高司令官(SHAPE)は、ブルンスム連合統合軍司令部、連合海上軍司令部、および関係諸国と緊密に連携しながら、これらのオプションや資産の採用を調整中」と述べた。

 同報道官は、「われわれはバルト海で永続的に軍事的プレゼンスを維持しており、それはバルト海同盟国を完全支援するため継続される。同盟国と協力し、永続的な軍事プレゼンスを維持す選択肢と資産を決定し続ける」と付け加えた。

 バルト海におけるNATOの海軍プレゼンス強化に加え、JEFは先週、ノーディック・ウォーデンを作動させた。「バルト海の主要な海底ケーブルに被害が報告されたことを受け、海底インフラへの潜在的脅威を追跡し、ロシアの影の艦隊を監視するための英国主導の先進的な反応システムである。

 英国防省によると、同システムは重要な海底インフラを保護するため設置されたもので、「AIを活用し、船舶がその位置を発信するのに使用する自動識別システム(AIS)を含む各種ソースからのデータを評価し、各船舶が関心領域に入りもたらされるリスクを計算する」という。 「JEFの行動は、既存の、そして今後のNATOの対応を強化するものである」。

 英国防省は、ロシアの石油タンカーの影の艦隊の一部と特定された船舶は、「重要な関心領域に接近する際に注意深く監視できるように、システムに登録されている」と指摘した。「潜在的なリスクが評価された場合、システムはリアルタイムで不審船を監視し、直ちに警告を発する」。

 JEFは現在、ノースウッドの作戦本部から「英仏海峡、北海、カテガット海峡、バルト海の一部を含む」22の関心地域を監視している、と英国防省は説明している。このシステムには、北大西洋からバルト海にかけて活動するJEF参加国の艦船、航空機、職員が参加している。


英主導の統合遠征軍 Joint Expeditionary Force(JEF)は、英仏海峡の一部や北海、バルト海など22の海域で不審な動きを監視している。 (グーグルアース)

 ノーディック・ウォーデン・システムは、昨年夏と秋に行われたJEFの合同防護演習で初期テスト運用が行われた。演習では、300人以上の英国軍隊員がラトビアに派遣され、英国がJEFの作戦本部を海外に急遽派遣する能力を実証した。

 「AIの力を活用したこの英国主導のシステムは、比較的少数のリソースで広い海域を監視する前例のない能力を可能にする大きな革新であり、自国の安全と海外での強さを維持するのに役立つ」と、ジョン・ヒーリー英国防長官は月曜日に述べた。


JEF演習に参加したデンマーク海軍アブサロン級フリゲートHDMSエスベルン・スネア。 (JEF)


ERRによると、ノーディック・ウォーデン以外に、フィンランド湾ではGOFREPと呼ばれる船舶通報システムが過去15年間、稼働中だ。

 このシステムでは、フィンランド湾に入港するすべての船舶が目的地を報告しなければならず、船舶の動きは注意深く監視される。もし船舶が航路から外れた場合、停止させられることもある。「フィンランド湾の監視は徹底しており、船舶が識別システムをオフにしてもレーダーには映る。当局は、識別信号を送信せずに "ブラインド"で航行しようとする船舶に特別な注意を払っている」。

 エストリンクの事件は、ロシアと中国による海底インフラへの攻撃が疑われる事件のひとつである。先週、台湾当局によると、中国所有の船舶「Shunxin-39」が台湾沖で海底ケーブルを切断した疑いが持たれている。台湾の沿岸警備隊は、調査のために貨物船を岸に戻すよう要請したが、結局は航行を続けた。


Taiwan suspects China of latest attack on undersea cables.

台湾の沿岸警備隊は、中国所有の「順信39号」が先週、海底通信ケーブルを切断したと発表した (Twitter)


 ドイツは11月、バルト海の海底を走る2本の通信ケーブルの損傷は、破壊工作の結果である可能性が高いと発表した。問題の2本のケーブルはいずれも光ファイバー通信ケーブルで、バルト海の海底を走っている。うちの1本はスウェーデンのゴットランド島とリトアニアの間を、もう1本はフィンランドとドイツの間を走っている。ゴットランド島は、エストリンク2ケーブルが切断された場所から南西に約280マイル離れた場所にある。

