2018年10月28日日曜日

INF条約脱退の真意を取り違えるな

日本でもINF条約脱退はトランプの誤った政策であり、軍拡競争を招く愚策、みたいな報道が目立つと思いますが、地政学の見識がないとこうなるのでしょうね。一方で中間選挙ではロシア、中国が選挙結果を操作しようとするはずですが、それだけトランプが目障りであることの証左であり、逆に言えばトランプ政権の方向が自由世界に望ましいと言えるのでは。少なくとも旧政権よりは望ましいでしょう。

Why America Leaving the INF Treaty is China's New Nightmare 米国のINF条約脱退が中国の悪夢になる理由

It would allow Washington to finally compete with Beijing in building similar weapons previously banned under the treaty.米国は以前禁止されていた兵器開発が可能となり中国と同等の兵力を整備できる。
国が10月20日に1987年締結の中距離核兵力(INF)条約脱退の意思を示し、ドナルド・トランプ大統領はロシアが「長年に渡り同条約を違反してきた」とし「このまま核合意違反を続けこちらが保有できない兵器の整備に向かうのは看過できない」と述べた。
だがロシアの違反事例(2008年初めにロシアは禁止対象の巡航ミサイルの飛翔テストを開始していた)への批判とは別に、米国がINF条約から脱退する理由はロシアではなく、かつ核兵器が理由でもない。戦略的な競争構造が新しくなっている今日、米国の動きはアジア太平洋での中国を睨んだものなのだ。
中国はINF条約に調印しておらず、核・非核の地上発射弾道ミサイル・巡航ミサイルで射程500キロから5,500キロの兵器開発・配備を禁止した条約と無縁だ。このため中国は通常型接近阻止領域拒否(A2/AD) 兵器多数を開発し、中にはDF-21「空母キラー」(射程1,500キロ)もある。米国はこうした各種兵器を開発配備できない。
このため米国は緊張が高まる西太平洋で海上空中での「射程距離競争」に大きく取り残されている。ハイエンド武力衝突が発生の場合、米海軍水上艦艇は不利な状況に気付かされ、旧式スタンドオフミサイルのトマホークや対地攻撃ミサイルしか使えず、脆弱な空母配備航空兵力は強力なA2/AD兵器が中国内陸部から発射されても手も足も出ない。
CIAで中国問題の主任分析官を勤めたクリストファー・ジョンソンはThe Economistで「いかなる有事でも最初の数日は米軍は相当の威力を発揮する」が「その後に全部隊は日本へ退避させる必要があり、中国本土への攻撃を十分行えなくなる」と述べている。また中国国内の対艦兵器を攻撃できないまま中国沿岸へ空母が接近すれば甘受できない規模の危険が生まれる」
ただしINF条約脱退で米国はこれまでの流れを逆転し中国にとって悪夢のシナリオが実現する。
新規整備の米軍の通常兵器の皮切りは地上発射型トマホークになり、最終的にはDF-21やDF-26に匹敵する弾道ミサイルが生まれ、不沈空母たる日本、グアムや南部フィリピン、あるいはオーストラリア北部に配備されるだろう。
こうした新型装備は西太平洋での新たな米軍事戦略の屋台骨になる可能性がある。新戦略とは米国もA2/AD装備で中国を「第一列島線」内部に閉じ込めることで、マイケル・スウェインはじめ識者が有事に「占拠できない島」をつくることだとしている。この戦略をアンドリュー・クレピネビッチは「列島線防衛」と呼び、米軍の機体、艦艇に多大なリスクを発生させず中国の軍事侵攻を阻止・封じ込めることとする。それだけではなくこの戦略には著しく高価な(かつ多数の人員が乗る)空母戦闘部隊を投入するよりはるかに安価に制海権を維持できる可能性がある。
中国はこうしたシナリオが現実になることを以前から警戒しており、米国・同盟国の防衛体制で中国海軍が第一列島線を突破することが困難になれば中国は海洋兵力を遠距離に投射できなくなってしまう。
一方で軍備管理専門家の間に米国がINF条約を脱退すれば新たな「ミサイル競争」が始まるとの警告を出す動きがあり、ロシア政治家アレクセイ・プシュコフは脱退は「世界の戦略的安定に大きな打撃となる」とまで述べている。しかし、米中両国の範囲で見れば、脱退に戦略的安定度は以前より高まる。以下2つの理由を述べる。
第一に、米国が列島防衛戦略構想を現実に移せば、「喪失が耐えられないほど重要な装備」の空母を有事に中国兵器射程内に移動させる必要が消える。空母を喪失すれば米国への打撃はあまりに大きく(空母一隻で6千名が搭乗している)、米指導部もそのまま引き下がれなくなり状況は一気にエスカレートの危険がある。逆に、安価で無人の長距離攻撃兵器が空母の代わりを務めればエスカレートの可能性が減る。
第二に、米水上艦を中国に接近させる必要が減れば、中国国内のミサイル陣地攻撃を実施する必要も減る。この意味は大きく、ケイトリン・タルマッジがForeign Affairsに寄稿したように中国の核兵器は通常ミサイル部隊に混合配備されており、米軍が通常兵器へ攻撃を加えれば中国の核抑止力の破壊を避けることがほぼ不可能となる。そのため中国指導層は核兵器投入をためらわず事態は「一気に核戦争に向かう」と指摘している。
報道では大部分がロシアの対応や欧州各国の反応に注意を払っているが、米国のINF条約脱退はアジアで真の意味を示すことになる。■
Nathan Levine is a U.S.-China fellow at the Asia Society Policy Institute and an associate of Harvard's Belfer Center for Science and International Affairs.
Image: Wikimedia Commons

