2021年8月27日金曜日

バイデン政権への不信感から米国への情報提供量を減らしていたネタニヤフ前首相。背景にイラン核合意へのバイデンの姿勢がある模様。対等お対米関係とはこういうことだろう。

 


Biden Netanayhu

当時副大統領のジョー・バイデンがベンジャミン・ネタニヤフ首相(当時)と2010年に会談していたBaz Ratner/Getty Images

  • ニューヨークタイムズはイスラエルから米国への情報提供が今春から削減されていると伝えた。

  • 理由としてネタニヤフ前首相がバイデン政権に不信感をいだくためと記事にある。

  • オバマ時代からの確執と合わせ米国が本人を監視中と信じていたことも背景にある。


イスラエルが米国との情報共有を今春から減らしていたことが判明した。ベンジャミン・ネタニヤフ首相(当時)がジョー・バイデン大統領の政権を信頼していなかったためとニューヨークタイムズが報じている。


米イ両国関係者はネタニヤフがイランをにらんだ動きに関し情報共有量を減らす指示を出したと述べている。


またイスラエルは米側に対し4月にイラン原子力向上を攻撃した際に米国への事前通告は二時間前に出し、米国の影響力行使を封じたと関係者は解説している。


タイムズはネタニヤフの不信感の背景の理由を以下まとめている。


  • 米側がイスラエル案をリークした。ただし、米側はこれを否定している

  • バイデン政権がイラン核合意の復活を上位に捉え、イスラエルの安全保障面の懸念を軽視した

  • 米側がネタニヤフ本人をスパイしていた


米政府関係者はタイムズに対しネタニヤフはオバマ政権の核合意への取り組みに不満を感じていたと解説している。バイデンはオバマ政権で副大統領だった。


ネタニヤフは6月選挙に敗北し12年ぶりに首相の座を降り、野党リーダーになった。


新首相ナフタリ・ベネットが8月26日にホワイトハウスでバイデン大統領に会見する。■



Israel Gave US Less Intel As Netanyahu Didn't Trust Biden Admin: NYT


Sinéad Baker


2021年8月26日木曜日

極超音速兵器への防御能力が間もなく実現する。中国、ロシアへの新たな抑止力へ。ただし、飛翔軌道も自由に操作するマッハ5の敵装備に本当に対抗できるのか。

 いまいちわかりにくい概念的な説明に終始しているのは安全保障上仕方がないことなのでしょうか。ともあれ、ここまでの技術が実現すれば新しい抑止力になるのですが、ノースロップの言い分通りなら実現がそこまで来ていることになります。

 

超音速兵器の危険や脅威が話題になることが多いが、追尾破壊手段が現れつつある。だがマッハ5の速力かつ飛翔経路を制御可能な極超音速ミサイルを本当に破壊できるのだろうか。

 

ロシア、中国の極超音速ミサイルの現実の脅威を前に米ミサイル防衛庁(MDA)が産業界に多層防衛構想の技術課題への挑戦を求めている。

 

極超音速兵器防衛の課題


「中国は引き続き高性能兵器体系の実現を目指し、極超音速ミサイルや二重用途技術など、これまでの次元を超えた装備品が出現してくる」と米戦略軍司令官チャールズ・リチャード海軍大将が述べている。

 

Hypersonic and Ballistic Tracking Space Sensor (HBTSS)

HBTSSの構想図

(Photo: Northrop Grumman)

 

めざすのは向かってくる極超音速滑空兵器をで空中、地上、海上で「見る」「見つける」「追尾する」こと実とリチャード大将は表現。この脅威は深刻であり難易度が高い。極超音速兵器への対応の実現はまじかに迫っているが、現時点で有効策は存在しない。

 

「極超音速滑空体に代表される機動性の高い脅威対象が増えており、現行の地上配備レーダーネットワークの能力では対応しきれない。現状ではこうした脅威に対抗する手段がない」とマイク・シフォン(ノースロップ・グラマン、戦略、捕獲、作戦、OPIRおよび地理空間装備担当部長)も述べる。

 

HBTSS


一つ有望に見えるのがミサイル防衛庁が業界とともに進める新型衛星ペイロードで極超音速攻撃の際に標的の飛翔経路を「保持」する装備だ。

 