 その1日後、デンマークは疑惑の渦中にある中国の貨物船を監視中だと確認した。全長735フィートのYi Peng 3号は、事故発生時にケーブルの近くで操業していたことが確認されている。この中国船は、11月15日にエストニア国境に近いレニングラード地方にあるロシアのウスチ・ルーガ港を出港し、当初12月3日に到着する予定だったエジプトのポートサイドに向かう予定だった。

 公開されている船舶追跡データによると、Yi Peng 3号は、被害が最初に報告されたのと同時期に、両方のケーブルの上を通過していたようだ。



The Chinese ship, the bulk carrier Yi Peng 3 is anchored and being monitored by a Danish naval patrol vessel (unseen) in the sea of Kattegat, near the City og Granaa in Jutland, Denmark, on November 20, 2024. Denmark's navy said on November 20, 2024 it was shadowing a Chinese cargo vessel in the Baltic Sea, a day after Finland and Sweden opened investigations into suspected sabotage of two severed undersea telecoms cables. "The Danish Defence can confirm that we are present in the area near the Chinese ship Yi Peng 3," the military wrote in an email to AFP, adding that it would make no further comment for the time-being. (Photo by Mikkel Berg Pedersen / Ritzau Scanpix / AFP) / Denmark OUT (Photo by MIKKEL BERG PEDERSEN/Ritzau Scanpix/AFP via Getty Images)

2024年11月20日、デンマーク・ユトランド半島のシティ・オグ・グラナア近郊のカテガット海域に停泊したYi Peng 3はデンマーク海軍の巡視船(姿は見えない)の監視下だった。(Photo by Mikkel Berg Pedersen / Ritzau Scanpix / AFP) / Denmark OUT MIKKEL BERG PEDERSEN


 バルト海では妨害工作の疑いを含む不審な活動が他にもある。

 最も悪名高いのは、2022年にノルド・ストリーム・ガスパイプラインで起きた一連の爆発事件だ。その原因についてはドイツ当局が調査中だが、『ウォール・ストリート・ジャーナル』は8月、ウクライナの妨害工作だと報じた。 ウクライナ当局はこの告発を否定している。

 バルト海以外でも、ノルウェー北部のエヴェネス空軍基地関連の事件など、重要な通信ケーブルに対する妨害工作が報告されている。ノルウェーでは他にも、2022年にスヴァールバル諸島とノルウェー本土を結ぶ重要な海底ケーブルが切断されるなどの不審な事件が起きた。

 北大西洋条約機構(NATO)諸国がケーブル切断に反応するなか、フィンランドはロシアの石油を積んだクック島籍の全長750フィートのタンカー、イーグルSの調査を続けている。

 Yieによると、同船の錨は、エストリンク2が切断された付近の引きずった跡の横で発見されたという。スウェーデン海軍のHMS Belosが海底から錨を引き上げた。

スウェーデン海軍の艦船HMSベロスが、エストリンク2の4本の海底通信ケーブルを切断した疑いのある、ロシアとつながる石油タンカー、イーグルSの錨を発見した。 (Finnish Navy)


 捜査総責任者のリスト・ロヒ刑事捜査部長は声明で、「錨の後方に数十キロに及ぶ引きずった跡が発見された」と述べた。「錨はイーグルSの航路上、ポークカラニエミ付近で発見された。

 エストリンク2の補修には数ヶ月かかりそうだ フィンランド当局は、切断された通信ケーブル4本のうち2本が修復が完了したと月曜日に発表した。

 バルト海の海底インフラを守るためのNATO海軍の駐留については、来週にも明らかになるだろう。

「このような不安定化する行動に対するNATOと各国の対応は、来週ブリュッセルで開催されるパートナーとの連合国防長官会議で話し合われることになるだろう」と、SHAPEのスポークスマンであるマーティン・L・オドネル陸軍大佐は火曜日に本誌に語った。「結局のところ、最初のセッションでは、カボリ(クリストファー・G・)欧州連合軍最高司令官(Supreme Allied Commander Europe)大将が、欧州大西洋地域を抑止・防衛し、この地域の住民10億人を守るNATOの準備態勢について、各国防衛トップに説明することになっています」。


NATO Boosting Naval Presence And AI Monitoring In Baltic Sea After Undersea Cables Cut

NATO is responding to the suspected severing of undersea cables linking Finland and Estonia by a Russian-linked oil tanker.

