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X-37Bが連続軌道周回飛行記録を更新し帰還:少しわかってきた同機の本当の活動

Air Force's Secretive Space Plane Touches Down After 2-Year Mission


The Air Force’s X-37B Orbital Test Vehicle Mission 5 successfully landed at NASA’s Kennedy Space Center Shuttle Landing Facility Oct. 27, 2019. (U.S. Air Force/Jeremy Webster)
2019年10月27日、NASAのケネディ宇宙センターのスペースシャトル着陸施設に帰還した空軍のX-37B軌道試験機。 (U.S. Air Force/Jeremy Webster)

28 Oct 2019
Military.com | By Oriana Pawlyk


空軍のX-37B軌道試験機が無人機による宇宙ミッションの記録を更新して地上に帰還した。

極秘試験宇宙機は2年超の軌道飛行を終え、NASAのケネディ宇宙センターのあるフロリダに10月27日に着陸したと空軍が発表。X-37Bの宇宙ミッションとして5回目で、前回は宇宙空間で718日を過ごし2017年5月に地上に帰還している。

「同機が軌道飛行の記録を更新し無事帰還できたのは政府と産業界の革新的な協力の産物」と空軍参謀総長デイヴィッド・ゴールドフェイン大将が声明を発表した。「空軍にとって空の限界はなくなった。議会承認が得られれば米宇宙軍にも同様となる」

X-37Bは2017年9月7日に打ち上げられた。

同機のペイロードや活動状況は大部分が秘密のままだが、空軍によれば今回は「空軍の研究実験用高性能構造組み込み型熱拡散装置(ASETS-II)がペイロードで電子装置の実験とともに熱パイプ振動実験を長期に渡る宇宙環境で試した」とある。

さらに同機は「軌道上で780日を過ごし、二年以上の軌道飛行として記録更新した」と発表している。これでX-37Bは通算2,865日を地球軌道上で飛行したことになる。

直近のミッション2回で同機の飛行性能限界がさらに押し上げられた。当初の想定は270日連続の地球周回軌道飛行を想定していた。

X-37Bは何をしているのか。空軍によれば同機は「再利用可能宇宙機技術」の技術を探索しながら、宇宙技術の実験をしているとある。

空軍迅速性能実現室が統括する同試験機は自律運用で大気圏再突入し着陸した。「世界唯一の再利用可能宇宙機として性能限界を今後も引き上げていく」と迅速性能実現室のランディ・ウォルデン部長が述べる。

「本日無事着陸したX-37Bは最長軌道飛行記録を更新し目的を達成した。今回のミッションで空軍研究本部の実験活動を支援し、その他にも小型衛星を搬送している」

今年7月に空軍の元文官から同機のミッションの片鱗をうかがわせる発言があった。

宇宙空間での状況認識と抑止効果についてヘザー・ウィルソン前長官がアスペン安全保障フォーラムで同機が「(NASAの)シャトルの小型版」と表現している。

「卵形状の軌道を周回し地球表面に近い地点では大気圏にかなり接近する」「敵としては心穏やかではないだろう」

ハーヴァード-スミソニアン宇宙物理学センターのジョナサン・マクダウェルはMilitary.comに対し、ウィルソン発言から「これまで極秘だった軌道関連活動に光がさした」と述べ、同機の動きに敵勢力がたとえ短期間であれ動揺していると説明している。

「大気圏をかすめると次回上空に戻ってくるまでのタイミングが変わります。そうなると追跡予測ができなくなるわけで、次回は最初からやり直しとなるのです」

.空軍は第六回目のX-37Bミッションを2020年にケープカナベラル空軍基地から打ち上げる準備に入った。■

-- Oriana Pawlyk can be reached at oriana.pawlyk@military.com. Follow her on Twitter @oriana0214.

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