これを極超音速弾道飛翔経路追尾宇宙センサーHypersonic and Ballistic Tracking Space Sensor (HBTSS)事業と呼び、弾道ミサイルと異なり既存の軌道を経由しない極超音速滑空体の高機動性への対応を目指す。

 

「発射直後の加速段階では通常は予測可能な弧を描き、頂点で燃料がなくなる。そこから先を予測し命中地点を推定することでデータが入手できる」(シフォン)

 

高機動極超音速標的は弾道そのものを変更し位置も変更可能だとシフォンは説明している。

 

「極超音速滑空体の発射は連続することがある。HBTSSは最初の発射を捉え、第一、第二、第三と分離していくのを把握する。HBTSSのデータをリアルタイムで連続送信し、極超音速滑空体の飛翔を追尾することが可能だ」

 

シフォンによればノースロップ・グラマンはHBTSSの軌道上テストを2023年に行い、極超音速滑空体の追尾情報をミサイル防衛網に送る。目標は迎撃手段をしかるべき位置に移動させ極超音速滑空体を排除することだ。

 

HBTSS Hypersonic and Ballistic Tracking Space Sensor Phase

Northrop Grumman

 

「HBTSSは短期間で実現を急ぐ試作装備です。脅威に対抗して行くためにも必要な機能となり、現場指揮官なら探知追尾データを正確かつタイムリーに入手する機能の重要性は理解できるはずです」

 

HBTSSの技術成熟度を伝える内容として、既存レーダーは「開口部」あるいは「視野」をもとに作動する。つまり一定の範囲しか有効でない。制御可能な極超音速滑空体は一つの視野から超高速で移動してしまうので「連続」追尾が不可能に近くなり、迎撃が失敗に終わる可能性が高い。

 

「レーダーの目を通過してしまい、特別なアルゴリズムがないと識別ができない。迎撃ミサイルを発射後にミサイルにデータを伝えるのだが、時間があまりにも短い。ミサイルを戦闘システムの一部に統合する必要がある」(シフォン)

 

技術はどこまで進歩していくのか

 

HBTSS以外にもペンタゴンが注力するのがICBMの追尾破壊手段となる新技術で、予算を重点的に投入する。目指す新技術は多数の発射体を探知するもので、大気圏ギリギリの地点で探知する。

 

このためには技術要求内容の完成を加速し、各軍の装備を統合して「共用」作戦環境の実現を急ぐ必要がある。

 

「これまで存在しなかった共同能力が必要となり、共同運用、共同指揮統制、補給活動で情報活動で優位性を発揮しなければならない」と統合参謀本部副議長ジョン・ハイテン大将が2021年の宇宙ミサイル防衛シンポジウムで講演していた。

 

この実現のためににはハイテン大将は産業界と共同でニーズの「ギャップ」を把握する必要があると主張。つまりミサイル警報システムのことを指している。このためには「キルチェーン」内で重要となる点をひとつずつ解決していく必要がある。

 

これに応えるべくノースロップ・グラマンのミサイル防衛技術部門では新型ミサイル警報技術とともにセンサーペイロードに取り組んでおり、敵兵器を宇宙空間での探知、追尾、破壊をめざす。

 

同社のシフォンはこの動きは次の三点にまとめられるとした。

  • ひとつはキルチェーン各要素の活用だ。つまり、システムによる捕捉を最適化し、システム間の相互運用を最適化し、各要素に十分な投資をしていくこと。

  • ふたつめは新機能に資金投入し、既存の枠組み内で活用すること。既存の探知ネットワークの弱点が判明すれば、新技術への資金投入で迅速にニーズ実現を図る。

  • 三番目はキルチェーンの穴やほころびを見つけ、各技術をつなぐ技術を確立すること

 

シフォンはノースロップが有望技術分野を把握すべく資金投入を続けている姿勢を強調し、ペンタゴンのミサイル防衛ニーズをあらかじめ想定し、今後の要求内容に応えられる体制を維持していると述べた。

 

新技術の内容は当然ながら公表できないが、長距離対応の高精度センシング、光ファイバー通信や新型通信技術で即座に脅威データを「ネットワーク」し、従来より迅速に脅威データを共有する。

