2022年1月8日土曜日

無害な輸送機が恐るべきガンシップに進化した。AC-130のこれまでの推移、実戦経験と中国ロシア相手の将来の戦闘場面での役割について。

 




間の近接航空支援で米軍特殊部隊の最高の友、敵にとっては最悪の相手はAC-130ガンシップ以外にない。


60年近くにわたりAC-130の多様な型式が特殊作戦、通常部隊をほぼあらゆる戦場で支援してきた。


空軍が中国、ロシアとの将来の対決を想定して現実を重視する中、AC-130への関心がまた高まっている。


インドシナのジャングルからすべてはじまった


AC-130のルーツはヴィエトナム、カンボジア、ラオスのジャングルにさかのぼる。そこに最初のAC-130EスペクターがAC-47「マジックドラゴン・パフ」とともに初の実戦を体験し、地上部隊を支援した。


AC-47のヴィエトナム上空での活躍からニックネームが生まれた (YouTube).


その後、夜間性能が向上し、地上部隊が北ヴィエトナム軍やヴィエトコン部隊により壊滅されそうな場合を救う場面が増えた。ヴィエトナム戦争中にガンシップにより敵車両10千台を撃破している。


ヴィエトナム戦が終わったが、AC-130の供用は続き、他では得難い夜間近接航空支援の威力を発揮した。これまで6型式が生まれた。AC-130A、AC-130E、AC-130H、AC-130U、AC-130Jである。


特殊作戦で大活躍  


AC-130には三通りの主ミッションが設定されている。航空制圧、武装偵察、近接航空支援で、さらに二次的ミッションとして戦闘捜索救難、前線航空管制、情報収集監視偵察任務がある。


端的に言ってAC-130は空飛ぶ砲兵陣地となり、「パイロンターン」操縦で目標上空を大きな輪を描いて飛ぶ。これにより大量の砲火を標的に浴びせる。この方法だと機体に危険が及び、夜間運用にも制約が生まれるのは容易に地上から攻撃の的になってしまうからだ。


搭載する火力とセンサーが強力なためAC-130は火力の雨を降らせ、同時に貴重な情報を地上部隊に伝えるといった活躍ぶりを発揮する。AC-130Jゴーストライダーが最新型ガンシップで30mm、105mm砲を搭載し、スマート弾としてGBU-39小口径爆弾、GBU-69小型滑空弾、AGM-114ヘルファイヤミサイル、AGM-176グリフィンミサイルを発射する。


これだけ多様な兵装類を機内に収めると、一つ選ぶのが大変だ。通常は作戦の必要に応じ選択している。


「AC-130U時代の経験だが、25mmGAU、40mmボフォース砲、105mmりゅう弾砲を使う醍醐味を感じていた」とかつてAC-130で砲手を務めた元隊員が匿名で取材に応じてくれた。「その後の新型では新装備が開発されているね。だがなんといっても105mm砲が今も使用されている。105mm砲では使う砲弾により地上部隊支援の効果が違うが、敵に最大の被害を与えることが可能だ。物理的損害とともに心理的な効果も大きい。最も重要なのは、機内で砲弾を装てんし、ロックし、射撃し、次の装填へ移る作業の楽しかったことだね」


AC-130機内の強力なセンサー装備で有益な情報収集監視偵察機能が実現する。 (Wikimedia.org).


最新のAC-130の最高時速は415マイルで行動半径は3,000マイルでさらに空中給油を受けられる。


近接航空支援では現地上空での滞空時間が長いほど望ましい結果が生まれる。このため共用現地航空統制機Joint Terminal Air Controllers (JTACs) がAC-130ガンシップを誘導し、空中給油によりさらに滞空時間を延長できる機能を活用している。F-16では火力が少ないことに加え現地上空で滞空時間は30分しか期待できない。


