2021年6月17日木曜日

中国は台湾を直接侵攻しなくても海上空中封鎖で陥落させる選択肢を有する。米国(および日本)はその事態にも備える必要がある。一つの中国は全くの虚偽であることを露呈。

 China army armored personnel carrier seaborne amphibious assault

中国軍装甲兵員輸送車がロシアで行われた国際陸軍競技会に登場した。 

Sergei Orlov\TASS via Getty Images

 

  • 台湾をめぐる緊張はここにきて高まりを見せており、米関係者は中国の何らかの動きに警戒を強めている。

  • 警戒対象に中国による直接侵攻があり、中国の軍事行動は活発になっている

  • だが台湾、米国は侵攻以外の事態も警戒している。中国が台湾を海上封鎖する事態だ。


湾海峡の地政学的緊張度は現時点で世界最高レベルといってよい。


昨年から自治体制を維持する台湾へ中国は非難を強めてきた。中国は台湾を地方反逆勢力とみなしている。


中国軍の実弾演習はいずれも台湾を想定しており、中国軍は海峡中間線を超え台湾防空識別圏への侵入回数で記録更新している。


米国は台湾海峡に艦船を通過させる作戦を1月のジョー・バイデン大統領就任後に少なくとも5回実施しており、都度中国が抗議している。日本は米国と並び台湾への支援を表明し、オーストラリアも侵攻が実現した場合の支援策を検討中と伝えられる。


いずれも中国軍の侵攻作戦が発生した場合に軍がどう備え、阻止するか、どう対応するかに焦点をあてている。一方で重要な脅威への関心が欠けている。台湾を封鎖する作戦だ。


統合封鎖作戦とは

South China Sea between Xiamen in China and Kinmen in Taiwan

中国本土のアモイから3マイル足らず先に台湾の金門島がある。 

An Rong Xu/Getty Images


台湾侵攻作戦がどんな形になるのか見えてこないが、実行されれば極めて厳しくかつ多大な犠牲を伴う事態が攻守双方に発生するのはほぼ確実だろう。また中国に侵攻作戦を実施する能力があるのかについて議論がある。


昨年の台湾国防部の結論では中国は全面侵攻を実施する能力はまだないとある。ペンタゴンの中国軍事力レポート最新版では侵攻作戦は「中国軍事力に相当の負担」を生み、「重大な政治軍事リスク」が中国に生まれるとある。


だが中国が台湾封鎖を実施する能力を有することを認めている点で共通する。封鎖作戦はペンタゴンが「統合封鎖作戦」と呼び、台湾の海空通商路および海軍活動のみならず情報ネットワークも遮断する想定だ。


「封鎖により上陸作戦を回避し、広範囲の侵攻作戦が実現する」と東アジア担当情報官を務めたロニー・ヘンリーは2月に米中経済安全保障検討委員会で述べている。


統合封鎖作戦では「大規模ミサイル攻撃さらに台湾から遠方の島しょ部分の占拠もありうる」とし、ペンタゴンは南シナ海のプラタス諸島等を想定している。


住民が暮らす金門島、馬祖島の侵攻も中国軍は実行可能とペンタゴンは見ている。


封鎖作戦の厳しい影響


封鎖の結果は悲惨なものとなる。台湾がいつまでもつか誰も予測できない。


有事になれば台湾の重要資源がどれだけの期間で使い尽くされるかの検討作業はなく、救援部隊がいつ到着するかの検討もないとヘンリーは述べている。ヘンリーは国防情報部で中国アナリストの経験がある。


「封鎖下の台湾を維持すべく、どんな物資がどれだけ必要か、また台湾国内の食料飲料水補給物資その他の生産が有事にどれだけ確保できるかの評価作業結果はありません」とヘンリーは同委員会で述べていた。


外界から遮断された台湾は軍事、民生ともに急速な資源不足に直面するだろう。


だが封鎖の突破は相当困難となる。中国の海軍力は世界最大規模となっており、艦艇は新鋭艦が多く装備は近代化されているとペンタゴンは評価している。


中国海軍、空軍の航空戦力は域内で最大規模で、戦闘機爆撃機攻撃機が850貴も東部南部戦区に配備されている。ペンタゴンは「中国空軍力は急速に西側に追い付きつつある」と見る。