 

HBTSSのねらいは新たなネットワークを作り、高速対応の宇宙配備センサーをつなぎ、極超音速脅威対象の「探知追尾」を実現することにある。ノースロップ・グラマンはHBTSS開発でMDAから153百万ドル契約の交付を受けている。

 

「CDR(重要設計審査段階)が今年末にあり、試作型を2023年に納入します」(シフォン)

 

敵の極超音速ミサイルの探知、追尾が重要となるが、それだけではない。機動性を発揮する高速ミサイルが各レーダーの視野を通過するが単に追尾するだけでなく情報を処理し通信する必要がある。

 

飛翔軌道などの重要情報はいったん整理・処理し、指揮命令所に伝え、迎撃手段や対抗手段の投入を下令する。だが極超音速の敵に対応すできるスピードで実現できるだろうか。

 

秒単位でこれを実現すべく、ペンタゴン、MDA、産業界は一致して極超音速兵器の撃破をめざしている。

 

「対応の一つがデータ融合で、衛星からの情報を地上に送り、兵器運用部門まで最短時間で伝える必要があります。このためデータ一部をリアルタイムで兵器データベースで処理し、衛星からデータを兵器に伝えます」(シフォン)

 

データ処理の一部はAIを応用し、データ取得場所で完了させ、センサーデータの発生ごとにこれを行う。コンピュータ処理速度は加速化しており、AIが加わり技術上のブレイクスルーで飛来する脅威の情報を即座に解析し、整理統合し、評価する。これが重要な点で現場指揮官へ飛躍的なスピードで情報を伝える。

 

この通り成功するかは衛星、センサーのネットワークにかかっており、まさしくペンタゴン、MDA、ノースロップ・グラマンが注力する対象だ。このため軍で従来より高速、小型かつネットワーク機能が優れた低中地球軌道衛星の整備を急いでいる。

 

新衛星群で既存の大型静止衛星ネットワークを補完しつつネットワーク機能を活用し広範囲な対象を近くから監視する。ここにノースロップ・グラマンが開発中のHBTSSの役目があり、高解像度衛星群での極超音速ミサイル追尾を実現する。

 

「デジタル技術能力やモデリング、シミュレーションのツールを活用することで複雑な装備の性能のモデル化が可能となり、これまで不可能だったシステムの最適化が可能となります」「国家安全保障では失敗は許されません。人命がかかる案件に実証できない技術に賭けるわけにいかないのです」(シフォン)■

 

Hypersonic Missiles - How the Defense Industry is Tracking Incoming Threats

Performing the Impossible? Pentagon May Stop Hypersonic Missile Attacks

Modernizing Hypersonic Weapons defense systems is an urgent priority for the Pentagon

KRIS OSBORN, WARRIOR MAVEN

 

-- Kris Osborn is the President of Warrior Maven and The Defense Editor of The National Interest --

Kris Osborn is the defense editor for the National Interest. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Master's Degree in Comparative Literature from Columbia University.


米軍アフガニスタン撤収の混乱ぶりを見て、北朝鮮が南への工作強化を画策している。朝鮮半島からの米軍撤収が実現すれば北の思うつぼなのに、南朝鮮国民が感情に身を任せているのは工作活動の効果か。

 国はアフガニスタン撤収で拙速かつ十分な計画なしで展開するさまを世界に見せつけてしまった。同盟各国には今後の米国との関係に危惧を覚える動きも出ている。大韓民国(南朝鮮)も例外ではない。同国メディアは連日のように同盟関係を懐疑的にとらえており、北朝鮮への妥協こそ半島統一の道を信じる政治家とて変わりはない。


ピョンヤンの金正恩の視点はどうか。米韓同盟分断戦略が効を奏してきた。今回のアフガニスタン撤収は南朝鮮を対米同盟に懐疑的にさせる、あるいは妨害させる絶好の機会だ。米韓両国が半島の平和を維持すべく平和交渉で北朝鮮が新条件を飲む可能性は大きく減じている。