第四特殊作戦飛行隊のAC-130Uガンシップ。AC-130U「スプーキー」はH型の改良型で機体側面から25mm、40mm、105mm火砲を運用する


AC-130の存在意義は地上戦闘部隊の支援につきる。正確、ときには接近し航空支援を提供することだ。AC-130乗員にとって米軍エリート特殊部隊への支援は特別な体験となる。「電子メールでは実際の体験だをとても伝えられない。昼間に起床してフライトスーツを着用し、装備をつかみ、搭乗すると離陸だ。一時間後にはストレスいっぱいの任務が待っている」と上記匿名の元乗組員が語る。


「ことにTIC(連絡先部隊)に対応し、こちらが現地に到着するまで米軍や同盟国軍部隊が抹殺されかねない状態だった」

AC-130の火砲に装てんする乗員(Wikimedia.org).


「現地に到着するや敵へ向かい、一時間かそこらで105mmを100発、40mmを256発発射すると、バグラム基地に帰投する。アドレナリンが大量に出る体験となった。味方を助けたものの、全員が無事帰還できることにならないんだ」「結局こんな感じだ。爽快感、やりがい感とともに罪の意識だね」


AC-130の今後の供用で大きな懸念が一つある。米軍や同盟軍が制空権を確保できない環境で同機が生き残り活躍できるのか。米軍はここ20年にわたり航空優勢があるのが当たり前の環境に浸ってきた。


「空の支配を敵と分け合うような状態になってもAC-130は有効な兵器となると信じている」「高速の敵機との交戦となればAC-130に勝ち目がないので、高速機編隊を低速爆撃機の援護にあたらせたWW2の再現となる」


空軍特殊作戦軍団(AFSOC)では特殊作戦用機材の限界を理解したうえで、敵が高性能機材や優秀な対空装備を展開する状況を想定し、AC-130の弱点を覆す装備品の開発が進行中だ。


一例としてAFSOCはAC-130で運用する巡航ミサイルの開発に取り組んでおり、ガンシップの輸送型MC-130コマンドーIIでも運用を想定する。巡航ミサイルが実用化されれば、AC-130の攻撃距離が大きく伸び、敵の対空戦範囲外からの攻撃に道が開く。これによりAC-130の生存性が高まる。


地上に連絡相手となる部隊が展開し、夜闇の中で圧倒的優位な敵を前に勝ち目がないと思われるとき、AC-130ほど頼りになる機材は他になく、105mm砲を機体から突き出した姿がすべてを物語る。■


AC-130: The cargo plane that became an arsenal in the sky - Sandboxx

Stavros Atlamazoglou | January 4, 2022


Stavros Atlamazoglou

Greek Army veteran (National service with 575th Marines Battalion and Army HQ). Johns Hopkins University. You will usually find him on the top of a mountain admiring the view and wondering how he got there.


【2022年世界の動きを読み取る】カザフスタン危機の飛び火するをプーチンは恐れる。ウクライナ侵攻どころではなくなる事態も想定しているのか。

 


アルマトイ市内の抗議集会。ロシア自体の危機に発展するのか。January 5, 2022, (ABDUAZIZ MADYAROV/AFP via Getty Images)


ロシア軍のカザフスタン展開が始まった。展開する部隊規模によってはプーチンのウクライナ方面作戦にも影響が出そうだ。Breaking Defense からのご紹介です。


2021年12月はウクライナ国境付近でのロシア軍増強に世界が注目した月となり、ウラジミール・プーチン大統領がウクライナ全面侵攻を命じるのか、いつ発動となるのかに注目していた。


ところが新たな波乱要因が加わった。ロシアはウクライナ侵攻を断念してまでカザフスタンでの危機に対応する必要に迫られている。


燃料価格上昇をきっかけとした抗議運動が公然たる街頭反乱活動に発展して二週間になる。保安部隊との衝突でデモ側に死者数十名が発生し、1月5日にカザフ大統領カッシム-ジョマル・トカイエフKassym-Jomart Tokayevはロシアに治安維持のため援助を求め、自らの権力の座を守ろうとしている。