水上艦艇、航空機に加え中国は潜水艦60隻を展開する能力があり、ペンタゴンは台湾が完全に対空対艦ミサイルの射程に入ると想定している。

中国はフォークランド戦などこれまでの戦役を詳しく調査しており、海上補給活動が極めて困難になることがわかっている。


全面的な上陸作戦を撃退できても封鎖の恐れは残る。


「上陸作戦で多大な損耗が発生し、空海の装備を喪失しても中国は封鎖作戦を継続できる。米軍が救援物資を届けることができても量はごくわずかだろう」(ヘンリー)


台湾の備えは

Taiwan artillery fires into sea during exercise drill

200ミリ自走砲が台湾南部の演習で実弾発射を行った。May 30, 2019. 

SAM YEH/AFP via Getty Images


侵攻作戦なしでの封鎖は可能性が低いとはいえ、封鎖だけとなったシナリオに世界がどう反応するかは定かではない。


台湾と米国の相互防衛条約は機能停止中だが、台湾の離島部分は対象に入っておらず、周辺部が侵攻あるいは封鎖された場合、台湾への支援が行われるか不明だ。


専門家は台湾と米国は中国に相当の犠牲を与えるシナリオを作る必要があるとみている。たとえば装備近代化や非公式なものも含め同盟各国の準備態勢を進めることがあり、整備には数年かかるものがあるが、比較的早く開始できる内容もある。


「中国による侵攻を遅らせる最善の策は台湾の準備態勢を強化することで中実施した場合の危険度を中国なかんずく習近平に認識させることだ」とProject 2049を主宰するイアン・イーストンが本誌に語った。


China amphibious tanks invasion

中国山東省での中ロ合同演習で中国の揚陸作戦用戦車部隊が上陸作戦を展開した。 August 24, 2005. China Photos/Getty Images


台湾にとって当面の優先事項はあらゆる物資の備蓄で、食料、飲料水、軍事装備品すべてだ。特に重要なのがミサイル部隊だ。米製ミサイルは台湾製装備品で不可能な部分を補う効果を生む。


次に重要なのが予備部隊を十分な規模かつ高い能力のまま維持することだ。紙の上では台湾に予備役2百万名があるが、うち有効なのは770千名といわれ、しかも訓練は二年おき5-7週間に過ぎない。


台湾は2024年までに訓練期間を延ばす予定で、試行もはじめている。


「この効果は大きい。大規模かつ練度が高く、動員可能な予備部隊が生まれる」とイーストンは評価。「有事の際に台湾に優位性が生まれるが、現時点では存在していない」


米側の準備はいかにあるべきか


台湾に最も親密な米国が準備態勢の整備、抑止力の実現で手助けが可能だ。


米軍事チームや高官が台湾を訪れることがたびたびあるが、最高位の軍事専門家が訪台したことはない。域内米軍部隊の司令官として有事に重要決定を下せる人材だ。


「有事に米大統領に電話し、状況を説明でき、大統領に正しい理解を導くタイプの人材が台湾を一度も訪問せず、台湾の現状を理解していなくてつとまるのか」とイーストンは説明。


Duckworth Sullivan Coons senators Taiwan

タミー・ダックワース、ダン・サリバン、クリス・クーンズの上院議員三名が台北松山空港に到着した。June 6, 2021. Central News Agency/Pool via REUTERS


米国は高官を台湾へ送り、現実をよりよく理解させ、支援の意図を明確に伝えるべきだ。台湾を大規模演習に加えるのもよい。リムパック演習も選択肢のひとつだ。


軍事支援顧問団を台湾で再整備する選択肢もある。軍事顧問が訓練と連絡役を兼ね、米台の軍事的つながりを確実にできる。


とはいえこうした動きにはリスクも生まれる。中国は米国の台湾向けの動きに毎回のように抗議の声を上げている。北京から見ればいわゆる一つの中国方針の違反と映るからで、ワシントンは北京を正式承認しつつ、台北との密接な関係の維持のバランスをうまくとる必要があるのだ。


中国による侵攻に台湾をよりよく準備させれば北京の逆鱗にふれ、米国が「戦略的あいまいさ」を放棄し、台湾防衛に真剣になっていること理解されかねない。米関係者は北京は行動に移らざるを得なくなる事態を危惧している。■


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Taiwan and the US Also Face Risk of China Blockading Taiwan

An invasion isn't the only threat from China that Taiwan and the US have to worry about

Benjamin Brimelow 


2021年6月15日火曜日

B-21は2機完成済みとの次官補発言を空軍が訂正しているが、レイダーが一般の前に現れる日はそこまで来ている.....