Howard Altman

https://www.twz.com/news-features/nato-boosting-naval-presence-and-ai-monitoring-in-baltics-after-undersea-cables-cut


中国の新型次世代戦闘機はアメリカのNGAD計画にどんな影響を与えるのか(Breaking Defense)

 Boeing NGAD

ボーイングが描いた次世代戦闘機のレンダリング。 (Boeing photo)

「北京は、アメリカより先に第6世代プラットフォームを運用配備することで、アメリカに恥をかかせる機会を無駄にしたくはないだろう。 「特にJ-36がこの10年の終わりまでに就役することを期待している」。

華人民共和国を建国した毛沢東の誕生日を祝い、中国は12月末に2機の新型航空機を非公式に発表した。各機の詳細は不明だが、専門家は、新システムがこの地域におけるアメリカの権益にどのような影響を与えるかについてヒントがあると本誌に語っている。

新型機はソーシャルメディアに流出したビデオに登場する。動画の出所は不明だが、中国の強固なファイアウォールを突破し、ネット上に残っているということは、この「リーク」が公式の承認を得ていることを示している。

動画には、これまで知られていなかった形状の飛行機が2機映っている。大きい方は、アメリカのB-2やB-21爆撃機を彷彿とさせる先進的な全翼機で、公の議論では成都J-36と呼ばれている。 2機目はあまりはっきりしないが、戦闘機サイズのようで、瀋陽航空宇宙公司(SAC)から飛来した可能性が高い。

中国とアメリカの先進的な航空機に関する複数の専門家によれば、大型のJ-36はおそらく長距離作戦用に設計され、大量の武器搭載が可能だという。 (CACは中国の最高級戦闘機であるステルス戦闘機J-20も製造している)。

「無尾翼デザインはステルス性を意図しており、デルタ翼のデザインは長距離飛行を意図している」とハドソン研究所のブライアン・クラークは、「J-36はストライクファイターとほぼ同じ大きさなので、B-21(爆撃機)に匹敵する機体ではないと思います」とEメールで本誌に答えている。

J-36の狙いはなにか?

航空宇宙軍協会ミッチェル研究所のデイブ・デプトゥーラ所長は、本誌への電子メールで次のように語った。「どちらかというと、(長距離兵器を搭載するための)大型ペイロード・ベイを備えた非常にステルス性の高い航空機のようので、米国の高価値機材に先制攻撃を仕掛けるのに十分な距離まで接近できる......そして/あるいは、水上艦船を含む、米国や同盟国の高価値の水上目標に対して兵器(ミサイルや爆弾)を運搬することができる」。

オーストラリア戦略政策研究所で中国専門家のマルコム・デイヴィスは、本誌への電子メールに、「J-36の大きな武器庫は、AWACS/AEW、タンカー、その他偵察やMPAタイプのプラットフォームなど、アメリカや同盟国の戦闘支援機材に対して最適化された、優れた長距離航空迎撃ミサイルとなる能力を与える」と語った。

J-36のような高速、長距離、ステルス性の迎撃ミサイルを前に、主要な戦闘支援プラットフォームが生き残ることができなければ、米海軍の空母航空隊が第一列島線の内側に力を投射することは難しくなる」とデイヴィスは指摘している。

中国は長い間、アメリカの空母やグアムのような標的を攻撃できると推測される、DF-21のような長距離高速ミサイルを重視してきた。

小型の2番目の機体は見えにくいため、専門家の意見は少ない しかしデイヴィスは、「操縦可能な尾翼は非常に革新的で、平らなときは優れたステルス性を発揮し、アクティブなときは優れた操縦性を発揮する」と推測している。

デイヴィスは、SACはJ-36よりもペイロードが少なく、短距離のプラットフォームであると考えており、「そのため、CACのJ-36がはるかに高速で航続距離とペイロードを持つ一方で、第一列島線内での作戦に最適化されているのかもしれない。「簡単に言えば、賢明な分析を行うためにはSACプラットフォームに関するより多くの情報が必要であり、これがほとんどの分析がCACプラットフォームである理由である。

中国の新型機の先進性は?