金正恩は朝鮮労働党(KWP)の政治局、中央軍事委員会を招集し状況を分析し、朝鮮半島への影響を検討しているはずだ。さらに党の宣伝工作部(PAD)、統一戦線部(UFD)、人民軍 (KPA)、政治総局(GPB)他を動員し、南朝鮮が韓米同盟に懐疑的になっている状況をどう利用するか作戦立案しているはずだ。


北朝鮮の宣伝工作、政治工作、情報操作、情報かく乱、特定対象工作の第一線を担うのがKWPのPADである。PADは情報工作多数を担当し、情報操作を行い、南朝鮮の世論工作も行う。特に南朝鮮一般社会を標的とする。この工作を統括するのがPAD海外宣伝局である。PADの下部祖域では防諜宣伝工作を展開し、北朝鮮国民を対象とする。国家保安省(MSS)がこうした国内工作を支援する。


UFDはサイバー部門を擁し、偽情報を南朝鮮国民に流し社会政治面の混乱を巻き起こしている。対象は南朝鮮国民以外に同国政府、政界にまで及ぶ。サイバー部門は南への心理戦も展開し、19か国のサーバーから140に及ぶウェブサイトを運営している。ウェブサイトの目的はサイバー戦で「南朝鮮国内の革命」を巻き起こし米軍撤収を実現させることにある。PADとも連携し南朝鮮を標的とするのは第101連絡センター、第26連絡センターの二部局だ。


第101連絡センターはピョンヤン中区のピョンヤン医大の正面にあり、情報操作を担当する。別の言い方をすれば偽情報であり、金日成、金正日、金正恩の三大最高指導者を扱う。第101連絡センターには南朝鮮の社会文化に通暁した専門家30名が在籍する。小説、詩歌を出版し、北朝鮮最高指導部の栄光を賛美し、KPA偵察総局(RGB)の第225情報部隊に配布させている。


第26連絡センターは最高指導者を賛美する映像作品を作り、最高指導者こそ半島統一の中心であると強調する。第26センターの作品は特に南朝鮮の大学生向けに反政府活動を支える意図がある。また救国の声放送が南朝鮮一般市民を対象としている。こうした手段を行使して米国へ疑惑を生じさせるのは実に簡単なことだ。第26センターは第225センターと共同で工作を進めることもある。第225は金日成大学の隣に本拠がある。


PADはRGBと共同で南朝鮮国内に反政府、反米の宣伝工作を浸透させている。RGBの第225情報隊は北朝鮮最精鋭の侵入部隊で南朝鮮のみならず他の国も狙う。各連絡センターと連携し、第101及び第26の成果物を南朝鮮に持ち込んでいる。米韓同盟にひびを入れるのが第225の潜入工作員の目的だ。


GPBはKPA内でのあらゆる政治活動を担当する。それだけでなく敵国工作部別名563部隊も統括する。KWPのUFDが平時には563部隊を指揮し、秘密工作活動を南朝鮮軍隊員向けに展開するほか、拉致工作、DMZ沿いでの宣伝放送、印刷物の配布を行っている。有事にはKPAの占領地国民が対象の工作でKPAへの支持者を掘り起こす。563部隊は危機が発生するたびに肥大する。


そして最も重要なのが金正恩がKPA参謀本部の作戦立案部門へ各活動を軍事作戦と統合し、南朝鮮の同盟関係への疑念を増大させるよう命じたことだ。こうした工作ですでに春夏の韓米図上演習へ反対機運が南朝鮮で拡大している。


米国のアフガニスタン撤収の混乱ぶりを見て、こうした動きに拍車がかかっている。中国が米国の台湾支援を妨害すべく台湾国民の対米信頼度を低下させる工作をしているが、北朝鮮も中国共産党、人民解放軍をまねた作戦を展開するのは疑う余地がない。


米韓同盟の弱体化を狙う金正恩体制は今後も戦術を展開し続け、アフガニスタン撤収で米国が見せる不手際を逐一注視していくはずだ。もっと重要なのはこの機会を利用して金正恩のほうが米大統領より指導者としての資質が上だとの宣伝工作が今後展開することだ。■


このような邪悪な組織を活用する北朝鮮の活動を看過できません。地上から消えてほしい政体の一つが北朝鮮です。反日活動も北朝鮮の息がかかっていないとは断言できないでしょう。防波堤としての韓国の意義が減じ、台湾の安全も危うくなっている今、日本がこのまま安閑としていられないのは事実です。