B-21 render with B-1BsNORTHROP GRUMMAN

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ここがポイント B-21は2機が完成し、来年の初飛行を前に地上テストの準備に入っている。

空軍の爆撃機部門の近代化が勢いをつけてきた。高度機密に覆われたノースロップグラマンB-21レイダーステルス爆撃機は2機が完成したとの報せが入ってきた。一方で空軍はレイダー引渡しが始まる2020年代中ごろまでB-1Bは退役させない。空軍内部にはハイエンド脅威に対応できる爆撃機数は十分なのか懸念が強まっている。

B-21の最新状況は爆撃機部隊全体の状況とあわせ昨日の下院軍事委員会公聴会で明らかになった。空軍次官補ダーリーン・コステロからB-21の2機がカリフォーニア・パームデイルのプラント42で完成したと発言があった。初飛行は当初今年12月予定だったが、2022年初頭に変更される。同年中ごろにテスト飛行を展開する。空軍では完成したB-21の2機をどう活用するか明言していないが、地上テストやシミュレーションに活用されるのは確実だろう。

ただしB-21の進展から爆撃機225機体制の実現で空軍に懸念を生んでいる。空軍はB-21と冷戦時のB-52を大幅改修した2機種構成の実現を目指し、現有のB-2(20機)、B-1(61機)、B-52(76機)の合計が157機だが、すべてをこのまま供用し続けるわけではないとする。B-1が45機になる日が近づいており、爆撃機合計は142機になる。

空軍参謀次長デイヴィッド・S・ネイホム中将は225機体制を席上で確約し、B-1およびB-2を退役させれば単純計算で新体制はB-52が76機とB-21の149機になると述べた。ここで忘れてならないのはB-21については機数は確定しておらず、B-52の全体機数に変化がない前提になっていることだ。

B-21で前回の数字は最低145機としたフランク・ケンドール(バイデン大統領により空軍長官に指名された)のものだたった。その前まで空軍はB-21は最低100機生産する予定とのみ明らかにしていた。

「B-21は迅速調達できない」とS・クリントン・ハイノート中将(戦略統合調達担当空軍参謀次長)は同公聴会で発言した。「爆撃機戦力構成に与えるリスクは高い」とし、「うまく処理する必要がある。B-21戦力化は可能限り加速化する必要がある」

U.S. AIR FORCE/AIRMAN FIRST CLASS QUENTIN MARX

B-21レイダー耐環境シェルター試作型の建設がエルスワース空軍基地(サウスダコタ)で今年2月に始まった

最新の2022年度予算要求で空軍はB-21関連で28.73億ドルを求め、前年度から3千万ドル追加した。空軍は増額分を「初期生産準備」に必要としている。

B-21はエドワーズ空軍基地(カリフォーニア)でのテスト後にまずサウスダコタのエルズワース空軍基地へ配備される。その後、ホワイトマン空軍基地(ミズーリ)、ダイエス空軍基地(テキサス)へ配備が続く。両基地はそれぞれB-2とB-1の配備先になっている。

B-1では消耗度が高い17機がまず退役し、45機のまま、レイダーの到着を待つ。ネイホム中将によれば、B-21が加わるまでB-1はこれ以上の退役はない。「45機を下回らせない。現地指揮官が現在の戦力を今後5年、7年、10年と求めてくるはずだからだ」となるとB-1で燃料系統問題で最近も飛行停止措置があったが、機数削減は打ち止めになりそうだ。

ここ数年はアフガニスタンや中東でB-1が酷使されてきた影響が大きいのをハイノート中将も認めており、今回退役させるB-1の17機は運航経費が高く、供用を続ける価値がないという。

45機になってもB-1の利用率は向上するとネイホムは述べ、理由として整備作業が最も必要な機体が退役するからだという。運用整備面の改善とともに、B-1B各機はここにきて装備運用能力を大幅向上させており、極超音速ミサイル運用のほか、その他装備を外部パイロンに搭載し、対艦攻撃ミッションを新たに追加している。

U.S. AIR FORCE/AIRMAN 1ST CLASS DAMON KASBERG

長距離対艦ミサイル(LRASM)がB-1Bに搭載を待つ。テキサスのダイエス空軍基地。

 