2018年10月27日土曜日

低価格でT-X契約をもぎ取ったボーイングの勝算....

Aerospace Daily & Defense Report

Details Emerge On Costs, Rewards Of Boeing Low-Cost T-X Bid ボーイングがT-Xで提案した低コスト、見返り内容が判明

Oct 24, 2018Steve Trimble | Aerospace Daily & Defense Report


Boeing


空軍T-X練習機契約獲得で決め手となったボーイングの低価格構造の詳細が新たに明らかになった。コストを重視しハイリスクながら報酬も手に入れる可能性がある。
「T-Xは総計2,600機の市場を開き、サポート支援でも需要がある」とボーイングCEOデニス・ムイレンバーグが第三四半期営業報告(10月24日)で見通しを語った。
ボーイングT-X事業の最大のパートナーかつサプライヤーのSaabからその前日に市場需要見通しでより詳細な情報が開示されていた。
米国だけでも高等ジェット練習機及び軽攻撃機として1.000機の需要があるとSaabCEOハカン・ブシュケが発言。最低でも同程度の需要がその他国全体であるとも述べた。
ボーイングとSaabの見通しが正しければT-Xはロッキード・マーティンにF-35契約が交付された事案以降では最大規模の事業になる可能性がある。
ムイレンバーグは「この事業が有望投資案件だとおわかりだと思う」と述べた。
ボーイングのT-X事業では低価格提示によるコスト超過のリスクが高いことを最初から見込んでいるようだ。同社はT-Xで米空軍がオプションすべて行使すれば合計475機を92億ドルで提供するとした。ただし空軍の要求は依然として351機のままだ。
ボーイングは8月末からたてつづけに大型契約三件を獲得しており、MQ-25(米海軍)、MH-139(米空軍)につづくものとなった。
市場アナリストを前にロッキード・マーティンCEOマリリン・ヒューソンは9月23日にボーイング提示価格で実施すれば事業赤字50億ドルになると説明していた。
ボーイングは6.91億ドルを第三四半期だけでT-X、MQ-25両契約の欠損分として計上と伝えられている。だがムイレンバーグは長期的に見ればその支出を上回る見返りがあるとの説明。
「現時点の契約内容を超えた製造規模になると見ており、今回の投資で2020年代はじめに生産開始となりその後数十年間に渡る生産となる」と述べた。
ボーイングは2011年にKC-46給油機契約を今回同様の状況で獲得し、エアバスを40億ドル下回る価格を提示した。米空軍は契約を固定価格制とした。同社は767生産でそれまで数十年の経験がありながらKC-46Aでは赤字が重なり35億ドル程度になっている。さらに1.77億ドルがここに加わるとの第三四半期発表が出た。
T-Xではリスク低減策として試作機は二機としたとムイレンバーグが述べ、2017年から試作機は合計71回のフライトを実施したと說明。