トカイエフ大統領は抗議勢力を非合法とし、「平和的手段による要求の声にはすべて耳を傾けた」としたうえで、街頭に出ているのは「2万名の蛮族」だと決めつけた。抗議運動との対話を求める声に対して「ばかげている。犯罪者集団とどんな交渉ができるというのか。武装して準備万端の蛮族は地元民と外国人が構成している。蛮族、テロリスト集団で撲滅せねばならない。即座に実行する」と堂々と語っている。


1月7日朝になり、トカイエフ政権に自暴自棄の印が現れた。大統領が治安部隊、軍部隊に抗議の群れには警告なしで「実弾発射」してよいと直接下命した。大統領はデモ隊を依然として「蛮族、テロリスト集団」と弾劾している。


プーチンの悪夢


カザフスタンの抗議活動はプーチン政権にとって最悪の悪夢といえる。「カラー革命」の再発となり、親ロシア政権が崩壊したジョージア、ウクライナを想起させ、クリミアへのロシア侵攻、ドンバスでいまも活動する「リトルグリーンメン」、さらに現在のウクライナ国境への部隊増強につながっている。


2014年の再来をロシアはどう見ているのか。昨年に実施されたザパッド-2021ロシア-ベラルシ合同演習ではロシアはロスグヴァルディア(重武装警備隊)と連邦保安庁(FSB)の特殊作戦部隊が加わっていた。抗議運動が内乱となり広がる前に制圧することを主眼とした演習で、まさしくこの状況が今カザフスタンに発生している。


カザフスタンは30年ちかくにわたり2019年に退位するまで旧共産党のボス、ヌルスルタン・ナザルバイエフが大統領として支配してきた。ただし、本人は重要な安全保障協議会に残っている。抗議運動を制圧しようと、トカイエフは強硬派としてナザルバイエフ自身が後継者に選んだのだが、1月5日にナザルバイエフを解任している。前大統領親族も同日に重要ポストを解任されている。ただし、あまりにも遅く、小規模な措置であった。


カザフスタンをめぐりプーチンの杞憂は多方面にわたる。まず、なんといっても抗議運動の広がりがここまで早く大規模になったことだ。かつてカザフスタンは安定し信頼に足る隣国とみられていた。ベラルーシも2020年に革命が発生するまでは同様だった。プーチン政権はカザフスタン国内の騒擾の火種が別方面に広がることを恐れ、ロシア国内も例外ではない。


「親ソビエト国家二国に生まれた同じような独裁政権が不安定になってきたことでロシアはいかなる犠牲を払っても国内に影響を拡げないよう動くはずだ」とロシア問題に詳しいアンドレ・グルコフAndrey Gurkovがドイツのドイチェヴェレの論説で解説している。


「カザフ国民多数が不満に駆られ怒りの矛先を向けていることはクレムリンにとって警告となる。米・NATOに向けた軍事力による脅かしが国内にどんな影響を及ぼしているかをロシアは考慮せざるを得なくなる。


財政上の懸念もある。まず、カザフスタンはロシアにとって信頼に足る防衛産業上の同盟国で、カザフ国軍はロシアからの高性能武器装備品供給に頼っている。


さらに原油ガス埋蔵量が大量で、OPEC+加盟国でもあるカザフスタンは世界ウラニウム生産でも40%を占める。供給先は多様で米国、中華人民共和国(PRC)、さらにロシアも含む。カザフスタンには6-7カ月相当のウラニウムが貯蔵されているといわれ、これまで価格の急騰を防いできた。しかし、抗議活動が続くとこの構図も一変しかねない。


さらにバイコヌール宇宙基地があり、ここはソ連時代から主要宇宙打ち上げ拠点となっている。ロシアは同基地を2050年までの期限で租借しているが、カザフスタン政権が親ロシアであることが同施設を安全に活用する条件だ。バイコヌール北東に広がるステップ地帯はソユーズ宇宙機が国際宇宙ステーションから地球に生還する際の着陸地点だ。こうした施設へのアクセスがなくなればロシアの宇宙活動には大きな打撃となる。