事業全体はB-21の今後の日程次第であり、関係者は新型機の戦力化にあたり、F-35が同時開発で発生させた事態を繰り返さずに進展できるか気をもんでいる。同時開発とはテスト前に量産を始めることで、コステロ次官補はレイダーでこれは想定していないと発言した。もちろん、B-21でもテストにより何らかの変更が発生する可能性は排除できず、事業全体が遅延するリスクになる。

U.S. AIR FORCE/TODD MAKI

空軍次官補ダーリーン・コステロ(調達、技術、補給活動担当)

実際にB-21の稼働が始まってから、空軍の需要にこたえるべきか増産の可否を決めるとコステロは発言。B-21がRQ-180などその他機材の機能も強化できるとわかれば空軍全体に大きな効果が生まれる。

実際にB-21が公開されるまで、同機では多くが謎のままで、空軍関係者は実際の性能について口を閉ざしたままだ。例として、同機が核兵器運用性能があるのか不明だ。現在のB-2は可能だが、B-1全機は核兵器運用ができない。B-52の一部は核運用能力を取り除いている。この話は新START条約で戦略核兵器削減上で核兵器運搬装備にも上限があるため重要となる。重爆撃機もここに入り、米ロ両国に適用される。ただし、同条約は2026年に失効し、その後どうなるかは不明だ。

U.S. AIR FORCE/SENIOR AIRMAN LILLIAN MILLER

AGM-86空中発射式巡航ミサイルがB-52Hストラトフォートレスに搭載される。ルイジアナのバークスデイル空軍基地。

 

搭載する兵装種類に関係なく、B-21で空軍の爆撃戦力は大きな向上が生まれ、20機あまりのB-2やB-1をB-21の150機近くと交代させ、空軍は厳しい空域でも敵防空網突破可能な戦力の整備を進める。一方で必要とされる規模よりはるかに小規模の爆撃機部隊での対応を迫られそうだ。■

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Air Force Corrects Top Official's Statement On B-21 Bomber Progress (Updated)

BY THOMAS NEWDICK JUNE 9, 2021


設立246年を迎えた米陸軍。民主主義を守り維持してきた役割を改めて認識。

 日本周辺には数千年の歴史があると豪語するとても民主的とは言えない国家がありますが、そうした「古い」国が軽蔑する「歴史が浅い」米国が今や最古の民主国家であり、その民主主義を支えてきたのが米陸軍であることは事実です。

U.S. Army Birthday

共同演習イーガーライオン’19で第4師団第29野砲連隊がM109A6パラディンをヨルダンで発射した。イーガーライオンは多国間訓練で毎年開催されており、各国の戦力強化とならび知見の交換が目的だ。 (U.S. Army photo by Spc. Angel Ruszkiewicz)

 

 

二回大陸会議が決議をとった1775年6月14日当時、これで陸上部隊の基礎が生まれたとの認識はなかった。だがその米陸軍は設立246年を迎えた。

 

会議参加者は「直ちに熟達した小銃中隊6個をペンシルヴェニアに、2個をヴァージニアに発足させる」との決議を採択した。各隊は「隊長、尉官3名、軍曹4名、伍長4名、太鼓手あるいはラッパ兵1名、兵卒68名で構成すべし」とした。

 

「各中隊はボストン近郊の部隊に合流し、軽歩兵として軍司令官の命令に従うものとする」

 

現在の中隊は大尉の指揮下で80名から150名規模となっている。

 

発足したばかりの国家に独立戦争が同年4月19日にレキシントン、コンコードで勃発し、危険な事態が生まれ、6月に陸上部隊が発足し、ニューハンプシャー、コネティカット、マサチューセッツ、ロードアイランドで民兵がボストンの英部隊を封鎖していたが、ニューイングランドには兵員、補給物資が必要だった。大陸会議は小規模部隊をボストンに送った。

 

この6個中隊が大陸軍の基礎となり、ここから米陸軍が生まれた。大陸会議は翌日、ジョージ・ワシントンを陸軍司令官に任命し、のちの初代大統領になった。

 

246年にわたり米陸軍は米国史で重要な役割を担ってきた。陸軍の任務は戦闘を勝ち抜き国を防衛することにある。

 