US Withdrawal from Afghanistan: The View From Pyongyang

Mon, 08/23/2021 - 11:42am

Robert Collins


タリバンは世界最強のイスラム原理主義戦闘員集団になった。アフガン向けに米国が提供した装備品を易々入手。ハンビーに乗り、AK-47をM16に切り替える戦闘員。多額の援助を提供した米国には苦々しい風景だ。

 


Taliban M16 Rifles

120118-N-XX151-646 CAMP FUJI, Japan (Jan. 18, 2012) 第七艦隊隷下の揚陸指揮統制艦USSブルーリッジ(LCC 19)配属の三等下士官ラルフ・ジャヴィアがM16ライフルを銃取り扱い資格更新のためキャンプフジで発射している。 (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Aaron M. Pineda/Released)


 

冷戦後半に長く続いた議論があった。ソ連製AK-47と米製M16のどちらが優れているのか。世界各地の戦闘員がAK-47をこぞって愛用したのは、手入れが少なくても過酷条件でも作動するからだった。M16は命中精度と射程が優れる。

 

タリバンが長年愛用してきたカラシニコフAK-47の代わりに捕獲したM16ライフルやM4カービン銃を使い始めている。いずれもアフガン陸軍が放棄した装備品だ。AKが1989年まで続いたアフガンソ連戦争にさかのぼる旧式装備なのも切り替えの理由だ。

 

捕獲された銃火器に一回も発射されたことがないものが多数あることからアフガン軍がいかに急速崩壊したことがうかがえる。

 

弾薬供給には心配がない

 

タリバンに米製小火器が普及してきたとの報道が出てきたが、バイデン政権がロシア製小火器弾薬の輸入を禁止したことが関係する。ロシア企業はAK-47弾薬以外にM16やM4用の弾薬まで製造している。

 

「ロシアはAR5.56NATO弾を毎年数百万発生産しており、米国市場にも流入している。ツーラ、ウルフ、レッドアーミーのブランドネームだ」と米海兵隊退役将校が匿名でロイターに解説している。「タリバンの味方はどんなパーツも提供できる」

 

ロシアが米国向け輸出を禁じられ、アフガニスタンへの供給が浮上し、タリバンから発注を受けるのではないか。

 

銃火器だけではない

 

M16やM4以外の装備品もタリバンは手に入れた。米製装備品の大量入手でタリバンは戦闘員集団から近代軍隊へ変身し、ヘルメット、暗視装置、ボディアーマー、カモフラージュ服、各種車両が使える。

 

タリバンが捕獲した装甲車両は2千両に及ぶとされ、航空機材は40機で、UH-60ブラックホークや偵察攻撃用ヘリコプターがあり、スキャンイーグル無人機もある。

 

「タリバン戦闘員が捕獲した米製装備で武装している様子が写っている。米国や同盟国に大きな脅威だ」と下院外交委員会の共和党重鎮議員マイケル・マッコールがロイターに電子メールを送ってきた。

 

米国は2002年から2017年にかけアフガン軍に総額280億ドルの兵器類を供与した。大部分がタリバンの手中に落ちた。

 

「高性能米国軍事装備品をアフガン陸軍から入手したタリバンは世界最強のイスラム原理主義戦闘集団になった」と政治評論家アダム・シュワーツがソーシャルメディア上で述べている。そこには新装備を手にしたタリバンが映っており、「ハンビー、M1117装甲保安車両、インターナショナルマックスプロなど米国納税者の負担で導入した装備品だ」

 

タリバンは高性能兵器を入手したが、入手そのものが戦闘員募集の良い広告となる。タリバン戦闘員がカブール市内を先週行進したが、特徴的な白旗を堂々とハンビー車上に掲げていた。この時の画像が世界をかけめぐり、強力なメッセージを送った。タリバンが世界有数の軍事大国を駆逐したのだ。■

 

The Taliban Are Ditching AK-47s for Captured U.S. M16 Rifles


ByPeter SuciuPublished1 day ago


Peter Suciu is a Michigan-based writer who has contributed to more than four dozen magazines, newspapers and websites. He regularly writes about military small arms, and is the author of several books on military headgear including A Gallery of Military Headdress, which is available on Amazon.com.