人民解放軍は2種の新型機を飛ばしたのかもしれないが、問題はアメリカの戦略的思考にどこまで影響を与えるかだ。

「全体として、中国の航空機は、ステルス性、センサーフュージョン、スピード/操縦性において、アメリカの同等機より相当遅れているように見える」とクラークは言う。「これは、中国が米国の設計の外装要素を盗んだり模倣したりすることはできても、内部のミッションシステム、ステルスコーティング、推進・制御技術は高度に機密化されているため、アクセスするのが難しいか、中国固有の技術では再現するのが難しいからだろう」。

クラーク、デイヴィス両名は高品質で耐久性があるタービンを備えたエンジンの製造に中国が苦戦している点を指摘した。

「中国のジェットエンジンとエイビオニクス産業は未成熟であり、そのためCOMACは最近まで実行可能な民間航空機を路線配備することができず、その航空機でさえ、選択の余地のない中国の航空会社によってのみ購入されている。中国の軍用機や民間機の多くは、西側の推進装置やアビオニクス部品に依存している」(クラーク)。

クラークによれば、現実には、「中国の技術力を示し、PLAが兵器開発で米国に遅れをとっていないことを示唆する」ために、米国が持っているものを物理的に模倣した兵器システムを製造することが中国ではよくあるという。

それでも彼や他の専門家は、J-36をアメリカの次世代制空権(NGAD)計画と対になる可能性のあるものとして描いている。J-36のイメージは、アメリカのプランナーにNGADを前進させ続ける動機を与えるはずだ、とデイヴィスは見ている。

市場もそれに同意しているようだ。 新年早々、ドイツ銀行の証券アナリスト、スコット・ドイシュルは、ロッキード・マーチン株を買いからホールドに格下げした。 同氏は、F-35の説得力が弱まり、NGADの必要性が高まったと述べた。

中国の動向はNGADの必要性を加速させる可能性が高く、2030年代前半から半ばまでにNGADの実戦配備が最終的に成功すれば、F-35の調達プログラムに部分的に割り込む可能性がある」とドイシュル氏。

デービスは、J-36の登場が「GCAPと同様に、アメリカのNGAD/FA-XXプログラムに新たな緊急性をもたらす」と考えている。特にトランプ新政権では、中国が次世代(あるいは第6世代)航空機の主導権を奪いかねないという懸念があるだろう」。

そして、トランプがCAC-J-36の後塵を拝することを避けるために、プロジェクト全体に資金を提供することに賭けてもいい。 J-36の大きさ、そしてGCAPは、アメリカの設計者たちに、速度、ステルス性、積載量、航続距離がより重要な、より大きなプラットフォームについて考えさせるかもしれない。

デイヴィスは、中国がこれらの新型機の配備を強く、速く推し進めるだろうと予測している。「2011年の初飛行後、中国がJ-20の運用配備にどれだけ素早く動いたかを思い出してほしい。そして、中国はそれを繰り返したり、改善したりする動機付けを受けるだろう。最も顕著なのは、CACのJ-36とSACプラットフォームが、NGADとF/A-XXに関してアメリカ空軍・海軍と国防総省に火をつけることだ」。

「北京は、米国より先に第6世代プラットフォームを運用配備することで、米国に恥をかかせる機会を狙っているはずだ。J-36については2020年代末までに就役することを期待している」(デイヴィス)。■

How China’s new next-gen fighters could impact America’s plans for NGAD

"Beijing won't want to waste an opportunity to humiliate the US by operationally deploying a sixth-gen platform before the US," said analyst Malcom Davis. "Look for the J-36 in particular to enter service before the end of this decade."

By   Colin Clark

on January 07, 2025 at 2:55 AM


https://breakingdefense.com/2025/01/how-chinas-new-next-gen-fighters-could-impact-americas-plans-for-ngad/


2025年1月7日火曜日

中国のH-20ステルス爆撃機は2030年代まで「デビュー」しない可能性が高い(米国の情報機関)(The War Zone) ―2024年末の新型装備公開ラッシュにも同爆撃機は登場しませんでした。25年も期待薄でしょう。


PLAAF/YouTube Screencap


H-20と並行して、中国は小型ステルス爆撃機の開発も継続している


国で待望のH-20爆撃機が「デビュー」を果たすのは、運用部隊への導入を意味するのか、あるいは単に公に姿を現すだけなのかは不明だが、今後10年以内のいつかだろうと米軍は述べている。今年初め、中国人民解放軍空軍(PLAAF)の副司令官は、少なくとも同機の公開は「間もなく」行と発言したと報じられた。長年にわたり、米国のB-2スピリットを彷彿させるステルス性の高い飛行機として設計された爆撃機が、まもなくそのベールを脱ぐだとの報道が出ていた。