陸軍が本格的戦役にあたると、陸軍旗にはストリーマーと呼ぶ細いリボンが都度追加される。今日の陸軍旗にはストリーマー190本がつく。ここには1944年6月のノーマンディ戦から1900年に居住民救援に駆け付けた北京の戦いも含む。

 

ストリーマーは一切れの布にすぎないが、陸軍従軍者には計り知れない意味がある。ストリーマーは献身、犠牲、勇気の象徴だ。

 

国民多数が陸軍で犠牲となり勇気を示した。ジョージ・ワシントン以外に独立戦争では「モリー・ピッチャー」の別名で知られるメアリー・ヘイズがいたいし、第一次大戦ではアルヴィン・ヨーク、第二次大戦ではオーディ・マーフィーがいた。

 

このうち、モリー・ピッチャーは前線に水を運び、夫のいる部隊を助けた。ヨークはヨーク軍曹として知られ、35門のドイツ機関銃陣地を襲い、25名を排除し132名を捕虜にした。

 

マーフィーは19歳で立った一時間でフランス戦線のドイツ軍中隊をまるまる捕獲したが、弾薬の尽きた状態で敵の反攻を受けた。

 

その他数えきれない数の男女が各戦役に加わった。中には功績が認められるまで時間がかかったものもいる。第二次大戦でヴァーノン・ベイカー中尉はイタリア戦線で戦ったが、名誉勲章の授与は1997年になった。黒人部隊にいたためだろう。

 

ベイカーは部隊の前進を阻んだ敵機関銃陣地を撃破したあと、敵観測所を襲撃した。その後、自らを盾に負傷兵を敵銃火から退避させた。

 

陸軍は平時にも任務を果たしている。直近ではCOVID-19でのワクチン接種の実施、ワクチン開発を民間共同で進めたワープスピード作戦、入院施設を追加構築し、テスト施設を運営した。

 

陸軍特に州軍は自然災害発生時に出動し、2005年のハリケーン・カトリーナ後の救難活動に従事した。

 

陸軍は簡明かつ短い下令で知られる。カトリーナの際には現場指揮官ラッセル・ホノレ中将は第82空挺師団指揮官に「貴官の任務は空港の修復でありニューオーリンズの修復である」と述べていた。この伝統で陸軍はこれまでも任務を達成してきた。

 

陸軍は社会発展でも貢献してきた。1948年7月26日にハリー・S・トルーマン大統領は軍内部の人種差別禁止を命じる大統領令に署名し、米国民の社会進出と機会創出を促進した。

 

1944年の復員兵援護法により大学で学び、住宅取得できたものは数百万人に上った。軍役を終えた市民は従軍経験がないものよりも社会活動への参加率が高い傾向がある。

 

米陸軍なしの米国は想像がつかない。246年にわたり、アメリカ国民が享受する自由の防護、防衛で中心の役割を演じてきた。兵士を見かけたら、彼、彼女に誕生日のお祝いを伝えてもらいたい。■

 

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Happy Birthday, U.S. Army (Still Unstoppable at 246 Years Old)

ByThomas Spoehr

 

Thomas W. Spoehr, a retired Army lieutenant general, is director of the Center for National Defense at The Heritage Foundation.


2021年6月13日日曜日

武漢に構築された実寸大コンクリート空母上に現れたFC-31は、PLANがステルス艦載機を導入する前触れになるのか。

 

武漢に作られた実寸大空母モデルの上に機体が確認された。


中国海軍の拡張ぶりには目を見張るものがあり、航空母艦は少なくとも三隻が整備されている。艦載機材に低視認性機はないが、状況は変わりそうだ。新しく出てきた画像に新型ステルス戦闘機が写っている。


テルス戦闘機では成都J-20や瀋陽FC-31の影に隠れているが、中国にはまだ別の機体があるようだ。J-20は中国空軍PLAAFで供用を開始しており、F-22ラプターに匹敵する機体のようだ。FC-31はこれに対し安価かつ性能を一部省略した機体らしい。同機は瀋陽航空機の自社開発プロジェクトであることに意義がある。


FC-31は当初こそ輸出をねらってきたが、中国海軍PLANでの採用に焦点を移し、空母搭載機になりそうな兆しが強くなってきた。


FC-31はF/A-18Eスーパーホーネット、F-35ライトニングIIとほぼ同等の機体寸法の中型戦闘機だ。またフランスのダッソー・ラファールやインド空母で運用中のMiG-29Kフルクラムにも近い。世代的に一番近いのはF-35でよく比較されている。機体構造はF-35とF-22の特徴に近い。