 


2021年8月25日水曜日

F-3の開発体制を予想。同機は日本の航空宇宙産業基盤の飛躍につながる重要プロジェクトだ。その他国にも第六世代機開発の動きがあるのは米依存体制の脱却を狙うため。

  

japanese f-x fighter concept art

Artistic representation of what the F-X may look like. Source: Japanese Ministry of Defense/Wikiwand

 

 

2020年12月、日本が開発する第六世代戦闘機の詳しい情報を日経新聞が報道した。国内開発に約5兆円(480億ドル)を投じる。

 

同機にはF-XあるいはF-3の名称がつき、周辺国の航空戦力に追い付き、追い越すことが期待されており、中国やロシアを意識している。

 

防衛省では中国に「第四世代」戦闘機が1,000機超あるとみている。問題はこの数字が10年間で3倍増になっていることだ。

 

日本にとって悩ましいのは中国が「第五世代」ステルス戦闘機の運用を着実に進めていることだ。ロシアも第五世代戦闘機の配備を計画中で、合わせて無人大型機も開発している。

 

日本は2018年時点で次世代戦闘機開発構想の詳細に触れていたが、今回新たな詳細情報が出てきたので紹介したい。

 

開発に加わる企業はどこ

日本は技術面で進んでいるものの、戦闘機開発の実績はない。このため、英米の技術支援に関心を示している。

 

日経の2020年11月記事では防衛省はロッキード・マーティンボーイングBAEシステムズに絞り込み、システム統合能力、ステルス機動性、開発技術の三点で評価するとあった。

 

結果として同機は日本の大企業三菱重工業がロッキード・マーティン含む米企業の支援を受けての共同開発となる。実現すれば航空自衛隊とあわせ米軍も運用の可能性がある。

 

国際開発により各国で共通運用可能な機体が生まれる。理論の上では新型戦闘機は米F-22やF-35とのデータ共有が可能で、共同作戦の効率が上がり、もっと重要なのはより安全になることだ。

 

ロッキード・マーティンはじめ米企業と提携すれば日本側設計陣にも大きな効果が生まれる。日本側はノースロップ・グラマンとも協業できる。

 

ノースロップ・グラマンは特にセンサー機能やデータリンク技術で優れており、このためロッキードと三菱重工が提携してもノースロップの技術支援の実現が容易になる。

 

英BAEも日本には有望な選択肢で電子戦技術の技術に優れており、敵攻撃を有効に阻止できる。日本の目指す新型戦闘機の大きな目標に役立つ。

 

こうした著名企業以外におよそ1,000社が絡む。この数字はその他の戦闘機開発でよくみられる規模だ。

 

赤外線センサー、軽量機体構造、情報処理装備を外部調達する可能性が高いが国内サプライチェーンの活用になりそうだ。そのため外部からの技術支援を活用しながら、国内産業力も育成したいというのが日本の希望だ。

 

F-3の外観はどうなる? 

 

同機の想像図が数点出てきた。ただし、あくまでも構想図に過ぎない。完成機が全く違う外観になることもありうる。

 

F-22のサイズを上回る機体になるとの観測からさっそく「ゴジラ」のニックネームがついた。

 

とはいえ、F-3には電子作動制御面が採用される。低レーダー断面積の実現のため、機体は細目となり通常の油圧系統の採用は限られるようだ。

 

光ファイバーによる飛行制御をフライバイライトと呼び、ヘビを思わせる空気取り入れ口はレーダー断面積削減とともに排熱放出削減にも役立つ。

 

F-3はヒートシールドおよび統合接合構造を複合材で実現する。これで機体重量を抑え、航続距離を延ばせ、航空自衛隊が求める運用基地の柔軟性が実現する。

 

推進系ではIHIが低バイパス比ターボファンエンジンXF9-1開発を2018年から続けている。同エンジンは特殊素材を使い、重量軽減しながら摂氏1,800度までの耐熱性を実現する。

 

同エンジンはアフターバーナー作動で16.5トンの推力を実現する。この数字はF-22ラプターが搭載するF119エンジンよりやや低い。だがXF-9はスリムな外見ながら180kWの発電容量を実現する。また推力偏向ノズルを採用し、飛行中の高機動性を実現する。同じ機能はF-22やロシアのSu-30がすでに実現している。中国のJ-10、J-20両戦闘機も同機能を有しているといわれる。

 

その他東芝富士通がガリウムひ素でアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダーの開発にあたっている。実現すれば飛来するミサイルへの防衛能力が倍増する。このレーダーに赤外線センサーや電子電磁センサー(ESM)が補完する。

 

F-3の予想性能は? 