H-20爆撃機プログラムの現状に関する一般的な評価は、米軍が議会に提出した最新の中国軍事動向に関する年次報告書に記載されている。米国防総省は本日、この報告書の非機密版を公開した。ここには、中国人民解放軍(PLA)が、過去にはJH-XXと呼ばれていたステルス性能を持つ中距離爆撃機の開発を現在も続けていることも記載されている。


「中国空軍は新型ステルス戦略爆撃機H-20の開発により、戦力投射能力の拡大を目指している。中国国営メディアは、この新型ステルス爆撃機は通常任務に加えて核ミッションも担うと発表している。中国空軍は地域および世界的な目標を攻撃するための新型の中距離および長距離ステルス爆撃機を開発している。

「中国は、おそらくH-20と名付けられるであろう新世代の長距離爆撃機を開発している。今後10年以内にデビューする可能性のあるH-20は、航続距離が1万キロメートル(6,214マイル)以上であり、中国空軍が『第2列島線』をカバーし、太平洋西部地域まで到達することを可能にするだろう」と、報告書の別の部分に記されている。「H-20爆撃機の航続距離は空中給油により地球全体をカバーできるほどに延長される可能性がある。通常兵器および核兵器を使用し、ステルス設計が採用されると予想される」。


ここで言及されている「第2列島線」とは、日本と東インドネシアの境界線から西に広がる太平洋の地域を指し、米国領のグアム島も含まれる。また、H-20に関するこの発言は、昨年国防総省が中国報告書に盛り込んだ内容とほぼ一致している。

「第一列島線」および「第二列島線」と呼ばれる地域を示す地図。国防総省 西太平洋における第一列島線および第二列島線の境界線を示す地図。国防総省


「残念ながら、私は [新しい中国レポート] に記載されている以上のことはお話しできません」と、今週初めのメディア向け事前説明会で、米国防総省高官もまた、本誌のハワード・アルトマンによる中国爆撃機に関する質問に対して述べた。「ご想像の通り、我々は可能な限り多くの情報を提供しようとしていますが、現時点ではレポートに記載されている以上のことはお話しできません」。

2021年のPLAAF(中国空軍)の募集ビデオに登場するH-20を反映したと思われるステルス飛行機タイプの公式レンダリング。YouTubeキャプチャ

H-20に関する最新のコメントは、今年初めに複数の報道機関に対して米国情報当局者が語った爆撃機に関する内容とも一致している。


「H-20の問題は、実際にシステム設計を見ると、おそらく米国のLO(低可視性、ステルス)プラットフォーム、特に今後登場するより高度なプラットフォームには遠く及ばないでしょう」と、情報当局者は4月のブリーフィングでDefense Oneに語った。「彼らは、そのシステム能力をB-2やB-21と同様の方法で機能させるにはどうすればよいかという点において、多くの設計上の課題に直面しています」。


H-20は、少なくとも大まかな形状は、ここに写っているB-2と似たものになるだろうと以前から予想されてきた。 米国空軍


H-20が米軍にとって懸念事項であるかどうかを尋ねられて「そうでもない」と、その人物は答えたと、Breaking Defenseは伝えている。


その1ヶ月前には、中国国営の香港商業日報が、中国空軍の副司令官王偉中将のインタビュー記事を掲載しており、その中で同中将は「(H-20は)もうすぐ登場する。待っていなさい!」と語っている。「(H-20の開発における)ボトルネックは存在せず、解決できる」と、香港商業日報によると、王中将も述べた。「我々の科学技術研究者は現在非常に優秀であり、全員がこの能力を備えている」。


H-20の開発は少なくとも2000年代初頭まで遡ると考えられている。中国航空工業集団(AVIC)の子会社である西安飛機工業公司(XAC)が、このプロジェクトを主導している。XACは、ソビエトのツポレフTu-16バジャーのライセンス生産コピーであるH-6爆撃機の原型をはじめ、Y-20輸送機など、数多くの設計を担当している。H-6の各バージョンは、現在、人民解放軍の長距離航空攻撃能力を構成している。