機体にステルス機の特徴が見られる。初飛行は2013年で開発はまだ続く。試作機は少なくとも3機が確認されている。2020年に生産段階に近づいているとみられていた。


機体内部の兵装庫はF-22に似る。PL-15中距離空対空ミサイルを搭載する。F-35と同様に追加兵装は主翼下のハードポイントに搭載するが、レーダー断面積が増える。


FC-31が空母に搭載されるとの見方が出た理由はコンクリート製空母の存在だ。地上に設置された空母を模した施設を見ると、今後登場する装備の動向がわかる。そのコンクリート空母上に実寸大モデルのステルス機が最近現れた。入手可能な写真を見る限り、機体はFC-31の改修型のようだ。


コンクリート空母は武漢にほぼ10年前に建設されており、開発評価に使用されている。空母建造は中国といえど多大な予算が必要となるので、リスク軽減が必要だ。図面上は有効でも建造すると役に立たない装備になることはよくある。アイランド艦橋からの視界、甲板上の駐機位置や機体の移動経路など詳細な点が問題となる。




実寸大空母テスト施設で空母アイランドや空母自体の設計を試している。コンピュータシミュレーションではわかりかねる点もあり、中国海軍は実際に試すことで設計の有効性に自信を深めているのだろう。


この施設上に現れた実寸大機体のモデルがその後実機となっている。KC-600空中早期基警戒統制機(AEW&C)もその一つだ。同機は米海軍のE-2Dアドバンストホークアイと同等の機体で外観は驚くほど似ている。同機のモックアップがコンクリート空母上に現れたのは2017年だった。試作機は2020年9月に初飛行している。実機はモックアップそのものではないが、極めて似ている。


同様に2013年に新型巡洋艦のモックアップがコンクリート空母横に建設された。これが055型レンハイ級につながり、2020年に就役た。レーダーマストも付近に建設されており、将来装備につながるのだろう。


FC-31の空母搭載型がコンクリート空母上に現れたことが今後の動向を示している。


J-20ではなくFC-31を選定し、現行のJ-15フランカー艦載型の後継機にするのは理屈にあう。J-20は大型戦闘機で、米海軍でF-14トムキャットが小型のF/A-18E/Fスーパーホーネットに交代されたことに似ている。


ただし、FC-31がこのまま順調に採用されるかはわからない。空母運用改修で重量が増え、機構も複雑になる。空母運用戦闘機に共通した課題だ。いずれにせよ、FC-31は中国海軍の戦力拡大の一助となろう。■

 

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First Sighting Of New Stealth Fighter For Chinese Navy's Aircraft Carriers

H I Sutton  08 Jun 2021

 


中国対抗で米国とロシアが一転して協力しても驚いてはいけない。

  

 

 

ロサミット会談が数日先に迫る今は両国関係を考える好機といえよう。

 

筆者は政治的環境が整い、中国の脅威が現実となれば米国とロシア関係が今と全く違う形になる日が来るとの論考をAmerican Conservativeに投稿したことがある。2018年のことで、米ロ関係はその後悪化の一途をたどったが、歴史を見れば大きな脅威の出現が対立を飲み込み双方の関心が重要事項に向けられることは数々発生している。

 

その例が米中関係で1950年代60年代の敵対関係が双方がソ連を喫緊の課題と認識するや急速に変化していった。

 

歴史は繰り返すだろうか。米ロ間では現時点で変化の兆候は見つからず、バイデンがサミットでロシアの強硬な動きを取りあげることに疑問を感じる。だが、現時点で解決策にならないからといって、明日の安全保障課題に思いをはせることは止めてはならない。

 

急進左派がロシアをスパイと見る間は、より大きな課題をめぐりワシントンとモスクワが一気に連携するとは考えにくい。

 

両国には国際秩序上の変化を恐れる理由がある。両国への影響が避けられない。また、歴史でも新興勢力が既存制度を覆そうとすれば、それまで敵対していた勢力が一転して力を合わせ対応する事例が数々発生している。

 

中国の国力増強ぶりがその課題だ。

 

この想定に驚いてはならない。米ロ両国がともに視点を大幅に変え、強力な敵に対抗する動きがはじまってもおかしくない。予測通りなら中国経済が米国、ロシアの合計を上回る日が来る。経済力は軍事力につながるので、耐えがたい状況が現実になりかねない。