軍事介入の規模、期間は


報道では旧ソ連共和国で構成しる集団安全保障条約機構(CSTO)加盟国より合計2,500名規模の部隊が首都ヌルスルタンに進駐とある。部隊の9割はロシアが派遣している。最大都市アルマトイにも展開している。ロシア空挺部隊はエリート部隊でアルマトイ国際空港を奪回し、1月7日時点で占拠している。


小規模部隊では大規模な反抗勢力を圧倒できないように見えるが、反対運動は各地に分散している。つまり、大規模な部隊を他所から有働させ(この場合ウクライナ国境も当然対象となる)、カザフスタンが2014年のウクライナと同じ状況に陥らないようにすべきなのかプーチンにとって思案のしどころだ。ロシア部隊がカザフ抗議集団の殺戮を始めれば、「ロシアに深刻な事態になる」と英国のロシア専門家ティモシー・ガートン・アッシュTimothy Garton Ashがツイートしている。


ただし、ロシアの政治アナリストがBreaking Defesnse に語ったところでは抗議運動の本質は各地に分散し全体の調整統合がないままで強力な武力により短時間で騒擾を制圧できるという。


「抗議運動は局地的でカザフ政府がインターネット、携帯回線の運用を停止したため、今後抗議運動がカザフ、ロシアの軍部隊に勝てるチャンスは極めて低い」というのだ。


「抗議運動は二週間もあればおさまりそうだ。だがその後に残る影響と感情ははるかに長く続く」とし、今後も不安定な状況が続き、プーチン政権も注意は払わざるを得なくなる。


この予測を複雑にするのはカザフ国内でロシア軍に戦死者が発生した場合で、プーチン支持率に陰りが生まれるからだ。


この恐れがウクライナ問題ですでにあらわれている。ロシア国防産業関係者からBreaking Defenseに対し、「プーチン政権に圧力が増えており、さらに戦死者が続々とウクライナの戦場から母国に搬送される可能性が加わる。ロシアでは戦死者の遺族にとってウクライナは戦う正当性が疑わしい場所だ」


カザフスタンの治安回復のため展開した部隊に死傷者が発生すれば、プーチンのウクライナ作戦展開には大きなプレッシャーとなる。ウクライナでは戦死多数の発生は避けられない。ウクライナ軍はロシア軍の比ではないとはいえ、カザフスタン住民よりは手ごわい敵であるためだ。


Atlantic Councilに寄稿したウクライナ、ウズベキスタンで米大使だったジョン・ハーブストJohn Herbstは「当初のCSTO配備が失敗に終われば、プーチンはジレンマに直面する。軍備増強前のウクライナ情勢は手詰まり状態だった。カザフスタンで国民の反対運動で改革志向の新政権が誕生したり、トカイエフが中国や上海協力機構に政権維持の支援をもとめればはロシアの中央アジアでの立場が悪化する。そうなるとプーチンがウクライナ国境地帯から部隊を撤収しカザフスタン騒擾状態の制圧に当たらせ、中央アジアでのロシアの立場を強めるべきなのか。これを実行すれば、ウクライナでの大規模軍事攻勢よりもリスクは低くなる」


1月9日から10日にかけて米ロがウクライナ情勢についてジュネーブで会談する予定で、今のところカザフスタンの不安定状況の影響は出ていない。ただし、ウクライナではロシアが今はカザフスタン情勢のため行動に移れないとの見方が強い。


これと別に番狂わせとなりそうなのがトルコとPRCの二国だ。また米国もトカイエフ政権崩壊で力の真空が生まれれば動いてくるだろう。この場合、プーチンはウクライナに専念できなくなるだけでなく、自身の権力基盤にも疑問が生まれかねない。■


Kazakhstan revolt adds new variable to Russia's plans for Ukraine

By   REUBEN JOHNSON

on January 07, 2022 at 11:11 AM


2022年1月7日金曜日

主張:北朝鮮ミサイル発射に過剰反応するべからず。以下6点の戦略方針で対応すべきだ。

  

North Korea Ballistic Missile Test. Image Credit: North Korean State Media.