H-6シリーズのミサイル搭載機。日本の防衛省


H-20の公式画像はこれまで公開されていないが、人民解放軍とAVICは長年、この設計をほのめかしてきた。これには、ノースロップ・グラマンの有名な2015年のスーパーボウル広告(下記参照)を模倣した、AVICによる2018年のプロモーションビデオも含まれる。このビデオでは、後にB-21レイダーとして知られるようになった機体をほのめかしている。H-20プログラムまたは関連設計に関連する可能性のある風洞モデルの画像や、多数の推測に基づくファンのレンダリング画像も、過去にオンラインで公開されている。

過去の報道では、H-20の要件として、陸上攻撃および対艦巡航ミサイルを含む最大10トンの兵器を搭載でき、無給油での航続距離は約5,000マイル(約8,000キロ)であることが求められていると報じられていた。


地域重視の JH-XX に関する情報はさらに少なく、航続距離は H-20 より短く、ペイロード容量も小さいとされる。 AVIC の子会社である瀋陽飛機工業(J-35 などのステルス戦闘機でよく知られる)が主導している可能性がある。


以前に公開された、JH-XXの作業に関連する可能性がある設計の模型の写真。中国のインターネット


本誌が過去に強調したように、H-20は、PLAが現在保有しているH-6ファミリーの最新バージョンをはるかに超える長距離核攻撃能力を保有することになる。それにより、インド太平洋地域全体にわたって、戦略的に重要なグアム、ハワイ、さらには米国本土の一部を含む、まったく新しい広範囲の標的を危険にさらす能力が提供されることになる。


中国軍はすでに近年、H-6の派生型による長距離空爆能力の拡大に取り組んでいる。これには、射程を大幅に拡大するために、空中発射弾道ミサイルや極超音速ミサイルのような非常に大きなペイロードを発射できるバージョンも含まれる。


H-6Nミサイル運搬機が、非常に大きな空中発射弾道ミサイル(赤い矢印で強調表示)を運んでいるのが見える。中国のインターネット


今年7月には、ロシア軍との合同長距離空中パトロールの一環として、H-6Kミサイル搭載機2機がアラスカ近郊の国際空域を初めて飛行した。しかし、H-6Kの公表されている最大航続距離を考慮すると、また空中給油も不可能であることを踏まえると、これらの航空機はロシアの基地から出撃した可能性が高いと思われる。これは、H-6シリーズが依然として限界を抱えたままなのを浮き彫りにしている。しかし、空中給油が可能なバージョンは徐々に配備されつつあり、間もなく登場するH-20の重要性も高まっている。また、潜在的な防空の脅威は拡大する一方であるが、H-6は低被発見性(ステルス性)の航空機ではない。


また、本誌は過去にも、中国にとってステルス性能を持つ中距離爆撃機JH-XXの価値を強調してきた。この爆撃機は、中国本土の第二列島線内やインド上空において、より生存能力の高い新たな空爆手段を提供することになる。以前にも述べたように、「この航続距離があれば、JH-XXは依然として、日本国内の米軍施設や、場合によってはグアムの米軍施設、さらにはインド、南シナ海、その他の地域の基地といった戦略的目標に挑戦する能力を有することになる。この設計では、速度を優先させることも、ステルス性を優先させることも可能である。これにより、出撃率や敵の統合防空網を突破する能力において、小型の戦闘爆撃機にさらなる優位性がもたらされる可能性がある。何よりも、脆弱な空中給油機への依存度を低く抑え、あるいは全面的な紛争時には最も攻撃を受けやすい沿岸部の飛行場を使用することなく、長距離の空対空ミッションの支援を含む多目的運用が可能になる」。


H-20に関しては、たとえ公式デビューを果たしたとしても、中国空軍が爆撃機を真に運用可能な状態にするには時間がかかるだろう。米国空軍とは異なり、中国空軍は依然とし長距離の航空作戦の経験は限られている。中国は現在、特にロシアとの協力により、より定期的なH-6もうpり長距離飛行を通じてこの問題の解決を図ろうとしているようだ。空中給油能力は、H-20がその潜在能力を最大限に発揮する上で鍵となるが、この分野でも中国の軍隊は米国に遅れをとっている。ただし、この状況を変えるための取り組みは進行中だ。


「中国側の最大の課題は、実際のシステムの能力というよりも、むしろ、それらのシステムを迅速かつ大規模に効果的に運用する人員の能力です。我々米軍には戦争を戦う多くの経験があります」と、前述のH-20について語った米情報当局者は、4月にDefense Oneに次のように語っている。「そして、もちろん、どのオペレーターに話を聞いても、彼らは我々の抱える問題をすべて教えてくれるでしょう。しかし、率直に言って、我々はキルチェーンを実行する方法を見つけ出すことができます。中国には、実際に戦争を経験した人物は、人民解放軍に現在まったくいません」。