 

米国の戦略を俯瞰すれば、中国の危険は明確かつ現実で、国際社会の仕組みを自国に有利に作り替えようとしていると映る。冷戦終結でそれまでの協力を支えた恐怖は消滅し、米中協力関係は終了した。中国が知的財産を盗み、貿易収支で米国は大幅赤字となり、米国の雇用は中国へ流れ、おそらく数兆ドル相当の軍事機密も盗んだ中国は米国の強敵にのしあがった。

 

問題はそこで終わらない。米中両国には緊張をいきなり高めかねない地政学上の論点があり、武力衝突にも発展しかねない。東シナ海、南シナ海から台湾までアジアの共有資源、水路、海峡をめぐり、両国はアジアの支配のみならずインド太平洋にまで広がる範囲で対決を覚悟しているようだ。

 

認めたくはないはずだがロシアにも中国問題がある。今までのところ、ロ中両国は緊密な協力を話題にし、経済のつながり、エナジー取り決め、さらにロシア製高性能軍事装備も協議しており、少なくとも表面上は両国関係は良好だ。

 

だが、長く続かない。長期的に見てモスクワは北京の意図へ懸念を大きく示すことになる。まず、一帯一路で旧ソ連の中央アジアの資源は中国が利用できるようになった。旧ソ連共和国各国がエナジー供給を通じロシアより中国との連携に魅力を感じると、中国が「近くて遠い外国」と呼ぶ各国が中国の支配下にはいり、しかもこれが長く続く。

 

次に軍事バランスがモスクワに望ましくない形になってきた。中国がS-400対空ミサイルやSu-35戦闘機のようにロシア製の高度軍事装備品を今後も受領すれば、中国は以前のように技術を盗み、コピーし、低価格で海外販売し、ロシアと軍事販売で競合する場面が生まれる。ロ中の軍事衝突が発生すれば、ロシアの軍事技術が自国に向かってくる危険な事態になる。こうした事例は過去にも発生している。

 

最後にロシアと中国間にとげとげしい過去があり、中国は禍根の借りを返そうと動いてくるかもしれない。中国関係者が一世紀にわたる屈辱を話題にする際は西欧列強との不平等条約や不当な取り扱いが原因だとする。しかし、中国内部には現在はロシア領の沿海州はもともと中国領と見る向きがあり、いつの日か力を蓄えた際に、南シナ海と同様に中国が領有主張すべきと考える一派がある。中国は次の領土主張の対象は沖縄、ウラジオストックとしている。

 

この通り進展しないかもしれない。またウクライナやシリアでの軍事衝突のため、地政学上の再構築の実現が遅れたり、実現しない可能性もある。だがロシアがアメリカと組んで中国に対抗する日が来ないとは限らない。過去には一見不釣り合いな連合が発生した事例はある。今はロシアを悪の国家と見る傾向が強いが、明日は協力相手として共通の敵を封じ込める可能性もある。歴史や状況ははやはり繰り返すのである。■

 

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A U.S.-Russia Alliance Against China? Don’t Laugh Just Yet.

ByHarry KazianisPublished16 seconds ago

 

Harry J. Kazianis is a Senior Director at the Center for the National Interest, founded by President Richard Nixon


2021年6月12日土曜日

混迷深まるオーストラリア潜水艦調達。フランスと契約問題でもめ、アタック級実戦化は2050年代予想で、現有コリンズ級機改修、216型購入などつなぎ案の実施を迫られる

 

  •  

Collins class Royal Australian Navy

AUSTRALIAN DEPARTMENT OF DEFENSE

 

ここがポイント:フランス案の新型潜水艦の戦力化は2054年になるため、オーストラリアは苦慮し既存艦の改修案を検討中。

 

 

ーストラリア海軍は通常動力型アタック級潜水艦12隻の建造を待つ間に46億ドルを投じ現有コリンズ級の供用を続けると同国国防省が発表した。アタック級一号艦の就役は2035年以降で全隻の完全運用が実現するのが2054年以降になる見込みのためだ。

 