 

鮮労働党中央委員会の第四回総会閉幕で18,400語におよぶ声明文が発表されたが、そこには同国による敵対政策、米韓同盟による敵対政策についての言及はいずれもなかった。

 

全体基調は国内問題に当てられ、経済、食料不足、COVID-19予防をイデオロギー面で行い、朝鮮人民が直面する困難な状況を乗り切るとしていた。安全保障及び外交政策関連では一文のみあった。「不安定さを増す朝鮮半島の軍事環境及び国際政治から国防整備には一寸の遅れも許されない」

 

1月5日に金正恩は軍事力整備計画を「力強く前に進め」るべく、日本海に弾道ミサイルを発射した。だが、これは金正恩のメッセージだったようだ。終戦宣言をめぐる動きへの反対意思表明だ。米韓同盟が国内問題に集中する北政権を放置することへの反対意思だ。金正恩は米国、中国、ROK、日本の戦略競合関係をかきまわそうとしているようだ。可能性が高いのは70年に及ぶ金一族による政権が新たな挑発を始めたことだ。制裁緩和の見返りに非核化交渉への復帰を持ち掛けるような譲歩を米国に信じこませようとするのかもしれない。いつもの脅迫外交だ。

 

政策決定層は金一族による政権での政治闘争戦略がこの脅迫外交に強く依存している点を心に刻むべきだ。緊張を著しく高め、脅威、挑発で政治経済面の効果を手に入れようとする。情報工作、影響力強化の戦略の一部に北朝鮮による挑発は米国韓国の北朝鮮政策が失敗しているとの批判に対応することがある。

 

ROK及び米国は報道、識者、一般大衆がともにこうした動きが北朝鮮の戦略の基本部分であることを理解し、同国が特定の目的のため挑発行為を働いている点を理解すべきだ。これは政策の失敗のためではない。逆に金正恩が引き続き政治闘争戦略を続けていることのあらわれだ。したがって対応では以下の枠組みを考慮すべきである。

 

1. 過剰反応しない。だが軍事演習の終了を推奨するような声に屈してはならない。金正恩の戦略に対しては孫子の助言を思い出すべきだ。「戦役での最大の重要点は敵戦略を攻撃することにある。次善の策として敵の同盟を崩すことがある」 国際社会、報道機関、ROK及び米国の一般大衆ならびにエリート層さらに北に暮らす住民に金正恩が何をしているのか伝えるべきだ。

 

 

2. 北朝鮮関連で緊張が増大、脅迫、挑発があっても絶対に引き下がってはならない。

 

3. 同盟間の対応を調整する。良き警官悪い犯人という構図が当てはまる場合がある。米韓両国の国内での政治批判は抑えるべきだ。批判勢力により政治行動に否定的な影響が及ばないようにすべきだ。

 

4. 北朝鮮の弱点をつく。金正恩への国内圧力をエリート層・軍部に作る。党、エリート、軍部に抵抗勢力を作る努力を続ける。ただし、各層は相互に絡み合っており連関する構造なのでこれは難題だ。

 

5. 力と決意を示せ。軍事力の誇示を恐れてはいけない。北のプロパガンダを誤解するべきでもない。北朝鮮がめざすのは米韓両軍の即応体制の低下であり、共同演習の縮小など北の要求を呑んではいけない。北は脅威を理由に演習の終了を望んでいるわけではない。目指すのは米韓同盟の弱体化であり、在韓米軍の撤収だ。

 

6.挑発の性質によっては決定的な対応の準備が必要だ。その際は外交、軍事、経済、情報なびに影響工作、サイバーなどを組み合わせ行使する。

 

北朝鮮問題への決定策はない。したがって、長期にわたる安全保障と半島の繁栄を図る解決策が必要だ。これにはROK/米国の政治闘争戦略が求められる。何よりも北朝鮮問題の解決に集中すべきだ。例として「半島分断は不合理」(1953年休戦合意時のパラグラフ60)がある。この問題の解決ならびに核問題の解決や人権蹂躙問題の解決さらに人道上の犯罪の解決をめざす。