「予め投資することでリスクを減らしており、給油機案件とは大きく異なる」とムイレンバーグは說明。■

2018年10月25日木曜日

納入不調で渦中のKC-46が日本まで飛んできた

Boeing's Troubled New KC-46 Pegasus Tanker Just Flew Across The Pacific Ocean To Japan トラブル続きのボーイングの新型給油機KC-46ペガサスが太平洋を横断し日本まで飛行していた

Just as yet another target delivery date may be emerging, the KC-46 has hopped across the Pacific to visit its first export customer. またもや予定通りの納入ができなくなったKC-46が太平洋をひとっ飛びし、同機初の海外発注元を訪問した

BY TYLER ROGOWAYOCTOBER 23, 2018
JOHN D. PARKER/BOEING
ーイングKC-46ペガサス給油機がで開発にここま手間取っているとは驚くばかりだ。予算超過と日程遅延に加え納入延期を繰り返したあげく直近では本来なら今月にUSAFのマッコーネル空軍基地に納入されるはずだったのが実現に程遠い。そのさなかにボーイングがKC-46テスト飛行ミッションでカリフォーニア州南部のエドワーズAFBを出発しハワイのヒッカム空軍基地へ、さらに東京郊外の横田航空基地まで飛ばしていたと判明した。つまり太平洋横断飛行したことになる。著者の知る限りKC-46で最長飛行となった。北アメリカを出たのもこれが初めてではないか。
日本は米国の主要同盟国で米軍要員数千名が駐留し、作戦機材数百機が配備されているだけでなくKC-46を発注している同盟国であることは事実だ。今年はじめに日本はKC-46一機分の発注を確定し、これまでKC-767を運用している。KC-767はKC-46A以上に民生767からの改装度が高い機体だ。
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Boeing KC-46A N464KC BOE464 departed Hickam AFB at 2132Z for Yokota AB, Japan. ETA Yokota 0600Z!!
これを念頭に見ると今回の移動は一石二鳥のようなものだ。つまりKC-46初の太平洋横断飛行であり、日本も初めて実機を自国で目にすることができたわけだ。
Boeing464(KC-46A N464KC) wkg Fuji control on 325.8
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Boeing464(KC-46A N464KC) is approaching to Yokota AB Japan. pic.twitter.com/2aSG7uayP0
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だが大きな疑問が残ったままだ。KC-46AはいつUSAFへ納入されるのか。航空関連報メディアで観測が乱れ飛んでいるがマッコーネルAFBに11月16日納入との最新報道が正しければ納入がいよいよ近づいたことになる
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Finding news in odd places: Looks like the @usairforce is expecting the KC-46 to be delivered to McConnell AFB KS by Nov. 16, per this fresh @FedBizOpps solicitation for "latrine+trash support:"  https://www.fbo.gov/index?s=opportunity&mode=form&id=82fe57796302a5d939d951f295b658c5&tab=core&_cview=0 …
遅延を繰り返してきたボーイングはKC-46第一陣は今月中にUSAFへ引き渡すと熱っぽく約束してきた。だがFAA型式証明の最終発行のほか技術面で不良現象が残ったままだ。9月17日に追加不良点が見つかり、今回も予定通り納入の可能性が消えたのだった。
BOEING
今回の問題をUSAFが見てみぬふりをして機体を受領しボーイングの技術解決を期待する可能性もあるが、そのとおりになるかわからない
それでも太平洋横断飛行をKC-46にさせたことで同機への信頼性が高まり、とかく意欲を下げる報道の方向が変わる効果が生まれたのは確かだろう。
Update: 12:30am PDT—
Photos of the KC-46's historic arrival:
Boeing464 reported to Yokota Command post ‘Fuji control’ about maintenance code A2 by No.1 Fuel tank quantity indicator out.🤔
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also adding that the enthusiasts were excited at the Pegasus’s first visit to Japan.😁😁😁 pic.twitter.com/NwckqAodSp
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Contact the author: Tyler@thedrive.com