 同時に、「中国人が優秀でないことに頼りたくはない」と当時彼らは警告した。「彼らが優秀でないと分かるのは、彼らが我々に発砲してくるまでだ。そして、本当に優秀だったと気づくような立場にはなりたくない」。


本誌が定期的に指摘しているように、中国軍は宇宙を含むあらゆる領域において、ますます近代的な能力の開発と実用化において著しい進歩を遂げ続けている。これには、特にステルス飛行機型の無人戦闘機(UCAV)やその他の先進的な無人機に関する航空分野での重要な取り組みが含まれる。UCAVは、少なくとも我々の知る限り、米軍が依然として不在の分野である。このような設計に関する取り組みが世界的に復活しつつあるにもかかわらず、である。


米軍は、中国がH-20とJH-XXの両方を依然として積極的に追求していると述べているが、実現にはまだ何年もかかりそうだ。■


China’s H-20 Stealth Bomber Unlikely To ‘Debut’ Until 2030s, According To U.S. Intel

China also continues to pursue a smaller regional stealth bomber aircraft in parallel to the H-20 program.

Joseph Trevithick

https://www.twz.com/air/chinas-h-20-stealth-bomber-unlikely-to-debut-until-2030s-according-to-u-s-intel


2025年のアメリカを待ち受ける中国軍(Daily Signal)―中国に欠けているのは同盟国であり信頼度です。西側が米国に時間を稼がせ、その間PLAの矢面に立てというのは虫が良すぎる気もしますが現実の選択肢です

 


国共産党の習近平国家主席は、ドナルド・トランプ次期大統領からの米国就任式出席への招待を断った。

 一方、12月9日から11日にかけて、中国共産党は人民解放軍を台湾周辺とフィリピン海に大量に派遣させた。

 1月20日就任式が近づくにつれ、台湾海峡の緊張を緩和させる関心が習近平にないことは、最近の軍事行動の傾向からも明らかだ。

 2022年以降、中国は台湾周辺への軍事侵攻を着実に強めてきた。特に挑発的なのは、台湾海峡の中央線を越える中国空軍機である。 過去9カ月間だけでも、台湾周辺でのPLAの活動にはさまざまな波があった。

 通常、台湾周辺でのこうした軍事力の誇示は、北京を苛立たせる何らかの特定の行動があったときの反応として公に発表されるものだが、12月の出来事は、その大規模さだけでなく、北京が公に発表しなかったという点でも異例だった。

 2024年のPLAの目立った活動はこれだけではない。

 4月上旬には、30機の戦闘機と9隻の軍艦が台湾周辺で1日急増した。 そのうち20機が挑発的に中央線を越えた。

 そのきっかけは何だったのか? 通常、4月中旬は海峡両岸の軍事行動にとって理想的な天候であり、PLAが毎年訓練を開始する時期でもある。 しかし、今回はそれに加えて背景があった: 4月3日の活動急増は、台湾で18人死亡、1,100人が負傷した7.4の地震に続くものだった。

 地震から台湾が回復する間、北京は自然災害時の台湾の軍事的回復力をテストしたかったのかもしれない。 1日だけ急増した後、おなじみのパターンが繰り返され、6日後にはPLAの侵攻は漸減し、季節ごとの平均的なレベルに戻った。

 しかし、5月は北京にとって政治的な引き金に満ちた月だった。頼清徳新総統の就任式に続いて、PLA最大の軍事デモンストレーションが行われた。 頼清徳の就任演説は北京を激怒させたようで、「分裂主義」、つまり台湾の独立を促進するものだと解釈された。

 多くのチャイナ・ウォッチャーは演説に目新しい点はないと指摘したが、過去の就任演説の前例と異なる構成で、台湾は中国に「従属しない」と言及した。 PLAの対応は、頼新総統の演説の3日後に行われた2日間の軍事作戦「Joint Sword 2024A」で、最盛期には19隻の軍艦、16隻の沿岸警備艇、62機の軍用機が参加し、82回の中央線横断を行った。

 夏の間、中国の軍事活動は着実に増加し、航空活動の30日平均は8月上旬に2年ぶりの高水準に達した。 この上昇傾向は、中国が台湾海峡における二国間関係の改善を目的とする第16回海峡フォーラムを主催した後に始まった。