 

この先の道には統合抑止戦略があり、広範な戦略競合の一部として域内に実現すべきだ。北朝鮮に関し「プランB」ではROK/米国の防衛力を組み合わせ、政治闘争、強硬な外交、制裁、サイバー戦、情報影響力活動を組み合わせ、目標となる非核化により「北朝鮮問題」の究極の解決をめざす。南北統一も一つの例だ。その際には北の非核化が実現するためには朝鮮問題が解決され、朝鮮合同共和国United Republic of Korea (UROK)の発足で初めて可能となると理解すべきだ。■

 

North Korea's Ballistic Missile Test: A 6 Step Strategy to Respond - 19FortyFive

HERMIT KINGDOM

ByDavid Maxwell

 

David Maxwell, a 1945 Contributing Editor, is a retired US Army Special Forces Colonel who has spent more than 20 years in Asia and specializes in North Korea and East Asia Security Affairs and irregular, unconventional, and political warfare. He is the editor of Small Wars Journal and a senior fellow at the Foundation for Defense of Democracies (FDD). FDD is a Washington, DC-based, nonpartisan research institute focusing on national security and foreign policy.

 


2022年1月6日木曜日

ご紹介する戦争映画5本は戦争の実相を描く埋もれた傑作だ。

映画 激戦地 より

 

 

を超えた疑問がある。国のため、大義のため戦う理由とは何だろうか。黄金期のハリウッドがこの疑問に真正面から答える作品を第二次大戦後に製作していた。

 

戦時中のハリウッドは戦勝を助ける作品を量産したが、戦後は戦争を真正面から取り上げる作品を制作した。

 

数百万人が大戦に従事し、各家庭で感じるところは大きい。映画館に復員軍人が集まった。映画館にはガタルカナル、バルジの戦い、大西洋でのUボート攻撃、ドイツ空爆の実体験を有する観客が自分の体験を映画で見たいと入場料を払った。戦時中の作品には満足できなかった。

 

現在は忘却されている作品5本を集めた。その背景は理解できる。白黒映画の粗い画像は『プライベートライアン』Saving Private Ryan (1998)や『1917 命をかけた伝令』1917(2019)のような近年の作品の比ではない。とはいえ、戦後製作の作品には生の体験を描く努力が垣間見られる。

 

公開当時はこうした内省的作品は「反戦」映画のレッテルを張られた。だが実は違う。参戦した兵士の観点で戦闘を描こうとしてまずい結果を生むこともあった。

 

こうした作品を男っぽさを野蛮に描いていると一蹴する傾向がポストモダン派にあり、現代の愛国作品と呼べるアメリカン・スナイパーAmerican Sniper (2015)も忌避する狂信者もいるが、的外れな評価といわざるを得ない。こうした作品が描こうとしたのは国のため危険な任務につく勇気を持った普通のアメリカ国民である。

 

批評はやめよう。以下埋もれた名作を列挙する。

 

1) 『激戦地』A Walk in the Sun (1945): 

大戦末期の製作で原作は1943年に出版された。ここにあげたのは戦時中のハリウッド調の特徴と戦後製作の振り返り作品のつなぎとなったためだ。

 

小隊長、軍曹を共に失った隊が敵地で強力な敵陣地となった農家を奪う任務を進める。本作品には英雄もメッセージもない。GIたちの優柔不断さ、先が見通せない不安、前線での退屈さ、恐怖を淡々と描いている。「1940年代の第二次大戦作品でもっとも過小評価された作品」と評した映画評論家がいる。

 

2) 『攻撃』 Attack (1956): 「もっとも偉大な世代」の中には愛国者や英雄の一方で臆病者や無能なものもいた。本作品は「戦争をシニカルで暗いものと描いている」といわれ、第二次大戦を十字軍の再来と捉えていた時代には製作されない作品だった。大戦末期に臆病でいながら経験の足りない大尉が戦闘で鍛えられた小隊長と衝突する。公開当時は戦場でのリーダーシップについて画期的な研究材料ととらえられ、同じテーマは『突撃』Paths of Glory (1957)で第一次大戦の塹壕戦で取り上げられた。