オーストラリア国防相ピーター・ダットンがコリンズ級6隻の供用期間延長(LOTE)構想を伝えたDefense Connect記事内容を認めた。旧式化してきたコリンズ級へ相当な規模の予算支出となる。コリンズ級は1990年代中ごろに供用開始し、アタック級の遅延が今回の背景にある。アタック級は当初2030年代初旬に就役する予定だった。

 

コリンズ級はスウェーデンのコクムズが設計し、同社は現在Saabの傘下にある。通常型潜水艦としては大型で排水量3,500トン全長254フィートである。アタック級を第一線に投入するまでコリンズ級の作戦投入を続ける。

 

「これからの脅威に現実的に対応する中で潜水艦戦力はリスク軽減策の大きな柱であり、事業を正しく進める必要がある」とダットン国防相はThe Australian紙に語った。「供用期間延長が必要なのは間違いない」

 

LOTEは艦齢30年になったコリンズ級から開始し、工期を2年間に想定する。Defence Connectは建造元のASC社がアデレードで実施するとしており、Saabが支援する。最初の改修は2026年する。

 

ダットン国防相は改修事業が「日程的に厳しいのは疑いない」と認めている。SEA 1000構想としても知られるアタック級は大幅に野心的な内容で、実現可能性で疑問が残ったままだ。

 

2016年にフランスのナヴァルグループ(当時はDCNS)がSEA1000事業を受注し、コリンズ級の後継艦建造が決まった。ナヴァルグループのアタック級はショートフィン・バラキューダブロック1Aを原型とし、大気非依存型推進方式を採用するとみられ、AN/BYG-1 潜水艦ペイロード管制システムも搭載する。アタック級の建造費は当時から高額だったが、いまや690億ドルに上昇しているが、当時は400億ド未満とされていた。

 

DCNS

オーストラリア海軍向けアタック級潜水艦の想像図

 

建造費以外にも南オーストラリアのオズボーン海軍造船所の作業比率問題があり、さらに技術分担の課題もSEA 1000事業に障害となっている。当初の合意内容では契約金額ベースで最低60パーセントを地元産業界が担当することになっていた。

 

事業がここまでの高費用になった理由は正確にわかっておらず、透明性が欠如したままの財務状況がオーストラリア、フランス間の対立の理由になっている。ただし、690億ドルには研究開発費用、戦闘システムの統合作業、国内生産施設の建設、支援施設の整備が含まれることがわかっている。これを念頭にすると建造単価80億ドルは誤解を与える。一方で、フランスの説明ではバラキューダ級6隻は100億ドルで建造している。

 

今年初めにオーストラリア政府がナヴァルグループ向け契約全部の破棄の検討に入ったとの報道があった。代替策としてコリンズ級を原型とした新規装備をナヴァルグループのオーストラリア法人で建造する案が出ている。

 

一方でドイツで建造する艦を取得する案を政府が検討中との記事が出てきた。ティッセン・クルップの216型になりそうで、同艦はSEA 1000入札で候補となっていた。これをアタック級が本格稼働するまでのつなぎとする構想だ。一見すると莫大な支出になりそうだが216型はフランス案の建造単価の半額程度なので実現可能性は十分にある。ただし、コリンズ級の改修より相当高くなる。

 

ダットン国防相は「ナヴァルグループとの取り決めで問題があった」ことを認めながら、契約義務は満たされていると述べた。にもかかわらず、遅延の発生で新規建造艦の稼働開始が遅れ、つなぎ策が緊急に必要となったとした。

 

いずれにせよ、コリンズ級の老朽化を見れば、オーストラリアは後継艦が必要なのは明らかだ。アタック級の建造単価は目が飛び出るほど高額になるが、オーストラリア海軍は近代戦における潜水艦の意義を認識しており、太平洋におけるオーストラリアの立場からも明白だ。中国が海軍力を急速に拡充する中で、とくに高速化と探知困難化している潜水艦部隊へ対応が必要なのだ。

 

コリンズ級改修をしつつ一方でアタック級の建造を待つのはリスクが高い。とはいえナヴァルグループは事業立て直しの機会が与えられたことになる。同時に現地造船部門は新型艦の建造が本格化するまで既存艦改修で業務が確保できる。ナヴァルグループの設計案での建造を前提としてきたが、代替案も複数出ており、今後どんな変更が生まれてもおかしくない。■

 

 


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Australia To Upgrade All Its Aging Submarines Amid Chronic Delays To Its New French Design

BY THOMAS NEWDICK JUNE 11, 2021

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