 この上昇傾向は7月まで続き、7月上旬には、中国がウクライナにおけるロシアの戦争を決定的に助長しているとするNATの声明を受けて急上昇した。 7月末には、アントニー・ブリンケン国務長官と中国の王毅外相との会談を前に、台湾周辺でのPLAの活動はゼロになった。

 ただし、PLAの善行は長くは続かなかった。

 ブリンケンが帰国の途につくと、PLAの活動レベルは歴史的な高水準に戻った。 8月1日のPLA創立記念日に見られた歴史的な高水準の活動よりをうわまわる大規模なPLAの迅速な反応を引き出した。

 9月、PLAの活動は散発的であったが、ニューヨークで開催された国連総会の傍らで行われたブリンケン-イー会談の後、3日間の活動が驚くほど活発化した。 この会議の数日前までは、7月と同様、PLAの活動はゼロだった。 しかし、戦争研究所によれば、会談後に中国は1980年以来初となった大陸間弾道ミサイルを発射し、アメリカの台湾への武器売却に報復した。

 2024年までは、中国共産党の挑発的な活動が高水準で続いていたが、10月に過去最大規模の軍事デモンストレーションが行われた。

 1911年の中華民国建国記念日に行われた頼総統の「10・10」演説は、北京の素早い非難を浴びた。 その5日後、北京は記録的な数の戦闘機(153機)と14隻の艦艇を台湾近くに派遣した。 うち111機が中央線を越え、北京はこれを「共同剣2024B」と呼んだ。 翌週には実弾射撃訓練が行われた。



(Muhammed Ali Yigit/Anadolu via Getty Images)


 アメリカ大統領選挙を背景に、11月のPLAの活動は「通常」のレベルに戻ったが、投票日に興味深いピークを迎えた。

 頼総統がハワイとグアムを訪問し、12月6日に台北に戻ったとき、事態は非常に面白くなった。90隻以上の軍艦を含むPLAの大規模な対応について、何の発表も根拠も示されなかったのだ。

 通常、PLAがあまり活動せず、天候に問題があるこの時期に、12月の奇襲は驚くべきものだった。 初日の12月11日だけで、台湾は53機の戦闘機と19隻の艦艇を探知した。 中国の艦隊すべてから軍艦が参加し、過去数十年で最大の軍事訓練となった。

 PLAがこれほど多くの海軍部隊を出撃させたのは、1995年から1996年にかけての第3次台湾危機のときが最後である。 さらに、軍艦は2列になって台湾の東に陣取り、台湾に向かう船舶を妨害する訓練と模擬封鎖の練習を行ったようだ。 これらの出来事が起こったとき、ロイド・オースティン米国防長官は来日しており、この件について尋ねられると、国防総省は動向を「注視する」と答えた。





 では、中国の挑発行為に対する抑止力を強化しようとする新政権に、2025年には何が待ち受けているのだろうか。

 ひとつには、昨年の出来事が示すように、中国は抑止力を失っていないということだ。 安全な現状を取り戻すには、アジアの軍事バランスを変える必要がある。 それがなければ、新政権が台湾の防衛力強化に取り組むことへの期待だけでなく、約束された関税に対して北京が今後挑発に出ることも十分に予想される。

 要するに、アメリカが中国に対する抑止力を取り戻すまで、挑発行為は続き、エスカレートする可能性が高い。 成功のひとつの指標は、台湾周辺や南シナ海、東シナ海での同盟国である日本やフィリピンに対する挑発的なPLAの活動が減少するかだろう。

 残念ながら、米国は過去10年間、中国がもたらす包括的な脅威を認識せず、賢明な対抗策も講じてこなかった。 次期政権は、力によって平和を回復する意向のようだが、準備が整った中国を相手にするには、アメリカの経済力と軍事力を、力強く若返らせる必要がある。■

Brent Sadler

Brent Sadler is a senior fellow for naval warfare and advanced technology at The Heritage Foundation.

Katherine Musgrove

Katherine Musgrove is a former member of the Young Leaders Program at The Heritage Foundation.


What’s in Store in 2025 for US From China’s Military?

Brent Sadler | Katherine Musgrove | January 05, 2025

https://www.dailysignal.com/2025/01/05/whats-store-2025-u-s-chinas-military/