 

3) 『深く静かに潜航せよ』 Run Silent, Run Deep (1958): 

海軍戦では潜水艦以上に悲惨な場面はない。生存と死亡の中間は皆無に近いからだ。『潜航決戦隊』 Crash Dive (1943)が第二次大戦の潜水艦戦では初期の作品で、愛国的音楽もあり、いかにも戦時中の作品となっている。『深く静かに潜航せよ』は対極で戦闘のプレッシャーと合わせ深海のプレッシャーが艦長、乗組員に立ちふさがっている。

 

4) 『突撃隊 Hell is For Heroes (1962)

真冬に、孤立し人手不足の疲弊したアメリカ軍部隊が、ドイツ軍の激しい反撃にさらされながらも戦線の維持を迫られる。第二次世界大戦中の映画『ガダルカナル日記』(1943年)では、テックス、ブルックリン出身のタクシー運転手ポッツィ、ニューメキシコ出身のアルベルスなど、民族的地理的に多様な「オールアメリカン」部隊が登場する。しかし、本作品では、アンチヒーローや変わり者など、アメリカ軍で実際に従事した兵士たちを登場させ、この図式を覆した。

 

5) 『戦う翼 The War Lover (1962): 

本作は英国で撮影されており、ハリウッド作品ではないが米軍の爆撃機乗員が主役で、「良い戦争」神話を否定する戦後の戦争映画らしさを残している。航空戦の悲惨な体験を多くのアメリカ国民は『メンフィス・ベル』(1944年)のような戦時中ドキュメンタリー作品を通じ知っていた。戦後は、戦火の中を飛行する男たちの心理的葛藤を明らかにする作品が生まれた。

 

中でも印象に残るのは、高評価を受けた『頭上の敵機』(1949年)である。これに対し『戦う翼』は、一途な爆撃機パイロットの視点でヒーローとサイコパスの間を行き来しながら、戦争を取り上げている。■

You Need to Watch These 5 Top War Movies | The National Interest

 

January 3, 2022  Topic: Entertainment  Region: Global  Blog Brand: The Reboot  Tags: WarWar MoviesFilmCinemaHollywood

You Need to Watch These 5 Top War Movies

by James Jay Carafano

James Jay Carafano is Vice President for Foreign and Defense Policy at the Heritage Foundation.

This piece first appeared earlier and is being reprinted due to reader interest.

Image: Flickr


スティーブ・マックイーン作品が二本も入ってますね。ホットリンクでYouTubeで予告編や本編が見られるのでのぞいてみてはいかがでしょうか。

 

2022年1月5日水曜日

(再出)F-15Jの近代化改修事業にGO。ボーイングが契約交付受け、2028年までに約100機をセントルイスで改修する。F-3登場までのつなぎか。

 


 

 

Photo by Curt Beach

 

ーイングは米空軍ライフサイクルマネジメントセンターより471.3百万ドル相当の契約を交付され、「日本向けスーパーインターセプター」の実現を始める。

 

 

 

2021年12月30日付国防総省の契約公示に、「日本向けスーパーインターセプター」(JSI)仕様改修契約の記載があり、航空自衛隊保有のF-15MJ約100機改修に必要な設計業務、開発業務を進め、あわせてウェポンシステムズ練習装備4機の開発、試験、納入を図る」とある。本事業はミズーリ州セントルイスで有償海外援助のみで実施し、2028年12月31日を期限とする。

 

 

 

 

2020年11月、日本が現有機材のコックピットを一新し高性能ミッションコンピュータ、レーダー、電子戦装備を更新し、さらに国内調達でデータリンクを米製データ共有装備と互換性を持たせた形で導入するとの記事がForbesに出ていた。

 

ただし、詳しい筋によればF-15Jの機体構造に大きく手を加えず、エンジン換装もなく、フライバイワイヤも搭載されない。航続距離を延長することはなく、EXなど高性能版イーグルなみのペイロード増加も行わない。

 

Boeing nabs $471M for Japanese Super Interceptor program

NEWS

AVIATION

ByDaisuke Sato

Jan 3, 2022

 

About this Author

Daisuke Sato

Daisuke Sato is defense reporter, covering the Asia-Pacific defense industrial base, defense markets and all related issues.