 

F-3の新機能では多くは噂の域を脱していない。当然ながらF-3の性能に関する情報は限られている。とはいえ、双発の機体に先端技術を盛り込み、VRを採用したヘルメットディスプレイや高周波兵器として敵ミサイルを攻撃可能なレーダーの搭載が実現しそうだ。

 

またミッションシステムや電子戦装備も高度なものになりそうだ。三菱電機が中心となろう。

 

自機防御用のジャミング機能がシステムの一部となろう。また「統合火器管制戦闘機用装備」(IFCF)により日本の(およびおそらく米国も)戦闘機各機でセンサー、ミサイル照準情報を共有し視界外射程ミサイル発射の精度が引き上げられるだろう。

 

降着装置の開発はSUBARUが行う。同社は自動車製造のほうが有名だが、航空宇宙事業部は民生機のボーイング777などの主翼や降着装置を製造している。

 

F-3では無人機の「忠実なるウィングマン」別名「戦闘支援無人機」を三機まで制御可能とする。センサー搭載機材あるいは偵察機の役割のほかに追加兵装搭載機にもなる。

 

各用途の無人機によりF-3の攻撃力は大幅に伸びながら、F-3は敵攻撃への露呈を減らせる。

 

ロッキード・マーティンは三菱重工にF-3の機体構造並びにシステム統合面で技術支援を行いそうだ。ステルス性の実現にむけた素材選択が重要だ。

 

このうちレーダー吸収剤が重要で、高度なシステム統合が今後課題になりそうだ。

 

新型機は多任務戦闘機になり、対地対艦攻撃外に制空戦闘機にもなる。さらにネットワーク機能を生かし、敵の電磁妨害があっても機能を維持することになる。

 

機内兵装庫は少なくともミサイル六発の運用が可能で、空対空ミサイルのほか、空対地、対艦ミサイルの運用が可能となる。

 

公表情報では日本は当初90機の調達をめざし、老朽化してきたF-2の後継機とする。供用開始は早くて2035年となる。

 

それよりも野心的なのは試作機を2024年に完成させ、初飛行を2028年としていることだ。F-3の量産開始は2031年以降とあり、供用開始は2035年の想定だ。

 

日本主導の大日程がそのとおり実現すれば、戦闘機国内開発は1970年代の三菱重工F-1以来となる。

 

こうした日程観はその他高性能戦闘機でみられる開発遅延を考えれば紙の上だけのものに写る。だが日本は要素技術等で国内研究を先に進めており、レーダー、エンジン、ネットワーク機能で顕著だ。

 

さらに日本にはステルス実証機のX-2心神があり、推力ベクトル機能付きエンジンを試している。次世代戦闘機の国内開発は国内企業の技術水準引き上げに大きく貢献するはずだ。成功すれば日本は世界最先端の戦闘機を配備するにとどまらず、国内産業力の育成も実現する。

 

さらに興味を惹かれるのは第六世代戦闘機の国内開発をめざす動きが他国にあらわれていることで、英国のテンペスト、独仏共同開発の将来型戦闘航空システム以外にも例がある。

 

こうした流れから将来の航空戦力は有人戦闘機だけだったこれまでの流れから有人機を無人機が支援する統合システムに向かいつつあるようだ。

 

この実現は高くつく。とはいえ多数国が必要な事業と認識しており、防衛以外に国内航空産業基盤を守り強化することで先端技術の米国依存を脱したいと考えているからだろう。■

 

 

The Extraordinary Power of Japan's Sixth-Gen FX Fighter Jet

Japan is currently developing a "sixth-generation" fighter jet, unofficially called "Godzilla".

 

By  Christopher McFadden

Aug 19, 2021