2018年10月24日水曜日

米中の軍事緊張が高まる中で米海軍が台湾海峡通過航行を敢行した


日本ではあくまでも米中両国は「貿易戦争」をしているのであって、経済問題で対立しているとの報道にとどまっていますが、米国(おそらく中国でも)では軍事対立への道、すなわち新冷戦として現状を捉えているのですね。またもや日本は空気が読めない対応に終止してしまうのでしょうか。

US Navy warships just rocked the Taiwan Strait in rare move, turning up the pressure on China米海軍艦艇が台湾海峡で波を立て中国に圧力をかけた


US Navy guided-missile destroyers and guided-missile cruisersUS Navy guided-missile destroyers and guided-missile cruisers U.S. Navy photo by Lt.j.g. Caleb Swigart
  • 米海軍が10月22日中国の玄関口で威力を誇示すべく艦艇二隻に台湾海峡を通過させた
  • 海峡を通過した駆逐艦USSカーティス・ウィルバー、巡洋艦USSアンティータムに中国艦船が追尾した
  • あたかも両国で緊張が高まる中での事件のため、国際法の枠内とはいえ中国が怒りをおぼえることになりそうだ

海軍艦艇二隻が台湾海峡を通過したと台湾国防省が月曜日発表した。
アーレイ・バーク級駆逐艦USSカーティス・ウィルバー、タイコンデロガ級巡洋艦USSアンティータムの二隻が台湾海峡を同日に航行したと米太平洋艦隊もBusiness Insiderに認めた。米海軍では7月にもUSSマスティン、USSベンフォールドの駆逐艦二隻を航行させていた。
今回は「国際法に準拠した通常の台湾海峡航行」と太平洋艦隊広報官レイチェル・マクマー少尉がBusiness Insiderに語り、ミッションの目的は「自由かつ開かれたインド太平洋」の維持が米国の国是と示す点にあるとし、「米海軍は国際法の許す範囲で今後もいかなる地点で飛行・航行・作戦を展開する」と述べた。
今回の背景に米中両国の軍が緊張を高めていることがあり、貿易から領土主張に至るまで両国の対立が強まっている。
台湾周辺で米軍が活動すると台湾独立派が勇気づくと問題視する中国は同海域で軍事力を増強しており、空母と随行艦に台湾海峡を通過させ「包囲」演習として戦闘機、爆撃機、他を参加させた演習を通年で実施している。
北京政府は台湾をあくまでも分離した自国領土とみなしており、独立宣言の動きが台湾に出れば軍事行動を辞さないと脅かしてきた。
米海軍による中国への挑戦最新版は南シナ海でにらみ合いが続く中で実行され、スプラトリー諸島近くで航行の自由作戦を実行した米海軍艦艇に中国駆逐艦が衝突寸前の「危険な」接近をした事案も発生していた。その後、米空軍が爆撃機を東シナ海南シナ海上空に複数回通過飛行させており、中国は毎回「挑発的」と決めつけていた。

今回の米海軍による台湾海峡通過に中国も艦艇複数で追尾させたが、中国艦は安全な距離をたもったままだった。■

米海軍の次期攻撃型潜水艦はハンターキラー重視に復帰する

Navy’s New SSN(X) Attack Sub To Be Faster, More Lethal – And More Expenskaive 米海軍の時期攻撃型潜水艦SSN(X)は速力、威力が増し、価格も上昇

October 19, 2018 3:09 PM


シーウルフ級高速攻撃型潜水艦USSコネチカット (SSN 22) が氷を破って浮上している。2018年極地演習(ICEX) にて。. US Navy photo.