ROKAF所属のF-35Aが緊急事態で胴体着陸を迫られた。

 

 

 

朝鮮空軍のF-35が緊急「胴体着陸」に迫られる事態が1月4日に発生したが、パイロットは無傷で脱出した。

 

南朝鮮空軍は「エイビオニクス問題」により着陸装置の誤動作で、パイロットは着陸装置を格納したまま着陸を迫られたと説明している。

 

着陸前に消防隊が滑走路に消火用泡を散布したため、機体に大きな損傷が生じなかったと同空軍関係者は説明している。ただ、機体損傷の詳細な情報は開示されていない。

 

緊急着陸は現地時間午後1時ごろオサン航空基地から70キロ離れたソサン航空基地で発生した。F-35の各国向け販売の開始後で胴体着陸はこれが初めてだ。

 

南朝鮮関係者は緊急着陸の原因調査終了までF-35全機(30機)の飛行を停止中と述べた。同盟国等でF-35のインシデントが発生しており、航空自衛隊では緊急着陸少なくとも7回が発生と日経が伝えている。また、2019年4月に夜間飛行中に一機が海面に墜落し、航空自衛隊パイロット一名が死亡した。

 

最近では英国のF-35Bが空母発艦直後に地中海に墜落する事故が2021年11月発生している。

 

米空軍でも同機関連の問題に直面している。2020年5月にはエグリン空軍基地(フロリダ州)で一機墜落した他、速力超過、飛行制御ロジックで問題、ヘルメット搭載ディスプレイ、酸素供給システム、シミュレーター訓練の不十分さがこれまで指摘されている。また、F-35Aの着陸装置が折れる事故がヒル空軍基地(ユタ州)で発生している。

 

インド太平洋では南朝鮮、日本のほか、オーストリリアもF-35Aを運用しており、シンガポールは2026年から機体を受領する予定だ。■


South Korean F-35 Conducts Emergency 'Belly Landing' - Air Force Magazine

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Jan. 4, 2022 | By Greg Hadley






2022年1月4日火曜日

F-15Jの近代化改修事業にGO。ボーイングが契約交付受け、2028年までに約100機をセントルイスで改修する。F-3登場までのつなぎか。


 

 

Photo by Curt Beach

 

ーイングは米空軍ライフサイクルマネジメントセンターより471.3百万ドル相当の契約を交付され、「日本向けスーパーインターセプター」の実現を始める。

 

 

 

2021年12月30日付国防総省の契約公示に、「日本向けスーパーインターセプター」(JSI)仕様改修契約の記載があり、航空自衛隊保有のF-15MJ約100機改修に必要な設計業務、開発業務を進め、あわせてウェポンシステムズ練習装備4機の開発、試験、納入を図る」とある。本事業はミズーリ州セントルイスで有償海外援助のみで実施し、2028年12月31日を期限とする。

 

 

 

 

2020年11月、日本が現有機材のコックピットを一新し高性能ミッションコンピュータ、レーダー、電子戦装備を更新し、さらに国内調達でデータリンクを米製データ共有装備と互換性を持たせた形で導入するとの記事がForbesに出ていた。

 

ただし、詳しい筋によればF-15Jの機体構造に大きく手を加えず、エンジン換装もなく、フライバイワイヤも搭載されない。航続距離を延長することはなく、EXなど高性能版イーグルなみのペイロード増加も行わない。

 

Boeing nabs $471M for Japanese Super Interceptor program

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ByDaisuke Sato

Jan 3, 2022

 

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Daisuke Sato

Daisuke Sato is defense reporter, covering the Asia-Pacific defense industrial base, defense markets and all related issues.