海軍が目指す次期高速攻撃型潜水艦は大洋での超大国間競争に復帰し、敵潜水艦の掃討を重視する。これは海軍の30年建艦計画から議会予算局(CBO)が読み取った内容だ。


海軍は新型潜水艦調達を2034年に始める予定だ。これまでのSSN(X)構想は現行のヴァージニア級の後継艦の位置づけだった。ヴァージニア級の最終形はヴァージニアペイロードモジュールVPMで垂直発射管でトマホーク等のミサイル発射本数をこれまでの12本から40本に増やしている他、音響含む技術上の進歩を取り入れているとCBOはまとめている。


ただし新しいSSN(X)構想はブロック7のヴァージニア級に代わり、魚雷搭載本数を増やし、VPMは搭載されない。VPMを初搭載したブロック5のヴァージニア級との比較では魚雷・トマホークが25本増えるとCBOは分析。


「具体的には海軍は次世代攻撃型潜水艦は水中速度を上げ、ステルス性を高め、同時にヴァージニア級を上回る魚雷本数を搭載すべきと考えている。全体としてシーウルフ級に近くなる」(CBO報告書)


冷戦後の世界でSSNは潜水艦ハンターの役割を引き続き期待されてきたが、情報収集偵察監視(ISR)ミッションの必要が高まり特殊部隊を発進回収する能力が重視されてきたとの報告もある。


「冷戦後の世界から大国同士の対決が起こりやすい戦略環境へ状況がシフトする中で対潜戦(ASW)をロシア、中国の潜水艦を相手に展開することが米海軍のSSN部隊に重要となってきた」(CBO)

シーウルフ級攻撃型潜水艦USSコネチカット(SSN-22) 2009年撮影。.US Navy Photo


新しいミッション構想では地上部隊を標的とする兵器運用は重視されず、CBOはSSN(X)はシーウルフ排水量9,100トンに近くなると見ている。この艦容だと建造費用は一隻55億ドルとCBOは見積もる。海軍の建造計画ではSSN(X)は一隻31億ドル近辺となっている。


これまで30年に渡る建造からヴァージニア級がSSN(X)の原型になると見られてきた。無人水中機(UUV)運用能力の追加でVPM能力を強化するはずでSSN(X)でもUUV発進能力の追加が噂されている。


「一から設計し直したほうがUUVの利用を一体で行える良い潜水艦につながるでしょう」と語るのはペンタゴンで潜水艦建造を取りまとめてきたマイケル・ジャベイリー中将だ。


新型SSN(X)が最初からUUV運用を取り込むのか不明だが、CBOの分析ではUUV運用は新型大口径次世代ペイロード用潜水艦が行う可能性があると言及している。これは次期戦略ミサイル原潜コロンビア級建造が最盛期をすぎる2036年に発注予定の艦だ。


2019年建艦計画では初めてコロンビア級のあとの新型潜水艦5隻の調達が盛り込まれている。海軍から新型艦の詳細発表はないが、艦容はコロンビア級に似てくるだろう。USNI NewsはSSGNのようなコロンビア級に続く建造計画を2017年11月に報じている。


A slide from a 2013 presentation from PEO Subs on the VPM. NAVSEA Graphic


「新型艦は現在SSGN(巡航ミサイル搭載潜水艦)が果たしている役目以外に別のミッションも実施するだろう」とCBOは予測している。
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SSN(X)が建造されても安価には実施できず、海軍の建艦計画は最初から妥当な費用を見込んだ形に修正すべきとCBOは見ている。355隻海軍の実現のためにも海軍は年間210億ドルの建艦予算が2048年まで必要としているが、CBOの海軍案分析では年間289億ドルがより正確な予測とある。SSN(X)建造は海軍とCBOの各予測の差額の40パーセントに相当する。


「289億ドルというと海軍が過去三十年間に得てきた建艦予算の平均より80パーセント多い数字だ」とCBOはまとめており、海軍の見積もりと比較している。


さらに海軍の建艦計画では今後30年で退役させる計画のスピードに合わないとCBOは指摘している。


「米海軍は2019年から2048年にかけて新規建造艦301隻の調達を計画しており、うち245隻が戦闘艦で56隻が支援艦だ。もし海軍が2019年計画で示した艦艇退役予定をそのまま実施すると、今後30年かけても355隻体制の実現は不可能だ」


アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦の供用期間を45年へ延長する案だと355隻体制が実現するが、CBOはその場合の艦艇構成は海軍にとって必ずしも希望通りにならないと指摘。
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「耐用年数延長により艦隊規模は2034年に355隻になるが一部艦級では不足も発生する」とCBOは解説している。■